JP7500898B2 - マテハン機器の部品交換予知システム並びに部品交換予知方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば物流センターの立体自動倉庫に設置されるマテハン機器の部品交換予知システム並びに部品交換予知方法に関する。
流通業等の物流センターには、商品を収納したケース(保管用ケース)を保管する保管倉庫部と、保管倉庫部から出庫されたケースから必要な数量の商品をピッキングして出荷ラインに送るピッキングステーションとを備えた立体自動倉庫が設置されている。また、ピッキングステーションの下流には、ピッキングした商品を自動封函装置等で梱包する梱包ラインが設けられている場合もある。
立体自動倉庫は、倉庫業務を一括管理するホストコンピュータ(またはサーバ、クラウド等)を備えたWMS(倉庫管理システム:Warehouse Management System)と、WMSのホストコンピュータに接続されたコンピュータを内蔵するWCS(倉庫制御システム:Warehouse Control System)によって管理されている。
WCSは、WMSからの指示によって立体自動倉庫内のマテハン機器(搬送装置、昇降装置、バッファコンベヤ等)やピッキングステーション及び梱包ラインに対し、無線による遠隔操作や通信回線等を通じて入庫、搬送、出庫、ピッキング、自動封函等の作業指示を出す。
特開平2009-115606号公報
上述した物流センターでは、ひとたび立体自動倉庫のマテハン機器(搬送装置、昇降装置(リフタ)、バッファコンベヤ等)に故障が発生して商品の搬送や入出庫がストップすると、搬送システムの回復に多くの時間を要するために、あらかじめ定められた店舗等への入荷時間が間に合わず、大きな損失を生じてしまうことがある。
このため、物流センターでは立体自動倉庫のマテハン機器を定期的に点検・修理しており、また故障内容によってはマテハン機器の稼動を止めて点検・修理を行う必要がある。これらの点検・修理は迅速に行う必要があるが、故障の規模や内容によっては時間がかかってマテハン機器の停止時間が長くなったり、修理の見通しが立たなくなったりする場合等がある。このようなケースでは、物流センターの運営者に多大な不便を与えることになるため、こうした事態が発生しないよう、マテハン機器に故障が発生する兆候を事前に察知することが重要である。
一方、物流センターにおける物流の効率化は、マンパワー及び時間の面における効率化によって推進されるものと考えられ、そのためには、下記のようなことが必要となる。
・より少ない作業員で行える(人材不足への対応)こと
・作業員を歩かせない、間違えさせない、負担を与えない仕組みづくりを体現すること
・特殊技能を必要とせず、誰でもできること
・24時間稼動できる高い信頼性があること
自動化によるマンパワーの削減も、事故によって止まる可能性が高くなっては本末転倒となる。すなわち、万が一搬送システムが止まれば、ビジネスに与える影響は極めて大となることから、これらを実現するためには、「止めない物流」が必要となる。
ところが、「止めない物流」の実現のためには、搬送システムの安定した運用が根源的に必要であると考察される。そのためには、マテハン機器の定期的な点検による異常箇所の発見、適切な部品交換が必要となる、とするのが従来の「予防保全」の考え方であった。
しかしながら、作業員によってマテハン機器の異常箇所を発見するには時間もコストもかかり、また、専門的な知識も必要となる点が不可避であった。
特に、マテハン機器の中でも保管用ケースを垂直方向に移動する昇降装置は、保守作業員の立ち入りが困難な保管倉庫部内の狭い空間に設置されているので定期的な点検作業の実施が困難である。そのため、マンパワーによる故障箇所の発見や部品交換時期の予知が困難であった。
本発明は、このような従来技術上の問題点に鑑み、故障発生前に部品交換時期の予知を可能とする、マテハン機器の部品交換予知システム並びに部品交換予知方法を提供することを課題とする。
上記の課題を解決すべく、本発明者は、部品交換時期の予知を可能とするためには、故障発生に先立って異常を発見することをシステム化することが必要であること、そのためには“正常な動作”と“異常な動作”をデータ化し、故障を事前に予知する仕組みの構築が必要である、との認識に至った。そして、人工知能(AI)技術及びIoT技術を、これらを実現するための技術として活用する、との着眼に至った。
