JPH01249746A - 2,6‐ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステルの精製法 - Google Patents

2,6‐ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステルの精製法

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JPH01249746A
JPH01249746A JP7631288A JP7631288A JPH01249746A JP H01249746 A JPH01249746 A JP H01249746A JP 7631288 A JP7631288 A JP 7631288A JP 7631288 A JP7631288 A JP 7631288A JP H01249746 A JPH01249746 A JP H01249746A
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acid dimethyl
dicarboxylic acid
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木田 紘一
Toru Tanaka
徹 田中
Motonobu Ito
伊藤 元信
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 2.6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステルは、
優れた物性を有するポリエステルであるポリアルキレン
−2,6−ナフタレンジカルボキシレートの原料として
有用である。
[従来技術] 従来、2.6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステ
ルの製造方法としては、例えば2.6−ジアルキルナフ
タレン等を酸化して得られる2、6−ナフタレンジカル
ボン酸をメタノールでエステル化する方法が知られてい
る。ところがこのような方法により得られた粗2,6−
ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステルは、通常不純
物のために著しく着色しており、ジメチルエステルをポ
リマーの原料として用いると、ポリマーの色調が悪く製
品の価値が低い。従ってこのジメチルエステルから不純
物を除去する必要がある。
2.6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステルの精
製する方法としては、晶析、吸着、蒸留等の操作、或は
これら操作を組み合わせる方法が知られている。
晶析と吸着操作は、大量の溶媒が必要であり、操作が煩
雑である′等の不利があり、かつ満足できる品質のもの
が得にくい。
蒸留操作は精製法の中で工業的に最も良い方法と考えら
れるが、2.6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエス
テルを直接蒸留する場合、その沸点が高く、融点も19
0℃と高いため、留出温度を190℃よりも充分に高く
する必要がある。従って、蒸留が高温で行われるため、
蒸留中に2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエス
テルの熱分解により新たに着色物質やナフトエ酸メチル
等の不純物が生じたり、また酸価を低くできない等の問
題点がある。このため例えば、特公昭57−35697
号には蒸留釜の温度340℃以下にすることが記載され
ており、特公昭58−29291号には2.6−ナフタ
レンジカルボン酸ジメチルエステルの酸価を1〜50と
エステル化率を低く抑えることが記載されている。また
特開昭51−82246号には、2,6−ナフタレンジ
カルボン酸ジメチルエステルの析出による真空ラインの
閉塞トラブルを防ぐために、少量のナフトエ酸誘導体を
添加することが記載されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
粗2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステルの
蒸留においては次の二つの問題点がある。
(1)2.6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステ
ルの留出温度が高いため、2.6−ナフタレンジカルボ
ン酸ジメチルエステルの昇華による閉塞のトラブルが起
き易く、凝縮部、真空ライン、連結部などの温度コント
ロールは細心の注意が必要であり、運転が困難である。
また2、6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステル
の留出温度が高いためその蒸気圧が高く、真空度を高め
ることができないので、塔底温度を下げるには限度があ
り、塔底での熱分解も実際には無視できない。
(2)留出物の酸価が0.5〜3mgKOII/gと高
く、ボリマーグレイドとしては不充分であり、更に酸価
を下げるための処理が必要である。
例えば特公昭46−3057号では、酸価を低くするた
めに炭酸ソーダ等のアルカリ塩と酢酸カリウムのような
有機酸塩を添加して蒸留を行っている。
この方法は、アルカリ性の強い塩を用いるために、この
アルカリ塩が2.6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル
エステルに溶解し、高温では2,6−ナフタレンジカル
ボン酸ジメチルエステルの熱分解の原因になるので、わ
ざわざ有機酸塩を同時に添加するものであり、高価な有
機酸塩が必要である。
[問題点を解決するための手段] 本発明者は、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル
エステルの蒸留精製法において、鋭意検討した結果、前
述の二つの問題が次の如き方法によりて解決できること
を見出し、本発明に至った。
(1)の問題を解決する方法として、常圧における沸点
が300〜500℃で、且つ融点が60℃以下であり、
2.6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステルと事
実上反応しない溶媒(以下単に「溶媒」と称する)の少
なくとも1種の存在下で蒸留することが効果的である。
即ち2.6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステル
と溶媒とを同時に留出させることにより融点が降下する
ので、コンデンサーおよび真空配管部への固着が防止さ
れ、凝縮温度を大幅に低下させることができる。更に2
,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステルに溶媒
が共存しているため、塔底温度が2.6−ナフタレンジ
カルボン酸ジメチルエステルの熱分解温度まで上がらず
、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステルの
分解を回避することができる。
(2)の問題を解決する方法として、2.6−ナフタレ
ンジカルボン酸ジメチルエステルに事実上不溶性のアル
カリ性固体吸着剤を添加して蒸留することが効果的であ
る。即ち固体吸着剤の存在下で2.6−ナフタレンジカ
ルボン酸ジメチルエステルを溶融または溶媒に溶解させ
て残留する酸成分を吸着することにより、2,6−ナフ
タレンジカルボン酸ジメチルエステル中の酸価を低くす
ることができ、且つ固体吸着剤が2.6−ナフタレンジ
カルボン酸ジメチルエステルに不溶であるため熱分解を
起こさずに蒸留することができる。
以上の2つの方法は、それぞれ従来法の問題を解決する
新規な方法ではあるが、(1)の溶媒の存在下で、(2
)の固体吸着剤を添加し、0.1〜100mmHgの真
空下で蒸留することが更に効果的である。
即ち本発明iま、 (1)粗2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエス
テルを蒸留により精製するに際し、常圧における沸点が
300〜500℃、融点が60℃以下であって、2゜6
−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステルと事実上反
応しない溶媒の少なくとも1種の存在下、絶対圧0.1
〜100mmHgの圧力下で蒸留することを特徴とする
2、6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステルの精
製法、 (2)粗2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエス
テルを蒸留により精製するに際し、2.6−ナフタレン
ジカルボン酸ジメチルエステルに事実上不溶性の固体吸
着剤を添加して蒸留することを特徴とする2、6−ナフ
タレンジカルボン酸ジメチルエステルの精製法、および (3)粗2.6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエス
テルを蒸留により精製するに際し、常圧における沸点が
300〜500℃、融点が60℃以下であって、2゜6
−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステルと事実上反
応しない溶媒の少なくとも1種の存在下、2.6−ナフ
タレンジカルボン酸ジメチルエステルに事実上不溶性の
固体吸着剤を添加し、絶対圧0.1〜100mmHgの
圧力下で蒸留することを特徴とする2、6−ナフタレン
ジカルボン酸ジメチルエステルの精製法である。
本発明において使用される粗2,6−ナフタレンジカル
ボン酸ジメチルエステルは、如何なる方法で得られたも
のでもよい。例えば前述の如き2,6−ジアルキルナフ
タレンを酸化して得られた2、6−ナフタレンジカルボ
ン酸を、公知の方法でメチルエステル化したものなどが
有利に用いられる。
本発明において使用される溶媒は常圧における沸点が3
00〜500℃のものであり、2.6−ナフタレンジカ
ルボン酸ジメチルエステルの沸点に近い300〜400
℃の沸点を持つ溶媒が好ましい。この溶媒の存在下で2
.6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステルを蒸留
することにより、2.6−ナフタレンジカルボン酸ジメ
チルエステルの昇華が抑えられ、凝縮器および真空配管
部における閉塞によるトラブルが無くなる。溶媒の沸点
が300℃未満のものを用いて共蒸留すると、留出液中
の2.6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステル組
戊が低く、化合物が多量に必要になり、効率的ではない
また500℃をこえる沸点を持つ溶媒と共蒸留すると、
蒸留温度が高くなるので目的物が熱分解し易い。また殆
ど2.6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステルの
みが留出するので、昇華などによるトラブルを生ずる。
本発明において使用される溶媒は、また融点が60℃以
下でなければならない。融点が60℃を超える場合、工
業的にこの溶媒を液状に保持するには加熱しなければな
らず、濾過操作も加熱して行わなければなない。
この溶媒は、更に2.6−ナフタレンジカルボン酸ジメ
チルエステルに不活性であり、熱的安定性がよく、蒸留
により熱分解物が生成しないことが高純度の2.6−ナ
フタレンジカルボン酸ジメチルエステルを得るためには
必要である。
本発明において使用される以上の如き特性を有する溶媒
としては、例えば、フタル酸ジブチルエステルあるいは
フタル酸ジベンチルエステル、フタル酸ジヘキシルエス
テルあるいはフタル酸ジオクチルエステル等のようなフ
タル酸誘導体、ト、リオクチルホスフェート等のような
燐酸誘導体、ジオクチルアジペートやトリブチルシトレ
ート等の脂肪酸誘導体、アルキルジフェニルや水素化ト
リフェニル等の熱媒、或いは0−メチルベンゾフェノン
、0−テルフェニル等が挙げられる。
これらの溶媒は一種類に限らず、二種類以上混合して使
用することが特に効果的である。2.6−ナフタレンジ
カルボン酸ジメチルエステルよりも低い沸点の溶媒と高
い沸点の溶媒を同時に混合して共蒸留すると、最初器壁
を低い沸点の化合物が覆い昇華を防ぐと共に、最後に高
い沸点の化合物が2.6−ナフタレンジカルボン酸ジメ
チルエステルを押し出し回収率が向上する効果がある。
溶媒の使用量は、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメ
チルエステルの重量に対して0.05〜20倍であり、
好ましくは0.1〜10倍である。0.05倍未満では
前述した効果はほとんど期待できず、また20倍を超え
ると、溶媒の量が多すぎるので熱消費が激しく、工業的
に好ましくない。
なおこの溶媒は、留出液を冷却することにより、2.6
−ナフタレンジカルボン酸エステルが析出するので、容
易に分離される。
本発明においては、2.6−ナフタレンジカルボン酸ジ
メチルエステルに不溶の固体吸着剤を使用する。この固
体吸着剤としては、消石灰やマグネシア、酸化カルシウ
ム、シリカ−アルミナ−マグネシア、キョウワード(協
和化学GEの製品名)等のアルカリ性の固体吸着剤が一
般に用いられる。
固体吸着剤の使用量は、粗2,6−ナフタレンジカルボ
ン酸ジメチルエステルの酸価に対して理論的には等量で
あれば良いが、固体であるため吸着を充分達成させるた
めには過剰に添加させる必要があり、通常1重量%以上
、好ましくは1〜20重量%の範囲を添加する。1重量
%未満では吸着の効果は少ない。−度吸着に用いた固体
吸着剤は繰り返し使用することができる。
本発明において吸着温度は室温から蒸留温度までの範囲
が可能であるが、2.6−ナフタレンジカルボン酸ジメ
チルエステルが溶融または溶媒に溶解され吸着操作を行
うためには通常100〜300℃の範囲で行う。吸着時
間は1時間以内で充分であり、1時間を超える時間で吸
着しても、それ以上の効果は期待されない。
蒸留の方法は単蒸留であっても、段数を積んだ精密蒸留
であってもよい。蒸留の圧力は絶対圧で0.1〜100
mmHgであり、好ましくは1〜20mmHgである。
100mmHgを超える圧力で蒸留すると温度が高くな
り、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステル
の熱分解が生起して、2.6−ナフタレンジカルボン酸
ジメチルエステルの純度が低下する。
0.1mmHg未満の圧力は、蒸留操作上必要でないば
かりか、工業的に設備が高額になり不利である。
蒸留温度は蒸留圧力によって決定されるが、2゜6−ナ
フタレンジカルボン酸ジメチルエステルの熱分解が充分
に抑えられる温度以下であればよい。
該ジメチルエステルの脱カルボキシル化は300℃以上
で徐々に生起するので、なるべく300℃以下とし、更
に好ましくは150〜280℃とする。
蒸留は連続式でも回分式でも良い。蒸留装置は真空蒸留
釜、棚段式蒸留釜、充填式蒸留釜等が用いられる。
本発明方法で留出した2、6−ナフタレンジカルボン酸
ジメチルエステルと溶媒から精製2,6−ナフタレンジ
カルボン酸ジメチルエステルを濾過分離する際、化合物
の残留を防ぐために、他の溶媒(例えばメタノール、キ
シレン、トルエン)を添加して濾別したり、洗浄したり
、或いは再結晶操作により除去することが望ましい。
[発明の効果] 本発明の方法において、(1)の溶媒を用いた共蒸留を
行うことにより2.6−ナフタレンジカルボン酸ジメチ
ルエステルの純白な結晶が得られ、純度を99.9%以
上、酸価を0.4mgKOII/g以下とすることがで
きる。また(2)の固体吸着剤を添加し蒸留することに
よっては純度を99.9%以上、酸価を0.1mgKO
Il/g以下とすることができる。更に(1)の溶媒と
(2)の固体吸着剤を組み合わせた方法においては、酸
価を0.05mgKOIl/g以下とすることができる
本発明の方法は、まず2,6−ナフタレンジカルボン酸
ジメチルエステルを該溶媒の少なくとも1種の存在下で
蒸留することにより、融点が降下し且つ凝縮器への固着
が防止されるので、凝縮温度を大幅に低下できる。その
ため、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステ
ルの蒸気圧が下がり、真空ラインへの昇華物の漏れ込み
によるトラブルがなくなり、また、留出ラインを熱媒で
正確に温度を制御して加熱するなどの必要がなくなり、
運転上の利点が非常に大きい。
