JPH02141534A - 遅時効性冷延鋼板の製造方法 - Google Patents

遅時効性冷延鋼板の製造方法

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JPH02141534A
JPH02141534A JP29236188A JP29236188A JPH02141534A JP H02141534 A JPH02141534 A JP H02141534A JP 29236188 A JP29236188 A JP 29236188A JP 29236188 A JP29236188 A JP 29236188A JP H02141534 A JPH02141534 A JP H02141534A
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進 佐藤
Toshiyuki Kato
俊之 加藤
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、低炭素/Vキルド銅を素材とし、短時間過時
効処理を伴う連続焼鈍法で時効劣化の小さい冷延鋼板を
製造する方法に関するものである。
〈従来の技術〉 従来、冷延鋼板の製造における焼鈍工程は、箱焼鈍法に
よって行われていた。この箱焼鈍法は、冷延綱帯をコイ
ル状態のまま、数日間かけて再結晶焼鈍を行い、焼鈍過
程において材質を劣化させる鋼中の固溶C,Nを析出さ
せ、材質を軟質化させる方法であるが、昇温・冷却に数
日乃至数週間かかるばかりでなく、コイル内・外径の温
度が不均一であり、コイル内の材質がかなり不均一であ
った。
近年、この箱焼鈍法に対してラインスピードが100〜
400mpmで通板され、lコイルを焼鈍するに要する
時間が数分〜数十分間で完了する連続焼鈍法が広く適用
されてきており、連続焼鈍法は箱焼鈍法にとってかわり
つつある。
しかし、連続焼鈍法は加熱・冷却速度が速く鋼中の固溶
C,Hの析出が起こりにくく、そのため焼鈍後、数日以
上経過すると時効劣化が起こり鋼板の降伏点が上昇する
とともに降伏伸びが発生しやすくなり材質が硬質化する
他、加工した際にストレッチャー・ストレインといった
表面欠陥が発生してしまう等の問題があった。
この連続焼鈍法のかかえる問題を解決するために、次の
ような方法がとられている。
しかしながら、これら(1)〜(3)の方法も完全では
ない。たとえば、(1)のように熱延巻取温度を高温と
した場合、コイル内・外径方向1幅方向に冷却むらを生
じて同一コイル内での材質の均一性が悪くなる他、酸化
膜が厚くなり、酸洗工程での脱スケールが悪くなって完
全に脱スケールを行うためには酸洗ラインのラインスピ
ードを低下させなければならなくなり、生産性を著しく
損なってしまう。また酸洗液の取替頻度が多くなりコス
トアップを招(等の問題があった。
(2)の手段のように焼鈍中に急冷・過時効処理を行っ
て固溶C量の低減を行うには、前述のようにラインスピ
ードが100〜400mpmで通板されている鋼板に3
分間以上の過時効処理を行うとなると、必然的に長大な
過時効帯を有する連続焼鈍設備が必要となり、設備的な
限界及び制限が生じてくる。
しかし短時間の過時効処理では遅時効性の冷延鋼板とす
るに十分な鋼中の固溶C量まで低減することは不可能で
あり、軟質材を得ることは困難であった。
(1)  熱延後の巻取を650℃以」二の高温巻取と
し、熱延鋼帯の時点で、Fe5C+ AZN等の析出物
を析出させておいて軟質材を得る手段。
(2)連続焼鈍中の加熱・均熱後の冷却過程で急冷・過
時効処理を施し、鋼中のカーバイトを析出させる手段。
すなわち、加熱・均熱後に50〜100℃/秒の冷却速
