JPH0133482B2 - - Google Patents

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JPH0133482B2
JPH0133482B2 JP61134798A JP13479886A JPH0133482B2 JP H0133482 B2 JPH0133482 B2 JP H0133482B2 JP 61134798 A JP61134798 A JP 61134798A JP 13479886 A JP13479886 A JP 13479886A JP H0133482 B2 JPH0133482 B2 JP H0133482B2
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JP
Japan
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chitosan
precipitate
necessary
acid
salt
Prior art date
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JP61134798A
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JPS62292802A (ja
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Junichi Tamura
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Higeta Shoyu Co Ltd
Original Assignee
Higeta Shoyu Co Ltd
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  • Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明はキトサンの精製法に関するものであ
る。 一般に、キトサン(chitosan)はカニの甲羅な
どの主成分であるキチンを脱アセチルして得られ
る塩基性多糖である。キトサンの原料となるキチ
ンは無脊椎動物、特にエビやカニ等の水産の甲殻
類をはじめ、陸産の昆虫類の外殻成分、さらに、
軟体動物の外皮成分、菌類の細胞壁中などに広く
存在しており、その年間の生合成量は、数十億ト
ンとみられているものの、殆ど利用されてない資
源のひとつである。最も利用されている、エビ、
カニの外殻成分は、このキチンとタンパク質及
び、炭酸カルシウムから成る復合素材で、キチン
にする為には、希アルカリでタンパク質を、希酸
で石灰分を除去しなくてはならない。このように
して得られたキチンはN−アセチルグリコサミン
が直列にβ−1,4結合した分子量数十万の高分
子物質である。このキチンを40〜50%の濃アルカ
リ存在下で加熱して、脱アセチル化すると、キト
サンが得られる。しかし、その性状は未だ甲羅の
名残を留め、カニ殻臭がかなり強く感じられ、か
つ甲羅由来の淡赤色の色素も残存しているもので
ある。 従来、キトサンは、その強い凝集力を利用し
て、各種分散物の凝集剤として広く使用されて来
た。また、近年になつて、キトサンに薬理効果が
期待され、医薬としての利用が研究されるように
なつて来た。その為、不純物の存在、精製度の程
度が問題となり、場合によつては、その有用性を
も左右することがある。 しかしながら、キトサン自体凝集作用が非常に
強く、精製が困難で、純品を大量に得ることはで
きなかつた。 本発明者らは、キトサンを工業的に大量に精製
する方法を求めて鋭意研究したところ、キトサン
溶液に塩を存在させれば、各種の夾雑物があつて
も、キトサンの析出が起ることを知つたのであ
る。 また、本発明においては、塩の存在によるキト
サン析出物は、分離して酸に良好に溶解するの
で、再びキトサン溶液にして塩を存在させて、キ
トサンを析出させれば、著じるしく精製されたキ
トサンを得ることができるものである。 本発明は、キトサン含有液に塩を添加し、必要
によつて析出を生ずるPHに調整し、析出物を生成
せしめることを特徴とするキトサンの精製法であ
る。 また、本発明は、キトサン含有液に塩を添加
し、必要によつて析出を生ずるPHに調整し、得ら
れた析出物を必要に応じて洗滌し、該析出物を酸
に溶解することを特徴とするキトサンの精製法で
ある。 また、本発明は、キトサン含有液に塩を添加
し、必要によつて析出を生ずるPHに調整し、得ら
れた析出物を必要に応じて水洗し、該析出物を酸
に溶解し、析出を生ずるPHに調整し、得られた析
出物を必要に応じて洗滌し、再び析出物を酸に溶
解し、必要があれば上記の析出−洗滌−溶解の操
作をくり返すことを特徴とするキトサンの精製法
である。 本発明の精製法に適用されるキトサン含有液と
しては、夾雑物の多い脱アセチル化処理した処理
液などに適用出来る。 キトサン含有液に添加される塩としては、次の
例示の塩を含めて塩の1又は2以上である。 即ち、塩化カリ、塩化ナトリウム、塩化カルシ
ウム、塩化アンモニウムなどの塩酸塩、硝酸カ
リ、硝酸ナトリウムなどの硝酸塩、酢酸ソーダな
どの酢酸塩、硫酸2カリ、硫安、硫酸カルシウ
ム、硫酸銅などの硫酸塩、リン酸2カリ、リン酸
1カリ、リン酸2ソーダ、リン酸1ソーダなどの
リン酸塩などが例示される。 添加する塩は溶解した状態であれば、どれだけ
でもよいが、好ましいのはキトサン含有液に対し
0.5〜50%、より好ましくは2〜40%程度である。 添加する塩の種類によつてはPHが7以上になる
ので、この場合はPHの調整を行うことなく、キト
サンが析出するので、析出物を分離すればよい。 塩を添加しても析出を生じない場合はカセイソ
ーダ等のアルカリを用いて、PHを7〜9、更に好
