JPH0133755Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はルーバ式ベネチヤンブラインドさらに
詳言すればたて型ルーバを有するブラインドに関
する。

本考案におけるたて型ベネチヤンブラインドは
複数の保持体をその長さ方向に沿つて運動するよ
うに支持したヘツドレールを有するブラインドに
関する。各保持体はレールに沿つて移動されるル
ーバを支持しており又ルーバをその垂直軸線のま
わりに回転させる手段を含む。この種の手段はウ
オームギアによつて駆動されるギアホイルの駆動
ボスを有し、この駆動ボスはルーバを支持回転さ
せるためのルーバホルダーを支持している。

従来のベネチヤンブラインドでは、ルーバが外
力にさらされるとルーバ及びその駆動機構が回転
してしまいこのため駆動機構、ルーバホルダー又
はルーバそれ自体が損壊しやすかつた。

本考案はルーバに外力が加わつてもこのルー
バ、ルーバホルダー又は駆動機構を損傷させない
ための手段を組込んでなるたて型ルーバのベネチ
ヤンブラインドを実現しようとするものである。

このため、ルーバホルダーはギアの駆動ボスを
貫通する上方部分を有し、この上方部分がガイド
表面に乗つていてかつこれから支持された側方突
出部又は止定用部分を有しているものである。上
記ガイド表面はギアの駆動ボスの上端縁に組込ま
れており、又ルーバホルダーの保持部分の側方突
出部又は止定用部分は重力で固定されている。上
記ガイド表面はルーバホルダーの上方部分に２つ
の径方向に対向された止定用部分に対し常態の静
止位置なす２つの対向的な下方部分をそなえたカ
ムトラツク形のものである。このガイド表面は
又、これら２つの下方部分に対して約90゜づつず
れた２つの径方向に対向する上方部分を有し、こ
れら上方部分と次の隣接した下方部分との間にな
めらかな曲面が延在しているのである。こうし
て、ルーバに外部から回転運動が伝達されると、
そのホルダーを回転させ次いでこのホルダーの上
方部分にある側方突出部又は止定用部分がガイド
表面の上方部分に向かつ〃てガイド表面の下方部
分から上向きに移動することになる。これはこの
構造体が外力に応答してもたらす限界範囲内で回
転運動を生ずるものであることを意味する。この
外力を取去ると、ルーバ及びルーバホルダーに作
用していた重力がルーバホルダー上方部分の側方
突出部に対してガイド表面に沿つて降下運動させ
て再度下方部分に落着かせるのである。この作用
は外力が加えられる回転方向がどちらかに全く関
係なく発生することに注目する必要がある。

さらに保護のために、駆動ボスにはガイド表面
の上方部分と心合わせされた２つの制止片（１個
でも可）が内設されている。ホルダー上には一対
の制止片が同様に設けられ、これは十分な大きさ
の外力が加わつてルーバを回転させる時ボス面の
内設制止片に当接される。ルーバに加わる力が大
きすぎるとき、すなわちホルダー面の制止片が駆
動ボスの内部の制止片に当接されると、このホル
ダー面の制止片は内側にたわむとともにボス面の
制止片と摺接してこれを通り越すように配置され
ている。この作用で上記のような過大な力が吸収
されたわみが付加されるのである。換言すれば、
こうしてルーバホルダーと駆動ボスとの間で同じ
方向により一層大きな相対運動が行われる。各部
の構成材料はプラスチツクが好適であり又、その
固有の弾性的特性により、ボス内部の制止片に加
力されたときルーバホルダー面の制止片を内側へ
向けて弾性的に変位させることができる。

本考案の実施例に関する添付図に従つて以下詳
述する。

第１図に示すごとく、たて型ルーバのベネチヤ
ンブラインドは１本だけしか示されていないがト
ラツク１０ａを内壁面に離隔設置したヘツドレー
ル１０を有する。これらのトラツク１０ａからロ
ーラ３５に支持された複数のルーバ保持体１２が
それぞれルーバホルダー２２又はその下端のフツ
ク３３により吊下されたルーバ１３を回転可能に
担持している。実際上、ルーバ１３及びそれに対
応するルーバ保持体１２は、ブラインドを閉めた
時中央で引合わされブラインドを開けるとレール
１０の左端と右端に２組にまとめられる左右２組
に配列される。

