JPH0113570Y2 - - Google Patents

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JPH0113570Y2
JPH0113570Y2 JP3453184U JP3453184U JPH0113570Y2 JP H0113570 Y2 JPH0113570 Y2 JP H0113570Y2 JP 3453184 U JP3453184 U JP 3453184U JP 3453184 U JP3453184 U JP 3453184U JP H0113570 Y2 JPH0113570 Y2 JP H0113570Y2
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valve
housing
rotating shaft
turbine
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Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、回転霧化頭を高速回転させることに
より霧化された帯電塗料粒子を電気力線に沿つて
被塗物に向け飛行塗着させるようにしてなる形式
の静電噴霧装置に関するものである。
従来、この種の静電噴霧装置は、回転軸を玉軸
受またはコロ軸受等の軸受を介して支持し、該回
転軸の一端側に空気駆動式のタービンを取付ける
と共に、その他端側に回転噴霧化頭を取付け、該
タービンによつて回転霧化頭を高速回転しつつ高
電圧を印加し、該回転霧化頭に供給された塗料を
微粒化するように構成されている。そして、塗料
を微粒化するには、回転噴化頭を高速回転し、接
液面に供給された塗料を遠心力によつて薄いフイ
ルム状液流として放出端縁(エツジ)に流下せし
め、該放出端縁からは塗料の液糸(カスプ)とし
て放出し、さらにこの液糸を静電的に微粒化する
ことによつて帯電塗料粒子とするようになされて
いる。
ところで、液体塗料を塗料粒子として微粒化
し、被塗物に塗着せしめる場合には、形成される
塗装面の塗膜品質は塗料粒子の最大粒径と平均粒
径によつて決定されるものであり、最大粒径が大
きいときには塗膜品質を著るしく低下させること
が知られている。このため、回転霧化頭の回転数
の大小が粒径に大きな影響を与え、該回転霧化頭
の回転数が大きくなればなるほど、粒径を小さく
することができ、それだけ塗膜品質を向上させる
ことができる。
しかし、上記従来技術によるものは、回転軸を
支持する手段として玉軸受やコロ軸受を使用して
いるため、これら軸受の焼付き防止等の点からそ
の回転許容量は25000〜40000rpmが限界である。
ところが、回転霧化頭の回転数が40000rpm程度
以下である場合には、塗料の平均粒径はかなり大
きくなり、良好な塗膜品質を得ることができない
という問題がある。
このような問題点を解決するため、回転軸を非
接触で支持する軸受として静圧空気軸受を使用
し、回転霧化頭の回転数を60000〜100000rpm程
度まで高めるように構成したもの、例えば特開昭
56−115652号公報に示すような静電噴霧装置が知
られている。
即ち、上記従来技術による静電噴霧装置は、内
部に軸線方向に軸穴が形成されると共に該軸穴の
一端側に半径方向にタービン室が形成されたハウ
ジングと、該ハウジングの軸穴内に遊嵌された回
転軸と、前記ハウジングのタービン室内に遊嵌さ
れ前記回転軸の一端側に固着されたタービンと、
前記ハウジング外に位置して前記回転軸の他端側
に固着された回転霧化頭と、前記回転軸を非接触
状態で支持するために前記回転軸の周囲に位置し
て前記ハウジングに設けられたラジアル空気軸受
と、前記タービンを非接触状態で支持するために
前記タービンの両側面に位置して前記ハウジング
に設けられたスラスト空気軸受とから大略構成さ
れ、タービンに高圧空気を供給することによつて
回転軸を高速回転すると共に、ラジアル軸受、ス
ラスト軸受に高圧空気を供給して回転軸を軸支
