JPH0196333A - ガス循環装置を備えた連続焼鈍炉 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野コ 本発明はガス循環装置を備えた連続焼鈍炉に関するもの
である。

［従来の技術］ 連続焼鈍炉は短時間で鋼帯等について所定の特性を得る
ことが出来、その高い生産能率のために広く用いられて
いる。この種の連続焼鈍炉は第２図に示すように加熱帯
１、均熱帯２、冷却帯３から構成されており、それらの
帯は鋼ストリップ４が通過に必要な隙間５によって連通
している。焼鈍炉６の出入り口はシールロール等によっ
てシールされている。鋼ストリップ４は加熱帯ｌに入り
、ハースロール８によって立ち上がり、下降を繰り返し
て加熱され、均熱帯２に入リバースロール８によって立
ち上がり、下降を繰り返して均熱される。加熱帯１では
熱源として直火バーナ又はラジアントチューブが用いら
れ、均熱帯２ではラジアントチューブ又は電熱ヒータが
設けられている。均熱炉２で均熱された鋼ストリップ４
は冷却帯３に入る。冷却帯３には冷却用のガスジェット
と温度調節用の電熱ヒータが設けられている。鋼ストリ
ップ４はハースロールによって立ち上がり、下降を行い
、この間にガスジェットによって冷却されて次工程に引
き抜かれる。加熱帯１、均熱帯２、冷却帯３は還元性ガ
ス又は非酸化性ガス雰囲気で大気圧より若干「正」に保
持している。

そのため各炉帯域には雰囲気ガスの損失分だけガスを供
給している。

焼鈍された鋼ストリップは調質圧延あるいはレベラー加
工されて、製品となり、自動車用外板、電気機器用外板
などの各種機器の外板に供されている。それらには多く
の鋼種、板厚等が使用されており、これらの鋼種、板厚
の異となるものが一つの焼鈍炉で焼鈍しているのが普通
である。この場合鋼種、板厚に適した焼鈍炉の雰囲気ガ
スの温度にするために、加熱帯、均熱帯、冷却帯ではラ
ジアントチューブ又は電熱ヒータ等の熱源の操作によっ
て昇温し、又は降温して所定の雰囲気ガスの温度にする
ことが行われている。

この場合特開昭５１−１４１７０５に示されるような加
熱炉の前部と後部を連通ずる循環ダクトを設けて、低温
の熱処理時には、前記循環ダクト内のファンを駆動させ
て炉内の雰囲気ガスを強制的に攪はんするとともに、高
温の熱処理時には循環ダクトの連通を閉塞する熱処理炉
の運転方法がある。即ち第３図に示すように加熱炉１３
の前部と後部を連通ずる循環ダクト９を設け、該循環ダ
クト内にはファンを配設しまた循環ダクト９の両端寄り
にダンパー１０．１１を各々設ける。そして銅、銅合金
、アルミ、アルミ合金等の帯状材料１２のように低温の
熱処理時には、ダンパー１０．１１を「開」状態にしフ
ァンを回転駆動させ炉内の雰囲気ガスを前部より循環ダ
クト内に吸収し、後部より炉内に噴出させることで炉内
雰囲気ガスを強制的に攪はんする−６またステンレス鋼
の帯状材料１２のよう、に高温の熱処理時にはダンパー
１０．１１を閉状態即ち循環ダクトつと炉内が連通しな
いよう閉塞して炉内を所定の高温にし主に輻射により材
料を加熱するものである。ここでは加熱炉１３に連接し
て冷却炉１６が設けらよれている。１４は電熱ヒータ、
１５は搬送用ロールである。

［発明が解決しようとする問題点］ しかしながら、規格、鋼種、板厚を変更するために、焼
鈍炉の加熱帯、均熱帯、冷却帯等の雰囲気ガス温度を変
える場合に、各帯について同時に雰囲気ガス温度の調節
を行った場合、焼鈍炉全体の昇温時間又は降温時間は昇
温速度の小さい帯又は冷却設備能力の小さい帯に律則さ
れる。そのため焼鈍炉の炉温変更時間が全体として長く
かかるという問題があった。この場合前記した特開昭５
．１−１４１７０５に示される加熱炉の前部と後部を連
通ずる循環ダクトを設けた熱処理炉ではそれ自体効果が
期待されたとしても、加熱帯、均熱帯、冷却帯等から構
成され、それぞれ雰囲気ガス温度が異となり前述の熱慣
性の異なる帯域をもつ焼鈍炉での前記した問題点の解決
には至っていない。

また一つの帯のみで循環のための配管をした炉内清浄装
置をもつ連続焼鈍炉が実開昭６１−１６２７８８に示さ
れているが、ここでは炉内雰囲気ガスの除塵設備を併設
して再び炉内に循環させることにより炉内雰囲気の清浄
化を図るものであり、同様に前記した問題点の解決には
いたっていない。