駆動軸１５は両端部の支持ブロツク１５ａによ
り、駆動軸１５が貫通した中間支持用保持体１４
によりヘツドレール１０に内設されている。この
中間支持用保持体１４は駆動軸１５のたるみを防
ぐために設けられている。この駆動軸１５は又そ
れぞれ２組のルーバ保持体１２の各々に対応した
一対の引張保持体１１に貫通している。この軸１
５は３本のらせん状溝を有する。軸１５の半部の
面の溝１６は他の半部の溝１７と反対向きにな
る。各引張保持体１１には軸１５の回転時にこの
軸に沿つて３本のらせん状溝１６又は１７に摺接
する手段を内設している。第１図より明らかなご
とく、駆動軸１５の回転時には、引張保持体１１
の一方（図中右方のもの）は他方の保持体１１か
ら遠ざかるように右方へ移動し、他方の保持体１
１（左方のもの）は３本のらせん状溝１７に対す
る３本のらせん状溝１６の向きが異なり反対か否
かに応じて左方に移動することになる。各引張保
持体１１は又それに対応するルーバ保持体１２の
最初の隣接するルーバ保持体１２に連結されてい
る。従つて、引張保持体１１がヘツドレール１０
の端に向つて中央から移動すると、これらの引張
保持体１１は各組の最初の隣接するルーバ保持体
１２をこれらのルーバ保持体１２が次のルーバ保
持体１２に到達するまで引き連れて動くことにな
り、この時ルーバ保持体１２は第３のルーバ保持
体１２に達するまで第１及び第２のルーバ保持体
１２を一緒に引き連れて動きこれによつて次々と
各ルーバ保持体１２をピツクアツプしていき端に
移動させることによりブラインドを開けるのであ
る。

駆動軸１５が最初に反対向きに駆動されると、
この駆動軸１５の加える力では引張保持体１１が
移動せず、その代りにルーバは後述の機構により
その垂直軸線のまわりを回転させられることにな
る。ルーバがこの方向にその垂直軸線のまわりを
回転限度まで到達すると、後述するようにそれ以
上この垂直軸線のまわりでの回転が阻止される。
そのすぐ後でしかも同一方向に駆動軸１５が引続
き回転すると、引張保持体１１とこれに固定され
る第１のルーバ保持体１２とは端部位置から中央
位置に向つて移動することになる。引張保持体１
１とこれに連結されたルーバ保持体１２は中央部
に向つて所定の距離一緒に移動すると、ルーバ保
持体１２はスペーサ部材１９上の突出部１９ａに
係合する。引張保持体１１に結合された第１のも
のを除いてルーバ保持体１２の各々は一端に、中
央に向つて次の隣接するルーバ保持体１２を貫通
して延びる細長い金属ストリツプ１９を固設して
いる。この細長い金属製スペーサストリツプ１９
は隣り合つたルーバ保持体同士の、従つてルーバ
１３同士の間隔を決定する。スペーサ１９は中央
に向つて次に隣接した保持体１２と摺動関係で貫
通している。保持体１２がスペーサ１９の端部に
到達すると、反り上つた突出部１９ａに係合して
次の後続する保持体１２がスペーサ１９の対向端
（反対の突出部１９ａ）に固定された状態でこれ
を引張る。こうして、ブラインドを閉めた時、
個々のルーバ１３の間隔は等間隔になりこれと同
時にブラインドを開けた時両端にルーバ１３を一
緒に引きまとめることができるのである。

駆動軸１５の一端にはこの駆動軸に固着された
ビードチエーンプーリ１８ａがあつてこれには駆
動軸１５を回転させることによりブラインドを操
作するためのビードチエーン１８が巻掛けられて
いる。

ルーバ保持体とその駆動機構について第２図な
いし第５図を参照すると、ルーバ保持体１２はそ
のハウジング１２０と一体になつた引込軸３５ａ
に緩着されたローラ３５によつてトラツク１０ａ
に沿い転動するように支持されている。駆動軸１
５はハウジング１２０の対向側壁内に設けられた
開口１２１，１２２を貫通するとともに、ほぼ中
空の円筒状ボス２１を有する駆動ボス又はギア２
０面の歯２０ａに噛合したウオームギア１２４の
単一のウオームねじ１２６と摩擦係合している。
ギア２０面の２個の並設された制止面２０ｂ及び
２０ｃはそれぞれ隣り合つた歯同士の間にあつて
歯高のほぼ半分の位置に設けられている。これら
の制止面２０ｂ及び制止面２０ｃが存在するた
め、ルーバ１３は360゜回転することができない。
ルーバ１３の回転限度は、あるルーバから他のル
ーバに過大な力がかからないでルーバをいずれの
方向にもその回転限度の部位で重なり合わせるよ
うに選定される。ルーバ１３の垂直軸線のまわり
の回転量は、制止面２０ｂと２０ｃとの間の中間
点からいずれの向きにも90゜程度となすのが有利
である。

