JP7508030B1 - 摩擦エレメント接合方法 - Google Patents

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Abstract

摩擦エレメント接合方法の提供を目的とする。本発明は、2枚以上の金属板を重ね合わせた板組に、先端角を設けたエレメントを回転させながら圧入して板組の接合を行なう摩擦エレメント接合方法であり、エレメントの下面を板組の最下層の金属板上面の酸化被膜に接触させて除去する酸化被膜除去工程を有し、酸化被膜除去工程では、エレメント直径、加圧力、回転数および最下層の金属板の引張強さに応じて、エレメント先端角の仰角が所定の条件式を満足するエレメントを用いる。

Description

本発明は、少なくとも2枚の金属板を重ね合わせた板組を摩擦エレメント接合によって接合する摩擦エレメント接合方法に関する。
近年の自動車産業では、車体軽量化による環境負荷低減と安全性の両立を目的として、超ハイテンと呼ばれる高強度鋼板の採用が進んでおり、今後更なる高強度および高加工性を有する鋼板の開発が期待されている。しかしながら、鋼板の高強度化および高加工性化とともに、抵抗スポット溶接などの溶融接合では凝固組織の脆化に起因する継手強度の低下が課題となっている。そのような理由から、高強度鋼板を含む2枚以上の鋼板を、非溶融で接合可能な接合技術が注目されている。
非溶融での接合技術として、例えば、エレメントを高速で回転させながら板組に圧入し、接合する、FEW(Friction Element Welding)の適用が、参考文献1に記載のように検討されている。その摩擦エレメント接合(FEW)に用いるエレメントとして、例えば特許文献1に開示される構造が提案されている。
[参考文献1]
Jamie D.Skovron, Brandt J. Ruszkiewicz, and Laine Mears, ”INVESTIGATION OF THE CLEANINGAND WELDING STEPS FROM THE FRICTION ELEMENT WELDING PROCESS”, (ASME 2017 12thInternational Manufacturing Science and Engineering Conference collocated withthe JSME/ASME 2017 6th International Conference on Materials and Processing, June4-8, 2017 Los Angeles, California, USA)
特許文献1には、エレメント(同文献1の「接続要素」に相当する)のマンドレル部先端が実質的に平坦な端面であり、この平坦な端面の中心からピン状の心出し部が突き出した構造であるエレメントが開示されている。エレメントをこのような構造とすることで、ピン状の心出し部によって接続部位へと狙いを付けて各接続プロセスを実行する。これにより、進入するエレメントのそれぞれの位置に、加えられる摩擦エネルギーを集中させることが可能となるというものである。
特表2013-527804号公報
特許文献1では、エレメントのマンドレル部先端のピンの形状を開示するのみである。しかしながら、エレメントを用いた実際の接合時には、接合条件に応じたエレメントの形状を設定する必要があるが、それについては特許文献1に開示されていない。
また、エレメントと接合部を形成する下板上面に酸化物が残存していると、接合部内に酸化物が混入し、健全な接合部が形成されず、これに起因して接合強度が低下するという課題がある。このような理由から、エレメントを用いた接合時には、エレメントと接合部を形成する下板上面の酸化物(具体的には酸化皮膜)を除去することが求められる。
この課題に対して、特許文献1に記載された形状のエレメントを適用することが考えられる。しかし、特許文献1のエレメントでは、エレメント下部のピン状の心出し部と板状部品との接触面積が狭くなるために、心出し部と板状部品とが接触することによる板状部品表面(すなわち、下側の部品上面)の酸化物除去に要する時間が長くなるという問題があることが分かった。
ここで、上記の「エレメントと接合部を形成する下板」とは、エレメント先端(すなわちエレメント下部)と摩擦エレメント接合される金属板であり、板組を構成する金属板のうち最も下側に配置された最下層の金属板を指す。上記の「下板上面」とは、下板と該下板の上側に配置された金属板との合わせ面側における、下板の金属板表面を指す。
