JPH01192368A - ウィルス性疾患治療システム - Google Patents

ウィルス性疾患治療システム

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JPH01192368A
JPH01192368A JP63014521A JP1452188A JPH01192368A JP H01192368 A JPH01192368 A JP H01192368A JP 63014521 A JP63014521 A JP 63014521A JP 1452188 A JP1452188 A JP 1452188A JP H01192368 A JPH01192368 A JP H01192368A
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JP
Japan
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virus
blood
average pore
plasma
pore diameter
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Application number
JP63014521A
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English (en)
Inventor
Michitaka Iwata
岩田 道隆
Kenji Kamiide
上出 健二
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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  • Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • External Artificial Organs (AREA)
  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、二段膜濾過法によって血液中のウィルスを除
去するウィルス性疾患治療システムに関する。
日本における献血人口はおよそ800万人(昭和59年
)であり、医療に必要な血液としてはまだ不足である。
特に血漿分画製剤用は、充血と輸入血漿によって補われ
ている。一方、エイズウィルスは1978年に患者が発
生して以来、世界の患者数は指数関数的に増加し、米国
では、1987年の2月に入って、3万人を越えたと言
われている。日本でも1987年3月12日現在29人
で、その殆どが血友病患者で、米国から輸入した治療用
の血液製剤によって感染している。
またB型肝炎の保菌者は、全世界で約2億人と推定され
、そのうち日本には約300万人の保菌者かいると言わ
れている。B型肝炎もエイズウィルスと同様に輸血より
感染し、慢性肝炎、肝硬変症、肝ガンという重篤な疾病
に進行することがある。
しかしながら、エイズやB型肝炎を発病した患者の根本
的な治療法は未だ確立されていない。
(従来技術) B型肝炎やエイズウィルスは主として血液や唾液を媒介
して伝染する。そのため、たとえばプール血漿からの血
漿分画製剤の製造工程中に加熱滅菌する方法か採用され
ている。またその他に、化学反応を利用してウィルスを
不活性化する方法、アルカリ水溶液あるいは紫外線等で
滅菌処理する方法等がある。それらは全て輸血などに使
用する血液製剤中のウィルスを不活性化する方法であり
、エイズおよびB型肝炎を発病した患者に対しての治療
法や予防としてのワクチンはないに等しい状況である。
西原らは、B型(慢性)肝炎に対する免疫療法手段とし
てDFP(doubule  filtration 
 plasmapheresis)によるHBVの除去
を試みた(西原利治 他、人工臓器、14(4)、17
62 (1985))。その結果HBsAgは97%阻
止し、DNA−P(B型肝炎ウィルスのDNA合成酵素
であり、ゾーン粒子中に存在する)の場合には、原液濃
度に対して濾液中には検出されていない。しかし、タン
パク質の透過率は低く、たとえばγ−グロブリン、アル
ブミンの透過率はそれぞれ60%、71%である。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は、二段膜濾過法を採用し、−成膜で血液を血球
と血漿に分離し、分離された血漿中のウィルスを二次膜
