JPH02169612A - 形状記憶性樹脂成形体の製造方法 - Google Patents

形状記憶性樹脂成形体の製造方法

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JPH02169612A
JPH02169612A JP32326788A JP32326788A JPH02169612A JP H02169612 A JPH02169612 A JP H02169612A JP 32326788 A JP32326788 A JP 32326788A JP 32326788 A JP32326788 A JP 32326788A JP H02169612 A JPH02169612 A JP H02169612A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は感熱性の形状記憶特性に優れる形状記憶性樹脂
成形体の製造方法に関するものである。
くわしくは、本発明は特定構造のブロック共重合体を、
プラスチックスに対して用いられる通常の加工法により
成形加工した後、特定の温度領域で変形し、冷却するこ
とによつその歪みを凍結することによって得られた感熱
性に優れた形状記憶特性を示す形状記憶性樹脂成形体の
製造方法に関するものである。
[従来の技術] 形状記憶特性を有する材料としては、形状記憶合金が既
に広く知られている。この種の例としては、Cu −A
、Q−N1合金、Au−Cd合金、In−Tl合金、N
1−T1合金等がある。これらの形状記憶合金は感熱性
の優れた形状記憶特性を有するものの、素材が非常に高
価であるか、又は形状記憶特性を発揮させるための熱処
理もしくは加工が必ずしも容易でないため、現在のとこ
ろ特殊な用途以外に広(用いられるには到っていない。
これに対して、感熱性の形状記憶性能を有する樹脂も既
に数種の高分子が公知になっている。これらは構造上、
常温を越える適度な融点もしくはガラス転移温度をもつ
重合体の架橋物、または、常温を越える適度な融点もし
くはガラス転移温度と著しく高い分子口を有す重合体の
冷間加工物とに分類できる。
一般にガラス転移温度もしくは融点以下の温度域にある
高分子材料は分子鎖の熱運動が拘束されていて、硬い樹
脂としての性質を示す。しかし、これをガラス転移温度
以上もしくは融点以」二に加熱すると、いわゆるゴム状
物質になる。この種の温度依存性は全ての高分子材料に
共通の性質である。実用性という観点からは、ガラス転
移温度もしくは融点の温度領域、塑性変形のし易さなど
の考慮すべき点は多々あるものの、歪みが緩和されない
程度に何らかの実質的な架橋点を持つほとんどの高分子
材料は、ある程度の形状記憶性を持つといえる。
すなわち、各種の成形法により、ある種の高分子の樹脂
成形物を作製し、成形後に形状を保持するために架橋反
応を行う。この成形物をそのガラス転移温度もしくは融
点以上に昇温し、変形を与え、変形を与えたまま温度を
ガラス転移温度もしくは融点以下に降下させると、その
歪みが保持される。これはガラス転移温度もしくは融点
以下の温度において、分子鎖の熱運動が拘束を受け、歪
みが凍結されてしまうためである。この変形した成形物
を再度、分子鎖の熱運動が可能になるガラス転移温度も
しくは融点以上の温度に加熱すると、歪みが解放されて
元の形状に回復することになる。
この種の形状記憶樹脂として、結晶性ポリオレフィンの
架橋物(米国特許3086242号)、結晶性トランス
ポリイソプレンの架橋物(特開昭61−16956号)
、結晶性トランスポリブタジェンの架橋物(米国特許3
139488号)等が公知である。ポリオレフィンの中
でも、特に結晶性ポリエチレンの架橋物は、熱収縮性チ
ューブ等の用途に実用化されている。しかし、これらの
結晶性重合体においては架橋により結晶化を阻害させな
いため、重合体が結晶化した状態で低温加硫もしくは放
射線照射などにより架橋を行わさせる必要がある等、形
状記憶特性を発揮させるための特殊の操作が必要であり
、この種の形状記憶樹脂は、特定の用途を除いて広(用
いられるには到っていない。
