JPH018928Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、空気調和機などの冷凍装置に用いら
れるアキユームレータの取付装置に関するもので
ある。

従来例の構成とその問題点 従来第３図ａ，ｂに示すように、冷凍機の冷凍
サイクルの一部を構成する圧縮機１１にアキユー
ムレータ１４を取り付けるには、アキユームレー
タ１４の外周面に接着した取付板１５を圧縮機１
１の密閉容器１２の取付金具１３に溶接していた
ので、溶接時の熱がアキユームレータ１４に直接
伝わり、アキユームレータ１４の外周面に施され
た防錆処理のためのメツキが溶け、腐蝕し易くな
る欠点があつた。その対策として、アキユームレ
ータ１４の取付後に塗装するようにしても、腐蝕
が進行した後であるため、塗料が付きにくく、防
錆効果が不充分となる欠点があつた。

考案の目的 本考案は、溶接等の熱がアキユームレータの防
錆塗装に悪影響を及ぼさないアキユームレータの
取付装置を提供しようとするものである。

考案の構成 本考案に係るアキユームレータの取付装置は、
前記目的を達成するために、アキユームレータの
外周面に、両側部がそれぞれこの外周面から離間
して互いに外側へ開く取付板を設け、冷凍サイク
ルを形成する圧縮機の密閉容器の取付金具に、こ
の両側部を当接させて溶接またはろう付けするよ
うにしたものであつて、溶接あるいはろう付けが
アキユームレータの外周面から離れた位置で行な
われるため、アキユームレータの防錆塗装が溶接
あるいはろう付けの熱のために剥離するようなこ
とがない。

実施例の説明 以下本考案の実施例を第１図および第２図に基
いて説明する。１は冷凍サイクルの一部を形成す
る圧縮機であつて、周囲を密閉容器２に囲まれて
いる。３は密閉容器２の外周面に設けた取付金具
であつて両側部３ａが互いに外側へ張り出してい
る。４は密閉容器２に取り付けるアキユームレー
タであつて外周面には防錆塗装が施されている。
５はこのアキユームレータ４の外周面に、前記密
閉容器１の取付金具３と対向して設けた取付板で
ある。取付板５の両側部５ａは、夫々円筒状をな
すアキユームレータ４の外周面から浮き上つて外
周面との間に間隔を保持し、ほぼ同芯状に互いに
外側へ延出しており、前記取付金具３の両側部３
ａに当接して溶接できるようになつている。

このアキユームレータ４を圧縮機１の密閉容器
２に取り付けるには、取付金具３と取付板５とを
対向させてアキユームレータ４を密閉容器２に配
管接合した後、アキユームレータ４を密閉容器２
側に押し付け、取付板５の両側部５ａを取付金具
３の両側部３ａにそれぞれさせて溶接あるいはろ
う付けする。取付板５の両側部５ａはそれぞれア
キユームレータ４の外周面から離れているため、
溶接あるいはろう付けの熱が直接アキユームレー
タ４に伝わつてアキユームレータ４に施された防
錆塗装を剥がし腐蝕を起す恐れがない。錆が発生
するとしても取付金具３や取付板５に発生し、ア
キユームレータ４に発生することがない。

考案の効果 本考案に係るアキユームレータの取付装置によ
れば、アキユームレータの外周面に両側部がそれ
ぞれこの外周面から離間して互いに外側へ開く取
付板を設け、圧縮機の密閉容器の取付金具にこの
両側部を当接させて溶接またはろう付けするよう
にしたので、溶接またはろう付け個所がアキユー
ムレータから離れているため、溶接またはろう付
けの熱が直接アキユームレータに伝わつてアキユ
ームレータの防錆塗装に悪影響を及ぼし腐蝕を起
すようなおそれが解消する。またアキユームレー
タは、取付板の互いに外側へ開いた両側部で圧縮
機の密閉容器の取付金具に溶接あるいはろう付け
するため、取り付け固定が強固であり、密閉容器
からの脱落や振動による騒音発生の心配もない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す平面図、第２図
は第１図の側面図、第３図ａは従来例の平面図、
同図ｂはａの側面図である。 １……圧縮機、２……密閉容器、３……取付金
具、４……アキユームレータ、５……取付板、５
ａ……両側部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. アキユームレータの外周面に、両側部がそれぞ
   れこの外周面から離間して互いに外側へ開く取付
   板を設け、冷凍サイクルを形成する圧縮機の密閉
   容器の取付金具に、この両側部を当接させ溶接ま
   たはろう付けしたアキユームレータの取付装置。