JPH01271642A - 内燃機関の燃料噴射量制御装置 - Google Patents

内燃機関の燃料噴射量制御装置

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JPH01271642A
JPH01271642A JP10086488A JP10086488A JPH01271642A JP H01271642 A JPH01271642 A JP H01271642A JP 10086488 A JP10086488 A JP 10086488A JP 10086488 A JP10086488 A JP 10086488A JP H01271642 A JPH01271642 A JP H01271642A
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intake pipe
pipe pressure
time
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combustion engine
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Toshihiko Suzuki
敏彦 鈴木
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 1豆二亘皿 [産業上の利用分野コ 本発明は、内燃機関に供給された燃料の燃焼室吸入時点
における吸気管圧力をその吸入時点以前に検出された吸
気管圧力から予測し、少なくとも、この予測した吸気管
圧力に基づいて燃料噴射量を制御する内燃機関の燃料噴
射量制御装置に関する。
[従来の技術] 内燃機関の燃料噴射量制御装置として、スピードデンシ
ティ方式(所謂、D−J方式)を採用したものが知られ
ている。この方式は、内燃機関の吸気管圧力および回転
速度を検出し、これらの検出結果に基づいて、内燃機関
の吸気行程にある気筒に吸入される空気量を算出し、空
燃比が目標空燃比となるように燃料噴射量を算出して燃
料噴射を行なう。
一般に、気筒に吸入される空気量の算出に使用する吸気
管圧力の検出時点は、その空気量が実際に気筒に吸入さ
れる吸入時点より所定時間、すなわち、内燃機関の行程
で2〜3ストローク、遅れている。このため、例えば、
急加減速等の過渡運転状態では、吸気管圧力の時間当り
の変動が大きいので、検出時点の吸気管圧力と吸入時点
の吸気管圧力とは大きく異なり、燃料噴射量の算出精度
の低下により空燃比が大きく乱れ、排気特性や運転性能
等に支障をきたす。従って、D−J方式で正確な燃料噴
射制御を実行するには、検出時点における吸気管圧力か
ら、吸入時点における吸気管圧力である推定吸気管圧力
を推定し、この推定吸気管圧力と回転速度とに基づいて
燃料噴射量を算出する必要がある。この問題に対する対
策として、従来より、例えば、以下のような技術が提案
されている。すなわち、 (1) 吸入時点(k+i)における推定吸気管圧力p
M(k+i)を、(n+1)個の過去のデータ(PM(
k)、PM(k−1)、 ・・−、PM(k−n))の
線形結合として、次式(1)に示す線形予測器により予
測するもの。
pM(k+i) =末α(j)・P M(k−j)  
 ・・・ (1)但し、係数α(j)は、吸気管圧力P
 M(k−j)および回転速度Ne(k−j)等から定
まる値。
(2) スロットルバルブが動いたときの吸気管圧力の
挙動を表すスロットルバルブ開度から吸気管圧力への伝
達特性を、次式(2)、  (3)に示す自己回帰移動
平均モデル(Autoregressive  Mov
ing−AverageModel)により表現する。
さらに、次式(4)により、上記式(2)、  (3)
の状態変数x(k)の推定値x(k+1)を算出し、吸
気管圧力の基準値からの変化分△P M(k)を求める
「内燃機関の燃料噴射制御方法」 (特願昭60−20
6241号公報)、「内燃機関の燃料噴射制御装置」 
(特願昭60−206242号公報)、[内燃機関の燃
料噴射制御方法」 (特願昭6O−20E3243号公
報)、「内燃機関の燃料噴射制御方法」 (特願昭60
−206244号公報)、「内燃機関の燃料噴射制御装
置」 (特願昭60−206245号公報)。
x(k+1)== A−x(k)+ B◆△T H(k
)・・・ (2)ΔPM(k) = C−x(k)  
      ・・・ (3)交(k+1) =  (A
−F−C) ・交(k)+ B◆ΔTH(k)+  F
・ΔP M(k)  ・・・  (4)但し、A、 E
、 Cは定数行列、ΔTH,ΔPMは予め設定された基
準値からのスロットルバルブ開度、吸気管圧力の変化分
、Fは推定ゲインを示す定数行列。
[発明が解決しようとする課題] しかし、上記従来技術には、以下のような問題があった
。すなわち、 (1) 線形予測器を用いた構成では、過去の吸気管圧
力P M(k)に基づいて、将来の推定吸気管圧力PM
(k+i)を算出している。ところが、吸気管圧力PM
(k)は、スロットルバルブを通過する空気量と気筒内
に吸入される空気量との差に応じて定まる。従って、吸
気管圧力と上記雨空気量との相互関係を考慮する必要が
ある。しかし、この相互関係を満たすよう°に上記線形
予測器の係数を設定できないので、内燃機関の広範囲に
亘る運転状態に適応する推定吸気管圧力PM(k+i)
の算出は極めて困難であるという問題点があった。これ
により、推定吸気管圧力pM(k+i)に基づく燃料噴
刺量制御の応答遅れや制御量のオーバシュートが生じて
いた。
(2) また、一般に、スロットルバルブ開度から吸気
管内圧力への伝達特性は非線形である。
従って、線形自己回帰移動平均モデル(ARMA)では