また、重合体が著しく高分子量の場合、ガラス転移温度
以上の温度においても、重合体分子鎖のからみ合いが実
質的な架橋点となって歪みが緩和されず、形状記憶機能
を発現する。この種の形状記憶性樹脂の例として、ポリ
ノルボルネン(特開昭59−53528号)、ポリ塩化
ビニル、ポリメタクリル酸メチル、ポリカーボネート、
AB樹脂等が知られている。
しかしこの種の重合体は形状記憶機能を充分発現しよう
とすると、分子量を著しく高分子量(例えば2,000
,000以上)にする必要があり、この場合必然的に重
合体の流動性が大幅に低下し、射出成形や押出成形等の
汎用的プラスチック加工機による加工が極めて困難なも
のとなる。また、これよりも分子量を低めに設定して、
冷間加工(ガラス転移温度以下の温度で変形)する技術
もあるが、特殊な操作を必要とし、かつ加工生産性が劣
るなど困難な問題を有するものであり、やはり広く用い
られるに到っていない。
これらの重合体を用いる従来技術に必然であった加工性
における問題点を解決する新しい考え方の技術として、
ブロック共重合体を利用する形状記憶性樹脂も既に開発
されている。この例としては特開昭62−275114
号公報に開示されたスチレン、ブタジェンから成る結晶
性ブロック共重合を含む形状記憶性樹脂が挙げられる。
この樹脂は汎用的プラスチック加工機による加工が十分
可能で、かつ優れた形状記憶性を達成している。しかし
ながら、この形状記憶性樹脂は重合体鎖中に多くの不飽
和結合を含むものであるため、工業用途を考えた場合耐
熱性や耐候性に問題を残すものであった。
その他にも高分子材料の形状をpHe整、キレート形成
、酸化還元反応等の化学エネルギーを利用して等温的に
可逆変形させる方法、高分子材料に先官能基の光反応を
利用して等温的に可逆変化させる方法等も知られている
が、広く実用化されるには到っていない。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、従来の形状記憶性材料にみられる上記した諸
欠点、すなわち、射出成形、押出成形などの汎用的プラ
スチック加工法の適用が困難で、低温架橋反応のような
特殊な操作を必要とする結果、取り扱いが煩雑になると
いう問題点を解決し、かつ耐熱性、耐候性等の樹脂材料
としての性能にも優れる形状記憶性樹脂成形体の製造方
法を提供しようとするものである。
[課題を解決するための手段および作用コ本発明者は前
記課題を解決するため感熱性の形状記憶性樹脂成形体の
製造方法について鋭意検討した結果、特定の構造を有す
るブロック共重合体を、射出成形、押出し成形等の汎用
的プラスチック加工機により加工、成形した後、特定の
条件下に1−2形状とは異なる形に再成形した成形体が
、架橋反応等の形状付与のための何らの特殊な操作を必
要とせず、極めて優れた形状記憶性能を有することを見
い出し、本発明に到達したものである。
すなわち本発明は重合体連鎖中に、少くとも下記に特定
する重合体ブロックA及びBから成るA−B−Aブロッ
ク構造を含む重合体分子鎖10.000〜1,000,
000の範囲のブロック共重合体を、Aブロックのガラ
ス転移温度を越える温度で所望の形状に成形し、Aブロ
ックのガラス転移温度未満で上記形状とは異なる形状に
再成形することを特徴とする形状記憶性樹脂成形体の製
造方法に関するものである。
ここでブロック共重合体構造の具体例としては、−数式
、 (a)(A−B)A (b)  B(A−B)  A (c)  B (A−B)  A−B (d)  ((A−B)  ]  X (e)  ((A−B)  A)  X(f’)  [
B (A−B)  A3 X[1m で示される鎖状ブロック構造、星形ブロック構造もしく
はグラフト型ブロツク構造を挙げることが出来る。
上記の式中、nは1以上、10以下の整数であり、mは
2以上、10以下の整数であり、Xは末端カップリング
剤であり、各Aブロックおよび各Bブロックはそれぞれ
同一構造でも、異なる構造でも構わない。Aブロックは
ビニル芳香族化合物の単独重合体、ビニル芳香族化合物
と他のビニル芳香族化合物との共重合体、ビニル芳香族
