JP7513129B1 - エレベータの群管理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】エレベータを利用する利用者の要望に沿って利用者の利便性を向上させることができるエレベータの群管理システムを提供すること。【解決手段】エレベータの群管理システムは、利用者によって行先階登録装置に入力された情報により登録された行先階呼びを、複数台のエレベータにおける何れかの号機に割り当てる群管理制御装置と、群管理制御装置による行先階呼びの割り当てに従って、複数のサービス方式でエレベータを運行させるエレベータ制御装置とを備え、複数のサービス方式は、第1サービス方式と第2サービス方式とを含み、群管理制御装置は、行先階登録装置における利用者の行先階呼びに応じて、第1及び第2サービス方式から指定された所望のサービス方式を示す利用者情報を取得し、利用者情報が示す所望のサービス方式に基づいて、行先階呼びを割り当てた号機を運行させるサービス方式を、第1サービス方式又は第2サービス方式に決定する。【選択図】図10

Description

本発明は、登録された行先階に基づいて複数台のエレベータのうちのいずれかを割当可能なエレベータの群管理システムに関する。
特許文献1は、各エレベータを基準階に到着する順に上方階優先サービスかごと下方階優先サービスかごとに交互に切り換えることで、アップピーク時において、階間交通を妨げることなく、エレベータの一周時間を短縮し、輸送能力の向上を図っているエレベータの群管理装置を開示している。
特開2000-238966号公報
本発明は、エレベータを利用する利用者の要望に沿って利用者の利便性を向上させることができるエレベータの群管理システムを提供することを目的とする。
本発明に係るエレベータの群管理システムは、利用者によって行先階登録装置に入力された情報により登録された行先階呼びを、複数台のエレベータにおける何れかの号機に割り当てる群管理制御装置と、群管理制御装置による行先階呼びの割り当てに従って、複数のサービス方式でエレベータを運行させるエレベータ制御装置とを備え、複数のサービス方式は、行先階呼びが示す行先階において上方の階への運行を下方の階よりも優先する第1サービス方式と、下方の階への運行を上方の階よりも優先する第2サービス方式とを含み、群管理制御装置は、行先階登録装置における利用者の行先階呼びに応じて、第1及び第2サービス方式から指定された利用者の所望のサービス方式を示す利用者情報を取得し、取得した利用者情報が示す所望のサービス方式に基づいて、行先階呼びを割り当てた号機を運行させるサービス方式を、第1サービス方式又は第2サービス方式に決定する。
本発明に係るエレベータの群管理方法は、利用者によって行先階登録装置に入力された情報により登録された行先階呼びを、行先階呼びの割り当てにしたがって複数のサービス方式の何れかで運行される複数台のエレベータにおける何れかの号機に割り当てるエレベータの群管理方法であって、複数のサービス方式は、行先階呼びが示す行先階において上方の階への運行を下方の階よりも優先する第1サービス方式と、下方の階への運行を上方の階よりも優先する第2サービス方式とを含み、行先階登録装置における利用者の行先階呼びに応じて、第1及び第2サービス方式から指定された利用者の所望のサービス方式を示す利用者情報を取得し、取得した利用者情報が示す所望のサービス方式に基づいて、行先階呼びを割り当てた号機を運行させるサービス方式を、第1サービス方式又は第2サービス方式の何れかに決定する。
本発明に係るコンピュータプログラムは、演算回路に本発明に係るエレベータの群管理方法を実行させるためのコンピュータプログラムである。
本発明によれば、エレベータを利用する利用者の要望に沿って利用者の利便性を向上させることができるエレベータの群管理システムを提供することができる。
実施の形態1におけるエレベータシステムが適用されるビルの基準階における機器配置を示した概略平面図 実施の形態1に係るエレベータの群管理システムを備えるエレベータシステムの構成例を示すブロック図 実施の形態1に係るエレベータの群管理システムの行先階登録装置の電気的構成を示すブロック図 行先階登録装置の表示部における表示例を示した図 行先階登録装置の表示部における表示例を示した図 実施の形態1に係るエレベータの群管理システムのエレベータ制御装置の電気的構成を示すブロック図 セキュリティサーバの電気的構成を示すブロック図 セキュリティサーバの記憶部に格納されているカードDBの構成を示す図 実施の形態1に係る群管理システムの動作の概要を説明するための図 セキュリティサーバにおける呼び信号生成処理の一例を示すフローチャート 群管理制御装置における割当処理の一例を示すフローチャート 群管理制御装置による第1割当号機判定処理の一例を示すフローチャート 群管理制御装置による第2割当号機判定処理の一例を示すフローチャート 群管理制御装置による第2割当号機判定処理の一例を示すフローチャート エレベータ制御装置におけるエレベータの運行制御処理の一例を示すフローチャート 行先階登録装置の表示部における表示例を示す図 行先階登録装置の表示部における表示例を示す図 行先階登録装置の表示部における表示例を示す図
以下、図面を参照しつつ、本発明に係る実施の形態を説明する。ただし、以下に説明する構成は、本発明の一例に過ぎず、本発明は下記の実施の形態に限定されない。本発明は、これら実施の形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更、置き換え、付加、省略などが可能である。
(実施の形態1)
1.構成
1-1.概要
実施の形態1におけるエレベータシステム100の概要について説明する。図1は、実施の形態1におけるエレベータシステム100が適用されるビル(建物)の基準階における機器配置を示した概略平面図である。基準階は、例えば当該ビルの外部につながるロビー階であり、例えば当該ビルの1階である。
実施の形態1に係るエレベータシステム100は、複数台のエレベータ50A~50Fと、エレベータ50A~50Fの走行及び運行を統合的に制御する群管理システム1と、を含む。実施の形態1では、エレベータシステム100が6台のエレベータ50A~50F(以下、適宜「号機」という)を有する例を示している。以下において、エレベータ50A~50Fを適宜A号機~F号機ともいう。各エレベータ50A~50Fの乗車用開口がエレベータ乗場側に設けられており、利用者は、エレベータ乗場からエレベータ50A~50Fに乗車する。なお、以下において、各エレベータ50A~50Fを区別せず「エレベータ50」という場合がある。
実施の形態1では、ビルの基準階に、複数台のセキュリティゲート20が配置されている。利用者は、エントランス側からいずれかのセキュリティゲート20を通って特定領域に進入する。特定領域は、ビルにおいて、基準階のエントランス側からセキュリティゲート20を通過しないと入れない領域である。特定領域は、エレベータ乗場、各エレベータ50のかご内のスペース、及びエレベータ50を利用して移動可能な各階床のスペースを含む。
各階床のエレベータ乗場の近傍には、行先階登録装置30が配置されている。
実施の形態1におけるエレベータシステム100では、利用者がエレベータ50のかごに乗車する前にセキュリティゲート20又は行先階登録装置30で行先階を予め登録する行先階登録方式を採用している。群管理システム1は、このように予め登録された行先階に関する呼び(行先階呼び)を、複数台のエレベータ50のうちのいずれかの号機に割り当てて、割り当てた号機を示す情報を利用者に報知し、割り当てた号機に利用者を乗車させるように構成されている。以下、登録された行先階に関する呼びを、適宜、登録された行先階呼びという。
実施の形態1におけるエレベータシステム100は、利用者が、行先階の登録を、ビル入館用のIDカードを利用して行うことができるように構成されている。IDカードは、ビル入館用のセキュリティ認証カードを示す。IDカードは、例えば、ICタグを内蔵したICカードにより構成されている。IDカードは、情報記録媒体の一例である。各利用者は、それぞれ専用のIDカードが常時貸与され得る。
セキュリティゲート20は、ビル内部の特定領域への正規の利用者の進入を許可する一方、非正規の利用者の進入については規制する装置である。セキュリティゲート20は、行先階登録装置の一例である。正規の利用者は、当該利用者が有するIDカードのカードID(カード識別情報)がカードデータベース(以下、適宜「カードDB」ともいう)に登録されている利用者を示す。非正規の利用者は、当該利用者が有するIDカードのカードIDがカードDBに登録されていない利用者を示す。また、非正規の利用者は、IDカードを有しない利用者を示す。正規の利用者は、ビル管理者により発行された、カードIDを格納する正規なIDカードを有する。カードIDは、後述する情報読取装置で読み取られる情報の一例である。カードIDは、利用者毎に一意の識別情報の一例である。カードDBは、所定のデータベースの一例である。
各セキュリティゲート20は、カードリーダ25及びゲート表示器70を備える。カードリーダ25は、情報読取装置の一例である。ゲート表示器70は、所定の情報を表示可能な表示装置である。正規の利用者は、セキュリティゲート20を通過する際、自身が有するIDカードをカードリーダ25にかざす。IDカードがかざされると、カードリーダ25は、当該IDカードのICタグに記録されたカードIDを例えば電磁的に非接触で読み取る。カードIDが読み取られると、詳細は後述する処理が実行され、ゲート表示器70は、IDカードをかざすことで登録された行先階呼びに対して割り当てられた割当号機を表示する。例えば、ゲート表示器70は、「4F、A号機」というメッセージを割当号機表示画面として表示し得る。それによって、IDカードをかざした利用者は、自身が降車する階床を確認でき、また、乗車するエレベータの号機番号を把握することができる。
実施の形態1において、基準階の行先階登録装置30は、特定領域に進入した利用者が、群管理システム1により指定されたエレベータ50に乗り遅れたとき、又はデフォルト行先階以外の階床に移動するときに、エレベータ50を利用することを可能とするために設けられている。
1-2.エレベータシステムの構成
図2は、本発明の実施の形態1に係るエレベータの群管理システム1を備えるエレベータシステム100の構成例を示すブロック図である。上記したように、エレベータシステム100は、複数台のエレベータ50A~50Fと、これらのエレベータを統合的に制御する群管理システム1と、を含む。エレベータの群管理システム1は、群管理制御装置10と、複数台の行先階登録装置30と、複数台のエレベータ制御装置40A~40Fと、複数台のゲート表示器70と、を有する。群管理システム1は、セキュリティシステムに、信号伝送可能に接続される。セキュリティシステムは、セキュリティサーバ60と、セキュリティゲート20と、カードリーダ25と、カードリーダ36と、を有する。ゲート表示器70は、セキュリティゲート20に配置されている。
群管理制御装置10は、セキュリティサーバ60及び行先階登録装置30との間で通信を行いながら、各号機に対する新規の呼びの割当制御を行う。各装置間は、情報伝送可能なネットワークを介して接続されている。当該ネットワークは、例えばEthernet(登録商標)等のLAN(Local Area Network)により構成され得る。各装置間での各種の情報の送受信は、TCP/IP等の各種のプロトコルにしたがって行われる。当該ネットワーク上に接続されている前述の各装置は、装置間において、各装置が有する入出力インタフェース装置により、TCP/IP等の各種のプロトコルにしたがった通信による信号伝送(情報伝送)が可能である。なお、エレベータシステムを構成する各装置間は、他の信号形式のネットワーク、又は専用の信号網を介して接続されてもよい。
各エレベータ50は、かご、巻上機(モータ)、釣合おもり等を有する。
1-3.群管理制御装置の構成
群管理制御装置10は、制御部11と、記憶部12と、入出力インタフェース13と、を備える。
制御部11は、群管理制御装置10全体の動作を制御する。制御部11は、例えば、演算回路で構成され得る。制御部11は、プログラムを実行することにより所定の処理又は機能を実現するCPU又はMPUのような汎用プロセッサを含む。制御部11は、記憶部12と通信可能に構成され、当該記憶部12に格納された演算プログラム等を読み出して実行することにより、群管理制御装置10における後述する各種の機能を実現する。