し、一方回転霧化頭に塗料を供給して放出端縁か
ら塗料粒子を噴霧するようになされている。
このように、静圧空気軸受を用いた静電噴霧装
置は、玉軸受やコロ軸受等を用いたものに比較し
て2倍以上の高速回転数を得ることができると共
に、ハウジングを小形化することができる。
ところで、前述した従来技術による静電噴霧装
置は、例えば第1図に示す如く構成されている。
即ち、タービンおよびスラスト、ラジアルの静圧
空気軸受を内蔵したハウジング101と、該ハウ
ジング101内でスラスト、ラジアルの静圧空気
軸受によつて回転自在に軸支されると共に、ター
ビンによつて駆動される回転軸102と、該回転
102の先端に固着されたベル型の回転霧化頭1
03とを有し、該回転霧化頭103はハブ部材1
04と、該ハブ部材104に取付けられるた霧化
頭本体105とからなる。そして、ハブ部材10
4には接液面104Aが形成されると共に、複数
の塗料通路104B,104B,…が形成され、
また霧化頭本体105は各塗料通路104Bから
の塗料を薄いフイルム状に薄膜化する接液面10
5Aが形成され、その先端は放出端縁105Bと
なつている。さらに、ハウジング101には斜め
に向けて塗料チユーブ106が固着され、該塗料
チユーブ106の一端は後述の色替弁107に接
続され、その他端はハブ部材104内に挿入さ
れ、接液面104Aに塗料を滴下するようになつ
ている。
107はA,B,…N色からなる塗料と、エア
およびシンナを供給する色替弁、108は塗料
弁、109は開閉弁、110は廃液タンク、11
1は色替弁107と塗料弁108との間を接続す
る塗料パイプ、112は塗料弁108と塗料チユ
ーブ106との間を接続する塗料パイプ、113
は塗料弁108と廃液タンク110との間を接続
する廃液パイプで、該廃液パイプ113の途中に
開閉弁109が挿入されている。
そして、回転霧化頭103への塗料供給時には
開閉弁109を切換位置イとすると共に塗料弁1
08を切換位置ロとして、色替弁107から所定
の塗料を供給すればよい。また、塗料パイプ11
1の洗浄時には塗料弁108を切換位置イとする
と共に開閉弁109を切換位置ロとし、色替弁1
07からの高圧のエア、シンナによつて該塗料パ
イプ111を高速洗浄する。さらに、塗料パイプ
112、回転霧化頭103の洗浄時には塗料弁1
08を切換位置ロとし、色替弁107からの低圧
エア、シンナによつて、これらを低速洗浄し、し
かも廃液を廃液回収用シユラウドで受けることに
より塗装ブース内に廃液が飛散しないようにして
いる。
前述した形状の回転霧化頭103を用いる場合
には、回転軸102をスラスト、ラジアルの静圧
空気軸受によつて支持させる構成とすることによ
り、回転霧化頭103の回転数を高め、ハウジン
グ101の形状を小形化しうるようにしたにも拘
わらず、次のような欠点があつた。
第1に、回転霧化頭103のハブ部材104
に、回転軸102の外側に位置して塗料チユーブ
106を挿入する必要があると共に、該回転霧化
頭103はハブ部材104と霧化頭本体105と
から構成されるものであるため、全体形状やベル
口径が大型化してしまう。この結果、噴霧パター
ンが大きくなつてしまい、いわゆる平吹き、また
はスポツト吹き等を行なうのに適さないという欠
点がある。
第2に、塗料チユーブ106はハウジング10
1に対して斜めに取付けられるものであるため、
静電噴霧装置を工業用ロボツトやレシプロケータ
に取付けて使用するとき、塗料チユーブ106に
接続される塗料配管が邪魔となり、狭隘な部位を
有する被塗物には塗装を施すことができないとい
う欠点があつた。
第3に、塗料弁108はハウジング101外に
設けられるものであるため、塗料チユーブ106
と該塗料弁108との間を塗料パイプ112を介
して接続する必要があり、色替時においては該塗
料パイプ112内に充満している前色塗料は廃液
として廃液回収用シユラウドに排出しなくてはな
らない。このため、塗料パイプ112が長い場合
には回転霧化頭103を覆うように設ける廃液回
