JPH0131702Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は建築物、例えば住宅、物置などの出隅
用パネル（以下、単にパネルという）に関するも
のである。その目的はパネルを装着した場合に、
その化粧面に装着用の釘頭が露出するのを一切排
除すると共に、着脱が容易、その上化粧面がベコ
ベコ変形しないパネルを提供することである。

以下に、図面を用いて本考案に係るパネルの一
実施例について詳細に説明する。第１図ａ，ｂは
上記パネルの代表的な一例を示す斜視図であり、
１はパネル、２は長尺板体の化粧面材、３はは
ぜ、４は雄型連結材である。さらに説明すると、
パネル１は化粧面材２の裏面２ａに雄型連結材４
を図示しない雌型連結材と係合しやすい構造で一
体に狭持し装着したものである。また、化粧面材
２は金属板、例えば表面処理鋼板、アルミニウム
板、合成樹脂板のようにある程度の弾性を具備す
る長尺の板体を成形して横断面を２等辺、または
不等辺山形状に形成したものである。具体的には
第２図ａ〜ｃに示すような断面形状である。すな
わち、ａ図は２等辺または不等辺の角度θ₁が90゜
で、その両先端を裏面２ａ側に屈曲して弾性を付
加するはぜ３をθ₂＝60゜に形成した化粧面材２で
ある。ｂ図は角部にリブ２ｂを形成した化粧面材
２であり、ｃ図は２等辺、または不等辺にリブ２
ｃを形成した化粧面材２である。なお、はぜ３は
雄型連結材４のガイド舌片６を摺動可能に、もし
くはかしめた状態で装着するためのものである。
また、雄型連結材４は化粧面材２の裏面２ａ全面
に第１図ａに示すように装着したり、第１図ｂに
示すように部分的に配設し、図示しない雌型連結
材と係合してパネル１を着脱容易に固設するもの
である。すなわち、雄型連結材４は狭角θ₃を90゜
とした支持面材５とその先端を裏面４ａに対して
前記はぜ３に装着しうるように折り曲げたガイド
舌片６と支持面材５が交差する角部を支持面材５
の内方、所謂、狭角側に、しかも45゜の中心線イ
に対して対称となるように窪ませた槍状係合部７
とから構成したものである。この雄型連結材４の
具体例としては、第３図ａ〜ｇに示すようなもの
がある。なお、素材としては表面処理鋼板（板厚
0.27〜0.35mm）からなり、これを狭角θ₃（90゜）の
中心線イに対して対称に成形したものである。す
なわち、ａ図はガイド舌片６をθ₄＝15〜75゜とし、
槍状係合部７を角パイプ状とした雄型連結材４で
ある。また、ｂ図は槍状係合部７の形状を変形し
た菱形に近い外形に成形した雄型連結材４であ
り、ｃ，ｄ図は槍状係合部７をより変形して矢
頭、２等辺３角形状に形成した雄型連結材４であ
る。ｅ図は槍状係合部７の横断面形状を菱形状に
し、支持面材５と槍状係合部７間に首部８を形成
した雄型連結材４である。ｆ図は支持面材５の角
部近傍を傾斜させ、この傾斜片９に槍状係合部７
を形成した雄型連結材４である。ｇ図は特に支持
面材５の途中にリブ１０を形成した雄型連結材４
である。

次に施工例につき説明する。

いま、第４図に示すように柱Ａがあり、その外
側の直角な２面に胴縁Ｂが釘Ｃで300mm間隔に固
定されていると仮定する。そこで第３図ａに示す
雄型連結材４に対応する雌型連結材（１点鎖線で
示す）を胴縁Ｂ間に釘Ｃを介して柱Ａに固定す
る。次に、外装材D₁の途中を切断して柱Ａの末
端近くまで装着する。また、外装材D₂の雄型部
を図示のように装着し、両外装材D₁，D₂の柱Ａ
上の端部を釘Ｃで脳天打ちする。次にパネル１を
矢印Ｅ（柱Ａに直交する）方向に押圧して雄型連
結材４の槍状係合部７を上記した雌型連結材に係
合するものである。その結果、パネル１は第５図
において矢印で示す関係で相互に力が作用し、パ
ネル１は各弾力下で外装材D₁，D₂と接触するた
め、バタ付くこともなく、かつ、防水性も確保し
て装着でき、その上化粧面材２の変形もなく、さ
らに、着脱も容易に狭持できるものである。

以上、説明したのは本考案に係るパネルの一実
施例にすぎず、化粧面材２にエンボス加工板を用
いたり、合成樹脂板を用いることもできる。

上述したように本考案に係るパネルによれば、
化粧面材の裏面に雄型連結材を一体に装着し、柱
に雌型連結材を固定してその雄、雌型連結材の係
合により連結するため、従来のように化粧面材の
化粧面に釘頭が露出することがなく、美観、およ
び耐久性においてもすぐれた特徴がある。また、
槍状の雄、雌型連結構造による結合のため着脱が
極めて簡単にできる利点がある。さらに、パネル
と外装材との間には相互に反力、３点で弾力が作
用する構造のため結合力が強く、しかも側端部の
バタ付きも生じない特徴がある。勿論、防水性は
外装材と化粧面材背面間に間隙を形成してあるた
め、毛細管現象もなく、雨水の漏洩もない出隅と
することができる特徴がある。

【図面の簡単な説明】

第１図ａ，ｂは本考案に係る出隅用パネルの一
実施例を示す斜視図、第２図ａ〜ｃは化粧面材の
一例を示す横断面図、第３図ａ〜ｇは雄型連結材
の一例を示す横断面図、第４図は本考案に係る出
隅用パネルの施工状態を示す斜視図、第５図は施
工された上記パネルの力関係を示す説明図であ
る。 １……出隅用パネル、２……化粧面材、３……
はぜ、４……雄型連結材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 長尺板体の横断面が２等辺、または不等辺山形
   状で、その長手方向の両端縁を内方に鈍角に屈曲
   して弾力付加用のはぜを形成した化粧面材と、長
   尺板材の狭角が90゜である支持面材の先端を内方
   に上記はぜに対応して折り曲げた弾力を付加する
   ガイド舌片を設け、かつ支持面が交差する角部を
   支持面材の狭角側（内方）に、かつ、45゜の中心
   線に対して対称に窪ませて槍状係合部を形成した
   長尺、または短尺の雄型連結材とを備え、前記化
   粧面材のはぜに上記雄型連結材のガイド舌片を装
   着すると共に、化粧面材の２等辺、または不等辺
   山形状の裏面に前記連結材の支持面材を接触させ
   て槍状係合部を狭角の中心に突出させた状態で一
   体となるように構成したことを特徴とする出隅用
   パネル。