JP7500974B2 - パウチの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、パウチの製造方法に関する。
液状物、固形物、又はこれらの混合物を収容する容器の一つとして、プラスチックフィルムの周縁部をヒートシールしたプラスチックパウチが知られている。このようなパウチは、例えば食品の収容にも用いられている。パウチに収容された食品を、電子レンジを用いて加熱したいという要求がある。密封されたパウチに収容された食品などを電子レンジを用いて加熱すると、加熱によって発生する水蒸気などにより、パウチの内部の圧力が上昇する。例えば特許文献1及び2は、パウチが破裂する前にパウチの一部が開口して内部の蒸気が抜けることで上昇した内圧が解放される機構を備えたパウチに関する技術を開示している。このような蒸気抜き機構を備えたパウチなど、パウチの製造方法には種々あり得るが、例えば製造効率や加工の自由度が高いなど、優れた特性を有する製造方法が求められている。
特開2001-270569号公報 特開2005-59870号公報
本発明は、パウチの優れた製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、パウチの製造方法は、以下の工程を含む。折り畳み工程において、第2のフィルムが第1の反転部で幅方向の第1の端の側から中央の側に折り返されて第2の反転部で前記中央の側から前記第1の端の側に折り返されることで、前記第2の反転部が前記第1の反転部よりも前記中央の側に位置するように前記第1の反転部から前記第2の反転部まで前記第2のフィルムが二重になった折返し部が前記第2のフィルムの上に重ねられるように前記第2のフィルムを折り畳む。端シール工程において、前記第1の端において、前記第2のフィルムに重なっている第1のフィルムと前記第2のフィルムとをシールし、端シールを形成する。脇シール工程において、前記幅方向に帯状にシールすることで、前記第1のフィルムと前記第2のフィルムとを貼り合わせた脇シールと、前記折返し部において二重になった前記第2のフィルムを貼り合わせた折返しシールとを形成する。折返し工程において、前記折返し部を前記第1の端の側に折り返す。
本発明によれば、パウチの優れた製造方法を提供できる。
図1は、一実施形態に係るパウチの構成例を模式的に示す斜視図である。 図2は、内容物が充填されたパウチの構成例の概略を模式的に示す斜視図である。 図3は、内容物が充填されたパウチが電子レンジで温められた状態の一例を模式的に示す図である。 図4Aは、パウチを製造するための製造ラインの一例を模式的に示す図である。 図4Bは、パウチを製造するための製造ラインの一例を模式的に示す図である。 図5は、パウチの製造工程の一例を模式的に示す図である。 図6Aは、帯状の第1のフィルムと折り畳まれた帯状の第2のフィルムとの断面の一例を模式的に示す図である。 図6Bは、端シール工程、蒸気抜きシール工程及び脇シール工程後のフィルムの断面の状態の一例を模式的に示す図である。 図6Cは、第1の反転部の周辺の断面の一例を模式的に示す図である。 図7は、内容物の充填時のパウチの形状の一例を模式的に示す図である。 図8Aは、比較例に係るパウチの構成例の概略を示す図である。 図8Bは、比較例に係るパウチの構成例の概略を示す図である。
本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。本実施形態は、食品等の内容物を収容して密封されるパウチに関する。このパウチは、内容物が電子レンジを用いて加熱され得るように構成されている。このため、パウチは、内部の圧力が所定の圧力よりも高くなったときに蒸気などが抜けるように外部と通じる通路が形成される蒸気抜き機構を有している。本実施形態は、このようなパウチを製造する方法に関する。
[パウチの構造]
本実施形態に係る内容物が充填される前の空のパウチ1の構成例について、図1を参照して説明する。図1は、本実施形態に関するパウチ1の構造を模式的に示す斜視図である。分かりやすさのため、図1ではパウチ1を形成するフィルムの厚さが誇張して描かれているが、実際には薄いフィルムが用いられる。
図1に示すように、パウチ1は、その平面形状が長方形をしている。パウチ1は、概して、表側91の第1のフィルム61と裏側92の第2のフィルム62とが貼り合わされてできた袋状の形状を有している。