収用シユラウドも大型なものを必要とし、シユラ
ウド伸縮用シリンダも必要となる等、廃液回収機
構が大型化する欠点がある。
第4に、回転霧化頭103、塗料パイプ112
を洗浄する際、低速洗浄とする必要があるが、塗
料パイプ112内に残存する前色塗料が多けれ
ば、それだけ洗浄時間が長くなる欠点がある。
本考案は、前述した従来技術の穴点に鑑みなさ
れたもので、塗料供給通路となる内筒と、該内筒
の間に塗料排出通路とを、回転軸内に同軸に挿通
すると共に、塗料弁を構成する弁体を回転霧化頭
に可及的に近づけた位置に配設することによつ
て、回転霧化頭の口径を初め、ハウジング全体の
形状を小型化し、また回転霧化頭の洗浄性を高め
ると共に工業用ロボツトやレシプロケータへの装
着性を高めることができるようにした静電噴霧装
置を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するたに、本考案が採用する構
成の特徴は、回転軸内には該回転軸に対して非接
触状態で外筒を挿通すると共に該外筒内に内筒を
挿通し、該内筒内を回転霧化頭の接液面に向けて
塗料を供給する塗料供給通路の一部として形成
し、前記内筒と外筒との間は該塗料供給通路と恒
常的に連通する塗料排出通路の一部として形成
し、前記塗料供給通路の途中には前記回転霧化頭
近傍に位置して弁座に離着座する弁体を設け、ま
た前記内筒内には弁軸を挿通し、該弁軸の一端側
を前記ハウジングに設けられた弁駆動装置に取付
け、該弁軸の他端側には前記弁体を取付けたこと
にある。
以下、本考案について、第2図および第3図に
示す実施例に基づき詳述する。
図面において、1は金属体からなる円筒状のハ
ウジングで、該ハウジング1には軸線方向に軸穴
2が穿設され、該軸穴2の一端側には半径方向に
円形のタービン室3が形成され、該軸穴2の他端
は開口している。4は前記軸穴2内に該軸穴2と
半径方向に微小な間隙を有して遊嵌された金属材
からなる中空状の回転軸で、該回転軸4には軸線
方向に中空穴4Aが穿設されると共に、その先端
はハウジング1外に位置してテーパ面4Bとなつ
ている。5はタービン室3内に該タービン室3と
軸線方向に微小な間隙を有して遊嵌された金属材
からなる円板状のタービンで、該タービン5は回
転軸4の一端側に例えば溶接、ボルト等の手段で
固着され、かつ該タービン5の外周面には多数の
羽根5A,5A…が設けられている。
6はハウジング1外に位置して前記回転軸4の
他端側に固着された回転霧化頭で、本実施例の場
合回転霧化頭6は筒型ないしベル型霧化頭が用い
られる。ここで、前記回転霧化頭6は回転軸4の
テーパ面4Bに嵌合される霧化頭本体7と、該霧
化頭本体7を回転軸4の中空穴4A先端に螺着す
るセツトボルト8とから構成され、前記霧化頭本
体7とセツトボルト8との内周面側は先端に向け
て拡開する接液面9を形成している。なお、前記
セツトボルト8には軸線方向に後述のノズル取付
部材29用の挿通穴8Aが形成されている。
10は軸穴2に対して回転軸4を非接触状態で
支持するために該回転軸4の周囲に位置してハウ
ジング1に配設されたラジアル空気軸受で、該ラ
ジアル空気軸受10は回転軸4の外周を囲むよう
にハウジング1に固着された焼結金属の如き多孔
質金属材からなるスリーブ状軸受10A,10A
と、該軸受10Aの外周面側に位置して軸穴2と
同心状に形成された空気室10Bとから構成され
ている。そして、前記空気軸受10は軸受10A
と空気室10Bとから静圧空気軸受を構成し、後
述する如く空気室10Bに供給された高圧空気を
軸受10Aから図中矢示方向に噴出することによ
り、回転軸4を非接触状態で支持することができ
る。
また、11,11はタービン室3に対してター
ビン5を非接触状態で支持するために該タービン
5の両側面に位置してハウジング1に配設された
スラスト空気軸受で、該空気軸受11はタービン
5の両側面を挾むようにハウジング1に固着され
た焼結金属の如き多孔質金属材からなる円環状の
軸受11A,11Aと、該軸受11Aの背面側に
位置してハウジング1に形成された空気室11B