例えば、制御部11は、セキュリティゲート20又は行先階登録装置30で登録された行先階を、複数のエレベータ50A~50Fのうちのいずれかのエレベータ50に割り当てる機能を実現する。具体的には、制御部11は、呼び信号をセキュリティサーバ60から入出力インタフェース13を介して受信すると、エレベータ50の割当処理を開始する。呼び信号は、セキュリティゲート20又は行先階登録装置30で行先階呼びが登録されるとセキュリティサーバ60によって生成され、制御部11へ送信され得る。呼び信号は、セキュリティゲート20又は行先階登録装置30で登録された行先階呼びを、複数のエレベータ50A~50Fのうちのいずれかに割り当てることを要求する信号である。呼び信号は、後述するように、出発階と、行先階と、カードリーダIDと、所望のサービス方式と、に関する情報を含む。制御部11は、受信した呼び信号が示す行先階を、複数のエレベータ50A~50Fのうちのいずれかに割り当てる。
制御部11は、後述するように、利用者が予め設定している所望のサービス方式に基づいて、行先階を割り当てるべきエレベータ50を決定する。当該行先階を考慮した結果、割り当てられる候補となるエレベータ50が複数台ある場合、制御部11は、各エレベータ50の運行情報に基づいて、所定の演算処理により、行先階を割り当てるべきエレベータ50を決定する。各エレベータ50の運行情報は、例えば、各エレベータ50に割り当てられた行先階呼びに関する行先階及び出発階、各エレベータ50のかごの状態、予想される待ち時間(予測待ち時間)、予想されるサービス完了時間、かごの予定される停止回数などを示す情報を含む。エレベータ50のかごの状態は、かごの位置、走行方向、ドアの開閉状態、荷重等を含む。サービス完了時間は、割当号機が行先階に到着するまでの時間である。かごの予定される停止回数は、サービス完了までの間に予定されるエレベータ50の停止回数である。
例えば、制御部11は、各エレベータ50の運行情報に基づいて、行先階を割り当てるべきエレベータ50(割当号機)を選択するための評価値を、エレベータ50毎に算出する。評価値の算出後、制御部11は、エレベータ50A~50Fのうちから最も高い評価値を有するエレベータ50を選択し、行先階を、選択したエレベータ50に割り当てる。本実施の形態において、予測待ち時間は、例えば、記憶部12に格納された所定の予測待ち時間テーブルに記録されている。こうした演算処理は、例えば行先階呼びの各種割当方式に準じて適宜、設定可能である。
制御部11は、割当号機を決定すると、決定した割当号機に関する情報を含む割当結果信号を生成し、カードリーダIDに対応するゲート表示器70又は行先階登録装置30に入出力インタフェース13を介して割当結果信号を送信する。制御部11は、これによって、呼び信号の受信に応じて割り当てた割当号機をゲート表示器70又は行先階登録装置30に通知する。
制御部11は、ハードウェア資源とソフトウェアとが協働して所定の機能を実現する態様に限定されず、所定の機能を実現する専用に設計されたハードウェア回路で構成されてもよい。すなわち、制御部11は、CPU、MPU以外にも、GPU、FPGA、DSP、ASIC等、種々のプロセッサで実現され得る。このような制御部11は、例えば、半導体集積回路である信号処理回路で実現され得る。
記憶部12は、種々の情報を記憶できる記憶媒体である。情報は、プログラム及びデータを含む。例えば、記憶部12は、実施の形態1に係る群管理制御装置10の各種の機能を実現するための演算プログラムを格納する。また、記憶部12は、各エレベータ50の運行情報を格納する。記憶部12は、例えば、DRAM、SRAM若しくはフラッシュメモリ等のメモリ、HDD、SSD、その他の記憶デバイス又はそれらを適宜組み合わせて実現される。
入出力インタフェース13は、例えばLANアダプタ等を利用して構成される。入出力インタフェース13は、群管理制御装置10が、セキュリティサーバ60、セキュリティゲート20のゲート表示器70、行先階登録装置30、及びエレベータ制御装置40(40A~40F)との間で各種の信号を送受信するためのインタフェースである。入出力インタフェース13は、制御部11から出力される信号を所定の形式の信号に変換してセキュリティサーバ60、セキュリティゲート20のゲート表示器70、行先階登録装置30、エレベータ制御装置40に出力する。また、入出力インタフェース13は、セキュリティサーバ60、セキュリティゲート20のゲート表示器70、行先階登録装置30、エレベータ制御装置40から入力された信号を所定の形式の信号に変換して制御部11に出力する。
1-4.行先階登録装置の構成
図3は、実施の形態1に係るエレベータの群管理システム1の行先階登録装置30の電気的構成を示すブロック図である。行先階登録装置30は、利用者が行先階の登録を行うための装置である。行先階登録装置30は、制御部31と、記憶部32と、入出力インタフェース33と、表示部34と、操作部35と、を備える。
制御部31は、行先階登録装置30の動作を制御する。制御部31は、記憶部32と通信可能に構成され、記憶部32に格納された演算プログラム等を読み出して実行することにより、行先階登録装置30における後述する各種の機能を実現する。制御部31は、上記した制御部11と同様に構成され得る。
記憶部32は、種々の情報を記憶できる記憶媒体である。例えば、記憶部32は、実施の形態1に係る行先階登録装置30の各種の機能を実現するための演算プログラムを格納する。記憶部32は、上記した記憶部12と同様に構成され得る。
入出力インタフェース33は、例えばLANアダプタ等を利用して構成される。入出力インタフェース33は、行先階登録装置30が群管理制御装置10等の他の装置との間で各種の信号を送受信するためのインタフェースである。入出力インタフェース33は、制御部31から出力された信号を所定の形式の信号に変換して群管理制御装置10等に出力する。また、入出力インタフェース33は、群管理制御装置10等から入力された信号を所定の形式の信号に変換して制御部31に出力する。
表示部34は、制御部31から出力される表示信号に基づく画像等の表示を行う。表示部34は、例えば液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイで構成され得る。
操作部35は、行先階登録装置30に対するユーザ操作を受け付けるインタフェースである。本実施の形態では、表示部34及び操作部35は、液晶ディスプレイパネル又は有機ELディスプレイパネルを利用したインセル型タッチパネル搭載のディスプレイ等の入出力装置として一体的に構成されている。操作部35は、例えば、後述する図4A及び図4Bに示すようなテンキーであってもよい。操作部35は、操作内容に応じた信号を制御部31に出力する。なお、表示部34と操作部35とは、表示部34に表示されているボタンとのオブジェクトと同等の指定を行うことが可能であれば、異なる部品を利用して別々に構成されてもよい。
図4A及び図4Bは、行先階登録装置30の外観を模式的に示す図である。図4A及び図4Bは、行先階登録装置30の表示部34における表示例を示す。
行先階登録装置30には、カードリーダ36が配置されている。行先階登録装置30は、利用者による行先階の登録の際、利用者に、IDカードをカードリーダ36にかざして認証を行わせるように構成されている。
カードリーダ36は、利用者により所定距離よりも近い位置にかざされたIDカード(ICカード)のICタグに記録されたカードID(カード識別情報)を例えば電磁的に非接触で読み取る。カードリーダ36は、情報読取装置の一例である。情報読取装置は、行先階登録装置の一例である。カードIDは、情報読取装置で読み取られる情報の一例である。カードIDは、利用者毎に一意の識別情報の一例である。カードリーダ36は、読み取ったカードIDと、当該カードリーダ36の設置階情報と、当該カードリーダ36のカードリーダID(カードリーダ識別情報)とを含むIDデータ信号をセキュリティサーバ60に送信する。
設置階情報は、カードリーダ25,36が配置されている階床を示す情報を含む。設置階情報は、IDカードをかざした利用者がエレベータ50に乗る際の出発階を示す。カードリーダIDは、カードリーダ25,36毎に設定されている。カードリーダIDは、カードリーダ25,36毎に一意のカードリーダ25,36の識別情報の一例である。カードリーダIDは、カードリーダ25,36に関連する各ゲート表示器70又は各行先階登録装置30と一意に対応する。
図4Aでは、行先階登録装置30の表示部34に、デフォルト画面としての案内画面が表示されている例を示している。この案内画面では、例えば、「カードリーダにIDカードをかざしてください」というメッセージが表示される。図4Aの案内画面が表示部34に表示されているときに、利用者によりIDカードがカードリーダ36にかざされると、エレベータの割り当てが行われ、例えば図4Bに示すような割当号機報知画面が表示される。図4Bの割当号機報知画面では、表示部34に「4F、A号機」というメッセージが表示されている。後述するように、実施の形態1に係るエレベータの群管理システム1では、利用者がIDカードをカードリーダ36等にかざすと、当該利用者について予め定められた行先階が自動的に登録されるように構成されている。
1-5.エレベータ制御装置の構成
図5は、実施の形態1に係るエレベータの群管理システム1のエレベータ制御装置40A~40Fの電気的構成を示すブロック図である。エレベータ制御装置40A~40Fは、エレベータ50A~50Fに対応させて設けられる。エレベータ制御装置40A~40Fは、群管理制御装置10からの制御信号にしたがって、対応するエレベータ50A~50Fの巻上機(モータ)等の動作を制御することにより、エレベータ50A~50Fのかごの上昇、下降、停止等を制御する。また、エレベータ制御装置40A~40Fはそれぞれ、対応するエレベータ50A~50Fのかごの位置、走行方向、ドアの開閉状態、荷重等を含むかご状態を検知して、検知したかご状態を示す情報を群管理制御装置10に出力する。なお、以下において、各エレベータ制御装置40A~40Fを区別せず「エレベータ制御装置40」という場合がある。
エレベータ制御装置40は、制御部41と、記憶部42と、入出力インタフェース43と、を有する。
制御部41は、エレベータ制御装置40の動作を制御する。制御部41は、記憶部42と通信可能に構成され、記憶部42に格納された演算プログラム等を読み出して実行することにより、エレベータ制御装置40における後述する各種の機能を実現する。制御部41は、上記した制御部11と同様に構成され得る。
記憶部42は、種々の情報を記憶できる記憶媒体である。例えば、記憶部42は、実施の形態1に係るエレベータ制御装置40の各種の機能を実現するための演算プログラムを格納する。記憶部42は、上記した記憶部12と同様に構成され得る。
入出力インタフェース43は、例えばLANアダプタ等を利用して構成される。入出力インタフェース43は、エレベータ制御装置40と群管理制御装置10等の他の装置との間で各種の信号を送受信するためのインタフェースである。入出力インタフェース43は、制御部41から出力された信号を所定の形式の信号に変換して群管理制御装置10等に出力する。また、入出力インタフェース43は、群管理制御装置10等から入力された信号を所定の形式の信号に変換して制御部41に出力する。
1-6.セキュリティサーバの構成
セキュリティサーバ60は、セキュリティゲート20のカードリーダ25又は行先階登録装置30のカードリーダ36から送信されてきたIDデータ信号に含まれるカードIDに基づいてセキュリティ認証を行うとともに、セキュリティゲート20の開閉を制御する。また、セキュリティサーバ60は、IDデータ信号を受信したときに、利用者の行先階などの情報を含む呼び信号を生成して群管理制御装置10に出力する。
図6は、セキュリティサーバ60の電気的構成を示すブロック図である。セキュリティサーバ60は、コンピュータを利用して構成される。セキュリティサーバ60は、制御部61と、記憶部62と、入出力インタフェース63と、を備える。
制御部61は、セキュリティサーバ60の動作を制御する。制御部61は、記憶部62と通信可能に構成され、記憶部62に格納された演算プログラム等を読み出して実行することにより、セキュリティサーバ60における後述する各種の機能を実現する。制御部61は、上記した制御部11と同様に構成され得る。
