JPH01230739A - 複合材料部を有するアルミニウム合金鋳物の製造方法 - Google Patents

複合材料部を有するアルミニウム合金鋳物の製造方法

Info

Publication number
JPH01230739A
JPH01230739A JP5587388A JP5587388A JPH01230739A JP H01230739 A JPH01230739 A JP H01230739A JP 5587388 A JP5587388 A JP 5587388A JP 5587388 A JP5587388 A JP 5587388A JP H01230739 A JPH01230739 A JP H01230739A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
composite material
intermetallic compound
aluminum alloy
intermetallic compounds
matrix
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP5587388A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0645834B2 (ja
Inventor
Kaneo Hamashima
浜島 兼男
Atsuo Tanaka
淳夫 田中
Tadashi Donomoto
堂ノ本 忠
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP63055873A priority Critical patent/JPH0645834B2/ja
Priority to AU31058/89A priority patent/AU615265B2/en
Priority to DE68920346T priority patent/DE68920346T2/de
Priority to EP89302322A priority patent/EP0332430B1/en
Publication of JPH01230739A publication Critical patent/JPH01230739A/ja
Priority to US07/660,221 priority patent/US5449421A/en
Publication of JPH0645834B2 publication Critical patent/JPH0645834B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F05INDEXING SCHEMES RELATING TO ENGINES OR PUMPS IN VARIOUS SUBCLASSES OF CLASSES F01-F04
    • F05CINDEXING SCHEME RELATING TO MATERIALS, MATERIAL PROPERTIES OR MATERIAL CHARACTERISTICS FOR MACHINES, ENGINES OR PUMPS OTHER THAN NON-POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES
    • F05C2201/00Metals
    • F05C2201/02Light metals
    • F05C2201/021Aluminium

