JPH01285133A - イワムシ等の稚虫の大量生産方法 - Google Patents

イワムシ等の稚虫の大量生産方法

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JPH01285133A
JPH01285133A JP63115735A JP11573588A JPH01285133A JP H01285133 A JPH01285133 A JP H01285133A JP 63115735 A JP63115735 A JP 63115735A JP 11573588 A JP11573588 A JP 11573588A JP H01285133 A JPH01285133 A JP H01285133A
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  • Farming Of Fish And Shellfish (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、イワムシ等の稚虫の大量生産方法に係り、よ
り詳細には、釣用田虫であるイワムシ等の幼生から稚虫
への育成と、底性泥状餌料生物の生産を同一環境の槽内
で並行して行うようにしたイワムシ等の稚虫の大量生産
方法に関する。
〔発明の技術的背景〕
近年の釣りブームによって、特に海豹用の釣餌に好適な
イワムシ、ゴカイなどは、国内棲息地からの生産では間
に合わず、外国からの輸入に頼っているのが現状である
しかし、輸入品の場合、価格、安定供給、品質等の面で
問題があるために養殖によって大量生産を行い、上記問
題点を解消しようとの試みがなされている。
例えば、「槽内に、適宜間隔でその縦方向に複数個の営
巣用筒状部材を配設し、且つ、その上面に培地を有する
飼育室を設け、該培地に田虫の幼虫(生)を入れると共
に、海水を培地表面まで満たし、該海水を培地上面およ
び筒状部材の底部に流通させながら、該培地で幼虫を成
長させて、上記筒状部材に営巣させた後、培地を除去し
て該筒状部材内で成虫にまで飼育する方法jよりなる養
殖方法等が知られている(特開昭60−9439号公報
参照)。
そして、該養殖方法によれば、釣餌を幼生から成虫まで
一貫して生産できるという利点を有している。しかし、
該方法の場合、幼生より稚虫にするに当たっては、常に
、餌料を補給する必要がある等の問題がある。
ところで、イワムシ等の環形動物多毛類の原生動物は、
奇麗な海水条件下で棲息し、産卵−育化−稚虫−成虫を
通して海水の汚濁や酸素量、さらには温度などの外部条
件に敏感である。従って、前述した養殖方法にあっても
、該釣用田虫の養殖をするには、「飼育水として厳密に
濾過した清澄な海水を用い、初期の飼育段階では、屋内
の直射日光が通らないか、それに近い状態の所に複数個
の小型の飼育槽を底部を連通して設置し、上記濾過した
清澄な海水を流水状態にして動植物性蛋白餌料の餌料粉
末や該粉末に類僚の餌料を投与して飼育する方法1を採
用せざるを得ない。
しかし、上述のような飼育方法は、人為的に餌料を投与
して幼生を稚虫へと成育させる方法であるので、人工的
に投与する餌料が大量に必要であるという問題が指摘さ
れている。
すなわち、通常、自然棲息のイワムシ等の幼生は、底棲
生活に入ると底部に接骨を形成して、その中で棲息し、
接骨周辺部の餌料を捕喰して成長してゆくものであるが
、上述のような従来方法では、海水を厳密に濾過した清
澄海水であるため各種の動植物プランクトンの不足、或
いは屋内養殖による太陽(日光)照度の不足、更には流
水状態による餌料の流失等々、不安定な環境にあるから
である。
そこで、本発明者は、以上のような観点に立脚し、イワ
ムシ等の釣用田虫の環境等の養殖条件について研究・検
討した結果、次ぎのことを解明した。すなわち、 ■ 濾過海水よりも生海水(粗大ゴミを取り除いた程度
)、又は生海水に近い海水を使用するほうが良いこと。
■ 流水で飼育するよりも、餌料の流失および環境の安
定が計られる止水で飼育するほうが良いこと、(溶存酸
素の欠乏に対する不安は通気を十分に行うことで問題な
