JPH01129032A - ラダー状ポリチタノキサンおよびその製造方法 - Google Patents

ラダー状ポリチタノキサンおよびその製造方法

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JPH01129032A
JPH01129032A JP28588287A JP28588287A JPH01129032A JP H01129032 A JPH01129032 A JP H01129032A JP 28588287 A JP28588287 A JP 28588287A JP 28588287 A JP28588287 A JP 28588287A JP H01129032 A JPH01129032 A JP H01129032A
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polytitanoxane
ladder
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JP28588287A
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Atsushi Mori
森 厚
Mamoru Aizawa
会沢 守
Tsutomu Imagawa
務 今川
Masaji Nojiri
野尻 正次
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Nippon Soda Co Ltd
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Nippon Soda Co Ltd
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  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野 〕 本発明は、ポリチタノキサンに係り、さらに詳しくは、
ラダー状構造を有する新規ポリチタノキサンおよびその
選択的な製造方法に関する。
本発明のポリチタノキサンは、有機溶剤溶解性であるこ
とから、その溶液をゾル−ゲル法による酸化チタン薄膜
、高純度酸化チタン微粒子、各種チタン酸塩等の製造原
料として利用することができる。
また、ヒドロキシ基およびアルコキシ基以外の置換基を
有するラダー状ポリチタノキサン誘導体の製造原料とし
て、極めて有用である。
〔従来の技術 〕
テトラアルコキシチタンを加水分解して得られるポリチ
タノキサンの構造として、鎖状構造や環状構造を推定す
る報告が種々なされているが(ソビエト科学アカデミー
速報、化学部門、 p1045. (196B) 、工
業化学雑誌、第58巻、第1号、p36〜(1955)
、ジャーナル・オプ・アメリカンケミカルソサイエティ
ー、ム、 1720〜(1965)、ネイチャー、 V
ol、188.313〜(1960)等参照)、ラダー
状構造を有するポリチタノキサンおよびそれを選択的に
製造する方法を記載した文献は知られていない。
〔発明が解決しようとする問題点 〕
テトラアルコキシチチクを加水分解、縮重合して得られ
る有機溶剤可溶性のポリチタノキサンは、通常、下記一
般式 %式%) (ここに、Roは、1僅の炭化水素基を表し、lは、1
〜20の正数である。) で表される鎖状ポリチタノキサンであり、ゾル−ゲル法
用の薬剤として広く使用されている。しかしながら、こ
の鎖状ポリチタノキサンは、式中のlが大きくなるとゲ
ル化し、有機溶剤に不溶となる。また、この鎖状ポリチ
タノキサンの溶液を用いゾル−ゲル法により酸化チタン
薄膜を製造すると、テトラアルコキシチタン溶液を用い
た場合よりは緻密な薄膜が得られるものの、その緻密度
は電気・電子グレードや光学グレードとしては不十分で
ある。
ゾル−ゲル法による酸化チタン薄膜の緻密度は、有機溶
剤溶解性のさらに高分子量のポリチタノキ度の高いポリ
チタノキサンを用いることにより、向上可能と推定され
る。
