JPH0138637B2

JPH0138637B2 -

Info

Publication number: JPH0138637B2
Application number: JP56161853A
Authority: JP
Inventors: Tsugutoshi Hirano
Original assignee: HIRANO SEISAKUSHO KK
Current assignee: HIRANO SEISAKUSHO KK
Priority date: 1981-10-09
Filing date: 1981-10-09
Publication date: 1989-08-15
Also published as: JPS5866695A

Description

【発明の詳細な説明】本発明は野菜裁断器における削り部構造に関す
るものである。

一般に野菜裁断器は、大根、キヤベツ等の固形
状野菜の切削端面側中心部を固定壁に突設した中
心材料受けに嵌合可能にし、該中心材料受けの近
傍から離心方向となる固定壁には送り出し用開口
部、削り刃部及び刃物を並設し、前記野菜を押出
しうるように装設して構成し、野菜を裁断するの
に役立つている。

しかし、従来の野菜裁断器は、送り出し用開口
部及び刃物が固定壁に一組しか設けられておら
ず、短時間にして大量に野菜を裁断することがで
きないという欠点があつた。

本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたもので
あり、固定壁に送り出し用開口部及び刃物を複数
組設けると共にこの複数組のうち少なくとも２組
以上の端部を中心材料受けに接するようにし、前
記固定壁に対する削り刃部の突き出し高さを前記
刃物の数に応じて高くし簡単な構造にして短時間
に大量の野菜を裁断し得る野菜裁断器における削
り部構造を提供するものである。

以下、この発明による一実施例を添付した図面
にもちづいて具体的に説明する。図において第１
図ないし第２図は、この発明による電動式つま削
り器１の代表例を示す側面図及び上面図であり、
その他の図面は、つま削り器の各部を示す説明図
である。

上記つま削り器１は枠体２の長手方向に沿つて
一端内側に削り出し部３と削り刃部４を有する固
定壁５と、枠体２の横方向左右に設けたガイドレ
ール６にローラ７を介して長手方向に摺動可能に
装着された駆動部８とにより構成されている。

上記固定壁５の上端には固定把手５ａが延設さ
れており、駆動部８のハンドル８ａを左右に摺動
させるときに、つま削り器１の安定を維持するも
のである。

また、上記固定壁５の内側に位置した削り出し
部３には枠体２から所定の高さを維持した中心点
に大根等の切削端面側中心部と嵌合する細い中空
円筒状の中心材料受け９が削り刃部４の面よりわ
ずかに突出して設けられ、この中心材料受け９よ
り下方に位置して半径方向に削り刃部４が脱自在
に装着されている。

上記削り刃部４は第４図ａに示すように大根等
を保持して時計方向に回転させたとき、短冊状に
切り込む刃体を有しており、この削り刃部４に続
いて時計方向につまの送り出し用開口部１０が所
定の間隔で２箇所、削り刃部４の長さに相当する
長さを有して開設されている。

また上記中心材料受け９の近傍から離心方向と
なる固定壁５には、送り出し用開口部１０と刃物
１１とを一組とした場合、これらが２組並設され
ている。２組以上の多数の送り出し用開口部１０
と刃物１１を設けた本発明は、少くとも２組以上
の送り出し用開口部１０の端部１０ａと刃物１１
の端部１１ａが各々中心材料受け９に接するよう
にして、大根等の中心部付近の削り残しがなく、
削られたものは開口部１０から完全に取り出すこ
とができる。又、中心材料受け９は中空で先端は
刃の形状を有している。そのため、大根等の野菜
を裁断器にかけたとき中心材料受け９で野菜が確
実に保持され、回転心がくるうことがない。野菜
の中心部は中心材料受け９の中空部を通り、大根
の場合細い鉛筆状のものが送り出される。

上記削り刃部４と刃物１１との寸法関係を説明
すると、例えば、削り刃部４の高さを固定壁５に
対して10mm突出させたとすると大根等を時計方向
に回転させると大根等の長手方向に対して削り刃
部４で10mm切り込みを入れ、削り刃部４の近傍に
位置する刃物１１で大根等の垂直方向に対して５
mm切削し、次の刃物１１でまた５mm大根等を切削
可能である。尚、この際各刃物１１，１１は固定
壁５にして５mm突出していることになる。

つまり、固定壁５に対して削り刃部４が突出し
た寸法内であれば、刃物１１の固定壁５に突出し
た寸法を各々適宜変更可能であると共に多数の刃
物を固定壁５に設ける場合、刃物１１の数に応じ
て固定壁５に対する削り刃部４の突き出し高さを
変えることが出来る。勿論、多数の刃物を固定壁
に設けた場合には送り出し用開口部を各刃物に並
設することが必要である。

上述した本発明の削り構造は、送り出し用開口
部１０と刃物１１の各々の端部１０ａ，１１ａが
中心材料受け９に接していれば、他の複数組の送
り出し用開口部と刃物が固定壁の適当な位置に設
けることができる。

さらに上記固定壁５の削り出し部３の外周側に
は、材料の回転つま削り作業中に汁などがまわり
に飛散したり、削り刃部４や刃物１１に作業者の
手が触れたりするのを防止するために、削り出し
部３における削り刃部４を覆う高さに形成された
カバー１２が固着されている。

一方枠体２に摺動可能に装着された駆動部８に
は電動モータ１３が固着されており、第６図に示
すように回転軸１３ａには上述した固定壁５の削
り出し部３中心における中心材料受け９に対向し
て設置され、回転軸１３ａに向つて時計方向に回
転するようになつている。