第1のフィルム61は、長方形のフィルムである。第2のフィルム62は、短辺の長さが第1のフィルム61の短辺の長さと同じであり、長辺の長さが第1のフィルム61の長辺の長さよりも長い、長方形のフィルムである。パウチ1は、第2のフィルム62の方が長い分だけ折り返すことで第2のフィルム62に折返し部20が形成されつつ、第1のフィルム61と第2のフィルム62との両短辺が一致するように重ね合わされた構成を有する。折返し部20の端が第1のフィルム61の端よりも外側にはみ出すように、折返し部20は、第2のフィルム62の端に寄せて設けられている。
第1のフィルム61の両長辺の部分において、第1のフィルム61と第2のフィルム62とが貼り合わされて、脇シール31が形成されている。また、第2のフィルム62の長辺の折返し部20において、二重になった第2のフィルム62同士が貼り合わされて、折返しシール32が形成されている。また、第1のフィルム61の両短辺のうち折返し部20が形成されている側の短辺において、第1のフィルム61と第2のフィルム62とが貼り合わされて、端シール34が形成されている。フィルムの貼り合わせは、例えばヒートシールによって行われる。
第1のフィルム61の両短辺のうち第2のフィルム62と貼り合わされていない側の短辺を、開口端93と称することにする。開口端93は、パウチ1に内容物を充填するための充填口12となっている。第1のフィルム61の両短辺のうち第2のフィルム62と貼り合わされている側の短辺を、貼り合わせ端96と称することにする。第1のフィルム61から飛び出している折返し部20の折り目によって閉塞している側の端を閉塞端94と称することにする。折返し部20の根元部分を分岐部95と称することにする。なお、本実施形態に係るパウチ1では、後述の製造工程に由来して、第2のフィルム62の根元部分に折り目41がついている。長方形をしたパウチ1の一組の長辺を、側部97と称することにする。
第2のフィルム62が二重になって形成された折返し部20に対して、第1のフィルム61と第2のフィルム62とが貼り合わされた部分を本体部10と称することにする。本体部10のうち、分岐部95から貼り合わせ端96までの部分を端領域11と称することにする。
本体部10の端領域11には、蒸気抜き機構50が形成されている。蒸気抜き機構50は、蒸気抜きシール51と蒸気口52とを含む。蒸気抜きシール51は、第1のフィルム61と第2のフィルム62とが貼り合わされた部分である。図1に示す例では、蒸気抜きシール51は、略半円形状をしており、その直径にあたる部分が端シール34と接するように形成されている。蒸気口52は、蒸気抜きシール51の一部に形成された、貫通孔である。
パウチ1には、充填口12から内容物が充填される。本体部10の端領域11は、折返し部20に沿うように潰されており、内容物は、主に本体部10の端領域11以外の部分と、折返し部20とに充填される。図2は、内容物が充填されたパウチ2の概略を示す。内容物の充填後、第1のフィルム61と第2のフィルム62との開口端93は、ヒートシール等により貼り合わされてシール35が形成され、パウチ2は密封される。
図3は、内容物が充填されたパウチ2が電子レンジで温められた状態を模式的に示す。図3に示すように、電子レンジで温められるとき、パウチ2は、表側91を上に、裏側92を下にして静置される。密封されたパウチ2は、内容物から生じた蒸気により膨らむ。このとき、蒸気は、本体部10の端領域11にも侵入する。侵入した蒸気によって、本体部10の端領域11において第1のフィルム61と第2のフィルム62との間隔が広がる。このとき、半円形にシールされている蒸気抜きシール51において、端シール34から遠い側に、シールを剥がす向きの応力が集中する。パウチ2の内圧が高まると、応力が集中している部分から蒸気抜きシール51が徐々に剥がれる。剥がれた部分が蒸気口52にまで達すると、パウチ2の内部は、蒸気口52を介して外部に通じる。この通路を通じてパウチ2内の蒸気は外部に放出される。このように、パウチ2は、内圧が所定の値よりも高まると内部の蒸気を放出することで内圧を下げ、意図しない破裂を防ぐ機構を有する。
[パウチの製造方法]
上述のような構造を有するパウチ1の製造方法について説明する。図4A及び図4Bは、パウチ1を製造するための製造ラインを模式的に示す。ここに示す製造ラインの例は、同時に2つのパウチ1を製造する「2列取り」の例である。