合密度の高いラダー状構造を有する新規ポリチクツキサ
ンおよびその選択的な製造方法を提供することを、その
目的とする。
〔問題点を解決するための手段 〕
本発明者等は、前記目的を達成すべく鋭意研究した結果
、通常の方法でテトラアルコキシチタンを加水分解した
後、低沸物を留去して得られたポリチタノキサンが、分
子量が20.000にも達するにも拘らず有機溶剤に可
溶性であること、およびこのポリチタノキサンがラダー
状構造を有する新規ポリチタノキサンであることを見出
し、本発明を完成した。
本発明は、下記構造式(11または(2)で表されるラ
ダー状ポリチタノキサンである。
本発明のラダー状ポリチタノキサンにおいて、前記構造
式(11および(2)中のRは、水素原子および炭素数
1〜18の1価の炭化水素基よりなる群から選ばれた1
種または2種以上(ただし、水素原子は、全Rの15%
を越えない、)であり、nおよびmが1〜80の正数で
ある。
炭素数1〜18の1価の炭化水素基として、直鎖または
分岐を有する飽和または不飽和の脂肪族炭化水素基、ア
ルキル基またはアルコキシ基で置換されていてもよい環
状脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基、アリル基など
が挙げられ、さらに具体的には、メチル基、エチル基、
プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、t−ブチル基
、ペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチ
ル基、2−エチルヘキシル基、デシル基、ドデシル基、
ステアリル基等の脂肪族炭化水素基、フェニル基、メチ
ルフェニル基、エトキシフェニル基、ベンジル基等の芳
香族炭化水素基が例示できる。
これらは、1種の単独でもよく、また、2種以上であっ
てもよい。
また、Rとして水素原子を含有する場合には、水素原子
は、全Rの15%を越えることはない。
R中の水素原子が過大となると、ポリチタノキサン中の
水素原子と炭化水素基とが反応してより複雑なポリマー
構造をとるため、極めて不安定であり、かつ、有機溶媒
に不溶性となる。
前記構造式(1)中のnおよび構造式(2)中のmは、
ラダー状ポリチタノキサンの縮合度を表し、縮合度が1
〜80の範囲では、有機溶剤に可溶である。
本発明のラダー状ポリチタノキサンは、置換基Rの種類
、縮合度等により異なるが、白色固体物質または粘稠な
液体物質であり、各種の有機溶剤に可溶性である。
本発明のラダー状ポリチタノキサンは、下記−般式(3
) %式% (ここに、Roは、炭素数1〜18の1価の炭化水素基
の少なくとも1種を表す、) で表されるテトラアルコキシチタンを、1.0倍モル以
上1.7倍モル以下の水を用いて20〜90℃の温度下
において加水分解し、ついで低沸物を留去することによ
り製造することができる。
一般式(3)中のRoとして、前記構造式(2)および
(3)中のRとして例示した炭素数1〜18の炭化水素
基が挙げられる。
ラダー状ポリチタノキサン合成の容易さを考慮すると、
原料テトラアルコキシチタンとして、−般式(3)中の
Roが炭素数1〜6の低級アルキル基であるテトラアル
コキシチタンを使用するのが好ましく、さらに好ましく
は入手の容易なテトライソプロポキシチタンまたはテト
ラブトキシチタンを使用する Rl として、さらに大
きな炭素数の炭化水素基を導入する場合には、Roが低
級アルキル基であるテトラアルコキシチタンを用いて加
水分解を行った後、常法によりエステル変換を行うこと
により、目的とする置換基を有するラダー状ポリチタノ
キサンを得ることができる。
本発明において、前記テトラアルコキシチタンを常法に
より加水分解した後、要すればエステル変換を行い、つ
いで、溶剤、副生アルコール、未反応テトラアルコキシ
チタンなどの低沸物を、減圧下に留去する。加水分解反
応は、加水分解により副生ずるアルコールと同一のアル
コールを反応溶剤とし、さらに同一のアルコールに原料
テトラアルコキシチタン1モルに対して水1.0〜1.