度で急速冷却し、結晶粒内の固溶Cの過飽和度を高めて
、300〜500℃の温度域に3分間以上の保持を行い
、固溶Cの析出サイトである結晶粒内のカーバイト及び
結晶粒界に固溶Cを拡散させ、Pe3Cの析出を促進さ
せて軟質材を得る手段。
(3)さらに深絞り用冷延鋼板の製造に至っては、製鋼
段階であらかじめCを50M以下まで低減させた極低炭
素鋼を素材とし、さらにTi、 Nb等の炭窒化物形成
元素を添加し、鋼中の固溶C,Nを完全に固定して、完
全非時効性の鋼板とし、さらに延性、絞り性に有効な結
晶粒の成長及び集合組織の形成等を促進するために高温
加熱を行う方法等が用いられていた。
また、(3)の手段のように極低炭素鋼を素材とした鋼
板は、溶鋼コストが高いため高付加価値の鋼板に使用さ
れなければ商業的なメリットはでない。
そのため極低炭素鋼を素材とした鋼板をありとあらゆる
種類の冷延鋼板、とくに軽加工用途である低価格の冷延
鋼板に適用することはコスト的に問題があり実用的では
なかった。
以上のようなことから通常の低炭素Alキルド鋼素材・
連続焼鈍法を用いて軟質な冷延鋼板を製造するのは大変
能しいものであった。しかしながら以下に示すような、
低炭素Alキルド鋼素材・連続焼鈍法を用いて軟質な冷
延鋼板を製造する方法が提案されている。すなわち、鋼
中にBを添加した低炭素A!キルド鋼を用い、連続焼鈍
法で軟質冷延鋼板を製造する方法であるが特開昭55−
77910号公報、特開昭56−136956号公報、
特開昭56−14(i825号公報、特開昭56−15
6720号公報、特開昭56166330号公報に開示
されているように、熱延巻取温度を600℃以上の高温
巻取りとし、C,NをBの析出物として固定し、かつ連
続焼鈍時に2〜3分板上の過時効処理を施すことを特徴
とするものである。
しかし、これらは、高温巻取りを要することから前述の
如く脱スケール性に問題が生じるばかりでなく、連続焼
鈍工程においても2分以上の長時間過時効処理時間を行
っていることから、依然として前述の(1)〜(2)の
製造技術の域を脱しておらず製造コストの上昇、操業上
の規制を招いてしまう等の欠点を有している。
〈発明が解決しようとする課題〉 本発明の目的は、溶鋼コストが比較的低塵な低炭素Al
キルド鋼を用いて高温巻取を行わず、なおかつ連続焼鈍
中で短時間の過時効処理を施しても耐時効性の良好な冷
延鋼板を製造する方法を提案するものである。
く課題を解決するだめの手段〉 本発明は、重量%で、C+ 0.02〜0.08%、M
n:0.5%以下、 S : 0.005〜0.05%
、Al:o、ot〜0.20%、 N : 0.001
0〜0.0050%、必要に応じてB:0.0001〜
0.0030%を含有し、残部Fe及び不可避的ること
を知見したのである。
以下に本発明のちととなった実験及びその結果について
説明をする。
〔実験1〕 重量%で、C: 0.042%、 Si :  0.0
11%、Mn:0.27%、 P : 0.013%、
 S : 0.021%、 7V:09078%、 N
 : 0.0032%を含み、残部Fe及び不可避的不
純物から成る鋼を実験室で出鋼し、板厚:30陶のシー
トバーに分塊圧延した後、スラブ加熱温度(SRT)に
模して1250℃,1050’Cで1時間加熱し、板厚
: 3.5mm、仕上温度:850℃になるように熱延
した。引き続き、コイル巻取温度(CT)に模してシー
トバー加熱温度が1050℃のものには550℃1及び
シートバー加熱温度が1250℃のものには550℃,
640℃の保熱炉に2時間挿入し、その後空冷(冷却速
度:約3℃/分)で室温まで冷却した。
た。
酸洗後、圧下率ニア7%の冷間圧延を施し、板厚:0.