Landscapes

  • Manufacture Of Alloys Or Alloy Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、アルミニウム合金鋳物に係り、更に詳細には
アルミニウム合金をマトリックスとし短繊維やウィスカ
を強化材とする複合材料部であって熱衝撃特性、強度、
摩擦摩耗特性、耐凝着性に優れた複合材料部を有するア
ルミニウム合金鋳物に係る。
従来の技術 複合材料の摩擦摩耗特性を向上させるために複合材料中
に金属間化合物を形成させることが有効であることが知
られており、例えば特開昭61−132260号公報に
は、強化材としての鋳鉄繊維の表面層にマトリックスと
の金属間化合物を生成させた複合材料が記載されている
また本願出願人と同一の出願人により本願と同日付にて
出願された特願昭63−     号明細書には、アル
ミニウム合金をマトリックスとする複合材料の摩擦摩耗
特性や耐熱性等を向上させるべく、マトリックス中にA
Iと特定の金属元素との金属間化合物が微細に分散され
た複合材料が記載されており、この先の提案にかかる複
合材料によれば、金属間化合物を含まない従来の複合材
料及び上述の特開昭61−132260号公報に記載さ
れれた複合材料よりも摩擦摩耗特性や耐熱性等に優れた
複合材料を得ることができる。
発明が解決しようとする課題 しかし金属間化合物は硬くて脆い性質の物質であるため
、金属間化合物が含まれる複合材料に於てはその脆化が
避けられず、特に金属間化合物を含む複合材料が厳しい
冷熱サイクルを受ける場合には熱疲労に起因して複合材
料に亀裂が生じることがある。
本願発明者等は金属間化合物を含む複合材料に於て熱疲
労に起因する亀裂が生じることを防止すべく種々の実験
的研究を行ったところ、複合材料部を有し該複合材料部
により表面の一部が郭定されたアルミニウム合金鋳物に
於て複合材料部に存在する金属間化合物の形態を限定す
ることにより、アルミニウム合金鋳物が比較的厳しい冷
熱サイクルを受ける場合にも複合材料部に熱疲労に起因
する亀裂が生じることを回避し、また複合材料部の強度
等を向上させ得ることを見い出した。
本発明は、本願発明者等が行った実験的研究の結果得ら
れた知見に基づき、アルミニウム合金をマトリックスと
し短繊維若しくはウィスカを強化材とする複合材料部を
有し該複合材料部により表面の一部が郭定されたアルミ
ニウム合金鋳物であって、比較的厳しい冷熱サイクルを
受ける場合にも熱疲労に起因する亀裂が生じることがな
く、また強度等にも優れたアルミニウム合金鋳物を提O
tすることを目的としている。
課題を解決するための手段 上述の如き目的は、本発明によれば、アルミニウム合金
をマトリックスとじ短繊維若しくはウィスカ粒子を強化
材とする複合材料部を有し該複合材料部により少なくと
も表面の一部が郭定されたアルミニウム合金鋳物にして
、前記マトリックス中にはAlとFes Ni 、Co
5Cr、Cu、MnSMo、V、W、Ta5Nb、Ti
 、Zrよりなる群より選択された少くとも一種の金属
元素との金属間化合物が微細に分散されており、前記複
合材料部の表面部の任意の断面でみて前記金属間化合物
の長さ及び幅をそれぞれそL及びDとするとL/D>3
である金属間化合物の面積比が金属間化合物の総量に対
し30%以下であるアルミニウム合金鋳物によって達成
される。
発明の作用及び効果 本発明によれば、複合材料部のマトリックス中にはAI
と特定の金属元素との金属間化合物が微細に分散されて
おり、金属間化合物によって強化材の間のマトリックス
が強化、即ち地固めされ、これにより高温度に於ても強
化材が所定の状態に保持され、マ!・リプレスが直接相
手材に接触することが回避されるので、金属間化合物が
含まれていない従来の複合材料に比して強度、耐摩耗性
及び高温度に於ける耐凝着性を向上させることができる
だけでなく、複合材料部の表面部の任意の断面でみて金
属間化合物の長さ及び幅をそれぞれL及びDとするとL
/D>3である金属間化合物、即ち方向性を有する針状
の金属間化合物の面積比が金属間化合物の総量に対し3
0%以下に設定されるので、後に本願発明者等が行った
実験的研究の結果より明らかである如く、比較的厳しい
冷熱サイクルを受ける場合にも複合材料部に熱疲労に起
因する亀裂が生じることのない熱衝撃特性に優れたアル
ミニウム合金鋳物を得ることができる。
本願発明者等が行った実験的研究の結果によれば、L/
D>3である金属間化合物の面積比か金属間化合物の総
量に対し30%以下である層か複合材料部の表面よりl
am、特に1.5.mm以上の深さに亙り形成されてい
る場合に複合材料部の表面層に熱疲労による亀裂が生じ
ることを確実に回避することができる。従って本発明の
一つの詳細な特徴によれば、L/D>3である金属間化
合物の面積比が金属間化合物の総量に対し30%以下で
ある層が複合材料部の表面よりI n+m、特に1.5
1以上の深さに亙り形成される。
また本願発明者等が行った実験的研究の結果によれば、
強化材の体積率が低過ぎる場合には複合材料部の耐摩耗
性や耐凝着性を十分に向上させることができず、逆に強
化材の体積率が高過ぎる場合には相手材の摩耗量が増大
する。また金属開化合物の体積率が低過ぎる場合には複
合材料部の耐凝着性を十分に向上させることができず、
逆に金属間化合物の体積率が高過ぎる場合には複合材料
部の脆化が著しくなり、複合材料部の強度を確保するこ
とが困難になる。従って本発明の他の一つの詳細な特徴
