JPH0212880A - 積層型変位素子 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、産業用ロボットのアクチエエータ。

超音波モータ等に使用する電気機械変換素子に関するも
のであり、特に電気機械変換材料からなる薄板を、電極
を介して複数枚積層することにより変位量を増大させた
積層型変位素子の改良に関するものである。

〔従来の技術〕

従来、ｘ−ｙステージの位置決め機構や制動ブレーキ等
に用いられている変位用素子に使用する積層型圧電素子
は、所定の形状に加工した圧電セラミック材料からなる
薄板に電極を設けて分極した後、直接若しくは薄い金属
を介して有機系の接着剤で接合する方法が採用されてい
る。しかし上記のように接着剤を使用して積層したもの
は、使用条件により５圧電素子の振動による変位を接着
剤層が吸収したり、高温の環境若しくは長期間の使用に
より接着剤が劣化する等の欠点がある。

このため、最近では積層チップコンデンサ構造方式の積
層型圧電素子が実用化されている。すなわち９例えば特
公昭５９−３２０４０号公報に記載のように、原料わ）
末にバインダーを添加、混練したペースト状の圧電セラ
ミック材料を、所定の厚さの薄板に形成し、　この薄板
の一方の而若しくは両面に銀−パラジウム等の導電材料
を塗布して内部電極を形成する。上記薄板を所定枚数積
層して圧着し更に所定の形状に加工した後２焼成するこ
とによってセラミック化し、積層体の両側面に外部電極
を形成したものである。上記構成の積層型圧電素子は、
圧電セラミック材料からなる薄板と内部電極の接合部の
密着性に優れると共に、熱的特性も安定であるため高温
環境においても充分に使用可能であり、また長期間に亘
って劣化が極めて少ない等の利点がある。

〔発明が解決しようとする課題〕

上記構成の積層型圧電素子においては、電子部品のよう
に電極間に直流高電圧を連続印加して変位を得るという
使用形態の場合には、電極材料として銀系の材料を使用
すると、高湿度雰囲気において所謂マイグレーションを
生じ、遂には絶縁破壊に至るという問題点がある。すな
わち電極を構成するＡｇは酸化しやすい元素であるが２
高湿度雰囲気においてイオン化（Ａｇ　＋）　Ｌ、印加
電圧によって負電極に吸引され、負電極側に堆積する。

このような堆積物は時間の経過と共に杉葉状に成長して
、電極間の絶縁抵抗を低下させ、遂には短絡するのであ
る。このようなマイグレーションを防止する手段として
、電極を例えばＰｔ、Ｐｄのような高融点の貴金属材料
によって形成することも考えられるが、性能の向上はと
もかくとして、コストが高騰する結果となるので好まし
くない。また銀系材料によって形成した内部電極の露出
部分を、銀より小さなマイグレーション特性を存する金
属からなる膜によって被覆するという提案がされている
（例えば特開昭６２−６２５７１号公報参照）。

しかしながら積層体に形成した後において露出部分を被
覆する作業は極めて煩雑であると共に、金属膜によって
必ずしも完全に被覆することができず１例えばピンホー
ル等を介して外部の湿気の侵入を許容することがあり、
信頼性の点で未だ不満足な点がある。

本発明は、上記従来技術に存在する問題点を解決し、コ
ス１〜の高騰を招来することなく１マイグレーシヨンを
完全に防止し得る積層型変位素子を提供することを目的
とする。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するために１本発明においては電気機械
変換材料からなる薄板を、導電性金属材料からなる内部
電極を介して複数枚交互に積層してなる積層体であり、
その側面に前記内部電極と交互に一層おきに接続すべき
一対の外部電極を設けた積層型変位素子において、銀系
材料からなる内部電極の周縁部の一部または全部に高融
点の非銀糸導電材料からなる縁部材を一体に設ける。と
いう技術的手段を採用した。

本発明における高融点の非銀系材料としてはＡｕ、　Ｐ
　ｔ、　Ｐｄ、　Ｉ　ｒ、　Ｒｈ、　Ｏｓ、　Ｒｕの１
種若しくは２種以上またはこれらの合金を使用するとよ
い。

また電気機械変換材料としては、圧電材ｆ４若しくは電
歪材料を使用するのが好ましい。

〔作用〕

上記の構成により、銀系材料からなる内部電極の構成部
分は完全に積層体内に密封されるから外気との接触を完
全に遮断することができる。

〔実施例〕

第１図は本発明の実施例を示す要部正面図である。同図
において、ｌは薄板であり、圧電セラミック材料によっ
て例えば１辺１０ｍｍ、厚さ１００μｍの正方形状に形
成する。２は内部電極であり、後述する導電性の材料に
よって形成し。

