JPH0124301B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

本発明は絶縁層上の静電潜像を液体現像剤で現
像し、その現像画像を転写するための転写紙に関
するもので、特に画像の鮮明さ及びトナーの定着
性に優れた転写紙を提供するものである。一般に
湿式電子写真用転写紙に要求される品質特性は画
像の鮮明さ（画像濃度及びシヤープ性）とトナー
の定着性がその基本である。この両品質特性を同
時に満足させることはなかなか難しい。即ち画像
の鮮明さを向上させればトナーの定着性が低下
し、またトナーの定着性を良くすれば画像の鮮明
さが欠けるという如くである。そこでこれまでの
転写紙は画像の鮮明さを確保する方に重点を置い
て作られているのが現状である。しかし改ざん防
止が要求される証券、請求書、領収書等の重要書
類に使用するものにあつては、画像の鮮明さに加
えて像が消しゴム等で容易に抹消できないこと
（以下、耐抹消性という）および水に漏れた状態
で擦られても像が乱れたい汚れたりしないこと
（以下、耐水性という）などの良好なトナーの定
着性が要求されるのである。 こうしたトナーの定着性を得るための方法とし
ては、トナー自体に定着性を持たせる方法、トナ
ーを熱、溶剤等で固着させる方法等が考えられ
る。しかしいずれの場合も現像剤の老化あるいは
装置の複雑化等の問題が伴うため実用化に難があ
るというのが現状である。 また、上記の如き耐抹消性および耐水性を改良
する目的で、接着剤としてポリビニルアルコール
を用い、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、グリ
オキザール、ジアルデヒド澱粉等の耐水化剤を併
用する方法（特開昭56−66855号）も知られてい
るが、本発明者等の知見によれば、耐油性でかつ
接着強度の大きなポリビニルアルコールを使用す
ることによつて画像の鮮明さおよび耐抹消性を改
良することはできるものの、かかる耐水化剤を併
用してもなお上記の如き耐水性を十分に改良する
ことはできず、さらにはスタンプ、水性ペン、万
年筆等による文字がニジミ現象のために不鮮明に
なるなど紙として基本的な難点をも有することが
わかつた。 かかる現状に鑑み本発明者等は、画像の鮮明さ
を損うことなく、かつ消ゴム等で摩擦されたり水
で濡れた状態で擦られても像が抹消されたり乱れ
たり汚れたりすることがなく、そのうえスタンプ
インクおよび水性ペン等の文字がにじむことのな
い湿式電子写真用転写紙について、特にその塗料
組成の面から鋭意研究をした結果、本発明を完成
した。 本発明は、50重量％以上が非板状結晶であり、
平均粒子径が0.5〜10μの顔料に対して、酢酸ビニ
ル樹脂エマルジヨンと水溶性高分子接着剤との混
合比が100：０〜55：45からなる接着剤を25〜75
重量％使用した塗料を塗布したことを特徴とする
湿式電子写真用転写紙である。 上記構成において、非板状結晶の顔料が50重量
％以上を占めることを必須としているのは、トナ
ーの顔料への投錨効果を発揮させるためである。
もし板状結晶の顔料（水酸化アルミニウム、カオ
リン、タルク等）が50重量％以上を占めるとなる
と画像は鮮明なものとなる反面、塗布層が密とな
りトナーの顔料への投錨効果が発揮できないこと
になり、トナーの定着性が悪化するので目的とす
る転写紙としての品質に合致しないことになる。
このようなことから非板状結晶の顔料は50重量％
以上を占めることを必須とするものであり、好ま
しくは70重量％以上含有させるとトナーの定着性
は更によくなる。かかる非板状結晶の顔料として
は、炭酸カルシウム、チタンホワイト、サチンホ