すなわち、本発明の第1の態様に係るマテハン機器の部品交換予知システムは、マテハン機器に設置されたセンサからの出力を用いて人工知能(AI)技術によって、前記マテハン機器の部品の交換時期を予知する、構成を備える。より具体的には、立体自動倉庫のマテハン機器に振動センサを取り付け、前記マテハン機器を構成する部品から発生する振動の周波数の経時的変動量と前記部品の異常度との関係を学習済みモデルとする人工知能(AI)技術によって、前記部品の交換時期を予知するマテハン機器の部品交換予知システムとして具現化することができる。
ここで、本願において、マテハン(Material Handling)機器とは、運搬や荷役作業を助ける機器のことをいい、特に、物流業務を効率化するために用いられる作業機械として、上述した搬送装置、昇降装置(リフタ)、バッファコンベヤのみならず、フォークリフト、パレット、一般コンベヤを含む概念である。
本発明の第2の態様に係るマテハン機器の部品交換予知システムとして、前記第1の態様において、前記マテハン機器は、前記立体自動倉庫の保管倉庫部に設置された昇降装置として具現化してもよい。
本発明の第2の態様に係るマテハン機器の部品交換予知システムとしては、上記とは別の態様として、前記第1の態様において、前記マテハン機器は、前記立体自動倉庫の保管倉庫部に設置されたスタッカークレーン方式の搬送装置として具現化してもよい。
本発明の第3の態様に係るマテハン機器の部品交換予知システムとして、第1もしくは第2のいずれかの態様において、前記センサは、前記マテハン機器の振動を検出する振動センサであり、前記人工知能技術は、前記マテハン機器の振動の周波数の経時的変動量と前記部品の異常度との関係を学習済みモデルとする構成を備えてもよい。
本発明の第4の態様に係るマテハン機器の部品交換予知システムとして、第3の態様において、前記センサは、前記マテハン機器を構成する複数の部品から発生する振動をFFTアナライザで解析することにより、前記マテハン機器を構成する部品の周波数成分に分解する、構成を備えてもよい。
本発明の第5の態様に係るマテハン機器の部品交換予知システムは、第3もしくは第4の態様において、前記振動センサは、前記マテハン機器の駆動系に取り付けるように具現化してもよい。
本発明の第6の態様に係るマテハン機器の部品交換予知システムは、前記第5の態様において、前記駆動系は、能動回転手段及び受動回転手段並びにそれらを固定する固定手段を含む構成を含むもの、たとえばモータ及びプーリ並びにそれらを固定するボルトを含むものとして具現化してもよい。
本発明の第7の態様に係るマテハン機器の部品交換予知システムとして、前記第1~第6のうちのいずれかの態様において、前記センサは、前記センサが設置されてない既存の前記マテハン機器に後付けで設置される、構成を備えてもよい。
また、上記課題を解決するために、本願の第8の態様に係るマテハン機器の部品交換予知方法は、マテハン機器に設置された振動センサを用いて前記マテハン機器から発生する振動を検出する工程と、前記振動をFFTアナライザで解析することにより、前記振動を周波数に分解する工程と、前記周波数の経時的変動量と前記マテハン機器の異常度との関係を学習済みモデルとする人工知能(AI)技術を用いて前記部品の交換時期を予知する工程とを備えて構成される。
本発明によれば、人工知能(AI)技術及びIoT技術を活用して昇降装置の故障の前に部品の異常を検知して部品交換時期の予知を行うことで、“予知保全”=“止めない物流”を実現することができる。また、これにより、トータルのコストを削減することができる。
物流センターに備わる立体自動倉庫の一例を示す概念図である。 図1に示す立体自動倉庫の保管倉庫部の一部を示す斜視図である。 図1に示す立体自動倉庫を管理するWMS及びWCSのシステム構成を示すブロック図である。 図1に示す立体自動倉庫の保管倉庫部に入庫される保管用ケースの一例の斜視図である。 図1に示す立体自動倉庫の保管倉庫部に設置された昇降装置の主要部を示す概略図である。 図5に示す昇降装置の一部を拡大して示す概略図である。 振動センサで測定した振動波形をFFTアナライザで解析した部品ごとの周波数の一例を示すグラフである。 振動センサで測定した振動波形をFFTアナライザで解析した部品ごとの周波数の一例を示すグラフである。 本実施の形態に係る部品交換予知システムの概念を模式化したグラフである。 本実施の形態に係る部品交換予知システムの一例の概念図である。 本実施の形態に係る部品交換予知システムをボルトの緩み検出に適用した例を示す。