とから構成されている。そして、前記各空気軸受
11も静圧空気軸受を構成し、空気室11Bに供
給された高圧空気を図中矢示方向に噴出すること
により、タービン5を非接触状態で支持すること
ができる。
12はハウジング1に形成された軸受用空気通
路で、該空気通路12の一端は圧気源(図示せ
ず)と接続され、その他端は各空気軸受10,1
1の空気室10B,11Bと接続されている。1
3は排気通路で、該排気通路13の一端は各空気
軸受10,11の途中の軸穴2に開口し、その他
端はハウジング1に設けられたマフラ14に接続
されている。15はハウジング1に形成されたタ
ービン駆動用空気通路で、該空気通路15の一端
は圧気源に接続され、その他端はタービン5の羽
根5Aの前面に向け開口したノズル口となつてい
る。ここで、タービン5の羽根5Aに向けて高圧
空気を噴射することにより、該タービン5を回転
軸4、回転霧化頭6と共に60000〜100000rpmで
高速回転することができる。
また、16はハウジング1の一端側に固着され
た金属体からなるリアブラケツトで、該リアブラ
ケツト16もハウジング1の一部を構成してい
る。そして、前記リアブラケツト16には軸線方
向に有底穴17が穿設されると共に、該有底穴1
7と反対側にはパツキン穴18が穿設され、しか
も半径方向には塗料供給通路19と塗料排出通路
20が形成されている。21は前記有底穴17に
挿嵌された筒受部材で、該筒受部材21にはその
軸線方向に沿つて軸方向基端側の小径部21A
と、該小径部21Aから先端側に向け比較的長い
中径部21Bと、先端側に位置する大径部21C
とからなる3段の取付穴が穿設され、かつ前記小
径部21A、中径部21Bと対応する位置には塗
料供給通路19、塗料排出通路20にそれぞれ連
通する塗料供給孔22、塗料排出孔23が半径方
向に複数穿設されている。
24は回転軸4の中空穴4A内に軸線方向に挿
通された内筒、25は同じく該内筒24と同軸と
なるように中空穴4A内に挿通された外筒で、該
外筒25は中空穴4Aとの間に微小間隙を有して
該中空穴4A内に遊嵌されている。そして、内筒
24の一端には筒受部材21の小径部21Aに嵌
着され、その他端は回転軸4の先端近傍まで延在
している。また、外筒25の一端は大径部21C
に嵌着され、その他端は同じく回転軸4の先端近
傍まで延在している。
26は回転軸4の先端側に位置する他の筒受部
材で、該筒受部材26の外周側は内筒24が嵌着
される小径部26Aと、外筒25と共に後述する
塗料排出通路33の一部を形成する小中径部26
Bと、外筒25が嵌着される大中径部26Cと、
回転軸4の中径穴4A内先端側に遊嵌される大径
部26Dとが形成される。一方、該筒受部材26
の内周側は後述の弁軸36が挿通する小径穴部2
6Eと、後述の弁室28を形成する中径穴部26
Fと、後述の弁座27およびノズル取付部材29
が嵌合する大径穴部26Gとから形成される。2
7は前記筒受部材26の中径穴部26Fの凹所に
位置するように挿嵌された弁座、28は中径穴部
26F内で該弁座27との間に画成された弁室で
ある。29は筒受部材26の大径穴部26Gに嵌
合されたノズル取付部材で、該ノズル取付部材2
9の一端は前記弁座27を保持し、その他端はセ
ツトボルト8の挿通穴8A内に遊嵌され、先端部
にはノズル30が固着され、該ノズル30には接
液面に塗料を噴霧するノズル口30Aが形成され
ている。31はノズル取付部材29の軸線方向に
形成された塗料通路で、該塗料通路31の一端は
弁座27を介して弁室28に連通し、他端は前記
ノズル30に連通している。
かくして、内筒24内には塗料供給通路32が
形成され、該塗料供給通路32の一端は筒受部材
21の塗料供給孔22を介して塗料供給通路19
に連通し、その他端は筒受部材26の小径穴部2
6Eを介して弁室28に連通している。一方、内
筒24と外筒25との間には塗料排出通路33が
形成され、該塗料排出通路33の一端は筒受部材
21の塗料排出孔23を介して塗料排出通路20
