JPH0118987Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 この考案は、例えば床置用などの幅寸法の狭
い、いわゆるスリムタイプでかつ奥行の薄い空気
調和機の改良に関するものである。

〔従来の技術〕

従来のスリムタイプの空気調和機の構成は第１
図、第２図に示すごとく、空気調和機の箱体１の
下部に配管・配線等（図示せず）を行なう機械室
２が設けられその上部前面に吸込グリル３があ
り、その奥側にエアーフイルター４および熱交換
器５が配置されている。送風機６は両吸込用のシ
ロツコフアンが使用され、熱交換器５の上部に配
置され、送風機６の吸込口７は空気調和機の正面
からみて左右両側面にあり、送風機用モータ９は
その一部が送風機６内に収納され、送風機６のケ
ーシング８に取付けられている。送風機６の上部
にチヤンバー１１があり、チヤンバー１１より空
気は室内へ吹出される。

〔考案が解決しようとする課題〕

この構成の場合送風機６の吸込口７が正面から
みて左右両側面となつているのでケーシング８の
奥行寸法は大きくなり、したがつて空気調和機の
箱体１の奥行寸法は大きくなる等の欠点が生じ
た。

〔課題を解決するための手段〕

この考案はかかる欠点を除去すべくなされたも
ので、騒音、能力、入力性能を変えることなく箱
体の幅寸法は同じとして奥行寸法を従来のものよ
り小とすることができ据付面積を大幅に縮少した
製品を提供することを目的としたものであつて、
室内空気を内部に取り込むための吸込グリル、こ
の吸込グリルの後部に近接して設けられた熱交換
器、この熱交換器に対応して略平行に設けられ、
かつ少なくとも上下二段の第１及び第２の吸込口
を形成した内部ケーシング、上記下方の第２の吸
込口と上記熱交換器までの寸法は上記上方の第１
の吸込口と上記熱交換器までの寸法より広くする
と共に、上記第１及び第２の吸込口に対応して設
けられたシロツコフアン、又はターボフアンで構
成した第１及び第２の多翼形送風機、上記第１及
び第２の送風機からの風を前面に設けられた室内
吹出口へ導くため構成された第１及び第２の風
路、この第２の風路は上方の第１の送風機のケー
シング後方に設けると共に、第１及び第２の風路
と上記室内吹出口とを連通状態に形成する第１及
び第２のデイフユーザを吹出チヤンバ内に設けた
ことを特徴とする空気調和機を提供しようとする
ものである。

〔実施例〕

以下第３図および第４図に示す実施例において
この考案の詳細を説明する。

１は空気調和機の箱体、２は箱体１の下部に設
けられた配管・配線等（図示せず）を行なう機械
室、３は室内空気を取り込むための吸込グリル、
４はこの吸込グリル３にセツトされたエアーフイ
ルター、５は上記吸込グリル３の後部に近接して
略垂直に配置された熱交換器、６，６′は上記熱
交換器５の後部に上下二段に配置された第１及び
第２の２個の片吸込用シロツコフアン又はターボ
フアン等の多翼形送風機である。７，７′は上記
第１及び第２送風機６，６′の第１及び第２吸込
口で、上記熱交換器５と略平行となるように配置
するとともに、熱交換器５と第１及び第２の吸込
口７，７′までの吸込風路の寸法を上方の第１の
吸込口７から熱交換器５までの寸法Ｄより下方の
第２の吸込口７′から熱交換器５までの寸法Ｅが
広くなるように設置されている。８，８′は上記
第１及び第２送風機６，６′の内部ケーシング、
９，９′は上記第１及び第２送風機６，６′にそれ
ぞれ設けた独立したモータである。１０は下方の
第２の送風機６′より吹出される空気の第２の風
路で、上方の第１の送風機６のケーシング８の後
方に設けてある。１１は上記箱体１の前面の室内
吹出口１２から空気を吹き出すチヤンバー、１３
は吹出された空気の風向きを変更するためのガイ
ドベーン、１４，１５は上記第１及び第２の風路
１６，１０と室内吹出口とを連通状態にするよう
チヤンバー１１内に設けられた第１及び第２のデ
イフユーザーである。なお１６は第１の風路であ
る。

