JP796H - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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【発明の詳細な説明】 本発明は、分光増感され感度が改良されたハロゲン化銀
写真感光材料に関し、更に詳しくは緑色光域に分光増感
され感度が高められ、かつ高照度短時間露光特性が改良
されたハロゲン化銀写真感光材料に関する。 近年、ハロゲン化銀写真感光材料(以下単に感光材料と
称す)に対する要請がますます厳しく、高感度、優れた
粒状性、高鮮鋭性、低いカブリ濃度および十分高い光学
濃度等の写真性能に対しますます高水準の要求がなされ
ている。 特にアマチュア用カラー感光材料については、撮影技術
の進歩に関連して、カメラを小型軽量化し、撮影も簡易
で、しかも撮影の失敗のないものが強く要望されつつあ
る動向に対応して、例えば低照度下でのきれいな写真撮
影も速い動きの被写体の動きを止める高速シャッター使
用の撮影も可能とするような撮影条件の変化に対して許
容度の広い感光材料の開発が一層強く切望されている。 周知の如く、ハロゲン化銀自身の固有感光波長域は紫外
線または青色光の短波長域に限られている。 この固有感光波長域での感度は一般にハロゲン化銀乳剤
に硫黄増感剤、金増感剤、還元増感剤等の化学物質を添
加して熟成する所謂化学増感によって高められるが感光
波長域は殆んど変化しない。 感光波長域の拡張は乳剤に増感色素を添加することによ
ってなされ、このことは分光増感として知られている。
更に数種の増感色素あるいは無色の化合物を加えて分光
増感を強化することは“強色増感”と呼ばれ、既に数多
くの組み合わせが報告されている。分光増感波長域での
写真感度は分光増感あるいは強色増感効果によって支配
されるばかりでなく、化学増感効果によっても支配され
ることが知られており、これらをいかに最適化するかが
分光増感技術の主要な課題である。 増感色素の組み合わせによる強色増感の技術に関しては
使用する色素が単に分光感度を高めるのみでなく、分光
増感波長域が適切であり、種々の写真用添加剤との間で
悪い相互作用がなく、乳剤塗布液ならびに感光材料とし
て保存中での写真特性の経時変化が少なく、更には現像
処理後の感光材料に色素汚染を残さない等の諸条件を満
足する必要があるため、目的に応じた適切な2種類以上
の増感色素の組み合わせを見い出すことは容易でないこ
とが知られている。 これまでカラー感光材料において赤色、緑色および青色
の各波長域の光に感光性を有する各ハロゲン化銀乳剤層
のうち、緑色の波長域に感光度をもたせるようなハロゲ
ン化銀乳剤層の分光増感技術については、例えばオキサ
カルボシアニン色素とベンゾイミダゾロカルボシアニン
色素の2種を組み合わせて使用する技術が特公昭43−22
884号、同45−4511号、同45−18433号、同45−4936号、
同48−25652号、同53−12375号、同50−34411号、特開
昭52−82416号、同52−16223号各公報および米国特許第
3,672,898号明細書等に開示されている。 これらの緑感性分光増感技術は適切な分光波長域を分光
増感することができ、写真用添加剤、特にマゼンタカプ
ラーとの悪い相互作用による減感および残色性の少ない
増感技術として評価されている。 しかしながら、これらの増感方法に対しては更に分光感
度の増大が期待されている。また同時に前述の如き増感
方法によって得られた分光感度をもつ感光材料に高照度
短時間露光を行った場合にも感度、最大発色濃度、ガン
マまたは階調性の低下または劣化がみられないような感
光材料が期待されている。 そこで本発明の目的は、緑色光波長域の光に対して分光
感度がより高められた感光材料を提供することにあり、
また別の目的は、緑色光に対して分光増感され、かつ高
照度短時間露光に対する特性が改良された感光材料を提
供することにある。 本発明者等が、上記に対し検討を重ねた結果、支持体上
に、少なくとも1層のハロゲン化銀乳剤層を有する感光
材料において、上記ハロゲン化銀乳剤層に下記式(A)で
示される粒度分布を有する実質的に単分散性のハロゲン
化銀粒子が含有されており、かつ該ハロゲン化銀粒子が
下記一般式〔I〕で示される少なくとも1種の増感色
素、下記一般式〔II〕で示される少なくとも1種の増感
色素および下記一般式〔III〕で示される少なくとも1
種の増感色素とを組み合わせて増感されている感光材料
により前記目的を達成し得ることを見い出した。 式(A) ここでSおよびは、ハロゲン化銀粒子の粒度分布にお
いて、Sは標準偏差を、は平均粒径を表わし、 γi:i番目の粒子の粒径 ni:i番目の粒子の数 で示される。 一般式〔I〕 式中、Y,Y,YおよびYはそれぞれ水素原
子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、アルコキシ基、ア
ミノ基、アシルアミノ基、アシルオキシ基、アルコキシ
カルボニル基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリー
ル基、シアノ基、アルキル基を表わし、YとYまた
はYとYのどちらか一方は環を形成しナフトオキサ
ゾール環を形成してもよい。またRは水素原子または
アルキル基を表わし、RおよびRはそれぞれアルキ
ル基を表わし、X はアニオンを表わし、nは1また
は2の整数を表わす。ただし、nが1を表わすときは、
またはRは分子内塩を形成し得る基を表わす。 一般式〔II〕 式中、YとYおよびYとYはそれぞれ連結して
環を形成し、それぞれナフトオキサゾール環を形成する
原子群を表わす。またRは水素原子またはアルキル基
を表わし、RおよびRはそれぞれアルキル基を表わ
し、X はアニオンを表わし、mは1または2の整数
を表わす。ただし、mが1を表わすときは、Rまたは
は分子内塩を形成し得る基を表わす。 一般式〔III〕式中、Y,Y10,Y11およびY12はそれぞれ水素原
子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、アルコキシ基、ア
ミノ基、アシルアミノ基、アシルオキシ基、アルコキシ