材料のフィルムとして、片面が熱融着性を有するプラスチックフィルム積層体が用いられる。帯状のフィルムがロール状に巻かれた原反160が用意される。図4Aに示すように、フィルムは、この原反160から巻き出しロール機構211で巻き出されながら、水平状態から垂直状態に調整されて、送り出される。フィルムは、レザースリッタ213で切断され、帯状の第1のフィルム161と帯状の第2のフィルム162とが用意される。本実施形態では、第2のフィルム162の方が第1のフィルム161よりも幅が広い。第1のフィルム161と第2のフィルム162とは、熱融着性を有する面が互いに対向する向きに調整されて、水平に送られる。
図4Bに示すように、第1のフィルム161と第2のフィルム162とは、それぞれ間欠送り用のダンサーロール215を経て、フィードロール217で送られる。第1のフィルム161と第2のフィルム162とは、印刷合わせを行って重ね合わせられる。その後、第1のフィルム161及び第2のフィルム162から、本実施形態に係るパウチ1が製造される。
図5は、これ以降のパウチ1の製造工程を模式的に示す。図4Bと図5とを参照して説明を続ける。本実施形態では、「2列取り」でパウチ1が作成される。より具体的には、第1のフィルム161及び第2のフィルム162の幅方向にパウチ1の長辺が向くようにして、幅方向に2つ並んでパウチ1が製造される。ここで、フィルムの幅方向の両端側に2つのパウチ1の閉塞端94がそれぞれ配置され、幅方向の中央側に2つのパウチ1の開口端93がそれぞれ配置されるように、パウチ1が形成される。以降の工程において、第1のフィルム161及び第2のフィルム162に対して施される加工は、幅方向に中央を軸に関して対称となっている。
図4Bに示す折り畳み装置221は、パウチ1の折返し部20となる部分について第2のフィルム162を折り畳む(図5に示す折り畳み工程321)。図6Aは、第1のフィルム161と折り畳まれた第2のフィルム162との断面を模式的に示す。第2のフィルム162側において幅方向の中央側から端側に向けて見ると、第2のフィルム162は、分岐部95となる第1の反転部495で谷折りとなって端側から中央側に折り返されており、閉塞端94となる第2の反転部494で山折りとなって、中央側から端側に折り返されている。幅方向両端において、第1のフィルム161の端と第2のフィルム162の端とが揃えられている。このように、折り畳まれて第2のフィルム162が二重になった折返し部420は、第2の反転部494が第1の反転部495よりも中央側に位置するように第2のフィルム162の幅方向の中央側に折られて、第2のフィルム162の上に重ねられている。なお、このとき、第1のフィルム161及び第2のフィルム162の両端の領域411は、折返し部420と重なっていない。
図4Bに示すヒートシール用のシール装置222は、第1のフィルム161と第2のフィルム162との幅方向の両方の端部496をヒートシールし、パウチ1の端シール34を形成する(図5に示す端シール工程322)。
図4Bに示すヒートシール用のシール装置223は、端シール34と接する所定位置に、略半円形状に第1のフィルム161と第2のフィルム162とをヒートシールし、蒸気抜きシール51を形成する(図5に示す蒸気抜きシール工程323)。
図4Bに示すヒートシール用のシール装置224は、蒸気抜きシール51と重ならないように、第1のフィルム161と第2のフィルム162とを幅方向に帯状にヒートシールし、パウチ1の脇シール31及び折返しシール32を形成する(図5に示す脇シール工程324)。
図6Bは、端シール工程322、蒸気抜きシール工程323及び脇シール工程324後のフィルムの断面の状態を模式的に示す。
端シール工程322で加熱されるフィルムの幅方向の端部では、第1のフィルム161と第2のフィルム162とが熱融着性を有する面を対向させて重ね合わされている。したがって、加熱された部分で第1のフィルム161と第2のフィルム162とが帯状に接着し、端シール34が形成される。蒸気抜きシール工程323でも同様である。加熱された部分で第1のフィルム161と第2のフィルム162とが接着し、略半円形状の蒸気抜きシール51が形成される。
脇シール工程324において、第1のフィルム161と第2のフィルム162とが熱融着性を有する面を対向させて重ね合わされている。さらにそれに重なるように、折返し部420では、折り畳まれた第2のフィルム162が熱融着性を有する面を対向させて2枚重ね合わされている。これらをフィルムの幅方向に帯状に加熱すると、熱融着性を有する面が対向しているフィルム同士が熱融着する。すなわち、本体部10を形成する第1のフィルム161及び第2のフィルム162が接着して脇シール31が形成される。また、折返し部20を形成する二重になった第2のフィルム162が接着して折返しシール32が形成される。
