JPH0144278Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はシヤラインにおいて金属ストリツプに
テンシヨンを掛けた状態でシヤリングする設備に
用いる金属ストリツプの剪断刃に関し、さらに詳
しくは、金属ストリツプを幅方向に一端側から他
端側へ連続して剪断する固定刃と動刃とからなる
剪断刃に関する。

〔従来の技術〕

一般に、金属ストリツプの高速シヤリング設備
において金属ストリツプを停止させることなく、
しかもテンシヨンを掛けた状態で剪断しなければ
ならない場合がある。

従来、この場合に第２図に示されるようなシヤ
角θ付直刃を用いていた。図において上刃１は動
刃であり、下刃２は固定刃である。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかし、この従来のシヤ角θ付直刃を使用する
と、ストリツプ幅方向の剪断完了部４が所定長進
行し、剪断終了付近において剪断未完部５が少な
くなるとテンシヨンにより引き千切られ、精度の
良いシヤリングができなくなるという問題点があ
つた。この対策としてシヤ角θを全長において0゜
とし幅方向に同時剪断すればよいが剪断必要力が
１桁以上アツプし、装置そのものも大型頑丈とな
り、振動も大きく好ましくないという問題点があ
つた。

本考案は上述の問題点を解決するたるに提案さ
れたもので、剪断必要力を増大せずに剪断終了付
近に発生する引き千切り現象を発生させない金属
ストリツプの剪断刃を提供することを目的とす
る。

〔問題点を解決するための手段〕

シヤ角θ付剪断刃で剪断する場合、シヤ角θに
よりストリツプ幅方向に剪断が進み剪断未完部が
減つていく過程でストリツプテンシヨンにより、
引き千切り現象が生ずる。従つて、剪断刃にアン
グルを付け前半の剪断はシヤ角θを利用し、引き
千切り現象が発生する部分からはシヤ角θを0゜と
して同時剪断させるものである。

〔実施例〕

以下、本考案を図面を参照してその実施例に基
づいて説明する。

第１図では本実施例による金属ストリツプ３の
剪断状態が示される。図において上刃１は動刃で
あり、下刃２は固定刃である。金属ストリツプ３
の剪断完了部４が進行し、剪断終了付近において
剪断未完部５が所定長以下に少なくなる部分で引
き千切り現象が生ずる範囲、つまり上刃１の一端
から５cmの範囲でシヤ角θを0゜とした。このため
金属ストリツプ３を100本剪断し、シヤリングの
際の引き千切り現象が零となつた。なお、下刃２
においてシヤ角θを所要長0゜に形成してもよい。

〔考案の効果〕

本考案は以上説明したように金属ストリツプを
シヤリングする際にも引き千切り現象が生じない
という効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を用いた剪断状態
図、第２図は従来の金属ストリツプ剪断刃を用い
た剪断状態図である。 １……上刃、２……下刃、３……金属ストリツ
プ、４……剪断完了部、５……剪断未完部、θ…
…シヤ角。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 金属ストリツプを幅方向に一端側から他端側へ
   連続して剪断する固定刃と動刃とからなる剪断刃
   において、該動刃の剪断終了直前部の刃先端線を
   シヤ角が0゜となるように屈曲したことを特徴とす
   る金属ストリツプの剪断刃。