カルボニル基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリー
ル基、シアノ基、アルキル基を表わし、YとY10およ
び/またはY11とY12はそれぞれ連結して環を形成し、
ナフトイミダゾール環を形成してもよい。またRは水
素原子またはアルキル基を表わし、R,R,R10
よびR11はそれぞれアルキル基を表わし、X はアニ
オンを表わし、rは1または2の整数を表わす。ただ
し、rが1を表わすときはR,R,R10またはR11
は分子内塩を形成し得る基を表わす。 すなわち、本発明の感光材料は、支持体上に設けられた
ハロゲン化銀乳剤層が前記式(A)で示される如き粒度分
布を有する実質的に単分散性のハロゲン化銀粒子を含有
するものであり、かつ該ハロゲン化銀粒子が前記一般式
〔I〕,〔II〕および〔III〕で示される増感色素のそ
れぞれ少なくとも1種づつを組み合わせて分光増感させ
しめられたことを特徴とし、本発明の効果、具体的には
緑色光に対して高い分光増感感度を有し、しかも高照度
短時間露光に対する特性が改良された高感度の感光材料
を得ることができた。 また、本発明者らは先に昭和57年(12月)差し出し特許
願発明の名称「ハロゲン化銀写真感光材料」において、
前記本発明に係る一般式〔I〕および〔III〕で示され
る増感色素を用いる技術を開示したが、更に本発明者ら
が鋭意研究を重ねた結果前記本発明に係る構成を有する
感光材料により、前述の効果を有する感光材料を得るこ
とができたのである。以下、本発明を更に詳細に説明す
る。 先づ前記一般式〔I〕において、Y,Y,Yおよ
びYがそれぞれ示すハロゲン原子としては、例えば塩
素、臭素、沃素、フッ素があり、アルコキシ基として
は、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ
等の各基があり、アミノ基としては、例えばアミノ、メ
チルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ等の各基
を挙げることができ、アシルアミノ基としては、例えば
アセトアミド、プロピオンアミド等の各基があり、アシ
ルオキシ基としては、例えばアセトキシ、プロピオンオ
キシ等の各基があり、アルコキシカルボニル基として
は、例えばエトキシカルボニル、プロポキシカルボニル
等の各基があり、アルコキシカルボニルアミノ基として
は、例えばエトキシカルボニルアミノ、プロポキシカル
ボニルアミノ、ブトキシカルボニルアミノ等の基があ
り、アリール基としては例えばフェニル、トリール等の
基があり、アルキル基としては、好ましくは低級アルキ
ル基、例えばメチル、エチル、プロピル等の基を挙げる
ことができる。そして上記Y,Yの少なくとも1
つ、およびY,Yの少なくとも1つがアリール基で
あることが好ましく、またYとYまたはYとY
のどちらか一方が連結して環を形成してもよく、その結
果ナフトオキサゾール環、例えばナフト〔1,2−d〕
オキサゾール、ナフト〔2,1−d〕オキサゾール、ナ
フト〔2,3−d〕オキサゾール等を一般式〔I〕で示
される化合物の分子内に形成してもかまわない。 さらに前記一般式〔I〕においてRが表わすアルキル
基としては、低級アルキル基が好ましく、例えば、メチ
ル、エチル、プロピル等の基がある。またRおよびR
がそれぞれ表わすアルキル基としては、例えばメチ
ル、エチル、スルホエチル、カルボキシプロピル、ブチ
ル、スルホブチル等の基を挙げることができ、これらは
同じものであってもよく、互いに異なっていてもよい。 前記一般式〔I〕においてX が表わすアニオンとし
ては、例えば塩化物、臭化物、沃化物、チオシアネー
ト、サルファメート、メチルサルフェート、エチルサル
フェート、パークロレート、p−トルエンスルホネート
等のアニオンがある。 引続いて前記一般式〔II〕においてYとYおよびY
とYがそれぞれ連結して環を形成し、その結果ナフ
トオキサゾール環、例えばナフト〔2,3−d〕オキサ
ゾール環、ナフト〔1,2−d〕オキサゾール環または
ナフト〔2,1−d〕オキサゾール環等を一般式〔II〕
で示される化合物の分子内にそれぞれ形成することが好
ましい。 またRが表わすアルキル基としては、低級アルキル基
が好ましく、例えばメチル、エチル、プロピル等の基が
あり、さらにはRおよびRが表わすアルキル基とし
ては、例えばメチル、エチル、スルホエチル、カルボキ
シプロピル、ブチル、スルホブチル等の基があって、こ
れらは同じであっても互いに異なっていてもよい。さら
にX が表わすアニオンとしては、例えば塩化物、臭
化物、沃化物、チオシアネート、サルファメート、メチ
ルサルフェート、エチルサルフェート、パークロレー
ト、p−トルエンスルホネート等のアニオンがある。 次に前記一般式〔III〕において、Y,Y10,Y11
よびY12がそれぞれ表わすハロゲン原子としては、例え
ば塩素、臭素、沃素、フッ素等があり、アルコキシ基と
しては、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブト
キシ等の基が挙げられ、アミノ基としては、例えばアミ
ノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ等
の基があり、アシルアミノ基としては、例えばアセトア
ミド、プロピオンアミド等の基があり、アシルオキシ基
としては、例えばアセトキシ、プロピオンオキシ等の基
があり、アルコキシカルボニル基としては、例えばエト
キシカルボニル、プロポキシカルボニル等の基があり、
アルコキシカルボニルアミノ基としては、例えばエトキ
シカルボニルアミノ、プロポキシカルボニルアミノ、ブ
トキシカルボニルアミノ等の基があり、アリール基とし
ては、例えばフェニル、トリール等の基があり、アルキ
ル基としては、低級アルキル基が好ましく、例えばメチ
ル、エチル、プロピル等の基がある。そして上記Y
10,Y11およびY12が同時に塩素原子を表わすことが
好ましく、さらにはYとY10の少なくとも1つおよび
11とY12の少なくとも1つがシアノであることが好ま
しい。またYとY10およびY11とY12がそれぞれ連結