、スロットルバルブ開度から吸気管圧力への伝達特性を
正確に表現できない。そこで、予め定められた基準値近
傍での線形近似により、その基準値近傍の変化分の間で
のみ成立する線形数学モデルを複数使用していた。この
ため、内燃機関の運転状態の変化に応じて、基準値を切
り換える必要がある。しかし、内燃機関の広範囲に亘る
全ての運転状態に対応可能な数だけ線形数学モデルを有
し、その係数等を記憶することは不可能である。
しかも、吸気管圧力P M(k)やスロットルバルブ開
度TH(k)の基準値からの変化分へPM(k)、ΔT
H(k)に基づいて推定値を算出する論理手IllI(
Algorithm)は、外乱やセンサ雑音によるパラ
メータ変動の影響を受は易い。このため、外乱特性仕様
(感度仕様)およびロバスト安定性仕様(センサ雑音特
性仕様)の何れもが低下し、推定値の安定性も充分保証
できなかった。
(3) このように、′推定吸気管圧力pM(k+i)
の算出精度が不十分であったため、燃料噴IiJ量制御
の精度も低下し、空燃比の乱れを招いていた。
このため、過渡運転状態では、排気特性、燃料消費効率
および運転性能が特に悪化した。
(4) さらに、複数の線形数学モデルに各々対応する
複数のパラメータの記憶や、各種の複雑な演算を実行す
る必要があるため、大きな記憶容量および高度な演算能
力等が要求されると共に、スロットルバルブ開度T H
(k)やアクセル操作量を、高精度で検出してアナログ
信号として出力する専用のセンサが必要になるので、装
置構成の複雑化を招いていた。
本発明は、過渡運転状態等、吸気管圧力変動が急激なと
きでも、簡単な装置構成で、検出時点に検出された吸気
管圧力から、該検出時点の吸気管圧力に基づいて算出さ
れた量の燃料を含む潰合気が気筒内に吸入される吸入時
点における吸気管圧力を正確に推定し、燃料噴射量を算
出する内燃機関の燃料噴射量側′a装置の提供を目的と
する。
a豆工且瓜 [課題を解決するための手段] 上記目的を達成するためになされた本発明は、第1図に
例示するように、 内燃機関M1の、少なくとも吸気管圧力および回転速度
を含む運転状態を検出する運転状態検出手段M2と、 外部から指令された量の燃料を上記内燃機関M1に供給
する燃料供給手段M3と、 を具備し、上記運転状態検出手段M2の検出結果に応じ
て定まる量の燃料を上記燃料供給手段M3から供給する
内燃機関の燃料噴射量制御装置において、 さらに、上記内燃機関M1の吸入空気量に関する質量保
存則に従って構築した動的物理モデルに基づき、上記運
転状態検出手段M2により検出時点に検出された吸気管
圧力および回転速度から、該検出時点に検出された吸気
管圧力に応じて定まる量の燃料が上記内燃機関M1の吸
気行程にある気筒に吸入される吸入時点における該内燃
機関M1の予測吸気管圧力に相当する暫定推定吸気管圧
力を算出する暫定推定手段M4と、 該暫定推定手段M4の算出した暫定推定吸気管圧力を、
外部から指示される補正量に基づいてフィードバック補
正し、上記内燃機関M1の吸入時点における吸気管圧力
に相当する推定吸気管圧力を算出する推定手段M5と、 該推定手段M5の算出した推定吸気管圧力から求めた検
出時点における上記内燃機関M1の吸気管圧力と、上記
運転状態検出手段M2により検出時点に検出された吸気
管圧力との偏差および前記動的物理モデルに基づいて定
まるフィードバックゲインから上記補正量を算出して上
記推定手段M5に指示する補正手段M6と、 上記運転状態検出手段M2の検出した回転速度および上
記推定手段M5の算出した推定吸気管圧力に基づいて決
定した量の燃料供給を上記燃料供給手段M3に指令する
制御手段M7と、を備えたことを特徴とする内燃機関の
燃料噴射量制御装置を要旨とするものである。
運転状態検出手段M2とは、内燃機関M1の、少なくと
も吸気管圧力および回転速度を含む運転状態を検出する
ものである。例えば、半導体圧力センサ等からなる吸気
管圧力センサ、電磁ピックアップ式の回転速度センサ等
により実現できる。
燃料供給手段M3とは、外部から指令された量の燃料を
内燃機関M1に供給するものである。例えば、電磁式、
あるいは、圧電素子を利用した燃料噴射弁により実現で
きる。
暫定推定手段M4とは、内燃機関M1の吸入空気量に関
する質量保存則に従って構築した動的物理モデルに基づ
き、運転状態検出手段M2により検出時点に検出された
吸気管圧力および回転速度から、検出時点に検出された
吸気管圧力に応じて定まる量の燃料が内燃機関M1の吸
気行程にある気筒に吸入される吸入時点における内燃機
関M1の予測吸気管圧力に相当する暫定推定吸気管圧力
を算出するものである。ここで、動的物理モデルとは、
例えば、質量保存則に基づき、内燃機関M1の吸入空気
量の時間変化を、スロットルバルブを通過する吸入空気
量と吸気行程にある気筒に吸入される吸入空気量との差
により表記した式を、気体の状態方程式、断熱変化にお
ける状態変化の式等により変形すると構築できる。従っ
て、例えば、吸入時点における内燃機関M1の予測吸気
管圧力を、検出時点における内燃機関M1の吸気管圧力
、吸気管圧力の時間変化量、気高内吸入空気量および回
転速度に依存するパラメータにより記述する演算式等に
より構成できる。
推定手段M5とは、暫定推定手段M4の算出した暫定推
定吸気管圧力を、外部から指示される補正量に基づいて
フィードバック補正し、内燃機関M1の吸入時点におけ
る吸気管圧力に相当する推定吸気管圧力を算出するもの
である。ここで、補正量とは、推定吸気管圧力の時点を
、吸入時点から検出時点に逆変換して得られる検出時点
の推定吸気管圧力と検出時点で実際に検出された吸気管
圧力との偏差をフィードバック補正する量である。
補正手段M6とは、推定手段M5の算出した推定吸気管