で除去する。しかもその二次膜はタンパク質の吸着が少
ないため、タンパク質の透過率が非常に高い。本発明は
このように中空繊維を二段に用いて、ウィルス性疾患者
の血液中のウィルスを除去し延命効果が期待できる閉鎖
体外循環回路治療システムを提供することを目的とする
(問題点を解決する手段) 本発明の要旨は、血液中のウィルスを除去する閉鎖体外
循環回路において、血液を水濾過速度法による平均孔径
が0.2〜0.5μmで、かつタンパク質の透過率が9
5%以上である多孔性中空繊維の中空内部に、膜間差圧
100mmHg以下て流動させ、血液から血漿を分離し
、その分離された血漿を、再生セルロース多孔性中空繊
維であって、水濾過速度法による平均孔径が0.1μm
以下で、かつウィルス径の0.5倍以上、1.0倍以下
で、極小平均孔径が0.04〜0.20.μm、極小面
内空孔率(Pre)が0.1〜0.5であり、膜厚方向
に10層以上の層を持つ層状構造を有し、中空繊維の膜
厚が10μm以上であり、かつウィルスの除去率が90
%以上で、タンパク質の透過率が85%以上である中空
繊維で濾過することを特徴とする二段膜濾過法によるウ
ィルス性疾患治療システムにある二本発明の治療システ
ムを用いるとウィルス性疾患者の延命効果が期待できる
本発明の第1の特徴は、二次膜が再生セルロースで構成
されている点にある。
再生セルロースを素材とした多孔性中空繊維とは、内壁
面および外壁面を電子顕微鏡で観察した際、明瞭に孔が
認められ、その孔の存在比率(面積比率)が5%以上を
占めている中空繊維であり、かつその素材の90%以上
がセルロース分子で構成されているものを意味する。
再生セルロースは血液中のタンパク質の吸着が少ない。
同一の膜面積で比較して、従来公知の、たとえばポリオ
レフィン類、セルロースエステル類に比較して、タンパ
ク質の吸着量は1/3以下である。しかも吸着後のタン
パク質の親離が著しく早く、たとえばタンパク質を吸着
させた本発明の中空繊維を生理的食塩水へ浸漬させると
直ちにタンパク質が親離する。そのため、タンパク質に
よる膜の目づまりが起こりにくい。しかし、逆にウィル
スを膜の吸着作用によって除去する効果はほとんど期待
できない。
再生セルロースの中でも、銅アンモニア法再生セルロー
スが最も望ましい。ここで銅アンモニア法再生セルロー
スとはセルロース銅アンモニア溶液より得られたセルロ
ースを意味する。銅アンモニア法再生セルロースでは水
溶液中のタンパク質の吸着が他の高分子素材に比べて著
しく小さい。
そのため吸着に原因した中空繊維表面でのケーク層の形
成が銅アンモニア法再生セルロースではほぼ完全に防止
でき、中空繊維の濾過速度の経時的な減少をおさえるこ
とができる。
再生セルロースでありながら、銅アンモニア法再生セル
ロース多孔性中空繊維は力学的性質が優れている。また
親木性も高く、水溶液系の濾過に好適である。
再生セルロースの製造方法には、ビスコース法、セルロ
ースエステルのケン化法、銅アンモニア法など種々のも
のがあるが、製造方法の相違により物理的、化学的な性
質において異なり、r再生セルロース1として一律に論
じつるものではない。銅アンモニア法では、再生するた
めに不可欠な酸処理により銅の除去に伴う微細な孔の発
生が認められるため、銅アンモニア法再生セルロース中
空繊維はタンパク質の透過性においても特異な挙動を示
す。
再生セルロースは、0.lNNaOHNaOH水溶鐘中
分が少なければ、少ないほど望ましい。40℃、48時
間、0.INのNaOH水溶液中に浸漬した際、溶解分
が1100pp以下であれば、この再生セルロース多孔
性中空繊維は血漿中のウィルスを除去するのに最も適し
ている。
このような再生セルロースを「セルロース/アルカリ水
溶液法再生セルロース」という。
上述のようなセルロースから多孔性中空繊維を作製する
には、高純度セルロースからなる原液を用いて銅アンモ
ニア法再生セルロースを作製するか、あるいは多孔性中
空繊維を作製後に、0.INのNaOH水溶液で72時
間以上洗浄処理すればよい。高純度セルロース原料を用
いれば、上記溶解分が著しく減少するので、より好まし
い。ここで、r高純度セルロース原料」とは、α−セル
ロース含有率が95wt%以上で、重合度が500以上
の木綿リンターおよび木材パルプを指す。
これらの原料について、ブリーチン、洗浄工程中での分
解および酸化を防止しつつ、不純物の混入を避けるため
、常に精製された水を用いると良い。
本発明の第2の特徴は、特定された孔構造である。すな
