JPH01197967A - 熱電池 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は長時間作動を必要とする熱電池の保温技術の改
良に関するものである。

従来の技術 熱電池は常温で不活性であるが、高温に加熱すると活性
となり、外部へ電力を供給し得るようになる電池で貯蔵
形電池の一種である。従って、５〜１０年あるいはそれ
以上の貯蔵後においても製造直後と何ら電池特性が変ら
ないので、緊急用電源に利用されている。また、高温で
作動させるために分極が小さいので電極反応が進み易く
大電流放電性に優れ、さらに使用希望時には起動信号を
入れると瞬時に電力が取出せる等の特長を有するが、一
方数分以内の短時間しか使用出来ないという短所を有し
ていた。

この課題を克服するために従来から進められてきた研究
は、（１）電池系の改良、（２）断熱技術の改良、（３
）蓄熱技術の改良である。（１）については、負極にカ
ルシウムを用いたＣ　ａ　／Ｃａ　Ｃｒ　Ｏ４系電池か
ら負極にリチウムまたはリチウム合金を用いたＬｉ又は
Ｌｉ合金／　Ｆ　ｅ　Ｓ　２系電池に変わり、作動温度
の拡大が図られた。（２）については、従来のアスベス
トやマイカ主体の天然断熱材から、今日ではＦｉｂｅｚ
−Ｆｌａｘ■（Ｃａｒｂｒｕｎｄｕｍ社）やＭＩＮ−に
■（Ｊｏｈｎｓ−Ｍａｎｖｉ　１１層社）等の合成低熱
伝導率（例えば０．０３１ｍ、ｈ、℃）断熱材へと移り
変って来た。

さらに（３）については、素電池と発熱剤ベレットから
なるスタックの両端の保温層も金属板を用いたりただ単
に発熱剤骨を多く使用するのではなく、凝固潜熱を電池
作動の最適温度で効率よく発生させるＬ　１２　Ｓ　Ｏ
４Ｎ　ａ　Ｃｎ蓄熱層が用いられ、以上（１）〜（３）
の技術の組合せることによって長時間作動の電池が出現
可能となりつつある。

本発明は断熱技術の改善を更に一歩押し進めることによ
って、より長時間作動が可能な電池を具現化しようとす
るものである。従来の断熱に関する取組み内容は上記の
材料の改良の外に以下のようなものがあった。

（１）電池外部に無、贋繊維と結合剤との混合物やシリ
コンゴム等を断熱層として形成する。

（２）電池内部に構成された断熱層間に発熱体をスタッ
クを包囲するように配置する。

（３）電池の外部から保温用電熱線セーターにより加熱
昇温する。

発明が解決しようとする課題 に記（１）は実開昭５０−１７７２３号、同４８−５４
０１６号に開示された方法であるが、断、ｌ！、都すの
強度が不十分であったり、断熱材としての熱伝導率が大
きかったり、また、高温高湿試験で結露による断熱低下
を起こす欠点がある。（２）は特公昭４８−３３４５７
号に開示された例であり、断熱層を強制的に加熱するだ
め電池ケースとの温度差が大きくなって熱が逃は易くな
り、電池外装の表面温度が高まる欠点がある。また、（
３）は外部７１星源を必要とするため実用的でない。

本発明は、上記のような従来の課１顆を解消し、電池内
部で発生させた電池作動用の熱量の流出を抑制する手段
として真空断熱技術を用いた場合に、電池作動中におい
ても高真空度を保持させ、長時間の電池作動が可能な熱
電池を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段 この課題を解決するため本発明は、内部電池ケースと外
部電池ケースとの間に空間層を形成する２重電池ケース
を使用し、前記内部電池ケースの空間側にアルミニウム
や銅等の金属箔とクォーツ繊維紙等の薄膜無機断熱材の
積層体を１層もしくは複数層形成し、前記内部・外部電
池ケースを溶接、銀ロウ付は等により接合するとともに
空間層も高真空状態で封口した断熱層を用いるものであ
る。