薄板１の表面に設ける。次に３は外部電極であり。

導電性材、料によって形成し、＠記薄板１を例えば１０
０枚積層して形成した積層体の両側面部に絶縁材４を下
地として一層おきに内部電極２の端縁部を接続するよう
に１対設ける。

次に第２図は第１図における内部電極２を示す平面図、
第３図は第２図におけるＡ−Ａ線断面図である。両図に
おいて、２ａは中間部材であり。

２ｂは縁部材である。すなわち中間部材２ａは。

例えば従来から使用されている銀−パラジウム合金によ
り３例えば１辺９ｍｍに形成すると共に。

縁部材２ｂは例えばｐｔにより、前記中間部材２ａの周
縁部を包囲するように２幅０．５　ｍ　ｍの額縁状に形
成すると共に、中間部材２ａと一体に設ける。なおこの
内部電極２は、前記第１図に示す薄板１の表面に１例え
ばスクリーン印刷手段によって設けることができる。す
なわち、まずｐｂ（Ｚｒ、Ｔｉ）Ｏ□粉末に、有機バイ
ンダー、可塑剤有機溶剤等を添加混合した原材料により
１例えばドクターブレード法により厚さ３００μｍの薄
板ｌを形成する。次にこの薄板１の表面に、恨−パラジ
ウムペーストをスクリーン印刷によって印刷し、第２図
および第３図に示す中間部材２ａを形成する。更にこの
中間部材２ａの周縁部に縁部材２ｂを形成するのである
が、この場合には中間部材２ａの部分をマスキングして
行なうとよい。なお中間部材２ａと縁部材２ｂの形成順
序を逆にしてもよい。上記のように形成した薄板ｌを例
えば１００枚積層して圧着した後、１０５０〜１２００
℃において１〜５時間焼成することにより、１辺１０ｍ
ｍ角の焼結積層体を得ることができる。なおこの焼結積
層体の両側面に設けるべき外部電極３は１例えばＮｉメ
ツキまたはＮｉ、Ａｕメツキの併用等によって形成する
。

上記の構成により、内部電極２を構成する銀パラジウム
からなる中間部材２ａは、上下面を薄板１により１周縁
部を周縁部材２ｂによって完全に遮蔽若しくは密封され
るから、外気に全く露出することがない。従って銀系材
料に特有なマイグレーションの発生を完全に防止できる
のである。

第４図は本発明の他の実施例であり、同一部分は前記第
１図ないし第３図と同一の参照符号で示す。同図におい
て、内部Ｔｉ、極２は薄板Ｉの全面に設けることなく、
一方の側面部近傍に空白部を設けた。所謂交互Ｔ；、極
型に形成する。

次に第５図は第４図における内部電極２を示す平面図、
第６図は第５図におけるＢ−Ｂ線断面図である。両図に
おいて、縁部材２ｂは平面図においてコ字形に形成し１
一方の縁辺部を開放した形状とする。なお上記縁辺部を
開放した側の対辺距離Ｑ′は、他の対辺路ｄＡより小に
形成し２例えば縁部材２ｂの幅寸法Ｗに相当するマ１−
法差とする。

すなわち　ａ′≦β−Ｗ　とするのがよい。上記要領に
より前記実施例と同様にして薄板ｌ上に内部電極２を形
成した後、第５図および第６図に示す縁部材２ｂを欠如
する側が交互に対辺となるように積層して圧着し、前記
同様の焼結後、第１図に示すように外部電極３を設けて
積層圧電素子とする。

上記の構成により、薄板１の側面の一部には厳密には例
えば内部電極２の厚さに相当する間隙を生ずることにな
るが、内部電極２の厚さは通常２〜３μｍの極めて微小
厚さであると共に、薄板１の焼成前における圧着、およ
び焼成時における部分的膨張等によって前記の間隙は実
質的には閉塞される。従って外気侵入によるマイグレー
ションの発生は殆んど認められない。但し厳しい仕様が
要求される場合には、内部電極２の厚さに相当するスペ
ーサを介装挟着させるとよい。