わち、特定の平均孔径範囲と面内空孔率(Pre)とを
持つミクロ相分離法で作製された多孔性中空繊維を用い
る点にある。B型肝炎ウィルス(HBg)の直径が約4
2nm、エイズウィルスの直径が約1100n、成人T
細胞白血病ウィルスの直径が約1100nであるので、
多孔性中空繊維の平均孔径は10’On m以下である
ことがまず推測できる。
本発明の二次膜の特徴は、ウィルスの除去率を高め、か
つタンパク質の透過率を高めるために、特定された膜構
造と特定された孔特性との組み合わせが特に重要である
すなわち、水濾過速度法による平均孔径がウィルス径の
0,5倍以上、1.0倍以下で、極小平均孔径が0.0
4〜0.20μm、極小面内空孔率(Pre)が0.1
〜0.5であり、膜厚方向に10層以上の層を持つ層状
構造を有する多孔性中空繊維である。
ここで、膜厚方向に層状構造を持つ中空繊維とは、■外
壁面または内壁面に平行な面内では、均質な構造を持ち
、■ある孔径分布と平均孔径、Preがそれぞれの層で
定義され、■膜表面からの距離を異にする面の相互につ
いては、孔径分布、平均孔径、Preのいずれもが膜表
面からの距離に依存して変化し、■膜面に平行な2方向
のいずれにおいても均質な構造を持つことを意味する。
均質な構造とは、孔か無秩序に配列している構造てあり
、任意の2ケ所で平均孔径を電子顕微鏡で1jll定し
た場合、後述の(1)式で算出される3次の平均孔径〒
3の値の差が相対値として、20%以内で一致すること
を意味する。また、膜表面に垂直な断面の構造は、直径
0.1〜2μmの粒子(粒子直径を282とする)の堆
積物で近似される。本発明でいう層の数とは、膜厚をT
とすると、T/4S2で定義される。また極小平均孔径
とは、273の膜厚方向での距離依存性での極小値を意
味し、極小面内空孔率(Pre)とは、面内空孔率の膜
厚方向での距離依存性での極小値を意味する。
平均孔径が大きくなるに従って、濾過速度が大きくなる
。したがって、平均孔径が大きければ大きいほどよい。
しかし、平均孔径が大きくなると濾液中のウィルス濃度
が上昇し、除去率90%以上を達成することが困難にな
る。平均孔径が、水濾過速度法による平均孔径がウィル
ス径の0.5〜1.0倍であればウィルスの除去率が9
0%以上となる。この除去効率は、膜厚方向の層の数が
10層以上になると急速に上昇する。層の数が10層以
上であれば、たとえば極小平均孔径が除去すべきウィル
スの直径の1.0倍以上でも濾液中のウィルス除去率は
90%以上となる。層数が多くなればなるほど水濾過速
度法による平均孔径が大きくても上記のウィルス除去能
を持つ。しかし極小平均孔径が除去すべきウィルスの直
径の4倍を越えると層数を100層としても上記のウィ
ルス除去率を与えることは出来ない。層数が多くなれば
濾過速度が減少するため、層数を著しくは大きく出来な
い。また層数およびウィルス径と極小平均孔径との比が
一定の条件下で、ウィルス除去率をさらに高め、かつ濾
過速度を大きく保つには、極小平均孔径は、0.04〜
0.2μmでかつ極小面内空孔率が0.1〜0.5であ
ることが必要である。
一般に、極小面内空孔率が大きくなるとウィルス除去能
が減少する。そのため、極小面内空孔率と膜厚との適当
な組み合わせを選択することが好ましい。膜厚は、従来
の非対称膜では薄ければ薄いほど良いと信じられていた
が、ウィルス除去率を前述のように、90%以上かつタ
ンパク質の透過率が85%以上にするためには、膜厚は
10μm以上が必要である。また力学的性質との関係か
ら、膜厚は大きければ大きいほど良い。しかし、膜厚が
大きくなるとタンパク質の吸着量が増大し、あるいは濾
過速度が減少する。層状構造体としての作用が十分発揮
出来ること、および層状構造体の作製の容易さから、膜
厚は100μm以下であることが好ましい。
本発明の特徴すなわち、高いウィルス除去率、大きな濾
過速度、濾液中のタンパク質濃度が高く、経時的な濾過
特性の変化が少ないという特徴は、特定された多孔膜形
状を与えることによって達成される。すなわち本発明に
用いる多孔性中空繊維は、内径200〜800μmの円
形の断面を持つ中空繊維形状とし、膜厚が20〜100
μmで、連続貫通部を持ち、5〜50cmの長さを持つ
ように設計するのか好ましい。
これらの特定された形状により、ウィルスを限外濾過す
る際に共存するタンパク質の変性か防止できる。おそら
くは、濾過前の溶液へ負荷されるすり速度、溶液の流れ
(流線)の平滑さ、および孔を通過する際の局所的なす