によれば、強化材の体積率は3〜50%に設定され、金
属間化合物の体積率は5〜60%に設定される。
また本願発明者等が行った実験的研究の結果によれば、
複合材料部の強度、耐摩耗性、耐凝着性を向上させるた
めには、金属間化合物のうち針状の金属間化合物の比率
か低い値であるよりも高い値であることが好ましい。従
って本発明の更に他の一つの詳細な特徴によれば、L/
D>3である金属間化合物の面積比が金属間化合物の総
量に対し20%以上である領域、好ましくは40%以上
である領域が複合材料部に設けられる。
また本願発明者等が行った実験的研究の結果によれば、
金属間化合物はできるだけ均一に分散されていることが
好ましく、金属間化合物間の最短距離の平均値は100
μm以下、特に50μm以下であることが好ましく、ま
たマトリックスの脆化を回避するためには金属間化合物
間の最短距離の平均値は3μm以上、特に5μm以上で
あることが好ましい。従って本発明の更に他の一つの詳
細な特徴によれば、金属間化合物間の最短距離の平均値
は3〜100μm1特に5〜50μmに設定される。
また本願発明者等が行った実験的研究の結果によれば、
金属間化合物はAlと上述の金属元素の何れかとの金属
間化合物であればよいが、特に金属間化合物のビッカー
ス硬さが300以上であることが好ましく、また強化材
の硬さよりも低いことが好ましい。従って本発明の更に
他の一つの詳細な特徴によれば、金属間化合物のビッカ
ース硬さは300以上であり、強化材の硬さよりも低い
値に設定される。
更に本願発明者等が行った実験的研究の結果によれば、
金属間化合物が粒状である場合にはその最大粒径が50
μm以下、特に30μm以下であることか好ましく、金
属間化合物が針状である場合にはその最大長さが100
μm以下、特に50μm以下であることが好ましい。
尚、本発明の鋳物に於ける強化材は従来より複合材料の
製造に使用されている圧意の材質のものであってよいが
、耐摩耗性向上効果や高la安定性等に優れている点か
らセラミックよりなっていることが好ましい。
以下に添付の図を参照しつつ、本発明を実施例について
詳細に説明する。
実施例1 平均繊維径2 mm s繊維長2〜3+n+nのアルミ
ナ短繊維(95%AI 203.5%5I02、ICI
社製[サフィルRFJと粒径3〜7μmのNl粉末(純
度99%)とを重量比で5.6:8.9の割合にてコロ
イダルシリカ水溶液中に混入し、これを十分に撹拌した
後吸引成形を行うことにより、第1図に示されている如
き成形体10を3個形成した。この場合成形体は外径9
5+cm、内径89mm、高さ20mmの円筒状をなし
、アルミナ短繊維及びN1粉末の体積率はそれぞれ10
%、5%であり、これらは実質的に互いに均一に混合さ
れた状態にあった。
次いで各成形体を窒素ガス中にて400℃に予熱した後
、第2図に示されている如く、各成形体10を高圧鋳造
装置12の温度400℃の鋳型14のモールドキャビテ
ィ16内に圧入により固定し、それぞれのモールドキャ
ビティ内に750℃、800℃、850℃のアルミニウ
ム合金(JIS規格AC8A、12%S1.1%Cu 
s 196 M g s1%Nl、残部実質的にAI)
の溶湯18を注湯し、該溶湯をプランジャ20により1
000 kg/C−の圧力に加圧し、その加圧状態を溶
湯が完全に凝固するまで保持した。
次いでかくして形成された各鋳物を鋳型より取り出し、
それらの鋳物に対し機械加工を施すことにより、第3図
に示されている如く各鋳物より外径93)、厚さ7■の
円板状の熱衝撃試験片22(試験片No、1〜3)を2
個ずつ形成した。尚各試験片の径方向の外周面には深さ
2+mの範囲に亙リアルミナ短繊維にて複合強化された
複合材料よりなる部分22aが存在していた。
次いで各組の試験片の一方について複合材料よりなる部
分の組織を調査したところ、元の成形体中に含まれてい
たN1粉末が高圧鋳造時にマトリックスであるアルミニ
ウム合金中のAlと反応して形成された金属間化合物N
I At ]がアルミニウム合金中に微細に分散されて
いることが認められ、各試験片の複合材料の部分に生成
した金属間化合物の体積率は約27%であった。これら
の金属間化合物を更に詳細に調査すると、金属間化合物
の形態は高圧鋳造時のアルミニウム合金の溶湯の温度に
よって異なっていることが認められた。
第4図乃至第5図はそれぞれアルミニウム合金の溶湯の
温度を750℃、800℃、850℃に設定することに
より形成された試験片No、1〜3の複合材料の部分の
断面の金属組織を400倍にて示す光学顕微鏡写真であ
る。尚これらの図に於て、白色乃至灰色の島状又は粒状
の部分がN j−A I金属間化合物の部分であり、黒
色の棒状又は丸い部分がアルミナ短繊維である。
これら第4図乃至第6図の比較より、形成される金属間
化合物の形態はマトリックスの溶湯のfH度に依存して
おり、溶l易の温度が高くなる程金属間化合物の形態が
粒状より針状へ変化することが解る。尚金属間化合物の
形態に影響する因子として、上述の溶湯の温度の他に鋳
型のl3度や成形体の予熱温度があることが認められて
いる。
次に組織の調査に供されなかった他方の試験片N051
〜3について各試験片をアセチレンがスバーナにて40
0℃まで加熱した後水焼入を行うことにより第7図に示
されている如き冷熱サイクルによる熱衝撃試験を500
サイクルまで行った。
その結果を第8図に示す。
第8図より、試験片No、1及び2に於ては亀裂が全く
発生していないのに対し、試験片No、3に於ては冷熱
サイクルが50サイクルの時点に於て既に亀裂が発生し
