JPH01239452A - 冷間伸線設備における超音波探傷装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、線状材（棒あるいは線材等）を伸線ダイスを
通して引き抜く冷間伸線設備における超音波探傷装置に
関する。

（従来の技術） 一般に、線状材の冷間伸線加工は、線状材に潤滑剤を塗
布した後伸線ダイスを通して引き抜くことによって行わ
れる。また、線状材の探傷は、冷間伸線加工中あるいは
冷間伸線加工後に超音波探傷装置や渦流探傷装置等によ
って行われている。

このような冷間伸線技術にあって、冷間伸線加工中にお
ける超音波探傷装置は、従来、伸線機のダイボックスと
給線機との間に設けられ、走行中の線状材の振動等によ
る超音波探傷装置内での芯ずれを防止するために超音波
探傷装置の入および出側のそれぞれにガイドが設けられ
ている。そして、この超音波探傷装置では、超音波探傷
槽に垂直探傷用探触子およ．び断面円斜角探触子が設け
られ、主に線状材の内部および皮下の介在物等の探傷を
行っている。

（発明が解決しようとする課題） 取上のような冷間伸線設備における超音波探傷装置では
、伸線機のグイボックスと給線機との間に設置スペース
を必要とし、伸線設備がコンパクトに出来ない上、設置
場所が伸線機のグイボックスの伸線方向後方（以下の説
明における前後方向は伸線方向を基準にしてのものであ
る。）になるため伸線ダイスを出た後の線状材の探傷は
行われていないので、特に、最終冷間伸線加工を受けた
線状材は、超音波探傷だけを行う工程を別に設ける必要
がある。

また、上記従来構成の超音波探傷装置を伸線機のグイボ
ックスの直前方に設けて試用したところ、グイボックス
の直後方に設けられている潤滑剤が伸線ダイスを出た後
線状材から剥離し、この剥離片が超音波探傷槽内の媒体
（水または油）中を浮遊し、これらが探傷ノイズとなっ
て検出され正確な超音波探傷がなし得なかった。

また、上記従来構成の超音波探傷装置は、超音波探傷槽
に垂直探傷用探触子および断面的斜角探触子が設けられ
ているだけなので、主に伸線中の線状材の内部および皮
下の介在物等の内部欠陥は検出し得るが、鋼線の冷間伸
線加工中に発生する内部欠陥の一種である立体的には伸
線方向に略錐体状の形状をしたシェブロンクラックは検
出しえない。

本発明は、上記のような問題点に鑑み、冷間伸線設備を
コンパクトになし得ると共に、冷間伸線加工と同時に探
傷ノイズの少ない、即ちＳ／Ｎ比の良い超音波探傷をな
し得る冷間伸線設備における超音波探傷装置を提供する
ことを目的としている。

（課題を解決するための手段） 上記目的を達成するために、本発明の冷間伸線設備にお
ける超音波探傷装置は、線状材を伸線ダイスを通して引
き抜く冷間伸線設備の伸線ダイスを収納するグイボック
スの伸線方向前方に付着物除去槽および超音波探傷槽を
この順に固定して具備するとともに、付着物除去槽と超
音波探傷槽との間が線状材送通孔を残して仕切られ、且
つ、超音波探傷槽には超音波探傷用媒体の供給口を設け
、また、付着物除去槽には超音波探傷用媒体の排出口を
設けたものである。

また、線状材の内部および皮下の介在物等の内部欠陥と
シェブロンクラックとを伸線中に探傷するため、超音波
探傷槽に垂直探傷用探触子と軸方向斜角探傷用探触子と
を設けることができる。

（作　　用） 伸線ダイスが超音波探傷装置の後方ガイドを兼ねるので
、超音波探傷装置自体がコンパクトにできる。また、伸
線ダイスを出た直後に線状材の探傷が行えるので、最終
冷間伸線加工後の別工程での超音波探傷が省略できる。