圧力から求めた検出時点における内燃機関M1の吸気管
圧力と、運転状態検出手段M2により検出時点に検出さ
れた吸気管圧力との偏差および前記動的物理モデルに基
づいて定まるフィードバックゲインから補正量を算出し
て推定手段M5に指示するものである。ここで、フィー
ドバックゲインとは、内燃機関M1の吸入空気量の挙動
をモデリングの対象とした場合の人力であるスロットル
バルブ通過吸入空気量を、その質量保存則に則って構築
した動的物理モデルに人力した場合の出力である推定吸
気管圧力と、内燃機関M1の検出された吸気管圧力との
偏差を動的物理モデルにフィードバックするときのフィ
ードバックゲインである。このフィードバックゲインは
、例えば、内燃機関M1の吸入空気系統を制御対象とし
、上記動的物理モデルに基づく状態観測器、所謂オブザ
ーバを構成する場合と同様な手法により決定できる。
制御手段M7とは、運転状態検出手段M2の検出した回
転速度および推定手段M5の算出した推定吸気管圧力に
基づいて決定した量の燃料供給を燃料供給手段M3に指
令するものである。例えば、回転速度および推定吸気管
圧力と燃料供給量との相互関係を規定したマツプ、もし
くは、演算式により実現できる。また、例えば、上記の
ように算出した燃料供給量を、内燃機関M1の運転状態
である、冷却水温度、吸入空気温度、排気中酸素淵度等
に応じてさらに増減補正するよう構成しても良い。
上記暫定推定手段M4、推定手段M5、補正手段M6、
制御手段M7は、例えば、周知のCPUを始めとしてR
OM、RAMおよびその他の周辺回路素子から成る論理
演算回路が、予め定められた処理手順を実行する構成に
より実現できる。
[作用] 本発明の内燃機関の燃料噴射量制御装置は、第1図に例
示するように、内燃機関M1の吸気管圧力および回転速
度を、運転状態検出手段M2は検出時点に検出する。す
ると、暫定推定手段M4は、内燃機関M1の吸入空気量
に関する質量保存則に従って構築した動的物理モデルに
基づき、上記検出時点に検出された吸気管圧力に応じて
定まる量の燃料が上記内燃機関M1の吸気行程にある気
筒に吸入される吸入時点における内燃機関M1の予測吸
気管圧力に相当する暫定推定吸気管圧力を算出する。さ
らに、推定手段M5は、暫定推定吸気管圧力を、外部か
ら指示される補正量に基づいてフィードバック補正し、
上記内燃機関M1の吸入時点における吸気管圧力に相当
する推定吸気管圧力を算出する。一方、補正手段M6は
、推定吸気管圧力から求めた検出時点における上記内燃
機関M1の吸気管圧力と、上記運転状態検出手段M2に
より検出時点に検出された吸気管圧力との偏差および前
記動的物理モデルに基づいて定まるフィードパ・ンクゲ
インから上記補正量を算出して上記推定手段M5に指示
する。そして、制御手段M7が、上記運転状態検出手段
M2の検出した回転速度および上記推定手段M5の算出
した推定吸気管圧力に基づいて決定した量の燃料供給を
燃料供給手段M3に指令するよう働く。
すなわち、内燃機関M1の回転速度および推定吸気管圧
力に基づいて供給燃料量を決定するに際′し、上記内燃
機関M1の吸入空気量に関する質量保存則に従って構築
した動的物理モデルに基づき、検出時点に検出した吸気
管圧力から算出した吸入時点の暫定推定吸気管圧力を、
吸入時点の推定吸気管圧力から求めた検出時点の吸気管
圧力と検出時点に検出した吸気管圧力との偏差および上
記動的物理モデルに基づいて定まるフィードバックゲイ
ンから算出した補正量でフィードバック補正して推定吸
気管圧力を算出するのである。
従って、本発明の内燃機関の燃料噴射量制御装置は、推
定吸気管圧力を常時正確に算出し、過渡運転状態でも適
切な量の燃料を供給するよう働く。
以上のように本発明の各構成要素が作用することにより
、本発明の技術的課題が解決される。
[実施例] 次に本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明
する。本発明の一実施例であるエンジンの燃料噴射量制
御装置のシステム構成を第2図に示す。
同図に示すように、エンジンの燃料噴射量制御装置1は
、エンジン2およびこれを制御する電子制御装置(以下
、単にECUと呼ぶ。)3から構成されている。
エンジン2は、シリンダ4、ピストン5およびシリンダ
ヘッド6から燃焼室7を形成し、該燃焼室7には点火プ
ラグ8が配設されている。
該エンジン2の吸気系は、上記燃焼室7と吸気バルブ9
を介して連通ずる吸気管10、吸気管10に配設されて
燃料を噴射する電磁式の燃料噴射弁11、吸入空気の脈
動を吸収するサージタンク12、アクセルペダルに連動
して吸入空気量を調節するスロットルバルブ13および
エアクリーナ14から構成されている。
上記エンジン2の排気系は、上記燃焼室7と排気バルブ
15を介して連通ずる排気マニホルド16、三元触媒を
充填した触媒コンバータ17および排気管1日から構成
されている。
上記エンジン2の点火系は、点火に必要な高電圧を出力
するイグニッションコイルを備えたイグナイタ19およ
び図示しないクランク軸に連動して上記イグナイタ19
で発生した高電圧を点火プラグに分配供給するディスト
リビュータ20から構成されている。
エンジンの燃料噴射量制御装置1は検出器として、エア
クリーナ14下流に設けられて吸入空気温度を測定する
吸気温センサ21、上記スロットルバルブ13に連動し
てスロットルバルブ開度を検出するスロットルポジショ
ンセンサ22、スロットルバルブ13の全開状態を検出
するアイドルスイッチ23、サージタンク12に連通し
て吸気管圧力を検出する吸気管圧力センサ24、シリン
ダブロック4aの冷却系統に配設されて冷却水温度を検
出する水温センサ25、排気マニホールド16内に設け
られて排気中の残存酸素濃度を検出する酸素濃度センサ