化合物と共役ジエン化合物の共重合体、もしくはそれら
の水素付加物から成る。Aブロックが共重合体の場合そ
の共重合様式はランダム共重合、交互共重合、テーパー
共重合等の如何なる共重合構成でも構わず、特に限定し
ない。特にAブロックがビニル芳香族化合物と共役ジエ
ン化合物の共重合体もしくはその水素付加物の場合、好
ましいビニル芳香族化合物もしくはその水素付加物の含
率は70重量%以上である。またAブロックのガラス転
移温度は50℃以上でなければならず、好ましくは65
°C以上かつ250℃以下、さらに好ましくは80℃以
上かつ200℃以下である。ガラス転移温度が50℃未
満になると、記憶させた形状の常温における自然緩和が
顕著に起り、形状記憶特性が低下して好ましくない。ま
たガラス転移温度があまりに高いと汎用的なプラスチッ
ク加工機による樹脂の加工が困難になり、場合によって
は好ましくない。
ざらにAブロックのm1平均分子量の好ましい範囲はi
、ooo〜100,000 、ざらに好ましくは3、0
00〜30.000の範囲である。過度に高い分子量は
結果として得られるブロック共重合の分子量、ひいては
溶融粘度を高いものとし、加工性の低下をきたす。また
過度に低い分子量はブロック共重合体のAおよびBブロ
ックの相分離構造が崩れるためか、得られる成形体の形
状記憶性能が十分発揮されない。
またBブロックは共役ジエン化合物の単独重合体、共役
ジエン化合物と他の共役ジエン化合物との共重合体、も
しくは共役ジエン化合物とビニル芳香族化合物の共重合
体から成り、その共役ジエン単位の不飽和結合の50モ
ル%以上が水素イ」加物であり、25℃における結晶化
度がB重合体ブロックの5重量%以上、かつその結晶の
少くとも50重重量はAブロックのガラス転移温度未満
で溶融するものである。Bブロックが共重合体の場合そ
の結合様式はランダム共重合、テーパー共重合等の如何
なる共重合様式でも構わず、特に限定しない。特にBブ
ロックが共役ジエン化合物とビニル芳香族化合物との共
重合体の水素付加物の場合、好ましい共役ジエンおよび
その水素付加物の含率は70重量%以上である。また共
役ジエン単位の不飽和結合の50モル%以上は水素付加
物でなければならず、好ましい水素付加率は75モル%
以上、さらに好ましくは95モル%以上、最も好ましく
は98モル%以上である。水素付加率が50モル%未満
では得られるブロック共重合体に十分な結晶性を付与出
来ず、形状記憶性能も発現しない。また水素付加率が9
8モル%以上になると、得られる成形体の耐熱性、耐候
性が著るしく向上し、特に好ましい。さらに25℃にお
けるBブロックの結晶化度は5重量%以上でなければな
らず、好ましい結晶化度は10重量%以上、さらに好ま
しくは30重量%以上である。結晶化度が5重量%未満
では重合体が顕著にゴム弾性を示すことになり、形状の
記憶付与が困難になる。またその25℃における結晶の
少なくとも50重世%はAブロックのガラス転移温度未
満で溶融するものでなければならない。好ましくは80
重量%、さらに好ましくは95重量%がAブロックのガ
ラス転移温度未満で結晶が溶融するものである。50重
量%以上の結晶の溶融温度がAブロックのガラス転移温
度を越えると、得られる成形体の形状記憶性能が著しく
低下する。またBブロックの好ましい重量平均分子量の
範囲は2.000〜500,000 、さらに好ましく
は4.000〜200.000の範囲である。過度に高
い分子量は結果として得られるブロック共重合体の分子
量、ひいては溶融粘度を高いものとし、加工性の低下を
来たす。また過度に低い分子量はブロック共重合体のA
およびBブロックの相分離構造が崩れるためか、得られ
る成形体の形状記憶性が十分発揮されない。
全体としてのブロック共重合体の重量平均分子量は10
.000〜t、ooo、oooの範囲でなければならな
い。好ましい重量平均分子量は15.000〜300,
000、特に好ましくは20.000〜150.000
の範囲である。
過度に高い分子量は溶融粘度を高いものとし、加工性の
低下を来たす。また過度に低い分子量は強度、剛性等の
樹脂としての性能を低下させて好ましくない。またAお