ワイト、硫酸バリウム、ロウ石クレー、シリカ等
が挙げられる。 しかしこれらの顔料が本願発明の構成に利用で
きるための条件としては、顔料の平均粒子径が
0.5〜10μの範囲内になければならない。もし平均
粒子径が0.5μより小さなものを使用すると非板状
結晶の顔料であつても塗布層が密となり、画像の
鮮明さが良好であるが、反面トナーの顔料への投
錨効果が発揮されず、トナーの定着性が悪化する
ので目的とする転写紙としての品質に合致しない
ことになる。又、顔料の粒子径が10μをこえると
トナーの顔料への投錨効果は発揮できても、塗布
した転写紙の表面の平滑性が低下して画像の鮮明
さに欠けること及び塗料の塗工適性も欠けるとい
う問題が生じる。このようなことから顔料粒子径
として最も好ましい範囲は１〜6μである。 本発明においては、酢酸ビニル樹脂エマルジヨ
ンと水溶性高分子接着剤との混合比（固形分）が
100：０〜55：45からなる接着剤を上述の如き顔
料に対して25〜75重量％使用するものである。 一般に、熱可塑性樹脂を転写紙用の接着剤とし
て使用すると、消ゴムとの摩擦熱によつて樹脂の
軟化が起り、耐抹消性を低下させると考えられて
いた。しかしながら熱可塑性樹脂エマルジヨンは
耐水性に優れており、本発明者等が種々検討した
結果、熱可塑性樹脂エマルジヨンのうちでも特に
酢酸ビニル樹脂エマルジヨンは、耐水性を向上さ
せるばかりでなく耐抹消性においても優れた性質
を有することを見出したのである。 本発明に使用される酢酸ビニル樹脂エマルジヨ
ンとしては、無可塑タイプ、可塑剤を添加して可
塑化した外部可塑タイプおよび、メタクリル酸メ
チル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、ア
クリル酸ブチル、マレイン酸ブチル等の不飽和カ
ルボン酸エステル、アクリルアミド、メタクリル
アミド等の不飽和カルボン酸アミド、アクリロニ
トリル等の不飽和ニトリル、アクリル酸、メタク
リル酸等の不飽和カルボン酸、エチレン、スチレ
ン、ブタジエン等の炭化水素、高級第３級ビニル
エステル（Veo Va）、ステアリン酸ビニル等の
ビニルエステルなどのモノマーと共重合させるこ
とによつて可塑化した内部可塑タイプのものが挙
げられる。これらの酢酸ビニル樹脂エマルジヨン
のうちでも特に最低造膜温度（以下、MFTと略
記する）が５〜15℃であり、かつJIS K6828（酢
酸ビニル樹脂エマルジヨン試験方法）の4.10.3
（水可溶分試験）で規定される水可溶分が10％以
下好ましくは５％以下のものは、耐抹消性および
耐水性に優れるため好ましく用いられる。さらに
MFTが５〜15℃で、かつ水可溶分が10％以下、
好ましくは５％以下であつて、なおかつ内部可塑
化タイプの酢酸ビニルエマルジヨンは、耐抹消
性、耐水性、耐油性の三者がバランスよく改善さ
れるため、より好ましく使用されるものである。 本発明において、上述の如き酢酸ビニル樹脂エ
マルジヨンと共に接着剤を構成する水溶性高分子
接着剤としては、澱粉、カゼイン、ゼラチン等の
天然高分子化合物およびセルロース誘導体、アク
リル酸エステル・アクリルアミド共重合体、スチ
レン・マレイン酸共重合体等の合成高分子化合物
が例示できる。また、これらの水溶性高分子接着
剤を併用した場合には、酢酸ビニル樹脂エマルジ
ヨン単独の場合に比べて転写紙の印刷適性が改善
されるという効果もある。なお、かかる水溶性高
分子接着剤は、前述の如く、酢酸ビニル樹脂エマ
ルジヨンに対して固形分で45％以下の比率で併用
されるものであり、それ以上の併用は本発明の目
的とする耐水性を損うために好ましくない。 また、本発明で使用される酢酸ビニル樹脂エマ