以下、図面を参照しながら本発明の一実施の形態に係る昇降装置の部品交換予知システムについて説明する。なお、以下では本発明の目的を達成するための説明に必要な範囲を模式的に示し、本発明の該当部分の説明に必要な範囲を主に説明することとし、説明を省略する箇所については公知技術によるものとする。
図1は、物流センターに備わる立体自動倉庫の一例を示す概念図、図2は、図1に示す立体自動倉庫の保管倉庫部の一部(棚一列分)を示す斜視図、図3は、図1に示す立体自動倉庫を管理するWMS及びWCSのシステム構成を示すブロック図である。
本実施の形態に係る立体自動倉庫1は、保管倉庫部(倉庫手段)100と、ピッキングステーション200と、梱包手段300とを備えている。
保管倉庫部100は、保管スペースを有する複数の段を通路に沿って配置した複数列の棚10と、各棚10に隣接して配置された複数の通路20と、各通路20に設けられ、通路20に沿って移動する搬送装置30とを有している。なお、通路20は、棚10と棚10との間に挟まれて配置される態様を含んでいる。
搬送装置30は、例えば通路20の水平方向及び/又は垂直方向への移動を同時に組み合わせて移動するスタッカークレーン方式を採用した装置であり、商品アイテム70が収納された保管用ケース(保管用部)40を伸縮自在なアーム等で支持して棚10に入庫したり、棚10から出庫したりする。
保管倉庫部100には、各通路20の端部に配置された昇降装置50と、棚10の各段の端部に配置されたバッファコンベヤ60とがさらに備わっている。昇降装置50は、保管用ケース40を架台55に載せて垂直方向に移送する装置であり、バッファコンベヤ60は、搬送装置30と昇降装置50との間で保管用ケース40の受け渡しを行うコンベヤである。
立体自動倉庫1は、倉庫業務を一括管理するホストコンピュータ(またはサーバ、クラウド等)を備えたWMS(倉庫管理システム)400と、WMS400のホストコンピュータに接続されたコンピュータを内蔵するWCS(倉庫制御システム:Warehouse Control System)500によって管理されている。
図3に示すように、WCS500は、CPU、メインメモリ、外部インタフェースを備え、WMS400のホストコンピュータに接続されたコンピュータと、外部インタフェースを介してこのコンピュータに接続されたストレージとを有している。
WCS500は、WMS400からの指示によって立体自動倉庫1内のマテハン機器(搬送装置30、昇降装置50、バッファコンベヤ60等)やピッキングステーション200及び梱包手段300等に対し、無線による遠隔操作や通信回線等を通じて入庫、搬送、出庫、ピッキング、自動封函等の作業指示を出す。
保管倉庫部100の棚10の任意の間口に入庫されている各保管用ケース40の内部には、図4に示すように、バーコードからなる第1識別子71が設けられた単数または複数の商品アイテム70が収納されている。また、保管用ケース40の外側部には、商品アイテム70の第1識別子71に関連付けることが可能なバーコードからなる第2識別子41が設けられている。
第1識別子71は商品アイテム70を識別するためのものであり、商品ごとに異なっている。また、第2識別子41は保管用ケース40を識別するためのものであり、保管用ケース40ごとに異なっている。第1識別子71及び第2識別子41は、バーコード以外の識別子、例えば二次元コードやRFID等で構成してもよい。
保管用ケース40に収納されたすべての商品アイテム70の属性データ(数量、日付、入出荷先、保管場所、重量等)は、当該商品アイテムの第1識別子とその商品アイテムを収納する保管ケース40の第2識別子ととともに対応付けて記憶され、上述したWMS400及びWCS500によって管理されている。