図4Bに戻って説明を続ける。図4Bに示す口あけ機225は、蒸気抜きシール51の部分に孔をあけ、蒸気口52を形成する(図5に示す口あけ工程325)。口あけ工程325で作製されるのは、孔に限らず、スリットなど蒸気口となる構造であれば他の構造であってもよい。
図4Bに示す折返し装置226は、フィルムの幅方向の中央側に折られている折返し部420を、第1の反転部495でフィルムの幅方向の端側に折返す(図5に示す折返し工程326)。図6Cは、第1の反転部495の周辺の断面を模式的に示す。折返し部420の幅は、第1の反転部495から端部496までの幅よりも広いので、折返し後では、第2の反転部494は、端部496よりもフィルムの幅方向の外側に位置することになる。第2のフィルム162の第1の反転部495には、図5に示すように、折り目441が付くことになる。この折り目441は、パウチ1の折り目41として残る。
図4Bに示すカッターユニット227は、加工後の帯状のフィルムから、それぞれのパウチ1を切り出す(図5に示す切断工程327)。すなわち、カッターユニット227は、脇シール工程324で形成した脇シール31及び折返しシール32の中央でフィルムの幅方向に切断しつつ、フィルムの幅方向中央でフィルムの長手方向に切断する。その結果、両側の脇シール31及び折返しシール32と、閉塞端94(第2の反転部494)と、開口端93(フィルムの幅方向中央だった切断部)によって4辺が囲まれた長方形のパウチ1が切り出される。このようにして、同時に2列のパウチ1が製造される。
このようにして製造されたパウチ1が、例えば内容物のメーカーに出荷される。なお、パウチ1では、本体部10の端領域11の部分はフィルムが4枚重なっており、その他の部分はフィルムが2枚重なっている。すなわち、パウチ1は、本体部10の端領域11の部分だけ、他の部分よりも厚くなっている。したがって、パウチ1が重ねられたとき、本体部10の端領域11の部分が他の部分よりも高くなり、パウチ1は傾く。しかしながら、パウチ1には折り目41がついており、本体部10と折返し部20とで角度が異なるため、この部分(概ね、折り目41を基線に「く」の字になった部分)で引っ掛かりが生じ、積み重ねたパウチ1は崩れにくくなっている。
[パウチへの内容物の充填]
例えば内容物メーカーで行われるパウチ1への内容物の充填について説明する。図7は、内容物の充填時のパウチ1の様子の一例を模式的に示す。内容物の充填時には、パウチ1は、図7に示すように充填口12を上に向けて保持される。この内容物の充填の説明においては、充填口12の側を上、閉塞端94の側を下として説明する。パウチ1を把持する把持装置510は、パウチ1の両方の側部97の上部を把持する。また、パウチ1の上部において、表側91のフィルムを吸着する吸盤521と、裏側92のフィルムを吸着する吸盤522とによって、パウチ1の表裏のフィルムは、それぞれ表裏方向外側に引かれる。その結果、パウチ1の表側91のフィルムと裏側92のフィルムとの間が広げられる。このようにして、これら表裏のフィルムと、貼り合わされた両方の側部97と、閉塞端94とに囲まれて、充填口12が開いた内部空間ができる。このとき、本体部10の端領域11は、表側91の第2のフィルム62にぴったりと貼り付いた状態となる。その後、吸盤521,522はパウチ1から離れ、内部空間の広がった状態でパウチ1が把持装置510に保持される。続いて、広がったパウチ1の内部空間に充填口12から内容物が充填される。充填後、充填口12が閉じられて開口端93が貼り合わされたシール35によってパウチは密閉される。その結果、図2に示した内容物が充填されたパウチ2が完成する。
ここで、内容物の充填時に、表側91のフィルム又は裏側92のフィルムが内側に変形して、一度開かれたパウチ1の表側91のフィルムと裏側92のフィルムとが閉じてしまうと、内部空間の容積が減って、充填すべき内容物があふれ出してしまう。したがって、一度広げられたパウチ1は、内容物の充填が終わるまで広げられた状態で維持され、閉じないことが重要である。特に、把持装置510で把持されていないパウチ1の下側においてフィルムが変形しがちであるが、この下側においても、パウチ1が閉じてしまわないことが重要である。本実施形態に係るパウチ1では、パウチ1の下側において、表側91には、本体部10の端領域11でフィルムが3枚重なっており、この部分の強度があるために、開いたフィルムの形状が維持されやすい。また、裏側92においても、フィルムに折り目41がついており、この折り目41が変形することで折り目41部分が固定され、開いたフィルムの形状が維持されやすい。