次に粗2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステ
ルを蒸留により精製するにあたり、固体吸着剤を添加し
て蒸留することにより、得られた2、6−ナフタレンジ
カルボン酸ジメチルエステル中の酸価を低くすることが
でる。またこれにより蒸留時におけるナフタレンジカル
ボン酸ジメチルエステルの熱分解が著しく減少する。 
−5−更にこれらの2つの発明を組み合わせることによ
り、蒸留の梅作が容易になり、且つ得られた2゜6−ナ
フタレンジカルボン酸ジメチルエステルの酸価は0.0
5mgKOH/g以下まで達成されるので、本発明は工
業的に極めて有意義な方法である。
〔実施例〕
次に本発明の実施例を挙げ本発明を具体的に説明するが
、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定
されるものではない。
以下の比較例及び実施例において、着色度は次の方法で
測定した。2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエ
ステルを0−クロロフェノールに濃度10重量%になる
ように溶解したものを、長さ5CII+のセルに入れ、
比較セルに0−クロルフェノールを入れ、分光光度計を
使用して波長500mμで測定した光学密度である。
実施例1 酸価8.45(KOII mg/g) 、着色度5.1
2の粗2.6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステ
ル10gとフタル酸ジペンチルエステル110gを30
0 ccの三ロフラスコに入れ、140℃で・1時間、
加熱撹拌した。
次に絶対圧1 mmHg、フラスコ内温度200℃で、
2゜6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステルと7
タル酸ジペンチルエステルを単蒸留した。塔頂温度19
0℃で留出した液をキシレン50gで溶解し、冷却して
再結晶させた。結晶を濾過した後、濾別した結晶はキシ
レンで3回洗浄し乾燥した。得られた2、6−ナフタレ
ンジカルボン酸ジメチルエステルは、9.5g (回収
率95%)で、白色の結晶であった。この方法で得た精
製2.6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステルは
、酸価0.364 (KOHmg/g)、着色度0.0
1であり、ガスクロ分析による純度は100%であった
実施例2 酸価8.45 (KOH■/g)、着色度5.12の粗
2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステル50
g1消石灰10gを300ccの三ロフラスコに入れ、
180℃で1時間、加熱撹拌した。次に絶対圧5mmH
g、フラスコ内温度205℃で、2,6−ナフタレンジ
カルボン酸ジメチルエステルを単蒸留した。得られた2
、6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステルは、4
0g (回収率80%)で、無色の結晶であった。この
方法で得た精製2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチ
ルエステルは、酸価0.095 (KOIImg/g)
 、着色度0゜04、純度99.7%であった。
実施例3 酸価8.45 (KOIImg/g) 、着色度5.1
2の粗2.6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステ
ル10gとフタル酸ジペンチルエステル110g、消石
灰2gを300 ccの三ロフラスコに入れ、140℃
で1時間加熱撹拌した。次に絶対圧1 mmHg、フラ
スコ内温度200℃で、2,6−ナフタレンジカルボン
酸ジメチルエステルとフタル酸ジペンチルエステルを単
蒸留した。
塔頂温度190℃で留出した液をキシレン50gで溶解
し、冷却して再結晶させた。結晶を總過した後、濾別し
た結晶はキシレンで3回洗浄し、乾燥した。得られた2
、6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステルは、9
.5g(回収率95%)であり、白色の結晶であった。
この方法で得た精製2,6−ナフタレンジカルボン酸ジ
メチルエステルは、酸価0.032(K口11mg/g
) 、着色度0.01、ガスクロ純度100%であった
実施例1および実施例2と比較すると、本実施例では2
46−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステルの酸価
が0.032 (mgKOII/g)に低下している。
実施例4 酸価8.45 (K口l1mg/g)、着色度5.12
の粗2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステル
50gとフタル酸ジブチルエステル25gとフタル酸ジ
オクチルエステル25g1消石灰2.5gを300 c
cの三ロフラスコに入れ、170℃で1時間、加熱撹拌
した。次に絶対圧1 mmtlg、フラスコ内温度20
0℃で、2.6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエス
テルとフタル酸ジブチルエステルとフタル酸ジオクチル
エステルを単蒸留した。塔頂温度170〜200℃で留
出した液をキシレン50gで溶解し、冷却して再結晶さ
せた。結晶を自適した後、孜・立別した結晶はキシレン
で3回洗浄し、乾燥した。得られた2、6−ナフタレン