よびBブロックの組成比は、Aブロックの含有率が好ま
しくは5〜70重量%、さらに好ましくは10〜60重
量%、特に好ましくは20〜45重量%の範囲である。
AおよびBブロックの組成比がこの範囲外では記憶性能
を十分発現出来ない。
本発明の形状記憶性樹脂成形体の製造方法において用い
られるブロック共重合体は、公知技術の応用によって得
ることが出来る。例えば特公昭40−23798号公報
、特公昭40−24914号公報又は特公昭4B −3
990号公報等に示される方法により、対応するビニル
芳香族化合物および共役ジエン化合物から選ばれる単量
体もしくはその混合物をアニオン重合法等により順次重
合し、必要により各種のポリマー反応を行った後、例え
ば特開昭58−109515号公報又は特公昭83−4
841号公報に示される方法により、不飽和結合に対し
て水素付加反応を行うことによって得ることが出来る。
本発明において用いられるブロック共重合体の構造を規
定するブロック数に関るnは1〜10、好ましくは1〜
5の範囲であり、星型重合体における波数を示すmは2
〜10、好ましくは2〜4の範囲である。またnおよび
mが異なる数の重合体の混合物であっても構わないこと
は当然である。
これらのブロック共重合体を製造するにあたって用いら
れる好ましいビニル芳香族化合物の例としてはスチレン
、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、m−メチ
ルスチレン、0−メチルスチレン、p −tart−ブ
チルスチレン、ジメチルスチレン、ビニルナフタレン、
ジフェニルエチレンを挙げることが出来る。また用いら
れる好ましい共役ジエン化合物の例としては1.3〜ブ
タジエン、イソプレン、2.3−ジメチル−1,8〜ブ
タジェン、2.4−へキジエンを挙げることが出来る。
特に好ましいビニル芳香族化合物はスチレンである。特
に好ましい・共役ジエン化合物は1,3−ブタジェンで
あり、かつ1.3−ブタジェンの結合様式が80%以上
の1.4−結合の場合である。
本発明の形状記憶性樹脂成形体の製造方法において用い
られるブロック共重合体は、その構造の故に、各温度域
において次の如き温度依存性を示す。
すなわち、(1) Aブロックのガラス°転移温度を越
える温度では、重合体は全体として完全に溶融、軟化し
た状態にあり、塑性流動性を示す。それ故ブロック共重
合体は各種の汎用的プラスチック加工機による加工およ
び射出成形、押出成形が容易に行える。(ii)Aブロ
ックのガラス転移温度以下かつBブロックの結晶融点を
越える温度域では、ブロック共重合体は相分離構造にあ
る。Bブロックは溶融したゴム相のままであり、かつA
ブロックは樹脂化して、ゴム相のポリマー鎖を網目化す
る架橋点として働く。このため、この温度領域では重合
体は全体として架橋ゴム的性質を示し、加えられた力に
より歪みは緩和せずに実質的に完全に保持されることに
なる。(111) Bブロックの融点以下の温度では、
重合体の各ブロックは結晶化もしくはガラス化すること
になり、重合体全体として硬化した樹脂的性質を示すこ
とになり、歪みは凍結される。
それ故に、本発明によって得られる形状記憶性樹脂成形
体は、前述の特定構造のブロック共重合体をAブロック
のガラス転移温度を越える温度、好ましくはさらに20
℃以上高い温度で所望の形状に成形し、Aブロックのガ
ラス転移温度未満、好ましくはAブロックのガラス転移
温度未満かつBブロックの25℃における結晶の50%
以上が溶融する温度、さらに好ましくは結晶の90%以
上が溶融する温度以4二で、上記形状とは異なる形に再
成形し、変形を保持したまま常温に冷却することによっ
て製造することができる。このようにして得られた形状
記憶性成形体は、再度Bブロックの結晶の大部分が溶融
する温度に加温すると、凍結された歪みは解放されて形
状が回復することになる。
本発明の形状記憶性樹脂成形体の製造方法においては、
上述のブロック共重合体を単独で用いることが一般には
好ましいが、ブロック共重合体製造時に生成する重合体
鎖中にA−B−Aブロック構造を含まない不完全なブロ