本発明は、上記の課題を解決するものであって、2枚以上の金属板で構成された板組を摩擦エレメント接合する際に、エレメントと接合部を形成する下板上面の酸化物を短時間で除去し、健全な接合状態を得ることができる、摩擦エレメント接合方法を提供することを目的とする。
本発明では、摩擦エレメント接合方法における上記課題を達成するために鋭意検討した。摩擦エレメント接合方法とは、2枚以上の金属板を重ね合わせた板組にエレメントを高速回転させながら圧入することによって、板組の摩擦エレメント接合を行なう接合方法である。
本発明者らは、摩擦エレメント接合方法における、下板上面の酸化物(酸化皮膜)を除去する工程で、先端形状が異なる様々なエレメントを用いて実験を行った。その結果、上記課題の達成には、先端角を設けたエレメントの仰角(以下、「先端仰角」とも称する)を、エレメント径(以下、「エレメントの直径」とも称する)に応じて適切に変化させることが有効であることを見出した。
すなわち、エレメントが板組の上板を貫通後、高速で回転するエレメントの先端が板組の下板上面に当接し、下板上面に存在する酸化皮膜をエレメント先端で円滑に排出すれば、酸化皮膜を除去する工程(ここでは、「下板上面の酸化皮膜除去工程」と称する)を短時間化することができる。エレメント径が大きいほど、広い面積の酸化皮膜を排出する必要がある。このとき、エレメント径と、酸化皮膜除去工程中の加圧力及び回転数と、被接合材(すなわち、板組を構成する金属板)の引張強さとに応じて、エレメントの先端仰角を適切な範囲に設定したエレメントを用いることで、エレメント下部と下板上面との接触面積が適切に確保される。このように接合条件に応じてエレメント先端形状を適切に管理することが、下板上面の酸化皮膜除去工程の短時間化に有効であることが判明した。
なお後述するが、上記の「エレメントの先端仰角」とは図2に示す仰角(θ)を指し、上記の「エレメント径」とは図2に示すエレメントの直径(D)を指す。
本発明は、このような知見に基づいて成されたものであり、以下を要旨とする。
[1] 2枚以上の金属板を重ね合わせた板組に、先端角を設けたエレメントを回転させながら圧入して前記板組の接合を行なう摩擦エレメント接合方法であって、
摩擦発熱による接合を開始する工程の前に、前記エレメントの下部を、前記板組のうち最も下側に配置された最下層の金属板上面に接触させて、酸化皮膜を除去する酸化皮膜除去工程を有し、
前記酸化皮膜除去工程では、
エレメント径をD(mm)、エレメント先端の仰角をθ(°)、加圧力をP(kN)、回転数をR(rpm)、前記最下層の金属板の引張強さをTS(MPa)としたとき、
5.0>D≧3.0の場合には前記仰角が式(1)を満たし、
7.0>D≧5.0の場合には前記仰角が式(2)を満たし、
D≧7.0の場合には前記仰角が式(3)を満たす、前記エレメントを用いる、摩擦エレメント接合方法。
(-0.016×D+0.13)×(P×R/TS)≦θ≦60-D …(1)
(-0.004×D+0.071)×(P×R/TS)≦θ≦60-D …(2)
(-0.0004×D+0.045)×(P×R/TS)≦θ≦60-D …(3)
[2] 前記酸化皮膜除去工程の前記回転数が500rpm以上である、[1]に記載の摩擦エレメント接合方法。
[3] 前記酸化皮膜除去工程の前記加圧力が1kN以上である、[1]または[2]に記載の摩擦エレメント接合方法。
[4] 前記金属板は鋼板であり、前記鋼板の引張強さが590MPa以上である、[1]~[3]のいずれか1つに記載の摩擦エレメント接合方法。
[5] 前記エレメントの先端が1つの円錐からなるテーパー形状である、[1]または[2]に記載の摩擦エレメント接合方法。
本発明によれば、エレメント先端の仰角(θ)を、エレメント径(D)と酸化皮膜除去工程中の接合条件とに応じて適切に規定することにより、エレメント下部と下板上面との接触面積が適切に確保できる。これにより、金属板(被接合材)の成分組成などの影響を受けることなく、接合する金属板表面(すなわち下板上面)の酸化皮膜除去工程を短時間化することができる。
図1は、2枚の金属板で構成された板組が本発明の摩擦エレメント接合方法によって接合された状態の一例を示す概略図である。 図2は、本発明の摩擦エレメント接合方法に用いるエレメント形状の一例を示す断面図である。 図3は、従来のエレメントを用いた接合状態の一例を示す概略図である。
以下、本発明について説明する。なお、本発明はこの実施形態に限定されない。
まず、図1および図2を参照して、本発明の一実施形態である摩擦エレメント接合方法について説明する。図1は、本発明の摩擦エレメント接合方法によって2枚の金属板からなる板組が接合された状態の一例を示す断面図である。図2は、本発明の摩擦エレメント接合方法に用いる先端角を設けたエレメント形状の一例を示す断面図である。