して形成するナフトイミダゾール環を形成してもかまわ
ない。またRが表わすアルキル基としては低級アルキ
ル基が好ましく、例えばメチル、エチル、プロピル等の
基があり、R,R,R10およびR11それぞれが表わ
すアルキル基としては、例えばメチル、エチル、スルホ
エチル、カルボキシプロピル、ブチル、スルホブチル等
の基がある。さらにX が表わすアニオンとしては、
例えば塩化物、臭化物、沃化物、チオシアネート、サル
ファメート、メチルサルフェート、エチルサルフェー
ト、パークロレート、p−トルエンスルホネート等のア
ニオンを表わす。 以下に本発明において用いられる一般式〔I〕、〔II〕
および〔III〕によって表わされる増感色素の代表的な
ものを示すが、本発明がこれらに限定されるものではな
い。 〔一般式〔I〕の例示化合物〕 〔一般式〔II〕の例示化合物〕 〔一般式〔III〕の例示化合物〕 本発明の一般式〔I〕、〔II〕および〔III〕で表わさ
れる増感色素は、例えば米国特許第3,397,060号、同第
3,506,443号等に記載されており、さらに上記増感色素
の合成法についても記述されている。なお上記特許明細
書に記載のない増感色素も上記記載の合成法に準じて当
業者が容易に合成することができる。 本発明の感光材料においては、支持体上に設けられた少
なくとも1層のハロゲン化銀乳剤層に含有される本発明
に係るハロゲン化銀粒子を上記により合成された本発明
に係る増感色素を組み合わせ含有し増感させることによ
り前記分光増感効果等を得ることができるが、本発明に
よれば、上記ハロゲン化銀乳剤層には、前記式(A)で示
される粒度分布を有する実質的に単分散性のハロゲン化
銀粒子を含有していることが好ましい。すなわち、本発
明における上記ハロゲン化銀粒子の粒度分布は、本発明
による下記式(A)で規定された如く、標準偏差Sを平均
粒径で割った時の値が0.20またはそれ以上のものを言
う。 式(A) ここで言う平均粒径とは、球状のハロゲン化銀粒子の場
合は、その直径、また立方体や球状以外の形状の粒子の
場合は、その投影像を同面積の円像に換算した時の直径
の平均値であって、個々のその粒径がγiであり、その
数がniである時、下記の式によってγが定義されたも
のである。 なお、上記の粒子径は上記の目的のために当該技術分野
において一般に用いられる各種の方法によってこれを測
定することができる。代表的な方法としては、ラブラン
ドの「粒子径分析法」A.S.T.M.シンポジウム・オン・ラ
イト・マイクロスコピー、1955年、94〜122頁または
「写真プロセスの理論」ミースおよびジェームズ共著、
第3版、マクミラン社発行(1966年)の第2章に記載さ
れている。この粒子径は粒子の投影面積か直径近似値を
使ってこれを測定することができる。粒子が実質的に均
一形状である場合は、粒径分布は直径か投影面積とし
て、かなり正確にこれを表わすことができる。 粒径分布の関係は「写真乳剤におけるセンシトメトリー
分布と粒度分布との間の経験的関係」ザフォトグラフィ
ックジャーナル、LXXIX巻、(1949年)330〜338頁のト
リベリとスミスの論文に記載される方法で、これを決め
ることができる。 本発明の感光材料に用いられるハロゲン化銀粒子は、本
発明に係る単分散性のハロゲン化銀粒子を同一ハロゲン
化銀乳剤層における全粒子の70%以上含有しているこ
とが好ましく、特に全粒子が単分散粒子であることが好
ましい。本発明に係る実質的に単分散性のハロゲン化銀
粒子は、単独で使用してもよく、平均粒子径の異なる2
種以上の単分散性のハロゲン化銀粒子を任意に混合して
使用してもよい。 本発明においては、前記一般式〔I〕、〔II〕および
〔III〕で示される増感色素(以下、本発明に係る増感
色素と称す。)により効果的に分光増感されるハロゲン
化銀粒子は、沃化銀含有率の異なる2層以上の層から構
成されている粒子構造になるものが好ましい。該2層以
上の層のうちの最表面層における平均沃化銀含有率が、
それよりも内部の層の平均沃度含有率に比べて低いこと
が好ましい。本発明による効果は、上記のような最表面
層より内部に比べて最表面層における沃化銀含有率が、
より低い粒子構造を有するハロゲン化銀粒子を含有する
ハロゲン化銀乳剤の使用により一層顕著に発揮される。 本発明では、上記組成になるハロゲン化銀粒子の最表面
層における沃化銀含有率は、低いほど望ましく、ほぼ0
%に近いことが好ましい。 このようなハロゲン化銀粒子を含有する乳剤では、増感
効率が高く、特に表面潜像型乳剤を得るに適している。 上記の如きハロゲン化銀組成を有するハロゲン化銀粒子
は、例えば該粒子中にコアとシェルを構成する所謂コア
/シェル型のハロゲン化銀粒子として形成させることも
できるが、更に該粒子の内部のコアを沃化銀含有率の異
なる2層以上の層として形成させてもよい。このような
場合、沃化銀含有率の高い層と含有率の低い層の含有率
の差はシャープな境界を有するものでもよく、また境界
の必らずしも明白ではない連続して変化するものであっ
てもよい。 上記のハロゲン化銀粒子における沃化銀の分布状態は、
各種の物理的測定法によって検知することができ、例え
ば日本写真学会、昭和56年度年次大会講演要旨集に記載
されているような低温でのルミネッセンスを測定するこ
とによっても調べることができる。 上記本発明のコア/シェル型ハロゲン化銀粒子は、沃化
銀を含むハロゲン化銀からなるコアと、該コアを被覆す
る沃化銀の含有率が上記コアにおける含有率より低いハ
ロゲン化銀からなるシェルとからなり、かつ上記シェル
の厚さが0.001〜0.1μであるハロゲン化銀粒子である。 そして本発明の好ましいハロゲン化銀粒子の実施態様と
しては、上記コアのハロゲン化銀組成が沃化銀を2〜15
モル%を含むハロゲン化銀でありまた上記シェル部は沃
化銀を0〜4モル%を含むハロゲン化銀であることであ
る。また前記シェル部とコア部の沃化銀含有率の差は5
モル%以上あることが好ましい。本発明におけるハロゲ
ン化銀粒子は、上記沃化銀以外のハロゲン化銀組成は主
として臭化銀であることが好ましいが、本発明の効果を
損わない限りにおいて塩化銀を含んでもよい。 本発明に係るハロゲン化銀粒子の平均沃化銀含有率は0.