記憶部62は、種々の情報を記憶できる記憶媒体である。例えば、記憶部62は、実施の形態1に係るセキュリティサーバ60の各種の機能を実現するための演算プログラム、及び種々のデータを格納する。記憶部62は、データとして、詳細は後述するカードDBを格納している。記憶部62は、上記した記憶部12と同様に構成され得る。
入出力インタフェース63は、例えばLANアダプタ等を利用して構成される。入出力インタフェース63は、セキュリティサーバ60が、カードリーダ25、カードリーダ36、群管理制御装置10、及びセキュリティゲート20との間で各種の信号を送受信するためのインタフェースである。入出力インタフェース63は、制御部61から出力された信号を所定の形式の信号に変換してカードリーダ25、カードリーダ36、群管理制御装置10、及びセキュリティゲート20に出力する。また、入出力インタフェース63は、カードリーダ25、カードリーダ36、群管理制御装置10、及びセキュリティゲート20から入力された信号を所定の形式の信号に変換して制御部61に出力する。
1-7.データ構造について
本システム1において利用するデータベースの構造例について、図7を用いて説明する。図7は、セキュリティサーバ60の記憶部62に格納されているカードDBの構成を示す図である。カードDBは、カードIDに紐付けて、デフォルト行先階、所望のサービス方式を記憶している。これらの情報のカードDBへの登録は、例えばビル管理者により行われる。実施の形態1において、例えばカードDBにおいてカードID毎に管理された、デフォルト行先階と所望のサービス方式との組合せは、当該カードIDを所持する利用者に関して予め登録された利用者情報の一例である。
「カードID」は、前述したように、IDカードを一意に識別するために設定された識別情報である。
「デフォルト行先階」は、利用者のデフォルト行先階を示す情報である。デフォルト行先階は、例えば、利用者がIDカードをカードリーダ25,36にかざした際に自動的に登録される、予め定められた行先階を示す。デフォルト行先階として、例えば、IDカードを所持する利用者が入居している階床が設定される。利用者が入居している階床が複数ある場合、入居している階床のうち、利用者が主として利用する階床がデフォルト行先階として設定されてもよい。
「所望のサービス方式」は、予め設定されている、利用者が乗車を希望する、エレベータ50のサービス方式に関する情報を示す。実施の形態1において、利用者の所望のサービス方式は、「上方階優先サービス方式」、「下方階優先サービス方式」及び「どちらでもよい」の中から選択され得る。上方階優先サービス方式は、第1サービス方式の一例である。下方階優先サービス方式は、第2サービス方式の一例である。図7では、上方階優先サービス方式は、簡単に「上方階優先」と示されている。下方階優先サービス方式は、簡単に「下方階優先」と示されている。上方階優先サービス方式及び下方階優先サービス方式の詳細は、後述する。
所望のサービス方式として「上方階優先サービス方式」が登録されている場合、当該設定は、当該サービス方式を登録している利用者が上方階優先サービス方式で運行されるエレベータ50への乗車を希望していることを示す。所望のサービス方式として「下方階優先サービス方式」が登録されている場合、当該設定は、当該サービス方式を登録している利用者が下方階優先サービス方式で運行されるエレベータ50への乗車を希望していることを示す。
所望のサービス方式として「どちらでもよい」が登録されている場合、当該設定は、当該設定を登録した利用者が乗車するエレベータ50は、上方階優先サービス方式及び下方階優先サービス方式のいずれで運行されてもよいことを示す。
図7に示す例では、カードID「0001」に紐付けて、デフォルト行先階、及び所望のサービス方式として、「2」、「下方階優先サービス方式」が登録されている。カードID「0002」に紐付けて、デフォルト行先階、及び所望のサービス方式として、「8」、「上方階優先サービス方式」が登録されている。カードID「0003」に紐付けて、デフォルト行先階、及び所望のサービス方式として、「10」、「上方階優先サービス方式」が登録されている。カードID「0004」に紐付けて、デフォルト行先階、及び所望のサービス方式として、「4」、「下方階優先サービス方式」が登録されている。カードID「0005」に紐付けて、デフォルト行先階、及び所望のサービス方式として、「6」、「上方階優先サービス方式」が登録されている。カードID「0006」に紐付けて、デフォルト行先階、及び所望のサービス方式として、「6」、「どちらでもよい」が登録されている。カードID「0007」に紐付けて、デフォルト行先階、及び所望のサービス方式として、「6」、「下方階優先サービス方式」が登録されている。
デフォルト行先階が高層階側で登録される利用者であっても、利用者は、自身が利用する時間帯等の環境を考慮して、希望するサービス方式を所望のサービス方式として選択し得る。例えば、デフォルト行先階、及び所望のサービス方式として、「8」、「下方階優先サービス方式」が登録されてもよい。
2.動作
実施の形態1に係るエレベータの群管理システム1の動作について説明する。本システム1において、セキュリティゲート20は、カードリーダ25において、利用者による行先階の登録を受け付ける。利用者は、自身が所持するIDカードをカードリーダ25にかざすことで、予め設定されている行先階(デフォルト行先階)を示す行先階呼びを登録する。群管理制御装置10は、セキュリティサーバ60とのデータ通信を介して、出発階及び行先階の情報とともに所望のサービス方式の情報を取得する。群管理制御装置10は、取得した所望のサービス方式に基づいて、当該行先階呼びを割り当てたエレベータ50の号機を運行させるサービス方式を、上方階優先サービス方式又は下方階優先サービス方式に決定する。
実施の形態1では、デフォルト行先階として、例えば、テナントオフィスビルにおける自社の入居階、又はマンションにおける居住階などを想定している。テナントオフィスビル又はマンション等では、低層階の利用者と比較して高層階の利用者に上級の待遇が付与されている場合がある。しかしながら、従来のサービス方式として汎用的なセレクティブコレクティブ方式では、例えば、ロビー階から上方の階への運行時に低層階から順次停車するため、高層階の利用者に対するサービス性が悪化してしまう場合が考えられる。一方、低層階の利用者がエレベータを利用する際には、当該エレベータは低層階から順次停車することが望まれる場合も考えられる。
そこで、本実施の形態に係るエレベータの群管理システム1は、上方階から優先的に停車する上方階優先サービス方式と、下方階から優先的に停車する下方階優先サービス方式とを、動的に切り換え可能なエレベータのサービス方式として採用する。本システム1は、利用者の所望のサービス方式を取得することで、利用者の希望に応じて利用者が乗車するエレベータの号機のサービス方式を、上方階優先サービス方式又は下方階優先サービス方式に決定する。
上方階優先サービス方式は、エレベータの号機50に登録されたかご呼びのうちの上方階から優先的に停車するサービス方式である。上方階優先サービス方式で運行されるエレベータの号機50は、まず、基準階に到着する際に当該号機に割り当てられていた行先階呼びに基づいて登録されたかご呼びのうちの最上階に移動して停車する。そして、当該号機50は、登録されたかご呼びに基づいて上方階から下方階へと向かって順次停車し、全てのかご呼びに停車後、基準階に移動する。
下方階優先サービス方式は、エレベータの号機50に登録されたかご呼びのうちの下方階から優先的に停車するサービス方式である。下方階優先サービス方式で運行されるエレベータの号機50は、基準階に到着する際に当該号機50に割り当てられていた行先階呼びに基づいて登録されたかご呼びに基づいて下方階から上方階に向かって順次停車する。そして、当該号機は、全てのかご呼びに停車後、基準階に移動する。
高層階の利用者は、所望のサービス方式として上方階優先サービス方式を選択することで、基準階にて、上方階から停車するサービス方式で運行されるエレベータの号機50に乗車できる。また、低層階の利用者は、所望のサービス方式として下方階優先サービス方式を選択することで、基準階にて、下方階から停車するサービス方式で運行されるエレベータの号機50に乗車できる。したがって、利用者は、予め指定したサービス方式で運行されるエレベータの号機50に乗車でき、効率的にエレベータを使用することができる。実施の形態1に係るエレベータの群管理システム1は、所望のサービス方式を考慮して、利用者により登録された行先階呼びを割り当てるエレベータ50を決定するため、利用者を、事前指定されたサービス方式で運行されるエレベータ50に乗車させることができる。
図8は、実施の形態1に係る群管理システム1の動作の概要を説明するための図である。具体的には、図8は、1階~10階を有するビルに設けられたエレベータシステムにおいて、複数の利用者が、カードリーダ25,36により1階から2階、4階、6階、8階、及び10階へと向かう行先階を登録した状況の例におけるエレベータの運行線図を示す。
図8は、上方階優先サービス方式で運行されるエレベータ(以下、適宜「第1エレベータ」ともいう)の運行線図と、下方階優先サービス方式で運行されるエレベータ(以下、適宜「第2エレベータ」ともいう)の運行線図と、を含む。図8において、第1エレベータの運行線図は、実線で示されている。第2エレベータの運行線図は、破線で示されている。
図8に示す運行線図において、縦軸は階床を示す。横軸は、時間を示す。図8に示す例において、上方階優先サービス方式で運行される第1エレベータは、時刻tu10に10階に停車する。図8に示す例において、下方階優先サービス方式で運行される第2エレベータは、時刻td10に10階に停車する。第1エレベータが10階に停車する時刻と、第2エレベータが10階に停車する時刻との間には、期間D10の差がある。同様に、第1エレベータが8階に停車する時刻tu8と、第2エレベータが8階に停車する時刻td8との間には、期間D8の差がある。
このように、上方階優先サービス方式で運行されるエレベータに乗車する利用者は、利用者が下方階優先サービス方式で運行されるエレベータに乗車する場合と比べて、行先階に早く到着できる。したがって、高層階を行先階とする利用者は、上方階優先サービス方式で運行されるエレベータに乗車すると、利便性が向上する。
また、下方階優先サービス方式で運行される第2エレベータは、上記したセレクティブコレクティブ方式により運行されるエレベータが上昇方向に移動する場合と同様、下方の階から上方の階へ向けて順に、登録されているかご呼びに対して停車する。したがって、低層階を行先階とする利用者は、下方階優先サービス方式で運行されるエレベータに乗車しても、利便性が低下しない。
このように、実施の形態1に係るエレベータの群管理システム1は、低層階で降車する利用者の利便性の低下を抑制しつつ、高層階で降車する利用者の利便性を向上させることができる。
2-1.エレベータシステムの具体的動作
エレベータシステム100の具体的動作について、適宜、フローチャートを参照しつつ説明する。
2-1-1.各カードリーダの動作
利用者がカードリーダ25にカードをかざしながらセキュリティゲート20に進入すると、カードリーダ25は、かざされたIDカードからカードIDを読み取る。カードリーダ25は、カードIDを読み取ると、セキュリティサーバ60に、読み取られたカードIDと、当該カードリーダ25の設置階情報と、当該カードリーダ25のカードリーダIDと、を含むIDデータ信号を送信する。
また、利用者がカードリーダ36にIDカードをかざすと、カードリーダ36は、かざされたIDカードからカードIDを読み取る。カードリーダ36は、カードIDを読み取ると、セキュリティサーバ60に、読み取られたカードIDと、当該カードリーダ36の設置階情報と、当該カードリーダ36のカードリーダIDと、を含むIDデータ信号を送信する。
2-1-2.セキュリティサーバの呼び信号生成処理
図9は、セキュリティサーバ60における呼び信号生成処理の一例を示すフローチャートである。
セキュリティサーバ60の制御部61は、カードリーダ25又はカードリーダ36からIDデータ信号を受信したか否かを判断する(S11)。IDデータ信号は、少なくともカードID、カードリーダID、及び設置階情報を含む。IDデータ信号は、利用者がセキュリティゲート20のカードリーダ25、又は行先階登録装置30のカードリーダ36にIDカードをかざすと、セキュリティサーバ60へ送信される。