本発明の摩擦エレメント接合方法(以下、「接合方法」と称する場合もある)では、2枚以上の金属板を重ね合わせた板組に、先端角を設けたエレメントを回転させながら圧入して、当該板組の接合を行なう(図1、2を参照)。この接合は、摩擦発熱による摩擦接合である。上記の「2枚以上の金属板を重ね合わせた板組」とは、2枚以上の金属板が積層された板組のことを指す。
なお、以降の説明では、2枚の金属板を重ね合わせて摩擦エレメント接合する場合について述べるが、本発明は3枚以上の金属板を重ね合わせて接合する場合についても、同様に適用可能であり、同様の効果を得ることができる。
本発明の接合方法は、少なくとも、摩擦発熱による接合を開始する工程の前に、エレメントの下部を、板組のうち最も下側に配置された最下層の金属板(以下、「下板」と称する。)の上面の酸化皮膜に接触させて、該酸化皮膜を除去する酸化皮膜除去工程を有する。
例えば、接合方法の全工程として、エレメントの上板進入工程、下板上面の酸化皮膜除去工程、エレメント下部と下板上面での摩擦発熱による塑性変形工程、および圧着工程を備えることが好ましい。以降の説明では、これらの工程について説明をする。
ここで、上記の「上板」とは、板組を構成する金属板(被接合材)のうち、最も上側に配置された最上層の金属板を指す。上板および下板は、板状部品とすることができる。また、エレメントは、マンドレル部およびカラー部を備え、マンドレル部先端(すなわちエレメント先端)の領域に先端角を設ける(図2を参照)。
〔上板進入工程〕
図示は省略するが、まず、重ね合わせた金属板(すなわち板組)が、接合装置に取り付けられたエレメントと対向するように、接合装置の支持台に板組を設置する。次いで、上板進入工程が開始される。この工程では、接合装置の制御部によってエレメントの回転速度が制御され、エレメントが回転しながら上板に接触し、更に当該制御部によって加圧力を加えてエレメントを上板に押し込む。これにより、板状部品の上板が摩擦発熱により可塑化し、エレメントのマンドレル部が上板内へ進入し、その後、エレメントが上板を貫通する。そして、エレメント下部が下板上面に接触する。
なお、本発明の接合方法を後述の超ハイテンを含む金属板の接合に適用する観点からは、この工程における加圧力は3~6kNとし、回転数は3000~7000rpmとすることが好ましい。加圧力が3kN未満では上板への進入が促進されない恐れがあり、一方、加圧力が6kN超えでは、加熱が不十分な状態でエレメントが上板内に進入するため接合装置への負荷が大きくなる恐れがある。回転数が3000rpm未満では発熱不足で塑性変形が阻害される恐れがあり、一方、回転数が7000rpm超えでは過剰発熱によりエレメントが変形する恐れがある。
続いて、後続の酸化皮膜除去工程が行われる。
〔酸化皮膜除去工程〕
酸化皮膜除去工程では、回転するエレメント先端(すなわちエレメント下部)を下板上面に当接することで、下板上面に存在する酸化皮膜を排出する。接合装置の制御部によってエレメントが回転することで、下板上面の酸化皮膜除去工程が開始される。この酸化皮膜除去工程では、エレメントの押込み位置が所定の深さ(すなわち、所定の押込み深さ)に達したことを接合装置の制御部によって感知することで、酸化皮膜の除去が完了したと判断され、当該工程が終了する。
ここで、上記の「押込み深さ」とは、エレメント先端が下板上面に接触した位置を0mmとしたとき、当該位置を基準としてエレメントが下板の板厚方向に進入した深さ(すなわち板厚方向の距離)(mm)を指す。
上記の「所定の押込み深さ」とは、エレメントと下板の接触部の面積がエレメントのマンドレル部の断面積以上となる位置における板厚方向深さ(押込み深さ)であり、押込み時の加圧によるエレメントの変形を考慮して設定される。
後述の実施例では、予備試験の結果から「所定の押込み深さ」を0.8mmとして設定している。この所定の押込み深さは、接合装置の記憶部に「押込み深さ設定値」として予め保存しておく。制御部では、記憶部に保存された押込み深さ設定値と、計測により得られる押込み深さ実測値とを比較することで、所定の押込み深さに到達したか否かを感知する。そして、到達したことを感知した場合には、酸化皮膜の除去が完了したと判断する。なお、上記の「押し込み深さ実測値」を計測する方法として、例えば、加圧力印加のためのシリンダー位置を光学センサーで検出する方法がある。