26、ディストリビュータ200カムシヤフトの1回転
毎に、すなわち、図示しないクランク軸の2回転毎に基
準信号を出力する気筒判別センサ27、ディストリビュ
ータ20のカムシャフトの1/24回転毎に、すなわち
、クランク角0°から30°の整数倍毎に回転角信号を
出力する回転速度センサを兼ねた回転角センサ28を備
えている。
上記各センサおよびスイッチの検出信号はECU3に人
力され、ECU3はエンジン2を制御する。ECU3は
、CPU3a、  ROM3b、  RAM3c、バッ
クアップRAM3dを中心に論理演算回路として構成さ
れ、コモンバス3eを介して人出力部3fに接続されて
外部との人出力を行なう。CPU3aは、上述した各セ
ンサおよびスイッチの検出信号を人出力部3fを介して
人力する。
一方、CPU3aは、人出力部3fを介して燃料噴射弁
11およびイグナイタ19を駆動制御する。
次に、本第1実施例の制御系を第3図に示す制御系統図
に基づいて説明する。なお、第3図は制御系を示す図で
あって、ハード的な構成を示すものではない。第3図に
示す制御系は、実際には第5図にフローチャートで示し
た燃料噴射量算出処理および第7図に示した燃料噴射制
御処理の実行により、離散系として実現される。
同図に示すように、吸気管圧力変化量算出部P1は、制
御対象であるエンジン2の検出時点kにおける吸気管圧
力PM(k)に時間遅れ演算子z −1を作用させた量
から吸気管圧力変化量△PM(k)を算出するものであ
る。
検出時点に相当する時点にのシリンダ吸入空気量算出部
P2は、検出時点kにおける吸気管圧力PM(k)、回
転速度Ne(k)から検出時点にのシリンダ吸入空気量
Ga(k)を算出するものである。
第1暫定推定吸気管圧力算出部P3は、検出時点kにお
ける吸気管圧力P M(k)に係数に1を掛けた蛍、吸
気管圧力変化量へPM(k)に係数に2を掛けた量から
、吸入時点に相当する時点に+iの第1暫定推定吸気管
圧カアMall(k+i)を算出するものである。
吸入時点に相当する時点に+iのシリンダ吸入空気量算
出部P4は、吸入時点に相当する時点に+1の第1暫定
推定吸気管圧力pM(1’(k+i)、検出時点にの回
転速度Ne(k)から、時点に+iのシリンダ吸入空気
量″Qa(k+i)を算出するものである。
第2暫定推定吸気管圧力算出部P5は、吸入時点に+i
の第1暫定推定吸気管圧力pM”(k+i)に係数に3
を掛けた量、検出時点にのシリンダ吸入空気量Ga(k
)に係数に4を掛けた量、吸入時点に+iのシリンダ吸
入空気量Qa(k+i)に係数に5を掛けた量から第2
暫定推定吸気管圧力p M + 21 (k+りを算出
するものである。
推定吸気管圧力算出部P6は、第2暫定推定吸気管圧力
pM”(k+i)に係数に6を掛けた量、吸入時点に+
iの推定吸気管圧力PM(k+i)に時間遅れ演算子2
−・を作用させた量と検出時点にの吸気管圧力PM(k
)との偏差E r r (k)に係数に7を掛けた量か
ら推定吸気管圧力PM(k+i)を算出するものである
燃料噴射量算出部P7は、推定吸気管圧力PM(k+i
)と回転速度N e (k)とから燃料噴射時間TAU
(k+i)を算出するものである。
そして、上記燃料噴射時間TAU(k+i)に亘ってエ
ンジン2に燃料が供給されるのである。
以上、エンジンの燃料噴射量制御装置1のハード的な構
成および後述する各処理の実行により実現される制御系
の構成について説明した。そこで、次に、エンジン2の
吸気系の動的物理モデルの構築および各係数Kl、  
K2.  K3. K4.  K5゜K6.に7の算出
について説明する。
まず、エンジン2の吸気系の動的物理モデルを構築する
。エンジン2の吸気系を流れる吸入空気量の質量保存則
は、次式(5)のように記述できる。
dM/dt  =  mt  −ga  ・・・  (
5)但し、d/d t :時間微分演算子 M:サージタンク12内の空気質量、 mt:単位時間内にスロットルバルブ13を通過してサ
ージタンク12に流れ込む流入空気量、ga:単位時間
内にサージタンク12から吸気行程を迎えたシリンダ内
に吸入される吸入空気量。
一方、理想気体の状態式は次式(6)、音速の定義式は
次式(7)、断熱変化の状態変化の式は次式(8)、の
ように各々記述できる。
PM◆ρ−1=R◆T      ・・・ (6)c2
== に◆R◆T       ・・・ (7)PMφ
ρ−に=Const    −(8)また、次式(9)
の関係が成立する。
ρ =M/V           ・・・ (9)但
し、PM:吸気管圧力、ρ:吸入空気密度、R:吸入空
気ガス定数、T:吸入空気温度、C:音速、に:比熱比
、V:サージタンク容積。
従って、上記式(5)を、上記式(6)〜(9)を用い
て変形すると、次式(10)のように記述でき、さらに
、次式(11)を得る。
dM/dt  =  (V/c2) ・(dPM/dt
)・・・ (10) dPM/d t  =  (c”/V) φ (mt−
ga)・・・ (11) 上記式(11)を、エンジンサイクルの吸気行程時間に
亘って、次式(12)のように積分する。
乳(dPM/d t)d t  = S”、’* ((C2/V) ・ (mt−ga) ) dt  −(12)ここで、
スロットルバルブ13を通過してサージタンク12に流
れ込む流入空気量mtは、積分時間中一定値m t (
k)であるため、次式(13)の関係が成立する。
S’、’m t d t  = m t (k) ◆(
tl−tO)=mt(k)・(1/2) 舎(Ne/60) = mt(k)◆(30/Ne) ・・・ (13) また、サージタンク12から吸気行程を迎えたシリンダ
内に吸入される吸入空気量gaは、次式(14)の関係
が成立する。
、V:gadt  = Ga(k)       −(