8胴の冷延板とした。脱脂後、加熱速度:15”c/秒
で750℃に加熱し、4〜36秒均熱後、冷却不純物か
らなるスラブを1200℃以下で加熱し熱間圧延を施し
た後、600℃以下で巻取り、次いで冷間圧延を施した
後、連続焼鈍法により再結晶温度以上へc3変態点以下
の温度域に加熱し10秒以下の均熱を行った後、20〜
100℃/秒の冷却速度で350〜500℃の温度域ま
で冷却し、その温度域に20〜120秒間保持した後、
圧下率1.5〜5.0%の調質圧延を施すことを特徴と
する遅時効性冷延鋼板の製造方法である。
く作 用〉 本発明者らは、/V、 Nをやや高めにした低炭素Al
キルド鋼、あるいはそれにBを添加した鋼板に、スラブ
加熱温度を含む適切な熱延条件を付与することで鋼中の
固溶Nを完全にAZN、あるいはONとして固定し、か
つ連続焼鈍の加熱均熱時間を短くしてカーバイトの再溶
解をできるだけ抑制しておき、さらに過時効処理により
A7N、 BHの析出物を析出核にして固溶Cを析出さ
せ、さらに高圧下率の調質圧延を施して高密度の転位を
付与することで耐時効性の良好な遅時効性冷延鋼板が製
造でき速度j70℃/秒で400℃まで急速冷却した後
、45秒保持し、その後、冷却速度:10℃/秒で室温
まで冷却するヒートサイクルで再結晶焼鈍を行った。
次いで、圧下率;1.8%の画質圧延を施した後、材料
試験を行い機械的特性、とくに降伏点伸び(Yll)、
時効指数(^ging Index : (100℃×
30分時効処理後の降伏点応力) −(7,5%予歪み
時の応力)の絶対値)を調査した。その結果を第1図に
示す。
その結果、スラブ加熱温度・巻取温度の低い鋼は均熱時
間が10秒以下の所で急激に降伏点伸びが小さくなり時
効指数は低下した。それに対してスラブ加熱温度・巻取
温度の高い鋼板は硬化し、降伏点伸び1時効指数は大き
くなり材質は劣化した。
また、スラブ加熱温度が高く、巻取温度が低い鋼板は降
伏点伸び1時効指数は共に大きく耐時効性は良くなかっ
た。
次に降伏点伸び1時効指数におよぼす過時効処理時間の
影響について調査した実験及びその結果について説明す
る。
〔実験2〕 重量%で、C:  0.040%、 Si :  0.
008%、Mn:0.23%、  P :  0.00
6%、  S : 0.015%、 AZ : 0.0
74%、 N : 0.0036%を含め、残部re及
び不可避的不純物から成る鋼を実験室で出鋼し、板厚:
30鴫のシートバーに分塊圧延した後、1050℃で1
時間加熱し、板]!iE:  3.5mm、仕上温度:
850℃になるように熱延した。引き続き、550℃の
保熱炉に2時間挿入し、その後空冷(冷却速度:約3℃
/分)で室温まで冷却した。
酸洗後、圧下率ニア7%の冷間圧延を施し、板厚:  
0.8mmの冷延板とした。脱脂後、加熱速度:15”
C/秒で720℃に加熱し、2秒間又は30秒間均熱し
、冷却速度−60℃/秒で420℃まで栄、速冷却した
後、4〜160秒保持し、その後、冷却速度:8℃/秒
で室温まで冷却するヒートサイクルで再結晶焼鈍を行っ
た。次いで、圧下率:2.5%の調質圧延を施した後、
材料試験を行い、降伏点伸び(Y IE f ) 、時
効指数(AgingIndex : (100℃×30
分時効処理後の降伏点応力) −(7,5%予歪み冷却
した後、40秒保持して、その後冷却速度:8”C/秒
で室温まで冷却するヒートサイクルで再結晶焼鈍を行っ
た。
次いで、圧下率:2.0%の調質圧延を施した後、これ
らの鋼板の降伏点伸び、降伏点について調査し、その結
果を第3図に示した。これによればB量が増大するにし
たがい降伏点が低下し、降伏点伸びが小さくなる傾向に
ある。しかし30騨超になると降伏点が高くなる傾向に
ある。従って最適B量は0.0001〜0.0030%
で、これらの範囲で耐時効性は良好であることが判明し
た。
本実験において、Bを添加し、短時間の過時効処理を行
った鋼板の降伏点伸びが小さく、時効指数が顕著に低く
なった理由としては、Bが添加されることにより結晶粒
径が微細化され固溶Cが結晶粒界へ析出しやすくなった
こと、及びIINが析出していることで鋼中の固tfu
Jが固定されていること、ならびにBNとFeB (C
,B)と考えられる析出物が固溶Cの析出ザイトとなり
カーバイトの析出(固溶Cが減少)を促進し耐時効性が
改善され時の応力)の絶対値)を調査した。その結果を
第2図に示す。
その結果、均熱時間が2秒の鋼は過時効時間が20秒以
上であれば短時間の過時効処理でも降伏点伸びが小さく
、八戸は低めであった。しかし均熱時間が30秒の鋼は
これに対して過時効時間が120秒以上にならない限り
降伏点伸びは大きく、^、■。
は高めであった。
次に、+A質におよぼすB添加量の調査を行った実験及
びその結果について説明する。
〔実験3〕 重量%で、C:  0.043%、 Si :  0.