２２で示されたルーバホルダーはその下端部に
隣接して、ルーバ１３を上方部分の開口２３によ
り係合させている上向きの開口フツク３３を有す
る。ルーバホルダー２２の上方部分は組立状態で
中空ボス２１内に嵌合される縮径の円筒形部分２
４をなしている。この円筒形部分２４から上向き
に延びて２つの保間したアーム２５がたがいに径
方向に対向しかつ上端部にほぼ丸いブラケツト２
５ａを接合して配設されている。一対のアーム２
５はその長さの相当部分にわたつて３角形の断面
をなし、一方のアーム２５の３角形断面の底辺は
他方のアーム２５の３角形の底辺に対向し、又各
アーム２５の頂点２７はホルダー２２の垂直軸線
の半径方向外側を向いている。これらの頂点２７
は後述するように制止片としてはたらく。

アーム２５はその上端部にそれぞれ、対向する
制止片２７と心合わせされた半径方向外方に延び
た止定用部分又は側方突出部２８を有している。
この止定用部分２８は各々、ルーバホルダー２２
の軸線から半径方向に延び制止片２７にほぼ心合
わせされた下端縁２８ａの下側で終端したほぼ下
向きに延びる楔状体を有する。

ルーバホルダー２２とプラスチツクのギア２０
の固有の弾性により、又アーム２５同士の間のス
ロツト２６により、アーム２５は十分に押圧して
やればギア２０のボス２１内の内部空間をたやす
く上向きに止定用部分２８を挿入することができ
る。ボス２１内を上向きに通つてからアーム２５
は押返されこの状態が第４図に示されている。第
４図に示すような組立られた位置では、ボス２１
の上端縁は２つの径方向に対向する下方部分２９
と２つの径方向に対向する上方部分31とが90゜づ
つたがいにずれているカムトラツク状ガイド表面
３０を有することになる。第４図のごとく、ブラ
インドの正常位置では、止定用部分２８の下端縁
２８ａはボス２１のガイド表面６０の最下部分２
９のすぐ上になる。

上記の上方部分３１に対応してボス２１から内
向きに突出した内向きの制止片３２が突出されて
いる。この制止片３２は断面がほぼ３角形で、そ
の形状と寸法は後述するように制止片２７と協働
しかつアーム２５の３角形状とも協調するように
されている。制止片３２は制止片２７よりも軸線
に近い点までホルダー２２の軸線に向かつて内向
きに延びている。ホルダー２２を外力で回転させ
ると、制止片２７は制止片３２に係合する。

第４図に示す位置において、ホルダー２２及び
ギア２０は平常位置にあり、駆動軸１５が回転す
るとウオームギア１２４とそのウオーム１２６を
回転させる。従つて、ウオームギア１２４が回転
するとウオーム１２６と歯２０ａとの噛合により
ギア２０が回転される。こうして、ルーバはいず
れかの向きにその垂直軸線のまわりに回転される
と制止面２０ｃと２０ｄとの間の限界範囲内で回
転されるのである。

ウオーム１２６の端面の一が制止面２０ｃ又は
２０ｄの一と当接すると、それ以上ルーバはその
垂直軸線のまわりに回転することが妨げられる。
その直後に、引張保持体１１内のクラツチ機構
（ここには図示されていない）が駆動軸１５とレ
ール１０に沿つて一方又は他方向に引張保持体を
連動させて前述のようにブラインドを開閉させる
のである。この駆動軸１５に沿つて引張保持体１
１が移動し始めた後は、この駆動軸１５の逆回転
は駆動軸に沿つてこの移動を停止しルーバが垂直
軸線のまわりの回転を開始する。垂直軸線のまわ
りのこの回転は、ウオーム１２６の一端が制止面
２０ｃ，２０ｄの一方に当接するまで継続でき、
この時反対方向への引張保持体１１の移動が開始
されることになる。従つて、ブラインドは全開、
全閉又はその中間のあらゆる状態におくことがで
きる。同様に、ブラインドのあらゆる位置で、ル
ーバのその垂直軸線のまわりの向きを調節するこ
とができる。

ルーバが静止しているか回転しているか又は移
動中か否かによらず、ルーバに外部の回転力が加
わつているときには、この回転力は制止片２７と
制止片３２とがたがいに接するまでボス２１に対
して最初に回転し得るルーバホルダー２２に伝達
される。この回転中、ルーバホルダーの止定用部
分２８及び下端縁２８ａはボス２１のガイド表面
３０の立上り面に沿つて上向きに動く。このルー
バホルダー２２とこれに吊下されているルーバ１
３の回転運動は、制限された回転運動だけでな
く、ルーバ１３とホルダー２２の僅かな持上りを
もたらすことに注目する必要がある。

ルーバ１３を回転させようとする外的な力が余
りに過大になると、制止片２７と制止片３２とは
たがいにすれちがうことになる形状になされてい
る。特に、制止片２７と制止片３２との傾斜した
対向面はアーム２５を十分内向きに撓ませ制止片
２７が制止片３２とすれちがつて通過することを
可能にする。こうして、過大な力に対する保護は
ルーバ１３、ホルダー２２、ギア２０、ウオーム
ギア１２４、駆動軸１５及びハウジング１２０を
含む機構の他部分を損傷から保護する。

