JPH0146327B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は自動車用ドアのパーテイシヨンガラス
を装着するパーテイシヨン構造に関する。

〔従来技術〕 自動車でも特にサツシユ付き４ドア型車の場
合、第１図に示すようにリヤドアにはメインサツ
シユ１、センターサツシユ２および図外のドア本
体内ロアサツシユによつて昇降ガイドされるドア
ガラス３の後側部に、センターサツシユ２とメイ
ンサツシユ後側部１ａおよびドアウエスト部とで
囲まれた開口部分にパーテイシヨンガラス４を固
定的に配設するようにしている。このパーテイシ
ヨンガラス４はその周縁部をパーテイシヨンウエ
ザーストリツプ５を介して固定するのであるが、
パーテイシヨンウエザーストリツプ５の下側部
は、ドアウエスト部を装飾するウエストモール６
を配設する関係で、他の部分とは断面形状が異な
つている。これは、サツシユ１ａ，２部に取付く
部分は第３図に示すように、サツシユ１ａ又は２
に嵌装されてパーテイシヨンガラス４を車室内、
外側から挾持するように断面がガラス挾持中心線
で線対称に形成されている。一方、下側部は第２
図に示すようにドアウエスト開口部Wa内におい
てセンターサツシユ２とメインサツシユ後側部１
ａとに接続した断面チヤンネル型のホルダ７に嵌
着されていて、その車室側の側部にはドアインナ
パネル８を被覆するドアフイニツシヤ１０に密接
するシールリツプ５ａを一体成形してある。そし
て、ドアアウタパネル９のウエスト部に装着した
ウエストモール６のシヨルダー部にモールド成形
したシールリツプ６ａをパーテイシヨンガラス４
の外側面に密接させて車室内外をシールするよう
にしている。

一方、リヤドアＤを装着する車体開口部１１の
周縁フランジ１２には、該フランジ１２に嵌着す
るウエルト部１３ａと、その車外側の側面に一体
成形した中空シールリツプ１３ｂとからなるウエ
ルトシール１３を装着し、ドア閉時にドア全周縁
に装着したドアウエザーストリツプ１４と、この
ウエルトシール１３とで二重にシールして、シー
ル性の向上と遮音特性の向上とを図るようにして
いる。

このようなリヤドアのパーテイシヨンガラス取
付部周りおよびリヤドア周りの類似構造は、例え
ば特開昭56−167514号公報や日産サービス周報
Y30型系車の紹介に示されている。

ところで、自動車にあつては側方視認性の向上
と、室内の開放感の向上を図る上で、ドアウエス
トラインWLを、第１図鎖線で示す標準高さより
もドアガラス３の格納に支障を来さない範囲で同
図実線で示す位置まで可及的に下げてドアサツシ
ユ開口部面積を拡大し、側方視界を広げることが
要求されている。

一方、車体開口部１１の後側ウエルト部分に
は、第１図に示すように前傾配設されたリヤピラ
ー１５と、リヤホイールハウス１６前側部との交
点１７が側面略くの字状にに存在している。この
交点１７はリヤサスペンシヨン入力を受けるため
に、その屈曲Ｒを小さくすると応力集中によつて
車体強度が損なわれることから、該屈曲Ｒを比較
的大きく設定する必要がある。このため、前述の
ようにドア側方視界拡大のためにドアウエストラ
インWLを下げると、メインサツシユ後側部１ａ
とドアウエストラインWLとでなす隅角部で、パ
ーテイシヨンガラス４を透して前記交点１７が露
出し、外観を著しく損なつてしまう。また、この
ような外観上の問題とは別に、交点１７が露出す
ることは、該交点１７部分では周縁フランジ１２
に装着したウエルトシール１３がメインサツシユ
後側部１ａあるいはドアインナパネル８と非密接
状態となるため、前述した二重シールが得られ
ず、しかも、該交点１７の高さ位置は後席乗員の
耳元付近となるため、所期する遮音効果が得られ
なくなつてしまう問題を生じる。