7モルを溶解した溶液を徐々に添加し、さらに加熱還流
下に攪拌保持して熟成する。エステル変換反応は、ポリ
チタノキサン1モルに対してエステル変換を希望するモ
ル数の目的とする1価の炭化水素基を有するアルコール
を添加し、加熱還流下に攪拌保持することにより行う。
〔作   用〕
本発明は、前記構造式+1+または(2)で表されるラ
ダー状構造を有することを特徴とする新規ポリチタノキ
サンである。
本発明のラダー状ポリチタノキサンは、前記したように
分子量が、20.000にも達するに拘らず各種有機溶
剤に可溶性である。この有機溶剤可溶性は、そのラダー
状構造に起因するものと推定される。したがって、本発
明のラダー状ポリチタノキサンは、有機溶剤に可溶性で
あり、かつ、分子中の−Ti −0−Ti−結合密度が
、鎖状ポリチタノキサンに比較して大きいため、ゾル−
ゲル法用のチタン原料として好適である。
また、本発明のラダー状ポリチタノキサンの製造方法に
おいて、ポリチタノキサンのラダー化は、テトラアルコ
キシチタンの加水分解反応後の低沸物の留去操作により
進行するものと推定される。
〔実 施 例〕
本発明を、実施例および参考例によりさらに詳細に説明
する。
ただし、本発明の範囲は、以下の実施例により同等限定
されるものではない。
なお、以下の例中において、「部」および「%」は、断
りのない限り重量基準である。
(1)  ラダー状ポリチタノキサンの合成(a)  
試料(T−1) ポリチタノキサンイソプロポキシド 攪拌装置、温度計、加熱冷却装置および還流冷却機を備
えた反応フラスコに、テトライソプロポキシチタン28
4g (1モル)を仕込み、良く混合しながら80℃に
加温保持した。この中に、水18g(1モル)とイソプ
ロパツール270gとの混合溶液を徐々に添加した後、
85℃に昇温し還流下に1時間攪拌保持して反応を熟成
した。
反応液を冷却後、ロータリーエバポレーターを用いて5
0℃X 20 Torrの条件で溶剤のイソプロパツー
ルを留去し、さらに真空蒸留装置を用いて120℃X 
0. I Torrの条件で低沸物を留去し、白色固体
物質(A−1)131gを得た。
得られた白色固体物質の凝固点降下法で測定した分子量
および元素分析値は、下記の遺りであった。
分子量   Ti1t   −0CII(C)Is) 
z分析値  1.200 50.7%  56.6%理
論値  1,252 51.1%  56.6%(Ti
Ozは、灰化法による測定値) また、この白色固体物質を熱重量分析した結果、添付第
1図(a)に示すように、350℃と380℃付近の2
個所に発熱ピークが認められ、350℃付近の1個所に
発熱ピークが認められる従来法で合成したポリチタノキ
サン(第1図(bl参照)と異なるパターンを示した。
以上の結果より、得られた白色固体物質は、下記構造式
(4)で示すラダー状ポリチタノキサンと推定した。
R麿−CH(CHい鵞 (bl  試料(A−2) ポリチタノキサンブトキシド 攪拌装置、温度計、加熱冷却装置および還流冷却機を備
えた反応フラスコに、テトラブトキシチタン340g 
(1モル)を仕込み、良(混合しながら70℃に加温保
持した。この中に、水18g(1モル)とn−ブタノー
ル270gとの混合溶液を徐々に添加した後、85℃に
昇温し還流下に1時間攪拌保持して反応を熟成した。
反応液を冷却後、ロータリーエバポレーターを用いて8
0℃×2〜3 Torrの条件で溶剤のn−ブタノール
を留去し、さらに真空蒸留装置を用いて190〜200
℃x 0. I Torrの条件で低沸物を留去し、白
色固体物質(A−2)165gを得た。
得られた白色固体物質の凝固点降下法で測定した分子量
および元素分析値は、下記構造式(5)で示すラダー状
ポリチタノキサンの分子量および理論値と良く一致した
分子量   Ti(h   −0(CI(g)+CHs
分析値  1,100 45.3%  62.7%理論