い) ■ 天然餌料および泥状餌料物の繁殖生産を促進する上
からも、十分な直射日光、または、それに近い照度を取
り入れた環境にしたほうが良いこと。
■ イワムシの初期幼生に対して、餌料として与えてい
る動植物性餌料は、必ずしも絶対的なものではなく、そ
れに代わる有効な餌料があり、これらは、自然条件のも
とで発生し得る付着藻や多数の微生物、底棲生物を複合
化した底性泥状餌料生物が代表的なものであること。
■ これら、底性泥状餌料生物を大量に繁殖させる為に
は、止水状態にして通気を行うことが有効な手段であり
、効果的であること。
■ イワムシ稚虫を安価に量産するためには、先ず、環
境の安定を計ることが肝要で、飼育のための飼育槽をよ
り大型化して飼育することが好ましいこと。
そして、これらの点を満足する条件を得ることでイワム
シ等の釣用田虫の稚虫を生産できることを究明したので
ある。
本発明は、上述した点に対処して創案したものであって
、その目的とする処は、イワムシ等の釣用田虫の幼生を
同一環境の槽内で生産可能にし、かつ成長歩留りの優れ
たイワムシ等の稚虫の大量生産方法を提供することにあ
る。
〔問題点を解決するための手段および作用〕そして、上
記目的を達成するための手段としての本発明のイワムシ
等の稚虫の大量生産方法は、イワムシ等の幼生を稚虫に
まで飼育するに際し、直射日光、または直射日光に近い
明るさの下で、生海水、または生に近い状態の海水を飼
育水とし、かつ該飼育水を止水状態または止水状態に近
い条件下で、通気を行うと共に幼生の成育に伴い必要と
する補助餌料を順次添加し、底性泥状餌料生物を同一水
塊内で同時または並行して生産し、該底性泥状餌料生物
を上記幼生の餌料とするようにした構成よりなる。
そして、本発明のイワムシ等の稚虫の大量生産方法によ
れば、生海水(生海水に近いものを含む)よりなる飼育
水でイワムシ等の釣用田虫の幼生を飼育、育成しつつ、
それと並行して同一水塊内で飼育に必要な底性泥状餌祠
の生産を行わせ、適量の補助餌料を投与することで確実
に大量のイワムシ等の釣用田虫の稚虫を生産できるよう
に作用する。
以上のように、本発明のイワムシ等の稚虫の大量生産方
法は、■飼育水として生海水(生海水に近いものを含む
)を用い、■直射日光(直射日光に近い明るさのものを
含む)の明るさで飼育し、かつ■飼育水を止水・通気状
態とし、この条件でもって、幼生の餌料となる底性泥状
餌料生物を同−飼育氷塊内で生産させるよにした点に特
徴を有し、この特徴点でもって、釣用餌料であるイワム
シ等の稚虫を大量生産できるようにした方法である。
〔実施例〕
次ぎに、本発明の釣用田虫であるイワムシ等の稚虫の大
量生産方法を具体化した実施例について説明する。
本実施例は、イワムシ稚虫の大量生産方法であって、■
餌料、■明るさ、■飼育水の止水の有無等の条件におい
て特徴を有している。
ところで、イワムシ幼生は、卿化後4〜5日間は、繊毛
運動による浮遊期で、5〜7日位より底着への移行期に
入り、以後積管を作って接骨内での生活を開始する。そ
して、卿化後20日目頃にはイボ足が10対〔イボ足−
(PAR)、(PAR”) = PARAPODI^〕
となり、食性も親虫同様の雑食性になることが知られて
いる。
なお、イワムシ幼生は、プロトトロコフォラー、メタト
ロコフォラー期において卿出される。そして、その時は
、一対の眼点、1〜2対のイボ足(1s t−2nd 
 PAR)を有し、繊毛で活発に泳ぎ廻り、5〜7日目
以降になると、ネクトキータ期に入り3対のイボ足が形
成される。同時に黒色の顎尚の原形が出現し、幼生同志
がコロニーを作る習性が強くなり、螺動運動により活発
に動き廻り底棲生活に入ったことがはっきりする。そし
て、同時に餌料は動量物性を問わず捕喰するが付着珪藻
類を主体とした微細な泥状物を積極的に捕喰する。
そして、本実施例におけるイワムシ稚虫の成育条件を、
種々の比較試験等を行った結果を参照しながら明確にす
る。
一餌料について− 餌料としては、配合餌料等を主餌料とするのでなく、人
工泥状餌料を用いる。そして、この点を明確にするため
に、従来、−船釣に行われている方法、すなわち、イワ
