JPH01159450A - スターリング機関の高温側熱交換器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、スターリング・エンジンなどの熱ガス機関
の高温側熱交換器に関し、特にそのヒータ管内に熱交換
効率の向上のため挿入される伝熱促進板の固定方法に関
するものである。

〔従来の技術〕

第３図は従来の熱ガス機関の１種であるスターリング・
エンジン高温側熱交換器を説明するための断面図であり
、図において２は高温側熱交換器の本体であるシリンダ
、１は該シリンダ２に接合され、頂部がＵ字型に曲げら
れたヒータ管、４はシリンダ２内にあるディスプレーサ
・ピストン、５はパワー・ピストンである。６はシリン
ダ２とディスプレーサ・ピストン４間の空間である膨張
室、７はパワー・ピストン５とディスプレーサ・ピスト
ン４間の空間である圧縮室である。８は再生器であり、
９はターラである。１０はヒータ管の直線部に挿入され
動作流体を撹拌するねじり板である伝熱促進板、１１は
伝熱促進板１０の端部とシリンダ２のヒータ管接合部分
とにそれぞれ溶接された伝熱促進板固定用の針金である
。

また第４図は実開昭６２−９８９８５号公報に示された
従来の熱交換器チューブの断面構造図、第５図は該チュ
ーブのねじり板の要部を示す図であり、この熱交換器チ
ューブは上記ヒータ管１に相当するものである。図中１
’ａは全体の一部がＵ字状に折り返し曲折された横断面
円形のチューブ、１０ａはチューブ１ａに内装されたね
じり板で、これはらせん状にねじられた帯状金属板から
構成されている。また３は熱交換器用チューブ１ａの曲
折部の数を増すための連結チューブ、１４は上記ねじり
板１０ａの平板状端部であり、１５は該平板状端部１４
の少なくとも先端部の幅すを上記らせん状部の幅ｄより
も小さくしてなるＷ舌状部で、ここでは該舌状部１５の
形状は曲面形状となっている。

さらに第７図は特開昭６２−１２３９２４号公報に示さ
れた従来の熱交換器用チューブにおけるねじり板の取り
付は方法を示す断面図であり、該ねじり板１０ａの両端
部には適宜な孔７が穿設されており、該ねじり板１０ａ
はチューブ１ａの外側に位置する各端部側の孔７に線材
８を挿通して固定保持されている。

次に動作について説明する。

シリンダ２に動作流体である高圧ヘリウムガスを封入し
、バーナ熱源（図示せず）によりシリンダ高温部、ヒー
タ管１を外部加熱する一方で、冷却部分をクーラ９で外
部から冷却し、これによりシリンダ２内の動作流体の熱
交換を行なう。そしてシリンダ内のパワー・ピストン５
及びディスプレーサ・ピストン４を適当な位相差をもっ
て外部から往復運動させると、熱サイクルの１種のスタ
ーリング・サイクルを構成し、自立運転するようになる
。この運転の際、スターリング・エンジンの効率をよく
するためには、バーナ熱源（図示せず）により、ヒータ
管１内の動作流体にいかに効率良く熱を伝えるかが重要
な問題となる。

この伝熱効率をよくするためにヒータ管１内には動作流
体の流れを乱すねじり板（伝熱促進板）１０が挿入され
ており、動作流体がヒータ管１内を流れる時、その流れ
がねじり板ｌＯにより乱流となり温度境界層が破壊され
、流体粒子がほぼ同率でヒータ管１内壁に接する。これ
によりヒータ管の横断面での動作流体の温度分布がほぼ
均一になり、伝熱促進板の無い場合に比べて、熱交換効
率が向上する。

〔発明が解決しようとする問題点〕

ところが、従来の熱ガス機関の高温側熱交換器では、ヒ
ータ管内に伝熱促進板１０が挿入されているために動作
流体の圧力損失は太き（なっている。従らてこのような
熱交換器の効率を上げるためには、その伝熱促進板１０
による圧力損失をなるべく少なくして、ヒータ管１の熱
伝達を促進することが必要である。またヒータ管１の曲
がり部に伝熱促進板１０が入り込むと伝熱促進板端部が
流路の多くを塞いでしまうので圧力損失が著しく増大す
る。そのため伝熱促進板を正規の位置に固定保持してお
く必要があり、固定用針金を溶接によりヒータ管１端部
に固着せねばならず、工作時間が多くかかり、溶接部の
強度および伝熱促進板の位置決め精度の信頼性が劣化す
るなどの問題があった。

この発明は上記のような問題点を解消するためになされ
たもので、伝熱促進板の固定を簡単に行なうことができ
るとともに、伝熱促進板による動作流体の圧力損失の増
加を小さく抑えることができ、これにより工作時間が短
く、強度などの信頼性及び熱交換効率の高いスターリン
グ機関の高温側熱交換器を得ることを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

この発明に係るスターリング機関の高温側熱交換器は、
そのヒータ管を、曲折加工前の直線状ヒータ管内にその
動作流体を撹拌するねじり伝熱促進板を挿入し、その後
曲折加工を施して構成したものである。