値  1.0?4 45.8%  62.8%(Ti(
hは、灰化法による測定値) R−−Hxlおよび−(CHz)sCHs X 9(C
1試料(A−3) ポリチタノキサン2−エチルヘキソキシド攪拌装置、温
度計、加熱冷却装置および還流冷却機を備えた反応フラ
スコに、テトラ2−゛エチルヘキソキシチク2565g
 (1モル)を仕込み、良く混合しながら80℃に加温
保持した。この中に、水18g(1モル)と2−エチル
ヘキサノール270gとの混合溶液を徐々に添加した後
、85℃に昇温し還流下に1時間攪拌保持して反応を熟
成した。
反応液を冷却後、ロータリーエバポレーターを用いて8
0℃X I Torrの条件で溶剤の2−エチルヘキサ
ノールを留去し、さらに真空蒸留装置を用いて150 
X 0. I Torrの条件で低沸物を留去し、白色
固体物質(A−3)233gを得た。
得られた白色固体物質の凝固点降下法で測定した分子量
および元素分析値は、下記構造式(6)で示すラダー状
ポリチタノキサンの分子量および理論値と良く一致した
分子量   TiO□ −0CHzCII(CHt) 
5CHsC,H。
分析値  1.710 27.6%  62.7%理論
値  1,690 27.4%  62.8%(TiO
gは、灰化法による測定値) ROOROR R−−co*co(czus)(Cut) scH。
(d)  試料(A−4) ポリチタノキサンイソプロポキシド 試料(A−1)の合成において、水およびイソプロパツ
ールの使用量を、水23.4g (1,3モル)および
イソプロパツール351gに代えた以外には、試料(A
−1)の合成と条件と同一の条件で反応および後処理を
行い白色固体物質(A−4)151gを得た。
得られた白色固体物質Φ凝固点降下法で測定した分子量
および元素分析値は、下記構造式(7)で示すラダー状
ポリチタノキサンの分子量および理論値と良く一致した
分子量   TiOx   −0CR(CH3) z分
析値  1,290 51.2%  56.8%理論値
  1.252 51.1%  56.6%(TiOi
は、灰化法による測定値) ROOROROR R0−Ti−0−Ti−0−Ti  0−Ti  OR
R=  C0(CL)t (e)  試料(A−5) ポリチタノキサンブトキシド 試料(A−2)の合成において、水およびブタノールの
使用量を、水30.6g(1,7モル)およびブタノー
ル459gに代えた以外には、試料(A−2)の合成と
条件と同一の条件で反応および後処理を行い白色固体物
質(A−5)、 119gを得た。
得られた白色固体物質の凝固点降下法で測定した分子量
および元素分析値は、下記構造式(8)で示すラダー状
ポリチタノキサンの分子量および理論値と良く一致した
分子量   7i01  −0(CHt)icHs分析
値 20.000 57.3%  46.6%理論値 
20.020 5?、5%  46.7%(Ti(hは
、灰化法による測定値) R−−(CL) scHコ (f)  試料(A−6) ポリチタノキサンイソプロポキシドー ジ(2−エチルヘキソキシド) 試料(A−1>のポリチタノキサンイソプロポキシド1
,200g(1モル)を脱水イソプロパツール1200
gに溶解して試料(A−1)の合成に用いた反応装置に
仕込み、攪拌下に2−エチルヘキサノール260g(2
モル)を徐々に添加した。添加終了後、80℃に昇温し
2時間反応を継続した。ついで、ロータリーエバポレー
ターを用い50℃X 20Torrの条件でイソプロパ
ツールおよび低沸物を留去し、白色固体物質(A−6)
を得た。
得られた白色固体物質の凝固点降下法により測定した分
子量は、1,340であり、また、回収したイソプロパ
ツールは、1,320.5gであった。
得られた白色固体物質の分子量は、試料(A−1)のイ
ソプロポキシ基の2個が、2−エチルヘキソキシ基で置
換したポリチタノキサンイソプロポキシドージ(2−エ
チルヘキソキシド)の理論分子量1,340と良(一致