カードリーダ25及びカードリーダ36のいずれからもIDデータ信号を受信していない場合(S11:NO)、制御部61は、ステップS11を再度実行する。なお、制御部61は、カードDBに登録されているカードIDと一致しないカードIDを取得した場合、IDデータ信号を受信していないと判断して、ステップS11を再度実行する。
カードリーダ25又はカードリーダ36からIDデータ信号を受信した場合(S11:YES)、セキュリティサーバ60は、IDデータ信号に含まれているカードIDに基づいて、利用者のデフォルト行先階及び所望のサービス方式を取得する(S12)。それによって、制御部61は、利用者のデフォルト行先階及び所望のサービス方式を特定する。具体的には、制御部61は、カードDBから、IDデータ信号が示すカードIDに紐付けられているデフォルト行先階及び所望のサービス方式を読み出す。
制御部61は、出発階、デフォルト行先階、カードリーダID、及び所望のサービス方式の情報を含む呼び信号を生成し、当該呼び信号を群管理制御装置10に送信する(S13)。呼び信号が送信されると、群管理制御装置10は、当該呼び信号を取得する。なお、制御部61は、取得した設置階情報を呼び信号において出発階の情報として利用する。ステップS13を実行すると、制御部61は、ステップS11を再度実行する。
なお、制御部61は、カードリーダ25からIDデータ信号を受信すると、IDデータ信号に含まれるカードIDが正常か否かを判断する。カードIDが正常であると判断すると、制御部61は、セキュリティゲート20がフラッパを開くための制御信号を生成し、IDデータ信号に含まれるカードリーダIDに対応するセキュリティゲート20へ制御信号を送信する。セキュリティゲート20が有する制御部は、当該制御信号を受信すると、セキュリティゲート20のフラッパを開く。カードIDが異常であると判断した場合、制御部61は、セキュリティゲート20がフラッパを閉じるための制御信号を生成し、セキュリティゲート20へ制御信号を送信する。セキュリティゲート20が有する制御部は、当該制御信号を受信すると、フラッパを閉じ、またはフラッパが閉じた状態を維持する。このようにして、セキュリティサーバ60は、受信したIDデータ信号に基づいて、セキュリティゲート20のフラッパの開閉を制御できる。
2-1-3.群管理制御装置の割当処理
図10は、群管理制御装置10における割当処理の一例を示すフローチャートである。
群管理制御装置10の制御部11は、セキュリティサーバ60から呼び信号を受信したか否かを判断する(S21)。呼び信号は、上記したように、出発階、デフォルト行先階、カードリーダID、及び所望のサービス方式の情報を含む。
呼び信号を受信していない場合(S21:NO)、制御部11は、ステップS21を再度実行する。
呼び信号を受信した場合(S21:YES)、制御部11は、呼び信号に基づいて、第1割当号機判定処理を実行する(S22)。第1割当号機判定処理(S22)は、受信した呼び信号と同じ行先階及び所望のサービス方式が設定済みの号機50があれば、当該号機50を、行先階呼びを割り当てるための最適号機として判定する処理である。第1割当号機判定処理(S22)の詳細は後述する。
第1割当号機判定処理(S22)の判定結果に基づいて、制御部11は、号機50A~50Fのいずれかが、最適号機と判定されたか否かを判断する(S23)。号機50A~50Fのいずれかが、最適号機と判定された場合(S23:YES)、制御部11は、後述するステップS27を実行する。
第1割当号機判定処理(S22)の判定結果に基づいていずれの号機50A~50Fも最適号機と判定されなかった場合(S23:NO)、制御部11は、第2割当号機判定処理を実行する(S24)。第2割当号機判定処理(S24)は、利用者の所望のサービス方式で運行できる号機50があれば、当該号機50を最適号機として判定する処理であり、この際に最適号機のサービス方式が利用者情報に基づき動的に決定される。第2割当号機判定処理(S24)の詳細は後述する。
第2割当号機判定処理(S24)の判定結果に基づいて、制御部11は、号機50A~50Fのいずれかが、最適号機と判定されたか否かを判断する(S25)。
第2割当号機判定処理(S24)の判定結果に基づいていずれの号機50A~50Fも最適号機と判定されなかった場合(S25:NO)、制御部11は、全ての号機50A~50Fの中から最適号機を決定する(S26)。号機50A~50Fのいずれかが最適号機と判定された場合(S23:YES、又はS25:YES)又はステップS26で最適号機を決定した場合、制御部11は、ゲート表示器70又は行先階登録装置30、及びエレベータ制御装置40に割当結果信号を送信する(S27)。具体的には、制御部11は、呼び信号が示すカードリーダIDに対応するゲート表示器70又は行先階登録装置30に割当結果信号を送信する。
また、制御部11は、エレベータ制御装置40A~40Fのうちの最適号機に対応するエレベータ制御装置40に割当結果信号を送信する。割当結果信号は、出発階と、決定された最適号機を示す割当号機と、デフォルト行先階と、の情報を含む。ステップS27を実行すると、制御部11は、ステップS21を再度実行する。
ステップS27において、制御部11は、ゲート表示器70又は行先階登録装置30に第1割当結果信号を送信し、対応するエレベータ制御装置40に第2割当結果信号を送信するように構成されてもよい。この場合、第1割当結果信号は、決定された最適号機を示す割当号機と、デフォルト行先階と、の情報を含む。第2割当結果信号は、出発階と、デフォルト行先階と、の情報を含む。
次に、群管理制御装置10により実行される第1割当号機判定処理を説明する。図11は、群管理制御装置10による第1割当号機判定処理の一例を示すフローチャートである。
まず、制御部11は、号機番号cを設定する(S31)。号機番号cは、例えばA号機~F号機の6台のエレベータ50A~50Fに対応して、c=1~6の範囲内で設定される。例えば、制御部11は、初回のステップS31では号機番号c=1を設定し、次回以降のステップS31において号機番号cを順次インクリメントする。以下、号機番号cのエレベータ50を「c号機」ともいう。c号機は、実施の形態1において、制御部11によって受信した呼び信号に基づく行先階呼びが割り当てられる対象となり得る特定の号機の一例である。
次に、制御部11は、c号機に割当済みの行先階呼びが、受信した呼び信号と同じ出発階及び行先階を有するか否かを判断する(S32)。なお、制御部11は、c号機に割当済みの行先階呼びが、受信した呼び信号と同じ行先階を有するか否かを判断するように構成されてもよい。
c号機に割当済みの行先階呼びが、受信した呼び信号と同じ出発階及び行先階を有する場合(S32:YES)、制御部11は、c号機の次回のサービス方式が、呼び信号に含まれる所望のサービス方式と同じであるか否かを判断する(S33)。
例えば、制御部11は、次回のサービス方式を号機毎に管理するフラグ(NTf[1]~NTf[6])において、c号機のフラグNTf[c]が所望のサービス方式と同じであるか否かを判断することで、ステップS33を満たすか否かを判断してもよい。次回のサービス方式が「上方階優先サービス方式」である場合、フラグNTf[c]は「U」を示してもよい。次回のサービス方式が「下方階優先サービス方式」である場合、フラグNTf[c]は「D」を示してもよい。次回のサービス方式が「未決定」である場合、フラグNTf[c]は「N」を示してもよい。このように、制御部11は、フラグNTf[c]によりc号機の次回のサービス方式を管理することで、各号機の次回のサービス方式を把握できる。
なお、制御部11は、所望のサービス方式が「どちらでもよい」である場合、ステップS33を満たすと判断する。
制御部11は、c号機が基準階に停車していない場合に、当該c号機が次に基準階から出発する際のサービス方式を、c号機の次回のサービス方式として管理する。例えば、制御部11は、c号機が基準階に停車すると、フラグNTf[c]が示すサービス方式を、c号機のエレベータ制御装置40に送信し、フラグNTf[c]をリセットする。制御部11は、このようにして各号機の次回のサービス方式を更新し得る。c号機が制御部11による判断時に基準階に停車している場合、次回のサービス方式は、当該c号機が基準階を出発する際のサービス方式ではなく、その次に基準階を出発する際のサービス方式を示す。
c号機の次回のサービス方式が、利用者の所望のサービス方式と同じ場合(S33:YES)、制御部11は、c号機を最適号機に決定する(S34)。最適号機は、割当号機として最適と想定される号機である。
c号機に割当済みの行先階呼びが、受信した呼び信号と同じ出発階及び行先階を有しない場合(S32:NO)、制御部11は、全号機50A~50Fについての判定が完了したか否かを判断する(S35)。また、c号機の次回のサービス方式が、利用者の所望のサービス方式と同じでない場合、制御部11は、全号機50A~50Fについての判定が完了したか否かを判断する(S35)。全号機50A~50Fについての判定が完了してない場合(S35:NO)、制御部11は、ステップS31において号機番号cを未判定の号機に設定して、ステップS32以降の処理を行う。
全号機50A~50Fについての判定が完了した場合(S35:YES)、制御部11は、第1割当号機判定処理(S22)を終了する。
また、任意のc号機が最適号機であると判断された場合(S34)、制御部11は、第1割当号機判定処理(S22)を終了する。
このように処理を実行することで、制御部11は、第1利用者により登録された第1行先階呼びが割り当てられた号機(以下、適宜、第1号機ともいう)に、第1利用者とは異なる第2利用者により登録された第2行先階呼びを割り当てるか否か判断できる。実施の形態1において、第1利用者は、割当処理が実行される段階で、既に登録されている行先階呼びに関する利用者を示す。第2利用者は、割当処理を実行する行先階呼びを登録した利用者を示す。第2行先階呼びが当該第1号機に割り当てられる場合、第2利用者の第2の所望のサービス方式は、第1利用者の第1の所望のサービス方式と同じである。また、第2行先階呼びに関する出発階及び行先階は、第1行先階呼びに関する出発階及び行先階と同じである。
次に、群管理制御装置10により実行される第2割当号機判定処理を説明する。図12A及び図12Bは、群管理制御装置10による第2割当号機判定処理の一例を示すフローチャートである。
まず、制御部11は、号機番号cを設定する(S41)。号機番号cは、例えばA号機~F号機の6台のエレベータ50A~50Fに対応して、c=1~6の範囲内で設定される。例えば、制御部11は、初回のステップS41では号機番号c=1を設定し、次回以降のステップS41において号機番号cを順次インクリメントする。
次に、制御部11は、c号機において、呼び信号に含まれる所望のサービス方式が「どちらでもよい」であるか否かを判断する(S42)。
所望のサービス方式が「どちらでもよい」ではない場合(S42:NO)、制御部11は、c号機の次回のサービス方式が呼び信号に含まれる所望のサービス方式と同じであるか否かを判断する(S43)。所望のサービス方式が「どちらでもよい」である場合(S42:YES)、制御部11は、後述するステップS45を実行する。
c号機の次回のサービス方式が呼び信号に含まれる所望のサービス方式と同じではない場合(S43:NO)、制御部11は、次回のサービス方式が未決定であるか否かを判断する(S44)。c号機の次回のサービス方式が、利用者の所望のサービス方式と同じである場合(S43:YES)、制御部11は、後述するステップS45の処理を実行する。
次回のサービス方式が未決定の場合(S44:YES)、又は上記したステップS42若しくはS43の判断が該当する場合(S42:YES、又はS43:YES)、制御部11は、当該c号機を、最適号機の候補とする候補号機に決定する(S45)。例えば、制御部11は、全ての号機50A~50Fを候補号機とするか否かを号機毎に管理するフラグ(Rf[1]~Rf[6]とする)において、c号機のフラグRf[c]をONに設定する(S45)。各フラグRf[1]~Rf[6]は、例えば第2割当号機判定処理(S24)の開始以前において初期値をOFFに設定される。c号機が候補号機でないと決定されると、対応するフラグRf[c]は、OFFで維持される。
次に、制御部11は、全号機50A~50Fについての判定が完了したか否かを判断する(S46)。また、c号機の次回のサービス方式が未決定ではないと判断すると(S44:NO)、制御部11は、特に当該c号機を候補号機とは決定せずに、ステップS46の判断を行う。全号機50A~50Fについての判定が完了してないと判断すると(S46:NO)、制御部11は、ステップS41において号機番号cを未判定の号機に設定して、ステップS42以降の処理を行う。