ルーバホルダー２２が外力により制止片２７及
び制止片３２がたがいにすれちがう状態にまで押
力を受けると、この外力を取去つた途端に重力で
ホルダー２２はその止定用部分２８がガイド表面
３０を摺動して元の位置に戻る。同じことは制止
片２７が制止片３２を２回（又は偶数回）通りす
ぎるときに生ずる。一方、制止片２７が制止片３
２を一度通りすぎる（又は奇数回通る）とこの時
は、重力によりルーバホルダー２２はその元の位
置から180゜離れた位置だが同じ平面内にすべり降
りることになりこの時ルーバはその反対側が外向
きになる。

ルーバに対してはルーバ同士の間に手を挾んだ
り、ルーバに物体がぶつかつたり又は強い突風で
ルーバがあおられたりした時に過大な外力が加わ
ることになる。このような場合もルーバは回転し
てこうした力を何ら損傷を残すことなく吸収した
後、さらに自動的にルーバを所望位置に復帰させ
ることができるものであり、本考案のルーバ支持
体はの実用的効用はきわめて顕著なものがある。

【図面の簡単な説明】

第１図はルーバ式ベネチヤンブラインドのレー
ル部の一部を破断した全体正面図、第２図はルー
バ保持体の駆動機構を示す部分破断をした拡大斜
視図、第３図は保持体から取外したルーバホルダ
ーと駆動ボスとの展開図、第４図は組立られた状
態の第３図の部分斜視図、第５図はルーバホルダ
ーの下方部分を取去つて見た第４図の平面図に相
当する部分図である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 下端部分でルーバ１３を保持しかつ上端部分
   をボス２１の開口に嵌挿してなるルーバホルダ
   ー２２と、前記ボス２１および前記ルーバ１３
   を駆動するためのギア手段１２４を収設し該ギ
   ア手段１２４が前記ボス２１の外周に形設した
   歯車面２０ａに噛合するようにしてなるルーバ
   保持体１２と、前記ボス２１の上端縁にあるガ
   イド表面３０の径方向対向部分に設けられた二
   つの止定用表面２９と、前記ルーバホルダー２
   ２上部にあつて少なくとも一つの止定用部分２
   ８を下縁にそなえてなる楔状体と、を具備して
   成るルーバ支持機構であつて、ブラインドの平
   常動作状態にあつては重力により前記ガイド表
   面３０の一つの止定用表面２９と前記楔状体の
   少なくとも一つの止定用部分２８とが係合可能
   になされ、またブラインドのルーバホルダーに
   対し外力が加わり前記ルーバホルダー２２に対
   する回転力が所定の大きさを越える状態にある
   ときのみ前記ルーバホルダー２２が前記ボス２
   １に対し回転され前記ルーバホルダー２２の楔
   状体下方に延びた制止片２７と前記ボス２１の
   内面に突設した制止片３２とが対向して前記制
   止片３２が前記制止片２７を弾性的に通過し得
   る如く構成したことを特徴とするたて型ベネチ
   ヤンブラインドのルーバ支持機構。 ２ 前記ルーバホルダー２２面の制止片２７は断
   面が３角形で該３角形の１つの頂点が半径方向
   外向きに延び、前記３角形の１つの傾斜側面が
   前記ボス２１面の制止片３２にほぼ対面してお
   り、前記ボス２１面の制止片３２は１つの頂点
   が該ボス２１の軸線に対し半径方向内向きに延
   びるほぼ３角形の断面を有し、前記ボス２１面
   の制止片３２の３角形の１つの傾斜表面は前記
   ルーバホルダー２２面の制止片２７の同じ表面
   にほぼ対面し、前記ボス２１内部の前記ルーバ
   ホルダー２２の一部が可撓性を有し、前記両制
   止片３２，２７面のたがいの対向面が前記ルー
   バ１３に十分大きな外力が加わつたとき係合し
   所定以上の過大な力が前記ルーバ１３に加わる
   とこの力により前記ルーバホルダー２２面の制
   止片２７が撓曲され該制止片２７を前記ボス２
   １面の制止片３２がすりぬけ得るようにしてな
   ることを特徴とする請求の載囲１記載のルーバ
   支持機構。 ３ 前記ルーバホルダー２２が中央部分２４を有
   しその少なくとも一部がスロツト２６を挟んで
   離隔された２つのアーム２５を具備し、前記止
   定用部分２８の各々が前記各アーム２５から半
   径方向外向きに張出すとともにこれらアーム２
   ５が弾性材料で構成されたことを特徴とする請
   求の載囲３記載のルーバ支持機構。