図示は省略するが、立体自動倉庫1を備える物流センターには、各メーカーからの商品アイテム70が到着するトラックバースが備わっている。トラックバースに各メーカーからの商品アイテム70が到着すると、各商品アイテム70をダンボール等の包装容器から開梱して保管倉庫部100へ入庫するためのトレー化作業が行われる。トレー化作業とは、各商品アイテム70に付した第1識別子71と保管用ケース40に付した第2識別子41とを紐づけ(上述した関連付け)する工程である。
保管用ケース40に付した第2識別子41は、トレー化作業場所に設けられたバーコードリーダの前を保管用ケース40が通過する際に読み取られる。第2識別子41の読み取りには、LED光源を照射し、その反射光をフォトダイオードで受光する等の公知技術が用いられる。一方、商品アイテム70に付した第1識別子71は、商品アイテム70を保管用ケース40に入れる毎に、トラックバースの商品投入場所に設けられたハンディスキャナによって読み取られる。
そして、WCS500のコンピュータは、読み取られた第1識別子71とその数量と第2識別子41とに基づいてトレー化テーブルを作成し、これをストレージ内のトレー化テーブル用メモリ領域に格納する。これにより、各保管用ケース40に収納された商品アイテム70の名称とその数がWCS500に把握される。
上述したトレー化作業が完了した保管用ケース40は、入庫用コンベヤ600(図2参照)によって保管倉庫部100へ搬送される。なお、トレー化作業場所と保管倉庫部100とを接続する入庫用コンベヤ600の一端は、ピッキングステーション200の上部に配置されるので、図1では、ピッキングステーション200の構成を見易くするために、入庫用コンベヤ600の図示が省略されている。
保管用ケース40を保管倉庫部100に入庫する際は、まず、WMS400のホストコンピュータで下された入庫命令がWCS500のコンピュータに伝達される。
WCS500のCPUは、保管倉庫部100に入庫する商品アイテム70の名称と数量を上記入庫命令によって把握する。WCS500のCPUは、ハードディスクドライブに格納され、予め決められた作業指示プログラムに基づいて保管データテーブルと入庫テーブルとを比較し、最適な入庫順情報を作成して保管倉庫部100のマテハン機器(搬送装置30、バッファコンベヤ60、昇降装置50等)に作業指示を出す。ここで、入庫順情報とは、各保管用ケース40をどの順序でどの間口に格納するかを決める経路と順序のことである。
このとき、WCS500のCPUは、入庫テーブルとトレー化テーブルとを参照し、各商品アイテム70がいずれの保管用ケース40に格納されているかを確認した後、保管情報テーブルとトレー化テーブルとを比較し、各保管用ケース40をどの棚10のどの段に保管するかを決定する。
保管用ケース40を入庫するアドレス(通路20の棚10の段の間口のアドレスを示す)を決定する際には、すでに入庫されている保管用ケース40のアドレス情報を保管データテーブルから読み出し、保管用ケース40の数が少ない通路20の棚10の段に入庫させる。
入庫命令が下された各保管用ケース40は、マテハン機器の動作に従い、順次決定された通路20の棚10の段に移動して入庫される。そして、WCS500は、この入庫データ(保管用ケース40のアドレス情報や入庫時刻等)に従って保管データテーブルを更新する。
このようにして棚10の任意の間口に保管された商品アイテム70に対し、店舗等の顧客から注文があった場合には、当該商品アイテム70が入った保管用ケース40が搬送装置30によって棚10の間口から出庫され、バッファコンベヤ60及び昇降装置50を介してピッキングステーション200に搬送される。
保管倉庫部100から商品アイテム70を出庫する際には、まずWMS400から商品アイテム70の出庫命令が下され、これがWCS500のコンピュータを介してピッキングステーション200に伝達される。出庫命令には、商品アイテム70とその数量、出庫時刻及び配送先を対応付けた出庫情報が含まれている。
WCS500のCPUは、ストレージに格納された既定の作業指示プログラムに従って保管情報と出庫情報とを比較し、最適な出庫順情報を作成してマテハン機器(搬送装置30、バッファコンベヤ60、昇降装置50等)を動作させる。
