JPH0123905Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 この考案は、オートバイのカウリングに関す
る。

〔考案の技術的背景およびその問題点〕

オートバイで高速走行をする種類のものでは、
上部にスクリーンを連結したカウリングで車体の
前部を覆い、運転者はできるだけ低い姿勢になつ
て、スクリーンを通して前方を見るようにし、カ
ウリングによつて、気流の乱れを少くし、空気抵
抗が少くなるようにしている。又、カウリング
は、空気抵抗を少くするため、滑らかに形成する
と共に、前面の投影面積が少なくなるように小さ
く作られる。従つて、第３図に示すように、運転
者が低い姿勢をとつても、頭部Ａの一部が、カウ
リングＢの上部のスクリーンＣの斜め後上方に突
出している。このように、運転者が、カウリング
ＢとスクリーンＣの影に完全に入ることができな
いので、突出した頭部Ａによつて乱流を生じ、頭
部Ａの後側に渦流ができて、空気抵抗が大きくな
る。

〔考案の目的〕

この考案は、かかる点に鑑み、スクリーンの後
上方に突出した運転者の頭部によつてできる乱流
を少くできて、空気抵抗を少くできるようにした
オートバイのカウリングを得ることを目的とす
る。

〔考案の構成〕

以下本考案を第１図及び第２図に示す実施例に
ついて説明する。上部に透明なスクリーン１を連
結したカウリング２で、オートバイの車体３の前
部を覆い、運転者４は、低い姿勢をとつて、スク
リーン１を通して前方を見ることができるように
してある。ところで、本考案は、スクリーン１の
上面左右に、運転者の頭部巾以上に互いに離間し
て気流を僅かに乱す短い２個の突片５を設ける。
この突片５はリベツト又はビス等によつてスクリ
ーン１に止めたり、接着剤で接着して止めるとと
もに、前面から見て上端縁部が外側方に向くよう
に少し傾けて斜めに配置する。

しかして、オートバイを走行させると、スクリ
ーン１及びカウリング２の滑らかな面によつて風
を切つて進み風を分けて、気流の乱れを少くし、
空気抵抗を少くできる。そして、スクリーン１に
設けた短い突片５によつて、僅かに気流が乱され
る。この僅かに乱された気流は、運転者４の頭部
付近を流れ、頭部の後側に負圧によつてできる渦
流を少くする。こうして、僅かな乱流で運転者の
頭部後側にできる渦流を少くし、空気抵抗を少く
することができる。

〔考案の効果〕

以上説明したように、この考案は、上部にスク
リーンを連結したカウリングで車体の前部を覆
い、運転者がスクリーンを通して前方を見るよう
にしたものに於て、スクリーン上面左右に気流を
僅かに乱す短い２個の突片を上端縁部が外側方に
向くように傾けて設けたので、スクリーンの斜め
後方上部に位置する運転者の頭部付近に流れる気
流を乱流にすることができて、頭部後側にできる
渦流を少くすることができ、空気抵抗を少くする
ことができる。こうして、高速時の出力損失を少
くして、高速走行ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本考案の一実施例を示し、
第１図は側面図、第２図は正面図、第３図は従来
例を示す側面図である。 １……スクリーン、２……カウリング、３……
車体、４……運転者、５……突片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上部にスクリーンを連結したカウリングで車体
   の前部を覆い、運転者がスクリーンを通して前方
   を見るようにしたものに於て、スクリーン上面左
   右に気流を僅かに乱す短い２個の突片を上端縁部
   が外側方に向くように傾けて設けたことを特徴と
   するオートバイのカウリング。