5モル%〜15モル%が好ましい。さらに好ましくは5モ
ル%〜12モル%の範囲である。 本発明に係るハロゲン化銀粒子の形状は、例えば六面
体、八面体、十四面体、板状体、球状体の何れでもよ
く、またこれら各種形状の混合したものであってもよい
が、八面体、十四面体の粒子が好ましい。 本発明の特定の層構成を有するハロゲン化銀粒子を含有
するハロゲン化銀乳剤は、単分散性のハロゲン化銀粒子
をコアとして、これにシェルを被覆することによって製
造することができる。 前記コアの単分散性のハロゲン化銀粒子を製造するに
は、pAgを一定に保ちながらダブルジェット法により所
望の大きさの粒子を得ることができる。また高度の単分
散性のハロゲン化銀乳剤は、特開昭54−48521号公報に
記載されている方法を適用することができる。例えば沃
臭化カリウム−ゼラチン水溶液とアンモニア性硝酸銀水
溶液とをハロゲン化銀種粒子を含むゼラチン水溶液中に
添加速度を時間の関数として変化させて添加する方法に
よって製造する。この際添加速度の時間関数、pH、pA
g、温度等を適宜に選択することにより高度の単分散性
のハロゲン化銀粒子を得ることができる。 次にコアを被覆するシェルの厚さはコアの好ましい素質
を隠蔽せぬ厚さであり、かつ逆にコアの好ましからざる
素質を隠蔽するに足る厚みでなければならない。即ち、
厚みはこのような上限と下限とで限られる狭い範囲に限
定される。このようなシェルは可溶性ハロゲン化合物溶
液と可溶性銀塩溶液をダブルジェット法によって単分散
性のハロゲン化銀粒子のコアに沈積させて形成させるこ
とができる。 上記のコア/シェル型ハロゲン化銀粒子の製造方法につ
いては、例えば***特許第1,169,290号、英国特許第1,0
27,146号各明細書、特開昭57−154232号、特公昭51−14
17号各公報等にも記載されている。 本発明では、本発明に係るハロゲン化銀粒子の製造過程
において、例えばカドミウム塩、亜鉛塩、鉛塩、タリウ
ム塩、イリジウム塩またはそれらの錯塩、ロジウム塩ま
たはその錯塩等を共存させてもよい。 本発明においては、本発明に係る増感色素を前記により
製造される単分散性のハロゲン化銀粒子を含有するハロ
ゲン化銀乳剤に添加することにより分光増感が行なわれ
る。上記増感色素の添加時期としては、ハロゲン化銀乳
剤の化学熟成(第2熟成とも呼ばれる)開始時、熟成進
行中、熟成終了後、または乳剤塗布に先立つ適切な時期
等何れの工程でも差支えない。 また本発明の前記各一般式で示される増感色素を上記写
真乳剤に添加する方法としては、従来から提案されてい
る種々の方法が適用できる。例えば米国特許第3,469,98
7号に記載された如く増感色素を揮発性有機溶媒に溶解
し、該溶液を親水性コロイド中に分散し、この分散物を
乳剤に添加する方法により行なってもよい。またさらに
本発明の増感色素は、個々に同一または異なる溶媒に溶
解し、乳剤に添加する前に、これらの溶液を混合する
か、別々に添加することができる。 本発明に係る増感色素をハロゲン化銀写真乳剤に添加す
るときの色素の溶媒としては、例えばメチルアルコー
ル、エチルアルコール、アセトン等の水混和性有機溶媒
が好ましく用いられる。 本発明に係る増感色素をハロゲン化銀乳剤に添加せしめ
る場合の添加量は、ハロゲン化銀1モル当り1×10-5
ルないし2.5×10-2モル、好ましくは1.0×10-4モルない
し1.0×10-3モルである。そして本発明に係る増感色素
の好ましい使用比率は、それぞれ前記一般式〔I〕、
〔II〕および〔III〕の順に従って0.1〜5:1:0.1〜
5の範囲である。 本発明に係る増感色素は、更に他の増感色素または強色
増感剤と併用することもできる。 本発明によるハロゲン化銀粒子は一般的に施される各種
の化学増感法を施すことができる。すなわち活性ゼラチ
ン;水溶性金塩、水溶性白金塩、水溶性パラジウム塩、
水溶性ロジウム塩、水溶性イリジウム塩等の貴金属増感
剤;硫黄増感剤;セレン増感剤;ポリアミン、塩化第1
錫等の還元増感剤等の化学増感剤等により単独に、ある
いは併用して化学増感することもできる。 本発明において、上記の硫黄増感剤としては公知のもの
を用いることができる。例えばチオ硫酸塩、アリルチオ
カルバミドチオ尿素、アリルイソチアシアネート、シス
チン、p−トルエンチオスルホン酸塩、ローダニンなど
が挙げられる。その他米国特許第1,574,944号、同第2,4
10,689号、同第2,278,947号、同第2,728,668号、同第3,
501,313号、同第3,656,955号各明細書、ドイツ特許第1,
422,869、日本特許昭56−24937号、特開昭55−45016号
広報等に記載されている硫黄増感剤も用いることができ
る。硫黄増感剤の添加量は、乳剤の感度を効果的に増大
させるに十分な量でよい。この量はヒドロキシアザイン
デンの添加量、pH、温度、ハロゲン化銀粒子の大きさな
ど種々の条件の下で相当の範囲にわたって変化するが、
目安としてはハロゲン化銀1モル当り約10-7モル〜約10
-1モル程度が好ましい。 本発明においては、硫横増感剤の代りにセレン増感を用
いることができるが、セレン増感剤は、アリルイソセレ
ノシアネートの如き脂肪族イソセレノシアネート類、セ
レノ尿素類、セレノケトン類、セレノアミド類、セレノ
カルボン酸類およびエステル類、セレノフォスフェート
類、ジエチルセレナイド、ジエチルジセレナイド等のセ
レナイド類などを用いることができ、それらの具体例
は、米国特許1,574,944号、同第1,602,592号、同第1,62
3,499号明細書に記載されている。 添加量は硫黄増感剤と同様に広い範囲にわたって変化す
るが、目安としてはハロゲン化銀1モル当り約10-7モル
から10-3モル程度が好ましい。 本発明において、金増感剤としては金の酸化数が+1価
でも+3価でもよく多種の金化合物が用いられる。代表
的な例としては塩化金酸塩、カリウムクロロオーレー
ト、オーリツクトリクロライド、カリウムオーリックチ
オシアネート、カリウムヨードオーレート、テトラシア
ノオーリックアシド、アンモニウムオーロチオシアネー
ト、ピリジルトリクロロゴールドなどが挙げられる。 金増感剤の添加量は種々の条件により異なるが目安とし
てはハロゲン化銀1モル当り約10-7モルから10-1モルま
での範囲が好ましい。 本発明におけるハロゲン化銀粒子の増感法には他の貴金
属、例えば白金、パラジウム、イリジウム、ロジウムの
ような金属あるいはそれらの塩による増感法も併用でき
る。 本発明においては、さらに還元増感を併用することも可
能である。還元剤としては特に制限はないが公知の塩化
第一スズ、二酸化チオ尿素、ヒドラジン誘導体、シラン