14)従って、上記式(12)を、上記式(13)。
(14)により変形すると次式(15)が得られる。
PM(k÷1)= PM(k) +  (c”/V)  ◆mt(k)・ (30/Ne
)−(C2/V)  φGa(k)  −(15)但し
、PM (tl)  =  PM(k+1)、PM (
tO)  =  PM(k)である。
ここで、吸気管圧力の増加量は変化しないものとすると
、次式(16)の関係が成立する。
PM(k+1)−PM(k) = PM(k+j) −PM(k+j−1)  ・・・
 (16)(j  =  1. 2.・・・、i)そこ
で、次式(17)、  (1B)のように表記を改める
と、次式19が得られる。
A(i)=  i  X  (c”/V)   −(1
7)B(i)= −i  X  (c”/V)  ・・
・ (1B)PM(k÷1)= PM(k) + A (j) ・mt(k)・(30/Ne)+  
B  (i)  舎 Ga(k)    ・・・   
(19)従って、エンジン2の吸気系の動的物理モデル
は、上記式(19)から得られる、次式(20)の離散
系の状態方程式、次式(21)の出力方程式により記述
できる。
PM(k+1) = Φ◆PM(k) +  [” ・G a(k)+  E
◆mt(k)  ・・・  (20)PM(k)=  
CφPM(k)       ・・・  (21)但し
、係数φは値1、係数Fは値B (i)、係数Eは値A
(i)◆(30/Ne)、係数Cは値1である。
なお、上記式(15)を同定基礎式とし、人力と出力と
を実験により測定し、例えば、最小2乗法等のシステム
同定手法により、各項の係数であるc ” / Vを決
定することもできる。
次に、推定吸気管圧力P M (k + i )を算出
するための諸量の算出について説明する。
上記式(15)より、吸気管圧力変化量△PM(k)は
、次式(22)のように記述できる。
ΔPM(k)= PM(k+1)−PM(k)= A 
(1)  ・mt(k)・ (30/Ne)+ B (
1) ◆Ga(k) =−(22)上記式(19)、 
 (22)から、第1暫定推定吸気管圧力[)M”’(
k+i)は、次式(23)のように算出できる。
“1=5”M口’(k+i)  = PM(k)+  j・△PM(k)  ・・・ (23
)従って、上述した第1暫定推定吸気管圧力算出部P3
の係数に1は値1、係数に2は値iとなる。
ここで、シリンダ吸入空気量Ga(k)は、吸気管圧力
PM(k)と回転速度Ne(k)との関数であるため、
補正を行ない、第2暫定推定吸気管圧力pM(2)(k
+i)は、次式(24)のように表記できる。
pMC2’(k+i) = PM(k)+i  φ△PM(k) −B (i) ・G a (k) +B (i) ・てa(k+i) =  pM”(k+1) −B (i)・G a (k) +B (i) ・Ga(k+i)  +++  (24
)従って、上述した第2暫定推定吸気管圧力算出部P5
の係数に3は値1、係数に4は−B (i)、係数に5
は値B(i)となる。
なお、シリンダ吸入空気量でa(k+i)は、第1暫定
推定吸気管圧力pM(1)(k+i)および回転速度N
e (k)から算出できる。
上記式(24)で算出された第2暫定推定吸気管圧力p
M”(k+i)を、吸気管圧力との偏差にフィードバッ
クゲインを掛けて得られる補正量により補正すると、次
式(25)に示すように推定吸気管圧力pM(k+i)
が得られる。
P M (k + i ) = pM””’(k+i) + Cf−E r r(k) 
 ・・・(25)但し、偏差E r r (k)は次式
(26)のように記述できる。
E r  r(k)  =  PM(k)  −PM(
k)   ・   (2B)なお、上述した推定吸気管
圧力算出部P6の係数に6は値1、係数に7はフィード
バックゲインCfになる。
次に、上記係数に7の値であるフィードバックゲインC
fの算出について、第4図に基づいて説明する。同図に
示すように、上記式(20)、  (21)で記述され
る制御対象の状態変数P M(k)の推定値PM(k)
を算出する状態観測器(Observer)を、制御対
象と同一のモデルを用いて構成すると、次式(27)の
ように記述できる。
PM(k+1) = φ・pM(k) 十r’−G a(k)+ E−mt(
k)−(27) 同図に示すように、制御対象の出力P M (k)とオ
ブザーバの推定出力pM(1<)との偏差にフィードバ
ックゲインCfを掛けた補正量によりフィードバック補
正するよう構成すると、次式(28)を得る。
PM(k+1) = Φ −pM(k)  +  r’  争 G a(k)
−Cf中 (P M(k)−C−PM(k))= (φ
−Cf◆C) ◆pM(k) +  r’ ◆Ga(k)+  Cf −PM(k)・
・・(2B) 従って、閉ループ行列[φ−Cf −C]が安定な行列
で固有値が全て左半平面にあるように、フィードバック
ゲインCfを定めれば良い。ここでは、係数Φは値1、
係数Cも値1である。このため、本第1実施例ではフィ
ードバックゲインCfの値を、−1くCf(1の範囲の
値に設定する。
以上、エンジン2の吸気系の動的物理モデルの構築、推
定吸気管圧力の算出手順およびフィードバックゲインC
fの算出について説明した。これらのパラメータは、予
め算出しておき、ECU3内部ではその結果のみを使用
して燃料噴射量を算出する。
次に、上記ECU3の実行する燃料噴射量算出処理を第
5図の、燃料噴射制御処理を第7図の、各フローチャー
トに基づいて説明する。
まず、燃料噴射量算出処理を第5図に示すフローチャー
トに基づいて説明する。本燃料噴射量算出処理は、EC
U3の起動後、所定クランク角度毎(例えば、4気筒エ
ンジンでは180[’CA])に実行される。なお、以