ており、冷熱サイクルの増大と共に亀裂の長さが増大し
ていくことが解る。
この熱衝撃試験の結果より、複合材料のマトリックス中
に実質的に同量の金属間化合物が分散されている場合で
あっても、金属間化合物の形態により熱衝撃特性が大き
く相違し、金属間化合物が粒状の場合に耐熱衝撃性が高
く、金属間化合物が針状である場合に耐熱衝撃性が低い
ことが解る。
また第5図に示された複合材料は粒状の金属間化合物と
針状の金属間化合物とを含んでおり、第5図に示された
金属組織を含む試験片No、2に於ては亀裂が発生して
いないことから判断すると、針状の金属間化合物が存在
することが全く許容されないわけではなく、その比率が
所定の値に抑制されればよいことが解る。
実施例2 上述の実施例1の試験結果より、複合材料のマトリック
ス中に存在する針状の金属間化合物の比率が重要である
ことが解ったので、針状の金属間化合物の比率が複合材
料の熱衝撃特性に如何なる影響を及すかを検討する試験
を行った。
先ず実施例1の場合と同一の成形体を形成し、高圧鋳造
時のマトリックスとしてのアルミニウム合金(JIS規
格AC8A)の溶湯の温度を8409C,830℃、8
20℃、810℃に設定した点を除き、上述の実施例1
の場合と同一の要領及び条件にて鋳物を製造し、各鋳物
より熱衝撃試験片No、4〜7を形成した。
次いで実施例1に於て形成された試験片No、1〜3及
びこの実施例に於て形成された試験片No。
4〜7の複合材料部の表面部の断面をそれぞれ光学顕微
鏡にて10視野観察し、金属間化合物NiAl3の長さ
をLとし幅をDとするとL/D>3である金属間化合物
を針状の金属間化合物として、各視野について金属間化
合物の総量に対する針状の金属間化合物の面積比を41
1j定した。その結果を下記の表1に示す。
表1 No、   溶湯温度  針状金属間化合物の面積比1
  850℃     60% 4  840℃     50% 5  830℃     40% 6  820℃     30% 7  810℃     25% 2  800℃     20% 3  750℃      0% この表1より、アルミニウム合金の溶湯の温度が低くな
ればなる程複合材料のマトリックス中に生成する針状の
N l−A I金属間化合物の比率が減少することが解
る。
次いでこの実施例に於て形成された試験片No。
4〜7について実施例1の場合と同一の要領及び条件に
て熱衝撃試験を行った。その結果を第8図に示す。
第8図より、L/D>3である針状の金属間化合物の面
積率が30%を越えると複合材料の熱衝撃特性が悪化し
、従って複合材料の耐熱衝撃性を向上させるためには針
状の金属間化合物の面積比が30%以下であることが好
ましいことが解る。
実施例3 上述の実施例1に於けるN1粉末の代りに平均粒径10
μmのTI粉末、平均粒径3μmのCr粉末、平均粒径
3μmのFB粉末、平均粒径1゜μmのCu粉末、平均
粒径5μmのTa粉末が使用された点を除き上述の実施
例1の場合と同一の要領及び条件にて成形体を形成し、
各成形体について実施例2の場合と同様の要領にてアル
ミニウム合金の溶湯の温度を種々の値に設定して鋳物を
製造し、各鋳物よりそれぞれ2個ずつ熱衝撃試験片を形
成した。
次いで各組の試験片の一方について実施例1の場合と同
一の要領にて金属間化合物の種類を調査したところ、そ
れぞれマトリックスとしてのアルミニウム合金中にTI
 At 3 、Cr At 7 、FeAl 3 、C
u Al 2 、Ta Al 3が微細に分散されてい
ることが認められた。また各試験片の複合材料部の表面
部についてL/D>3である針状の金属間化合物の面積
比を測定し、更に各対の試験片の他方について実施例1
の場合と同一の要領及び条件にて熱衝撃試験を行った。
この試験を結果を第9図に示す。尚第9図に於て、各元
素記号は金属間化合物を形成するために使用された粉末
の元素を示している。
第9図より、複合材料のマトリックス中に生成される金
属間化合物の種類に拘らず、L/D > 3である針状
の金属間化合物の面積比が30%以下の場合に複合材料
の耐熱衝撃性を向上させることができることが解る。
実施例4 上述の実施例1の場合と同一の要領の吸引成形法により
、外径95mm、内径73mm、高さ2oInfflの
円筒状の成形体を形成した。尚使用されたアルミナ短繊
維及びN1粉末は実施例1に於て使用された繊維及び粉
末と同一であり、これらの体積率は実施例1の場合と同
一であった。
次いで各成形体を窒素ガス中にて400℃に予熱した後
、各成形体を高圧鋳造装置の鋳型内に配置し、該鋳型内
に湯温850℃のアルミニウム合金(JIS規格AC8
A)の溶湯を注湯し、実施例1の場合と同一の要領及び
条件にて高圧鋳造を行った。この場合鋳型の温度が40
0℃、350℃、300℃、250℃、200℃、15
0℃、100℃に設定され、それぞれの条件にて鋳物の
製造が行われた。
次いで上述の如く鋳型の温度を種々の値に設定して形成
された鋳物を鋳型より取り出し、実施例1の場合と同−
寸法及び形状の熱衝撃試験片No。
8〜14を機械加工により形成した。尚各試験片の径方
向外周面より深さ10IIlfflの範囲の部分はアル
ミナ短繊維にて複合強化された複合材料よりなっていた
次いで各試験片の複合材料の断面を調査したところ、鋳
物を製造する際の鋳型の温度によって複合材料内に生成
するN i−A I金属間化合物の形態が異なっている
ことが認められた。かくして形成された各試験片の複合
材料部の表面部マトリックス中に生成されたL / D