〔作用〕

この発明においては、ヒータ管の曲折部側においてもそ
の直線部側と一体につながった伝熱促進板が内装されて
いるため、この曲折部分で伝熱促進板を位置決め固定す
ることができ、−このため伝熱促進板の固定用針金が不
要となる。また伝熱促進板のヒータ管直線部側部分と曲
折部側部分とが一体につながっているため、ヒータ管内
の圧力損失の増加を少なくでき、また伝熱促進板の個数
も少なくできる。これにより工作時間の短縮及び材料費
の低減を図るとともに溶接部を削除することができ、ま
た熱交換効率を高めることもでき、この結果強度などの
信頼性及び性能を向上できる。

〔実施例〕

以下、この発明の一実施例を図について説明する。

第１図は本発明の一実施例によるスターリング機関の高
温側熱交換器のヒータ管を示し、第１図において２０は
頂部がＵ字型に曲げられ、シリンダ２１にあけられた大
刀に接合されたヒータ管である。２１は高温側熱交換器
の本体であるシリンダ、２２はヒータ管２０に内装され
ている伝熱促進板であり、その他の部品は第３図に示す
ものと同様である。上記ヒータ管２０は曲折加工前の直
線状ヒータ管に伝熱促進板２２をあらかじめ内装し、そ
の後伝熱促進板を内装した直線状ヒータ管を曲折加工し
てなるもので、ヒータ管２０に内装した伝熱促進板２２
はヒータ管の曲折部で位置決め固定され、そのヒータ管
直線部側部分と曲折部側部分とが第２図に示すように一
体につながったものとなっている。

次に作用効果について説明する。

上記のように構成されたヒータ管２０においては、ヒー
タ管２０内を流れる動作流体は、伝熱促進板２２により
曲折部においても直線部と同様に撹拌を受は乱流となり
、温度境界層が破壊され流体粒子は同率でヒータ管内壁
に接触することとなり、曲折部に伝熱促進板が無い場合
と比べて熱交換効率は向上する。伝熱促進板２２はその
ヒータ管曲折部側部分が直線部側部分とつながった一体
ものであるため、曲折加工に際し、伝熱促進板がヒータ
管２０内を塞ぐことは無く、圧力損失の増加も少な（、
さらに動作流体が流路の急縮・拡大による圧力損失を受
けることもない。

このように本実施例では、ヒータ管２０を、曲折加工前
の直線状ヒータ管内にあらかじめ伝熱促進板２２を内装
し、その後曲折加工を行なって構成したので、伝熱促進
板をそのヒータ管直線部側部分と曲折部側部分とがつな
がった一体ものとすることができ、これにより圧力損失
の増加を低減して工作時間を短縮し、材料費を削減し、
さらに伝熱促進板の個数を少なくすることができる。さ
らに、伝熱促進板の固定用針金が不必要となり、このた
め溶接部を削除して強度などの信頼性を向上できる。

なお、ヒータ管の内径１本数、あるいは伝熱促進板の板
厚、ピンチ、長さは限定するものではなく、またヒータ
管の頂部曲げ半径についても同様である。

また、上記実施例ではスターリング・エンジンの高温側
熱交換器について述べたが、本発明は高温側熱交換器を
使用するＶＭ冷凍機、ＧＭ冷凍機などにも適用すること
ができる。

〔発明の効果〕

以上のように、この発明に係るスターリング機関の高温
側熱交換器によれば、ヒータ管内に、そのヒータ管直線
部側から曲折部側に渡って動作流体を撹拌する一体もの
のねじり伝熱促進板を内装したので、伝熱促進板の固定
を簡単にできるとともに、圧力損失の増加を小さく抑え
ることができ、これにより強度などの信頼性及び熱交換
効率を向上し、しかも工作時間の短縮を図ることができ
る効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例によるスターリング機関の
高温側熱交換器を示す断面図、第２図は該高温側熱交換
器に接続されたヒータ管の曲折部を示す拡大断面図、第
３図は従来の熱ガス機関の高温側熱交換器を示す断面図
、第４図は従来の熱交換器用チューブを示す断面図、第
５図は該チューブ内のねじり板の主要部を示す図、第６
図は該ねじり板の取り付は方法を示す断面図である。 ４・・・ディスプレーサ・ピストン、５・・・パワー・
ピストン、６・・・膨張室、７・・・圧縮室、８・・・
再生器、９・・・ターラ、２０・・・ヒータ管、２１・
・・シリンダ、２２・・・伝熱促進板。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）スターリング機関のシリンダに、曲折部を有する
   複数のヒータ管を接続するとともにこれらに動作流体を
   封入してなり、該ヒータ管を外部から加熱して熱交換を
   行なうスターリング機関の高温側熱交換器において、 上記ヒータ管は、上記動作流体を撹拌するねじり板から
   なる伝熱促進板を内装したものであり、該伝熱促進板は
   そのヒータ管曲折部側部分と直線部側部分とが一体につ
   ながったものであることを特徴とするスターリング機関
   の高温側熱交換器。
2. （２）上記ヒータ管は、曲折加工前の直線状のヒータ管
   に上記伝熱促進板を挿入し、その後曲折加工を施してな
   るものであることを特徴とする特許請求の範囲第１項記
   載のスターリング機関の高温側熱交換器。