JPH0130440Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は印刷の終了した印刷紙を反転し、次の
裏面印刷に備えるとともにブロツキングを防止す
るための風入れを同時にできる印刷紙の反転及び
風入れ装置に関する。

表裏両面に印刷する場合、両面印刷機を使用す
る以外は必ず片面を印刷した後反転して表裏逆に
して次の印刷をする。この印刷紙の反転はサイズ
の小さい印刷紙ならば入手によつて行つてもよい
が、大きなサイズの場合、入手による反転作業は
相当重労働である。

本考案は入手に頼つていた作業を機械化し、作
業者を重労働から解放するとともに、反転とブロ
ツキング防止のための風入れ作業も自動的に行う
ようにした、印刷紙の各工程処理を完全な自動化
ラインにするための極めて有効な装置を提供する
ことができる。

本考案に係る印刷紙の反転及び風入れ装置は、
第１図及び第２図に例示する如く、積層印刷紙供
給用テーブル１と、該テーブルの端部上方に設け
た回転軸２に間隔をおいて軸着した切欠き３を有
する複数の間欠回転する回転ドラム４と、これら
のうち少なくとも２箇の回転ドラム４の切欠き３
に設けた印刷積層紙先端部を回転ドラム４に固定
するための第１クランプ手段５と、回転ドラム４
の周面に沿つて搬送される積層印刷紙の後端部を
検知するセンサー８により作動し、積層印刷紙の
後端部を回転ドラム４に固定するための第２クラ
ンプ手段９と、第２クランプ手段９を回転ドラム
４の回転に追従して回動させるための駆動手段１
２と、積層印刷紙供給用テーブル１の上方に設け
られ上面がほぼ回転ドラム４の頂部と一致した反
転した積層印刷紙受け取り用テーブル１７と、該
受け取りテーブル１７の上方に設けられたフレー
ム２２に取り付けられ、テーブル１７に沿つて移
動する積層印刷紙先端部を該テーブル１７上に固
定するための第３クランプ手段２３を有している
ことを特徴とするものである。

第１図及び第２図にもとづいて、より詳細に説
明すると、第１図は本考案装置の一実施例を示す
装置の一部省略した概略側面図であり、積層印刷
紙（以下印刷紙という）Ｐ供給用テーブル１は、
印刷紙Ｐの移動を容易にするためにエヤテーブル
であることが好ましく、印刷紙Ｐをテーブル１へ
もたらすには図示しない適宜な搬送手段によるも
のとする。

回転ドラム４は第２図に示す回転軸２に間隔を
おいて５箇軸着されており、回転軸２はベルト３
０を介してモーターM₁によつて回転される。回
転ドラム４は間欠的かつ正確な回転角度で回転す
る必要から、モーターM₁は電磁ブレーキ付であ
り、回転軸の回転角を検知するエンコーダ３１に
より制御される。ただし、エンコーダ３１の代り
に回転ドラム４或いは回転軸のいずれかに設けた
リミツトスイツチ又は近接スイツチ（いずれも図
示せず）を使用してもよい。

回転ドラム４の切欠き３部に設けた第１クラン
プ手段５はエヤシリンダー６とクランプヘッド７
と、この第１クランプ手段を回動するための第１
クランプ手段５の逃がしシリンダー５′が付設さ
れている。この逃がしシリンダー５′は印刷紙を
印刷紙受け取り用テーブル１７へ引き渡す際に邪
魔とならない位置に第１クランプ手段５を回動さ
せる機能を有するものである。エヤシリンダー６
を作動させるための圧縮空気は回転軸２の端部に
設けたロータリーカツプリング３２を介して回転
軸２の内部をパイプ３３，３４で継ぎ供給され
る。

印刷紙Ｐの後端部を検知するセンサー８として
は光反射型光電変換器を使用することができ、こ
のセンサーからの信号により作動する第２クラン
プ手段９はエヤシリンダー１０とクランプヘツド
１１よりなり、該エヤシリンダー１０は回転ドラ
ム４の下方に設けたスプロケツト１３及び上方に
設けたスプロケツト１４との間に設けたチエーン
１５及び該チエーン１５を回転ドラム４の周面に
対し同じ曲率半径でエヤシリンダー１０を案内す
るためのチエーンガイドレール１６等よりなる第
２クランプ手段の駆動手段１２のチエーン１５に
固定されている。

印刷紙受け取りテーブル１７は片持ち式のステ
ー１８の右端に設けたドライブプーリー１９とス
テー１８の左端に支持された他のフリープーリー
２０の間に張設された無端回転ベルト２１によつ
て構成され、この無端ベルト、各プーリーは第２
図によつてわかる如く回転ドラム４と印刷紙受け
取りテーブル１７が衝突しないように回転ドラム
４の間に複数セツト、図示した例では６セツト用
意されている。