上述のように、エレメントと接合部を形成する下板上面に酸化物が残存していると、接合部内に酸化物が混入する。そのため、本発明では、酸化皮膜除去工程後に残存する下板上面の酸化皮膜が所定量以下となるように除去することによって、接合部内に酸化物が混入するのを防止することが重要となる。これにより健全な接合部を形成することができ、また接合強度も向上できる。
このような作用効果を得るためには、下板上面の酸化皮膜除去工程中の溶接条件とエレメント形状(具体的には、エレメント径およびエレメント先端の仰角)との関係を適切に規定することも重要となる。上記溶接条件として、少なくとも加圧力、回転数、金属板の引張強さが挙げられる。これにより、酸化皮膜の除去開始から除去完了までの所要時間(t)(単位:秒)の短時間化を実現することができる。なお、詳細は後述するため、ここでの説明は省略する。
続いて、後続の塑性変形工程が行われる。
〔塑性変形工程〕
塑性変形工程では、接合装置の制御部によって調整された加圧力下で、エレメントを高速で回転させながらエレメントを下板に押込む。これにより、摩擦接合プロセスが開始される。摩擦接合プロセスでは、下板内に進入したエレメント先端が摩擦発熱により下板とエレメントとを塑性変形させる。エレメントのマンドレル部先端が摩擦エレメント接合によって下板と接続し、かつ、塑性変形により押し出された上板の材料がエレメント上部と接触してカラー部で押さえられる。
なお、本発明の接合方法を後述の超ハイテンを含む金属板の接合に適用する観点からは、この工程における加圧力は3~6kNとし、回転数は3000~7000rpmとすることが好ましい。加圧力が3kN未満では上板への進入が促進されない恐れがあり、一方、加圧力が6kN超えでは、加熱が不十分な状態でエレメントが上板内に進入するため接合装置への負荷が大きくなる恐れがある。回転数が3000rpm未満では発熱不足で塑性変形が阻害される恐れがあり、一方、回転数が7000rpm超えでは過剰発熱によりエレメントが変形する恐れがある。
続いて、後続の圧着工程が行われる。
〔圧着工程〕
圧着工程では、エレメントと、板組を構成する2枚以上の金属板との機械的接合を達成する。接合装置の制御部は、最後にエレメントの回転を止めた状態でエレメントに加圧力を加えて、塑性変形により押し出された金属板の材料とエレメントとを圧着させることで、摩擦接合プロセスが完了する。
なお、本発明の接合方法を後述の超ハイテンを含む金属板の接合に適用する観点からは、この工程における加圧力は8~9kNとすることが好ましい。加圧力が8kN未満では圧着が不十分となる恐れがあり、一方、加圧力が9kN超えではエレメントが変形する恐れがある。
以上のプロセスにより、図1に示すように、板組を構成する金属板とエレメントとの健全な接合状態を得られる。
なお、上述の接合方法では、上板として下穴(例えば貫通孔)を設けた金属板を用いてもよい。この下穴は、例えばプレホール加工を施して形成してもよい。この場合には、上述のエレメントの上板進入工程は省略される。すなわち、重ね合わせた金属板(すなわち板組)が、接合装置に取り付けられたエレメントと対向するように、接合装置の支持台に板組を設置した後に、上述の下板上面の酸化皮膜除去工程以降の処理が行われる。
次に、本発明における、酸化皮膜除去工程の接合条件とエレメント形状との関係について、詳細に説明する。
上述のように、下板上面の酸化皮膜除去工程の短時間化には、酸化皮膜の排出を円滑に行うことが有効である。そこで、本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、(a)エレメント径と、酸化皮膜除去工程中の加圧力及び回転数と、金属板(下板)の引張強さとに応じて、エレメント先端の仰角を適切な範囲に設定すること、(b)先端仰角が適切な範囲にあるエレメントを用いて酸化皮膜除去工程を行うことで、エレメント下部と下板上面との接触面積を適切に確保できること、を見出した。
また、このエレメントを用いることで、酸化皮膜除去工程後に残存する下板上面の酸化皮膜が所定量以下となるように除去され、接合部内に酸化物が混入するのを適切に抑制できること、も見出した。
具体的には、酸化皮膜除去工程では、エレメント径をD(mm)、エレメント先端の仰角をθ(°)、酸化皮膜除去工程中の加圧力をP(kN)、酸化皮膜除去工程中の回転数をR(rpm)、最下層の金属板(下板)の引張強さをTS(MPa)としたとき、
5.0>D≧3.0の場合には仰角が式(1)を満たし、
7.0>D≧5.0の場合には仰角が式(2)を満たし、
D≧7.0の場合には仰角が式(3)を満たす、エレメントを用いる。
(-0.016×D+0.13)×(P×R/TS)≦θ≦60-D …(1)
(-0.004×D+0.071)×(P×R/TS)≦θ≦60-D …(2)
