JP7500213B2 - ロボットシステム - Google Patents

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Description

本開示は、ロボットシステムに関する。
従来、作業を行うロボットの中に、移動可能であるロボットがある。例えば、特許文献1は、移動式の遠隔操作型ロボットを開示する。このロボットは、車輪又はクローラを有する走行自在な台車と、台車上の伸縮及び回動自在な支柱に設けられた多自由度のロボットアームとを備える。
特開平3-117577号公報
例えば、作業を行うロボットの中には、大型の産業ロボットがある。大型の産業ロボットのロボットアームの動作可能な範囲は広い。このようなロボットアームが特許文献1の台車に設けられる場合、ロボットアームが、台車を転倒させるような大きなモーメントを台車に発生させるおそれがある。このようなモーメントによる転倒を防ぐためには、台車の大型化及び転倒を抑止する装置等が必要になり、コストが増大する。
本開示は、ロボットを移動させるための構成を簡易にするロボットシステムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本開示の一態様に係るロボットシステムは、対象物に作用を加えるエンドエフェクタと前記エンドエフェクタを移動させるロボットアームとを備えるロボット本体と、前記ロボット本体の動作を制御する制御装置と、前記ロボット本体及び前記制御装置がその上面に配置され且つ移動されることが可能であるように構成された第1可搬台とを備え、前記第1可搬台は、前記ロボット本体が配置される基部と、前記基部から前記ロボットアームの所定の動作範囲が存在する方向へ張り出す張出部とを含む。
本開示によれば、ロボットを移動させるための構成が簡易になる。
実施の形態に係るロボットシステムの構成の一例を示す斜視図 実施の形態に係るロボットシステムの構成の一例を示す平面図 実施の形態に係るロボットシステムの構成の一例を示す側面図 実施の形態に係る第1可搬台の構成の一例を示す平面図 実施の形態に係る第1可搬台の構成の一例を示す側面図 実施の形態に係る第1可搬台の構成の一例を示す背面図 実施の形態に係る第2可搬台の構成の一例を示す平面図 実施の形態に係る第2可搬台の構成の一例を示す側面図 実施の形態に係る第2可搬台の構成の一例を示す背面図
まず、本開示の態様例を説明する。本開示の一態様に係るロボットシステムは、対象物に作用を加えるエンドエフェクタと前記エンドエフェクタを移動させるロボットアームとを備えるロボット本体と、前記ロボット本体の動作を制御する制御装置と、前記ロボット本体及び前記制御装置がその上面に配置され且つ移動されることが可能であるように構成された第1可搬台とを備え、前記第1可搬台は、前記ロボット本体が配置される基部と、前記基部から前記ロボットアームの所定の動作範囲が存在する方向へ張り出す張出部とを含む。
上記態様によると、第1可搬台は、移動を受けることが可能であるように構成され、ロボット本体が配置される基部と、ロボットアームの所定の動作範囲が存在する方向へ基部から張り出す張出部とを含む。このような第1可搬台は、簡易な構成により実現可能である。さらに、張出部は、ロボットアームが動作したときにロボットアームから基部にロボット本体及び第1可搬台を転倒させるように作用する転倒モーメントに抵抗して、ロボット本体及び第1可搬台の転倒を抑止することができる。また、第1可搬台は、ロボット本体及び制御装置を搭載した状態で移動されることができる。よって、ロボットシステムは、ロボット本体を移動させるための構成を簡易にすることを可能する。
本開示の一態様に係るロボットシステムにおいて、前記張出部は、前記基部の上面に沿う方向に張り出してもよい。上記態様によると、基部の上面から張出部の上面にわたって平坦化され得る。よって、張出部の上面の有効利用が可能になる。さらに、張出部は、基部に作用する転倒モーメントに効果的に抵抗し、ロボット本体及び第1可搬台の転倒を効果的に抑止することができる。
本開示の一態様に係るロボットシステムにおいて、前記張出部は、前記基部から前記対象物に向かう第1方向と、前記第1方向に垂直な第2方向とに張り出してもよい。上記態様によると、ロボットアームが対象物に向かって延びる状態、及び、上記状態からロボットアームが旋回した状態において、張出部は、ロボットアームから基部に作用する転倒モーメントに抵抗して、ロボット本体及び第1可搬台の転倒を抑止することができる。
本開示の一態様に係るロボットシステムにおいて、前記張出部は、前記第2方向での前記基部の両側に配置されてもよい。上記態様によると、ロボットアームが対象物に向かって延びた状態から左右のいずれに旋回した状態であっても、張出部は、ロボット本体及び第1可搬台の転倒を抑止することができる。