具体的には、WCS500のストレージに格納された既定の作業指示プログラムに従って出庫命令に対応する商品アイテム70が収納された保管用ケース40を選択し、当該保管用ケース40を棚10から出庫するために搬送装置30を移動させる。そして、出庫の対象である保管用ケース40の保管位置に到着した搬送装置30は、保管用ケース40を把持してバッファコンベヤ60に移載する。
保管倉庫部100から出庫された保管用ケース40がピッキングステーション200に到着すると、作業者やロボット等のピッキング部90は、当該保管用ケース40内の商品アイテム70とその数量とを表示したディスプレイ画面の指示に従って商品アイテム70をピッキングし、出荷用コンベヤ91を流れる出荷先別の出荷用ケース(出荷用媒体)80(または段ボール等の梱包資材)に投入する。
出荷用ケース80への商品アイテム70の投入が完了すると、ピッキング部90は、ディスプレイ画面に表示されたピッキング完了ボタンをタッチする。これにより、WCS500は、ストレージに格納された既定の作業指示プログラムに従い、出荷用ケース80を梱包部300に向かって搬送させる。
ピッキングステーション200において商品アイテム70がピッキングされた保管用ケース40のうち、内部に商品アイテム70が残っている保管用ケース40は、バッファコンベヤ60及び昇降装置50によって再び保管倉庫部100に搬送され、搬送装置30によって棚10に戻される。この場合、保管用ケース40が戻される場所は元の場所である必要はなく、任意の棚10の空いた保管スペースが利用される(フリーロケーション方式)。
一方、商品アイテム70のピッキングが完了して空になった保管用ケース40は、保管倉庫部100の上流のトレー化作業場所に搬送され、新たに入荷した商品アイテム70が収納された後、入庫用コンベヤ600を通じて保管倉庫部100に搬送される。
梱包部300では、ピッキングステーション200から送られてきた出荷用ケース80から商品アイテム70が取り出され、ダンボール箱等の梱包資材で梱包された後、出荷及び配送処理に付される。
梱包部300に送られてきた出荷用ケース80は、WCS500のストレージから読み出された出荷情報と、当該出荷用ケース80内の商品アイテム70及びその数量、出荷先の顧客情報及び店舗情報、出荷日時等の情報との間に齟齬がないかチェックされ、その後、当該出荷用ケース80内の商品アイテム70が取り出されて自動封函装置等によって梱包される。
上記のような作業が行われる立体自動倉庫1では、保管倉庫部100のマテハン機器(搬送装置30、昇降装置50、バッファコンベヤ60等)に故障が発生して商品アイテム70の搬送や入出庫がストップすると、顧客への入荷時間が遅延し、大きな損失を生じてしまうことがある。
特に、保管倉庫部100のマテハン機器の中でも昇降装置50は、保管倉庫部100内の狭い空間に設置されている(図1)。そのため、物流センターの立体自動倉庫1のように、マテハン機器が長期間に亘って24時間稼動している場合には、保守作業員が保管倉庫部100に立ち入って昇降装置50の定期的な点検作業を実施することが困難である。また、昇降装置50は、保管用ケース40を載せた架台55を垂直方向に上下動させるための動力伝達機構となるプーリやベルトを備えているが、プーリに内蔵されたベアリングは外部から目視点検することができないので、ベアリングの異常の程度や交換時期をマンパワーによって検知することは極めて困難である。
そこで、以下では本実施の形態に係る昇降装置50の部品交換予知システムについて、図面を参照しながら説明する。
図5は、保管倉庫部100に設置された昇降装置50の主要部を示す概略図、図6は、図5に示す昇降装置50の一部(上部プーリ近傍)を拡大して示す概略図である。
昇降装置50は、受動回転手段である下部プーリ51及び上部プーリ52と、それらの間に懸架されたベルト53と、下部プーリ51を回転駆動する能動回転手段である減速機付きモータ54と、上部プーリ52の回転に連動して垂直方向に上下動する架台55等の駆動系(駆動部品)を備えている。下部プーリ51及び減速機付きモータ54は、ボルト56a,56b(固定手段)によってステージ57上に固定されており、上部プーリ53は、ボルト58(固定手段)によってフレーム59に固定されている。