(-0.0004×D+0.045)×(P×R/TS)≦θ≦60-D …(3)
本発明では、酸化皮膜除去工程において、式(1)~(3)の条件式を満たす形状のエレメントを用いることが重要となる。その理由は次の通りである。
エレメント下部と下板上面との接触面積が大きい方が、酸化皮膜を効果的に排出することが可能になることから、得られる接合継手の継手強度が高くなる。そのため、エレメント径(D)を大きくし、エレメント先端を平坦に近づけることで、エレメント下部と下板上面の接触面積を確保することが有効であると考えられる。一方で、細いエレメント径(D)となるエレメントでは、エレメント下部と下板上面との接触面積を大きくするとエレメントへの入熱による熱影響が大きくなり、その結果、得られる接合継手の継手強度が低下する。そのため、本発明では、エレメント径(D)に応じてエレメント先端の仰角(θ)を徐々に変化させることで、エレメント下部と下板上面との接触面積が最適になるように、上記の条件式を規定する。
具体的には、エレメント径(D)が、5.0>D≧3.0の場合には、エレメント径(D)が小さいほどエレメント先端の仰角(θ)が大きくなるように条件式(1)を規定する。エレメント先端の仰角(θ)が条件式(1)を満たさない場合、エレメント下部と下板表面の接触面積が狭くなり、酸化皮膜除去効果を得ることができない。なお、上述のとおり、細いエレメント径(D)となるエレメントでは、接触面積を確保するために入熱による熱影響が大きくなること、またエレメント径が小さいと接合部径が小さくなることから、十分な継手強度を得られない可能性がある。そのため、本発明ではエレメント径(D)が3.0mm以上の場合を対象とする。
また、エレメント径(D)が、7.0>D≧5.0の場合には、条件式(1)のエレメント径(D)に比べて、当該条件式(2)のエレメント径(D)が大きいことから熱影響が低減する。そのため、条件式(1)に比べて、エレメント先端の仰角(θ)がより緩やかに変化するように条件式(2)を規定する。エレメント先端の仰角(θ)が条件式(2)を満たさない場合、エレメント下部と下板表面の接触面積が狭くなり、酸化皮膜除去効果を得ることができない。
さらに、エレメント径(D)が、D≧7.0の場合には、条件式(1)および(2)に比べて当該条件式(3)のエレメント径(D)が大きいことから、エレメント先端の仰角(θ)が小さくても熱影響を抑えつつ接触面積を確保することができる。そのため、エレメント径(D)が大きいほどエレメント先端角の仰角(θ)が小さくなるように条件式(3)を規定する。エレメント先端の仰角(θ)が条件式(3)を満たさない場合、エレメント下部と下板表面の接触面積が狭くなり、接合面酸化皮膜除去効果を得ることができない。
なお、この条件式(3)を適用するエレメント径(D)の上限値は特に規定しないが、エレメント径(D)は9.0mm以下とすることが好ましい。その理由は次の通りである。エレメント径(D)が9.0mmを超える場合には、エレメントを回転侵入させるために必要なトルクが大きくなるので、必要な装置構成も大きくなることが想定される。すなわち、自動車組み立て工程の観点から、実用性が損なわれるからである。
本発明における酸化皮膜除去工程は、上記の条件式に加えて、酸化皮膜の排出をより一層促進することを目的として、更に次の接合条件を規定することができる。
〔回転数R〕(好適条件)
酸化皮膜除去工程中の回転数Rは、500rpm以上とすることが好ましい。回転数Rが500rpm以上となることで、摩擦発熱による塑性変形が促進され、酸化皮膜除去が促進されるからである。回転数Rは、5000rpm以上とすることがより好ましい。回転数Rの上限は特に規定しないが、過剰発熱によるエレメント強度低下抑止の観点から、回転数Rは9000rpm以下とすることが好ましく、8000rpm以下とすることがより好ましい。
〔加圧力P〕 (好適条件)
酸化皮膜除去工程中の加圧力Pは、1kN以上とすることが好ましい。加圧力Pが1kN以上となることで、下板の塑性変形が促進され、酸化皮膜除去が促進されるからである。加圧力(P)は3kN以上とすることがより好ましく、7kN以上とすることがさらに好ましい。加圧力(P)の上限は特に規定しないが、エレメント強度の観点から、加圧力(P)は10kN以下とすることが好ましく、9kN以下とすることがより好ましい。
なお本発明では、酸化皮膜除去工程において、上述の最下層の金属板上面(下板上面)の酸化皮膜除去の開始から完了までの所要時間(t)が5秒以内とすることが好ましい。その理由は次の通りである。この所要時間が5秒超えの場合、摩擦発熱によりエレメントが高温となり、その結果、エレメントの傘部が熱変形し十分な継手強度を得ることができなくなる。所要時間の下限は特に規定しない。接合工程の短時間化の観点から、所要時間は1秒以下とすることが好ましい。