り速度とタンパク質の変性との相関性が存在するためと
思われる。
ウィルスを含む溶液中には、タンパク質も存在し、その
ため溶液の粘度は濾過時間と共に増大する。中空繊維の
長さが長く、また内径が小さくなると中空繊維に負荷す
る圧力を大きくする必要がある。内径を大きくすればタ
ンパク質の変性は減少するが、負荷可能な圧力は急速に
減少し、中空繊維内部に残留する溶液量は増大し、また
同一有効面積を持つ濾過装置として大型化する。したが
って、中空繊維の内径は200〜800μmに設計する
のが好ましい。中空繊維の長さは、内径に応じて変動さ
せるべきであるが、上記の内径範囲の場合には、有効長
さは5〜50cmが適当である。特定された内径、膜厚
の条件下ではPreが増大すると中空繊維の力学的性質
は低下する。
限外濾過速度を大きく、かつウィルスの除去能を大きく
保つには、Preの最適範囲は0.15〜0.45であ
ることが好ましい。この条件下で中空繊維の力学的性質
を水中でも十分実用的な範囲内に設計することが望まし
い。
本発明に用いる中空−維の1例としては、セルロース濃
度3〜10 w t%の銅アンモニア溶液を紡糸原液と
して中空繊維を紡糸する工程において、ミクロ相分離を
内外壁面から内部に向かってゆっくりと、同一平面内で
は同時に発生進行させることによって作製できる。巻き
取り速度は、凝固浴中への中空繊維の浸漬時間が1分以
上になるように設定される。この際、原液、中空剤およ
び凝固剤のいずれも温度制御を厳密に実施することが必
要である。ここでミクロ相分離とは、溶液中に高分子の
濃厚相あるいは希薄相が直径0.02〜数μmの粒子と
して分散し、安定化している状態を意味する。ミクロ相
分離の生起は、紡糸工程における繊維の失透現象によっ
て直接肉眼観察するか、あるいは紡糸後の繊維の電子顕
微鏡観察により、直径0.02〜数μmの粒子の存在で
観察できる。次に、本発明のシステムを図面を用いて説
明する。
第1図は、本発明の二段膜濾過によるウィルス性疾患治
療システムの例を示す模式図である。まず、患者からウ
ィルスを含む血液を血液導入口(1)を通してポンプ(
Ml)により導入し、血液貯蔵器(2)に貯蔵する。該
貯蔵器(2)には圧力計(Pl)が設けられていて、続
く第1の濾過器(3)での目詰まりなどの要因により異
常高圧となるのをモニターしている。この第1の濾過器
(3)は、公知の血漿分離器を用いることができる。例
えば、該濾過器(3)はセルロースアセテートやポリビ
ニルアルコール膜等の濾過膜によって仕切られており、
血液貯蔵器(2)から導入されたウィルスを含む血液は
、血漿導出回路(4)に設けられたポンプ(Ml)によ
る陽圧により、前記濾過膜(5)を介してウィルスを含
んだ血漿成分と血液成分とに分離される。ここで分離さ
れたウィルスを含んだ血漿成分は、血漿導出回路(4)
に設けられた血漿貯蔵器(6)を通って第2の濾過器(
7)に送られる。この際、血漿の圧力が設定圧外になっ
た場合、溶血等を起こす危険性があるため、血漿貯蔵器
(6)に圧力計(P2)が設けられていて、その圧力を
モニターしている。
本発明の特徴は、第2の濾過器が、特定された孔構造を
持つ再生′セルロース多孔性中空繊維で構成されている
濾過膜で仕切られていることである。第2の濾過器(7
)に導入したウィルスを含んだ血漿は、前記ポンプ(M
l)と後記排出回路(8)に設定されたポンプ(M3)
との流量差によって生じる陽圧により、血漿とウィルス
に分離される。分離されたウィルスは排出回路(9)を
通って排出される。この際、ポンプ(Ml)とポンプ(
M3)の流量がアンバランスになると第2の濾過器(7
)に異常な圧力が加わり安定した濾過や分離が出来なく
なる。
一方、前記第2の濾過器で分離された血漿は、導出回路
(8)を通って加温器(10)に送らわ、前記第1の濾
過器(3)から導出回路(11)を通って送られる血液
成分と合流した後、血液貯蔵器(13)を通って、患者
の体内に返還されることになる。ま・た前記第2の濾過
器(7)において除去された血漿成分内のタンパク質を
補うため、補液容器(12)からアルブミンやHES等
の補液を送っている。
以上説明したものは本発明の1例であり、たとえば、第
2の濾過器(7)でウィルスの排出回路(9)を第2の
濾過器(7)の血漿導入口に接続して、循環しながら濾
過するシステムとしても良い。
本発明の詳細な説明するに先立ち、本明細書中に用いら
れている技術用語の定義とその測定法を以下に示す。