化合物が挙げられる。 還元増感を行なう時期はハロゲン化銀粒子の成長中に行
なうか、硫黄増感および金増感の終了後に行なうことが
好ましい。 また、本発明においては前記の本発明に係るハロゲン化
銀粒子は、ハロゲン化銀溶剤の存在下に化学熟成を行な
うことによって著しく高感度化を達成せしめることがで
きる。 本発明で用いられるハロゲン化銀溶剤としては米国特許
第3,271,157号、同第3,531,289号、同第3,574,628号、
特開昭54−1019号、同54−158917号等に記載された(a)
有機チオエーテル類、特開昭53−82408号、同55−77737
号、同55−2982号等に記載された(b)チオ尿素誘導体、
特開昭53−144319号に記載された(c)酵素または硫黄原
子と窒素原子とにはさまれたチオカルボニル基を有する
ハロゲン化銀溶剤、特開昭54−100717号に記載された
(d)イミダゾール類、(e)亜硫酸塩、(f)チオシアネート
等が挙げられる。 以下にこれらの具体的化合物を示す。 (a) HO-(CH2)2-S-(CH2)2-S-(CH2)2-OH (b) (c) (d) (e)K2SO3 (f)NH4SCN KSCN 特に好ましい溶剤としては、チオシアネートおよびテト
ラメチルチオ尿素がある。また用いられる溶剤の量は種
類によっても異なるが、例えばチオシアネートの場合、
好ましい量はハロゲン化銀1モル当り5mg〜1gの範囲
である。 本発明のハロゲン化銀粒子には、その製造工程、保存中
あるいは現像処理中のかぶりの発生を防止し、あるいは
写真性能を安定化させる目的で化学熟成の終了時、種々
の化合物を含有させてもよい。 例えばアゾール類、例えばベンゾチアゾリウム塩、ニト
ロインダゾール類、ニトロベンズイミダゾール類、クロ
ロベンズイミダゾール類、プロモベンズイミダゾール
類、メルカプトチアゾール類、メルカプトベンズイミダ
ゾール類、アミノトリアゾール類、ベンゾトリアゾール
類、ニトロベンゾトリアゾール類、メルカプトテトラゾ
ール類(特に1−フェニル−5−メルカプトテトラゾー
ル)など、またメルカプトピリミジン類、メルカプトト
リアジン類、例えばオキサゾリンチオンのようなチオケ
ト化合物、更にはベンゼンチオスルフィン酸、ベンゼン
スルフィン酸、ベンゼンスルフォン酸アミド、ハイドロ
キノン誘導体、アミノフェノール誘導体、没食子酸誘導
体、アスコルビン酸誘導体等のようなカブリ防止剤また
は安定剤として知られた多くの化合物を加えることがで
きる。これらの薬剤は化学熟成時、或いは塗布前に添加
するのが好ましい。 本発明のハロゲン化銀乳剤のバインダーとしてはゼラチ
ンを始め、種々の親水性コロイドが用いられる。ゼラチ
ンとしてはゼラチンのみならず誘導体ゼラチンも包含さ
れ、誘導体ゼラチンとしては、ゼラチン酸無水物との反
応生成物、ゼラチンとイソシアネートとの反応生成物、
或いはゼラチンと活性ハロゲン原子を有する化合物との
反応生成物等が包含される。ここにゼラチンとの反応に
用いられる酸無水物としては、例えば無水マレイン酸、
無水フタル酸、無水安息香酸、無水酢酸、無水イサト
酸、無水コハク酸等が含まれ、イソシアネート化合物と
しては、例えばフェニルイソシアネート、p−ブロモフ
ェニルイソシアネート、p−クロロフェニルイソシアネ
ート、p−トリルイソシアネート、p−ニトロフェニル
イソシアネート、ナフチルイソシアネート等を挙げるこ
とができる。 更に活性ハロゲン原子を有する化合物としては例えばベ
ンゼンスルホニルクロライド、p−メトキシベンゼンス
ルホニルクロライド、p−フェノキシベンゼンスルホニ
ルクロライド、p−ブロモベンゼンスルホニルクロライ
ド、p−トルエンスルホニルクロライド、m−ニトロベ
ンセンスルホニルクロライド、m−スルホベンゾイルジ
クロライド、ナフタレン−β−スルホニルクロライド、
p−クロロベンゼンスルホニルクロライド、3−ニトロ
−4−アミノベンゼンスルホニルクロライド、2−カル
ボキシ−4−ブロモベンゼンスルホニルクロライド、m
−カルボキシベンゼンスルホニルクロライド、2−アミ
ノ−5−メチルベンゼンスルホニルクロライド、フタリ
ルクロライド、p−ニトロベンゾイルクロライド、ベン
ゾイルクロライド、エチルクロロカーボネート、フロイ
ルクロライド等が包含される。 またハロゲン化銀乳剤を作成するために親水性コロイド
として、前記の如き誘導体ゼラチンおよび通常の写真用
ゼラチンの他、必要に応じてコロイド状アルブミン、寒
天、アラビアゴム、デキストラン、アルギン酸、例えば
アセチル含量19〜26%にまで加水分解されたセルロース
アセテートの如きセルロース誘導体、ポリアクリルアミ
ド、イミド化ポリアクリルアミド、カゼイン、例えばビ
ニルアルコール−ビニルシアノアセテートコポリマーの
如きウレタンカルボン酸基またはシアノアセチル基を含
むビニルアルコールポリマー、ポリビニルアルコール−
ポリビニルピロリドン、加水分解ポリビニルアセテー
ト、蛋白質または飽和アシル化蛋白質とビニル基を有す
るモノマーとの重合で得られるポリマー、ポリビニルピ
リジン、ポリビニルアミン、ポリアミノエチルメタクリ
レート、ポリエチレンイミン等を使用することもでき
る。 本発明のハロゲン化銀乳剤には、塗布助剤、帯電防止、
スベリ性改良、乳化分散、接着防止および写真性改良
(例えば現像促進、硬調化、増感)など種々の目的で種
々の公知の界面活性剤を含んでもよい。 すなわち、米国特許第2,240,472号、同第2,831,766号、
同第3,158,484号、同第3,210,191号、同第3,294,540
号、同第3,507,660号、英国特許第1,012,495号、同第1,
022,878号、同第1,179,290号、第1,198,450号、米国特
許第2,739,891号、同第2,823,123号、同第1,179,290
号、同第1,198,450号、同第2,739,891号、同第2,823,12
3号、同第3,06,101号、同第3,415,649号、同第3,666,47
8号、同第3,756,828号、英国特許第1,397,218号、同第
3,113,816号、同第3,411,413号、同第3,473,174号、同
第3,345,974号、同第3,726,683号、同第3,843,368号、
ベルギー特許第731,126号、英国特許第1,138,514号、同
第1,159,825号、同第1,374,780号、米国特許第2,271,62
3号、同第2,288,226号、同第2,944,900号、同第3,235,9
19号、同第3,671,247号、同第3,772,021号、同第3,589,
906号、同第3,666,478号、同第3,754,924号、***特許
出願OLS1,961,683号各明細書および特開昭50−117414