作　　用 この構成によれば、電池を作動させた時においても空間
層の真空度が保持されるので、電池内部のスタック温度
は長時間にわたって作動可能温度を保持するようＫなる
。すなわち、従来内部電池ケースに施こされていた銀メ
ツキでは、内部電池ケースの温度が３００〜４００℃に
もなる熱電池の場合には、ガスを放出し真空度を悪化さ
せてしまい１訴熱性も低下させる。特にｌＸ１０　　ｔ
ｏｒｒ以上では熱流出が急激に増加してしまうので、初
期の真空度ｌＸ１０　　ｔｏｒｒ　　以下願わくばｌＸ
１Ｏ−４ｔｏｒｒ以下を保持させねばならない。

従って、本発明の手段を用いると、高価でかつ加工性の
悪いＭＩＮ−に■等を使用するよりも、安価でかつ加工
性がよく、量産性に優れ、薄い層で同等もしくはそ５れ
以上の断熱効果が得られるので、長時間作動のＬｉ池を
小型軽量に設計できる。また（１）の方法の欠点や、（
２）の方法の電池外装表面の温度上昇も抑制され、熱電
池としての究権の断熱層が得られることとなる。

実施例 以下、本発明の実施例を第１図を参照して説明する。

図において、１は厚さ０．５咽のステンレス鋼製の直径
８５ｍｍの円筒状の内部電池ケース、２は電池蓋との蓋
接合部、３は外部電池ケースとの内部５池ケースの溶接
補助２．６ｖ溝である。４は厚さ０．５聰のステンレス
銅製の直径９０個の円筒状の外部電池ケース、５は内部
電池ケースとの外部電池ケースに設けた溶接補助用Ｖ溝
で、内部・外部電池ケースの接合部６をＴＩＧ溶接で一
体化した、７は空間層９の空気を脱気するための脱気ノ
ブ、８は内部電池ケース１の空間層側に設けられた本発
明の真気断熱層で、内側から０．２５ｍのクォーツ禮維
紙／アルミニウム／クォーツ繊維紙／アルミニウムの層
とした。このように構成された２重電池ケース間の間隔
は１．５喘、両方のケース厚さを含めても２．５順であ
る。尚、外部電池ケースの空間層側へは銀メツキを施こ
した。

１０はリチウムまたはリチウム合金（ＬｉＡｆｉ、Ｌｉ
５ｔ等）の負極層、１１はＬｉＣｎ−ＫＣｆｌ、（４７
：　５３重量係、融点３５２℃）の溶融塩と酸化マグネ
シウムの混合成型体の電解質層、１２は二硫化鉄と前記
溶融塩からなる正極層で、この３層から構成された直径
７５ｒＴａＢの素電池１３である。１４は発熱剤ペレッ
トで鉄粉と過塩素酸カリウム（８８：１２重量％）の混
合物を加圧成型にてベレット状としたもので、素電池１
３と交互に任意数積層してスタックとする。１６は蓄熱
層で例えば硫酸リチウムと塩化ナトリウムの溶融塩を金
属溶器中に溶融注入後、密封した層でありスタックの上
下両端に配置ｉｔさせる。１６は′５気式点火器でその
リード線は１対の起動用端子１７に接続され、この端子
よりパルス電流を通電すると火炎を発してヒートパット
１８を燃焼し、更に導火帯１９に燃焼伝ばさせる。２０
．２１は１対の電力用出力端子でスタックの上・下から
引出したリード線とそれぞれ接続する。２２はスタック
断熱層で厚さ５ゴの安価で加工性のよいＦｉｂｅｒ−Ｆ
ｌａｘ■ペーパーヲ上・下・側部に用いる。２３はガラ
スハーメチックシール端子からなる起動用端子１７、出
力端子２０゜２１を取付けた電池蓋、２４は２重電池ケ
ースの空間層９を減圧真空した後に脱気ノブ７を閉じた
封口部である。