[他の構造又は製造方法との比較]
上述の実施形態に係るパウチ1又はその製造方法について、他の構造のパウチ又はその製造方法と比較する。
〈第1の比較〉
図8Aは、第1の比較例に係るパウチ7の構成例の概略について部分的に示す図である。図8Aに示すように、蒸気抜き機構750を有するパウチ7は、上述の実施形態に係るパウチ1と類似の構造を有する。ただし、フィルムの折り畳みとシールの位置が上述の実施形態に係るパウチ1の場合と異なる。蒸気抜き機構750の位置を基準に、上述の実施形態に係るパウチ1と対応する部分については同じ名称を用いて、比較例に係るパウチ7について説明する。
この比較例に係るパウチ7では、裏側792は第2のフィルム762で形成されており、表側791は第1のフィルム761で形成されている。第1のフィルム761と第2のフィルム762とは、閉塞端794でシールされ閉塞端シール724が形成されている。第1のフィルム761が折り返されることで、分岐領域730が形成されている。分岐領域730は、上述の実施形態に係るパウチ1で本体部10の端領域11に相当する部分である。分岐領域730は、第1のフィルム761及び第2のフィルム762が貼り合わされることで形成されている袋状の部分から分岐した領域である。蒸気抜き機構750は、この分岐領域730に形成されている。このように、蒸気抜き機構750が形成されている分岐領域730は、シールではなく、折返しによって閉塞している。
このような比較例に係るパウチ7の製造工程の一例について説明する。まず、第1のフィルム761が、分岐領域730を形成するように折り畳まれる。次に第1のフィルム761と第2のフィルム762とを重ね合わせる前に、蒸気抜き機構750が形成される。すなわち、第1のフィルム761が折り畳まれた分岐領域730において、二重になった第1のフィルム761同士をヒートシールすることで蒸気抜きシール751が形成される。蒸気抜きシール751が形成された部分に蒸気口752があけられる。続いて、第1のフィルム761と第2のフィルム762とが重ね合わされる。この状態で、閉塞端794がヒートシールされて閉塞端シール724が形成され、また、側部797がヒートシールされて貼り合わされる。
蒸気抜き機構750を形成する工程において、折り畳まれた第1のフィルム761が3枚重なった状態で蒸気抜きシール751のヒートシールが行われると、分岐領域730を構成しない第1のフィルム761も熱の影響を受けてしまう。また、蒸気口752をあける加工においては、分岐領域730を構成しない第1のフィルム761を傷つけないようにするために、このフィルムと分岐領域730との間に板等を挿入する必要がある。また、蒸気口752として孔をあけると切りくずが留まりやすく排除されにくい。このため、孔に代えてスリットをあけた方が適切である場合もある。
これに対して、上述の実施形態に係るパウチ1の製造では、蒸気抜きシール工程323
及び口あけ工程325において、蒸気抜き機構50が形成されている部分は、折返し部420と重なっていない。このため、蒸気抜きシール51を形成するためのヒートシールにおいて、折返し部420の第2のフィルム162に不要な熱を与えることがない。また、他のフィルムと重なっていないので、加工の自由度が高く、スリットではなく、孔である蒸気口52を容易に作製することができる。また、このときに、フィルムとフィルムとの間に板を挟む必要などはない。また、例えば、本体部10の端領域11の角を切り取って湾曲形状にする等、他の加工も容易に追加することができる。
上述の実施形態のパウチ1では、閉塞端94は、フィルムの折返しによって閉塞しており、シールはされていない。これに対して、比較例に係るパウチ7では、閉塞端794がシールされ、閉塞端シール724が形成されている。このため、閉塞端シール724の幅の分だけ、このパウチ7は大きくなる。逆に言うと、上述の実施形態に係るパウチ1は、比較例に係るパウチ7に比べて、シールの幅の分だけ小さくなっている。
また、比較例に係るパウチ7の製造方法として、蒸気抜き機構750の加工前に、第1のフィルム761と第2のフィルム762とが重ね合わされて、閉塞端794などがヒートシールされるという手順が取られてもよい。この場合は、蒸気抜き機構750の加工時に、第1のフィルム761と第2のフィルム762とが融着しないように、分岐領域730を構成しない第1のフィルム761と分岐領域730との間に熱を遮る板等を挿入する必要がある。