全号機50A~50Fについての判定が完了したと判断すると(S46:YES)、制御部11は、候補号機があるか否かを判断する(S47)。例えば、制御部11は、フラグRf[1]~Rf[6]においてONになっているフラグが1つ以上ある場合、候補号機が1台以上であると判断できる。
候補号機がないと判断すると(S47:NO)、制御部11は、第2割当号機判定処理(S24)を終了する。候補号機が1台以上であると判断すると、制御部11は、当該候補号機の中から最適号機を決定する(S48)。最適号機を決定する方法は、任意の方法でよく、制御部11は、例えば、待ち時間を候補号機毎に算出し、「利用者の待ち時間が最小となる号機」を最適号機として決定し得る。上記したステップS26においても同様である。待ち時間は、例えば、各号機が基準階へ到着するまでに要する時間である。待ち時間は、利用者が行先階で降車するまでに要すると算出される時間であってもよい。最適号機の決定方法は、上記に限定されず、種々の割当方法が適用され得る。
次に、制御部11は、当該最適号機(c号機とする)についての次回のサービス方式に関するフラグNTf[c]を参照して、当該最適号機の次回のサービス方式が決定済みか否かを判断する(S49)。制御部11は、例えば、フラグNTf[c]が「U」又は「D」である場合、最適号機の次回のサービス方式が決定済みであると判断できる。また、制御部11は、フラグNTf[c]が「N」である場合、最適号機の次回のサービス方式が決定済みではないと判断できる。最適号機の次回のサービス方式が決定済みであると判断すると(S49:YES)、制御部11は、第2割当号機判定処理(S24)を終了する。
最適号機の次回のサービス方式が決定済みではないと判断すると(S49:NO)、制御部11は、受信した呼び信号に含まれる利用者の所望のサービス方式が「どちらでもよい」であるか否かを判断する(S50)。
所望のサービス方式が「どちらでもよい」であると判断すると(S50:YES)、制御部11は、第2割当号機判定処理(S24)を終了する。所望のサービス方式が「どちらでもよい」ではない、つまり「上方階優先サービス方式」又は「下方階優先サービス方式」であると判断すると(S50:NO)、制御部11は、最適号機の次回のサービス方式を、当該所望のサービス方式に決定する(S51)。その後、制御部11は、第2割当号機判定処理(S24)を終了する。
このように処理を実行することで、制御部11は、ステップS51の処理により、利用者の行先階呼びを割り当てた号機50の次回のサービス方式を、利用者情報が示すサービス方式に決定することができる。当該処理は、例えば、第1利用者による第1行先階呼びの登録がない状態で、第2利用者が第2行先階呼びを登録した場合に実行され得る。第1利用者による利用者情報を第1利用者情報ともいう。第2利用者に関する利用者情報を第2利用者情報ともいう。事前に登録されている第1行先階呼びに関する第1の所望のサービス方式と、第2行先階呼びに関する第2の所望のサービス方式とが異なる場合、ステップS51の処理により、号機50の次回のサービス方式が第2の所望のサービス方式に決定され得る。
制御部11は、第1割当号機判定処理にて最適号機を決定できなかったとしても、第2割当号機判定処理により、選出された候補号機の中から第2行先階呼びを割り当てる最適号機(以下、適宜、第2号機ともいう)を決定できる。例えば、制御部11は、第1行先階と第2行先階とが同じでない場合、候補号機の中から第2行先階呼びを割り当てる第2号機を決定できる。
また、制御部11は、第1号機の次回のサービス方式が、第2利用者情報が示すサービス方式に該当しない場合、候補号機の中から第2行先階呼びを割り当てる第2号機を決定できる。制御部11は、複数台の号機50のうち、次回のサービス方式が第2利用者情報が示すサービス方式に該当する号機と、次回のサービス方式が未決定の号機と、を候補号機として選出できる。また、制御部11は、第2利用者情報が示すサービス方式が「どちらでもよい」の場合、複数台の号機50のうちの全てを、候補号機として選出できる。それによって、利用者は、予め設定した第2利用者情報に示すサービス方式で運行される号機50に乗車することができる。
制御部11は、利用者情報が示すサービス方式に基づいて号機50の次回のサービス方式を決定できるため、一方のサービス方式を所望のサービス方式に設定している利用者の割合が多くなったとしても、当該サービス方式で運行される号機50の割合を増加させることができる。このように、制御部11は、状況に応じて、各サービス方式で運行されるエレベータの号機の台数を変更することができる。
制御部11は、候補号機が1台以上、選出されなかった場合、全ての号機50A~50Fの中から、最適号機を選出する。この場合、制御部11は、次回のサービス方式が第2利用者情報が示すサービス方式に該当しない号機の中から、第2行先階呼びを割り当てる最適号機(以下、適宜、第3号機ともいう)を決定し得る。制御部11は、第1及び第2号機割当判定処理により最適号機を決定できなかった場合、次回のサービス方式が第2利用者情報が示すサービス方式に該当しない号機の中から第3号機を決定する。それによって、制御部11は、第2利用者情報が示すサービス方式で運行可能な所定の号機50を第2行先階呼びに割り当てることができなかったとしても、第3号機を割り当てることができる。
なお、制御部11は、ステップS42、S43、S44の順に当該処理を実行したがこれに限定されない。ステップS42~S44の処理は、順不動に行われてもよい。また、制御部11は、ステップS42~S44の処理の少なくともいずれかを満たすか否かを同時に判断してもよい。制御部11は、利用者の所望のサービス方式が「どちらでもよい」である場合、号機毎にステップS42の判断を実行する必要はなく、全号機を候補号機と決定してもよい。
利用者がセキュリティゲート20にIDカードをかざした場合、群管理制御装置10は、上記処理を実行し、ゲート表示器70に割当結果信号を送信する。ゲート表示器70は、割当結果信号を受信すると、割当号機報知画面を表示する。割当号機報知画面は、割当号機と、デフォルト行先階と、を表示する。IDカードをかざした利用者は、ゲート表示器70の表示を確認することで、自身が乗車するエレベータの号機及び自身が降りる階床を把握することができる。
利用者が行先階登録装置30にIDカードをかざした場合、群管理制御装置10は、上記処理を実行し、行先階登録装置30に割当結果信号を送信する。行先階登録装置30は、割当結果信号を受信すると、割当号機報知画面を表示する。IDカードをかざした利用者は、行先階登録装置30の表示を確認することで、自身が乗車するエレベータの号機及び自身が降りる階床を把握することができる。
以上の群管理制御装置10における割当処理によると、制御部11は、セキュリティサーバ60から受信した呼び信号に基づいて、利用者によって登録された行先階呼びをいずれのエレベータ50に割り当てるかを決定することができる。つまり、制御部11は、利用者毎に予め定められた利用者情報が示すサービス方式に応じて、当該利用者によって登録された行先階呼びを当該サービス方式で運行されるエレベータ50に割り当てることができる。制御部11は、割当号機の情報をゲート表示器70等に送信することで、利用者に、自身が乗車する号機の情報を通知することができる。当該号機は、全ての号機で対応できない場合を除き、利用者に関する利用者情報が示すサービス方式と同じサービス方式で運行される。したがって、利用者は、所望のサービス方式のエレベータに乗車することができる。
実施の形態1において、上方階優先サービス方式又は下方階優先サービス方式で運行されるエレベータの号機50は、主に基準階で利用者が乗車するように制御される。上記したように、基準階は、例えばロビー階である。実施の形態1において、上方階優先サービス方式又は下方階優先サービス方式で運行される号機50は、基準階から出発後、登録されているかご呼びの全てに停車すると、途中の階床には停車せずに基準階に移動する。基準階に停車後、号機50は、決定されたサービス方式で、割り当てられた行先階呼びが示す行先階に停車するように再び運行される。
実施の形態1に係るエレベータの群管理システム1は、上記のようにエレベータ50の運行を制御することで、基準階からエレベータの号機50に乗車する利用者をより効率的にそれぞれの行先階へ移動させることができる。また、群管理システム1は、号機50の基準階からの出発と、その次の運行における基準階からの出発との間隔を、短くすることができる。それによって、群管理システム1は、例えば通勤時間帯などの基準階に多くの利用者が発生する時間帯において、多くの利用者を行先階へと効率的に移動させることができる。
2-1-4.エレベータ制御装置の運行制御処理
図13は、エレベータ制御装置40におけるエレベータ50の運行制御処理の一例を示すフローチャートである。図13のフローチャートに示す処理は、任意のエレベータ制御装置40A~40Fの制御部41A~41Fにより実行される。以下では一例として、A号機を制御するエレベータ制御装置40Aの制御部41Aが当該処理を行う例を説明する。
制御部41Aは、A号機が基準階に到着したか否かを判断する(S61)。A号機が基準階に到着していないと判断すると(S61:NO)、制御部41Aは、ステップS61を再度実行する。
A号機が基準階に到着したと判断すると(S61:YES)、制御部41Aは、A号機において、A号機に割り当てられている行先階呼びに対応するかご呼びを登録する(S62)。例えば、制御部41Aは、運行時に停車するか否かを階床ごとに管理するフラグCf[f]において、行先階呼びに対応する階床fのフラグCf[f]をONすることで、かご呼びを登録できる。かご呼びは、例えば、各エレベータ制御装置40A~40Fによって号機毎に管理され得る。制御部41Aは、かご呼びを登録すると、群管理制御装置10に報知し、制御部11は、A号機に割り当てられている行先階呼びを削除する。
次に、制御部41Aは、A号機のサービス方式が、上方階優先サービス方式に決定しているか否かを判断する(S63)。例えば、制御部41は、A号機が基準階に停車した際に群管理制御装置10からフラグNTf[A]を受信すると、自身が管理する、A号機のサービス方式に関するフラグSTfをフラグNTf[A]が示すサービス方式に更新する。それによって、制御部41は、A号機が現在停車中の基準階から出発する際のサービス方式を示すA号機のサービス方式を決定できる。
A号機のサービス方式が上方階優先サービス方式に決定していないと判断すると、制御部41Aは、下方階優先サービス方式でA号機の運行を開始する(S64)。制御部41Aは、A号機のサービス方式が下方階優先サービス方式で決定している場合だけではなく、A号機のサービス方式が未決定である場合も、下方階優先サービス方式でA号機の運行を開始する。当然、制御部41Aは、A号機のサービス方式が未決定である場合、上方階優先サービス方式でA号機の運行を開始するように構成されてもよい。
次に、制御部41Aは、A号機において登録されているかご呼びに順にA号機を停車させる(S67)。具体的には、制御部41Aは、基準階から当該かご呼びのうちの最上階に向けてA号機を移動させつつ、当該かご呼びのうちの下方の階から順にA号機を停車させていく。このように、制御部41Aは、A号機を下方階優先サービス方式で運行させる場合、A号機に割り当てられた行先階呼びが示す行先階のうちの下方の階から上方の階に向けて順に停車するようにA号機を制御する。
A号機のサービス方式が上方階優先サービス方式に決定していると判断すると(S63:YES)、制御部41Aは、上方階優先サービス方式でA号機の運行を開始する(S65)。次に、制御部41Aは、まず、A号機において登録されているかご呼びのうちの最上階へとA号機を移動させて停車させる(S66)。A号機を当該最上階へ停車させると、制御部41Aは、A号機において登録されているかご呼びに順にA号機を停車させる(S67)。具体的には、制御部41Aは、当該最上階から基準階へ向けてA号機を移動させつつ、当該かご呼びのうちの上方の階から順にA号機を停車させていく。このように、制御部41Aは、A号機を上方階優先サービス方式で運行させる場合、A号機に割り当てられた行先階呼びが示す行先階のうちの上方の階から下方の階に向けて順に停車するようにA号機を制御する。