次に、本実施例の２重電池ケースの製造法について述べ
る。洗浄済み内部電池ケースの外面にクォーツ繊維紙を
コロイダルシリカ等の無機接着剤ではりつけ、さらにそ
の上からアルミニウム箔を接着する。これを２回＜ｂ返
した後乾燥する。さらにその後減圧乾燥させる。上記の
方法の他に、Ｃ、Ｖ　、Ｄ　　蒸着装置を用いて無機ノ
ー、アルミニウム層を形成させることもできる。外部電
池ケースは銀メツキを施こし、１２０℃で２４時間以上
減圧乾燥し、その底部にガス吸収剤ゲッター５Ｔ−７０
７（ＳＥＡＳ製）５００■を固定し内部電池ケースを嵌
合させる。ターンテーブル上に乗せ回転させなからＴｌ
Ｃ１＠−１ｉにてピンホールが発生しないよう接合ｄａ
を溶接する。次に脱気ノブ７から真空ポンプで脱気しな
がら４００℃の電気炉に入れ、微量のＮ２．Ｎ２等の残
在ガスをゲッターに秋収させ、側口部２４で厳密に封口
する。冷即後の空間層９の具２にはｌＸ１０　　ｔｏｒ
ｒ以下にすることが大切である。

封目方法は前記の方法の他に、封口しようとする穴に７
ランジを有するキャップを当てがい、フランジ部と本体
に銀ロウ付け、加熱減圧状態で銀ロウを溶かし、そのま
ま冷却させる方法もある。

この場合は脱気ノブのような突起物がないため外観上優
れているが、特殊な加熱減圧状態を必要とする。

次に本実施例の効果を従来例と比較して述べる。

下表は前述した素電池直径７５咽、電池直径Ｓ。

ロ、電池高さ９０喘形状における。５０ｍＡ／ｃＡの放
電電流密度の時、最大電圧値の７６チ維持までの放電寿
命（秒）とエネルギー密度（ｗｈ／θ）と電池型ｉ（Ｋ
ｇ）の関係を求めたものである。尚、従来例１は２重電
池ケースを用いない場合、従来例２は空間層に銀メツキ
を施こした場合である。

発明の効果 以上の説明から明らかなように、２重電池ケースを用い
、かつ内部電池ケースの空間層側に金属箔と薄膜断熱材
とからなる層を設け、電池作動中においても空間層の真
空度を保持したならば、スタック温度の保持時間が延長
され放電寿命が大幅に改良されて高性能化されるという
効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例における２重電池ケースを用
いた積層形態電池の縦断面図である。 １・・・・・・内部電池ケース、４・・・・・・外部電
池ケース、８・・・・・・真空断熱層、９・・・・・・
空間層、１３・・・・・・素電池、１４・・・・・・発
熱剤ペレット、２２・・・・・・スタック断熱層、２３
・・・・・・電池蓋。 代理人の氏名　弁理士　中　尾　敏　男　ほか１名第１
図

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）内部電池ケースと外部電池ケースとの間に空間層
   を形成した２重電池ケースを備え、前記内部電池ケース
   の空間側に金属箔と薄膜無機断熱材の積層体を１層もし
   くは複数層形成し、前記内・外部電池ケースを接合して
   高真空状態で封口し、内部電池ケースに素電池、発熱剤
   ペレット、断熱材を装填した熱電池。
2. （２）金属箔がアルミニウム、銅である特許請求の範囲
   第１項記載の熱電池。
3. （３）薄膜無機断熱材がクオーツ繊維紙（主成分ＳｉＯ
   ＿２）、アルミナ繊維紙（主成分Ａｌ＿２Ｏ＿３）、ジ
   ルコニア繊維紙（主成分ＺｒＯ＿２）又は、アルミナ・
   クオーツ繊維紙（主成分Ａｌ＿２Ｏ＿３・ＳｉＯ＿２）
   である特許請求の範囲第１項記載の熱電池。
4. （４）金属箔層、薄膜無機断熱材層を蒸着により形成し
   た特許請求の範囲第１項記載の熱電池。