下の説明では、現在の処理で扱われている量を添字(k
)で示す。まず、ステップ100では、既述した各セン
サの検出信号に基づいて、吸気管圧力PM(k)、回転
速度Ne(k)を読み込む処理が行われる。続くステッ
プ110では、吸気管圧力変化量△P M(k)を次式
(29)のように算出する処理が行われる。   □Δ
PM(k)= PM(k)−PM(k−1)  ・・・
 (29)本ステップ110の処理が、第3図に示す吸
気管圧力変化量算出部P1として機能する。
次に、ステップ120に進み、時点kにおけるシリンダ
吸入空気量Ga(k)を、予めROM3bに記憶されて
いる、第6図に示すマツプに従って、吸気管圧力PM(
k)および回転速度Ne(k)に応じて算出する処理が
おこなわれる。本ステップ120の処理が、第3図に示
す時点にのシリンダ吸入空気量算出部P2として機能す
る。
続くステップ130では、時点に+iにおける第1暫定
推定吸気管圧力PM”’(k+i)を、次式(30)に
示すように算出する処理が行われる。なお、本ステップ
130の処理が、第3図の第1暫定推定吸気管圧力算出
部P3として機能する。
pM”(k+i) = PM(k)+  1φ△PM(k)  ・・・ (30
)次に、ステップ140に進み、時点に+iにおけるシ
リンダ吸入空気量Qa(k+i)を、予めROM3bに
記憶されている、第6図に示すマツプに従って、第1暫
定推定吸気管圧力pM(1)(k+i)および回転速度
Ne(k)に応じて算出する処理がおこなわれる。本ス
テップ140の処理が、第3図に示す時点に+iのシリ
ンダ吸入空気量算出部P4として機能する。
続くステップ150では、第2暫定推定吸気管圧力pM
(2)(k+i)を、次式(31)のように算出する処
理が行われる。本ステップ150の処理が、第3図の第
2暫定推定吸気管圧力算出部P5として機能する。
PMC2)(k+i) = pM”’(k+1) −B (i)・G a (k) +B (i) ・Ga(k+i)  ・・・(31)次
にステップ160に進み、偏差E r r (k)にフ
ィードバックゲインCfを掛けて、補正量を次式(32
)のように算出する処理が行われる。
CfφErr(k)= Cf ・(PM(k) −PM(k+i)・z−”r・
・・  (32) 続くステップ170では、時点に+iにおける推定吸気
管圧力PM(k+i)を、次式(33)のように算出す
る処理が行われる。上記ステップ160、本ステップ1
70が、第3図の推定吸気管圧力算出部P6として機能
する。
PM(k+i) = pM””(k+i) + Cf−E r r(k)  
・・・(33)次にステップ180に進み、上記ステッ
プ170で算出した推定吸気管圧力PM(k+i)を、
RAM3cに記憶する処理が行われる。続くステップ1
90では、サンプリング、演算の回数を示す添字kに値
1を加算した後、再び上記ステップ100に戻る。以後
、本燃料噴射量算出処理は所定クランク角度毎に、上記
ステップ100〜190を繰り返して実行する。
次に、燃料噴射制御処理を第7図に示すフローチャート
に基づいて説明する。本燃料噴射制御処理は、ECU3
の起動後、所定クランク角度毎(例えば、360 [’
 CAI ’)に実行される。まず、ステップ200で
は、回転速度Ne(k)、上述のように算出してRAM
3cに記憶されているエンジン2の推定吸気管圧力PM
(k+i)、図示しない処理で算出されて記憶されてい
る空燃比フィードバック補正係数FAFを含む各データ
を読み込む処理が行われる。続くステップ210では、
予めROM3bに記憶されている、第8図に示すような
マツプに従い、推定吸気管圧力PM(k+i)および回
転速度Ne(k)に応じて基本燃料噴射時間TP(k+
i)を算出する処理が行われる。次にステ・ンブ220
に進み、暖機増量係数、加速増量係数、バッテリ補正係
数等、各種の補正係数KA、KBを、エンジン2の運転
状態に応じて、予めROM3bに記憶されている図示し
ないマツプに従った補間計算により算出する処理が行わ
れる。次に、ステップ230に進み、実燃料噴射時間T
AU(k+i)を次式(34)のように算出する処理が
行われる。
TAU(k+1)= TP(k+i) ◆ FAF  −KA+KB    
 ・・・   (34)続くステップ240では、上記
ステップ230で算出された実燃料噴射時間TAU(k
+i)に亘って燃料噴射弁11を開弁する制御信号を燃
料噴射弁11に出力した後、−旦、本燃料噴剖制御処理
を終了する。以後、本燃料噴射制御処理は所定クランク
角度毎に、上記ステップ200〜240を繰り返して実
行する。本燃料噴剖制御処理のステップ200〜ステツ
プ230が、第3図の燃料噴射量算出部P7として機能
する。
なお本第1実施例において、エンジン2が内燃機関M1
に、吸気管圧力センサ24と回転角センサ28とが運転
状態検出手段M2に、燃料噴射弁11が燃料供給手段M
3に、各々該当する。また、ECU3および該ECU3
の実行する処理のうちステップ(100〜150)が暫
定推定手段M4として、ステップ(170)が推定手段
M5として、ステ・ンブ(160)が補正手段M6とし
て、ステップ(200−230)が制御手段M7として
、各々機能する。
以上説明したように本実施例によれば、推定吸気管圧力
PM(k+i)算出の動特性が飛躍的に向上する。
従って、急発進、急加減速等の過渡状態で吸気管圧力P
M(k)変動が顕著な非線形特性を示す運転状態に移行
したときでも、空燃比を最適に保持可能な燃料噴射量T
AU(k+i)を算出できるので、燃料噴射量制御の制
御精度を常時高水準に維持できる。
また、過渡運転状態における空燃比制御精度の向上に伴
い、排気中の有害成分排出量の低減、燃料消費効率の向
