JPH0136379B2 - - Google Patents

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JPH0136379B2
JPH0136379B2 JP59269480A JP26948084A JPH0136379B2 JP H0136379 B2 JPH0136379 B2 JP H0136379B2 JP 59269480 A JP59269480 A JP 59269480A JP 26948084 A JP26948084 A JP 26948084A JP H0136379 B2 JPH0136379 B2 JP H0136379B2
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JP
Japan
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container
fragrance
volatilization
liquid
porous sheet
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JP59269480A
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Tadateru Ootani
Ryoichi Hirayama
Nobuhiro Hayashi
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Publication date
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  • Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、洗面所、その他の屋内及び車内等の
適宜な箇所に載置し、揮散口を被覆した多孔性シ
ートを通して収容した調合香料の芳香を揮散させ
る芳香剤容器に関するもので、本発明の芳香剤容
器は、使用中調合香料の芳香の香調及び強さを略
一定に保持できる効果を有する。 〔従来技術〕 香料には、無数の種類があるが、一般に気化し
た有香分子が鼻腔にはいつて嗅神経を刺激するこ
とによつて、においを感ずるという観点から、揮
発度にしたがつて分類すると下記の如く3つに分
類される。そして、通常の調合香料は、分類の異
なる、即ち揮発度(蒸気圧)の異なる2以上の香
料を調合して造られている。 (1) トツプノート:揮発度が高く、におい紙につ
けておくと2時間以内に揮散して、あとににお
いが残らないもので、調合香料のにおいの第一
印象をよくするために必要なものである。 (2) ミドルノート:中程度の揮発度を有し、にお
い紙につけておくと2〜6時間においが持続す
る程度のもので、調合香料のにおいの特徴を示
す重要な部分をなす。 (3) ベースノート:揮発度が低く保留性に富み、
6時間以上におい紙ににおいが残るもので、調
合香料のにおいの特徴を示す部分である。 而して、通常の芳香剤は、上記の調合香料をゲ
ルや種々の含浸体等の担体に担持させ該担体中か
ら揮散させ得るように構成されており、その目
的、使用形態に応じ、容器に収容されたり、シー
ト又はフイルムで包装されて実用に供れている。
芳香剤を収容する容器としては、実公昭5−163
号公報に記載のものの他、各種のものが知られて
おり、又、シート又はフイルムで包装された芳香
剤としては、例えば、特開昭57−139346号公報及
び特開昭54−120075号公報に記載の芳香剤又はエ
ヤ・フレツシユナーが知られている。 また、種々異なる蒸気圧の香料成分を配合して
成る香料を、出来る限り一定の香調で揮散させる
方法として、特公昭58−50740号公報に記載の香
料の揮散方法が知られている。 〔発明が解決しようとする問題点〕 芳香剤に用いられる上述の如き調合香料は、蒸
気圧の異なる2以上の香料成分により構成されて
おり、蒸気圧の高い成分、即ち、揮散し易い成分
の方が短時間で消失し易く経時的に調合香料の組
成が変化するため、揮散成分の組成が変化し芳香
の香調が変化してしまう欠点がある。 また、特公昭58−50740号公報に記載の香料の
揮散方法は、上記の欠点を解決するために、香料
をその蒸気圧の大きさに従つて2以上のグループ
に分け、揮散面積をグループ毎に設定し、蒸気圧
の異なる香料を別々に揮散させ得るようにしたも