ムシ幼生が卿出から、本格的な底棲の接骨生活に入るま
での期間、普通の明るさの屋内で、飼育水として濾過海
水を使用し、k130X横30×深さ20C11のプラ
スチック製容器に2000尾のイワムシ幼生を収容し、
水温を18〜20℃に保ち、栄養的に適当と思われる適
宜大きさの種々の餌料を水質を悪化させない程度に十分
与えながら飼育を行った。その結果は下表の通りである
餌料効果試験結果表 人工泥状餌料 :直射日光、施肥を施して人工ところで
、イワムシ幼生が本格的な底棲生活に入るまでの餌料と
しては、動植物性を問わず、栄養価に富んだ新鮮な餌料
が有効なる餌料の条件であることは詳述するまでもない
そして、上表より明らかなように人工的に生産された泥
状餌料、高栄養価の配合餌料および新鮮な冷凍餌料は、
従来から利用されたフィンシュミール海藻粉末、底栄養
価配合餌料と同等または、それ以上の価値を有する餌料
であることが確認できた。従って、これらの特徴を利用
して、これら餌料を混合使用することで、極めて優れた
価値を有する餌料になり得る。
一明るさ・飼育水について− 成育のための「明るさ1は、「直射日光jまたは「これ
に近い明るさjである。これは、上述した前表で認めら
れるように、イワムシ幼生にとって好ましい餌料である
人工泥状餌料が生産される条件として直射日光、施肥等
が必要であること等による。
そこで、これら有効と考えられる餌料のイワムシ幼生に
対する直接の効果を確認するために、屋内で人工泥状餌
料投与区を明るく、非人工泥状物区を暗くして、60X
30cmの飼育槽に細砂をO13〜0.5cmJiに敷
いて、水深30c11とし、生海水を入れ、水温18〜
25℃で、1飼育槽当たり卿出稚虫をl0XIO’尾を
30日間、規定の餌料を水質悪化しない程度に十分与え
て通気しながらイワムシの飼育を行った。そして、その
結果は次ぎのとおりである。
明るさ・飼育水確認試験結果表 ※l)稚虫(1):畔化1日目の稚虫(IPAI?稚虫
)2)稚虫(2):岬化後30日目の稚虫3)肥満  
:Oよく肥えている。
:Δ 普通。
4)PARr体部の側面にできるイボ足。
5)人工泥状物:直射日光のもとて施肥を施して板状で
生産したもの。
6)計数方法 :lQcmXIQaa枠内の連数を計数
、その平均値より算出。
7)餌料混合率は同等比率で混合する。
8)明暗  :明はそのまま。
暗はカバーを掛けて暗くする。
そして、上表において、三種餌料による歩留は、85.
0〜98.1%で大きな差異はなかったが、成育のイボ
足出現からみると、三種餌料による差異が明確にliI
認できた。また、単一餌料でみると、人工泥状物餌料と
配合餌料、冷凍餌料の間に明確な差がみられ、直射光の
もと人工的に培養、生産された泥状物餌料には付着珪藻
、線虫(ネマトーダ)類を主体とした各種藻類、コペホ
ーダお声び底棲動物卵、幼生、及び多量の微生物を含ん
でいることも確認でき、これらが、初期幼生期餌料とし
ては、配合餌料冷凍餌料に勝る、より価値ある餌料であ
ることがva認された。また、該泥状餌料に補助餌料と
しての配合餌料冷凍餌料を併用投与することで、より相
乗効果がでていることも確認された。なお、海水を完全
に濾過したものについては付着珪藻、線虫(ネマトーダ
)類を主体とした各種藻類、コペホーダおよび底棲動物
卵、幼生、及び微生物が少なく餌料としては十分なもの
で無かった。
従って、これら人工泥状餌料を自然に十分繁殖生産させ
得るためには、「暗い条件Jよりもr明るい条件jのも
とで、特に、「直射日光jまたはrこれに近い明るさの
条件jの下で、かつ、「生海水」またはr生に近い海水
jを飼育水とし8、泥状物餌料を繁殖、生産させて、更
に有効が確認された補助餌料類を併用して飼育すること
が極めて適正な飼育方法であると考える。ここで、「こ
れに近い明るさの条件」とは、直射日光を用いる必要は
なく、他の光源を用い、同様あるいは近似する明るさが
得られるものであればよい。
−流水・止水条件について− 飼育槽における飼育水は、止水条件(止水条件に近い状
態も含む)の下で、通気性を保持させるようにする。
ところで、前述した試験結果よりイワムシ幼生の飼育上