ック共重合体、例えばAブロックもしくはBブロックの
みから成る重合体、またはA−BもしくはB−A−B型
ブロック共重合体を含むものであっても構わない。しか
しながら、この場合でも本発明の特許請求の範囲に規定
するブロック共重合体が、少くとも30重量%含まれて
いなければ本発明の目的とする形状記憶性能を十分発現
出来ない。
また本発明において用いられるブロック共重合体は、本
発明の目的を損わない範囲で、特許請求の範囲に規定す
る以外のブロックや官能基を重合体鎖中に含むものであ
っても構わない。場合によっては、これらを含むことに
より、他の重合体や充填剤との混和性が大幅に改良され
る。
さらに用途によっては樹脂材料の形状記憶性能、軟化温
度、剛性、強度、耐衝撃性、成型性等を改良するために
は、他の重合体との混合物であることが好まし−い場合
がある。但し、この場合においても上記ブロック共重合
体が重合体成分として、少くとも30重口%以上含まれ
ていなければ本発明の目的とする効果は十分発現し得な
い。
混合出来る重合体の特に好ましい例としては、ガラス転
移温度100℃以上の芳香族核を含む重合体および25
°C〜200℃の範囲に融点を有する結晶性の重合体が
挙げられる。具体的な例としては、前者としてスチレン
重合体、α−メチルスチレン重合体、スチレンとα−メ
チルスチレンの共重合体、その他各種アルキル置換スチ
レン重合体、スチレンとジフェニルエチレン共重合体、
ポリフェニレンエーテル類、スチレンとブタジェンの共
重合体、スチレンとイソプレンの共重合体を挙げる事が
出来る。また後者の具体的な例としては、エチレン重合
体、各種α−オレフィン重合体、エチレン−プロピレン
共重合体、トランスイソプレン重合体、トランスブタジ
ェン重合体、各種ポリアミド樹脂、各種ポリエステル樹
脂を挙げる事が出来る。
またさらに、上記重合体成分の他に硬度や可塑性等を調
整するために、必要により無機充填剤や可塑剤を配合す
ることができる。また、重合体樹脂材料に添加する一般
的な添加剤である安定剤や顔料等は、本発明の場合でも
従来樹脂材料と同様に適宜添加することができる。
使用される無機充填剤の量は、重合体成分100重量部
当り1〜100重量部である。無機充填剤の例としては
、酸化チタン、炭酸カルシウム、クレー、タルク、マイ
カ、ベントナイト等が挙げられる。100重口部を越え
る無機充填剤の使用は、得られる形状記憶性樹脂成形体
の形状記憶性能や耐衝撃性を低下させることになり、好
ましくない。
使用される可塑剤の世は、通常重合体成分100重量部
当り1〜20重量部の範囲である。可塑剤の例としては
、ジブチルフタレート、ジー (2−エチルヘキシル)
フタレート、ジー (2〜エチルヘキシル)アジペート
、ジエチレングリコールジベンゾエート、ブチルステア
レート、ブチルエポキシステアレート、トリー (2−
エチルヘキシル)ホスフx−十等が挙げられる。
本発明の成形体の形状は、その用途によって各種に変わ
り得るものであり、特に規定しない。又、その用途は本
形状記憶性樹脂成形体の特徴である形状記憶性能が発揮
し得る全ての用途に使用できる。具体的な用途の例とし
ては、玩具類、異形パイプの接合材、パイプの内部ラミ
ネート材、ライニング材、締め付はビン、ギブス等の医
療器材、文具教材、造花、人形、コンピューター用ドツ
トプリンターのロールの内部ラミネート、防音剤、自動
車バンパー等の衝撃吸収後の変形回復を必要とする部材
、住宅用の間仕切りの間隙防止剤、未使用時には折りた
たんでおき、使用時に形状を回復させて使用する携帯用
容器、カップリング等の機械的デバイス、各種熱収縮性
チューブ等が挙げられる。
[発明の効果] 以上詳述した如(、本発明によって汎用のプラスチック
加工機による加工が容易で、形状記憶特性に優れ(形状
回復率が高く、かつ形状の自然回復がほとんど起らない
)、かつ強度、耐熱、耐候性等の樹脂°性能に優れると
いう特徴を有する形状記憶性成形体を容易に製造するこ
とが可能となった。
[実 施 例] 以下に実施例をもって本発明を具体的に説明するが、本