ルジヨンおよび水溶性高分子接着剤は、いずれも
２種以上の物質を併用して用いてもよい。 本発明においては、上述の如き接着剤は顔料に
対して25〜75重量％の範囲で使用されるものであ
り、例えば25重量％以下では得られる転写紙の耐
油性が劣るため鮮明な画像が得られず、また75重
量％以上ではトナーの定着性が悪化し耐抹消性の
劣つた転写紙しか得られない。特に、顔料に対し
て30〜60重量％の接着剤を用いた場合には、適度
の耐油性を保持してなおかつ良好な耐抹消性およ
び耐水性を発揮することができるため、好ましく
用いられるものである。 また、本発明の効果を妨げない限り塗料組成中
にポリアクリル酸ナトリウム、多燐酸塩等の分散
剤、ステアリン酸カルシウム等の滑剤、消泡剤等
の各種助剤を必要に応じて適宜添加することがで
きる。 なお塗料を原紙に塗布する方法は、エアーナイ
フコーター、ロールコーター、バーコーター、ブ
レードコーター、等のいずれを採用してもよい
が、これらの中では、ブレードコーターによるの
が表面平滑性に優れた面を得ることができるとい
う点では最も好ましい塗布方法である。コート量
は３〜10ｇ／m²程度で好ましくは５〜10ｇ／m²で
ある。 因みに３ｇ／m²以下では、トナーの顔料への投
錨効果が不十分であつて定着性が悪く、又、10
ｇ／m²以上になると品質特性はほゞ同じであり、
多量に塗布する必要に乏しいためである。 以下、本発明の効果をより一層明確なものとす
るために実施例および比較例を掲げるが、本発明
はこれらに限定されるものではない。また例中の
％および部は、特に断らない限り重量％および重
量部を表わす。 実施例 １ 水50部に分散剤（ポリアクリル酸ナトリウム）
を固形分で0.05部溶解した中に平均粒子径7.1μの
重質炭酸カルシウム100部を分散させた後、無可
塑酢酸ビニルエマルジヨン（モビニールDC、ヘ
キスト合成社製）と外部可塑化酢酸ビニルエマル
ジヨン（モビニールDC−02、ヘキスト合成社製）
との１：１混合エマルジヨン（濃度：58％、
MFT：６℃、水可溶分：５％）を45部添加・混
合し、次いで滑剤0.1部および消泡剤0.2部を添加
し、更に水を加えて固形分濃度60％の塗料を調製
した。この塗料を原紙上に乾燥重量で７ｇ／m²と
なるようにブレードコーターで塗布・乾燥したの
ち表面平滑度（ベツク）が100秒／10c.c.となるよ
うにスーパーキヤレンダー掛けして湿式電子写真
用転写紙を得た。 実施例 ２ 水150部に分散剤（多燐酸塩）0.05部を溶解し
た中に、平均粒子径4.2μの重質炭酸カルシウム70
部および平均粒子径1.8μの重質炭酸カルシウム30
部とを分散させた後、スチレン・マレイン酸共重
合体（ポリマロン351S、荒川化学社製）の20％
水溶液を25部および50％酢酸ビニルエマルジヨン
（モビニール50M、ヘキスト合成社製、MFT：15
℃、水可溶分：５％）60部とを順次添加・混合
し、次いで滑剤0.1部、消泡剤0.2部および水を加
えて25％濃度の塗料を調製した。 この塗料を原紙上に乾燥重量で７ｇ／m²となる
ようにバーコーターで塗布したのち実施例１と同
様にスーパーキヤレンダー掛けして湿式電子写真
用転写紙を得た。 実施例 ３ 水150部に分散剤（多燐酸塩）0.05部を溶解さ
せ、この中に平均粒子径4.2μの重質炭酸カルシウ
ム100部を分散させた後、15％酸化澱粉水溶液130
部および固形分濃度46％の酢酸ビニル・アクリル
酸エステル共重合体エマルジヨン（モビニール
780、ヘキスト合成社製、MFT：９℃、水可溶
分：７％）110部とを順次添加・混合し、次いで
滑剤0.1部、消泡剤0.2部および水を加えて30％濃