上記駆動部８の回転軸１３ａは大根などの材料
を保持するチヤツク部１６であり、削り出し部３
の中心材料受け９との間で材料を保持して回転せ
しめるものであり、材料が回転中に滑つたりしな
いように回転軸１３ａに回転保持板１６ａが固着
されるとともに、この回転保持板１６ａの表面の
中心点より放射状に２等分ないし４等分した位置
に刃体１７が突出して埋設されている。この刃体
１７を突設した回転保持板１６ａには、電動モー
タ１３の空転により危険を防止するために保護カ
バー１８がスプリング保持されており、材料を保
持したときのみ、保護カバー１８が回転保持板１
６ａに密着して、刃体１７が保護カバー１８の表
面より突出して材料をチヤツクするように構成さ
れている。

また、上記材料を保持するチヤツク部１６が固
定壁５側の削り出し部３に近づいたとき汁などが
まわりに飛散しないように駆動部８にはチヤツク
カバー１９が固着されている。

上記電動モータ１３は電源コード１４から
ON・OFFスイツチ１５を介して駆動されるもの
であり、スイツチ１５を押しつづけている間中、
電動モータ１３は回転をつづける。

また、上記つま削り器１の削り刃部４は、第７
図イ，ロに示すように金属又は合成樹脂材で成形
された多数枚の間隔子４ａと、各間隔子４ａの間
に介在させる薄い刃片４ｂとからなり、刃片４ｂ
は間隔子４ａより刃先４ｃより突設させて両者を
交互に重ね合わせた状態でボルト４ｄなどにより
結合させたものである。

しかるに、上記削り刃部４の刃片４ｂの切損や
切れ味の落ちたものは交換できるものである。ま
た間隔子４ａの厚さは通常一定に形成されるが、
間隔子４ａの厚さを不揃いにすることにより材料
につま削り厚みに変化が生して、つまの手造りの
感じが出せるようにもできる。

しかして、上述したように構成されたつま削り
器１を使用して大根等を削り出す場合は、削り刃
部４で所定の短冊状に切り込みが形成され、時計
方向回転によつてつまの送り出し用開口部１０の
刃物１１により線状に削り出されて固定壁５の裏
面側に繰り出されてくる。このとき、つまの送り
出し用開口部１０が２箇所設けられ、刃物１１に
より２箇所から削り出されたつまが繰り出されて
くるものであり、刃物１１の突き出し高さを均一
にするだけでなく、不揃いに設置することにより
削り出されてくるつまの太さに変化を持たせるこ
とが可能であるだけでなく、削り出し能力がつま
の送り出し用開口部の設置数に倍して増大する。

開口部１０と刃物１１は通常２組乃至３組設け
られる。第４図ａからもわかるように、複数組の
場合は１組のものに比べ大根等の野菜のスライス
面が固定壁５と摺動接触することが少なくなり、
従つてつまの品質が向上する。

尚、上述の実施例では、大根等を使用してつま
を削る実施例を示したが、キヤベツ等の場合に
は、削り刃部４は必要ではなく、送り出し用開口
部及び刃物を複数組設けるだけで効果を奏するも
のである。即ち、本発明は、固形状野菜であれば
如何なる野菜にも適用し得るものである。

以上詳細に説明したように、本発明の野菜裁断
器における削り部構造は、送り出し用開口部及び
刃物を中心材料受けに対して複数組固定壁に並設
したことにより、短時間にして大量につまを削る
ことができ、労力の軽減がなされる。又、刃物や
削り刃部の突き出し高さ及び間隔子の厚さを不揃
にすることにより、つまの形に適宜変化を持たせ
ることができ、手作りに近いつまを削り出すこと
が可能になつた。更に、開口部及び刃物の端部が
中心材料受けに接し、中心材料受けの先端が刃状
を提しているので野菜の中心部のカツト面の品質
が良好となり、野菜の削り残しがなく、削られた
ものがつまることがなくなつた。更に、開口部と
刃物が複数あるので野菜スライス面が固定壁と接
触することが減少し、つまの品質が向上した。

なお、この発明では電動式の野菜裁断器を例に
して詳述したが、固定壁に設けた刃物及びつま送
り出し用開口部を複数箇所設置した点を共通にす
れば、駆動部は電動式によらず手動式にすること
も可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明による一実施例を示す側面
図、第２図は同上上面図、第３図は第１図の右側
面図、第４図ａは第１図の削り出し部の正面図、
第４図ｂは第１図の左側面図、第５図は第１図の
チヤツク部の正面図、第６図は第５図のチヤツク
部の一部破断した側面図、第７図イ，ロは削り刃
部の分解斜視図及び側面図である。１…つま削り器、２…枠体、３…削り出し部、
４…削り刃部、５…固定壁、８…駆動部、９…中
心材料受け、１０…開口部、１１…刃物、１２…
カバー、１３…電動モータ、１６…チヤツク部、
１７…刃体、１８…保護カバー、１９…チヤツク
部カバー。

Claims

【特許請求の範囲】

１大根、キヤベツ等の固形状野菜の切削端面側
中心部を固定壁に突設した中心材料受けに嵌合可
能にし、該中心材料受けの近傍から離心方向とな
る固定壁に送り出し用開口部を形成すると共に、
この開口部の両縁に削り刃部及び刃物を並設し、
前記野菜を押出しうるように装設して構成する野
菜裁断器において、前記送り出し用開口部及び刃
物を固定壁に複数組設け、該複数組のうち少なく
とも２組以上の各々の端部を、先端が刃状で中空
の中心材料受けに接するようにし、前記固定壁に
対する削り刃部の突き出し高さを前記刃物の数に
応じて高くしたことを特徴とする野菜裁断器にお
ける削り部構造。