 >’ 3である針状の金属間化合物の面積比が30%
である組織(以下X組織という)の幅と鋳型の温度との
関係を下記の表2に示す。
表  2 No、   鋳型温度(℃)  X組織の幅(++un
)9   B50   0.5 10  300   1、0 11  250   1、5 14  1、00   4 表2より、鋳型の温度が400℃である場合にはX粗織
の幅は0であるのに対し、鋳型の温度が350℃以下の
場合には、鋳型の温度が低下するに連れてX組織の幅が
次第に増大していることが解る。
次いで各試験片No、8〜14について実施例1の場合
と同一の要領及び条件にて熱衝撃試験を行った。その結
果を第10図に示す。
第10図より複合材料の部分の熱衝撃特性を向上させる
ためには、複合材料部の表面よりのX組織の幅が1mm
5特に1.5m+n以上であることが好ましいことが解
る。
尚上述の実施例2及び3の結果より針状の金属間化合物
の面積比が小さい値である程複合材料の耐熱衝撃性が向
上することが解っているので、L/D〉3である針状の
金属間化合物の面積比が30%未満である組織の複合材
料に於ても、その組織の幅が上述の範囲にあれば、良好
な耐熱衝撃性を確保し得ることは明らかである。
実施例5 実施例4の成形体中の繊維及び粉末の種類及び重量比が
それぞれ下記の表3に示されている如く変更された点を
除き、実施例4の場合と同一の要領及び条件にて鋳物を
製造し、各鋳物について実施例4の場合と同一の要領及
び条件にて熱衝撃試験を行った。同表3に示された何れ
の場合に於ても成形体中の繊維及び粉末の体積率はそれ
ぞれ1026.5%であり、各粉末の粒径は10μm以
上であり、純度は99%以上であった。また繊維がステ
ンレス鋼短繊維及び鋳鉄短繊維である場合に於ては、成
形体は圧縮成形により形成された。
表  3 313 N4短繊維”         C。
炭素短繊維3ン           CrAl 20
3  Si 02短繊維”    M。
ガラス繊維5 )            M n鉱物
繊維5ン            Vステンレス鋼短繊
維7)TI 鋳鉄短繊維θ〕Zr 注:1)  β−3i C,平均繊維径10μ12ン 
β−313N4 、繊維径0.2〜3)パン系、繊維径
12μm1平均繊 4) 47%Al2O3,53%5iO5フ Eグラス
、平均繊維径10μ115)40%CaO110%Mg
 O1残7ン 平均繊維径20μm、平均繊維長B)平
均繊維径30μm、平均繊維長 繊維/粉末の重量比 1:1.2B 1:1.40 1:2 1:1.96 1:1.54 1:1.27 1:0.29 1:0.45 、繊維長2〜3μmチョツプド繊維 0.5μm、平均繊維長100μm 維長3開1チョツプド繊維 2、繊維径2〜3um、繊維長2〜3 +nn+平均繊
維長5mm5チョツプド繊維 部S I 02 、平均繊維径5μm、平均繊維長2〜
3ram3市、チョツプド繊維 3mtasチョツプド繊維 何れの試験片の場合にも、X組織の幅がllll11以
上、特に1.5mff1以上の場合に鋳物の複合材料の
部分に良好な耐熱衝撃性を確保することができることが
認められた。
尚この実施例には示されていないが、成形体中に含まれ
る粉末がNb粉末、Ta粉末、Cu粉末、W粉末である
場合にもX組織の幅が1ram以上、特に1.5m11
以上であることが好ましいことが認められた。
以上に於ては本発明を本願発明者等が行った実験的研究
との関連に於て幾つかの特定の実施例について詳細に説
明したが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施例が可能で
あることは当業者にとって明らかであろう。例えば上述
の各実施例に於ける鋳物の形状は円板状であるが、本発
明による鋳物の形状は任意の形状であってよく、またL
/D〉3である金属間化合物の面積比が30%以下であ
る表面層は鋳物の任意の特定の部分又は鋳物の外周部全
体の何れであってもよい。
【図面の簡単な説明】
第1図はアルミナ短繊維とNi粉末とよりなる円筒状の
成形体を示す斜視図、第2図は第1図に示された成形体
を用いて行われる高圧鋳造を示す射口、第3図は第2図
に示された高圧鋳造により得られた鋳物より形成された
熱衝撃試験片の一部を破断して示す斜視図、第4図乃至
第6図はそれぞれ第2図に示された高圧鋳造に於てアル
ミニウム合金の溶湯の温度を750℃、800°018
50℃に設定することにより形成された鋳物の複合月料
の断面の金属組織を400倍にて示す光学顕微鏡写真、
第7図は熱衝撃試験に於ける冷熱サイクルを示すグラフ
、第8図は熱衝撃試験の結果を冷熱サイクル数を横軸に
とって示すグラフ、第9図は熱衝撃試験の結果をL/D
>3である針状の金属間化合物の面積比を横軸にとって
示すグラフ、第10図は熱衝撃試験の結果をL/D>3
である針状の金属間化合物の面積比が30%である組織
の幅を横軸にとって示すグラフである。 10・・・成形体、12・・・高圧鋳造装置、14・・
・鋳型、16・・・モールドキャビティ、18・・・ア
ルミニウム合金の溶l易、20・・・プランジャ、22
・・・熱衝撃試験片、22a・・・複合材料よりなる部
分時 許 出 願 人  トヨタ自動車株式会社代  
   理     人   弁理士  明  石  昌
  毅第1図 18・・アルミニウム合金の溶湯 第2図 第3図 第7図 サイクル数FN) 第8図 冷熱サイクル数+N) 第9図 針状の金属間化合物の面積比 (’/、)第1Q図 X組織の幅 (mml