また、付着物除去槽と超音波探傷槽との間が線状材送通
孔を残して仕切られ、且つ、超音波探傷槽には超音波探
傷用媒体の供給口が、また、付着物除去槽には超音波探
傷用媒体の排出口が設けられているので、超音波探傷槽
内へ媒体を供給口から供給しつつ、線状材送通孔から付
着物除去槽内へ流出させ、さらに付着物除去槽の排出口
からは供給量に見合う量の媒体を排出することによって
、伸線ダイスを出た直後に線状材から剥離する潤滑剤等
を付着物除去槽内から排出すると共に、超音波探傷槽内
へ流入するのを防ぎ、探傷ノイズの少ないＳ／Ｎ比の良
い超音波探傷ができる。

また、超音波探傷槽に垂直探傷用探触子と軸方向斜角探
傷用探触子との両者を設けることによって、線状材の内
部および皮下の介在物等の内部欠陥とシェブロンクラン
クとを伸線中に同時に探傷できる。

（実　施　例〕 以下、本発明に係わる実施例を図面を基に説明する。

第１図は、超音波探傷装置の断面側面図、第２図は、第
１図のＸ矢視図、第３図は、第１図のＹ−Ｙ断面図、第
４図は、第１図のＺ−Ｚ断面図である。

図において、超音波探傷槽Ｗ１は、伸線方向後方から潤
滑剤ボックス２、伸線用グイボックス３、付着物除去槽
４、超音波探傷槽５、排水槽６およびガイド用グイボッ
クス７をこの順にそれぞれの間をボルトや溶接等の手段
により固定されてなると共に、伸線用ダイボックス３の
両側をグイスタンド８のブラケット９にビン１０によっ
て、上下方向に揺動可能に設けられている。

潤滑剤ボックス２は、薄鋼板で作られた有底の箱で、前
後壁１１．１２の下方に被伸線材Ａ”の送通孔１３、１
４を有する。そして、後壁１１の送通孔１３にはガイド
管１５が設けられ、前壁１２は伸線用ダイボンクス３の
後面に着脱可能にポル目６によって固定されている。

伸線用ダイボックス３は、略円筒形状の筒体で構成され
、中空部１７には前方に内鍔１８を設けて伸線ダイス１
９の収納部２０が形成され、かつ、前面２１には付着物
除去槽４の後面２２が溶接固定されている。

付着物除去槽４は、上下に排水口２３．２３を有する円
筒体２４と、円筒体２４の後面２２に溶接固定された伸
線用ダイボックス３と、円筒体２４の前面２５に溶接固
定された中心部に伸線材への送通孔２６を有する円盤２
７とで構成されている。

超音波探傷槽５は、前後端にフランジ２８．２９を有す
ると共に、これらフランジ２８．２９の間の上部に、先
端部に探触子３０，３ＯＡを有する垂直探傷用ホルダ３
１と斜角探傷用ホルダ３１Ａとをそれぞれ挿通し得、且
つ周方向に調整移動可能な長さの穴３２．３２Ａを前後
して有する他、下部に超音波探傷用媒体となる水の給水
口３３を有する円筒体３４と、円筒体３４の穴３２の外
周に環装されると共に、穴３２に対応する位置に垂直探
傷用ホルダ３１を摺動可能に装着し得る内周面に水漏れ
防止用０リング３５を有する穴３６を有し、且つ穴３６
の際に垂直探傷用ホルダ３１をボルト３７．３８とで挟
持して支持する支持体３９を立設して有する他、円筒体
３４に固定するための固定ボルト４０を有する垂直探傷
用円筒体４１と、円筒体３４の穴３２Ａの外周に環装さ
れる垂直探傷用円筒体４１と同構造の斜角探傷用円筒体
４１Ａと、円筒体３４の後端のフランジ２８の後面にフ
ランジ部をボルト４２で固定された付着物除去槽４と、
円筒体３４の前端のフランジ２９の前面にフランジ部を
ボルト４３で固定された排水槽６とで構成される。