発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
まず、使用する重合体の製造法について説明する。
(1)実施例1〜3の重合体は、シクロヘキサンを溶媒
としてブチルリチウムによるアニオン重合法により、α
−メチルスチレンとスチレンの混合モノマー 1.3−
ブタジェン、再度α−メチルスチレンとスチレンの混合
モノマーを順次重合し、得られた重合体のオレフィン部
の不飽和結合に対して水素付加反応を行うことにより、
A−B−A構造に対応する直鎖ブロック共重合体を得た
(2)比較例1の重合体は、溶媒としてシクロヘキサン
とテトラヒドロフランの混合溶媒を用いる他は実施例1
〜3と同様に行い、非結晶性のA−B−A構造対応の直
鎖ブロック共重合体を得た。
(3)比較例2の重合体は、モノマーの重合順を1.3
−ブタジェン、α−メチルスチレンとスチレンの混合モ
ノマー 1.3−ブタジェンとする他は実施例1〜3と
同様に行い、B−A−B構造に対応する直鎖ブロック共
重合体を得た。
(4)実施例4の重合体は、シクロヘキサンを溶媒とし
てブチルリチウムによるアニオン重合法によりα−メチ
ルスチレンとスチレンの混合モノマー 1,3−ブタジ
ェンを順次重合し、炭酸ジフェニルにて末端カップリン
グ反応し、得られた重合体のオレフィン部の不飽和結合
に対して水素付加反応を行うことにより(A−B−)−
3X構造に対応する星型ブロック共重合体を得た。
(5)  実施例5の重合体は、シクロヘキサンを溶媒
としてブチルリチウムによるアニオン重合法により、ス
チレンとブタジェンの混合モノマーを重合した後、再度
スチレンとブタジェンの混合モノマーを重合し、得られ
た重合体のオレフィン部の不飽和結合に対して水素付加
反応を行うことにより、テーパー共重合構造を有するB
−A−B−A構造に対応する直鎖ブロック共重合体を得
た。
(6)実施例6の重合体は、シクロヘキサンを溶媒とし
て、重合体鎖の片末端に芳香族ビニル基を有するポリス
チレン系マクロマーと2重量%のイソプレンと98重厘
%の1,3−ブタジェンから成る共役ジエン系混合モノ
マーを、バリウム−ジーtertブトキシドを助触媒と
してブチルリチウムによりアニオン重合し、得られた重
合体のオレフィン部の不飽和結合に対して水素付加反応
を行2.5)の描込に対応するグラフト型のブロック共
重合体を得た。以上で得たブロック重合体の構造および
特性の分析結果を表−1に示す。その重合体の溶融流動
性、射出成形性および射出成形シートの基本樹脂性能の
評価結果を表−2に示す。
又、得られた射出成形シートを1軸延伸することによっ
て再成形して得た形状記憶性樹脂成形体の極めて優れた
形状記憶性能を同じく表−2に示す。
立丘1塁呈米豆 (a)  目標構造のブロック共重合体の重量含有率お
よびその分子量は、GPC211!I定データーのピー
ク処理により求めた。
(b)  Aブロックの重量分率は、水添前重合体の赤
外分光光度計測定データーをハンプトン法 処理するこ
とにより求めた。
(C)  AブロックおよびBブロックの重量平均分子
は、GPC測定データーおよび重合体組成データーより
求めた。
(d)  ガラス転移温度、結晶化度および結晶溶融温
度は、示差熱分折胴にJ:り求めた。
(e)  ブタジェン部の1,2−結合含率は、水添前
重合体の赤外分光光度計データーをハンプトン法処理す
ることにより求めた。
(f)  水素付加率は、プロトンNMRにより解析し
た。
* R,R,HAHPTON、 Analytical
 chemrstry。
Vol、21. Na 8.1949゜監a体■員未且 (a)  メルトインデックスは、ASTHD 123
B−57TのG条件により測定した。
(b)  硬さは、ASTH01484−59丁による
25℃のショアー デュロメーター〇により測定した。
(C)  破断強度および破断伸びは、設定温度230
℃、金型温度40℃の射出成形機にて、シート状成形体
を打ち、JISに−7113に従い、2号形試験片、引
張り速ffi[Gにより測定した。
(d)  形状記憶率は、2712#I厚、幅5#の上
記と同様の条件の射出成形によって得たシート状成形体