〔発明の目的〕

本発明はかかる従来の実状に鑑み、ドアウエス
トラインを下げた場合にあつてもパーテイシヨン
ガラスコーナー部で車体開口縁部のリヤピラーと
リヤホイールハウス前側部とのくの字状交点部分
が露出することがなく、しかも、該交点部分の遮
音性を確保することができるドアのパーテイシヨ
ン構造を提供することを目的とするものである。

〔発明の構成〕

前記目的を達成するため、本発明にあつてはパ
ーテイシヨンガラスを嵌着固定するパーテイシヨ
ンウエザーストリツプの後側部と下側部とでなす
隅角部に側面略三角形状のコーナーピース本体を
一体成形すると共に、このコーナーピース本体の
車室側にメインサツシユ後側部とドアインナパネ
ルウエスト部とでなす隅角部に定置し、かつ、メ
インサツシユ側面およびドアインナパネル側面に
整合して車体開口縁フランジに装着したウエルト
シールと密接する張出部を付設してある。

〔実施例〕

以下、本発明の実施例を図面と共に前記従来の
構成と同一部分に同一符号を付して詳述する。

第４〜６図において、５はメインサツシユ１
と、第１図に示すセンターサツシユ２およびメイ
ンサツシユ後側部１ａとセンターサツシユ２とに
接続したホルダ７とに嵌装し、パーテイシヨンガ
ラス４を嵌着固定するパーテイシヨンウエザース
トリツプを示し、このパーテイシヨンウエザース
トリツプ５の後側部と下側部とでなす隅角部に
は、側面略三角形状のコーナーピース本体２０を
一体成形してある。また、このコーナーピース本
体２０の車室側の側面には張出部２１を一体成形
してある。この張出部２１はメインサツシユ後側
部１ａとドアインナパネル８のウエスト部とでな
す隅角部に定置し得るように側面略三角形状に形
成され、かつ、その厚みはメインサツシユ１ａの
車室側の側面およびドアインナパネル８の側面と
整合する寸法に設定されていて、車体開口部周縁
フランジ１２に装着したウエルトシール１３と密
接するようにしてある。更に、この張出部２１の
下部前端には、ドアフイニツシヤ１０のウエスト
部端縁に形成した溝１０ａに係合する突片２２が
一体成形され、この突片２２とドアフイニツシヤ
１０との係合によつて張出部２１の遊動を阻止す
るようにしてある。

また、パーテイシヨンウエザーストリツプ５の
コーナーピース本体２０を一体成形した部分の背
部には、メインサツシユ後側部１ａの略中央部に
固定したブラケツト２３に係合する溝２４を形成
してあり、コーナーピース本体２０がこのブラケ
ツト２３によつて補強されて車幅方向に撓み変形
することのないようにしてある。

以上の実施例構造によれば、第１図に示すよう
に側方視界拡大のためドアウエストラインWLを
同図鎖線位置から実線位置に下げた場合にあつて
も、パーテイシヨンウエザーストリツプ５の後側
部と下側部とでなす隅角部には側面略三角形状の
コーナーピース本体２０が一体成形されているた
め、車体開口部１１の後側ウエスト部分のリヤピ
ラー１５とリヤホイールハウス１６前側部とのく
の字状交点１７部分を、このコーナーピース本体
２０によつて隠蔽することができ外観を損ねるこ
とはない。

また、コーナーピース本体２０の車室側に一体
成形した張出部２１が、前記くの字状交点１７部
分でそのフランジ１２に装着したウエルトシール
１３と密接するため、この車体開口部１１の後側
ウエスト部分にあつてもドアウエザーストリツプ
１４とウエルトシール１３との二重シールを確保
でき、遮音性の低下を回避することができるので
ある。

第７，８図に示す実施例はドアインナパネル８
のウエストフランジ８ａおよびドアアウタパネル
９のウエストフランジ９ａをそれぞれ下向きに曲
折成形したリアドアに本発明を適用したもので、
これらフランジ８ａ，９ａで形成したホルダ７Ａ
でパーテイシヨンウエザーストリツプ５の下側部
を保持している。ドアフイニツシヤ１０はウエス
トフランジ８ａの下向き成形によつてドアインナ
パルス８のウエスト部に近接するようになるた
め、張出部２１前端の突片２２は平担に舌片状に
形成してドアフイニツシヤ１０のウエスト部端縁
の溝１０ａと係合するようにしてある。