排水槽６は、上下に排水口４４．４４を存する円筒体４
５と、円筒体４５の後面４６に溶接固定された中心部に
伸線材への送通孔４７を有する円盤４日と、円筒体４５
の前面４９に溶接固定されたガイド用ダイボックス７と
で構成される。

ガイド用グイボックス７は、前部が半円筒体５０および
後部が円筒板体５１に形成され且つ半円筒体５０の内周
面の前端に円筒板体５１との間でガイドダイス５２を収
納する鍔５３を有する下半円筒部材５４と、内周面の後
端に下半円筒部材５４の円筒板体５１に係合する段５５
をおよび内周面の前端に下半円筒部材５４の鍔５３に係
合する鍔５６を有する上半円筒部材５７とで上下二つ割
りに構成されると共に、これら上半円筒部材５７と下半
円筒部材５４との合わせ面５８の外周面それぞれに径方
向に突出したｉ５９．６０を設け、これら鍔５９．６０
を二つ割り可能にボルト６１で固定した構成からなる。

そして、下半円筒部材５４の円筒板体５１の後面には、
前記排水槽６の円筒体４５の前面４９が溶接固定されて
いる。

尚、６２は、グイスタンド８の前方に固定され且つ上下
に移動調整可能に構成された治具であって、超音波探傷
装置１のガイド用グイボックス７を載置する。

以上のように構成された超音波探傷装置１の使用状態を
第５図を加え説明する。

図示の伸線設備は、給線機６３と伸線機６４とが床Ｆに
固定して設けられた構成のもので、伸線ＶＩＡ６４のダ
イスタンド８には上記構成の超音波探傷装置ｌが設けら
れている。

そして、伸線に際し予め、超音波探傷装置１の潤滑剤ボ
ックス２には潤滑剤りが入れられ、伸線用ダイボックス
３には所望の加工率に見合う伸線ダイス１９が装着され
、超音波探傷槽５には先端部に探触子３０．３ＯＡを有
する垂直探傷用ホルダ３１と斜角探傷用ホルダ３１Ａと
が穴３２．３６．３２Ａ、　３６Ａにそれぞれ摺動しつ
つ位置調整されて装着され、ガイド用グイボックス７に
は加工率が略ゼロのガイドダイス５２が装着されて準備
される。

この後、給線機６３にコイル状に巻かれた被伸線材へ゛
を載せ、予めガイドダイス５２の内径より小径に加工さ
れた被伸線材Ａ”の先端部を、潤滑剤ポンクス２のガイ
ド管１５からガイド用ダイボックス７のガイドダイス５
２までを通してガイドダイス５２の前方に突出させ、突
出した先端を伸線機６４の巻取胴６５にチャッキングし
、この状態で超音波探傷槽５の給水口３３を開栓して給
水すると同時に、付着物除去槽４、超音波探傷槽５およ
び排水槽６が常に水で充満した状態になるように付着物
除去槽４の排水口２３．２３を開栓して排水する一方、
排水槽６の排水口４４．４４は、超音波探傷槽５から排
水槽６側へ水の流れが存る程度に開栓した後、伸線機６
４の巻取胴６５を回転させ被伸線材へを伸線する。

従って、伸線中は、超音波探傷槽５から付着物除去槽４
へ円盤２７の送通孔２６と伸線材Ａとの間を通って絶え
ず流出水があることから、伸線ダイス１９を出た直後に
伸線材＾から剥離する潤滑剤等は付着物除去槽４内に止
まると共に排出口２３．２３から排出され、超音波探傷
槽５へは流入しないと共に、伸線により昇温した伸線材
Ａを冷却した温度上昇した水は即排出されることから超
音波探傷槽５内の水の温度上昇が防止されるので、超音
波探傷槽５内において、探傷ノイズの少ないＳ／Ｎ比の
良い超音波探傷ができる。

