JPH0121055Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はアームレストに関し、更に詳細に説明
すると、自動車等のシートにおいて、シートバツ
クが前傾動自在に形成されたシートのアームレス
トに関する。

自動車等のシートではシートバツクを前傾させ
る場合、及び乗降時にアームレスト本体が邪魔に
ならないように収納位置、即ちシートバツクの側
部に添う位置に自動的に移動させ得るものが要望
されている。

本考案の目的は、シートバツクを前傾させる事
により、直ちにアームレスト本体をその収納位置
に自動的にセツトでき、然もアームレスト本体を
使用位置に簡単に戻しうるアームレストを提供す
るもので、以下図面を参照して詳述する所より明
らかとなるであろう。

第１図及び第２図には本考案に係るアームレス
トの一実施例の概略が夫々示されており、シート
クツシヨン側に固着されるリクライニング機構１
のベース２にアーム３が回動自在に枢支され、図
示しない角度調整及びロツク機構により適宜の回
動範囲において、アーム３が回動保持され得るよ
うになされている。前記アーム３にシートバツク
フレーム４が固着され、このシートバツクフレー
ム４にアームレスト本体５が取付られている。

第３図及び第４図に示す如く、アームレスト本
体５はシートバツクフレーム４に固着されたブラ
ケツト６を貫通する枢支軸７に取付けられ、枢支
軸７の内側端部にストツパ８が固着され、このス
トツパ８には枢支軸７の中心を半径の中心とする
円弧形の長溝９が形成されている。前記ブラケツ
ト６にはロツクピン１１が設けられており、この
ロツクピン１１がストツパ８の長溝９に嵌合さ
れ、且つストツパ８の内側端面から突出されてい
る。また枢支軸７の内側端面には、止めねじ１２
により扇形ばね１３が取付けられ、この扇形ばね
１３は板ばね材で形成され、且つ中心角の両端部
にはロツクピン１１に接合するロツク部である斜
面１３ａ及び１３ｂが夫々形成されている。

前記実施例のロツク機構は、アームレスト本体
５をシートバツクの側部に沿う収納位置に起立さ
せた状態から、第４図に矢印ａで示されるように
使用位置に向かつて回転させると、枢支軸７を介
してストツパ８が一緒に回転し、これに伴い扇形
ばね１３は斜面１３ａの位置でロツクピン１１に
より徐々に押し上げられ乍らストツパ８と一緒に
回転する。そしてアームレスト本体５を使用位置
まで回転させると、扇形ばね１３の斜面１３ｂが
ロツクピン１１の位置に進み、ロツクピン１１の
押し上げ力が解除され、節度感が与えられ、ロツ
クピン１１と斜面１３ｂとの接触によりアームレ
スト本体５の前記矢印ａ方向とは逆方向への回転
力に対する抵抗力が生じ、アームレスト本体５は
使用位置にロツクされる。アームレスト本体５を
使用位置より収納位置に回転させる場合にも前述
と同様の作用で扇形ばね１３とストツパ８が一緒
に回転し、ロツクピン１１と斜面１３ａとの接触
によりアームレスト本体５は収納位置にロツクさ
れる。尚前記ロツク機構は一実施例を示したもの
で、ロツクピン１１とストツパ８構成を逆に形成
する事も出来、要はアームレスト本体５を使用位
置と収納位置とで節度感を持たせて保持し得る構
成であればよい。

また、第１図及び第２図に示す如く、前記枢支
軸７にリンク１５が固着され、このリンク１５の
先端にワイヤ１６の一端が連結され、ワイヤ１６
の他端がリクライニング機構１のベース２側に連
結されている。

前記ワイヤ１６は、第１図に示すシートバツク
フレーム４即ちシートバツクを通常の着座可能な
状態で使用する場合、及びシートバツクを後傾さ
せた場合にはアームレスト本体５を使用状態と
し、或いは収納位置に移動させる事が出来るが、
シートバツクを前傾させた場合にはリクライニン
グ機構１のアーム３が第２図で示すようにワイヤ
１６の連結部１７より離間する方向に移動するの
でワイヤ１６が第２図に矢印ｂで示す方向に引張
られ、リンク１５が第２図で矢印ｃで示す反時計
方向に回動し、アームレスト本体５の枢支軸７を
同方向に回動させ、前記扇形ばね１３の斜面１３
ａがロツクピン１１の位置に進み、ロツクピン１
１と斜面１３ａとの接触によりアームレスト本体
５は収納位置にロツクされる。

斯る状態より、シートバツクを通常の使用状態
に移動させればアームレスト本体５は収納位置に
ロツクされた状態を保つてシートバツクと共に回
動し、この状態でアームレスト本体５を使用する
場合には前述と同様にアームレスト本体５を回動
させ、扇形ばね１３の斜面１３ａとロツクピン１
１との接触によるロツク状態を解除し、扇形ばね
１３の斜面１３ｂとロツクピン１１との接触によ
るロツク状態を形成すれば、使用位置にアームレ
スト本体５を保持する事が出来る。

尚上記実施例においてはワイヤ１６を連結する
リンク１５を枢支軸７に固着させた場合につき説
明したが、前記リンク１５はアームレスト本体５
の回動側に設ければよく、例えばストツパ８、扇
形ばね１３等アームレスト本体５と一体的に回動
する部材に固着させてもよく、更にワイヤ１６を
直接これらの部材に連結させてもよい。

以上が本考案に係るアームレストの一実施例の
構成であるが、斯る構成によれば、シートバツク
を前傾させるだけで、一端がアームレスト本体側
に、他端がリクライニング機構のベース側に夫々
連結されたワイヤがアームレスト本体を回動さ
せ、アームレスト本体を迅速に移動させて保持す
る事が出来、シートバツクの前傾時及び車両等の
乗降時に一々アームレスト本体を収納位置に手動
で移動させる必要がないアームレストを得る事が
出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本考案に係るアームレスト
の一実施例を夫々示すもので、アームレストの使
用位置及び収納位置における概略的側面説明図、
第３図は正面説明図、第４図はロツク機構の概略
的斜視図である。 図中、１……リクライニング機構、２……ベー
ス、３……アーム、４……シートバツクフレー
ム、５……アームレスト本体、６……ブラケツ
ト、７……枢支軸、８……ストツパ、１１……ロ
ツクピン、１３……扇形ばね、１５……リンク、
１６……ワイヤ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) シートバツクフレームにアームレスト本体を
   枢支軸を介して回動自在に取付け、前記アーム
   レスト本体を使用位置及び収納位置において
   夫々ロツクし得るロツク機構を設け、前記アー
   ムレスト本体の後端部に後方に突出するリンク
   を設け、該リンクにワイヤの一端を連結し、該
   ワイヤの他端をリクライニング機構のベース側
   に連結し、シートバツクの前傾時に前記ワイヤ
   が引張られ、前記アームレスト本体を使用位置
   より収納位置に自動的に回動させ、収納位置に
   おいて前記ロツク機構によりロツクされるよう
   になされている事を特徴とするアームレスト。 (2) 前記ロツク機構はアームレスト本体と、シー
   トバツク側の固定部材との何れか一方に設けら
   れたロツクピンと、他方に設けられた中心角の
   両端部に前記ロツクピンに接合するロツク部を
   有する扇形ばねとからなる事を特徴とする実用
   新案登録請求の範囲第１項記載のアームレス
   ト。