を連通し、その他端は筒受部材26に形成された
連通孔34を介して弁室28と恒常的に連通して
いる。
35は弁室28内に位置して弁座27に離着座
する弁体、36は内筒24内に遊嵌された弁軸
で、該弁軸36の一端はリアブラケツト16のパ
ツキン穴18内に設けられたパツキン37、パツ
キン押え38を介して該リアブラケツト16外に
突出し、該弁軸36の他端は筒受部材26の小径
穴部26Eを遊嵌して弁体35に固着されてい
る。
39はリアブラケツト16に固着された弁駆動
装置で、該弁駆動装置39はケーシング40と、
該ケーシング40内に形成されたシリンダ41
と、該シリンダ41内に摺動可能に設けられ、前
記弁軸36の一端が固着されたピストン42と、
該ピストン42を弁体35が閉弁する方向に付勢
するため、該ピストン42とキヤツプ43との間
に張設されたばね44と、シリンダ41内にピス
トン42によつて画成された圧力室45と、該圧
力室45に弁制御エアを供給する弁制御エア通路
46とから構成される。
さらに、47はハウジング1の前端側に設けら
れたエアリングで、該エアリング47には円環状
溝48が形成されると共に、回転霧化頭6の背面
からシエービングエアを噴射する多数のエア噴出
孔49,49…が穿設されている。そして、エア
リング47はシエーピングエア流入通路50を介
して圧気源と接続されている。
図中、51はリアブラケツト16に固着された
取付金具、52は該取付金具51に接続された高
電圧ケーブルで、該高電圧ケーブル52は高電圧
発生装置に接続されている。53は工業用ロボツ
ト、レシプロケータ等への取付ブラケツトを示
す。
第3図は本実施例に用いる塗料系統図で、54
はA,B,…N色の塗料およびエア、シンナを供
給する色替弁、55は該色替弁54とリアブラケ
ツト16の塗料供給通路19との間を接続する塗
料パイプ、56は塗料排出通路20と廃液タンク
57との間を接続する廃液パイプ、58は該廃液
パイプ56の途中に設けられた開閉弁を示す。
本実施例は前述のように構成されるが、次にそ
の作動について述べる。
まず、軸受用空気通路12から各空気軸受1
0,11の空気室10B,11Bに高圧空気を供
給し、その軸受10A,11Aから高圧空気を図
中矢示方向に噴出する。この結果、回転軸4はラ
ジアル空気軸受10によつて半径方向に非接触状
態に保持され、またタービン5はスラスト空気軸
受11によつて軸線方向に非接触状態に保持され
る。
この状態で、タービン駆動用空気通路15から
タービン5の羽根5A前面に向けて高圧空気を供
給すると、該タービン5は回転軸4、回転霧化頭
6と共に図中矢示R方向に高速回転する。この
間、各空気軸受10,11およびタービン5から
の排気の大部分は排気通路13からマフラ14を
介して大気中に放出される。
一方、高電圧発生装置から高電圧ケーブル52
に、例えば−90〔KV〕の高電圧を供給すると、
金属材からなるハウジング1がリアブラケツト1
6と共に−90〔KV〕に帯電する。この際、回転
軸4、タービン5はハウジング1に対して非接触
状態であるが、該回転軸4は軸穴2に対して微小
な間隙を有して遊嵌されると共に、タービン5も
タービン室3内に微小な間隙を有して遊嵌されて
いるにしかすぎない。この結果、ハウジング1が
高電圧に帯電することによつて、軸穴2と回転軸
4との間、タービン室3とタービン5との間に介
在する微小厚さの空気層が絶縁破壊を起こし、放
電現象によつて該回転軸4、タービン5が−90
〔KV〕に帯電する。かくして、回転霧化頭6も
回転軸4を介してこの高電圧に帯電することにな
る。
一方、弁制御エア通路46から弁制御エアを供
給しない状態では、弁体35は内筒24内に挿通
された弁軸36を介してばね44によつて弁座2
7に着座していると共に、開閉弁58を閉弁状態
に保つておく。この状態で、色替弁54から例え
ばA色の塗料を供給すると、塗料パイプ55を介
して塗料供給通路19,32、弁室28、連通孔
34、塗料排出通路33,20を介して、廃液パ
イプ56に向け流出し、これら内部に充満する。