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1.  アルミニウム合金をマトリックスとし短繊維若しくは
    ウイスカを強化材とする複合材料部を有し該複合材料部
    により少なくとも表面の一部が郭定されたアルミニウム
    合金鋳物にして、前記マトリックス中にはAlとFe、
    Ni、Co、Cr、Cu、Mn、Mo、V、W、Ta、
    Nb、Ti、Zrよりなる群より選択された少くとも一
    種の金属元素との金属間化合物が微細に分散されており
    、前記複合材料部の表面部の任意の断面でみて前記金属
    間化合物の長さ及び幅をそれぞれL及びDとするとL/
    D>3である金属間化合物の面積比が金属間化合物の総
    量に対し30%以下であるアルミニウム合金鋳物。
JP63055873A 1988-03-09 1988-03-09 複合材料部を有するアルミニウム合金鋳物の製造方法 Expired - Lifetime JPH0645834B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63055873A JPH0645834B2 (ja) 1988-03-09 1988-03-09 複合材料部を有するアルミニウム合金鋳物の製造方法
AU31058/89A AU615265B2 (en) 1988-03-09 1989-03-06 Aluminum alloy composite material with intermetallic compound finely dispersed in matrix among reinforcing elements
DE68920346T DE68920346T2 (de) 1988-03-09 1989-03-08 Auf Aluminiumlegierung basierendes Verbundmaterial, welches in einer Matrix zwischen Verstärkungselementen fein verteilte intermetallische Verbindungen enthält.
EP89302322A EP0332430B1 (en) 1988-03-09 1989-03-08 Aluminum alloy composite material with intermetallic compound finely dispersed in matrix among reinforcing elements
US07/660,221 US5449421A (en) 1988-03-09 1991-02-20 Aluminum alloy composite material with intermetallic compound finely dispersed in matrix among reinforcing elements