[極小平均孔径、極小面内空孔率] 中空繊維をアクリル樹脂で包埋後、ウルトラミクロトー
ム(LKB社(スウェーデン)製ウルトラドームUl 
tratomeI[[8800型)に装着したガラスナ
イフをもちいて、中空繊維の繊維軸方向に平行に内壁面
表面〜外壁面表面の種々の位置で厚さ約1μmの超薄切
片を切り出す。その試料切片の電子顕微鏡写真を撮影す
る。試料切片の各々は内壁からの距離を異にする。注目
する切片の1crn’当たり、孔半径がr”−r+dr
に存在する孔の数をN (r)drと表示する。平均孔
半径〒3および面内空孔率Preはそれぞれ(1)式、
(2)式で与えられる。
〒3、およびPreを内壁面からの距離の関数として測
定し、それぞれの極小値を73°、Preoとする。2
r3°が極小平均孔径であり、Pre’が極小面内空孔
率に対応する。
[水濾過速度法による平均孔径コ 再生セルロースからなる多孔性中空繊維のモジュールを
作製し、そのモジュール状態で水の濾過速度Q(ml/
m1n)を測定し、(3)式に代入することにより平均
孔径を算出した。
d;膜厚(μm) 、△P:膜間圧力(mmHg )A
;モジュールの有効濾過面積(ゴ) Prρ;空孔率(−) μ;水の粘性率(cP) Prρは水膨潤時の見掛は密度ρaw、セルロース固体
の密度1.561g/crn’を用いて(4)式で算出
した。
Prp= (1−paw/1.561)   −(4)
(発明の効果) 本発明に用いた再生セルロース多孔性中空繊維は、タン
パク質の吸着が少なく、回収率が高く、かつウィルスの
除去率も高い。
そしてこの中空繊維を用いた濾過器と血漿分離器とを用
いた本発明の治療システムは、システム内でのタンパク
質の吸着が少なく、血液中の有効なタンパク質の回収率
も高く、かつウィルスの除去率も高いため、ウィルス性
疾患者の延命効果が期待できる。
(実施例) (実施例1) セルロースリンター(α−セルロース含有量96%以上
、平均分子量2.6X105)を公知の方法で調整した
銅アンモニア溶液中に4〜10wt%の各種濃度(A−
F)で溶解し、濾過脱泡を行い、紡糸原液とした。この
原液を25,0℃±0.1℃の一定温度に制御しつつ環
状紡出口の外側紡出口(外径2mmφ)より1.9m1
7m i nで吐出した。一方中空剤として、アセトン
44wt%、アンモニア0.60wt%、水55.40
wt%の混合溶液を22.0℃±0.1℃の温度で、中
央紡出口(外径0.6mmφ)より2.2mρ/ m 
i nで落下方向に吐出した。吐出された液はアセトン
44wt%、アンモニア0.58wt%、水55.42
wt%の混合溶液(25,0℃±0.1℃に制御されて
いる)中に直接吐出され3〜6m/minの速度で巻取
られた。なお、吐出直後の透明青色状の繊維は紡糸工程
が進むに従って次第に白色化し、ミクロ相分層を生起し
つつあることが肉眼で観察された。
その後凝固が進行し、巻取工程では繊維としての形状が
青白色の中空繊維となる。この中空繊維を定長で20℃
のアセトン/水(50150重量比)に1時間浸漬する
。その後2wt%の硫酸水溶液でセルロースへ再生し、
その後水洗した。水洗された中空繊維をアセトン溶液中
に浸漬し、水とアセトンとの溶媒置換後、約10%の延
伸下で中空繊維内部のアセトンを風乾により除去した。
得られた中空繊維の構造特性を表1に示す。
(以下余白) 表1 これらの中空繊維をそれぞれ1oooo本、長さ20c
mに束ねて円筒状モジュールに成型した。モジュールは
濾過使用前に蒸気滅菌し、その後PBSで中空繊維内部
を洗浄した。
ウィルスの代わりに直径35〜55nmのコロイダルシ
リカ(触媒化成工業(株)社製、Cataloid、5
l−45P)を使用し、ACDCD群生血に5 m g
 / d ILの割合で混合し、これをウィルス混人血
液のモデルとした。血清肝炎ウィルスは42nm、レト
ロウィルスは1100n〜120nmの直径を持つと言
われており、本実験に用いたコロイダルシリカは血清肝
炎ウィルスに近い粒子直径を持っている。第1の濾過器
としては、最大孔径0.2μm、内径330μm、膜厚
75μmのセルロースジアセテートホローファイバー、
膜面積0.5rn”より成る血漿分離器(旭メディカル
社製のAP−058)を使用した。第2図のシステムに
おいて、コロイダルシリカを含むACDCD群牛血3I
1.を血液導入口(1)より60mj2/minで第1
の濾過器(3)に導入し、中空繊維(5)の内□側から
外側に向けて濾過し、濾液をポンプ(M2)で30mu
