JPH0121807B2 - - Google Patents

Description

請求の範囲 １ 細孔サイズ５〜15μを有するガス透過性で無
水状態のフリースから構成されており、該フリー
スの繊維がヒートシール性であつて且つ繊度１〜
３であり、折重ねられたフリースの両側辺が熱及
び／又は超音波によりシールされていることを特
徴とするホスフイン発生殺虫剤含有バツグ。 ２ フリースの細孔サイズが、10〜12μである請
求の範囲第１項に記載のバツグ。 ３ フリースの繊維の繊度が、1.5〜２である請
求の範囲第１項に記載のバツグ。 ４ フリースが合成繊維から構成される請求の範
囲第１項に記載のバツグ。 ５ フリースが乾燥ランダムフリースである請求
の範囲第１項乃至第２項のいずれかに記載のバツ
グ。 ６ チユーブ状バツグの形態を有する請求の範囲
第１項乃至第５項のいずれかに記載のバツグ。 ７ アルカリ土類及び／又はアルカリ金属燐化物
のホスフイン発生剤を充填されている請求の範囲
第１項乃至第６項のいずれかに記載のバツグ。 ８ 充填後の残存開口がヒートシールにより密封
されている請求の範囲第１項乃至第７項のいずれ
かに記載のバツグ。 明細書 本発明は、殺虫剤を収容するバツグに関する。 空気に触れて徐々にガス状成分を放散する固型
殺虫剤は知られている。斯かる殺虫剤は、加水分
解可能な、アルカリ土類及び／又はアルカリ金属
の燐化物から構成され、これは湿気の多い倉庫
（Lager）の空気と湿気との夫々の影響下にホス
フインを放出する。この種殺虫剤は、例えば穀
物、タバコ又は類似の食料品及び嗜好品の貯蔵室
又はサイロにおける害虫駆除に利用されている。
該殺虫剤は、動物例えば甲虫類、蠕虫、ゴキブリ
類その他の昆虫の駆除に役立つ。この目的のため
に、殺虫剤を紙バツグに入れ、貯蔵品中に置くこ
とが知られている。殺虫剤は次いで紙バツグ内で
徐々に分解し、その殺虫性ガス状成分を紙バツグ
壁を通して外部へ放出する。殺虫剤のダスト様残
渣は、紙バツグ中に残存する。この目的のために
用いられる紙は、強度、ガス透過性及び防水性
（water repellency）に関する特殊な要求に合致
せねばならない。 しかしながら、斯かる紙類は、むしろその自動
装置（例えばチユーブバツグマシーン等）での製
造性に制限を受ける。之等は主として非常に多く
の工程を要する裁縫により閉じ合わされる。また
縫い目が開いてバツグ内の毒性内容物が処置すべ
き食料品中に混入するおそれがある。 本発明は、使用目的に要求されるガス透過性を
有し、分解した殺虫剤の残渣を保持し、加えて優
れた強度を示す材質のバツグを提供することを基
礎としている。 上記のことは本発明により、ガスを容易に通過
させ得るが、殺虫剤の加水分解により生じるダス
トは通過させないような微小な細孔サイズ
（Maschenweit）を有する不織材（フリース
（fleece））のバツグを作成することにより解決さ
れる。 不織布の細孔サイズは５〜15μｍ、好ましくは
10〜12μｍに限定される。殺虫剤残渣の通過は、
斯かる不織布（フリース）により実質的に完全に
防止できる。 他の実施態様によれば、不織布の製造は公知方
法に従い自動チユーブバツグマシーンにより行な
われ、同時に充填される。 本発明バツグの材料として不織布、殊に乾燥フ
リースが適当である。之等は好ましくはヒートシ
ール性の合成繊維、特にポリエステル類、ポリエ
チレン類、PVC（ポリ塩化ビニル）、ポリプロピ
レン及びポリアミドの市販繊維から構成される。
上記材料は、その使用の間に発散され得る表面湿
気及び含有水分のいずれをも有していてはなら
ず、最終的に該材料は乾燥されねばならない。 好ましい実施態様において、本発明バツグの材
料は、不規則な不織布（フリース）から構成され
る。本発明バツグの大きさは、該バツグに収容さ
れるべき殺虫剤量に応じて適宜決定される。 好ましい実施態様において、不織布はポリアミ
ド繊維から構成され、該不織布の繊維は繊度
（Titer）１〜３、好ましくは1.5〜２を有する。
対応する材料の上記不織布は、好ましくはバツグ
に折り重ね合せたり、チユーブバツグに形成する
とき、その両端部において糊付けされるのではな
く、それ自身公知の方法に従い熱及び／又は超音
波によりシールされる。ある種の用途には、例え
ば縫い合せによつて数個のバツグを一連に結合さ
せ得る。 勿論、複式バツグ（Mehrfachbeutel）乃至数
個の区画を有するバツグも亦、製造することがで
きる。この場合例えば熱もしくは超音波によつて
形成される中間の接合線は、バツグを区画もしく
は部分に細別するのに役立つ。ダブルバツグは例
えばその長さ方向の両側辺２の端部にまたがる横
方向接合線を有することができる。 本発明の実施例を添付図面により示す。 バツグ１は底面３及び上面４を有し、前者は、
バツグの開口端において若干はみ出している。縦
方向の両側辺２には、熱及び／又は超音波により
シールされて形成された接合線５がある。また、
殺虫剤を入れるための開口６が残されている。 上記したようにバツグを製造するに適した方法
によれば、不織布の長さ方向を、上述した方法に
従い上面４が底面上に位置するように折り重ね、
次いで縦方向の両辺２をシールする。充填後、底
面３の突出部を折り上面４上に重ね、その後その
横方向に延びた部分を上述した方法によりシール
することができる。本発明バツグへ殺虫剤を導入
した後、殺虫剤は完全に封入され、その分解によ
り生成するダストは、バツグから出ることはな
い。従つて上記殺虫剤を収容したバツグは、ガス
処理されるべき食料品中に直接置くことができ
る。 本発明殺虫剤含有バツグの利点は、該バツグが
実質上完全にガス透過性である一方において、分
解された殺虫剤のダスト様残渣は保持するという
事実にある。更に本発明の殺虫剤含有バツグは、
改善された耐久性及び非常に低い水分含量を有し
ており、これにより製造中の早すぎる好ましくな
いガス発生を防止できる。 試験例 スパンボンドされた熱可塑性材料からなる３種
のフリースを用い、超音波シーリング装置を用い
て、バツグを作り、リン化アルミニウムを含有す
る殺虫剤を充填した後、同装置により密封シール
した。使用したフリースの細孔サイズと該フリー
スの繊維の繊度は、次の通りである。

【表】 これらバツグを、下記のようにして、ホスフイ
ン放出性及び殺虫剤を完全に分解させた後の残渣
ダストの通過性について試験した。 (1) ホスフインガス放出性 温度20℃、相対湿度約70％に調整されたチエン
バー内にバツグを入れ、７日後に、殺虫剤中の分
解することなく残留したリン化アルミニウム
（AlP）の含量を分析した。結果を下記第１表に
示す。尚、第１表には、対照としてクレープ紙製
のバツグを用いた場合の結果をも併記する。

【表】 (2) ダスト通過性 バツグを湿つた空気中に２週間放置し、リン化
アルミニウムを完全に分解させた。バツグ内の殺
虫剤は細かいダストとなつた。 次いで、事前に秤量した紙の上でバツグを軽く
５回たたき、これにより通過したダストの量を測
定した。結果を下記第２表に示す。

【表】