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63055873A JPH0645834B2 (ja) 1988-03-09 1988-03-09 複合材料部を有するアルミニウム合金鋳物の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01230739A true JPH01230739A (ja) 1989-09-14
JPH0645834B2 JPH0645834B2 (ja) 1994-06-15

Family

ID=13011211

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63055873A Expired - Lifetime JPH0645834B2 (ja) 1988-03-09 1988-03-09 複合材料部を有するアルミニウム合金鋳物の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0645834B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0230726A (ja) * 1988-04-19 1990-02-01 Ube Ind Ltd 繊維強化金属基複合材料

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61104037A (ja) * 1984-10-27 1986-05-22 Sumitomo Electric Ind Ltd 耐摩耗性部材
JPS61163249A (ja) * 1985-01-12 1986-07-23 Sumitomo Electric Ind Ltd 耐摩耗性アルミニウム複合材料およびその製造方法
JPS61163250A (ja) * 1985-01-12 1986-07-23 Sumitomo Electric Ind Ltd 耐摩耗性アルミニウム複合材料の製造方法
JPS63312901A (ja) * 1987-06-16 1988-12-21 Kobe Steel Ltd 耐熱性高力a1合金粉末及びそれを用いたセラミック強化型耐熱a1合金複合材料
JPH01152229A (ja) * 1987-12-10 1989-06-14 Honda Motor Co Ltd 繊維強化された耐熱Al合金粉末燒結材
JPH01205041A (ja) * 1988-02-09 1989-08-17 Honda Motor Co Ltd 繊維強化アルミニウム合金複合材