号、同50−59025号、特公昭40−378号、同40−379号、
同43−13822号各公報に記載されている。例えばサポニ
ン(ステロイド系)、アルキレンオキサイド誘導体(例
えばポリエチレングリコール、ポリエチレングリコール
/ポリプロピレングリコール縮合物、ポリエチレングリ
コールアルキルまたはアルキルアリールエーテルポリエ
チレングリコールエステル類、ポリエチレングリコール
ソルビタンエステル類、ポリアルキレングリコールアル
キルアミンまたはアミド類、シリコーンのポリエチレン
オキサイド付加物類)、グリシドール誘導体(例えばア
ルケニルコハク酸ポリグリセリド、アルキルフェノール
ポリグリセリド)、多価アルコールの脂肪酸エステル
類、糖のアルキルエステル類、同じくウレタン類または
エーテル類などの非イオン性界面活性剤、トリテルペノ
イド系サポニン、アルキルカルボン酸塩、アルキルベン
ゼンスルフォン酸塩、アルキルナフタレンスルフォン酸
塩、アルキル硫酸エステル類、アルキルリン酸エステル
類、N−アシル−N−アルキルタウリン類、スルホコハ
ク酸エステル類、スルホアルキルポリオキシエチレンア
ルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキ
ルリン酸エステル類などのようなカルボキシ、スルホ
基、ホスホ基、硫酸エステル基、リン酸エステル基等の
酸性基を含むアニオン界面活性剤、アミノ酸類、アミノ
アルキルスルホン酸類、アミノアルキル硫酸またはリン
酸エステル類、アルキルペタイン類、アミンイミド類、
アミンオキシド類などの両性界面活性剤、アルキルアミ
ン塩類、脂肪族或いは芳香族第4級アンモニウム塩類、
ピリジウム、イミダゾリウムなどの複素環第4級アンモ
ニウム塩類および脂肪族または複素環を含むスルホニウ
ムまたはスルホニウム塩類などのカチオン界面活性剤を
用いることができる。 本発明のハロゲン化銀乳剤には、現像促進剤として、前
記の界面活性剤の他に***特許出願(OLS)2,002,871号、
同第2,445,611号、同第2,360,878号、英国特許第1,352,
196号各明細書などに記載されているイミダゾール類、
チオエーテル類、セレノエーテル類などを含有してもよ
い。 また本発明のハロゲン化銀乳剤をカラー用の感光材料に
適用するには、本発明に係る緑感性のハロゲン化銀乳
剤、赤感性および青感性に調節されたハロゲン化銀乳剤
にマゼンタ、シアンおよびイエローカプラーをそれぞれ
組み合わせて含有せしめるなどカラー用感光材料に使用
される手法および素材を充当すればよく、カプラーは分
子中にバラスト基と呼ばれる疎水基を有する非拡散性の
ものが望ましい。カプラーは銀イオンに対し4当量性あ
るいは2当量性のどちらでもよい。また色補正の効果を
もつカラードカプラー、或いは現像にともなって現像抑
制剤を放出するカプラー(いわゆるDIRカプラー)を
含んでもよい。更にカプラーはカップリング反応の生成
物が無色であるようなカプラーでもよい。 黄色発色カプラーとしては公知の開鎖ケトメチレン系カ
プラーを用いることができる。これらのうちベンゾイル
アセトアニリド系およびピバロイルアセトアニリド系化
合物は有利である。用い得る黄色発色カプラーの具体例
は、米国特許第2,875,057号、同第3,265,506号、同第3,
408,194号、同第3,551,155号、同第3,582,322号、同第
3,725,072号、同第3,891,445号、***特許第1,547,868
号、***特許出願(OLS)2,213,461号、同第2,219,917
号、同第2,261,361号、同第2,414,006号、同第2,263,87
5号などに記載されたものである。 マゼンタ発色カプラーとしてはピラゾロン系化合物、イ
ンダゾロン系化合物、シアノアセチル化合物などを用い
ることができ、特にピラゾロン系化合物は有利である。
用い得るマゼンタ発色カプラーの具体例は、米国特許第
2,600,788号、同第2,983,608号、同第3,062,653号、同
第3,127,269号、同第3,311,476号、同第3,419,391号、
同第3,519,429号、同第3,558,319号、同第3,582,322
号、同第3,615,506号、同第3,834,908号、同第3,891,44
5号、***特許第1,810,464号、***特許出願(OLS)2,40
8,665号、同第2,417,945号、同第2,418,959号、同第2,4
24,467号、特公昭40−6031号などに記載のものである。 シアン発色カプラーとしてはフェノール系化合物、ナフ
トール系化合物などを用いることができる。その具体例
は米国特許第2,369,929号、同第2,434,272号、同第2,47
4,293号、同第2,521,908号、同第2,895,826号、同第3,0
34,892号、同第3,311,476号、同第3,458,315号、同第3,
476,563号、同第3,583,971号、同第3,591,383号、同第
3,767,411号、***特許出願(OLS)2,414,830号、同第2,4
54,329号、特開昭48−59838号に記載されたものであ
る。 カラード・カプラーとしては、例えば米国特許第3,476,
560号、同第2,521,908号、同第3,034,892号、特公昭44
−2016号、同38−22335号、同42−11304号、同44−3246
1号、特願昭49−98469号明細書、同50−118029号明細
書、***特許出願(OLS)2,418,959号に記載のものを使用
できる。 DIRカプラーとしては、例えば米国特許第3,227,554
号、同第3,617,291号、同第3,701,783号、同第3,790,38
4号、同第3,632,345号、***特許出願(OLS)2,414,006
号、同第2,454,301号、同第2,454,329号、英国特許第95
3,454号、特願昭50−146570号に記載されたものが使用
できる。 DIRカプラー以外に現像にともなって現像抑制剤を放
出する化合物を感光材料中に含んでもよく、例えば米国
特許第3,297,445号、同第3,379,529号、***特許出願(O
LS)2,417,914号に記載のものが使用できる。その他特開
昭55−85549号、同57−94752号、同56−65134号、同56
−135841号、同54−130716号、同56−133734号、同56−
135841号、米国特許第4,310,618号、英国特許第2,083,6
40号、リサーチ・ディスクロージャー、No.18360(1979
年)No.14850(1980年)、No.19033(1980年)、No.19146
