JPH0125142Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、間仕切り用の壁板を撓まず順次組
立支持できる間仕切り壁の立設装置に関するもの
である。

近年、間柱と壁板とを結合一体化して構成する
間仕切り装置は色々提案され、実用に供されてい
るものも少なくない。

然し、壁板を間柱に取り付ける螺子等が表面に
露出して大変に見苦しい欠点と、床面に固定する
金具と壁板との間に隙間ができ、壁板が撓みやす
いばかりか、隙間風が通る等の欠点があつた。

この考案は前述の如き現状に鑑み提起するもの
で、目的とするところは間仕切り壁を構成するに
当たり、壁板と一定間隔に設ける間柱及び固定部
材間に生ずる隙間を完全になくして壁板の撓みを
防ぐと共に、螺子等を用いずに壁板の張設施工が
確実にできるようにしたものである。そして、こ
の考案の主たる構成とするところは、一定間隔毎
に床面に相対して取り付ける数個の固定部材に
は、各々底部取付板と相対向する起立板とを設け
て開口部を形成する。この固定部材に起立する柱
材には、隔壁の下方に前記起立板に嵌着する縦方
向の係止溝を各形成してある。また、隔壁の表裏
には、壁板当受辺と係止突辺とを各形成せしめ
る。更に、前記固定部材と固定部材との端部とを
架設する連結被覆板は合成樹脂製より構成し、幅
方向の両側に屈曲板と水平板とを各々形成してあ
る。そして、壁板に設けた嵌合凹溝を前記係止突
辺に嵌合し、壁板の下端面を水平板に載置張設す
るようにしたものである。従つて、この考案によ
ると、床面に取り付ける固定部材が短片でよく、
且つ、固定部材と柱材間の壁板当受辺の肉厚に該
当する隙間を防止すると共に、壁板の背面を広範
囲にわたつて強固に支持して撓みをなくす等の効
果を達成するものである。

次に、この考案の実施例を図面について説明す
ると、床面１７に一定間隔毎に取り付けする固定
部材１は、アルミニウム等の軽金属より形成さ
れ、該固定部材１には、底部取付板５と相対向す
る起立板６，６とから断面コ字型に形成される。
この固定部材１，１上に各々起立されるアルミニ
ウム等の柱材２，２には、前記固定部材１の起立
板６，６に嵌着する縦方向の係止溝１０，１０を
隔壁７の下方に各形成し、且つ、前記隔壁７の表
裏には、壁板当受辺８，８と係止突辺９，９とを
連接壁１１，１１を以て一体に形成してある。次
に、固定部材１と固定部材１との端部とを架設し
て被う合成樹脂製の連結被覆板３，３には、その
幅方向の両側に開口部を被う屈曲板１２，１２を
設けると共に、屈曲板１２，１２に連接して水平
板１３，１３を一体に形成してある。更に、間仕
切りの壁板４，４には、前記柱材２に設けた係止
突辺９に嵌着する嵌合凹溝１４，１４を左右の縦
方向側面に穿設せしめてある。符号１５は、底部
取付板５に設けた釘孔で、１６は、該釘孔１５に
打着した釘類を示したものである。

この考案は上述の如き構成からなり、この装置
の施工を説明すると、間仕切り壁を構成する床面
１７の中心線上に所定間隔毎に固定部材１，１…
…を釘類１６を以て各々固着し、この固定部材
１，１との端部に亘つて連結被覆板３を上部より
被嵌する。また、固定部材１の起立板６，６に柱
材２，２の係止溝１０，１０を嵌着して起立せし
める。次に、柱材２の係止突辺９に壁板４，４の
側面に設けた嵌合凹溝１４を嵌め込み張設し、順
次係合して組立するもので、壁板４，４の下端は
水平板１３上に位置している。この時、柱材２の
係止突辺９は両側より壁板４，４が嵌合するので
表面から見えず、内部に隠れるものである。

以上の如く、この考案によれば、床面に所定間
隔毎に取り付けする固定部材に柱材を起立するだ
けで、壁板の取り付け位置が正確に定まり、壁板
は柱材と、柱材間との隙間を確実に防止し、強固
に安定して取り付けられる効果がある。そして、
床面に所定の間隔を設けて数個固定される固定部
材は、材料を著しく節約すると共に、取り付けが
大変に簡単である効果と、上方が開口した断面コ
字型に形成されているので、柱材に設けた係止溝
が確実容易に嵌着できると共に、固定部材を強靭
化するという実用的な効果がある。また、固定部
材間と固定部材との端部に架設した合成樹脂製の
連結被覆板は、固定部材を安定的に上部より嵌合
圧着でき、その両側に設けた屈曲板によつて、固
定部材と柱材との間に生ずる壁板当受辺の隙間部
分を確実に閉じると共に、壁板の背面を広範囲に
わたつて支持せしめ、撓みを防止する効果があ
る。また、屈曲板と連接した水平板によつて、壁
板の下端を床面から切り離し、壁板の下端部から
の吸湿をなくすという効果がある。

更に、この考案の柱材は隔壁の表裏に壁板当受
辺と係止突辺とを各々形成したので、柱材の起立
状態が安定し、且つ、柱材が強化されると共に、
壁板を安定よく係止支持する効果と、この柱材は
壁板の内部に隠れて面一の美しい壁面を構成する
という優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一部欠除した全体の斜面
図、第２図は固定部材と柱材との分解した斜面
図、第３図は連結架設板の斜面図、第４図は第１
図Ａ−Ａ線の断面図である。符号１は固定部材、
２は柱材、３は連結被覆板、４は壁板、５は底部
取付板、６は起立板、７は隔壁、８は壁板当受
辺、９は係止突辺、１０は係止溝、１２は屈曲
板、１３は水平板、１７は床面である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一定間隔毎に床面に相対して取り付けする数個
   の固定部材１，１には、各々底部取付板５，５と
   相対向する起立板６，６とを設けて上向きの開口
   部を形成せしめ、該固定部材１，１に起立する柱
   材２，２には、隔壁７の下方に該起立板６，６に
   嵌着する縦方向の係止溝１０，１０を各形成せし
   め、且つ隔壁７の表裏に壁板当受辺８，８と係止
   突辺９，９とを各形成せしめ、前記固定部材１と
   固定部材１の端部とを架設して被う連結被覆板３
   は、合成樹脂製より構成され、長手方向の両側に
   屈曲板１２，１２と、屈曲板１２，１２に連接し
   た水平板１３，１３とを各形成せしめ、間仕切り
   用の壁板４，４には縦方向の端面に嵌合凹溝１
   ４，１４を形成し、前記柱材２，２の係止突辺
   ９，９に該嵌合凹溝１４，１４を嵌合すると共
   に、壁板４の下端面を水平板１３，１３に載置建
   付けすることを特徴とする間仕切り壁の立設装
   置。