以上のように構成された空気調和機において上
下第１及び第２の送風機６，６′の駆動により室
内の空気は吸込グリル３より吸込まれエアーフイ
ルター４を通過して熱交換器５より熱交換された
空気は、上下第１及び第２の送風機６，６′の第
１及び第２の吸込口７，７′よりそれぞれ矢印の
巡路でチヤンバー１１内に設置された第１及び第
２デイフユーザー１４，１５によりデイフユーザ
ー端部のチヤンバー１１で合流し室内吹出口１２
より吹出される。

この考案の実施例による効果は、部品の構成は
ケーシングの位置が従来のものと90゜ずれている
のでケーシングのＡ寸法は箱体の幅寸法の範囲で
使用でき、かつ送風機は、従来の両吸込用から片
吸込用２コ使いに変更しているので従来と同一風
量・同一羽根径とした時の送風機のＢ寸法は約1/
２となり、また熱交換器の吸込面積も従来より大
きくとれるので熱交換器の奥行寸法Ｃが小さくな
り、さらに、下方の第２の吸込口から熱交換器ま
での寸法Ｅが上方の第１の吸込口から熱交換器ま
での寸法Ｄより広くしてあり、かつ下方の第２の
送風機の吹出風路を上方の第１の送風機のケーシ
ングの後部に設け、なおかつチヤンバ内には第１
および第２のデイフユーザを設けることにより、
風路からチヤンバへ吹出される風の急広がりを整
流し、第１及び第２の送風機の風速の不均一な合
流と、室内吹出部での風速の不均一をなくし、風
路の奥行寸法を小さくする効果を有するものであ
る。

〔考案の効果〕

この考案は以上述べたように、室内空気を内部
に取り込むための吸込グリルの後部に近接して熱
交換器を設け、熱交換器に対応して略平行に、か
つ少なくとも上下二段の第１及び第２の吸込口を
形成した内部ケーシング、上記下方の第２の吸込
口と熱交換器までの寸法は上記上方の第１の吸込
口と熱交換器までの寸法より広くすると共に、上
記第１及び第２の吸込口に対応して設けられたシ
ロツコフアン、又はターボフアンで構成した第１
及び第２の送風機、上記第１及び第２の送風機か
らの風を前面に設けられた室内吹出口へ導びくた
め構成された第１及び第２の風路、この第２の風
路は上方の第１の送風機のケーシングの後方に設
けると共に、第１及び第２の風路と室内吹出口と
を連通状態に形成する第１および第２のデイフユ
ーザを吹出チヤンバ内に設けた構成であるから、
チヤンバ内へ吹出される風速の不均一はなくなる
と共に、風圧損失を防止でき、据付床面積の大幅
な縮少がはかれる等の利点が生じる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の空気調和機の正面図、第２図は
第１図−断面図、第３図はこの考案による空
気調和機の正面図、第４図は第３図−断面図
である。図中同一符号は同一または相当部分を示
す。 ５は熱交換器、６，６′は第１及び第２送風機、
７，７′は第１及び第２吸込口、８，８′はケーシ
ング、１０は下方第２送風機の第２風路、１１は
チヤンバー、１３はガイドベーン、１４，１５は
第１及び第２のデイフユーザである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 室内空気を内部に取り込むための吸込グリル、
   この吸込グリルの後部に近接して設けられた熱交
   換器、この熱交換器に対応して略平行に設けら
   れ、かつ少なくとも上下二段の第１及び第２の吸
   込口を形成した内部ケーシング、上記下方の第２
   の吸込口と上記熱交換器までの寸法は上記上方の
   第１の吸込口と上記熱交換器までの寸法より広く
   すると共に、上記第１及び第２の吸込口に対応し
   て設けられたシロツコフアン、又はターボフアン
   で構成した第１及び第２の多翼形送風機、上記第
   １及び第２の送風機からの風を前面に設けられた
   室内吹出口へ導くため構成された第１及び第２の
   風路、この第２の風路は上方の第１の送風機のケ
   ーシング後方に設けると共に、第１及び第２の風
   路と上記室内吹出口とを連通状態に形成する第１
   及び第２のデイフユーザを吹出チヤンバ内に設け
   たことを特徴とする空気調和機。