した。
(酌 試料(A−7) ポリチタノキサンステアロキシド 試料(A−1)のポリチタノキサンイソプロポキシド1
,200g(1モル)を脱水イソプロパツール1200
gに溶解して試料(A−1)の合成に用いた反応装置に
仕込み、攪拌下にステアリルアルコール3,240g(
12モル)を徐々に添加した。添加終了後、80℃に昇
温し2時間反応を継続した。ついで、ロータリーエバポ
レーターを用い50℃X 20Torrの条件でイソプ
ロパツールおよび低沸物を留去し、粘稠な白色液体物質
(A−7)を得た。
得られた白色液体物質の凝固点降下法により測定した分
子量は、3.700であり、また、回収したイソプロパ
ツールは、1,920gであった。
得られた白色固体物質は、その分子量が、試料(A−1
)のイソプロポキシ基の全部が、ステアロキ、シ基で置
換したポリチタノキサンステアロキシドの理論分子量3
.720と良く一致した。
(hl  試料(A−8) ポリチタノキサンイソプロポキシドブトキシド試料(A
−1)合成に用いた反応装置に、テトライソプロポキシ
チタン284g (1モル)およびテトラブトキシチタ
ン340g (1モル)を仕込み、攪拌、混合しながら
70℃に加熱保持した。
この中に、水36g1イソプロパツール270gおよび
n−ブタノール270gの混合溶液を徐々に添加し、添
加終了後85℃に昇温し還流下に1時間攪拌保持して反
応を熟成した。
反応液を冷却後、ロータリーエバポレーターを用いて8
0℃×2〜3 Torrの条件で低沸物を留去し、さら
に真空蒸留装置を用いて190〜200’c x o、
 s〜1.0 Torrの条件で蒸留を行い、缶残とし
て白色固体物質(A−8)296gを得た。
得られた白色固体物質の凝固点降下法で測定した分子量
は、2.300であった。また、得られた白色固体物質
をイソプロパツールに溶解し、希アンモニア水を加えて
50℃に加熱し、分解生成したイソプロパツールおよび
n−ブタノールをガスクロマトグラフにより分析した結
果、イソプロパツール/n−ブタノール(モル比)=5
2/48であった。
以上から、この白色固体物質(A−8)は、ラダー状ポ
リチタノキサンイソプロポキシドブトキシドと推定した
(1)試料(A−9) ポリチタノキサンイソプロポキシド 試料(A−1)合成に用いた反応装置に、テトライソプ
ロポキシチタン284g(1モル)を仕込み、攪拌、混
合しながら70℃に加熱保持した。
この中に、水21.6g(1,2モル)、イソプロパツ
ール270gとの混合溶液を徐々に添加した後、85℃
に昇温し還流下に1時間攪拌を保持して反応を熟成した
反応液を冷却後、ロータリーエバポレーターを用いて5
0℃X 20Torrの条件で溶媒のイソプロパツール
を留去し、さらに真空蒸留装置を用いて、120X0.
ITorrの条件で低沸物を留去し、白色固体物質(A
−9)159gを得た。
得られた白色固体物質の凝固点降下法で測定した分子量
は、および元素分析値は、下記構造式(9)で示すラダ
ー状ポリチタノキサンの分子量および理論値と良く一致
した。
分子量   TiO□  −OCH(CHs)g分析値
 1435  50.6%  58.6%理論値 14
29  50.4%  57.8%(TiO□は、灰化
法による測定値) R= −CH(CHs)x 01  比較試料(C−1) 試料(A−1)の合成において、水の添加量を18g(
1モル)から、32.4g(1,8モル)に代えた以外
には、試料(A−1)と同一の条件で反応を行った結果
、熟成過程でゲル化し、それ以上の反応を継続できなう
がた。
得られたゲル状物質は、イソプロパツール等のアルコー
ル系溶剤、トルエン等の芳香族系溶剤の何れにも溶解し
なかった。
(ト)) 比較試料(C−2) 試料(A−1)の合成において、水の添加量を18g(
1モル)から、10g(0,55モル)に代えた以外に
は、試料(A−1)と同一の条件で反応および後処理を