昇降装置50の駆動系を構成する上記各部品(下部プーリ51、上部プーリ52、減速機付きモータ54、ボルト56a、56b、58)の近傍には、各部品から発生する振動を検知する振動センサ2が取り付けられている。振動センサ2としては、定期的に振動レベルを自動計測し、その計測値を無線通信によってWCS500等の上位デバイスに送信することができる無線型振動センサが適している。
昇降装置50を構成する上記各部品は、当該部品に固有の共振周波数(固有周波数)を有している。振動センサ2は、各部品から発生する3軸(X・Y・Z方向)の振動(加速度)を同時に計測し、これら全ての振動が合わさった複雑な振動波形をFFT(Fast Fourier Transformation;高速フーリエ変換)アナライザで解析することにより、振動源である各部品ごとの単純な周波数成分に分解する。
一方、昇降装置50を構成する各部品は、経時的な劣化(ボルトの場合は、緩み)が進行するにつれて当該部品から発生する振動の大きさと周波数が変化していく。そこで、振動センサ2を使って、各部品から発生する振動を長期間に亘って継続的に測定し、部品ごとの周波数の経時的変化(固有周波数からの変動量)を観測することにより、異常が発生した部品と当該部品の故障発生時期とを推定することが可能となる。
図7及び図8は、振動センサ2で測定した振動波形をFFTアナライザで解析した部品ごとの周波数の一例を示している。各図において、横軸は周波数で左から右に向かって増加する。縦軸は計測回数(毎回2秒間ずつ計測した総回数)で、上から下に向かって増加することを表している。この図は周波数と回数について、それぞれ所定の範囲を抜粋したものである。
図7は、交換直後の初期状態にある部品から発生する周波数、図8は、交換から所定時間経過後に同一部品から発生する周波数をそれぞれ示している。交換から所定時間経過後の部品から発生する周波数(図8)は、初期状態にある同一部品から発生する周波数(図7)から変動していることが判る。
図9は、本実施の形態に係る部品交換予知システムの概念を模式化したグラフである。グラフの縦軸は、部品から発生する周波数の変動量を異常度として表したものであり、横軸は時間を表している。
昇降装置50の駆動系を構成する各部品は、経時的な劣化が進行するにつれて、当該部品から発生する周波数の変動量(固有周波数からの変動量)が大きくなるなどの変化をする。そこで、各部品から発生する周波数の変動量と部品の劣化の程度(異常度)との関係をあらかじめ学習し、その学習済みモデルに基づいて周波数の変動量に閾値を設けておく。
そして、ある部品の周波数の変動量が当該閾値を超えたときには、振動センサ2の計測値を受信した上位デバイス(例えばWCS500)から物流センターの運営者の端末機に対し、インターネット等の情報通信網を通じて表1のような警告メールを自動送信する。

Figure 0007500898000001
また、振動センサ2の計測値を受信した上位デバイスは、図10に示すような深層学習等の人工知能(AI)技術を用い、部品の周波数の変動量(入力値)と、前述した学習済みモデルに基づいて設定した閾値との比較を行って部品の交換時期を予測し(出力値)、上記警告メールと共に物流センターの運営者に交換時期を通知する。そして、当該警告メール及び交換時期の通知を受信した物流センターの運営者は、保守作業員に対し、交換対象となる部品の交換を指示する。
図11は、本実施の形態に係る部品交換予知システムをボルトの緩み検出に適用した例を示す。
昇降装置50の駆動系をステージ57やフレーム59に固定しているボルト(56a,56b、58)は、駆動系の振動に伴って次第に緩みが大きくなり、これに伴ってボルトと駆動系との締結部から発生する周波数の変動量が大きくなる。そこで、当該締結部から発生する周波数の変動量とボルトの緩みの程度(異常度)との関係をあらかじめ学習し、その知見に基づいて周波数の変動量に閾値を設けておく。
この場合も、振動センサ2の計測値を受信した上位デバイスは、深層学習等の人工知能(AI)技術を用い、ボルトの周波数の変動量(入力値)と、前述した学習済みモデルに基づいて設定した閾値との比較を行ってボルトの交換時期を予測し(出力値)、物流センターの運営者にボルトの増し締め時期を通知する。そして、当該通知を受信した物流センターの運営者は、保守作業員に対し、増し締め対象となるボルトの増し締めを指示する。