ジカルボン酸ジメチルエステルは、49.5g(回収率
99%)であり、無色の結晶であった。この方法で得た
精製2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステル
は、酸価0.03g (KOIImg/g) 、着色度
0.01、純度100%であった。
実施例3と比較すると、本実施例では2.6−ナフタレ
ンジカルボン酸ジメチルエステルより沸点の低いフタル
酸ジブチルエステルと、沸点の高いフタル酸ジオクチル
エステルの混合溶媒を用いたことにより、2,6−ナフ
タレンジカルボン酸ジメチルエステルの回収率が4%向
上している。
実施例5 実施例4で用いた釜残査(生石灰や着色物等)に酸価8
.45 (KOIImg/g) 、着色度5.12の粗
2.6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステル50
gとフタル酸ジブチルエステル25gとフタル酸ジオク
チルエステル25gを入れ、170℃で1時間、加熱撹
拌した。次に絶対圧1 mmHg、フラスコ内温度20
0℃で、2.6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエス
テルとフタル酸ジブチルエステルとフタル酸ジオクチル
エステルを単蒸留した。塔頂温度170〜200℃で留
出した液をキシレン50gで溶解し、冷却して再結晶さ
せた。結晶を濾過した後、濾別した結晶はキシレンで3
回洗浄し乾燥した。得られた2゜6−ナフタレンジカル
ボン酸ジメチルエステルは49.5g(回収率99%)
であり、)II(色の結晶であった。この方法で得た精
製2,6=ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステルは
、酸価0.040 (KOIImg/g) 、着色度0
.01、純度100%であった。この結果1度使用した
消石灰を用いても吸着能力は低下せず、繰り返し使用で
きることが分かる。
比較例1 実施例1の7タル酸ジペンチルエステルの溶媒を共存さ
せないで蒸留操作を行なった。絶対圧10mm1g、塔
頂温度245℃で留出させて、2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸ジメチルエステルを得た。溶媒と共蒸留させな
いで行なった場合、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジ
メチルエステルが、真空ラインの閉塞のため、たびたび
運転を停止した。蒸留釜の温度が300℃を超え、留出
物が着色してきたので運転を停止した。このとき得られ
た2、6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステルは
、3.6g(回収率36%)であり、黄色の結晶であっ
た。この方法で得た精製2,6−ナフタレンジカルボン
酸ジメチルエステルは、酸価0.378 (KOI1m
g/g) 、着色度0.04、純度98%であった。
本比較例は、実施例1に比較してフタル酸ジペンチルエ
ステルと共蒸留しないために、目的物が蒸留中に分解し
、目的物の純度が低下した。また目的物が昇華するため
に回収率が60%低下した。
更に実施例2に比較してアルカリ性固体吸着剤がないた
め、目的物の酸価が10倍高くなった。
特許出願人 三菱瓦斯化学株式会社 代理人 弁理士 小 堀 貞 文

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)粗2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエス
    テルを蒸留により精製するに際し、常圧における沸点が
    300〜500℃、融点が60℃以下であって、2,6
    −ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステルと事実上反
    応しない溶媒の少なくとも1種の存在下、絶対圧0.1
    〜100mmHgの圧力下で蒸留することを特徴とする
    2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステルの精
    製法。
  2. (2)粗2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエス
    テルを蒸留により精製するに際し、2,6−ナフタレン
    ジカルボン酸ジメチルエステルに事実上不溶性の固体吸
    着剤を添加して蒸留することを特徴とする2,6−ナフ
    タレンジカルボン酸ジメチルエステルの精製法。
  3. (3)粗2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエス
    テルを蒸留により精製するに際し、常圧における沸点が
    300〜500℃、融点が60℃以下であって、2,6
    −ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステルと事実上反
    応しない溶媒の少なくとも1種の存在下、2,6−ナフ
    タレンジカルボン酸ジメチルエステルに事実上不溶性の
    固体吸着剤を添加し、絶対圧0.1〜100mmHgの
    圧力下で蒸留することを特徴とする2,6−ナフタレン
    ジカルボン酸ジメチルエステルの精製法。
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