本実施例においては、薄板および内部電極の平面外形輪
郭形状が正方形である場合を示したか正方形以外の円形
、矩形その他の幾何学的形状を任意に選定することがで
きる。なお内部型１ｍを構成する縁部材の幅寸法は可能
な限り小に形成するのが好ましい。また交互電極型式の
場合にはト記縁部材をコ字型に形成するものの他、額縁
状に形成したものを使用してもよい。但しこの場合には
−の縁辺の幅寸法を小に形成するか、内部電極の幅寸法
を左右において異なる寸法に形成する等により、薄板を
積層した場合に内部電極の縁辺が積層体の側面において
一層おきに出現するようにずる必要がある。次に内部電
極の縁部材を構成する材料としては、マイグレーション
特性の小なる材料であることを要するが、薄板と共に焼
成した場合にも変質することのない５耐酸化性および高
融点特性を必要とする。従って前記のような高融点材料
で形成することが好ましい。また薄板を形成する電気機
械変換材料としては２本実施例に示すジルコン酸チタン
酸鉛のような圧電セラミック材料のみでなく、他の圧電
材料は勿論のこと、キュリー温度が室温より低いため１
分極の必要がなく。

かつ変位量が大であると共にヒステリシスが少ない等の
特徴を有する電歪材料を使用した積層型変位素子につい
ても５前記と全く同様な作用を期待できる。このような
電歪材料としては９例えば。

（Ｐｂｏ、＋＋＋ｈＬａｏ、ｏｓ４）（Ｚｒｏ、６ｓ　
Ｔｉｏ、ｉｓＬ、ｑｔｑ　０３１（Ｐｂｏ、ＩＩｓ　Ｓ
ｒｏ、＋ｓ　）（Ｚｒｏ、ｓ＋　Ｔｉｏ、ａａ　Ｚｎｏ
、ｏ＋ｚｓＮｉｏ、ｏｓｑｓ　Ｎｂｏ、＋ｏ）Ｏ：＋。

（Ｐｂｏ、ＩＩｓ　Ｓｒｅ、＋ｓ　）（Ｚｒｏ、ｓ＋＋
　Ｔｉｏ、ａｏ　Ｚｎｏ、ｏｓＮ　ｉｏ、　ａｓ　Ｎ　
ｂａ、　＋　ｏ）　０２゜等を使用することができる。

〔発明の効果〕

本発明は１以上記述のような構成および作用であるから
、内部電極を構成する銀糸材料からなる中間部材を完全
に密封することができ、マイグレーションを完全に防止
することができる。また上部中間部材密封のために使用
する縁部材を形成する非銀系導電材料の使用量は僅少で
あるため、コストの高騰を防止し得ると共に、量産が可
能であるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例を示す要部正面図、第２図は第
１図における内部電極を示す平面図、第３図は第２図に
おけるＡ−Ａ線断面図、第４図は本発明の他の実施例を
示す要部正面図、第５図は第４図における内部電極を示
す平面図、第６図は第５図におけるＢ−ＢｖＡ断面図で
ある。 １：薄板、２：内部電極、２ａ：中間部材２ｂ：縁部材
。 第 第 不 図

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）電気機械変換材料からなる薄板を，導電性金属材
   料からなる内部電極を介して複数枚交互に積層してなる
   積層体であり、その側面に前記内部電極と交互に一層お
   きに接続すべき一対の外部電極を設けた積層型変位素子
   において，銀系材料からなる内部電極の周縁部の一部ま
   たは全部に高融点の非銀系導電材料からなる縁部材を一
   体に設けたことを特徴とする積層型変位素子。
2. （２）高融点の非銀系材料がＡｕ，Ｐｔ，Ｐｄ，Ｉｒ，
   Ｒｈ，Ｏｓ，Ｒｕの１種若しくは２種以上またはこれら
   の合金である請求項（１）記載の積層型変位素子。
3. （３）電気機械変換材料が圧電材料である請求項（１）
   若しくは（２）記載の積層型変位素子。
4. （４）電気機械変換材料が電歪材料である請求項（１）
   若しくは（２）記載の積層型変位素子。