制御部41Aは、A号機において登録されている全てのかご呼びに停車したか否かを判断する(S68)。全てのかご呼びに停車していないと判断すると(S68:NO)、制御部41Aは、再度ステップS67を実行する。制御部41Aは、A号機が各階床に停車すると、当該階床に関するかご呼びの登録を解除するように構成され得る。例えば、制御部41Aは、A号機が階床fに停車すると、当該階床fに関するかご呼びのフラグCf[f]をOFFすることで、かご呼びの登録を解除する。このように構成されることで、制御部41Aは、全てのかご呼びのフラグがOFFになっているか否かを判断することにより、全てのかご呼びに停車したか否かを判断することができる。
全てのかご呼びに停車したと判断すると(S68:YES)、制御部41Aは、A号機を基準階へ向けて移動させる(S69)。ステップS69を実行すると、制御部41Aは、ステップS61を再度実行する。
以上のエレベータ制御装置40における運行制御処理によると、制御部41は、群管理制御装置10で決定されたサービス方式で、各エレベータ50を運行することができる。このように、エレベータ制御装置40では、利用者による行先階呼びの登録状況に応じて、上方階優先サービス方式と下方階優先サービス方式とのいずれでエレベータ50を運行するかが切り換えられる。
3.まとめ
以上説明したように、本実施の形態に係るエレベータの群管理システム1は、利用者によって行先階登録装置25,36に入力された情報により登録された行先階呼びを、複数台のエレベータにおける何れかの号機50に割り当てる群管理制御装置10と、群管理制御装置10による行先階呼びの割り当てに従って、複数のサービス方式でエレベータを運行させるエレベータ制御装置40とを備え、複数のサービス方式は、行先階呼びが示す行先階において上方の階への運行を下方の階よりも優先する第1サービス方式と、下方の階への運行を上方の階よりも優先する第2サービス方式とを含み、群管理制御装置10は、行先階登録装置25,36における利用者の行先階呼びに応じて、第1及び第2サービス方式から指定された利用者の所望のサービス方式を示す利用者情報を取得し、取得した利用者情報が示す所望のサービス方式に基づいて、行先階呼びを割り当てた号機を運行させるサービス方式を、第1サービス方式又は第2サービス方式に決定する。
このように、本実施の形態に係るエレベータの群管理システム1の群管理制御装置10は、利用者が行先階呼びを登録すると、行先階呼びを複数台のエレベータの何れかの号機50に割り当てる。また、群管理制御装置10は、利用者に関する利用者情報を取得する。群管理制御装置10は、当該利用者情報が示すサービス方式に基づいて、行先階呼びを割り当てた号機50のサービス方式を、所望のサービス方式が示す第1サービス方式又は第2サービス方式に決定できる。これにより、群管理システム1は、利用者を、所望のサービス方式で運行されるエレベータの号機50に乗車させることができる。したがって、本実施の形態に係るエレベータの群管理システム1は、エレベータを利用する利用者の要望に沿って、低層階で降車する利用者の利便性の低下を抑制しつつ、高層階で降車する利用者の利便性を向上させることができる。
また、本実施の形態に係るエレベータの群管理システム1において、利用者情報は、所定のデータベースにおいて、利用者毎に一意の識別情報に所望のサービス方式を関連付けて登録されており、群管理制御装置10は、利用者の行先階呼びに応じて、データベースから利用者情報を取得してもよい。
これにより、利用者が所望のサービス方式を入力することなく、群管理制御装置10は、利用者の利用者情報を取得することができる。したがって、利用者は、簡便に、所望のサービス方式で運行される号機50に乗車することができる。また、群管理制御装置10は、所定のデータベースに登録されていない利用者のエレベータの利用を防止することができる。
また、本実施の形態に係るエレベータの群管理システム1において、利用者情報は、所望のサービス方式が第1サービス方式であることと、所望のサービス方式が第2サービス方式であることと、所望のサービス方式が第1及び第2サービス方式の何れであってもよいこととのうちの何れかを示してもよい。
このように、群管理制御装置10は、利用者情報を取得することで、利用者の所望のサービス方式を特定することができる。群管理制御装置10は、利用者情報に基づいて、利用者の所望のサービス方式で運行されるように、利用者により登録された行先階呼びに割り当てる号機を決定できる。
また、本実施の形態に係るエレベータの群管理システム1において、エレベータ制御装置40は、複数台のうちの所定の号機50を第1サービス方式で運行させる場合、所定の号機50に割り当てられた行先階呼びが示す行先階のうちの上方の階から下方の階に向けて順に停車するように所定の号機50を制御し、所定の号機50を第2サービス方式で運行させる場合、所定の号機50に割り当てられた行先階呼びが示す行先階のうちの下方の階から上方の階に向けて順に停車するように所定の号機50を制御してもよい。
このように、エレベータ制御装置40は、所定の号機50を上方階優先サービス方式で運行する場合、所定の号機50を、停車予定の階床のうちの最上階へと移動させ、上方の階から下方の階に向けて順に停車させるように制御する。エレベータ制御装置40は、所定の号機50を下方階優先サービス方式で運行する場合、所定の号機50を下方の階から上方の階に向けて順に停車させる。低層階の利用者は、所望のサービス方式として下方階優先サービス方式を設定すると、高層階の利用者に比べて早く行先階で降車することができる。高層階の利用者は、所望のサービス方式として上方階優先サービス方式を設定すると、低層階の利用者に比べて早く行先階で降車することができる。したがって、本実施の形態に係るエレベータの群管理システム1は、エレベータを利用する利用者の要望に沿って、低層階で降車する利用者の利便性の低下を抑制しつつ、高層階で降車する利用者の利便性を向上させることができる。
また、本実施の形態に係るエレベータの群管理システム1において、利用者は、第1利用者であり、第1利用者による行先階呼びは、第1行先階を示す第1行先階呼びであり、第1利用者に関する利用者情報は、第1利用者情報であり、第1利用者とは異なる第2利用者によって第2行先階呼びが登録されると、群管理制御装置10は、第2行先階呼びが示す第2行先階、及び前記第2利用者の所望のサービス方式を示す第2利用者情報を取得し、第2行先階と第1行先階とが同じで且つ、第1行先階呼びが割り当てられた第1号機50を運行させる次回のサービス方式が、第2利用者情報が示すサービス方式に該当する場合、第1号機50に第2行先階呼びを割り当ててもよい。
これにより、群管理制御装置10は、第2行先階に停車予定であり、かつ第2利用者情報が示すサービス方式で運行される第1号機50がある場合、第2行先階呼びを第1号機50に割り当てることができる。群管理制御装置10は、決定済みのサービス方式に合わせて、第2利用者の第2行先階呼びを、第1号機50に割り当てることができる。本システム1は、同様の条件を有する利用者を同じ号機に割り当てることができ、輸送効率が向上し得る。
また、本実施の形態に係るエレベータの群管理システム1において、第2行先階と第1行先階とが同じでない、又は、第1号機の次回のサービス方式が、第2利用者情報が示すサービス方式に該当しない場合、群管理制御装置10は、複数台の号機50のうち、次回のサービス方式が第2利用者情報が示すサービス方式に該当する号機50と、次回のサービス方式が未決定の号機50とを、候補号機50として選出し、候補号機50が1台以上、選出された場合、候補号機50の中から第2行先階呼びを割り当てる第2号機50を決定してもよい。
これにより、群管理制御装置10は、第2行先階に停車予定であり、かつ第2利用者情報が示すサービス方式で運行される第1号機50がなかったとしても、当該サービス方式で運行可能な候補号機を選出する。群管理制御装置10は、候補号機50から第2行先階呼びを割り当てる第2号機50を決定することで、第2利用者情報が示すサービス方式で運行可能な号機50を第2号機50として決定できる。したがって、群管理システム1によれば、第2利用者は、所望のサービス方式で運行される号機50に乗車することができ、利便性が向上する。
また、本実施の形態に係るエレベータの群管理システム1において、群管理制御装置10は、第2行先階呼びに割り当てられた第2号機50の次回のサービス方式が未決定である場合、第2利用者情報が示すサービス方式を、第2号機50の次回のサービス方式として決定してもよい。
これにより、群管理制御装置10は、第2行先階呼びに、第2利用者情報が示すサービス方式で運行される第2号機50を割り当てることができる。したがって、第2利用者は、所望のサービス方式で運行される号機50に乗車することができ、利便性が向上する。
また、本実施の形態に係るエレベータの群管理システム1において、候補号機50が1台以上、選出されなかった場合、群管理制御装置10は、複数台の号機50の中で、次回のサービス方式が、第2利用者情報が示すサービス方式に該当しない第3号機50に、第2行先階呼びを割り当ててもよい。
これにより、群管理制御装置10は、第2行先階呼びに、第2利用者情報が示すサービス方式で運行される第2号機50を割り当てられなかったとしても、当該サービス方式とは異なるサービス方式で運行される第3号機50に割り当てることができる。したがって、群管理制御装置10は、利用者情報が示すサービス方式で運行可能な号機50がなかったとしても、他のサービス方式で運行される号機50に、利用者の行先階呼びを割り当てることができる。
本実施の形態に係るエレベータの群管理方法は、利用者によって行先階登録装置25,36に入力された情報により登録された行先階呼びを、行先階呼びの割り当てにしたがって複数のサービス方式の何れかで運行される複数台のエレベータにおける何れかの号機50に割り当てるエレベータの群管理方法であって、複数のサービス方式は、行先階呼びが示す行先階において上方の階への運行を下方の階よりも優先する第1サービス方式と、下方の階への運行を上方の階よりも優先する第2サービス方式とを含み、行先階登録装置25,36における利用者の行先階呼びに応じて、第1及び第2サービス方式から指定された利用者の所望のサービス方式を示す利用者情報を取得し、取得した利用者情報が示す所望のサービス方式に基づいて、行先階呼びを割り当てた号機50を運行させるサービス方式を、第1サービス方式又は第2サービス方式の何れかに決定する。
このようなエレベータの群管理方法によれば、利用者情報が示す所望のサービス方式に基づいて、利用者により登録された行先階呼びを割り当てた所定の号機50のサービス方式が、所望のサービス方式が示す第1サービス方式又は第2サービス方式に決定され得る。利用者は、所望のサービス方式で運行される所定の号機50に乗車することができる。したがって、本実施の形態に係るエレベータ群管理方法は、エレベータを利用する利用者の要望に沿って、低層階で降車する利用者の利便性の低下を抑制しつつ、高層階で降車する利用者の利便性を向上させることができる。
本実施の形態に係るコンピュータプログラムは、上記のエレベータの群管理方法を演算回路に実行させることができる。
(他の実施の形態)
上記した実施の形態1では、群管理システム1は、IDカードがカードリーダ25、36にかざされることで、IDカードの利用者に関して予め登録された利用者情報を取得したが、これに限定されない。例えば、群管理システム1は、利用者がIDカードをかざすことなく、行先階登録装置30Aで、利用者の所望のサービス方式の入力、及び行先階の入力を受け付けることで行先階呼びが登録されるように構成されてもよい。この場合、エレベータシステムは、セキュリティサーバ60を備える必要はない。行先階登録装置30Aで入力された所望のサービス方式と行先階との組み合わせは、当該利用者に関する利用者情報の一例である。行先階登録装置30Aは、行先階登録装置30に対して、カードリーダ36が取り除かれている。
図14A~図14Cはそれぞれ、行先階登録装置30Aの表示部34における表示例を示す図である。具体的には、図14Aは、行先階登録装置30Aが、利用者による所望のサービス方式の入力を受け付ける際の表示例(以下、適宜「第1登録画面」ともいう)を示す。図14Bは、行先階登録装置30Aが、利用者による行先階の入力を受け付ける際の表示例(以下、適宜「第2登録画面」ともいう)を示す。図14Cは、制御部11が上記した割当処理と同様の処理を行い、行先階登録装置30Aが利用者により登録された行先階に関する行先階呼びに対して割り当てられた割当号機、及び当該利用者の行先階を表す際の表示例を示す。