また本発明では、酸化皮膜除去工程において、上述の最下層の金属板上面の酸化皮膜残存率が20%未満とすることが好ましい。その理由は次の通りである。この酸化皮膜残存率が20%以上の場合、エレメントと下板間の接合部の面積が減少し、その結果、継手強度が低下する恐れがある。酸化皮膜残存率の下限は特に規定しない。
ここで、「酸化皮膜残存率」とは、図1、3に示すように、酸化皮膜除去工程後における、エレメントと金属板との界面に残存する金属板上面(ここでは下板上面)の酸化物の割合を指す。なお、酸化皮膜残存率は、後述する実施例に記載の方法で測定することができる。
次に、図2を用いて、本発明の接合方法に用いるエレメントの一実施形態について説明する。
図2は、エレメント1の中心を通るように切断した長さ方向の断面図である。図2に示すように、本発明に用いるエレメント1は、マンドレル部2とカラー部3を有する。
エレメント1は、図1に示すように、2枚以上の金属板を重ね合わせた板組にエレメント1を回転させながら圧入することによって、板組の摩擦エレメント接合を行なう工具である。
マンドレル部2は、エレメント1の軸心に設けられ、先端を除く部分が円柱状に形成される。この円柱状の直径(mm)が、エレメント径(D)である。マンドレル部先端(すなわちエレメント先端)は、先端部分が突出するように傾斜しており、1つの円錐状に形成される。この1つの円錐状の側面が、図2の断面図に示すように、テーパー状となる。具体的には、図2に示すように、円柱状の端部とエレメント軸心とを通る直線がテーパー状となる。マンドレル部先端には平坦な領域が存在しない。すなわち、円錐の断面が直線であり、エレメント軸心に垂直な直線に対して平行となる平坦な領域は存在しない。これは、次の理由による。平坦な領域が存在すると、マンドレル部中心とマンドレル部外周側とでの酸化被膜を押し出す圧力に十分な差が生じず、これに起因して、酸化被膜の排出効果が十分に得られない恐れがあるからである。
本発明では、突出したマンドレル部先端位置においてエレメント1の軸心に垂直な直線と、円錐状の側面(すなわちテーパー面)とのなす角(すなわちテーパー角)(°)を、仰角(θ)とする。
マンドレル部2の全長L(mm)は、板組6を構成する金属板の全板厚の合計値以下の長さとする。マンドレル部2の全長Lは、マンドレル部2の先端と下板8とを接合可能な長さに調整すればよい。当該全長Lは、好ましくは3~6mmである。
カラー部3は、マンドレル部2の上部、すなわちエレメント1の頭部に設けられる。カラー部3の形状は、図2に示すように、例えばウェハーまたはトラスなどの形状に形成することができる。カラー部3は、塑性流動によって押し出された上板7の材料を抑えることができる形状であればよい。
なお、図2に示す「H」とは、マンドレル部の最先端の位置から、マンドレルの中心軸に垂直な方向の切出した位置までの距離を示す。なお、当該Hは、マンドレル部2の全長L以下であるため、H<Lを満たす。
本発明に用いるエレメント1は、具体的には、エレメント先端の仰角(θ)が、エレメント径(D)と、酸化皮膜除去工程中の加圧力Pおよび回転数Rと、金属板(被接合材)のTSとから成る上記条件式から導出される数値範囲内となる形状に形成される。これにより、下板上面の酸化皮膜が接合界面より排出されやすくなり、酸化皮膜除去工程を短時間化できる。その結果、当該工程を短時間化しても、上述の特許文献1に開示されるような従来のエレメントを用いた接合に比べて、本発明のエレメント1を用いた接合では健全な接合状態を確保することができる。
次に、図1および図3を用いて、本発明の接合方法により得られる接合継手の接合状態について説明する。
図1には、本発明の先端角を設けたエレメント1を用いて、2枚の金属板からなる板組が接合された状態の一例を示す。図3の従来例には、従来のエレメント10を用いて、2枚の金属板からなる板組が接合された状態の一例を示す。図1および図3のいずれも、接合方法として上述の本発明の接合方法を用いる。なお、図1および図3は、得られた接合継手において、エレメントの中心を通るように切断した板厚方向断面図である。
図3の従来例に示すように、従来のエレメント10を用いて、本発明の接合方法によって接合した場合には、2枚の金属板(図3中に示す上板7、下板8)で構成された板組6は、エレメント10によって接合された状態となる。しかしながら、図3に示すように、エレメント10によって上板7および下板8の接合が達成されてはいるが、接合プロセスで塑性変形し押し出された上板7の材料とマンドレル上部に設けたカラー部3との間には空隙がある。