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61104037A (ja) * 1984-10-27 1986-05-22 Sumitomo Electric Ind Ltd 耐摩耗性部材
JPS61163249A (ja) * 1985-01-12 1986-07-23 Sumitomo Electric Ind Ltd 耐摩耗性アルミニウム複合材料およびその製造方法
JPS61163250A (ja) * 1985-01-12 1986-07-23 Sumitomo Electric Ind Ltd 耐摩耗性アルミニウム複合材料の製造方法
JPS63312901A (ja) * 1987-06-16 1988-12-21 Kobe Steel Ltd 耐熱性高力a1合金粉末及びそれを用いたセラミック強化型耐熱a1合金複合材料
JPH01152229A (ja) * 1987-12-10 1989-06-14 Honda Motor Co Ltd 繊維強化された耐熱Al合金粉末燒結材
JPH01205041A (ja) * 1988-02-09 1989-08-17 Honda Motor Co Ltd 繊維強化アルミニウム合金複合材

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0230726A (ja) * 1988-04-19 1990-02-01 Ube Ind Ltd 繊維強化金属基複合材料

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0645834B2 (ja) 1994-06-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5385195A (en) Nickel coated carbon preforms
TW201037092A (en) Iron vanadium powder alloy
GB2248454A (en) Sintered materials
KR101736108B1 (ko) 써멧의 주조식 제조방법 및 그에 의해 제조된 써멧
WO1998010111A1 (fr) Materiau de coulage pour coulage thixotropique, procede de preparation d'un materiau de coulage partiellement solidifie pour coulage thixotropique, procede de coulage thixotropique, coulee a base de fer et procede de traitement thermique de coulee a base de fer
EP0213615A2 (en) Composite material including silicon carbide and/or silicon nitride short fibers as reinforcing material and aluminum alloy with copper and relatively small amount of silicon as matrix metal
US6432557B2 (en) Metal matrix composite and piston using the same
EP0665301B1 (en) A titanium-free, nickel-containing maraging steel die block article and method of manufacture
JPH0617550B2 (ja) 改良された疲労強度をもつアルミニウム合金材料特に棒材の製造方法
US4889557A (en) Aluminium alloy having an excellent forgiability
US4547336A (en) Method for the manufacture of piston ring inserts by a powder metallurgy technique
JPH01230739A (ja) 複合材料部を有するアルミニウム合金鋳物の製造方法
JP3301441B2 (ja) 高温高圧成形用複合シリンダ
EP0207314A1 (en) Composite material including silicon carbide short fibers as reinforcing material and aluminum alloy with copper and magnesium as matrix metal
AU696386B2 (en) Method of manufacturing high temperature resistant shaped parts
JP6271310B2 (ja) 鉄基焼結材およびその製造方法
CN111549341A (zh) 镍基激光熔覆粉末及其制备方法和用途
JP3483529B2 (ja) シリンダー用高靱性内面硬化材
Shafizadeh et al. Mechanical Properties of Al–30Si–5Fe Alloy Using Combination of Rapid Solidification and Thixoforming Processes
JPH0525591A (ja) ピストンリング用線およびその製造方法
JP2000337511A (ja) 耐摩耗性および熱伝導性のすぐれた遊離黒鉛析出鉄系焼結材料製ピストンリング耐摩環
JPH0645833B2 (ja) アルミニウム合金系複合材料の製造方法
JPS6328841A (ja) アルミニウム合金材料及び摺動部材の製造方法
JPH11303847A (ja) 疲労強度および靱性に優れたコンロッドおよびその製造方法
EP0603413B1 (en) Induced rotors for electromagnetic speed reducers fabricated with ferritic nodular cast iron

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080615

Year of fee payment: 14