/minで血漿導出回路(4)より導出し、血漿貯蔵器
(6)に導入した。その後30mu/minで第2の濾
過器(7)に導入し5時間循環しながら垂直濾過でコロ
イダルシリカと血漿とに分離した。
第2図の5時間後の血液貯蔵器(13)での液を採取し
て、コロイダルシリカ濃度を吸光法により測定し、また
タンパク質濃度をクロムクレゾールグリーン法にて測定
し、原液と比較してタンパク質の透過率とコロイダルシ
リカの除去率を求めた。
タンパク質の透過率=(濾液濃度/原液濃度)×100
(%) コロイダルシリカ除去率=ioo−(濾液濃度/原液濃
度)xlOO(%) 濾液:5時間後の血液貯蔵器(13)で採取した液 原液;ウィルス混入モデル血液 その結果を表2に示す。
ただし、試料A、Bは比較例である。表2の結果より、
試料CNFにおいては、タンパク質の透過率は85%以
上で、かつモデルウィルスの除去率は90%以上である
。したがってウィルス性疾患治療に本発明システムを用
いれば延命効果が期待できる。人体に用いる場合は、第
2の濾過器において、実施例のような垂直濾過よりも平
行濾過を採用して、少量づつ廃液し、その量だけ補液す
る第1図のシステムを用いる方が好ましい。
表2
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明のウィルス性疾患治療システムの1例
を示す模式図である。第2図は、実施例で用いたモデル
実験システムを示す模式図である。 1、血液導入口     11.直液導出回路2、血液
貯蔵器     12.補液容器3、第1の濾過器  
  13.血液貯蔵器4、血漿導出回路    Ml、
血液ポンプ5 濾過膜       M2.血漿ポンプ
6、血漿貯蔵器     M3.血漿ポンプ7、第2の
濾過器    pt、圧力計8 血漿排出回路    
P2.圧力計9、ウィルス排出回路  P3.圧力計1
0、加温器

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)血液中のウィルスを除去する閉鎖体外循環回路に
    おいて、血液を水濾過速度法による平均孔径が0.2〜
    0.5μmで、かつタンパク質の透過率が95%以上で
    ある多孔性中空繊維の中空内部に、膜間差圧100mm
    Hg以下で流動させ、血液から血漿を分離し、その分離
    された血漿を、再生セルロース多孔性中空繊維であって
    、水濾過速度法による平均孔径が0.1μm以下で、か
    つウィルス径の0.5倍以上、1.0倍以下で、極小平
    均孔径が0.04〜0.20μm、極小面内空孔率(P
    re)が0.1〜0.5であり、膜厚方向に10層以上
    の層を持つ層状構造を有し、中空繊維の膜厚が10μm
    以上であり、かつウィルスの除去率が90%以上で、タ
    ンパク質の透過率が85%以上である中空繊維で濾過す
    ることを特徴とする二段膜濾過法によるウィルス性疾患
    治療システム。
  2. (2)血漿中のウィルスを除去する中空繊維が、銅アン
    モニア法再生セルロースからなり、水濾過速度法による
    平均孔径が、0.02〜0.04μm、極小平均孔径が
    0.04〜0.10μm、Preが0.10〜0.50
    の中空繊維である請求項1記載のB型肝炎ウィルス(H
    BV)性疾患治療システム。
  3. (3)血漿中のウィルスを除去する中空繊維が、銅アン
    モニア法再生セルロースからなり、水濾過速度法による
    平均孔径が、0.04〜0.08μm、極小平均孔径が
    0.07〜0.15μm、Preが0.25〜0.50
    の中空繊維である請求項1記載のエイズウィルス(HI
    V)性疾患治療システム。
  4. (4)血漿中のウィルスを除去する中空繊維が、銅アン
    モニア法再生セルロースからなり、水濾過速度法による
    平均孔径が、0.05〜0.1μm、極小平均孔径が0
    .09〜0.17μm、preが0.25〜0.50の
    中空繊維である請求項1記載の成人T細胞白血病ウィル
    ス(ATLV)性疾患治療システム。
  5. (5)血漿中のウィルスを除去する中空繊維が、セルロ
    ース/アルカリ水溶液法再生セルロースからなる中空繊
    維である請求項1〜4のいずれか1つに記載のウィルス
    性疾患治療システム。
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