このように、本実施の形態に係る部品交換予知システムによれば、人工知能(AI)技術及びIoT技術を活用して故障の前に異常を検知し、事故発生前のメンテナンスを実施することにより、“予知保全”=“止めない物流”を実現することができる。また、これにより、トータルのコストを削減することができる。
前記実施の形態では、立体自動倉庫1に設置されるマテハン機器のうち、昇降装置50の部品交換予知システムに適用した例を説明したが、本発明は、昇降装置50以外のマテハン機器(例えばスタッカークレーン方式の搬送装置30)の部品交換予知システムに適用することもできる。
本発明によれば、立体自動倉庫の搬送システム全体を実働状態で検査することができ、マテハン機器の故障発生が予想される部位をいち早く対処することにより、事故を未然に防ぐことができる。
従って、本発明によれば、人工知能(AI)技術及びIoT技術を活用して故障の前に異常を検知し、事故発生前のメンテナンスを実施することにより、“予知保全”=“止めない物流”を実現することができる。また、これにより、トータルのコストを削減することができる。
よって、本発明は、物流センターの搬送システムを用いている箇所に広く利用することができ、将来の物流管理システムに多大貢献をすることが期待できる。
1:立体自動倉庫
2:振動センサ
10:棚
20:通路
30:搬送装置
31:アーム
40:保管用ケース(保管用手段)
41:第2識別子
50:昇降装置
51:下部プーリ
52:上部プーリ
53:ベルト
54:減速機付きモータ
55:架台
56a、56b:ボルト
57:ステージ
58:ボルト
59:フレーム
60:バッファコンベヤ(バッファ手段)
70:商品アイテム
71:第1識別子
80:出荷用ケース(出荷用媒体)
90:ピッキング手段
91:出荷用コンベヤ
100:保管倉庫部(倉庫手段)
200:ピッキングステーション
300:梱包手段
400:倉庫管理システム(WMS)
500:倉庫制御システム(WCS)
600;入庫用コンベヤ

Claims (6)

  1. マテハン機器を構成する部品に設置されたセンサからの出力を用いて人工知能技術によって、前記部品の交換時期を予知する部品交換予知システムであって、
    前記センサは、前記マテハン機器の振動を検出する振動センサであり、
    前記振動センサは、前記マテハン機器を構成する複数の部品から発生する振動波形をFFTアナライザで解析することにより、前記マテハン機器を構成する部品の周波数成分に分解し、
    前記人工知能技術は、前記部品の周波数成分の経時的変動量と前記部品の異常度との関係を予め学習した学習済みモデルに基づいて設定された周波数成分の変動量に係る閾値と前記部品ごとの周波成分数の変動量との比較を行うことで前記部品の交換時期を予測するものであ
    とを特徴するマテハン機器の部品交換予知システム。
  2. 前記マテハン機器は、保管倉庫部に設置された昇降装置であることを特徴する請求項1記載のマテハン機器の部品交換予知システム。
  3. 前記振動センサは、前記マテハン機器の駆動系を構成する部品に取り付けることを特徴する請求項1もしくは2に記載のマテハン機器の部品交換予知システム。
  4. 前記駆動系は、能動回転手段及び受動回転手段並びにそれらを固定する固定手段を含むことを特徴する請求項3記載のマテハン機器の部品交換予知システム。
  5. 前記センサは、前記センサが設置されてない既存の前記マテハン機器に後付けで設置されることを特徴する請求項1~4のいずれか一項に記載のマテハン機器の部品交換予知システム。
  6. マテハン機器を構成する部品に設置された振動センサを用いて前記部品から発生する振動を検出する工程と、
    前記振動に係る振動波形をFFTアナライザで解析することにより、前記振動波形を周波数成分に分解する工程と、
    前記周波数成分の経時的変動量と前記部品の異常度との関係を予め学習した学習済みモデルに基づいて設定された周波数成分の変動量に係る閾値と前記部品ごとの周波数成分の変動量との比較を行うことで前記部品の交換時期を予測するものである人工知能技術を用いて前記マテハン機器を構成する部品の交換時期を予知する工程と、
    を有するマテハン機器の部品交換予知方法。
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