行い、粘稠な液状物質を(C−2)を得た。
得られた液状物質の分子量は729であり、鎖状ポリチ
タノキサンイソプロポキシドの理論分子量728と良く
一致した。
(2)熱重量分析 前記第(1)項で合成したラダー状チタノキサン(A−
1)〜(A−9)および比較試料(C−1)ならびに(
C−2)の各14mgを秤取し、示差熱走査熱量計(R
TG−DTA、理学電機■製)を用い、N8気流中にお
いて昇温速度20℃/分の条件で熱重量分析を行った。
各試料の吸熱および発熱ピーク温度を第1表中に示す。
また、試料(A−1)、比較試料(C−2)および原料
テトライソプロポキシチタンの熱重量分析曲線を、添付
第1図に示す。
(3)  有機溶媒に対する溶解性 前記第(11項で合成したラダー状チタノキサン(A−
1)〜(A−9)および比較試料(C−1)ならびに(
C−2)の各0.5gを秤取し、20℃のトルエンおよ
び酢酸エチル100gに添加して撹拌し、溶剤溶解性を
調べた。
各試料および比較試料の有機溶剤溶解性を、第1表中に
示す。
(4)加水分解水量と分子量(縮合度)前記第+11項
(dl試料(A−4)ポリチタノキサンブトキシドの合
成において、テトラブトキシチタン1モルに対する加水
分解水量を0.5〜1.7モルの範囲で変化させ、それ
以外は試料(A−4)と同一の条件で反応および後処理
を行い白色油状物質または白色固体物質を得た。
得られた各物質の分子量を凝固点降下法で測定し、分子
量と加水分解水量の閑係を求めた。
得られたポリチタノキサンブトキシドの分子量と使用し
た加水分解水量の関係を、添付第2図に示す。
(5)酸化チタン薄膜の製造(応用例1)+a)  酸
化チタン薄膜形成用組成物の調製前記第+11項で合成
したラダー状ポリチタノキサン:試料(A−1)〜(A
’−9)のそれぞれを、イソプロパツール50%、酢酸
エチル40%およびアセチルアセトン10%の混合溶液
に溶解し、TiO□に換算した濃度が5%の酸化チタン
薄膜形成用組成物:  (B−1)〜(B−9)を調製
した。
また、テトライソプロポキシチタン56.8g。
エタノール2.87 gおよび70%乳酸51.4 g
を試料(A−1)の合成に用いた反応容器に仕込み、室
温で均一に混合した後、70℃に昇温し2時間攪拌保持
してテトライソプロポキシチタンと乳酸との反応生成物
を得た。この溶液に28%アンモニア水を添加してp 
H7,0に調整し、Tie、換算濃度5%の比較用の酸
化チタン薄膜形成用組成物=(C−3)を調製した。
山) 粘度測定 前記+81項で調製した酸化チタン薄膜形成用組成物:
  (B−1)〜(B−9)および(C−3)の粘度を
、BL型粘度計(東京計器■製)を用いて測定した。
各試料の粘度を、第2表に示す。
第2表 番号10は、比較応用例 TCI  酸化チタン薄膜の形成 良(洗浄した50mmxlOQmmX1.1mmのソー
ダライムガラス基板を、前記調製した酸化チタン薄膜形
成用組成物:  (B−1)〜(B−9)および(C−
3)のそれぞれに浸漬し、20〜5Qcm/分の一定速
度で引き上げて塗布した後、150℃の温度に10分間
保持して乾燥し、ラダー状ポリチタノキサンまたはテト
ライソプロポキシチタンと乳酸との反応生成物の皮膜を
、ガラス基板上に形成した。
ついで、これらのガラス基板を、500℃の温度に保持
した電気炉内に30分間保持して焼成しガラス基板上に
Ti01薄膜を形成した。
+d)  屈折率の測定゛ 前記製造したTi0tN膜付きガラス基板の可視光域の
屈折率を、自記分光光度計(日立製作断裂・340型)
を用いて測定した。
Ti01薄膜の厚さおよび500nmにおける屈折率を
第2表中に示す。
(6)  ラダー状ポリチタノキサン誘導体の合成(応
用例2) (al  ポリチタノキサンイソプロポキシドジイソス
テアレート ラダー状ポリチタノキサン:試料(A−1)1゜200
g(1モル)を、脱水イソプロパツール1゜200gに