のであるが、このような方法による場合、現実的
には分け得るグループ数に制限を受け目的とする
調合香を得る上で困難を伴う上、容器の構造にも
制限を受ける。 また、特開昭57−139346号公報に記載の芳香剤
は、多孔性シートで香料を包装してなるものであ
る。しかし、この多孔性シートは、揮散香を透過
させるが、水を透過させないシートとして選択さ
れた、撥水性を有する多孔性シートであり、この
発明は、香料の外部からの濡れ防止について配慮
してはいるが、調合香料の揮散を、経時的に変化
しないように揮散させるための孔径の大きさ及び
膜厚については全く考慮されておらず、香料を直
接多孔性シートで包装している。 また、特開昭54−120075号公報は、重合体フイ
ルを使用することにより揮散速度を調節できるエ
ヤ・フレツシユナーを開示しているが、この発明
は、香料全体の揮散速度の調節機能を付与したも
ので、蒸気圧の異なる香料成分の揮散速度を別々
に調節する機能はない。しかも、該公報に開示さ
れているフイルムは、多孔性シートとは云い難い
もので、実用的な揮散速度調節機能はない。 また、実公昭5−163号公報に記載には、液体
吸揚芯を付設した芳香剤充填容器を内部に配した
揮散透孔付容器が記載されている。しかし、この
容器は、風量、湿度等の外的条件により香料の揮
散量が変動し、経時的に芳香の強さのみならず、
香料として蒸気圧の異なる2以上の香料成分で構
成した液体調合香料を用いた場合には、前述の如
く、芳香の香調も一定に保持することができな
い。 また、芳香剤を収容する容器としては、電気エ
ネルギー、或いはトイレ、洗面所においては上下
動するフラツシユ水の位置エネルギーを利用して
揮散口を必要時のみ開口するものが各種知られて
いる。しかし、電気エネルギーを利用するものは
高価であり、又、水の位置エネルギーを利用する
ものは水の利用に制限を受ける等、この種の容器
は、使用上大きな制限があり、香料として蒸気圧
の異なる2以上の香料成分で構成した液体調合香
料を用いた場合には、前述の如く、経時的に芳香
の香調及び強さを一定に保持することができな
い。 そこで、本発明者らは、香料を揮散度の異なる
成分毎にグループ分けすることなく、前記の調合
香料を経時的にその香調及び強さを変えずに揮散
させ得る芳香剤容器を提供すべく種々検討した結
果、特定の孔径、膜厚を有する多孔性シートを通
して調合香料を揮散させると、調合香料を構成す
る、蒸気圧の異なる2以上の香料の揮散量は、香
料それぞれの自由揮散時の揮散量に比例せず、調
合香料の組成と略同じ割合で多孔性シートを通じ
て揮散することを知見し、この知見に基づき、特
願昭59−169024号(特開昭61−48367号公報)に
おいて、揮散口を孔径0.1〜20μmの無数の孔部を
有する膜厚10〜1000μmの多孔性シートで被覆し
た容器内に調合香料を収容してなることを特徴と
する芳香剤容器を提案した。 しかし、本発明者らが提案した上記芳香剤容器
においては、経時的に芳香の強さが若干減少する
傾向が見られた。 従つて、本発明の目的は、先に本発明者らが提
案した芳香剤容器の上記の如き傾向を改善し、芳
香の香調ばかりでなく、芳香の強さを経時的に一
層一定に保持することのできる芳香剤容器を提供
することにある。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明者らは、上記の目的を達成すべく鋭意検
討した結果、先に本発明者らが提案した芳香剤容
器の容器内部における多孔性シートに接する空間
に、液体調合香料を直接揮散させずに、液体吸揚
芯を介して揮散させると、芳香の香調を経時的に
一定に保持したまま、芳香の強さを経時的に一層
一定に保持できることを知見した。 本発明は、上記知見に基づきなされたもので、
揮散口を孔径0.1〜20μmの無数の孔部を有する膜
厚10〜1000μmの多孔性シートで被覆した容器内
に液体調合香料を収容し、上記多孔性シートに接
する上記容器内部の空間への上記液体調合香料の
揮散を液体吸揚芯を介して行うようにしたことを
特徴とする芳香剤容器を提供することにより前記
の目的を達成したものである。 以下、本発明の芳香剤容器について詳述する。 本発明の芳香剤容器に用いる多孔性シートにつ
いて説明すると、多孔性シートは、孔径0.1〜20μ
m、好ましくは0.2〜15μm、膜厚10〜1000μm、
好ましくは、20〜500μmのものが用いられ、孔
径が上記範囲より大きいか又は膜厚が上記範囲よ