本発明は以上のような問題点を解消するためになされた
ものであって、焼鈍炉の加熱帯、均熱帯、冷却帯等の雰
囲気ガス温度を同時に変える場合に炉全体としての変更
時間を短時で行うことの出来る連続焼鈍炉を提供するこ
とを目的とする。

［問題点を解決するための手段］ 即ち本発明は加熱帯、均熱帯、冷却帯等複数の熱慣性の
異なる帯域からなる連続焼鈍炉において、前記加熱帯、
均熱帯、冷却帯等の各々にガス供給管、ガス排出管を設
けて、それらのガス供給管、ガス排出管を一つの循環本
管に接続するとともに、それらのガス供給管、ガス排出
管に流量調節装置を設けたガス循環装置を備えた連続焼
鈍炉である。

［作用］ 本発明装置によれば、加熱帯、均熱帯、冷却帯等の各々
にガス供給管、ガス排出管を設けて、それらのガス供給
管、ガス排出管を一つの循環本管に接続するとともに、
それらのガス供給管、ガス排出管に流量調節装置を設け
ているので、規格、鋼種、板厚を変更する場合に、加熱
帯、均熱帯、冷却帯等の雰囲気ガス温度をそれに順応し
て適当に変えることが出来る。

１）冷却帯を昇温する場合：冷却帯のガス排出管のガス
調節装置（以降バルブという）を「閉」、ガス供給管の
バルブを「開」にし、加熱帯、均熱帯の各ガス排出管の
バルブを「開」、各ガス供給管のバルブを「閉」として
、加熱帯、均熱帯の高温ガスを冷却帯に流入させて、冷
却帯の所定の昇温を行う。

２）均熱帯を昇温する場合：均熱帯のガス排出管、ガス
供給管の各バルブを「開」、加熱帯のガス排出管のバル
ブを「開」、ガス供給管を「閉Ｊとし、冷却帯のガス排
出管、ガス供給管の各バルブを「閉」として加熱帯の高
温ガスを゛均熱帯に流入させて均熱帯の所定の昇温を行
う。

３）その他加熱帯、均熱帯、冷却帯の各ガス排出管及び
ガス供給管の各バルブ「開」、「閉」をそれぞれ組み合
わせることによって、各帯の温度の調整に助力出来る。

［実施例］ 以下本発明の一実施例を第１図に基づいて説明する。連
続焼鈍炉６は加熱帯１、均熱帯２、冷却帯３から構成さ
れており、それらには各々ガス供給管Ａ　Ｉ　、　Ａ　
２　、　Ａ　３及びガス排出管Ｂ、、Ｂ２．Ｂ３が設け
られている。それらのガス供給管、ガス排出管は一つの
循環本管２１に接続されており、それらのガス供給管、
ガス排出管には各々バルブＣＩ。

Ｃ２，Ｃ３及びＤ　、、Ｄ　２．Ｄ　３を設けている。

加熱帯、均熱帯には図示しないが、加熱源としてラジア
ントチューブ、電熱ヒータが設けられている。

加熱帯、均熱帯、冷却帯には各帯の雰囲気ガス温度を測
定するための温度計が図示しないが設けられている。又
ガス供給管、ガス排出管にも各々温度計が設けられて、
供給ガス、排出ガスの温度が測定出来るようになってい
る。循環本管２１には必要に応じて除塵装置２２を設け
ることが出来る。連続焼鈍炉は長時間操業を継続する際
に鋼ストリップにより持ち込まれる微細な酸化スケール
等が粉塵として各帯に浮遊しやすいので、これらの除塵
を行うものである。鋼板４は加熱帯、均熱帯、冷却帯の
順に移送して焼鈍が行われる０次に第１図に示すような
連続焼鈍炉を用いた場合の実験例を示す。

（実験例１） 板厚０．８ｍｍの鋼ストリップを第１表に示すようなＡ
サイクルからＢサイクルへ変更した場合の熱サイクル変
更時間について検討した（冷却帯を律則とした場合）。

第１表　（単位℃） この場合、連続焼鈍炉における本発明装置の操作として
、冷却帯のガス排出管のバルブを「閉」、ガス供給管の
バルブを「開」にし、加熱帯、均熱帯の各ガス排出管の
バルブを「開」、各ガス供給管のバルブを「閉」として
、加熱帯、均熱帯の高温ガスを冷却帯に流入させて、冷
却帯の所定の昇温を行った。

実験結果として、焼鈍炉全体の所定温度までの昇温時間
は２５分を要し、従来の焼鈍炉の場合に３０分要したの
に対して、５分短縮した。

（実験例２） 板厚０．８ｍｍの鋼ストリップを第２表に示すようなＡ
サイクルからＢサイクルへ変更した場合の熱サイクル変
更時間について検討したく均熱帯を律則とした場合）。