010%、Mn:0.31%、  P :  0.00
6%、  S :0.023%、 /V : 0.06
9%、 N : 0.0041%を基本成分とし、Bを
o、ooo6゜0.0015.0.0025.0.00
40%添加した鋼を実験室で出鋼し、〔実験2〕と同じ
工程条件で板厚:3.5mmの熱延板とした。酸洗後、
圧下率ニア7%の冷間圧延を施し、板厚:  0.8m
mの冷延板とした。脱脂後、加熱速度:15℃/秒で7
20℃に加熱し、1秒間均熱し、冷却速度:50′C/
秒で380℃まで急速IまIま たためと考えられる。またさらに、調質圧延圧下率を2
.0%と通常に比べてやや高めの圧下率としたため転位
密度が高くなり、固溶元素がトラップされ時効性がさら
に改善されたためと考えられる。
次に、材質と4に耐時効性に及ぼす調質圧延の圧下率の
影響について調査した実験及びその結果について説明す
る。
〔実験4〕 重量%で、C:  0.034%、 Si :  0.
011%、Mn:0.20%、  P :  0.00
7%、  S : 0.006%、 Al : 0.0
83%、 N : 0.0034%、 B : 0.0
013%を基本組成とした鋼を実験室で出鋼し、〔実験
3〕と同じ工程条件で冷延焼鈍板とした。圧下率:o、
4+ 0.8.1.5゜3.0.5.0.7.0%の調
質圧延を施した後、これらの鋼板の降伏点、降伏点伸び
、全伸び(E7)、時効指数について調査し、その結果
を第4図に示した。この結果によればBを添加した鋼で
も圧下率:1.5%未満では時効性の改善効果がなかっ
た。
また圧下率=5.0%超では降伏点が上昇し材質(U)
は硬化してしまった。
以上の実験結果から本発明は構成されたものであり、必
要に応してamのBを添加した鋼を用い、熱延条件、連
続焼鈍条件、調質圧延条件を規制することで本発明のよ
うな耐時効性の良好な冷延鋼板が製造することができる
次に、本発明における成分及び製造条件を限定した理由
について以下に説明する。
CTCは、侵入型固溶元素であり、0.08%超の含有
は結晶粒を微細化し、材質を硬化させてしまうので上限
を0.08%とした。しかし、0.02%未満の含有量
の場合、結晶粒が比較的大きくなり、連続焼鈍の急冷・
過時効処理で固溶Cの析出が起こりにくくなるため下限
を0.02%とした。
Mn : Mnは、赤熱脆性の原因となるSをMnSと
して固定するのに必要な元素であるが、0.5%超の含
有は、材質を硬化させ、延性を低下させ′ζしまうこと
から、本発明の上限を0.5%とした。
SO3は、通常材質を劣化させることから少ないほうが
好ましいが、本発明では連続焼鈍中のカーバイトの析出
を促進さ一辻るサイトを形成するたでき、ONとしてN
を固定する他にカーバイトの析出サイトを形成すること
から有効な元素である。
その効果を引き出すには、少なくとも0.0001%の
含有が好ましい。しかしながら、多量の含有とくに0.