次に、弁制御エア通路46から圧力室45に弁
制御エアを供給すると、ピストン42は弁軸36
と共にばね44に抗して図中右方に変位し、弁体
35と弁座27から離座せしめる。この結果、塗
料供給通路32からの塗料は弁室28から弁座2
7、ノズル取付部材29内の塗料通路31を介し
てノズル30のノズル口30Aから接液面9に向
け噴出される。これにより、回転霧化頭6が高速
回転する際の遠心力で極めて薄膜化され、霧化頭
本体7の放出端縁から液糸として噴霧され、静電
霧化された帯電塗料粒子となる。この塗料粒子は
回転霧化頭6と被塗物との間に形成された電気力
線に沿つて飛行し、被塗物に塗着する。
この際、帯電塗料粒子は回転霧化頭6の遠心力
やエアポンピング現象等によつて、拡大した噴霧
パターンになろうとする。そこで、本実施例では
シエーピングエア流入通路50にシエーピングエ
アを供給することにより、エアリング47の各エ
ア噴出孔49から被塗物に向けてシエーピングエ
アが噴出され、塗装噴霧パターンの成形が行なわ
れる。
さらに、次色の塗料、例えばB色の塗料を噴霧
するには、A色の塗料が付着した部分を全て洗浄
する必要がある。そこで、圧力室45への弁制御
エアの供給を停止して、ばね44により弁体35
を弁座27に着座せしめると共に開閉弁58を開
弁する。そして、色替弁54からエア、シンナを
順次供給し、塗料パイプ55、塗料供給通路1
9,32、弁室28、塗料排出通路33,20内
等を完全に洗浄し、シンナ廃液等は廃液パイプ5
6、開閉弁58を介して廃液タン57に排出す
る。このときは、エア、シンナを高圧状態で供給
し、高速洗浄を行なうことができる。
次に、弁座27、該塗料通路31、ノズル3
0、回転霧化頭6の接液面9等を洗浄するため
に、弁駆動装置39によつて弁体35を再び開弁
すると共に、開閉弁58を閉弁し、色替弁54か
らシンナ、エアを低圧状態でこれら内部に順次に
供給し、洗浄を行なう。この際、回転霧化頭6を
回転させながら洗浄するのであるが、この回転が
速すぎると、周囲に廃液が飛散するから、該回転
霧化頭6の回転数を5000〜10000rpmとする。
かくして、すべての洗浄作業が終了したら、前
述と同様にしてB色の塗装を行なえばよい。
而して、本実施例では、塗料供給通路32は回
転中心となる回転軸4に挿通された内筒24に直
接形成することができると共に、ノズル30を回
転霧化頭6の中心に位置させることができる。従
つて、軸受としてラジアル、スラストの静圧空気
軸受10,11を用いた場合には、玉軸受やコロ
軸受を用いたものに比較してハウジング1の形状
を小型化することができる利点に加え、回転軸4
内に塗料供給通路32を形成してなる、いわゆる
“センタフイード方式”としたから、ハウジング
1の形状を一層小型化できる。
また、ノズル30は回転霧化頭6のほぼ中心に
ノズル口30Aを直接開口させることができるか
ら、第1図に示す従来技術によるものに比較し
て、回転霧化頭6の形状を単純化し、その径を小
径としうるばかりでなく、洗浄性を向上させ、ス
ポツト吹き等にも適用することができる。
一方、回転軸4内には内筒24の外周側に該回
転軸4と非接触状態で外筒25を設け、これら
内、外筒24,25間に塗料排出通路33を形成
し、かつ塗料供給通路32と塗料排出通路33と
は回転霧化頭6近傍に位置して連通孔34を介し
て恒常的に連通すると共に弁室28を形成し、該
弁室28内には回転霧化頭6への塗料通路31を
開閉する弁体35を配設する構成となつているか
ら、塗料通路31の距離を可及的に短かくするこ
とができる。この結果、色替弁54から塗料パイ
プ55、塗料供給通路19,32、弁室28、塗
料排出通路33,20等は高速洗浄区間として、
高圧のシンナ、エアによつて短時間に洗浄するこ
とができる。一方、極めて距離の短かい塗料通路
31と回転霧化頭6のみを低速洗浄区間として低
圧のエア、シンナで洗浄すればよく、洗浄時間を
著るしく短縮することができ、しかも廃液回収用
シユラウドも設ける必要がなくなる。
さらに、前述の結果、塗装ブース内に廃液とし