本開示の一態様に係るロボットシステムにおいて、前記張出部は、前記基部よりも前記第1方向に延びる脚部を含んでもよい。上記態様によると、第1可搬台において、脚部と基部との間に構成部材が存在しない領域が形成される。例えば、基部の両側の張出部が脚部を含む場合、第1可搬台において、2つの脚部の間に構成部材が存在しない領域が形成される。よって、第1可搬台の軽量化が可能になる。
本開示の一態様に係るロボットシステムは、前記対象物が配置される台座をその上面に有し且つ移動されることが可能であるように構成された第2可搬台をさらに備え、前記第2可搬台は、前記第1可搬台と連結可能であるように構成されてもよい。上記態様によると、対象物が配置される台座を、ロボット本体に対して所定の位置に固定して配置することが可能になる。
本開示の一態様に係るロボットシステムにおいて、前記第2可搬台は、前記基部から前記対象物に向かう第1方向で前記第1可搬台と連結されるように構成されてもよい。上記態様によると、第2可搬台は、第1方向で第1可搬台と連結され一体化されることで、ロボットアームが対象物に向かって延びる状態において、第1可搬台を支持し第1可搬台の転倒を抑止することができる。
本開示の一態様に係るロボットシステムにおいて、前記第2可搬台は、前記張出部と連結されるように構成されてもよい。上記態様によると、第2可搬台は、基部から離れた位置で第1可搬台と連結される。例えば、第2可搬台は、第1可搬台の外縁付近で第1可搬台と連結され得る。よって、第2可搬台は、第1可搬台と同様の挙動をするように第1可搬台と一体化されることができる。
本開示の一態様に係るロボットシステムにおいて、前記可搬台は、前記可搬台の前記上面から下方へ伸縮可能である保持部を有してもよい。上記態様によると、保持部は、伸長されて可搬台の支持面に当接することで、支持面に不陸等が存在する場合でも、支持面に対する可搬台のがたつきを抑えることができる。これにより、例えば、可搬台を工場の床面等の支持面上に固定するためのアンカー等を当該支持面に施工することを必要とせずに、可搬台を当該支持面上に安定して設置することが可能になる。
本開示の一態様に係るロボットシステムにおいて、前記第1可搬台の前記保持部は、前記張出部に配置されてもよい。上記態様によると、保持部は、基部から離れた位置に配置される。例えば、保持部は、第1可搬台の外縁付近に配置され得る。よって、保持部は、支持面に対する第1可搬台のがたつきを効果的に抑えることができる。
本開示の一態様に係るロボットシステムにおいて、前記可搬台は、前記可搬台を搬送するフォークリフトのフォークが挿入可能である挿入部を有し、前記挿入部に挿入された前記フォークによって移動されることが可能であってもよい。上記態様によると、フォークリフトを用いた可搬台の移動及び配置が可能になる。
本開示の一態様に係るロボットシステムにおいて、前記可搬台は、前記可搬台を吊り上げるための吊り具が係合可能である吊り穴を有してもよい。上記態様によると、吊り上げ及び吊り下げによる可搬台の移動及び配置が可能になる。さらに、吊り穴が可搬台の外縁付近に設けられることで、安定した可搬台の吊り上げ及び吊り下げが可能になる。
本開示の一態様に係るロボットシステムにおいて、前記可搬台は、前記ロボットアームの前記所定の動作範囲の周囲に、安全柵を取り付けるための柵取付部を有してもよい。上記態様によると、柵取付部に安全柵が取り付けられることで、ロボットアームの動作範囲内への人の侵入を防ぐことが可能になる。
本開示の一態様に係るロボットシステムは、前記ロボットに動作をさせるための入力を受け付ける操作装置をさらに備え、前記第1可搬台は、前記第1可搬台が移動されるときに前記操作装置が仮置きされる仮置き部を前記第1可搬台の前記上面に有してもよい。上記態様によると、第1可搬台の移設により、ロボット本体、操作装置及び制御装置が一緒に移動され配置されることができる。移動及び配置の効率化が可能になる。
本開示の一態様に係るロボットシステムにおいて、前記制御装置は、前記所定の動作範囲内に前記ロボットアームの動作を制限し且つ所定の速度以下に前記エンドエフェクタの移動速度を制限するように、前記ロボットアームの動作を制御してもよい。上記態様によると、制御装置は、所定の動作範囲内でロボットアームを動作させることでロボットアームが安全柵の外部に出ることを抑制する。さらに、制御装置は、所定の速度以下でエンドエフェクタを移動させることで、ロボットアームの急な動作に起因する急激なモーメントが第1可搬台に与えられることを抑制する。動作中のロボット本体の安全性が向上する。
本開示の一態様に係るロボットシステムは、前記ロボット本体に前記対象物の位置を検出するための位置検出器をさらに備え、前記制御装置は、前記位置検出器の検出結果に基づき、前記ロボット本体に対する前記対象物の位置及び姿勢を検出し、前記ロボット本体に設定されるロボット座標系と前記対象物に設定される対象物座標系との関係である座標系関係を決定し、前記座標系関係に基づき、前記ロボット本体の動作を制御してもよい。