0030%超の含有は材質を劣化させてしまうことがら
Bの含有量を0.0001〜0.0030%とした。
その他、不可避的不純物として含有される元素について
は、とくに規定はしないが、その含有は極力低く抑える
のが好ましい。
スラブ加熱温度ニスラブ加熱温度を1200’c以下と
した理由は、スラブ鋳込み後の冷却過程で粗大に析出し
たMnS、 BH,AfN等の析出物を再溶解させない
ようにするためである。これらの粗大な析出物は冷延・
連続焼鈍時の過時効処理でカーバイトの析出を促進し材
質を軟質化することができるからである。
熱延仕上温度:通常、プレス成形性の良好な冷延鋼板を
製造する場合には、^r3変態点以上とする必要がある
が、単に軽加工用の軟質な冷延鋼板を製造する目的であ
れば^r、変態点以下の温度でめ、積極的にMnSを析
出させることから、少なくても0.005%は必要であ
る。しかし、0.05%超の含有は、必然的にMn量を
増大させてしまい、コストの上昇、材質の劣化を招いて
しまう。よって本発明では0.005〜0.050%に
限定した。
Al:A1は、製鋼段階で脱酸剤として使用される他、
鋼中のNをAZNとして固定する元素であることから、
少なくても0.01%の含有は必要である。
しかしながら、AIは高価な元素であり、0.20%超
の含有はコスト高となることから本発明では0.01〜
0.20%に限定した。
NUNは、Cと同様に侵入型固溶元素であり材質を劣化
させるので、通常は極力少ない方が好ましい。本発明で
は、Alを添加して熱延条件を制御することでAIMを
析出させ、これをカーバイトの析出サイトとすることか
ら、少なくとも0.0010%の含有は必要である。し
かし、0.0050%超の含有は材質を著しく劣化させ
てしまうことから本発明ではNの含有量を0.0010
〜0.0050%に限定した。
BIBは、本発明にとっては必要に応じて添加熱延を終
了してもなんら問題はない。よって本発明においてはと
くに熱延仕上温度に関して規制はしない。
巻取温度:本発明では高温にするほど材質が良好となる
が、600℃超にした場合、材質の良好な鋼板を製造す
るには有利であるが酸化膜が厚くなり、脱スケール性が
悪くなる他、熱延コイルの幅方向・内径方向での均熱む
らが生じ、コイル内での材質の均質性が悪くなる等の問
題がある。よって本発明での上限を600℃とした。
連続焼鈍法:本発明で再結晶焼鈍に連続焼鈍法を適用し
た理由は、従来の箱焼鈍法では製造日数が非常にかかる
上、なおかつコイル内の材質が均質なものを製造するの
が困難である。しかしながら連続焼鈍を適用することで
これらの問題を解決することが可能であるからである。
また加熱温度を再結晶温度以上、Ac3変態点以下の温
度域にした理由は、再結晶温度未満の温度では加工性が
著しく劣り加工が困難であるからであり、また胱。
変態点超の高温に加熱した場合、AINが分解し固溶N
Iが増大し材質が劣化するからである。また、均熱時間
が10秒以下の場合は冷延前に析出したカーバイトの再
固溶が抑制され、固Ic量をできるだけ減少させておく
ことが可能である。そのため均熱時間は10秒以内とす
る必要がある。もちろん0秒でもよい。その後の冷却速
度を20−100℃/秒とした理由は、20℃/秒未満
の冷却速度では結晶粒内に固1cを過飽和にすることが
できないためであり、また100℃/秒超の冷却速度に
するには設備的に回能であるからである。さらに、35
0〜500℃の温度域まで冷却し20〜120秒保持す
るのは、この温度域で最もCが析出サイトである結晶粒
界まで拡散しやすいことからである。また、それに要す
る時間は最低限20秒必要である。しかし、120秒超
0保持はラインスピードを規制し、生産性を低下させる
か、もしくは長大な過時効処理設備を必要とすることか
らこの温度域での滞留時間を20〜120秒とした。
調質圧延圧下率:圧下率を1.5〜5.0%とした理由
は、鋼中の固1c、Nを固定するに必要な転験を行い機
械的特性1時効指数〔八ging Index :(1
00℃×30分時効処理後の降伏点応力) −(7,5
%予歪み時の応力)の絶対値〕を調査した。その結果を
第3表に示した。
その結果、本発明の化学組成、製造方法で製造された鋼