ここでは、上記の「従来のエレメント」として、エレメントのマンドレル部先端が円錐形状のものを用いる。ただし、本発明のように、エレメント径や接合条件に応じた角度の規定は、なされていない。
本発明者らは、この空隙は、摩擦エレメント接合方法の下板表面の酸化皮膜除去工程に起因していると考える。酸化皮膜除去工程における下板上面に存在する酸化皮膜の排出が十分でない接合継手の接合部分の断面を観察すると、エレメント10と下板8の接合界面に下板上面の酸化皮膜に起因する酸化物が残存していた。その結果、接合状態が不健全であった。これは、酸化皮膜除去工程の時間が不十分であり、酸化皮膜の排出が十分になされていないことに起因していた。また、エレメント形状が適切に調整されていないことによりエレメントと下板上面との接触面積が十分に確保されず、酸化皮膜除去が促進されなかった、と考える。
これに対し、図1に示すように、本発明のエレメント1(図2を参照)を用いて、本発明の接合方法によって接合した場合には、2枚の金属板(図1中の上板7、下板8)で構成された板組6は、エレメント1によって接合された状態となる。具体的には、2枚の板状部品(上板7、下板8)からなる板組6は、マンドレル2の先端が摩擦エレメント接合によって下板8と接続し、かつ、接合プロセスで塑性変形し押し出された上板7の材料がマンドレル上部に設けたカラー部3で押さえられている。これにより各金属板7、8とエレメント1とが接合された状態となる。
図1に示すように、本発明のエレメント1における接合部分の断面を観察すると、健全な接合状態であることが確認された。すなわち、本発明の先端角を設けたエレメント1を用いる接合方法の場合には、図3に示す従来のエレメント10を用いる場合とは異なり、酸化皮膜除去工程後の酸化物残存割合を大幅に低減できることが分かった。
なお、本発明では、板組を構成する金属板(被接合材)として、鋼板を用いることができる。この場合には、少なくとも1枚の鋼板を含む、2枚以上の金属板を重ね合わせて板組とすればよい。例えば、アルミニウム合金板と鋼板とを重ね合わせて板組としてもよく、また例えば、鋼板同士を重ね合わせて板組としてもよい。アルミニウム合金板と鋼板の板組とする場合には、アルミニウム合金板は上板あるいは下板のいずれにも配置することができる。
図1に示す例のように、本発明では、上板7および下板8に、超ハイテンを含む金属板を適用することができる。本発明において「超ハイテン」とは、引張強さ(TS)が980MPa以上の鋼板であることを指し、「ハイテン」とは、引張強さ(TS)が590MPa以上980MPa未満の鋼板であることを指す。なお、下板の引張強さは590MPa以上とすることが好ましい。
以下、本発明の更なる理解のために実施例を用いて説明する。なお、本実施例は本発明を限定するものではなく、本発明の要旨を満足する限りいずれも本発明の技術的範囲に含まれるものである。
供試材として、表1の上板および下板に示す金属板を用いて、重ね合わせて板組とした。板組Aの上板には、Φ7mmのプレホール加工を施したものを用いた。
本実施例では、上述の各工程のうち酸化皮膜除去工程のみを行い、後述の評価を行うものとした。酸化皮膜除去工程では、表2に示す加圧力、回転数となるように制御して行った。この際、上述のように、押込み深さを0.8mmとした。また、接合に用いるエレメントの形状は、エレメント径(D)およびエレメントの仰角(θ)が表2に示す値となるものを用いた。また、先端除去高さは0とした。この「先端除去高さ」とは、テーパー始点の高さを指すものとした(図2を参照)。
本発明の酸化皮膜除去工程の短時間化の評価は、次のように行った。
〔短時間化の評価〕
本実施例では、本発明の酸化皮膜除去工程の所要時間を、表2中の「酸化皮膜除去工程完了までに要する時間t(秒)」に示した。具体的には、酸化膜除去工程での酸化皮膜の除去開始から除去完了までに要した時間を「所要時間(t)」とした。酸化皮膜除去工程の除去開始は、エレメント先端が下板上面に接触した時に「開始」と判断した。酸化皮膜除去工程の除去完了は、エレメント先端が上記押込み深さに到達した時に「完了」と判断した。なお、本実施例では、酸化皮膜除去工程の所要時間の上限値は、5秒と設定した。
ここでは、所要時間(t)が0秒以上2秒未満であった場合に記号「A」を記し、所要時間(t)が2秒以上3秒未満であった場合に記号「B」を記し、所要時間(t)が3秒以上であった場合に記号「C」を記した。なお、酸化皮膜除去工程が上記の上限時間内(5秒以内)に完了しなかった場合には、記号「F」と記した。評価「A」、「B」、「C」を合格と評価し、「A」が最も優れることを示すものとした。評価「F」を不合格と評価し、「F」が最も劣ることを示すものとした。得られた評価結果を、表2に示した。