を97℃にて100%(2倍長)に−軸延伸し、これを
延伸したまま、すぐざま室温まで冷水にて冷却すること
によって形状を固定し、形状記憶性樹脂成形体を得た。
次いで、得られた形状記憶性樹脂成形体を97℃の熱水
で2分間加熱することで形状を回復させ、その延伸幅に
対する収縮幅(回復幅)の割合を測定し形状記憶率とし
た。
(e)  射出成形性は、射出成形機設定8度230℃
、金型温度40℃にてシート状成型体を打ら、その成形
体の表面状態、寸法安定性により成形性を判断した。
特許出願人 旭化成工業株式会社

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、重合体連鎖中に、少くとも下記に特定する重合体ブ
    ロックA及びBから成るA−B−Aブロック構造を含む
    重量平均分子量10,000〜1,000,000の範
    囲のブロック共重合体を、Aブロックのガラス転移温度
    を越える温度で所望の形状に成形し、次いでAブロック
    のガラス転移温度未満で上記形状とは異なる形状に再成
    形することを特徴とする形状記憶性樹脂成形体の製造方
    法。 ここにAブロックはビニル芳香族化合物の単独重合体、
    ビニル芳香族化合物と他のビニル芳香族化合物との共重
    合体、ビニル芳香族化合物と共役ジエン化合物の共重合
    体、もしくはそれらの水素付加物から成り、50℃以上
    のガラス転移温度を有することを特徴とするブロックで
    ある。なお各Aブロックは同一構造でも、異なる構造で
    も構わない。Bブロックは共役ジエン化合物の単独重合
    体、共役ジエン化合物と他の共役ジエン化合物との共重
    合体、もしくは共役ジエン化合物とビニル芳香族化合物
    の共重合体から成り、その共役ジエン単位の不飽和結合
    の50モル%以上が水素付加物であり、25℃における
    結晶化度がB重合体ブロックの5重量%以上、かつその
    結晶の少くとも50重量%はAブロックのガラス転移温
    度未満で溶融するものであることを特徴とする重合体ブ
    ロックである。 2、所望の形状に成形した成形体を、上記Aブロックの
    ガラス転移温度未満で、かつ上記Bブロックの25℃に
    おける結晶の少なくとも50重量%が溶融する温度範囲
    で、上記形状とは異なる形状に再成形することを特徴と
    する請求項1記載の形状記憶性樹脂成形体の製造方法。 3、ブロック共重合体が、一般式 (a)(A−B)_nA (b)B(A−B)_nA もしくは(C)B(A−B)_nA−Bで示される鎖状
    ブロック構造を有することを特徴とする請求項1又は2
    記載の形状記憶性樹脂成形体の製造方法。 ここにnは1以上、10以下の整数であり、各Aブロッ
    クおよび各Bブロックは前記の通りのものであり、それ
    ぞれ同一構造でも、異なる構造でも構わない。 4、ブロック共重合体が、一般式 (d)〔(A−B)_n〕_mX (e)〔(A−B)_nA〕_mX (f)〔B(A−B)_nA〕_mX もしくは(g)〔B(A−B)_nA〕_mXで示され
    る星形ブロック構造を有することを特徴とする請求項1
    又は2記載の形状記憶性樹脂成形体の製造方法。 ここにnは1以上、10以下の整数であり、mは2以上
    、10以下の整数であり、Xは末端カップリング剤であ
    り、各Aブロックおよび各Bブロックは前記の通りのも
    のでありそれぞれ同一構造でも、異なる構造でも構わな
    い。 5、ブロック共重合体が、一般式 (h)▲数式、化学式、表等があります▼ で示されるグラフト型のブロック構造を有することを特
    徴とする請求項1又は2記載の形状記憶性樹脂成形体の
    製造方法。 ここにnは1以上、10以下の整数であり、各Aブロッ
    クおよび各Bブロックは前記の通りのものでありそれぞ
    れ同一構造でも、異なる構造でも構わない。
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