また、この比較例に係るパウチ7では、上述の実施形態のパウチ1と異なり、分岐部795に対応した位置の外側の第2のフィルム762に折り目が形成されない。その結果、上述の実施形態のパウチ1の折り目41で得られた効果は得られない。
〈第2の比較〉
第2の比較例として、別な方法で製造されたパウチ8との比較について説明する。図8Bは、比較例に係るパウチ8の構成例の概略を示す図である。このパウチ8の基本的な構造は、上述の実施形態のパウチ1の構造と同様である。しかしながら、製造方法が異なる。比較例に係るパウチ8の製造方法について説明する。
まず、第2のフィルム862を折り畳む工程で、図8Bに示すように、折返し部820の閉塞端894が分岐部895よりもフィルムの中央側ではなく端側に位置するように第2のフィルム862が折り畳まれる。すなわち、上述の実施形態における折返し工程326は行われず、予め完成形状で第2のフィルム862が折り畳まれて折返し部820が形成される。その後、第1のフィルム861と第2のフィルム862の端シール834の貼り合わせが行われる。さらに、蒸気抜き機構850が形成される。すなわち、蒸気抜きシール851がシールされて、蒸気抜きシール851が形成された部分に蒸気口852があけられる。さらに、側部897の貼り合わせが行われる。
この製造方法の例では、端シール834及び蒸気抜き機構850に関する加工が、折返し部820に悪影響を与えないように、本体部810の端領域811と折返し部820との間に、熱と刃を遮る板を挿入するなどの工程が必要になる。また、蒸気口852として孔をあけると切りくずが留まりやすく排除されにくい。このため、孔に代えてスリットをあける方が適切かもしれない。
これに対して、上述の実施形態に係るパウチ1の製造方法によれば、蒸気抜きシール工程323及び口あけ工程325において、折返し部420は、蒸気抜き機構50が形成される領域と重なっていない。したがって、蒸気抜き機構50の加工が容易であり、また、加工の自由度が高い。
また、この比較例に係るパウチ8では、上述の実施形態のパウチ1と異なり、分岐部895に対応した位置の外側の第2のフィルム862に折り目が形成されない。その結果、上述の実施形態のパウチ1の折り目41で得られた効果は得られない。
以上、本発明について、好ましい実施形態を示して説明したが、本発明は、前述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることはいうまでもない。
例えば、工程の順序は可能な範囲で適宜に変更され得る。例えば、端シール工程322、蒸気抜きシール工程323、及び脇シール工程324の順序は任意の順序に変更され得る。また、これらシール工程の一部又は全部が同時に行われてもよい。また、折返し工程326の後に脇シール工程324が設けられてもよい。また、脇シール31及び折返しシール32の部分を切断する切断工程327は、端シール工程322及び脇シール工程324と折返し工程326との間に行われ、切断後に折返し工程326が行われてもよい。
本体部10の端領域11の部分でそろっていない第1のフィルム161と第2のフィルム162との端の部分を切りそろえる工程が、折返し工程326の前に追加されてもよい。このように、必要に応じて他の工程が追加されてもよい。
「2列取り」に限らず、1列ずつの作製や、3列以上を同時に作製するものであってもよい。ただし、この場合、折り返された折返し部420が互いに干渉したり、他の工程の障害となったりしないように調整される必要がある。
また、帯状のフィルムを用いて連続生産する例を挙げて説明したが、上述の実施形態と同様に、第2のフィルム62の折り畳み工程と、折り畳んだ第2のフィルム62と第1のフィルム61との端シール工程及び脇シール工程と、折返し部20の折返し工程とを含む製造方法によって、パウチ1を一枚毎に製造することもできる。
蒸気抜き機構50は、内容物が充填されたパウチ2の内圧が高くなったときに蒸気が抜ける構造であれば他の構造が採用されてもよい。例えば、蒸気抜きシール51は、端シール34と接していなくてもよい。蒸気抜きシール51は、内圧の上昇に伴って応力が集中してシールが剥がれる構成であれば、どのような構成であってもよい。また、端シール34と接している略半円形状の蒸気抜きシール51が形成されている部分で、端シール34が途切れており、一方で蒸気口52があけられていなくてもよい。この場合、内圧が高くなったときに略半円形状の蒸気抜きシール51が剥がれると、端シール34が途切れている部分から蒸気がパウチ2の外部に抜ける。すなわち、蒸気抜きシール工程323及び口あけ工程325によって作製される蒸気抜き機構50に限らず、他の蒸気抜き機構作製工程で作製される蒸気抜き機構であってもよい。例えば、蒸気抜き機構作製工程は、端シール工程322と共に行われる、端シール34を部分的に変形した箇所のシール工程であってもよい。
