JPH01150439A - 双ベルト式連続鋳造機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は、１対のベルトおよび短辺側板で囲まれる鋳
造空間をそなえる双ベルト式連続鋳造機に関する。

（従来の技術） 双ベルト式連続鋳造機は、相対するベルトおよび短辺側
板で構成される鋳造空間に溶湯を注ぎ、ベルトの循環と
同期して凝固鋳片を連続的に引き抜くもので、ベルトの
背後にはベルトの冷却および支持に供する冷却パッドを
そなえてなる。

特開昭６１−３７３５５号および同６１−１２９２５９
号各公報には、ベルトと冷却パッドとの間に高王水膜を
形成し、ベルトの冷却および支持をはかることについて
開示されている。

相対する冷却パッドの間隔は上から下まで一定に設定さ
れているが、短辺側板より下方では鋳片側端部に相当す
る位置において冷却パッドとベルト間の水圧が低下する
ため溶鋼静圧によってベルトが冷却パッド側へふくらみ
、ベルトと冷却パッドが接触し、いわゆる水膜切れが生
じる。

水膜切れ現象は、ベルト冷却能低下によるベルト熱変形
を引き起こすのみならず、ベルトや冷却パッドの摩耗お
よび鋳片の割れなどの諸問題の原因となる。

（発明が解決しようとする問題点） そこでこの発明は、双ベルト式連続鋳造機における水膜
切れを有利に回避する構造について提案することを目的
とする。

（問題点を解決するための手段） この発明は、一定の距離にわたって溶融金属を保持する
ための間隙を維持しつつ循環する１対の対向配置にかか
るベルトと、これらベルト相互間の両側縁部に位置させ
た１対の短辺側板とで鋳造空間を構成し、ベルトの背後
にベルトの支持および冷却を司る１対の冷却パッドをそ
なえるベルト式連続鋳造機において、冷却パッド間の距
離を少なくとも短辺側板より下方では上部から下部へ漸
増させてなる双ヘルド式連続鋳造機である。

（作　用） 上述したように従来の双ベルト式連続鋳造機における冷
却パッドの間隔は上から下まで一定であるため、第２図
に短辺側板の下方での鋳型断面を示すように、鋳片（ａ
）側端部付近の水膜圧力Ｐ８は溶鋼静圧Ｐｓに比し小さ
くなる。

これは水膜（ｂ）を形成する冷却水が矢印（ｃ）方向に
流出するためで、水膜圧力が減少すると第３図に示すよ
うに、ベルｌ−（ｄ）が鋳片（ａ）に生じたバルジング
によって押されて冷却パッド（ｅ）と接触し水膜切れが
生じる。

−たび第３図のように変形すると、その形状で鋳片の凝
固が進行するため、鋳型通過時は常に膜切れ状態となる
。

水膜切れが発生するとベルトが摩耗するほか、鋳片に縦
割れが生じる不利がある。すなわち水膜切れによってベ
ルトと冷却パッドとが接触すると、鋳片は幅方向に収縮
しようとしてもベルトと鋳片と冷却パッドが接触して一
体化しているため鋳片の両側に拘束力が働き結果的に鋳
片の幅方向に引張り応力が働くため、縦割れが発生する
。

そこでこの発明は、少なくとも短辺側板より下方の冷却
パッド間隔を徐々に広げて膜切れの発生を防止する。バ
ルジングの量は溶鋼静圧に比例して増加するが、冷却パ
ッド間隔を徐々に広くしたことによってベルトが冷却パ
ッドと接触するまで押されることはなく、膜切れは発生
しない。

（実施例） 第１図に、この発明に従う双ベルト式連続鋳造機を示す
。

図示の双ベルト式連続鋳造機は、所定の距離にわたって
鋳造金属（溶融金属やその凝固シェル等の鋳造材料）を
保持するための間隙を維持しつつ、それぞれ複数個のガ
イドロール３ａ、　３ｂ、　３ｃを介して軸回移動する
対向配置とした１対の長辺面を支持する金属製のベルト
１．２と、それら両ベルト相互間にあって各々の側縁近
傍で緊密に接している短辺面を支持するための上広下す
ぼまり状の短辺側板４．５とで４方を限局して鋳造空間
とするしくみになっている。

該鋳造空間に浸漬ノズル６から溶融金属を給湯すると、
ヘルド１，２の背後にそれぞれ配した１対の冷却パッド
７ａ、　７ｂによって冷却されたベルト１．２に接触し
た溶融金属は凝固殻を形成しながら下方に引き抜かれる
。

冷却パッド７ａ、　７ｂは、その間隔が上から下へ漸増
するように配し、具体的には短辺下端に対応する位置で
の間隔ｔ。とガイドロール３ｃに対応する位置（Ｂ）で
の間隔１．との差（ｔ＋−ｔｏ）が鋳型長３．８ｍのと
きに０．１〜１．０ｍｍの範囲になる、上から下へ広が
るテーパを設けてなる。

（ｔ＋　　ｔｏ）が０．１Ｍ未満になると水膜切れが発
生し、また１、０ｍｍをこえると水膜の冷却能が低下し
て熱変形が生じるため、０．１〜１．０ｍｍの範囲が好
適である。

次に、この発明に従う双ベルト式連続鋳造機を用いた連
続鋳造について、具体的に説明する。

下記の諸元になる双ヘルド式連続鋳造機にて、１６０Ｌ
の低炭アルミキルド鋼を鋳造速度１５ｍ／ｍｉｎで厚さ
３０胴、幅１０００ｍｍの鋳片に鋳造したところ、ベル
トの摩耗もなく、得られた鋳片に縦割れは全くみられな
かった。

記 ベルト厚＝１．２〜１．６ｍｍ 鋳型長（メニスカス−下ロール）：３．８ｍベルト−冷
却パッド間隔：０．５ｍｍ 冷却パッド間隔ｔｏ　　：　３０．Ｏｍｍｔ＋　　：　
３０．４ｍｍ Ｌ　　　ｔｏ　　：　０．４　　ｍｍ 冷却水圧：　０．７〜２．５　ｋｇ／ｃｍ２（発明の効
果） この発明によれば、膜切れの発生を防ぐことができ、し
たがってベルト摩耗の抑制および鋳片の縮割れの防止を
それぞれ実現し得る。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明に従う双ベルト式連続鋳造機の説明図
、 第２図はベルト表裏での圧力分布を示す説明図、第３図
は水膜切れを示す断面図である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、一定の距離にわたって溶融金属を保持するための間
   隙を維持しつつ循環する１対の対向配置にかかるベルト
   と、これらベルト相互間の両側縁部に位置させた１対の
   短辺側板とで鋳造空間を構成し、ベルトの背後にベルト
   の支持および冷却を司る１対の冷却パッドをそなえるベ
   ルト式連続鋳造機において、 冷却パッド間の距離を少なくとも短辺側板 より下方では上部から下部へ漸増させてなる双ベルト式
   連続鋳造機。