まず、行先階登録装置30Aの制御部31は、表示部34に第1登録画面を表示する。例えば、図14Aに示すように、表示部34には、利用者による所望のサービス方式の入力を促すために、「希望のサービスを選択ください」というメッセージが表示される。また、制御部31Aは、表示部34に第1登録画面を表示して、「上方階優先」、「下方階優先」、及び「どちらでもよい」と記載されたボタンを示す。制御部31は、操作部35により、利用者による当該ボタンのいずれか選択を受け付ける。利用者によりボタンのいずれかが押されると(タッチされると)、所望のサービス方式の入力が行われる。これにより、利用者は、上記したサービス方式の何れかを所望のサービス方式として指定することができる。所望のサービス方式が入力されると、制御部11は、当該利用者が指定する所望のサービス方式を取得し、記憶部32に格納する。
所望のサービス方式が入力されると、制御部31は、表示部34に第2登録画面を表示する。例えば、図14Bに示すように、表示部34には、利用者による行先階の入力を促すために、「行先階を登録ください」というメッセージが表示される。また、第2登録画面には、テンキーが示されている。制御部31は、操作部35により、利用者による当該テンキーの選択を受け付ける。利用者によりテンキーが押されると、行先階の入力が行われる。行先階が入力されると、制御部31は、当該利用者の所望の行先階を取得し、記憶部32に格納する。
行先階及び所望のサービス方式を取得すると、制御部31は、出発階、当該行先階、当該所望のサービス方式、当該行先階登録装置の識別情報を含む呼び信号を生成し、当該呼び信号を含む呼び信号を群管理制御装置10に送信する。出発階は、行先階登録装置30Aが設置されている階床を示す。識別情報は、実施の形態1におけるカードリーダIDに対応する。
呼び信号を受信すると、群管理制御装置10の制御部11は、実施の形態1と同様、割当処理を実行し、登録された行先階呼びに割り当てる割当号機を示す最適号機を決定する。割当号機を決定すると、制御部11は、決定した割当号機を示す割当結果信号を、呼び信号に含まれる識別情報が示す行先階登録装置30Aに送信する。割当結果信号は、出発階と、割当号機と、行先階と、の情報を含む。
割当結果信号を受信すると、制御部31は、表示部34に割当号機報知画面を表示する。例えば、図14Cに示すように、割当号機報知画面では、表示部34に「8F、C号機」というメッセージが表示される。
このように構成することで、群管理システム1は、行先階登録装置30Aにより入力された情報に基づいて生成された行先階呼びに対して、利用者が指定した所望のサービス方式を考慮して割当号機を決定することができる。
上記した実施の形態1では、セキュリティサーバ60が、カードDBを記憶していたがこれに限定されない。例えば、群管理制御装置10の記憶部12が、カードDBを記憶してもよい。この場合、IDカードがカードリーダ25又はカードリーダ36にかざされると、カードリーダ25又はカードリーダ36は、IDデータ信号を群管理制御装置10に送信する。
群管理制御装置10の制御部11は、カードリーダ25又はカードリーダ36から受信したIDデータ信号に含まれるカードIDが、カードDBに登録されているカードIDのいずれかと一致するか否かを判断する。一致しない場合、制御部11は、エラー信号を、カードリーダIDが示すカードリーダ25が配置されたセキュリティゲート20のゲート表示器70又はカードリーダ36が配置された行先階登録装置30に送信する。一致した場合、制御部11は、出発階、行先階(デフォルト行先階)、カードリーダID、及び所望のサービス方式を含む呼び信号を生成し、当該呼び信号に基づいて割当号機を決定する。そして、群管理制御装置10の制御部11は、決定した割当号機を示す割当結果信号を、呼び信号が示すカードリーダIDに対応するゲート表示器70又は行先階登録装置30に送信する。このように、エレベータシステムは、セキュリティサーバ60を備えなくてもよい。
上記した実施の形態1では、カードDBがデフォルト行先階を記憶し、利用者がIDカードをカードリーダ25等にかざすと当該デフォルト行先階に基づいて行先階呼びとして登録されたがこれに限定されない。例えば、行先階は、利用者によって行先階登録装置30を介して入力されることで登録されてもよい。この場合、セキュリティサーバ60又は群管理制御装置10は、かざされたIDカードのカードIDを取得することで、ビルへの進入が許可されたIDカードか否かを判断し、入力された行先階を受け付けるか判断してもよい。また、例えば、カードDBが、利用可能な階床を示す許可階をカードIDに紐付けて格納し、制御部61は、入力された行先階が許可階に含まれるか否かを判断することで、当該行先階を受け付けるか否かを判断してもよい。許可階は、複数の階床を含んでもよい。
上記した実施の形態1では、基準階より上の階へエレベータが運行される例が記載されているがこれに限定されない。例えば、利用者が、基準階でエレベータに乗車し、基準階より下方の階で降車する場合であっても、本発明に係るエレベータシステムは適用され得る。この場合、エレベータ制御装置40の制御部41は、下方階優先サービス方式でエレベータの号機を運行する場合、まず、登録されたかご呼びのうちの最下階へ当該号機を移動させ、下方階から順に当該号機を停車させるように構成される。また、制御部41は、上方階優先サービス方式でエレベータの号機を運行する場合、上方階から順に当該号機を停車させるように構成される。このように構成されることで、エレベータの群管理システム1は、行先階が基準階より下方の階であったとしても、上記と同様に、高層階で降車する利用者の利便性の低下を抑制しつつ、低層階で降車する利用者の利便性を向上させることができる。
上記した実施の形態1では、利用者は、基準階でのみ乗車したが、これに限定されない。例えば、エレベータ50には、各階床の行先階登録装置30により登録された行先階に関する行先階呼びが割り当てられてもよい。例えば、制御部11は、下方階優先サービス方式で運行されるエレベータ50に対して、上昇方向の行先階呼びを割り当ててもよい。また、制御部11は、上方階優先サービス方式で運行されるエレベータ50に対して、下降方向の行先階呼びを割り当ててもよい。このように制御することで、群管理制御装置10は、基準階以外の階床から出発する利用者により登録された行先階に関する呼びをエレベータ50のいずれかに割り当てる際、各エレベータ50のサービス方式に沿って停車するように割当号機を決定できる。したがって、群管理システム1は、他の利用者の利便性を過度に悪化させることなく、エレベータ50を上方階優先サービス方式又は下方階優先サービス方式で運行することができる。
上記した実施の形態1において、セキュリティシステムが、セキュリティサーバ60、セキュリティゲート20、カードリーダ25及びカードリーダ36を有するがこれに限定されない。例えば、群管理システム1が、セキュリティサーバ60、セキュリティゲート20、カードリーダ25及びカードリーダ36を備えてもよい。また、行先階登録装置30がカードリーダ36を備えてもよい。
上記した実施の形態1において、各カードリーダ25,36は、設置階情報と、カードリーダIDと、をセキュリティサーバ60に送信したがこれに限定されない。例えば、記憶部62にデータとしてカードリーダデータベース(以下、適宜「カードリーダDB」ともいう)を記憶部62に格納する場合、各カードリーダ25,36は、カードIDと、カードリーダIDと、をセキュリティサーバ60に送信してもよい。カードリーダDBは、カードリーダIDに紐付けて、各カードリーダ25,36の設置階情報を格納し得る。このように構成することで、セキュリティサーバ60の制御部61は、カードID及びカードリーダIDを受信すると、カードDB及びカードリーダDBに基づいて、呼び信号を生成し、呼び信号を群管理制御装置10に送信し得る。
上記した実施の形態1において、エレベータ制御装置40A~40Fはそれぞれ、対応するエレベータの各号機50A~50Fを制御するように構成されているが、これに限定されない。例えば、1つのエレベータ制御装置が、エレベータの号機50A~50Fの全てを制御するように構成されてもよい。また、複数のエレベータ制御装置のそれぞれが、エレベータの号機50A~50Fの一部を制御するように構成されてもよい。
(態様のまとめ)
以上の説明から明らかなように、本発明は、下記の態様を含む。以下では、実施の形態との対応関係を明示するためだけに、符号を括弧付きで付している。
(態様1)本発明に係るエレベータの群管理システム(1)は、利用者によって行先階登録装置(25,30A,36)に入力された情報により登録された行先階呼びを、複数台のエレベータにおける何れかの号機(50)に割り当てる群管理制御装置(10)と、
前記群管理制御装置による前記行先階呼びの割り当てに従って、複数のサービス方式で前記エレベータを運行させるエレベータ制御装置(40)とを備え、
前記複数のサービス方式は、前記行先階呼びが示す行先階において上方の階への運行を下方の階よりも優先する第1サービス方式と、下方の階への運行を上方の階よりも優先する第2サービス方式とを含み、
前記群管理制御装置は、
前記行先階登録装置における前記利用者の前記行先階呼びに応じて、前記第1及び第2サービス方式から指定される。
(態様2)態様1のエレベータの群管理システム(1)において、前記利用者情報は、所定のデータベースにおいて、前記利用者毎に一意の識別情報に前記所望のサービス方式を関連付けて登録されており、
前記群管理制御装置(10)は、前記利用者の前記行先階呼びに応じて、前記データベースから前記利用者情報を取得してもよい。
(態様3)態様1又は2のエレベータの群管理システム(1)において、前記行先階登録装置(30A)は、前記利用者による前記所望のサービス方式の入力を受け付けて、前記利用者情報を生成し、
前記群管理制御装置(10)は、前記利用者の前記行先階呼びに応じて、前記行先階登録装置から前記利用者情報を取得してもよい。
(態様4)態様1から3のいずれか1つのエレベータの群管理システム(1)において、前記利用者情報は、前記所望のサービス方式が前記第1サービス方式であることと、前記所望のサービス方式が前記第2サービス方式であることと、前記所望のサービス方式が前記第1及び第2サービス方式の何れであってもよいこととのうちの何れかを示してもよい。
(態様5)態様1から4のいずれか1つのエレベータの群管理システム(1)において、前記エレベータ制御装置(40)は、
前記複数台のうちの所定の号機(50)を前記第1サービス方式で運行させる場合、前記所定の号機に割り当てられた行先階呼びが示す行先階のうちの上方の階から下方の階に向けて順に停車するように前記所定の号機を制御し、
前記所定の号機を前記第2サービス方式で運行させる場合、前記所定の号機に割り当てられた行先階呼びが示す行先階のうちの下方の階から上方の階に向けて順に停車するように前記所定の号機を制御してもよい。
(態様6)態様1から5のいずれか1つのエレベータの群管理システム(1)において、前記利用者は、第1利用者であり、前記第1利用者による前記行先階呼びは、第1行先階を示す第1行先階呼びであり、前記第1利用者に関する前記利用者情報は、第1利用者情報であり、
前記第1利用者とは異なる第2利用者によって第2行先階呼びが登録されると、
前記群管理制御装置(10)は、
前記第2行先階呼びが示す第2行先階、及び前記第2利用者の所望のサービス方式を示す第2利用者情報を取得し、
前記第2行先階と前記第1行先階とが同じで且つ、前記第1行先階呼びが割り当てられた第1号機(50)を運行させる次回のサービス方式が、前記第2利用者情報が示すサービス方式に該当する場合、前記第1号機に前記第2行先階呼びを割り当ててもよい。
(態様7)態様6のエレベータの群管理システム(1)において、前記第2行先階と前記第1行先階とが同じでない、又は、前記第1号機(50)の次回のサービス方式が、前記第2利用者情報が示すサービス方式に該当しない場合、
前記群管理制御装置(10)は、
前記複数台の号機のうち、次回のサービス方式が前記第2利用者情報が示すサービス方式に該当する号機(50)と、次回のサービス方式が未決定の号機(50)とを、候補号機(50)として選出し、
前記候補号機が1台以上、選出された場合、前記候補号機の中から前記第2行先階呼びを割り当てる第2号機(50)を決定してもよい。
