JPH0120033Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は加工材料の連続送出装置、詳しくは、
略ドーナツ状に巻回された長尺の加工材料を、タ
ーンテーブルの回転によつて巻きほどこしながら
プレス機械等に連続的に送り出す加工材料の連続
送出装置に関するものである。

従来、この種加工材料の送出装置としては、リ
ミツトスイツチ等を通してモータ及びターンテー
ブルを間歇的に回転させ、このターンテーブルの
間歇回転により、ターンテーブル上の加工材料を
巻きほどこしながらプレス機械等に送り出す構造
のものが提供されている。しかしながら、かかる
従来の加工材料の送出装置においては、モータに
よるターンテーブルが間歇的に回転する毎に、プ
レス機械等の必要量以上の加工材料が巻きほどこ
されてしまい、巻回されている加工材料に弛みが
生じ、また、ターンテーブル上に残存する加工材
料が少なくなつたときは、それが移動するという
欠点があつた。

本考案は、制御装置で制御されるモータによつ
てターンテーブルを常に回転させ、しかも、加工
材料の巻回量が多いときはターンテーブルが遅
く、また、その巻回量が減少するに従いターンテ
ーブルが早く回転するように構成することによつ
て、前記のような従来の欠点を解消し、加工材料
をプレス機械等の必要量に応じて常に一定の速度
で連続的に送り出すことができる加工材料の連続
送出装置を提供するものである。

次に本考案の実施例を添附図面において説明す
る。

第１図は斜視図、第２図は作用図を示し、本考
案の加工材料の連続送出装置は、第１図に示す如
く、巻回された加工材料１をターンテーブル２の
回転によりプレス機械３等に送り出すものであ
る。加工材料１は長尺の帯状で、略ドーナツ状に
巻回したものを例示してある。図示していない
が、例えば、断面円形を呈する線状で、芯体に巻
回した加工材料であつてもよい。また、ターンテ
ーブル２は、その下面の中心部を中心としてモー
タ４の回転輪５と２個のローラ（図示せず）とを
配置し、３点で支持、回転するようになつている
と、ターンテーブル２と回転輪とが確実に接触す
るようになり、モータ４及び回転輪５によりター
ンテーブル２が正確に回転するようになるので好
ましい。上記加工材料１を揺動する案内腕６に掛
架してそれをプレス機械３に導く。この案内腕６
は折曲可能になつており、重垂７を附設したもの
を例示してある。また、案内腕６は、支柱８の上
端部に固設した支持杆テーブル９に軸承してある
軸１０の先端部に取り付けられ、軸１０を支点と
して揺動するようになつており、この案内腕６の
揺動により軸１０を回転する。制御装置１１は速
度設定ボリユーム１２を備えており、上記軸１０
と連継してあつて、軸１０の回転状態を制御装置
１１に伝える。また、制御装置１１はモータ４の
始動停止の押ボタンスイツチをも備えている。こ
の制御装置１１を支柱８の下方部に設置し、速度
設定ボリユーム１２の回転軸に固設したスプロケ
ツト１３と、軸１０の基端部に固設したスプロケ
ツト１４とにチエン１５を掛架して、軸１０の回
転状態を速度設定ボリユーム１２に伝えるように
したものを例示してある。このような制御装置１
１と前記モータ４とを接続し、制御装置１１を通
してモータ４を制御すると共に、このモータ４に
よつて前記ターンテーブル２を回転させるように
したものである。

本考案は上述したものに限定されない。例え
ば、案内腕６の揺動による軸１０の回転状態を速
度設定ボリユーム１２に伝えるには、チエン１５
によらず他の手段を選定してもよい。要は、案内
腕６が第２図Ｃの方向に揺動していくに従い軸１
０が回転して速度設定ボリユーム１２が高くな
り、逆に、案内腕６が同図Ａの方向に揺動する
と、それに従つて速度設定ボリユーム１２が低く
なるように、軸１０と制御装置１１とを連継する
ことが肝要である。

本考案によつて、巻回された加工材料１をプレ
ス機械３に送り出すには、まず、加工材料１をタ
ーンテーブル２の上に載せ、その巻き戻し外端側
を案内腕６に掛架する。この際、案内腕６を適宜
に折曲して最適な掛架状態になるようにすると共
に、予め一定の速度で加工材料を牽引するように
設定したプレス機械３に導く。そうすると、案内
腕６が第２図Ａの位置からＢの位置に揺動する。
次に、モータ４の始動スイツチをONにすると、
該モータ４、回転輪５の回転によつてターンテー
ブル２も回転し、巻回された加工材料１が巻き戻
されながら、プレス機械３に送り出される。当初
は加工材料１の残存量が多く、即ち、加工材料１
の径が大であるから、ターンテーブル２の回転が
遅くてもプレス機械３の必要量に応じられる。プ
レス機械３は加工材料１を一定の速度で牽引する
ように設定されているから、加工材料１の径が小
さくなるに従つて案内腕６の下端部分をＣの方向
に漸次引張る作用が生ずる。この作用により案内
腕７の下端部分をＣの方向に揺動すると、その基
端部を固定した軸１０が回転し、その回転をスプ
ロケツト１３，１４、チエン１５によつて速度設
定ボリユーム１２に伝えられ、速度設定ボリユー
ム１０が次第に高くなる。これに従いモータ４及
びターンテーブル２の回転も次第に早くなる。ま
た、新しい加工材料１を追加する等の際は、案内
腕６への掛架を解除する。そうすると、重垂７に
より案内腕６がＡの位置に戻ると同時に、軸１
０、スプロケツト１３，１４及びチエン１５は上
記と逆方向に回転して、速度設定ボリユーム１２
も戻される。更に、巻回された加工材料１を数個
積重ねておき、その内端側から巻きほどこしなが
ら送り出す場合は、案内腕６がＣの方向からＡの
方向へ次第に揺動していき、それに従い速度設定
ボリユーム１２も次第に低くなると共に、モータ
４の回転も遅くなる等、上記とは逆に作用するも
のである。

以上のように本考案によれば、ターンテーブル
の上に載せてある改工材料の巻回残存量が多いと
きは、ターンテーブルの回転が遅く、その巻回残
存量の減少に従つてターンテーブルが次第に早く
回転するようになるから、従来のように加工材料
が弛んだり、移動する欠点もなく、プレス機械等
の必要量に応じて加工材料を常に一定の速度で、
しかも、連続的に送り出すことができるものであ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係る加工材料の連続送出装置の
一実施例を示し、第１図は斜視図、第２図は作用
図である。 図中１は加工材料、２はターンテーブル、３は
プレス機械、４はモータ、６は案内腕、１１は制
御装置、１２は速度設定ボリユームを示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 巻回された加工材料をターンテーブルの回転に
   よりプレス機械等に送り出す加工材料の連続送出
   装置において、支柱に軸承してある軸に案内腕を
   揺動自在に取付け、該案内腕に上記加工材料を掛
   架してそれをプレス機械等に導き、案内腕の揺動
   により軸を回転し、速度設定ボリユームを備えた
   制御装置と上記軸とをチエン等により連継して軸
   の回転状態を制御装置に伝え、この制御装置で制
   御されるモータによつて前記ターンテーブルを回
   転させるようにしたことを特徴とする加工材料の
   連続送出装置。