さらに、超音波探傷槽５から排水槽６へも円盤４８の送
通孔４７と伸線材へとの間を通して水を流出させること
により、伸線により昇温した伸線材Ａを冷却した温度上
昇した水は排水槽６からも即排出されることから超音波
探傷槽５内の水の温度上昇が確実に防止されるので、超
音波探傷槽５内において、より探傷ノイズの少ないＳ／
Ｎ比の良い超音波探傷ができる。

また、超音波探傷槽５に設けられた垂直探傷用探触子３
０と斜角探傷用探触子３０Ａの中、斜角探傷用探触子３
０Ａを軸方向斜角探傷用探触子にすることによって、伸
線材への内部欠陥とシェブロンクラックとを伸線中に同
時に探傷できる。

また、本実施例では、超音波探傷槽に２個の探傷用ホル
ダを設けた例を示したが、３個あるいはそれ以上の探傷
用ホルダを設け、垂直探傷用探触子や断面内斜角探傷用
探触子や軸方向斜角探傷用探触子等を適宜組み合わせて
使用することによって、探傷性能の向上を図る使い方が
できることは言うまでもない。

（発明の効果） 本発明による冷間伸線設備における超音波探傷装置によ
れば、伸線ダイスを収納するダイボックスの伸線方向前
方に付着物除去槽および超音波探傷槽がこの順に固定し
て設けられているので、伸線機のグイボックスと給線機
との間には探傷装置が不要となり、伸線機のグイボック
スと給線機との間は可能な限り狭くできる上、伸線ダイ
スが超音波探傷装置の後方ガイドを兼ねるので、超音波
探傷装置自体もコンパクトにできる。また、伸線ダイス
を出た直後に線状材の探傷が行えるので、最終冷間伸線
加工後の別工程での超音波探傷が省略できる等の利点が
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明に係わる超音波探傷装置の断面側面図
、第２図は、第１図のＸ矢視図、第３図は、第１図のＹ
−Ｙ断面図、第４図は、第１図のＺ−Ｚ断面図、第５図
、本発明に係わる超音波探傷装置の使用状態の説明図で
ある。 ｌ　超音波探傷装置　　２　潤滑剤ボックス３　伸線用
ダイボックス ４　付着物除去槽　　　５　超音波探傷槽６　排水槽 ７　ガイド用ダイボックス ８　ダイスタンド　　　９　ブラケット１０　　ビン　
　　　　　　１９　　伸線ダイス２３４４　　排水口　
　　　２６．４７　　送通孔３０、３０Ａ　　探触子　
　　３１　　垂直探傷用ホルダ３１Ａ斜角探傷用ホルダ
　３３　　給水口３５　　水漏れ防止用Ｏリング ４１　　垂直探傷用円筒体　４１Ａ斜角探傷用円筒体５
２　　ガイドダイス　　　６３　　給線機６４　　伸線
機　　　　　　Ａ　伸線材Ａ“　被伸線材　　　　　Ｌ
　潤滑剤 特許出願人　株式会社神戸製鋼所 代理人　弁理士　金　丸　章　−

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）線状材を伸線ダイスを通して引き抜く冷間伸線設
   備における超音波探傷装置であって、前記伸線ダイスを
   収納するダイボックスの伸線方向前方に付着物除去槽お
   よび超音波探傷槽をこの順に固定して具備するとともに
   、付着物除去槽と超音波探傷槽との間が線状材送通孔を
   残して仕切られ、且つ、超音波探傷槽には超音波探傷用
   媒体の供給口を設け、また、付着物除去槽には超音波探
   傷用媒体の排出口を設けたことを特徴とする冷間伸線設
   備における超音波探傷装置。
2. （２）超音波探傷槽に垂直探傷用探触子と軸方向斜角探
   傷用探触子とを具備してなることを特徴とする第１請求
   項に記載の冷間伸線設備における超音波探傷装置。