上述の実施形態では、パウチ1において、折返し部20の端が第1のフィルム61の端よりも外側にはみ出しているが、これに限らない。折返し部20の端と第1のフィルム61の端との位置が一致していてもよいし、第1のフィルム61の端が折返し部20の端よりも外側にはみ出していてもよい。
1 パウチ
2 内容物が充填されたパウチ
10 本体部
11 端領域
12 充填口
20 折返し部
31 脇シール
32 折返しシール
34 端シール
35 シール
41 折り目
50 蒸気抜き機構
51 蒸気抜きシール
52 蒸気口
61 第1のフィルム
62 第2のフィルム
91 表側
92 裏側
93 開口端
94 閉塞端
95 分岐部
96 貼り合わせ端
97 側部
160 原反
161 第1のフィルム
162 第2のフィルム
211 ロール機構
213 レザースリッタ
215 ダンサーロール
217 フィードロール
221 折り畳み装置
222 シール装置
223 シール装置
224 シール装置
225 口あけ機
226 折返し装置
227 カッターユニット
321 折り畳み工程
322 端シール工程
323 蒸気抜きシール工程
324 脇シール工程
325 口あけ工程
326 折返し工程
327 切断工程
411 両端の領域
420 折返し部
441 折り目
494 第2の反転部
495 第1の反転部
496 端部

Claims (4)

  1. 第2のフィルムが幅方向の第1の端よりも中央の側に位置する第1の反転部で前記第1の端の側から前記中央の側に折り返されて第2の反転部で前記中央の側から前記第1の端の側に折り返されることで、前記第2の反転部が前記第1の反転部よりも前記中央の側に位置するように前記第1の反転部から前記第2の反転部まで前記第2のフィルムが二重になった折返し部が前記第2のフィルムの上に重ねられるように前記第2のフィルムを折り畳む、折り畳み工程であって、前記第1の反転部から前記第2の反転部までの前記折返し部の幅は、前記第1の端から前記第1の反転部までの幅よりも長い、折り畳み工程と、
    第1のフィルムと折り畳まれた前記第2のフィルムとを、前記第1の反転部は前記第1のフィルムと接して前記折返し部及び前記第2の反転部は前記第2のフィルムが介在することで前記第1のフィルムと接しない位置関係で重ねて、前記第1の端において、互いに接した前記第1のフィルムと前記第2のフィルムとをシールし、端シールを形成する、端シール工程と、
    重ねられた前記第1のフィルムと前記第2のフィルムとを前記幅方向に帯状にシールすることで、互いに接した前記第1のフィルムと前記第2のフィルムとを貼り合わせた脇シールと、前記折返し部において二重になった前記第2のフィルムを貼り合わせた折返しシールとを形成する、脇シール工程と、
    前記端シール工程よりも後に、前記第2の反転部が前記第1の端よりも前記幅方向の外側に位置することになるように前記第1の反転部の位置で前記折返し部を前記第1の端の側に折り返す、折返し工程と、
    を含むパウチの製造方法。
  2. 前記第1の反転部と前記第1の端との間に蒸気抜き機構を作製する、蒸気抜き機構作製工程をさらに含み、
    前記折返し工程は、前記蒸気抜き機構作製工程よりも後に行われる、
    請求項1に記載のパウチの製造方法。
  3. 前記幅方向において複数の折返し部を形成するように、前記第2のフィルムに対して前記第1の端について行った工程と同じ工程を施すことを更に含み、
    前記複数の折返し部毎にパウチを切り出す切断工程を更に含む、
    請求項1又は2に記載のパウチの製造方法。
  4. 前記第1のフィルム及び前記第2のフィルムは互いに帯状であり、前記折り畳み工程と、前記端シール工程と、前記脇シール工程と、が連続的に行われ、前記端シール工程及び前記脇シール工程と前記折返し工程との間、又は、前記折返し工程の後に、前記脇シール及び前記折返しシールの部分を前記幅方向に切断する切断工程を更に含む、請求項1から3のいずれかに記載のパウチの製造方法。
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