、人工泥状餌料が有効な餌料であることが確認されたが
、これら餌料を、できるだけ自然に、短時間で安定して
生産し得ることが、イワムシの稚虫の量産につながるこ
とは詳述するまでもない。そして、従来、実施されてい
る流水による飼育は、栄養物、供給餌料の流失、環境の
安定保持がなされに<<、寧ろ、通気を行い、止水にし
ての飼育のほうが氷塊、底質の環境安定が計られると考
えられる。
そこで、流水、止水状態でのイワムシ幼生に対する影響
を確認するために、普通の明るさの屋内に100CII
X 150cmX深さ1100cIの水槽に水深80c
m、細砂0.3〜0.5 ca層に敷いて、生海水を入
れ、水温18〜25℃の範囲で同−親虫から卿出した稚
虫を流水、止水の飼育槽に二分して収容し、泥状物餌料
を槽内で自然に繁殖させながら、それに補助配合餌料、
冷凍餌料を水質の悪化しない程度に十分与えて飼育した
。そして、その試験結果を次表に示す。
止水・流水比較試験結果表 ※1)稚虫(1):卿化1日目の稚虫(IPAR稚虫)
2)稚虫(2)二卿化後30日目の稚虫3)肥満  二
〇 よく肥えている。
4)稚虫の計数は、lQcmXIQcs枠を入れてその
枠内稚虫を計数、その平均値より算出5)補助餌料は、
クルマエビ用配合餌料、冷凍イワシ餌料をミンチ細片に
したものを使用6)収容後、稚虫が溶着するまでの7日
間は両区とも止水飼育とする。
そして、以上の試験結果より、流水、止水の状態では、
歩留、底質の環境面で明確な差異のあることが確認でき
た。すなわち、止水状態の場合は、泥状物餌料の繁殖、
生産が短期間でスムーズに進み、それに伴ってコペボー
ダ、ヨコエビなどの小動物の繁殖がみられ、これら生物
の積管、残渣からできたと思える泥状物が表層に体積さ
れ、盛り上がり、その中にイワムシ幼生の積管が多く無
数に確認された。
これに対し、流水状態では、泥状物餌料の生産が起こる
前にスヂアオサ等の藻類が繁殖し、短期間に底部を覆い
泥状物餌料の繁殖を阻害して補助餌料の投与が十分にで
きない状態であった。
そして、連日、同一同量の補助餌料を投与し続けると、
流水状態では、餌料が均一分散されないため残渣として
残り、それが腐敗へと進んでいった。それに対して、止
水状態の場合は、イワムシ幼生を始め、他の微生動物に
よって、投与された補助餌料は、完全に摂餌され、常に
残餌が見られない理想的な状態が保たれた。
また、棲息環境は、イワムシ幼生を含め、その他の小動
物たちによるバランスが常にとられていることが大切で
、常に生物相互に共存共栄の関係が保持されなければな
らない藻類繁殖などによって、優先種が出現し、バラン
スが崩れることは好ましくない。
これらの結果から見て、通気を保ち、止水状態で飼育す
ることが、環境の安定、泥状餌料の生産促進がなされ、
且つ、経済性からも明らかに有効であることが確認でき
た。
一飼育面積について− 飼育面積としては、大型の飼育槽を用いることが好まし
い。
ところで、前述した試験結果より配合餌料、冷凍餌料、
泥状物餌料を併用して、止水の状態で、卿化後30日間
で20 PAR稚虫にまですること力喝育認されたが、
好ましくは、健全な稚虫が大量、かつ容易に量産され、
より大型の稚虫に飼育することが要求される。しかし、
従来なされている生産方式では、屋内において小規模の
飼育槽によるものに限られので、もし屋外で大型の飼育
槽による大量飼育が可能となれば、飛躍的に企業化への
道が拓かれることになると考える。
そこで、イワムシ幼生の成長、歩留を観るために屋内、
屋外に於いて平面積の異なる30×60cm(水154
jり 、10100X150 (水l1125j’) 
、110mX1O(水t180ton)の飼育槽に生温
水を入れ、水温18〜28℃に保ち、通気をしなから止
水の状態で(水分の蒸発分のみ補充)、120日間(4
ケ月)飼育し、泥状物餌料を自然に同一槽内で繁殖、生
産させ、これに補助冷凍餌料、配合餌料を飼育水が汚れ
ない程度に十分与えて飼育した。
飼育平面積による比較試験結果表 ※1)稚虫(1):卿化1〜3目位の稚虫(θ〜2PA
R稚虫) 2)稚虫(2)二すq化後120目位の稚虫3)密度 