り薄いと、香料の揮散量が自由揮散の場合に近づ
いてしまうため、多孔性シートの香料の揮散抑制
機能(揮散調節機能)が失せ、また、孔径が上記
範囲より小さいか又は膜厚が上記範囲より厚いと
香料の蒸気圧の大小に関係なく、一律に揮散が抑
制され、何れの場合にも、所望の揮散調節機能が
損なわれ、本発明の目的を達成できなくなる。 多孔性シートの材質は、上記膜厚のシートを得
ることができ且つ上記孔径の孔を設けることが可
能なもので耐香料性を有するものであれば、制限
されるものはなく、具体的には、ポリエステル、
ポリアセタール、ポリシロキサン、ポリエポキ
シ、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテ
ン、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリエ
チレンオキサイド、ポリ塩化ビニリデン、ポリテ
トラフロロエチレン、ポリウレタン、ポリウレタ
ンヒドロキシメチルセルロース、セロフアン等の
1種又は2種以上から造られるフイルム若しくは
不織布、或いはポリウレタンコーテイング布等を
挙げることができる。 また、多孔性シートは、その製造法には制限さ
れないが、例えば次のような方法で製造されたも
のが好適する。 無機充填剤を35〜85重量%含有させた樹脂を
前記の膜厚に延伸させて得られたフイルム。こ
のフイルムは延伸により樹脂と無機充填剤との
間に空隙を生じ、前記の孔径を有している。 ホツトメルト接着剤を使用した通常の不織布
の方法により得られた前記膜厚の不織布。この
不織布は、前記の孔径を有するものとして得ら
れる。 布(厚さ1mm)にポリウレタン微細孔フイル
ムをコーテイング(膜厚40μm)することによ
り得られた前記膜厚及び孔径のシート。 尚、前記のフイルムを得るに際して使用され
る無機充填剤としては、0.1〜1000μm(平均粒
径)の粒径の金属の酸化物、水酸化物及び塩を挙
げることができ、例えば、・酸化マグネシウム、
アルミナ、シリカ、・炭酸カルシウム、塩化マグ
ネシウム、塩基性炭酸マグネシウム、硫酸カルシ
ウム、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、・
ケイ酸カルシウム、セメント、ゼオライト、粘土
等が挙げられる。 また、本発明で用いられる液体調合香料として
は、蒸気圧の異なる2以上の香料を調合したもの
であれば制限されないが、少なくとも前記のトツ
プノートに、ミドルノート及び(又は)ベースノ
ートを調合したものが好ましい。また、その場
合、少なくとも蒸気圧の比が5倍以上、特に20倍
以上異なる2種以上の香料を調合したものが好ま
しく、更にトツプノート/(ミドルノート+ベー
スノート)の比が99/1〜5/95のものが好まし
い。 また、本発明で用いられる液体吸揚芯は、毛細
管構造を有するものであれば良く、材質として
は、セルロース、ウール、プラスチツク(ポエプ
ロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、ポリア
クリロニトリル、その他及びこれらを二種以上組
合せたもの)が通常使用される。又、断面形状に
ついても特別な制限はなく、丸型、角型、星型
等、任意形状にすることができる。 本発明の芳香剤容器は、揮散口(開口部)を前
記の多孔性シートで被覆した容器内に前記の液体
調合香料を収容し、上記多孔性シートに接する上
記容器内部の空間への上記液体調合香料の揮散を
液体吸揚芯を介して行うようにしたものである。
上記容器は、液体調合香料の揮散に差し支えない
大きさの開口部を有しており、該開口部が上記多
孔性シートによつて完全に被覆されており、上記
多孔性シートに接する上記の如き空間と上記液体
調合香料を収容する空間とに区画されており、こ
の両空間が上記液体吸揚芯を介して連通していれ
ば、何等その形状に制限されない。また、容器の
大きさも特に制限されないが、少なくとも多孔性
シートと接する上記空間の容積を充分とるのが揮
散香の強さを一定に保ち且つ均一な香調の芳香を
揮散させる上で好ましい。また、多孔性シートに
接する上記空間と液体調合香料を収容する上記空
間とは、それぞれ着脱可能な別の容器(筐体)で
構成し、それらを液体吸揚芯嵌挿孔で連通し、該
液体吸揚芯嵌挿孔に液体吸揚芯を嵌挿して構成す
ることができる。そして、液体調合香料を収容す
る空間への液体調合香料の充填、詰め換えは、後
者の筐体に適宜の開閉可能な充填口を設けたり、