また、酸化皮膜除去工程終了後の下板を用いて、以下に示す方法で、下板上面に残存する酸化皮膜の分布観察を行った。その後、以下に示す基準で評価した。
〔酸化皮膜の分布観察〕
酸化皮膜の分布観察は、本発明の酸化皮膜除去工程完了直後に行った。分布観察には、酸化皮膜除去工程終了後の下板を用いた。EPMA(Electron Probe Micro Analyzer)を用いて、エレメントと鋼板との界面に残存する鋼板表面(下板上面)の酸化物の分布観察を行った。観察領域は、図1中に四角枠で示す残存酸化物測定範囲とした。具体的には、エレメント下部と下板との界面を含む領域であって、エレメント径(D)に該当する板幅方向の領域を、上記測定範囲とした。
エレメント軸心を中心として、左右方向に等距離でそれぞれ5視野を適宜選択し、これら10視野で測定した酸化物量の平均値を求めた。この平均値を、酸化皮膜除去工程後の酸化物量とした。また、酸化皮膜除去工程前の下板表面の酸化物量は、下板の断面をEPMAで観察して求めた。そして、上記酸化皮膜除去工程前の下板表面の酸化物量に対する、上記酸化皮膜除去工程後の酸化物量の分布割合x(%)を求めた。この分布割合xを、上記の「酸化皮膜残存率(%)」とした。
ここでは、残存する酸化物の分布割合xが10%未満であった場合に記号「A」と評価し、分布割合xが10%以上20%未満であった場合に記号「B」と評価し、分布割合xが20%以上30%未満であった場合に記号「C」と評価し、分布割合xが30%以上であった場合に記号「F」と評価とした。評価「A」、「B」が合格(健全な接合状態)であり、「A」が最も優れることを示すものとした。評価「C」、「F」が不合格であり、「F」が最も劣ることを示すものとした。なお、「健全な接合状態」とは、上述のように、残存酸化物の分布を大幅に低減できた接合状態を指す。得られた評価結果を、表2に示した。
Figure 0007508030000001
Figure 0007508030000002
表2に示すNo.2、4、8、10、26は、エレメント径(D)に応じて各条件式を適用したが、接合に用いたエレメント先端の仰角(θ)が各条件式を満たしていなかった。その結果、エレメント下部と下板表面の接触面積が狭くなり、接合面酸化皮膜除去効果を得ることができなかった。
1、10 エレメント
2 マンドレル部
3 カラー部
6 板組
7 上板
8 下板
9 エレメントと下板の接合部界面

Claims (6)

  1. 2枚以上の金属板を重ね合わせた板組に、先端角を設けたエレメントを回転させながら圧入して前記板組の接合を行なう摩擦エレメント接合方法であって、
    摩擦発熱による接合を開始する工程の前に、前記エレメントの下部を、前記板組のうち最も下側に配置された最下層の金属板上面に接触させて、酸化皮膜を除去する酸化皮膜除去工程を有し、
    前記酸化皮膜除去工程では、
    エレメント径をD(mm)、エレメント先端の仰角をθ(°)、加圧力をP(kN)、回転数をR(rpm)、前記最下層の金属板の引張強さをTS(MPa)としたとき、
    5.0>D≧3.0の場合には前記仰角が式(1)を満たし、
    7.0>D≧5.0の場合には前記仰角が式(2)を満たし、
    D≧7.0の場合には前記仰角が式(3)を満たす、前記エレメントを用いる、摩擦エレメント接合方法。
    (-0.016×D+0.13)×(P×R/TS)≦θ≦60-D …(1)
    (-0.004×D+0.071)×(P×R/TS)≦θ≦60-D …(2)
    (-0.0004×D+0.045)×(P×R/TS)≦θ≦60-D …(3)
  2. 前記酸化皮膜除去工程の前記回転数が500rpm以上である、請求項1に記載の摩擦エレメント接合方法。
  3. 前記酸化皮膜除去工程の前記加圧力が1kN以上である、請求項1または2に記載の摩擦エレメント接合方法。
  4. 前記金属板は鋼板であり、前記鋼板の引張強さが590MPa以上である、請求項1または2に記載の摩擦エレメント接合方法。
  5. 前記金属板は鋼板であり、前記鋼板の引張強さが590MPa以上である、請求項3に記載の摩擦エレメント接合方法。
  6. 前記エレメントの先端が1つの円錐からなるテーパー形状である、請求項1または2に記載の摩擦エレメント接合方法。
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