上およびドライバビリティの改善を実現できる。
さらに、」i地通常走行時等の定常運転状態では、吸気
管圧力変化量△P M(k)がほぼ零近傍の値になると
共に、その変動周期も長くなる。このため、吸気管圧力
P M(k)と推定吸気管圧力p M (k + i 
)から算出した時点1以前の推定吸気管圧力pM(k)
との偏差E r r (k)は減少し、フィードバック
ゲインCfにより算出される補正量に応じた補正により
、推定吸気管圧力PM(k+i)は高い安定性を保つの
で、走行状態に適合した燃料噴射量制御を実現できる。
また、エンジン2の吸入空気量Qの質量保存則に則って
動的物理モデルを構築すると共に、フィードバックゲイ
ンCfを決定し、吸気管圧力PM(k)から推定吸気管
圧力pM(k+i)を算出する。このため、1つの動的
物理モデルでエンジン2の吸入空気の非線形性の強い挙
動を正確に記述でき、その挙動を記述する状態方程式、
出力方程式の係数φ、「、Cおよび補正量を算出するフ
ィードバックゲインCfを1種類だけ設定すれば良い。
従って、ECU3のメモリ容量削減、演算速度迅速化等
の装置構成の簡略化を実現できると共に、推定吸気管圧
力PM(k+i)算出精度も高まる。
さらに、吸気管圧力センサ24や燃料噴射弁11は既存
の装置と同様の構成で済み、スロットルポジションセン
サ等、アナログ高精度信号出力性能を要求される専用の
センサを設けなくて良いので、装置の汎用性が拡大する
次に、本発明の第2実施例を図面に基づいて詳細に説明
する。本第2実施例と上述した第1実施例との相違点は
、推定吸気管圧力PM(k+1)算出に使用する第2暫
定推定吸気管圧力PM ’21 (k+1)の算出手順
が異なることである。その他の構成は同様であるため、
同一部分は同一符号にて衷記し、説明を省略する。
本第2実施例の制御系を第9図に基づいて説明する。同
図に示すように、本第2実施例の特徴をなす第2暫定推
定吸気管圧力算出部PIOは、吸入時点に相当する時点
に+iの第1暫定推定吸気管圧力P M ” ’ (k
+ i)、検出時点にの回転速度Ne(k)、検出時点
にのシリンダ吸入空気量Ga(k)から、第2暫定推定
吸気管圧力PM”(k+i)を算出するものである。
ここで、シリンダ吸入空気量Ga(k)は、回転速度N
e(k)が一定のときは、次式(35)のように算出で
きる。
Ga(k) = a ・pM(2)(k)+ β−(3
5)但し、係数α、βは回転速度Ne(k)に応じて定
まる。
一方、第2暫定推定吸気管圧力PM”(k+i)は、既
述した通り次式(36)のように表記できる。
p M + 23(k+i) = PM(k)+i◆ΔPM(k) −B (i)・G a (k) +B(i) φてa(k+i) ・・・ (36) 従って、上記式(35)、  (36)により、第2暫
定推定吸気管圧力PM(2)(k+i)は、次式(37
)のように算出できる。
1)M””(k+i) = PM(k)+i・△PM(k) −B (i)・G a (k) +B (i) ・(α・PM(2)(k+i)+ β)= (pM”(
k+1) −B (i) ・Ga(k)+B (i) ・β)/ 
(1+B (i)  ◆α)  ・・・ (37)次に
、本第2実施例で実行される燃料噴射量算出処理を第1
0図に示すフローチャートに基づいて説明する。本燃料
噴射量算出処理は、ECU3の起動後、所定クランク角
度毎(例えは、4気薗エンジンでは180 [’ CA
] )に実行される。
まず、吸気管圧力PM(k)、回転速度Ne(k)を読
み込み(ステップ300)、吸気管圧力変化量ΔPM(
k)を算出しくステップ310)(第9図の吸気管圧力
変化量算出部PI)、時点kにおけるシリンダ吸入空気
量Ga(k)を、予めROM3bに記憶されている、第
6図に示すマツプに従って、吸気管圧力PM(k)およ
び回転速度Ne(k)に応じて算出しくステ・ンブ32
0)(第9図に示す時点にのシリンダ吸入空気量算出部
P2)、時点に+iにおける第1暫定推定吸気管圧力P
M”’(k+i)を算出する(ステップ330)(第9
図の第1暫定推定吸気管圧力算出部P3)。次にステッ
プ345に進み、上述した定数α、βを、予めROM3
bに記憶されている、第6図に示すマツプに従って、回
転速度Ne(k)に応じて算出する処理が行われる。続
くステップ355では、第2暫定推定吸気管圧力PM”
”(k+i)を、次式(3日)のように算出する処理が
行われる。本ステップ355の処理が、第9図の第2暫
定推定吸気管圧力算出部PIOとして機能する。
pM””(k+i) = (pM”’(k+1) −B (i) ・Ga(k)+B (i) ・β)/(
1+B(i)  ・α)  ・・・ (38)次に、偏
差Err(k)にフィードバックゲインCfを掛けて補
正量を算出しくステップ360)、時点に+iにおける
推定吸気管圧力P M (k + i )を、算出しく
ステップ370)(第9図の推定吸気管圧力算出部P6
)、推定吸気管圧力’P M (k + i )をRA
M3cに記憶しくステップ380)、サンプリングミ演
算の回数を示す添字kに値1を加算しくステップ390
)、再び上記ステップ300に戻る。以後、本燃料噴射
量算出処理は所定クランク角度毎に、上記ステップ30
0〜390を繰り返して実行する。
なお、本第2実施例において、エンジン2が内燃機関M
1に、吸気管圧力センサ24と回転角センサ28とが運
転状態検出手段M2に、燃料噴射弁11が燃料供給手段
M3に、各々該当する。また、ECU3および該ECU
3の実行する処理のうちステップ(300〜355)が
暫定推定手段M4として、ステップ(370)が推定手
段M5として、ステップ(360)が補正手段M6とし
て、ステップ(200〜230)が制御手段M7として
、各々機能する。