上記液体吸揚芯嵌挿孔に上記液体吸揚芯を着脱可
能に嵌挿して該液体吸揚芯嵌挿孔を介し前者の筐
体内部側から行うよにすることができる。また、
液体吸揚芯嵌挿孔を介して液体調合香料の充填、
詰め換えを行う場合、多孔性シートは、適宜容器
の開口部に着脱自在な多孔性シート支持枠等を介
して装着できるようにするのが好ましいが、容器
が蓋体を有する場合には、液体調合香料の詰め換
え等は蓋体を嵌合する開口部から行うことができ
るから、多孔性シートは適当な粘着剤、接着剤等
を介して所定の開口部に固定することができる。 また、蓋体を有する容器を用いる場合には、従
来の芳香剤容器における如く、蓋体と容器との嵌
合関係を変化させて揮散量を調整可能とする等、
別の揮散調節機能を付加することもできる。 (実施例) 本発明の芳香剤容器の構造を図面に示す実施例
について説明すると、1は、上部及び下部を開放
した円筒状の上部容器(筐体)で、その上方側部
には4個の開口部2を設けてあり、該開口部2そ
れぞれにはその内側から多孔性シート3を該開口
部2を覆つて粘着剤等により固定してある。4
は、上記上部容器1の下部に嵌合(螺合)した下
部容器(筐体)で、その天板部5の一部を除き密
封してあり、内部には液体調合香料6を収容して
ある。そして、上記天板部5には、液体調合香料
充填孔兼用のフランジ付液体吸揚芯嵌挿孔7を設
けてある。また、8は、上記フランジ付液体吸揚
芯嵌挿孔7に着脱可能に嵌挿した液体吸揚芯で、
その上端部を上記上部容器1内の多孔性シート3
に接する空間9に臨ませ、その下端部を上記下部
容器4内の上記液体調合香料6に浸漬してある。
尚、10は、上記天板部5に必要に応じて設けた
圧力調節孔である。また、11は、また、上記上
部容器1の上部に着脱可能に嵌合(螺合)した蓋
体で、上記上部容器1における上記開口部2に対
応する開口部12を具備させてあり、蓋体11の
上部容器1への嵌合具合を変化させることにより
開口部2の開口量を調節し揮散量を二次的に調整
できるようになしてある。例えば、第2図に示す
如く開口部2と開口部12とを一致させた時開口
量を最大にできるようにし、必要に応じ開口量を
0とすることもできるようにしてある。 次に、本発明の芳香剤容器の効果を、試験例を
挙げて説明する。 試験例 1 トツプノートとしてリモネン、ミドルノートと
してベンジンアセテート、ベースノートとしてα
−メチルイヨノンを、それぞれ別個に下記[揮散
の標準条件]で揮散させたところ、下表に示す結
果を得た。 * 下記表中の揮散調節能は、下記[揮散の標準
条件]における測定結果から下記式により算出
した。 揮散調節能=(自由揮散時の揮散量)−(
多孔性シートを通しての揮散量)/自由揮散時の揮散量
尚、上記式中の揮散量は、各香料を、それぞれ
重量差を計測可能な期間放置した後、重量法によ
り計測した値である。
【表】 上記表に示す結果から、揮散調節能の大きさ
は、トツプノート>ミドルノート>ベースノート
であることが判る。即ち、蒸気圧が高く揮散し易
い香料程多孔性シートを通しての揮散が抑制され
易いことが判る。 [揮散の標準条件] 第1図及び第2図に示した下部容器4(断面積
40cm2、高さ4cm)に香料40c.c.を入れて、円柱状に
した濾紙(外径1cm、高さ6cm)をセツトした
上、この下部容器4に上記容器1(高さ6cm、開
口部2はその総面積が20cm2で多孔性シート3で覆
つてある)を嵌合させ、しかる後、蓋体11を上
記上部容器1に嵌合させた。これを、開口部2と
開口部12とを一致させた状態で湿度70%、温度
25度、換気回数1時間当たり60回の部屋に一定期
間放置し揮散量(多孔性シートを通して揮散量)
を測定した。また、蓋体11を取外した状態で同
様に揮散させた時の揮散量(自由揮散時の揮散
量)についても測定した。尚、多孔性シート3と
しては、昭和電工(株)製のポリエチレンに、無機充
填剤として、炭酸カルシウムを60重量%含有さ
せ、これを延伸させ(二軸延伸)、膜厚100μm、
平均孔径約5μmとしたものを使用した。又、容
器の素材としては、厚み1mmのバーレツクス樹脂
(三井東圧(株)社製)を使用した。 試験例 2 オレンジ調の液体調合香料を前記試験例1にお
ける揮散の標準条件で揮散させ、その強さ・香調
の経日変化を調べたところ、揮散3ケ月後におい
ても揮散初期と略同じ強さ・香調を示した。この
場合、芳香の強さの経日変化は、第3図に実線で
示す通りであり、本発明品においては、芳香の強
さが経時的に略一定に保持されていることが判