(1980年)、No.20525(1981年)、No.21728(1982年)に
記載されたカプラーも使用することができる。 上記のカプラーは、同一層に二種以上含むこともでき
る。また同一の化合物を異なる2つ以上の層に含んでも
よい。 カプラーをハロゲン化銀乳剤層に導入するには公知の方
法、例えば米国特許第2,322,027号に記載の方法などが
用いられる。例えばフタール酸アルキルエステル(ジブ
チルフタレート、ジオクチルフタレートなど)、リン酸
エステル(ジフェニルフォスフェート、トリフェニルフ
ォスフェート、トリクレジルフォスフェート、ジオクチ
ルブチルフォスフェート)、クエン酸エステル(例えば
アセチルクエン酸トリブチル)、安息香酸エステル(例
えば安息香酸オクチル)、アルキルアミド(例えばジエ
チルラウリルアミド)など、または沸点約30℃乃至150
℃の有機溶媒、例えば酢酸エチル、酢酸ブチルの如き低
級アルキルアセテート、プロピオン酸エチル、2級ブチ
ルアルコール、メチルイソブチルケトン、β−エトキシ
エチルアセテート、メチルセロソルブアセテート等に溶
解したのち、親水性コロイドに分散される。上記の高沸
点有機溶媒と低沸点有機溶媒とを混合して用いてもよ
い。 カプラーがカルボン酸、スルフォン酸の如き酸基を有す
る場合には、アルカリ性水溶液として親水性コロイド中
に導入される。 これらのカプラーは、一般にハロゲン化銀乳剤層中の銀
1モル当り2×10-3モル乃至5×10-1モル、好ましくは
1×10-2モル乃至5×10-1モル添加される。 本発明を用いて作られる感光材料は色カブリ防止剤とし
てハイドロキノン誘導体、アミノフェノール誘導体、没
食子酸誘導体、アスコルビン酸誘導体などを含有しても
よく、その具体例は米国特許第2,360,290号、同第2,33
6,327号、同第2,403,721号、同第2,418,613号、同第2,6
75,314号、同第2,701,197号、同第2,704,713号、同第2,
728,659号、同第2,732,300号、同第2,735,765号、特開
昭50−92988号、同50−92989号、同50−93928号、同50
−110337号、特公昭50−23813号等に記載されている。 帯電防止剤としてはジアセチルセルロース、スチレンパ
ーフルオロアルキルリジウムマレエート共重合体、スチ
レン−無水マレイン酸共重合体とp−アミノベンゼンス
ルホン酸との反応物のアルカリ塩等が有効である。マッ
ト剤としてはポリメタアクリル酸メチル、ポリスチレン
およびアルカリ可溶性ポリマーなどが挙げられる。また
更にコロイド状酸化珪素の使用も可能である。また膜物
性を向上するために添加するラテックスとしてはアクリ
ル酸エステル、ビニルエステル等と他のエチレン基を持
つ単量体との共重合体を挙げることができる。ゼラチン
可塑剤としてはグリセリン、グリコール系化合物を挙げ
ることができ、増粘剤としてはスチレン−マレイン酸ソ
ーダ共重合体、アルキルビニルエーテル−マレイン酸共
重合体等が挙げられる。 上記のようにして調製されたハロゲン化銀乳剤を用いて
作られる感光材料の支持体としては、例えばバライタ
紙、ポリエチレン被覆紙、ポリプロピレン合成紙、ガラ
ス紙、セルロースアセテート、セルロースナイトレー
ト、ポリピニアセタール、ポリプロピレン、例えばポリ
エチレンテレフタレート等のポリエステルフィルム、ポ
リスチレン等があり、これらの支持体はそれぞれの感光
材料の使用目的に応じて適宜選択される。 これらの支持体は、必要に応じて下引加工が施される。 本発明のハロゲン化銀乳剤を用いて作られた感光材料は
露光後、通常用いられる公知の方法により現像処理する
ことができる。 黒白現像液は、ヒドロキシベンゼン類、アミノフェノー
ル類、アミノベンゼン類等の現像主薬を含むアルカリ溶
液であり、その他アルカリ金属塩の亜硫酸塩、炭酸塩、
重亜硫酸塩、臭化物および沃化物等を含むことができ
る。また該感光材料がカラー用の場合には通常用いられ
る発色現像法で発色現像することができる。反転法では
まず黒色ネガ現像液で現像し、次いで白色露光を与える
か或いはカブリ剤を含有する浴で処理し、更に発色現像
主薬を含むアルカリ現像液で発色現像する。処理方法に
ついては特に制限はなく、あらゆる処理方法が適用でき
るが、例えばその代表的なものとしては、発色現像後、
漂白定着処理を行ない必要に応じ、さらに水洗、安定処
理を行なう方式、或いは発色現像後、漂白と定着を分離
して行ない必要に応じて、さらに水洗、安定処理を行な
う方式を適用することができる。 前述のハロゲン化銀乳剤は写真感度が著しく高く、しか
も高照度短時間露光に対する特性が改良され、かつカブ
リが少ないため多くの感光材料に好ましく適用される。 例えば本発明に係る感光材料は白黒一般用、Xレイ用、
カラー用、赤外用、マイクロ用、銀色素漂白法用、反転
用、拡散転写法用等の種々の用途の感光材料に有効に適
用することができる。 次に、実施例をあげて本発明を具体的に説明するが、本
発明はこれらによって限定されるものではない。 実施例1 特開昭57−154232号公報に記載されている方法と同様の
方法に従って、平均粒径が0.56μの十四面体結晶のハロ
ゲン化銀粒子からなる沃臭化銀乳剤(沃化銀含有率8モ
ル%、粒度分布S/=0.15)であって、沃化銀が上記ハ
ロゲン化銀粒子中に均一に分布している乳剤(乳剤Aと
する)と、厚さ0.02μの臭化銀のシェルによって被覆さ
れているコア・シェル型沃臭化銀乳剤(平均粒径0.58
μ、粒度分布S-/γ=0.14、沃化銀含有率8モル%)
(乳剤Bとする)とをそれぞれ調製した。 このようにして調製された乳剤AおよびBを分割し、第
1表に示すように各乳剤に対して、それぞれ本発明に係
る増感色素(前記一般式〔I〕,〔II〕および〔III〕
で表わされる増感色素)とチオ硫酸ナトリウム、塩化金
酸、チオシアン酸アンモニウムを添加し、それぞれ適切
な条件下に化学増感および分光増感を施した。次に各乳剤に安定剤として4−ヒドロキシ−6−メチル
−1,3,3a,7−テトラザインデン、1−フェニル
−5−メルカブト−テトラゾール、塗布助剤としてサポ
ニンおよび硬膜剤として1,2−ビス(ビニルスルホニ
ル)エタンをそれぞれ適量およびゼネラルアニリンアン
ドフィルムコーポレーション製PVK−90(ポリ−ビニ
ルピロリドン)を添加し、さらにプロテクト分散したマ
ゼンタカプラーとして、1−(2,4,6−トリクロロ
フェニル)−3−〔3−(2,4,−ジ−t−アミルフ
ェノキシアセトアミド)ベンズアミド〕−5−ピラゾロ
ン、1−(2,4,6−トリクロロフェニル)−3−
(3−ドデシルサクシンイミドベンズアミド)−5−ピ
ラゾロン、カラードマゼンタカプラーとして1−(2,