以上説明したように、本第2実施例によれは、エンジン
2の回転速度N e (k)に基づいて定まる定数α、
βを使用して、第1暫定推定吸気管圧力百M”(k+i
)およびシリンダ吸入空気量Ga(k)から第2暫定推
定吸気管圧力PM”(k+1)を算出するので、推定吸
気管圧力PM(k+i)の推定精度をより一層高めるこ
とができる。
以上本発明のいくつか実施例について説明したが、本発
明はこのような実施例に同等限定されるものではなく、
本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々なる態様
で実施し得ることは勿論である。
発明の効果 以上詳記したように本発明の内燃機関の燃料噴射量制御
装置は、内燃機関の回転速度および推定吸気管圧力に基
づいて供給燃料量を決定するに際し、内燃機関の吸入空
気量に関する質量保存則に従って構築した動的物理モデ
ルに基づき、検出時点に検出した吸気管圧力から算出し
た吸入時点の暫定推定吸気管圧力を、吸入時点の推定吸
気管圧力から求めた検出時点の吸気管圧力と検出時点に
検出した吸気管圧力との偏差および上記動的物理モデル
に基づいて定まるフィードバックゲインから算出した補
正量でフィードバック補正して推定吸気管圧力を算出す
るよう構成されてい北。このため、推定吸気管圧力算出
の動特性向上を可能にし、過渡運転状態等、吸気管圧力
変動が顕著な非線形特性を示す運転状態でも最適量の燃
料供給できるので、空燃比制御の制御精度が飛躍的に向
上するという優れた効果を奏する。
上記効果に伴い、過渡運転状態における、排気特性、燃
料消費効率および運転性能も高まる。
また、定常運転状態では、吸気管圧力変動が微小、かつ
、緩慢になる。このため、検出時点の吸気管圧力と推定
吸気管圧力から算出した吸入時点の吸気管圧力との偏差
は減少し、フィードバック補正により算出される推定吸
気管圧力は高い安定性を示すので、高精度な燃料噴射量
制御を実現できる。
さらに、内燃機関の吸入空気量の質量保存則に則って動
的物理モデルを構築すると共に、フィードバックゲイン
を決定し、これらに基づいて、検出時点の吸気管圧力か
ら、吸入時点の推定吸気管圧力を算出する。このため、
1つのモデルで内燃機関の吸入空気の挙動を記述でき、
その挙動を記述する各種パラメータおよび補正量を算出
するフィードバックゲインを1種類だけ設定するだけで
済む。従って、記憶容量、演算能力等の装置構成の簡略
化と、推定吸気管圧力算出精度および速度の向上とを両
立できる。
また、運転状態検出手段や燃料供給手段は既存の装置と
同様の構成で済み、専用の検出手段を設ける必要もない
ので、装置の汎用性が拡大する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の内容を概念的に例示した基本的構成図
、第2図は本発明一実施例のシステム構成図、第3図は
同じくその制御系の構成を示す制御系統図、第4図は同
じくそのオフザーバの構成を示すブロック線図、第5図
は同じくその制御を示すフローチャート、第6図は同じ
くそのマツプを示すグラフ、第7図は同じくその制御を
示すフローチャート、第8図は同じくそのマツプを示す
グラフ、第9図はその他の実施例の制御系を示す制御系
統図、第10図は同じくその他の実施例の制i卸を示す
フローチャートである。 Ml ・・・ 内燃機関 M2 ・・・ 運転状態検出手段 M3 ・・・ 燃料供給手段 M4 ・・・ 暫定推定手段 M5 ・・・ 推定手段 M6 ・・・ 補正手段 Ml ・・・ 制御手段 1 ・・・ エンジンの燃料噴射遺制iH装置2 ・・
・ エンジン 3 ・・・ 電子制御装置(ECU) 3a ・・・ CPU 11 ・・・ 燃料噴射弁 24 ・・・ 吸気管圧力センサ 2日 ・・・ 回転角センサ

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 内燃機関の、少なくとも吸気管圧力および回転速度
    を含む運転状態を検出する運転状態検出手段と、 外部から指令された量の燃料を上記内燃機関に供給する
    燃料供給手段と、 を具備し、上記運転状態検出手段の検出結果に応じて定
    まる量の燃料を上記燃料供給手段から供給する内燃機関
    の燃料噴射量制御装置において、さらに、上記内燃機関
    の吸入空気量に関する質量保存則に従って構築した動的
    物理モデルに基づき、上記運転状態検出手段により検出
    時点に検出された吸気管圧力および回転速度から、該検
    出時点に検出された吸気管圧力に応じて定まる量の燃料
    が上記内燃機関の吸気行程にある気筒に吸入される吸入
    時点における該内燃機関の予測吸気管圧力に相当する暫
    定推定吸気管圧力を算出する暫定推定手段と、 該暫定推定手段の算出した暫定推定吸気管圧力を、外部
    から指示される補正量に基づいてフィードバック補正し
    、上記内燃機関の吸入時点における吸気管圧力に相当す
    る推定吸気管圧力を算出する推定手段と、 該推定手段の算出した推定吸気管圧力から求めた検出時
    点における上記内燃機関の吸気管圧力と、上記運転状態
    検出手段により検出時点に検出された吸気管圧力との偏
    差および前記動的物理モデルに基づいて定まるフィード
    バックゲインから上記補正量を算出して上記推定手段に
    指示する補正手段と、 上記運転状態検出手段の検出した回転速度および上記推
    定手段の算出した推定吸気管圧力に基づいて決定した量
    の燃料供給を上記燃料供給手段に指令する制御手段と、 を備えたことを特徴とする内燃機関の燃料噴射量制御装
    置。
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