(態様8)態様7のエレベータの群管理システム(1)において、前記群管理制御装置(10)は、前記第2行先階呼びに割り当てられた前記第2号機(50)の次回のサービス方式が未決定である場合、前記第2利用者情報が示すサービス方式を、前記第2号機の次回のサービス方式として決定してもよい。
(態様9)態様7のエレベータの群管理システム(1)において、前記候補号機(50)が1台以上、選出されなかった場合、前記群管理制御装置(10)は、前記複数台の号機(50)の中で、次回のサービス方式が、前記第2利用者情報が示すサービス方式に該当しない第3号機(50)に、前記第2行先階呼びを割り当ててもよい。
(態様10)本発明に係るエレベータの群管理方法は、利用者によって行先階登録装置(25,30A,36)に入力された情報により登録された行先階呼びを、前記行先階呼びの割り当てにしたがって複数のサービス方式の何れかで運行される複数台のエレベータにおける何れかの号機に割り当てるエレベータの群管理方法であって、
前記複数のサービス方式は、前記行先階呼びが示す行先階において上方の階への運行を下方の階よりも優先する第1サービス方式と、下方の階への運行を上方の階よりも優先する第2サービス方式とを含み、
前記行先階登録装置における前記利用者の前記行先階呼びに応じて、前記第1及び第2サービス方式から指定された前記利用者の所望のサービス方式を示す利用者情報を取得し、
取得した利用者情報が示す前記所望のサービス方式に基づいて、前記行先階呼びを割り当てた号機を運行させるサービス方式を、前記第1サービス方式又は第2サービス方式の何れかに決定する。
(態様11)本発明に係るコンピュータプログラムは、態様10のエレベータの群管理方法を演算回路に実行させる。
本明細書において、「第1」、「第2」などの用語は、説明のためだけに用いられるものであり、相対的な重要性又は技術的特徴の順位を明示又は暗示するものとして理解されるべきではない。「第1」と「第2」と限定されている特徴は、1つ又はさらに多くの当該特徴を含むことを明示又は暗示するものである。
本発明に係るエレベータの群管理システムは、ハードウェア資源、例えば、プロセッサ、メモリ、と、ソフトウェア資源(コンピュータプログラム)との協働などによって実現される。
1 群管理システム
10 群管理制御装置
11 制御部
20 セキュリティゲート
25 カードリーダ
30、30A 行先階登録装置
36 カードリーダ
40、40A~40F エレベータ制御装置
50、50A~50F エレベータ(号機)
60 セキュリティサーバ
70 ゲート表示器

Claims (10)

  1. 利用者によって行先階登録装置に入力された情報により登録された行先階呼びを、複数台のエレベータにおける何れかの号機に割り当てる群管理制御装置と、
    前記群管理制御装置による前記行先階呼びの割り当てに従って、複数のサービス方式で前記エレベータを運行させるエレベータ制御装置とを備え、
    前記複数のサービス方式は、前記行先階呼びが示す行先階において上方の階への運行を下方の階よりも優先する第1サービス方式と、下方の階への運行を上方の階よりも優先する第2サービス方式とを含み、
    前記群管理制御装置は、
    前記行先階登録装置における前記利用者の前記行先階呼びに応じて、前記第1及び第2サービス方式から指定された前記利用者の所望のサービス方式を示す利用者情報を取得し、
    取得した利用者情報が示す前記所望のサービス方式に基づいて、前記行先階呼びを割り当てた号機を運行させるサービス方式を、前記第1サービス方式又は前記第2サービス方式に決定
    前記利用者情報は、所定のデータベースにおいて、前記利用者毎に一意の識別情報に前記所望のサービス方式を関連付けて登録されており、
    前記群管理制御装置は、前記利用者の前記行先階呼びに応じて、前記データベースから前記利用者情報を取得する、
    エレベータの群管理システム。
  2. 利用者によって行先階登録装置に入力された情報により登録された行先階呼びを、複数台のエレベータにおける何れかの号機に割り当てる群管理制御装置と、
    前記群管理制御装置による前記行先階呼びの割り当てに従って、複数のサービス方式で前記エレベータを運行させるエレベータ制御装置とを備え、
    前記複数のサービス方式は、前記行先階呼びが示す行先階において上方の階への運行を下方の階よりも優先する第1サービス方式と、下方の階への運行を上方の階よりも優先する第2サービス方式とを含み、
    前記群管理制御装置は、
    前記行先階登録装置における前記利用者の前記行先階呼びに応じて、前記第1及び第2サービス方式から指定された前記利用者の所望のサービス方式を示す利用者情報を取得し、
    取得した利用者情報が示す前記所望のサービス方式に基づいて、前記行先階呼びを割り当てた号機を運行させるサービス方式を、前記第1サービス方式又は前記第2サービス方式に決定し、
    前記行先階登録装置は、前記利用者による前記所望のサービス方式の入力を受け付けて、前記利用者情報を生成し、
    前記群管理制御装置は、前記利用者の前記行先階呼びに応じて、前記行先階登録装置から前記利用者情報を取得する
    レベータの群管理システム。
  3. 利用者によって行先階登録装置に入力された情報により登録された行先階呼びを、複数台のエレベータにおける何れかの号機に割り当てる群管理制御装置と、
    前記群管理制御装置による前記行先階呼びの割り当てに従って、複数のサービス方式で前記エレベータを運行させるエレベータ制御装置とを備え、
    前記複数のサービス方式は、前記行先階呼びが示す行先階において上方の階への運行を下方の階よりも優先する第1サービス方式と、下方の階への運行を上方の階よりも優先する第2サービス方式とを含み、
    前記群管理制御装置は、
    前記行先階登録装置における前記利用者の前記行先階呼びに応じて、前記第1及び第2サービス方式から指定された前記利用者の所望のサービス方式を示す利用者情報を取得し、
    取得した利用者情報が示す前記所望のサービス方式に基づいて、前記行先階呼びを割り当てた号機を運行させるサービス方式を、前記第1サービス方式又は前記第2サービス方式に決定し、
    前記利用者情報は、前記所望のサービス方式が前記第1サービス方式であることと、前記所望のサービス方式が前記第2サービス方式であることと、前記所望のサービス方式が前記第1及び第2サービス方式の何れであってもよいこととのうちの何れかを示す
    レベータの群管理システム。
  4. 利用者によって行先階登録装置に入力された情報により登録された行先階呼びを、複数台のエレベータにおける何れかの号機に割り当てる群管理制御装置と、
    前記群管理制御装置による前記行先階呼びの割り当てに従って、複数のサービス方式で前記エレベータを運行させるエレベータ制御装置とを備え、
    前記複数のサービス方式は、前記行先階呼びが示す行先階において上方の階への運行を下方の階よりも優先する第1サービス方式と、下方の階への運行を上方の階よりも優先する第2サービス方式とを含み、
    前記群管理制御装置は、
    前記行先階登録装置における前記利用者の前記行先階呼びに応じて、前記第1及び第2サービス方式から指定された前記利用者の所望のサービス方式を示す利用者情報を取得し、
    取得した利用者情報が示す前記所望のサービス方式に基づいて、前記行先階呼びを割り当てた号機を運行させるサービス方式を、前記第1サービス方式又は前記第2サービス方式に決定し、
    前記エレベータ制御装置は、
    前記複数台のうちの所定の号機を前記第1サービス方式で運行させる場合、前記所定の号機に割り当てられた行先階呼びが示す行先階のうちの上方の階から下方の階に向けて順に停車するように前記所定の号機を制御し、
    前記所定の号機を前記第2サービス方式で運行させる場合、前記所定の号機に割り当てられた行先階呼びが示す行先階のうちの下方の階から上方の階に向けて順に停車するように前記所定の号機を制御する
    レベータの群管理システム。
  5. 利用者によって行先階登録装置に入力された情報により登録された行先階呼びを、複数台のエレベータにおける何れかの号機に割り当てる群管理制御装置と、
    前記群管理制御装置による前記行先階呼びの割り当てに従って、複数のサービス方式で前記エレベータを運行させるエレベータ制御装置とを備え、
    前記複数のサービス方式は、前記行先階呼びが示す行先階において上方の階への運行を下方の階よりも優先する第1サービス方式と、下方の階への運行を上方の階よりも優先する第2サービス方式とを含み、
    前記群管理制御装置は、
    前記行先階登録装置における前記利用者の前記行先階呼びに応じて、前記第1及び第2サービス方式から指定された前記利用者の所望のサービス方式を示す利用者情報を取得し、
    取得した利用者情報が示す前記所望のサービス方式に基づいて、前記行先階呼びを割り当てた号機を運行させるサービス方式を、前記第1サービス方式又は前記第2サービス方式に決定し、
    前記利用者は、第1利用者であり、前記第1利用者による前記行先階呼びは、第1行先階を示す第1行先階呼びであり、前記第1利用者に関する前記利用者情報は、第1利用者情報であり、
    前記第1利用者とは異なる第2利用者によって第2行先階呼びが登録されると、
    前記群管理制御装置は、
    前記第2行先階呼びが示す第2行先階、及び前記第2利用者の所望のサービス方式を示す第2利用者情報を取得し、
    前記第2行先階と前記第1行先階とが同じで且つ、前記第1行先階呼びが割り当てられた第1号機を運行させる次回のサービス方式が、前記第2利用者情報が示すサービス方式に該当する場合、前記第1号機に前記第2行先階呼びを割り当てる
    レベータの群管理システム。
  6. 前記第2行先階と前記第1行先階とが同じでない、又は、前記第1号機の次回のサービス方式が、前記第2利用者情報が示すサービス方式に該当しない場合、
    前記群管理制御装置は、
    前記複数台の号機のうち、次回のサービス方式が前記第2利用者情報が示すサービス方式に該当する号機と、次回のサービス方式が未決定の号機とを、候補号機として選出し、
    前記候補号機が1台以上、選出された場合、前記候補号機の中から前記第2行先階呼びを割り当てる第2号機を決定する、
    請求項に記載のエレベータの群管理システム。
  7. 前記群管理制御装置は、前記第2行先階呼びに割り当てられた前記第2号機の次回のサービス方式が未決定である場合、前記第2利用者情報が示すサービス方式を、前記第2号機の次回のサービス方式として決定する、
    請求項に記載のエレベータの群管理システム。
  8. 前記候補号機が1台以上、選出されなかった場合、前記群管理制御装置は、前記複数台の号機の中で、次回のサービス方式が、前記第2利用者情報が示すサービス方式に該当しない第3号機に、前記第2行先階呼びを割り当てる、
    請求項に記載のエレベータの群管理システム。
  9. 利用者によって行先階登録装置に入力された情報により登録された行先階呼びを、前記行先階呼びの割り当てにしたがって複数のサービス方式の何れかで運行される複数台のエレベータにおける何れかの号機に割り当てるエレベータの群管理方法であって、
    前記複数のサービス方式は、前記行先階呼びが示す行先階において上方の階への運行を下方の階よりも優先する第1サービス方式と、下方の階への運行を上方の階よりも優先する第2サービス方式とを含み、
    前記エレベータの群管理方法は、
    前記行先階登録装置における前記利用者の前記行先階呼びに応じて、前記第1及び第2サービス方式から指定された前記利用者の所望のサービス方式を示す利用者情報を取得するステップと
    取得した利用者情報が示す前記所望のサービス方式に基づいて、前記行先階呼びを割り当てた号機を運行させるサービス方式を、前記第1サービス方式又は第2サービス方式の何れかに決定するステップとを含み
    前記行先階登録装置は、前記利用者による前記所望のサービス方式の入力を受け付けて、前記利用者情報を生成し、
    前記利用者情報を取得するステップは、前記利用者の前記行先階呼びに応じて、前記行先階登録装置から前記利用者情報を取得する、
    エレベータの群管理方法。
  10. 請求項に記載のエレベータの群管理方法を演算回路に実行させるためのコンピュータプログラム。
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