溶解し、試料(A−1)の合成に用いた反応装置に仕込
み、攪拌下にイソステアリン酸568g(2モル)を徐
々に添加した0発熱が起こり約60℃に昇温しで発熱が
納まった。さらに、反応液を80℃に加熱保持して2時
間反応を継続した後、イソプロパツールおよび低沸物を
50℃X 20Torrの条件で留去し、反応生成物を
得た。
得られた反応生成物を、赤外線吸収スペクトル分析(I
R分析)した結果、原料のイソステアリン酸のカルボキ
シルに基づ<1.780cm”の吸収が消失し、アシル
オキシ基に基づ<1.680Cm−’の吸収が認められ
た。
以上のIR分析の結果から、得られた反応生成物は、ラ
ダー状ポリチタノキサン:試料(A−1)のイソプロポ
キシ基の2個が、イソステアロイルオキシ基と置換した
ラダー状ポリチタノキサン誘導体・ポリチタノキサンイ
ソプロポキシドジイソステアレートと推定した。
この誘導体は、高分子物質−無機物質系の複合材料の無
機物質の表面処理剤として有用である。
伽) ポリチタノキサン−n−ブトキシドジプチルフォ
スフェート ラダー状ポリチタノキサン:試料(A−2)1゜100
g(1モル)を、脱水n−ブタノール1,100gに溶
解し、試料(A−1)の合成に用いた反応装置に仕込み
、攪拌下にジプチルリン酸210g(1モル)を徐々に
添加した0発熱が起こり約60℃に昇温しで発熱が納ま
った。さらに、反応液を80℃に加熱保持して2時間反
応を継続した後、イソプロパツールおよび低沸物を50
℃×20Torrの条件で留去し、反応生成物を得た。
得られた反応生成物は、IR分析の結果から、ラダー状
ポリチタノキサン誘導体・ポリチタノキサン−n−ブト
キシドジプチルフォスフェートと推定した。
この誘導体も、高分子物質−無機物質系の複合材料の無
機物質の表面処理剤として有用である。
〔発明の効果〕
本発明のラダー状ポリチタノキサンは、前記実施例に示
したように、高分子量であるにかかわらず各種の有機溶
剤に可溶性のポリチタノキサンである。したがりて、応
用例に示したように、酸化チタン薄膜形成用組成物の主
成分として、また、高分子物質−無機物質系の複合材料
の無機物質の表面処理剤として有用な誘導体の製造原料
として有用な新規なポリチタノキサンである。
本発明は、ゾル−ゲル法による酸化チタン薄膜形成用と
して、また、誘導体に製造原料として有用な新規な構造
を有するラダー状ポリチタノキサンおよびその製造方法
を提供するものであり、その産業的意義は、極めて大き
い。
【図面の簡単な説明】
(1)   第1図 熱重量分析曲線 lal  実施例筒(11項(alで合成した試料(A
−1)Qll)実施例筒(1)項(J)で合成した比較
試料(C−2) (C1原料テトライソプロポキシチタン(2)   第
2図 実施例筒(4)項で得られた加水分解水量と分子
量との関係曲線

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)構造式 ▲数式、化学式、表等があります▼ または、 ▲数式、化学式、表等があります▼ で表され、式中のRが、水素原子および炭素数1〜18
    の1価の炭化水素基よりなる群から選ばれた1種または
    2種以上(ただし、水素原子は、全Rの15%を越えな
    い。)であり、nおよびmが、1〜80の正数であるこ
    とを特徴とするラダー状ポリチタノキサン
  2. (2)一般式 Ti(OR’)_4 (ここに、R’は、炭素数1〜18の1価の炭化水素基
    の少なくとも1種を表す。) で表されるテトラアルコキシチタンを、1.0倍モル以
    上1.7倍モル以下の水を用いて20〜90℃の温度下
    において加水分解し、ついで低沸物を留去することを特
    徴とするラダー状ポリチタノキサンの製造方法
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