 :1尾/dを収容基準 4)肥満  二〇 肥えている。△ 普通5)止水飼育
二通気による溶存酸素の補給、エアーレイシランの個数
(ガラスバット1本FRPタンク4本、コンクリートタ
ンク25本) 6)餌料補助:クルマエビ用配合餌料、及び冷凍エビ餌
料をl対lの割合で混合 7)泥状餌料はタンク内で繁殖、生産する。
なお、中小型のガラス、FRP製飼育槽は、普通の明る
さの室内で、大型コンクリート製飼育槽は屋外(覆いの
ない太陽光を直接入れ込む状Li)で行った。そして、
その結果、成育、歩留ともに大きな飼育槽はど結果は良
好で、稚虫の体育も鮮明で、成育面では、小型のガラス
飼育槽(30×60(J)に対して、FRPの増加率は
9〜20%、歩留面では、27〜34%のアップを示し
た。
これからして、飼育水量が豊富な槽はど、環境の安定、
泥状餌料の生産が高く、これが好結果につながったと考
える。また、試験開始後、10〜15日間は飼育槽に差
は見なれなかったが、ガラス飼育槽は以後、徐々に水温
の変動、藻類の発生、残餌の発生などが見られるように
なり、底質の環境に変化がみられてきた。
また、大型のコンクリート製FRP飼育槽は30日目位
から飼育水が透明化して、底の砂泥槽に、先ず付着珪藻
類、線虫などが出現し、次ぎにコペボダ、ヨシエビなど
の幼生が出現し、これら生物群が順次増加して全体を覆
うようになった。そして、その大部分にイワムシ稚虫の
積管が多数見られたが、イワムシ稚虫には異常はなく、
棲息管も全体に分散されていた。これは、イワムシが、
雑食性の底棲生物で、自然界の棲域をみると、甲殻、環
形動物を始めとする多数の底棲生物達と共生することに
よって、お互いの餌料、***物を利用し合う相互扶助の
関係ができており、これが環境安定につながり、多量の
水量、平面積を有する飼育槽はど、この自然界の棲域に
近くなると考える。このようなことから、大きな飼育槽
で飼育することが、健全な稚虫を育成し、歩留も高く、
加えて、簡単、かつ確実な管理により、−度に大量の稚
虫生産が可能であることが立証され、確認された。
また、大型飼育槽を利用して、120日間で:68 P
AR稚虫(平均体重0.01 g /尾)になったこと
で、養殖種苗として十分利用できる目安をえたし、企業
化への道が拓かれたと確信される。
〔具体例〕
次ぎに、本発明の釣用田虫の稚虫の生産方法の具体例に
ついて説明する。
本具体例においては、屋外の10mX I Qmx深さ
2mの覆いのない飼育槽に細砂を0.3〜0.5cm層
に敷き、水深1.8mになるように、塩化ビニル製化繊
布の20メツシユ防虫ネツトを三重にして生海水を濾過
し、粗大ゴミを除去して満水にする。そして、これに通
気を行い(エアレージ3フ25本)4化直後の0〜2 
PAR稚虫を100万尾収容して泥状餌料生産と、イワ
ムシ幼生の飼育を同時に同一槽内で行った。
そして、その結果を次表に示す。
※飼育期間  :6月24日〜10月23日(120日
間)1)稚虫(1):卿化1〜3目位の稚虫(0〜2P
AR稚虫) 2)稚虫(2):卿化後120目位の稚虫3)密度  
:1尾/dを収容基準 4)肥満  :○ 肥えている。
5)補助餌料:クルマエビ用稚虫配合餌料をそのまま投
餌。
冷凍イワシ餌料をミンチ細片に して20メツシユネツトで濾過 して投餌。
以上の具体例において、飼育開始から3日間を経過する
までは、投餌を行わず4日目よりクルマエビ稚虫用粉末
餌料、ウナギ餌付は用粉末でマツシュ餌料を飼育水が汚
れない程度に連日投与を開始した。5日目より各種浮遊
性珪藻類が繁殖して飼育水は褐色を呈し、以後、徐々に
珪藻の繁殖機能は低下して、lO0日目は槽底に落ちて
堆積した。そして、飼育水は透明化し、これと同時にコ
ペポーダを始め、多数の底棲小動物の繁殖が始まり、泥
状餌料の繁殖生産が、太陽光の力を借りて始まったこと
が確認できた。そして、この時点で、イワムシ幼生は完
全に底棲生活に入り、底部の積管の形成、成育は順調に
進み、悪影響を受けずに経過した。
また、以後補助餌料の配合餌料、冷凍餌料を徐々に増加
すると共に蒸発した水量は、15日周期で新鮮な海水を
濾過して補充し、6月24日から10月23日までの1