第９図に示す実施例は張出部２１Ａをコーナー
ピース本体２０と別体成形したものである。この
張出部２１Ａは第７，８図に示す実施例と同様に
その下部前端に舌片状の突片２２Ａを形成して、
第８図に示すドアフイニツシヤ１０のウエスト部
端縁の溝１０ａと係合するようにしてあり、ま
た、背部端面の車外側縁部には取付片２５を一体
に突設してあり、この取付片２５をメインサツシ
ユ後側部１ａの内側壁と該メインサツシユ後側部
１ａに嵌着されるパーテイシヨンウエザーストリ
ツプ５の後側部との間で圧着して固定するように
してある。

このように張出部２１Ａを別体成形することに
より、該張出部２１Ａの彩色の自由度が得られる
他、材質もゴム、樹脂等任意に選択使用でき、と
りわけ樹脂製とすればより一層彩色の自由度が拡
大されるため、該張出部２１Ａを車室内色と調和
させることができて車室内観を向上できる利点が
ある。

〔発明の効果〕

以上のように本発明によれば、リヤドアのウエ
ストラインを可及的に下げて側方視界を拡大した
場合にあつても、パーテイシヨンウエザーストリ
ツプの後側隅角部に一体成形したコーナーピース
本体により、車体開口部の後側ウエスト部分のリ
ヤピラーとリヤホイールハウス前側部とが継がる
くの字状交点部分を隠蔽できるため外観を向上す
ることができ、しかも、該コーナーピース本体の
車室内側に付設した張出部が、前記交点部分でそ
のフランジに装着したウエルトシールと密接し
て、車体開口部周縁でシール線を連続させること
ができ、従つて、シール性はもとより遮音性を確
保することができるという実用上多大な効果を有
する。

【図面の簡単な説明】

第１図はドアのパーテイシヨンガラス配設部周
りの構造を示す側面図、第２図は第１図の−
線に沿う断面図、第３図は第１図の−線に沿
う断面図、第４図は本発明の一実施例を示す要部
の斜視図、第５図は同実施例のドアフイニツシヤ
の要部の斜視図、第６図は第４図の−線に沿
う断面図、第７図は本発明の異なる例の要部を示
す斜視図、第８図は同実施例のドアフイニツシヤ
の要部を示す斜視図、第９図は本発明の更に異な
る例の要部を示す斜視図である。 １……メインサツシユ、１ａ……メインサツシ
ユ後側部、２……センターサツシユ、３……ドア
ガラス、４……パーテイシヨンガラス、５……パ
ーテイシヨンウエザーストリツプ、８……ドアイ
ンナパネル、９……ドアアウタパネル、１０……
ドアフイニツシヤ、１１……車体開口部、１２…
…車体開口縁フランジ、１３……ウエルトシー
ル、２０……コーナーピース本体、２１，２１Ａ
……張出部、２２，２２Ａ……突片。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ パーテイシヨンガラスを嵌着固定するパーテ
   イシヨンウエザーストリツプの後側部と下側部と
   でなす隅角部に側面略三角形状のコーナーピース
   本体を一体成形すると共に、このコーナーピース
   本体の車室側にメインサツシユ後側部とドアイン
   ナパネルウエスト部とでなす隅角部に定置し、か
   つ、メインサツシユ側面およびドアインナパネル
   側面と整合して車体開口縁フランジに装着したウ
   エルトシールと密接する張出部を付設したことを
   特徴とするドアのパーテイシヨン構造。 ２ 張出部がコーナーピース本体と一体成形され
   てなる特許請求の範囲第１項記載のドアのパーテ
   イシヨン構造。 ３ 張出部がコーナーピース本体と別体成形され
   てなる特許請求の範囲第１項記載のドアのパーテ
   イシヨン構造。 ４ 張出部の下側前端にはドアインナパネルに装
   着されるドアフイニツシヤに係合する突片が形成
   されてなる特許請求の範囲第１項から第３項のい
   ずれかに記載のドアのパーテイシヨン構造。