度の塗料を調製した。この塗料を原紙上に乾燥重
量がｇ／m²となるようにエヤーナイフコーターで
塗布した後、実施例１と同様にスーパーキヤレン
ダー掛けして湿式電子写真用転写紙を得た。 実施例 ４ 水100部に固形分として0.05部の分散剤（ポリ
アクリル酸ナトリウム）を溶解した溶液中に、平
均粒子径が4.2μの重質炭酸カルシウム80部と平均
粒子径1μのカオリン20部とを分散させた後に、
酵素変性澱粉の20％水溶液75部および固形分濃度
56％の無可塑酢酸ビニルエマルジヨン（モビニー
ルDC、ヘキスト合成社製、MFT：15℃、水可溶
分：５％）45部を順次添加・混合し、さらに滑剤
0.1部、消泡剤0.2部および水を加えて固形分濃度
40％の塗料を調製した。この塗料を原紙上に乾燥
塗布量で７ｇ／m²となるようにロールコーターで
塗布したのち、実施例１と同様にスーパーキヤレ
ンダー掛けして湿式電子写真用転写紙を得た。 実施例 ５ 実施例４において使用した重質炭酸カルシウム
とカオリンの代りに、平均粒子径0.8μの重質炭酸
カルシウム100部を用いた以外は実施例４と全く
同様に実施して湿式電子写真用転写紙を得た。 実施例 ６ 水150部に分散剤（多燐酸塩）0.05部を溶解さ
せた中に平均粒子径4.2μの重質炭酸カルシウム
100部を分散させた後に、15％酸化澱粉水溶液70
部および固形分濃度50％の酢酸ビニル・アクリル
酸エステル共重合体エマルジヨン（モビニール
630、ヘキスト合成社製、MFT：19℃、水可溶
分：５％）80部とを順次添加・混合し、次いで滑
剤0.1部、消泡剤0.2部および水を加えて35％濃度
の塗料を調製した。この塗料を原紙上に乾燥重量
で７ｇ／m²となるようにエヤーナイフコーターに
て塗布・乾燥したのち、実施例１と同様にスーパ
ーキヤレンダー掛けを行つて湿式電子写真用転写
紙を得た。 実施例 ７ 実施例６において、酢酸ビニル・アクリル酸エ
ステル共重合体エマルジヨンの代りに、固形分濃
度56％の酢酸ビニル・エチレン共重合体エマルジ
ヨン（パンフレツクスOM−5000、クラレ社製、
MFT：−３℃、水可溶分：２％）70部を用いた
ほかは、実施例６と全く同様に実施して湿式電子
写真用転写紙を得た。 実施例 ８ 実施例６において用いた酢酸ビニル・アクリル
酸エステル共重合体エマルジヨンの代りに、固形
分濃度43％の酢酸ビニル・アクリル酸エステル共
重合体エマルジヨン（モビニール771H、ヘキキ
スト合成社製、MFT：10〜11℃、水可溶分：20
％）90部を使用したほかは実施例６と同様に行つ
て湿式電子写真用転写紙を得た。 比較例 １ 水150部に固形分で0.05部の分散剤（ポリアク
リル酸ナトリウム）を溶解した溶液に、平均粒子
径4.2μの重質炭酸カルシウム80部および平均粒子
径1.0μのカオリン20部を分散させ、さらに15％酸
化澱粉水溶液67部および固形分濃度48％のスチレ
ン・ブタジエン共重合体ラテツクス（SN−307、
住友ノーガタツク社製）80部を添加・混合し、次
いで滑剤0.1部、消泡剤0.2部および水を加えて固
形分濃度25％の塗料を調製した。この塗料を原紙
上に乾燥塗布量で７ｇ／m²となるようにエヤーナ
イフコーターで塗布したのち、実施例１と同様に
スーパーキヤレンダー掛けして湿式電子写真用転
写紙を得た。 比較例 ２ 水100部に固形分で0.05部の分散剤（ポリアク
リル酸ナトリウム）を溶解させた中に、平均粒子
径7.1μの重質炭酸カルシウム100部を分散させた
後、ポリビニルアルコール（PVA−117、クラレ
社製）の15％水溶液250部、15％酸化澱粉水溶液
50部および耐水化剤としてメラミンホルムアルデ