第２表　（単位℃） 本発明の装置の操作として均熱帯を昇温する場合：均熱
帯のガス排出管、ガス供給管の各バルブを「開」、加熱
帯のガス排出管のバルブ分「開」、ガス供給管を「閉」
とし、冷却帯のガス排出管、ガス供給管の各バルブを「
閉」として加熱帯の高温ガスを均熱帯に流入させて均熱
帯の所定の昇温を行う、実験結果として、焼鈍炉全体の
熱サイクル変更時間は４０分で、従来の場合に５０分を
要したことにたいして１０分雉縮した。

これらの実験例においては熱サイクル変更に用いるダミ
ーコイルが少なくて済み、ラインの稼働率の向上が図れ
た。

本発明装置によれば、以上のような実験例の他に操業中
に板切れ等を生じ、焼鈍炉全体を降温しなければならな
いような場合にバルブ繰作によって冷却帯の低温のガス
を加熱帯、均熱帯に流入することにより、降温時間を短
縮出来る。又、必要に応じて循環本管に設ける除塵装置
によって加熱帯、均熱帯、冷却帯の各ガス供給管、ガス
排出管のバルブ操作を適宜に行うことによって、加熱帯
、均熱帯を同時に又は別々に除塵し、そして冷却帯を除
塵することが出来る０本発明装置によれば焼鈍炉の雰囲
気ガス中のダスト濃度が従来０．０６ｍｇ／Ｎｒｒｆあ
ったものが０．０２ｍｇ／Ｎｒｒｆに減少することを得
ている。本発明装置は上述した実施例以外に、冷却帯が
ロール冷却帯、ガス冷却帯の複数の帯域で構成される場
合にも同様に適用可能である。又、ロール冷却帯に続い
て再加熱のための電気ヒータと調整冷却のためガス冷却
機能を備えた焼き戻し炉、又は過時効帯、続いての冷却
帯を併設した場合にも同様に適用可能である。更に加熱
帯が急速加熱のための無酸化型バーナによる直火炉、還
元型バーナによる直火炉の場合、その雰囲気が異なるの
で、均熱帯以降の雰囲気ガスの交換する方式としても良
い。加熱帯、均熱帯の排ガスを用いて予熱をする予熱帯
を加熱帯の前に配設する場合にも、同様に適用可能であ
る。この場合直火加熱帯の雰囲気を活用する予熱帯の時
には、予熱帯〜加熱帯系、均熱帯（調整用加熱帯を持つ
場合は含む）〜冷却帯に区分して適用すべきである。ガ
ス供給管とガス排出管の長さが長大となる場合には、本
発明の実施例の様に、加熱帯、均熱帯、冷却帯と２次冷
却帯、焼き戻し炉又は過時効帯、冷却帯を分けて本装置
を適用しても良い、冷却帯の一部が液体（例えば水、温
水他）を用いて雰囲気が異なることになる場合には、そ
の帯域を区分して本装置を適用すべきである。

［発明の効果コ 本発明装置によれば、既存の焼鈍炉における加熱帯、均
熱帯、冷却帯等に各々ガス供給管、ガス排出管を設け、
それらを循環本管に接続し、ガス供給管、ガス排出管に
各々ガス量調節装置を設けることにより、簡単な操作に
よよって多帯の雰囲気ガスの昇温、降温を助熱し、焼鈍
炉全体の昇温、降温に要する時間の短縮を図ることが出
来、産業上価値のある発明である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す模式図、第２図は従来
の連続焼鈍炉の模式図、第３図は従来の循環ダクトを持
つ熱処理炉である。 ２１・・・循環本管　　　　２２・・・除塵装置Ａ　Ｉ
　、　Ａ　２　、　Ａ　Ｉ・・−加熱帯、均熱帯、冷却
帯のガス供給管、 Ｂ、、Ｂ２．Ｂ３・・・加熱帯、均熱帯、冷却帯のガス
排出管、 ｃ　、、ｃ　２．ｃ　３・・・加熱帯、均熱帯、冷却帯
のガス供給管の流量調節装置、 Ｄ、、Ｄ２．Ｄ３・・・加熱帯、均熱帯、冷却帯のガス
排出管の流量調節装置。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 加熱帯、均熱帯、冷却帯等複数の熱慣性の異なる帯域か
   らなる連続焼鈍炉において、前記加熱帯、均熱帯、冷却
   帯等の各々にガス供給管、ガス排出管を設けて、それら
   のガス供給管、ガス排出管を一つの循環本管に接続する
   とともに、それらのガス供給管、ガス排出管に流量調節
   装置を設けたことを特徴とするガス循環装置を備えた連
   続焼鈍炉。