板は低炭素A!キルド鋼で過時効処理時間が短くても十
分に降伏伸びが小さく、耐時効性は良好であった。それ
に対して本発明外の比較鋼は、時効性が悪かった。
位を導入し、降伏伸びを抑制するには最低限1.5%の
圧下率の調質圧延を施す必要があり、これ以下の圧下率
での転位の導入では時効じやすくなってしまうからであ
る。しかし、5.0%超の圧下率では、材質が硬化し過
ぎ、とくに降伏点が高く、全伸びが低下してしまうから
である。
次に実施例について説明をする。
〈実施例〉 第1表に示したような化学組成の連続鋳造スラブを10
00〜1270℃で1時間加熱し、熱間圧延で板厚: 
3.5mm、仕上げ温度ニア40〜870′cニなるよ
うに圧延した。引き続き、520〜630℃の巻取温度
で巻取り熱延コイルとした。
酸洗後、冷間圧延で板厚: 0.8mmの冷延板とした
。その後、加熱速度:10℃/秒で第2表に示したよう
に再結晶温度以上胱、変態点以下の焼鈍温度×時間、冷
却速度、過時効温度X時間を行った後、冷却速度:8℃
/秒で室温まで冷却するヒートサイクルで再結晶焼鈍を
行った。次いで、圧下率:1.5〜4.0%の調質圧延
を施した後、材料状e囮 亦暉。
○ ○ ○ fli!倒 倚禦 ド 〜 〜 〜 〜 1“ 口 安 巴 慧 = 宍 皮 安 ば = 〈発明の効果〉 本発明により、低炭素Alキルド鋼に短時間過時効処理
の連続焼鈍を施すことにより、遅時効性の冷延鋼板を製
造することができるようになった。
またこの技術を適用すれば連続焼鈍のラインスピードを
高速とすることが可能であり、生産性を一層向上させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、降伏点伸び(YEI!、)、時効指数(A、
1. :  Aging Index)に及ぼずスラブ
加熱温度。 巻取温度、均熱時間の影響を示す図、第2図は、降伏点
伸び(YE/り、時効指数(^、1、: 八gingI
ndeχ)に及ぼす均熱時間、過時効時間の影響を示す
図、第3図は、降伏点伸び(YEl)、Ill伏点(Y
P)に及ばずB量の影響を示す図、第4図は、降伏点(
YP)、降伏点伸び(YEffi)、全伸び(EI!、
)、時効指数(^、1. : Aging Index
)に及ぼす調質圧延圧下率の影響を示す図である。 特許出願人   川崎製鉄株式会社 第2 第 図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、重量%で、C:0.02〜0.08%、Mn:0.
    5%以下、5:0.005〜0.05%、Al:0.0
    1〜0.20%、N:0.0010〜0.0050%を
    含有し、残部Fe及び不可避的不純物からなるスラブを
    1200℃以下で加熱し熱間圧延を施した後、600℃
    以下で巻取り、次いで冷間圧延を施した後、連続焼鈍法
    により再結晶温度以上Ac_3変態点以下の温度域に加
    熱し10秒以下の均熱を行った後、20〜100℃/秒
    の冷却速度で350〜500℃の温度域まで冷却し、そ
    の温度域に20〜120秒間保持した後、圧下率1.5
    〜5.0%の調質圧延を施すことを特徴とする遅時効性
    冷延鋼板の製造方法。 2、重量%で、C:0.02〜0.08%、Mn:0.
    5%以下、S:0.005〜0.05%、Al:0.0
    1〜0.20%、N:0.0010〜0.0050%、
    B:0.0001〜0.0030%を含有し、残部Fe
    及び不可避的不純物からなるスラブを1200℃以下で
    加熱し熱間圧延を施した後、600℃以下で巻取り、次
    いで冷間圧延を施した後、連続焼鈍法により再結晶温度
    以上Ac_3変態点以下の温度域に加熱し10秒以下の
    均熱を行った後、20〜100℃/秒の冷却速度で35
    0〜500℃の温度域まで冷却し、その温度域に20〜
    120秒間保持した後、圧下率1.5〜5.0%の調質
    圧延を施すことを特徴とする遅時効性冷延鋼板の製造方
    法。
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