ヒド樹脂（スミレツツ613、住友化学社製）の20
％水溶液15部を順次添加・混合した後、水を加え
て固形分濃度20％の塗料を調製した。この塗料を
原紙上に乾燥塗布量で７ｇ／m²となるようにバー
コーターで塗布した後、実施例１と同様にスーパ
ーキヤレンダー掛けして湿式電子写真用転写紙を
得た。 比較例 ３ 実施例４において使用した平均粒子径4.2μの重
質炭酸カルシウムおよび平均粒子径1.0μのカオリ
ンの組成比を40部：60部として用いた以外は実施
例４と同様にして湿式電子写真用転写紙を得た。 比較例 ４ 実施例４において用いた平均粒子径4.2μの重質
炭酸カルシウムと平均粒子径1.0μのカオリンとの
代りに、平均粒子径12μの重質炭酸カルシウム
100部を使用したほかは実施例４と同様に行つて
湿式電子写真用転写紙を得た。 比較例 ５ 実施例４で用いた重質炭酸カルシウムとカオリ
ンに代えて、平均粒子径0.2μの軽質炭酸カルシウ
ム100部を使用したほかは実施例４と同様にして
湿式電子写真用転写紙を得た。 比較例 ６ 実施例４において、酵素変性澱粉水溶液および
無可塑酢酸ビニルエマルジヨン（モビニールDC）
の使用量を各々100部および35部としたほかは実
施例４と同様にして湿式電子写真用転写紙を得
た。 比較例 ７ 水150部に分散剤（多燐酸塩）0.05部を溶解し
た中に、平均粒子径4.2μの重質炭酸カルシウム
100部を分散させた後、15％酸化変性澱粉水溶液
200部および固形分濃度46％の酢酸ビニル・アク
リル酸エステルエマルジヨン（モビニール780）
109部を添加・混合し、次に滑剤0.1部、消泡剤
0.2部および水を加えて固形分濃度30％の塗料を
調製した。この塗料を原紙上に乾燥塗布量が７
ｇ／m²となるようにエヤーナイフコーターで塗布
したのち実施例１と同様にスーパーキヤレンダー
掛けして湿式電子写真用転写紙を得た。 評価試験 (1) 印字性（画像鮮明さ） 実施例および比較例で得られた15種類の湿式
電子写真用転写紙に、液乾式普通紙複写機
（NP L7−ｂ、キヤノン社製）を用いて転写さ
せた印字物について、画像濃度（マクベス濃度
計）およびシヤープ性（20倍ルーペによる拡大
像）を評価した。その結果を第１表に示した。 (2) 耐抹消性 上記(1)で得られた印字物を、市販のプラスチ
ツク消しゴム２種類（No.1010、ラビツト社製
およびライオンPL−500、フクイ社製）を用い
てそれぞれ30回および50回擦つた後の印字の消
去状態を目視で評価した。その結果を第１表に
示した。 (3) 耐水性 ガーゼまたは指頭にて上記(1)で得られた印字
物を水で濡らし、20回擦つた後の印字の乱れお
よび汚れの状態を目視で評価し、その結果を第
１表に掲げた。 (4) スタンプインクにじみ スタンプインク（ゾルスタンプ赤、シヤチハ
タ社製）を用いて捺印した文字のにじみ具合を
目視にて評価し、その結果を第１表に示した。 第１表の結果から明らかな如く、本発明で得ら
れた湿式電子写真用転写紙は、画像の鮮明さのみ
ならず、耐抹消性および耐水性に優れ、さらには
インクにじみ現象もなく、特に改ざん防止が要求
される証券等の重要書類に安心して使用できる転
写紙であつた。

【表】 ◎ 優 ○ 良 △ 可 × 不可

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 50重量％以上が非板状結晶であり、平均粒子
   径が0.5〜10μの顔料に対して、酢酸ビニル樹脂エ
   マルジヨンと水溶性高分子接着剤との混合比が
   100：０〜55：45からなる接着剤を25〜75重量％
   使用した塗料を塗布したことを特徴とする湿式電
   子写真用転写紙。