て吐出される残存塗料やシンナ等は小量であるか
ら、該塗装ブース内を汚損することはなく、ひい
ては塗装品質を向上させることができる。
なお、前述の実施例では回転霧化頭6は円筒型
ないしはベル型として述べたが、いわゆるデイス
ク型ないしは円皿型のものを用いてもよい。ま
た、本考案が適用される対象は塗料噴霧装置に限
ることなく、噴霧造粒装置、噴霧乾燥装置、気流
乾燥装置等であつてもよいものである。
本考案に係る静電噴霧装置は以上詳述した如く
であつて、回転軸内に塗料供給通路と塗料排出通
路を形成すると共に回転霧化頭近傍に弁室を形成
して弁体を配設し、内筒内を遊嵌する弁軸によつ
て該弁体を弁座に離着座せしめる構成としたか
ら、ハウジングや回転霧化頭の形状を小型化し、
まや塗料チユーブが回転霧化頭近傍に存在しない
から、塗装作業に際してこれらが邪魔となること
がなく、工業用ロボツトやレシプロケータ用静電
噴霧装置として好適である。さらに、回転霧化頭
に塗料を供給すべき塗料弁の弁体を該回転霧化頭
に可及的に近接した位置に設ける構成としたか
ら、洗浄時間を短縮し、廃液回収用シユラウドを
不要としうる等の効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来技術による静電噴霧装置の塗料系
統を含む要部縦断面図、第2図は本考案に係る静
電塗装装置の縦断面図、第3図は本考案の塗料系
統図である。 1……ハウジング、2……軸穴、3……タービ
ン室、4……回転軸、5……タービン、6……回
転霧化頭、9……接液面、10……ラジアル空気
軸受、11……スラスト空気軸受、12……軸受
用空気通路、13……排気通路、15……タービ
ン駆動用空気通路、16……リアブラケツト、1
9,32……塗料供給通路、20,33……塗料
排出通路、21,26……筒受部材、22……塗
料供給孔、23……塗料排出孔、24……内筒、
25……外筒、27……弁座、28……弁室、2
9……ノズル取付部材、30……ノズル、31…
…塗料通路、34……連通孔、35……弁体、3
6……弁軸、39……弁駆動装置、47……エア
リング、52……高電圧ケーブル。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 内部に軸線方向に軸穴が形成されると共に該軸
    穴の一端側に半径方向にタービン室が形成された
    ハウジングと、該ハウジングの軸穴内に遊嵌され
    た回転軸と、前記ハウジングのタービン室内に遊
    嵌され前記回転軸の一端側に固着されたタービン
    と、前記ハウジング外に位置して前記回転軸の他
    端側に固着され、一面側が接液面となつた回転霧
    化頭と、前記回転軸を非接触状態で支持するため
    に前記回転軸の周囲に位置して前記ハウジングに
    設けられたラジアル空気軸受と、前記タービンを
    非接触状態で支持するために前記タービンの両側
    面に位置して前記ハウジングに設けられたスラス
    ト空気軸受とからなる静電噴霧装置において、前
    記回転軸内には該回転軸に対して非接触状態で外
    筒を挿通すると共に該外筒内に内筒を挿通し、該
    内筒内を前記接液面に向けて塗料を供給する塗料
    供給通路の一部として形成し、前記内筒と外筒と
    の間は該塗料供給通路と恒常的に連通する塗料排
    出通路の一部として形成し、前記塗料供給通路の
    途中には前記回転霧化頭近傍に位置して弁座に離
    着座する弁体を設け、また前記内筒内には弁軸を
    挿通し、該弁軸の一端側を前記ハウジングに設け
    られた弁駆動装置に取付け、該弁軸の他端側には
    前記弁体を取付けたことを特徴とする静電噴霧装
    置。
JP3453184U 1984-03-09 1984-03-09 静電噴霧装置 Granted JPS60148054U (ja)

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