る。尚、第3図において、縦軸は相対揮散量を示
し、横軸は経過時間を示す。 また、対照品1として、本発明者らが先に特願
昭59−169024(特開昭61−48367号公報)で提案し
た芳香剤容器(液体吸揚芯9及び天板部5を除去
した以外は第1図及び第2図に示すものと同じも
の)を前記試験例1における揮散の標準条件で揮
散させ、その強さ・香調の経日変化を調べたとこ
ろ、芳香の香調については、本発明品と同様に揮
散3ケ月後においても揮散初期と略同じ香調を示
したが、芳香の強さについては、第3図に破線で
示す如く、本発明品に比較し経時的に若干低下す
る傾向があつた。 また、対照品2として市販品(多孔性シート及
び液体吸揚芯を用いていないもの)を前記試験例
1における揮散の標準条件で揮散させ、その強
さ・香調の経日変化を調べたところ、芳香の香調
は経時的に著しく変化し、且つ芳香の強さも第3
図に一点鎖線で示す如く経時的に著しく低下し
た。 試験例 3 多孔性シートとして、孔径(μm)及び膜厚
(μm)の異なる種々のポリエチレン製の多孔性
シートを用いた以外は、試験例2と同様にして液
体調合香料を揮散させ、揮散90日後の強さ・香調
の変化の有無を調べた。その結果を下表に示す。
【表】
【表】 上記表に示す結果から、本発明の孔径、膜厚の
多孔性シートを用いた場合のみ本発明の目的を充
分達成できることが判る。 試験例 4 多孔性シートとして、下表に示す材質の異なる
種々の多孔性シートを用いた以外は試験例2と同
様にして液体調合香料を揮散させた。その結果揮
散90日後の強さ・香調は揮散初期と比べ殆ど変化
していなかつた。尚、下表に示す多孔性シート
は、原シートの平均孔径、膜厚を、一部手直しし
たものもある。
〔発明の効果〕
本発明の芳香剤容器は、液体調合香料を、容器
内部において液体吸揚芯介して揮散させた後、特
定の孔径、膜厚の多孔性シートを通して容器外に
揮散させるようになしたもので、蒸気圧が高く揮
散し易い香料の方が蒸気圧が低く揮散し難い香料
より揮散調節能が大きくなるようにしてあるた
め、即ち、各香料の多孔性シートを通しての揮散
量の抑制効果(揮散調節能)の大きさを、ベース
ノート<ミドルノート<トツプノートとなしてあ
るため、使用中調合香料の芳香の香調及び強さを
略一定に保持でき、しかも、液体吸揚芯を介して
容器内部において液体調合香料を揮散させるよう
になしてあるため、上記の芳香の一定強さでの保
持効果を一層向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の芳香剤容器の一実施例の分解
斜視図、第2図はその使用状態を示す縦断面図、
第3図は芳香の強さの経日変化を示すグラフであ
る。 1……上部容器、2……開口部、3……多孔性
シート、4……下部容器、5……天板部、6……
液体調合香料、7……液体吸揚芯嵌挿孔、8……
液体吸揚芯、9……多孔性シートに接する空間、
10……圧力調節孔、11……蓋体、12……開
口部。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 揮散口を孔径0.1〜20μmの無数の孔部を有す
    る膜厚10〜1000μmの多孔性シートで被覆した容
    器内に、蒸発圧の異なる2以上の香料を調合した
    液体調合香料を収容し、上記多孔性シートに接す
    る上記容器内部の空間への上記液体調合香料の揮
    散を液体吸揚芯を介して行うようにしたことを特
    徴とする芳香剤容器。 2 容器が、上記容器と、その上部に嵌合させた
    蓋体と、上記上部容器の下部に嵌合させた下部容
    器とからなり、上記上部容器は、上部及び下部を
    開放した形状であつて上方側部に開口部を有し且
    つ該開口部が多孔性シートで覆われており、上記
    蓋体は、上記開口部に対応する開口部を有してお
    り、上記下部容器は、その天板部に液体吸揚芯を
    を着脱自在に嵌挿する液体吸揚芯嵌挿孔を有する
    密閉型の形状であり、また、液体調合香料は、上
    記下部容器内に収容してあり、液体吸揚芯は、上
    記液体吸揚芯嵌挿孔にその上端部を上記上部容器
    内に位置させ下端部を上記下部容器内の上記液体
    調合香料に浸漬させて嵌挿してある、特許請求の
    範囲第1項記載の芳香剤容器。
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