4,6−トリクロロフェニル)−4−(1−ナフチルア
ゾ)−3−(2−クロロ−5−オクタデセニルスクシン
イミドアニリノ)−5−ピラゾロン、ドデシルガレート
の分散液を添加した。 かくして調製した乳剤をセルローストリアセテートベー
ス支持体上に塗布、乾燥して試料を作成した。 次いで、上記各試料を緑色光フィルター(東京芝浦電機
株式会社製)を介して1/50秒および10-5秒のウェッジ露
光を施した後、下記によりカラーネガ現像処理を行なっ
た。 〔現像条件〕 処理工程(38℃) 処理時間 発色現像………………2分45秒 漂白………………6分30秒 水洗………………3分15秒 定着………………6分30秒 水洗………………3分15秒 安定化………………1分30秒 各処理工程において使用した処理液組成は、下記の如く
である。 得られた色素画像について、それぞれ緑色フィルターを
通して濃度測定を行ない緑色光感度およびカブリを求め
た。感度は「カブリ+0.1」の光学濃度を与えるのに必
要な露光量から求めた。 得られた結果を第2表に示した。上記表からも明らかなように、本発明に係る増感色素を
組み合わせて含有する試料(試料2,4,6,8,10お
よび12)は、すべて他の比較試料に比べて感度が高く、
特に1/50秒露光時の感度ならびに最高濃度に比較して10
-5秒露光時での感度ならびに最高濃度の低下が最小限に
抑制され、高照度短時間露光に対する特性が改良されて
いることがわかる。 実施例2 ダブルジェット法により平均粒径0.60μの沃化銀7モル
%を含む沃臭化銀の多分散双晶乳剤(粒度分布S/=
0.34、沃化銀は粒子中に均等に分布しているもの)(乳
剤Cとする)と、八面体結晶の単分散性沃臭化銀乳剤
(S/=0.15、シェルは実質的に臭化銀、シェルの厚
さは0.015μ沃化銀含有率7モル%)(乳剤Dとする)
と、さらに十四面体結晶の単分散性沃臭化銀乳剤(S/
=0.14、シェルは実質的に臭化銀、シェル厚は0.015
μ沃化銀含有率7モル%)(乳剤Eとする)とをそれぞ
れ調製した。 上記により調製された各乳剤それぞれに最適な化学(金
塩と硫黄増感剤による)増感を施した後に本発明の一般
式〔I〕,〔II〕および〔III〕で表わされる増感色素
を下記第3表に従って添加した。 次に各乳剤に安定剤として、4−ヒドロキシ−6−メチ
ル−1,3,3a,7−テトラザインデン、塗布助剤とし
てサポニンおよび硬膜剤としてホルマリンをそれぞれ適
量添加した後、セルローストリアセテートベース支持体
上に塗布、乾燥して試料を作成した。 上記試料に対して、黄色フィルター(東京芝浦電機株式
会社製)を介して1/50秒および10-5秒のウェッジ露光を
施した後、下記組成の現像液で30℃、2分間の現像を行
った後、定着、水洗処理をした。得られた銀画像について濃度測定を行ない黄色光感度お
よびカブリを求めた。感度表示法は実施例1と同様であ
る。 得られた結果を下記第4表に示した。 上記表からも明らかなように、本発明に係る単分散性の
ハロゲン化銀乳剤に本発明に係る増感色素を組み合わせ
て使用した本発明試料(試料15〜18)は、多分散性のハ
ロゲン化銀乳剤に対して増感色素を組み合わせ用いた比
較試料(試料13および14)に比べて感度が高く、また高
照度短時間露光時での感度の低下が少ないことも理解で
きた。

Claims (1)

  1. 【訂正明細書】 【特許請求の範囲】 【請求項1】支持体上に、少なくとも1層のハロゲン化
    銀乳剤層を有するハロゲン化銀写真感光材料において前
    記ハロゲン化銀乳剤層は下記式(A)で示される粒度分布
    を有する実質的に単分散性のハロゲン化銀粒子が含有さ
    れており、かつ該ハロゲン化銀粒子は下記一般式〔I〕
    で示される少なくとも1種の増感色素、下記一般式〔I
    I〕で示される少なくとも1種の増感色素および下記一
    般式〔III〕で示される少なくとも1種の増感色素とを
    組み合わせて増感されていることを特徴とするハロンゲ
    ン化銀写真感光材料。 式(A) 〔ここでSおよびは、ハロゲン化銀粒子の粒度分布に
    おいてSは標準偏差を、は平均粒径を表わし、 γi:i番目の粒子の粒径 ni:i番目の粒子の数 で示される。〕 一般式〔I〕 〔式中、Y,Y,YおよびYはそれぞれ水素原
    子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、アルコキシ基、ア
    ミノ基、アシルアミノ基、アシルオキシ基、アルコキシ
    カルボニル基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリー
    ル基、シアノ基、アルキル基を表わし、YとYまた
    はYとYのどちらか一方は連結して環を形成し、ナ
    フトオキサゾール環を形成してもよい。またRは水素
    原子またはアルキル基を表わし、RおよびRはそれ
    ぞれアルキル基を表わし、X はアニオンを表わし、
    nは1または2の整数を表わす。ただし、nが1を表わ
    すときは、RまたはRは分子内塩を形成し得る基を
    表わす。〕 一般式〔II〕 〔式中、YとYおよびYとYはそれぞれ連結し
    て環を形成し、それぞれナフトオキサゾール環を形成す
    る原子群を表わす。またRは水素原子またはアルキル
    基を表わし、RおよびRはそれぞれアルキル基を表
    わし、X はアニオンを表わし、mは1または2の整
    数を表わす。ただし、mが1を表わすときは、Rまた
    はRは分子内塩を形成し得る基を表わす。〕 一般式〔III〕 〔式中、Y,Y10,Y11およびY12はそれぞれ水素原
    子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、アルコキシ基、ア
    ミノ基、アシルアミノ基、アシルオキシ基、アルコキシ
    カルボニル基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリー
    ル基、シアノ基、アルキル基を表わし、YとY10およ
    び/またはY11とY12はそれぞれ連結して環を形成し、
    ナフトイミダゾール環を形成してもよい。またRは水
    素原子またはアルキル基を表わし、R,R,R10
    よびR11はそれぞれアルキル基を表わし、X はアニ
    オンを表わし、rは1または2の整数を表わす。ただ
    し、rが1を表わすときは、R,R,R10またはR
    11は分子内塩を形成し得る基を表わす。〕

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