ましくは8.5附近にPH調整を行うのが好適である。 キトサン含有液に塩の添加と場合によつてPH7
〜9の調整を行えば、夾雑物の妨害によつて容易
には沈澱乃至析出しなかつたキトサンが析出を起
し、夾雑物とは分離して析出する。この析出物は
遠心分離又は濾布による濾過によつて容易に分離
できる。 従来、キトサンの精製がゲル濾過等によつてき
わめて低収率にしか行なわれていなかつたことか
らみれば、塩の添加だけでキトサンの析出が完全
に起るということはきわめて意外なことである。 分離した析出物は多量の塩を含んでいるので、
これを水や溶媒で洗滌して脱塩し、酸に溶解す
る。酸としては酢酸などの有機酸、塩酸、硫酸な
どの無機酸などいずれの酸でもよく、また、濃度
としては0.01〜3モル程度のものがよい。 析出物を酸に溶解した後は、PH7〜9附近の処
理のみで容易に析出するようになつているので、
カセイソーダ等のアルカリを添加し、PH7〜9、
好ましくはPH8.5にPH調整し、析出物を得る。 更に、精製するためには、この析出物を水等で
洗滌し、再び酸に溶解し、PH7〜9のPH調整を行
い、析出物を得ることができる。 この精製処理は何度でも行うことができ、ほと
んど純粋なキトサンを得ることが可能となつたの
である。 次に本発明の試験例及び実施例を示す。 試験例 市販のキトサン25gを0.5モルの酢酸5に溶
解し、溶解液を100mlづつ20本用意し、これに表
1の塩を添加し、表1のPH調整を行い、沈澱物の
量を測定した。得られた結果は表1に示される。 表1の回収率= 析出物の乾燥重量/溶解したキトサンの乾燥重量(10
0ml中)
【表】
【表】 実施例 1 市販のキトサン50gを0.5モルの酢酸10に溶
解し、不溶物を遠心分離(20000G)して除き、
得られた清澄液をA,B各5ずつに分けた。 Aに酢酸ナトリウム1.5Kgを加え溶解した。生
じた析出物をサラン製の布上に集め、水で十分洗
滌し可溶物を除去した後、乾燥して白色粉末状の
キトサン20gを得た。 また、Bにも同様酢酸ナトリウム1.5Kgを加え
溶解した。次に40%カセイソーダでPHを7.5に合
せた。生じた析出物をサラン製の布上に集め水で
十分洗滌し、可溶物を除いた後、乾燥して白色粉
末のキトサン23gを得た。 実施例 2 市販のキトサン100gを0.5モルの酢酸10に溶
解し、不溶解物を遠心分離(20000G)して除去
し、得られた清澄液に食塩3Kgを加えて溶解し
た。次いで40%カセイソーダを用いPHを8.5にし
た。生じた析出物を遠心分離して回収し、さらに
これを透析した後、乾燥して白色粉末状のキトサ
ン94gを回収した。 実施例 3 良く洗滌し乾燥したズワイガニの殻3Kgを公知
の方法(Makromol.Chem.vol.177 3589(1976)
に準じ処理することにより粗キトサン乾燥物約
800gを得た。 この粗キトサン50gを0.5モルの酢酸10に溶
解し、不溶解物を遠心分離して除去した。得られ
た清澄液に硫安500gを加えて溶解した。次に40
%カセイソーダを用いPHを8.5にした。生じた析
出物を遠心分離して集めた。次いでこの沈殿を水
に分散させて、硫安を除いた。更に、脱塩した析
出物を0.5モルの酢酸に溶解し、40%カセイソー
ダでPHを8.5に合せた。生じた析出物をサラン製
の布上に集め回収し、大量の水で洗滌し可溶物を
除いた。洗滌後、析出物を乾燥して白色粉末状の
無臭のキトサン44.4gを得た。 粗精製物及び精製物の性状、分析値を表2に示
す。 表中の色は日本電色工業社製の測色色差計で測
定しL,a,bで表示した。香はカニ殻臭の残存
の程度を官能検査によつて示した。グルコサミン
の含有量はそれぞれのキトサンを4N塩酸で加水
分解した後エルソン−モルガン法で測定し、算出
し、乾物に対する%で表示した。
【表】 表より明らかなように色は明度(L)が大きくなり
赤色(a)が減少し、黄色(b)も減少し、全体に白色に
なつたことがわかる。香りについても無臭になつ
た。そしてグルコサミン含有量も上がり、不純物
をほとんど含まないほぼ純品のキトサンが得られ
た。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 キトサン含有液に塩を添加し、必要によつて
    析出を生ずるPHに調整し、析出物を生成せしめる
    ことを特徴とするキトサンの精製法。 2 キトサン含有液に塩を添加し、必要によつて
    析出を生ずるPHに調整し、得られた析出物を必要
    に応じて洗滌し、該析出物を酸に溶解することを
    特徴とするキトサンの精製法。 3 キトサン含有液に塩を添加し、必要によつて
    析出を生ずるPHに調整し、得られた析出物を必要
    に応じて水洗し、該析出物を酸に溶解し、析出を
    生ずるPHに調整し、得られた析出物を必要に応じ
    て洗滌し、再び析出物を酸に溶解し、必要があれ
    ば上記の析出−洗滌−溶解の操作をくり返すこと
    を特徴とするキトサンの精製法。
JP13479886A 1986-06-12 1986-06-12 キトサンの精製法 Granted JPS62292802A (ja)

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FR2754824B1 (fr) * 1996-10-23 1999-03-05 Transgene Sa Nouvelle composition contenant du chitosan
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JPS6176504A (ja) * 1984-09-21 1986-04-19 Fuji Boseki Kk 粒状多孔質キトサンの製造法

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