20日間(4ケ月)をそのままの状態で飼育し、その間
の飼育水は、水m18.2〜29.8℃、PH(水素イ
オン濃度)7,9〜8.3の範囲に保持された。補助餌
料としてのクルマエビ稚虫用配合餌料は、1槽当たり1
00kgであった。同じ補助餌料としての冷凍イワシ餌
料は、岬化95目位より、5日周期、60日目上り連日
投与を行って冷凍イワシ餌料はl槽当たり180kgで
あった。
ところで、取揚に当たっての計算方法は、10cnXI
Qcmの枠に入れ、その中の稚虫数を計数し、その平均
値が900X10’尾/槽を算出したものであるが、4
化直後のイワムシ幼生を120日間飼育した稚虫(66
,5PAR稚虫)の歩留は90%と掻めて良い成績であ
った。
このようにして、平面積100+d、水深2mの飼育水
槽から十分、種苗稚虫として使用し得る900XIO3
尾生産するには、平面積100n?、深さl、8mの水
槽が1槽あれば十分であって、従来のように屋内で多く
の飼育槽を使用し、流水による多量の清澄海水をあえて
必要としない。
特に、本発明によれば、大型の飼育槽で、止水状態のも
と、通気によって槽内還流を起こすことで、環境の安定
がより保たれ、それに補助餌料の配合餌料、冷凍餌料お
よびそれらに類する餌料を添加することで泥状物餌料が
、自然に繁殖生産され、その飼育密度が適当であれば、
長期に亘って槽内に稚虫と、餌料生物の平衡が維持され
、補助餌料が適量投与されることで、減耗することなく
、適正な種苗用稚虫が育成できる。
なお、本発明は、上述した実施例に限定されるものでは
なく、本発明の要旨を変更しない範囲での変形実施は勿
論可能で、例えば、飼育槽としては、移動可能な組み立
て式簡易飼育槽や広い養成池、或いは海面の一部を幼生
が逃げない程度のメツシュの網で区画し、池水、海水を
そのまま利用した構成のものを採用し、餌料生産と幼生
飼育を同一水塊内で行うようにしてもよい。また、上述
実施例では、釣用餌虫として、イワムシで説明したが、
アカムシ等の他の研出であってもよいことは明らかであ
る。
また、成虫まで、同じ環境下でもって連続して飼育する
ようにしてもよいことは明らかであり、また、前述した
従来例で説明した複数個の営巣用筒状部材を複数個、飼
育槽内に適宜間隔で配設し、該筒状部材に営巣させて成
育させるようにした構成としてもよい。
〔発明の効果〕
以上の説明より明らかなように、本発明のイワムシ等の
稚虫の大量生産方法によれば、飼育槽を、屋内に多数設
置する必要がなく、飼育管理は著しく簡単で、しかも真
の意味での大量生産であり、生産コストの大幅なダウン
を達成することが可能である。
また、本発明の大量生産方法による塵性の泥状餌料生物
の繁殖は、極めて簡単、能率的で、何らの焙養施設や技
術を必要とせず、飼育槽内の規模も容易に拡大し得る。
以上のように、本発明によれば、大型の飼育槽で止水状
態のもと、釣用餌料であるイワムシ、アカムシ等の幼生
の飼育と、それに必要な泥状餌料の生産を同時に行い適
量の補助餌料を投与することで確実に大量の釣用餌虫の
稚虫を生産できるという効果を特する 特許 出願人 瀬戸内海水産開発株式会社代理人 弁理
士  吉 村 博 文

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)イワムシ等の幼生を稚虫にまで飼育するに際し、
    直射日光、または直射日光に近い明るさの下で、生海水
    、または生に近い状態の海水を飼育水とし、かつ該飼育
    水を止水状態または止水状態に近い条件下で、通気を行
    うと共に幼生の成育に伴い必要とする補助餌料を順次添
    加し、底性泥状餌料生物を同一水塊内で同時または並行
    して生産し、該底性泥状餌料生物を上記幼生の餌料とす
    るようにしたことを特徴とするイワムシ等の稚虫の大量
    生産方法。
JP63115735A 1988-05-11 1988-05-11 イワムシ等の稚虫の大量生産方法 Expired - Lifetime JPH0622410B2 (ja)

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