第３クランプ手段２３は印刷紙受け取りテーブ
ル１７の上方のフレーム２２に設けられたエヤシ
リンダー２４とクランプヘツド２５よりなり、該
エヤシリンダー２４はフレームの両端に設けられ
たスプロケツト２６，２７間に張設されたチエー
ン２８により水平方向に移動される。ドライブ側
スプロケツト２６はモーターM₃により回転され
る。なおこのモーターM₃はベルト４０及びクラ
ツチ４１を介して受け取りテーブル１７の駆動に
も利用される。

第３図は本考案装置に反転風入れすべき印刷紙
Ｐが供給され、第１動作である第１クランプ手段
５が作動し、印刷紙の前端部が回転ドラム４にク
ランプされ固定した状態を示している。

第４図は回転ドラム４が第３図の状態から矢印
方向に回転し、印刷紙後端縁をセンサー８が検出
し第２クランプ手段９が作動し、印刷紙の後端部
を回転ドラム４の周面にクランプした状態を示し
ているこのとき、印刷紙の後端縁はずれを生じて
いる。

第５図は第１図より回転ドラム４が約180゜回転
した状態を示し、このとき回転ドラム４，４の間
へ一部進入して設けられている印刷紙受け取りテ
ーブル１７へ印刷紙Ｐを受け渡すために第３クラ
ンプ手段２３により印刷紙の前端部を印刷紙受け
取りテーブル１７にクランプ固定するとともに第
１クランプ手段５を開放し、かつ逃がしシリンダ
ー５′により第１クランプ手段５を図面で右回転
方向に回動し、印刷紙Ｐのそれ以降の搬送の邪魔
にならない位置に逃される。

第６図は回転ドラム４が更に回転し、印刷紙Ｐ
が印刷紙受け取りテーブル１７上に第３クランプ
手段２３により前端部が固定さたまま搬送され、
印刷紙の後端部が少し回転ドラム４上に第２クラ
ンプ手段９により固定されている状態を示してい
る。この状態において、テーブル１７上の印刷紙
Ｐは一部が盛り上がつた山３６を形成している。
この山３６は印刷紙Ｐを回転ドラム４の周面に沿
つて密着固定させたものを平らなテーブル１７上
にもたらしたことにより形成されたものである。
このときに第２クランプ手段９を開放し、第３ク
ランプ手段２３を作動させたままテーブル１７と
ともに更に図面上で右方向に移動すれば印刷紙の
山３６は次第にくずれ最終的には第７図の如く平
らとなる。

上記第３図乃至第７図の作動により、印刷紙Ｐ
は反転されるとともに各印刷紙１枚１枚が１度相
互にずらされ、それにより風入れ効果を生じ、印
刷紙相互のブロツキングを防止することができ
る。なお、第６図の状態の山３６に側面よりエヤ
ノズル３７で空気を吹き付けれると同時に、山３
６を図示しない手段によりロール３８を左方向に
ずらしながら行えば、印刷紙への風入れ効果をよ
り一層高めることができる。

なお、上記説明において、各動作部のタイミン
グについては詳記しなかつたが、これは公知のリ
ミツトスイツチ、同期駆動手段により適宜タイミ
ングを取ることにより行う。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す装置の概略側
面図、第２図は同上正面図、第３図乃至第７図は
同上装置による印刷紙の反転、風入れ動作を説明
するための図で、図中、１は印刷紙供給テーブ
ル、３は回転ドラムの切欠き、４は回転ドラム、
５は第１クランプ手段、８は印刷紙後端縁を検出
するセンサー、９は第２クランプ手段、１２は第
２クランプ手段の駆動手段、１７は印刷紙受け取
りテーブル、２２はフレーム、２３は第３クラン
プ手段、Ｐは印刷紙を夫々示している。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 積層印刷紙供給用テーブル１と、該テーブルの
   端部上方に設けた回転軸２に間隔をおいて軸着し
   た切欠き３を有する複数の間欠回転する回転ドラ
   ム４と、これらのうち少なくとも２箇の回転ドラ
   ム４の切欠き３を設けた印刷積層紙先端部を回転
   ドラム４に固定するための第１クランプ手段５
   と、 回転ドラム４の周面に沿つて搬送される積層印
   刷紙の後端部を検知するセンサー８により作動
   し、積層印刷紙後端を回転ドラム４に固定するた
   めの第２クランプ手段９と、 第２クランプ手段９を回転ドラム４の回転に追
   従して回動させるための駆動手段１２と、積層印
   刷紙供給用テーブル１の上方に設けられ上面がほ
   ぼ回転ドラム４の頂部と一致した反転した積層印
   刷紙受け取り用可動型テーブル１７と、該受け取
   りテーブル１７の上方に設けられたフレーム２２
   に取り付けられ、上記受け取りテーブル１７に沿
   つて移動する積層印刷紙先端部を受け取りテーブ
   ル１７上に固定するための第３クランプ手段２３
   を有してなる印刷紙の反転及び風入れ装置。