上記態様によると、制御装置は、上記座標系関係を決定することで、対象物とロボット本体との間の相対的な位置及び姿勢の関係を決定することができる。これにより、第1可搬台の位置及び姿勢が、対象物に対する所定の位置及び姿勢と一致せずに誤差を有する場合でも、制御装置は、ロボット本体に、上記誤差の補正、つまり位置補正がされた所望の動作を行わせることができる。よって、第1可搬台の移設のための処理が簡易になる。例えば、長尺又は大型の対象物に対して、第1可搬台を複数回移動させつつロボット本体が作業を行う場合がある。このような第1可搬台の複数回の移動が必要な場合でも、上記位置補正が制御装置によって自動で行われるため、第1可搬台の各移設は、簡易になり時間短縮が可能になる。
(実施の形態)
以下において、本開示の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的又は具体的な例を示すものである。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。また、添付の図面における各図は、模式的な図であり、必ずしも厳密に図示されたものでない。さらに、各図において、実質的に同一の構成要素に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化される場合がある。また、本明細書及び特許請求の範囲では、「装置」とは、1つの装置を意味し得るだけでなく、複数の装置からなるシステムも意味し得る。
[ロボットシステムの構成]
実施の形態に係るロボットシステム1の構成を説明する。図1は、実施の形態に係るロボットシステム1の構成の一例を示す斜視図である。図2は、実施の形態に係るロボットシステム1の構成の一例を示す平面図である。図3は、実施の形態に係るロボットシステム1の構成の一例を示す側面図である。図1に示すように、実施の形態に係るロボットシステム1は、第1可搬台100と、第2可搬台200と、ロボット本体300と、制御装置400と、操作装置500とを備える。
図1~図3に示すように、ロボット本体300は、本実施の形態では産業用ロボットである。ロボット本体300は、第1可搬台100上に固定して配置される。ロボット本体300は、処理の対象物に作用を加えるエンドエフェクタ320と、当該作用を実行するようにエンドエフェクタ320を移動させるロボットアーム310とを備える。本実施の形態では、エンドエフェクタ320は、対象物Wに対して研削の作用を加えるように構成されるとして、以下の説明を行う。このようなエンドエフェクタ320は、研削装置を備え、ロボットアーム310の先端に取り付けられる。なお、エンドエフェクタ320の作用は、研削に限定されず、いかなる作用であってもよい。
本明細書及び特許請求の範囲において、「研削」は、対象物の不要な部分を除去することで所要の寸法及び形状等にする加工である切削と、対象物の表面を削り取ることで所要の寸法、形状及び表面粗さ等にする加工である研削と、対象物の表面を滑らかにする加工である研磨とを含み得る。
研削装置の例は、グラインダ、オービタルサンダ、ランダムオービットサンダ、デルタサンダ及びベルトサンダ等の電力又は空気圧を動力源とする研削装置であるが、これに限定されない。グラインダは、円盤状の研削砥石を回転させるタイプ、円錐状又は柱状の研削砥石を回転させるタイプ等のグラインダであってもよい。本実施の形態では、研削装置は、円盤状の研削砥石を備える電動ディスクグラインダであるとして以下の説明を行う。
ロボットアーム310は、その先端のエンドエフェクタ320の位置及び/又は姿勢を変更することができる構成を有すれば、特に限定されない。本実施の形態では、ロボットアーム310は、多自由度を有する垂直多関節型ロボットアームであり、例えば、6つの関節を有し且つ6自由度であるが、7自由度以上又は5自由度以下であってもよい。また、ロボットアーム310は、例えば、水平多関節型、極座標型、円筒座標型、直角座標型、又はその他の型式のロボットアームとして構成されてもよい。
ロボットアーム310は、第1可搬台100を構成する基部110A上に固定して配置される。ロボットアーム310の各関節は、電力を動力源とする駆動装置によって駆動される。駆動装置は、サーボモータ等の電気モータを含み、駆動装置の動作は、制御装置400によって制御される。
また、ロボット本体300は、ロボットアーム310の先端に位置検出器330を備える。位置検出器330は、ロボット本体300に配置され、例えば、エンドエフェクタ320に配置されてもよい。位置検出器330は、対象物W等の目標物の位置を検出するための情報を取得し、当該情報を制御装置400に送信する。位置検出器330の例は、距離センサ及び撮像装置等である。距離センサは、目標物までの距離を測定するように構成され、例えば、測定用の光を出射する光電センサ、測定用のレーザを出射するレーザセンサ、測定用の赤外線を出射する赤外線センサ、及び、測定用の超音波を出射する超音波センサ等であってもよい。
撮像装置は、目標物を撮像した画像を処理することで目標物の位置を検出するように構成され、カメラ及び画像処理装置を備える。カメラは、デジタル画像を撮像するカメラであり、ステレオカメラ、単眼カメラ、TOFカメラ(トフカメラ:Time-of-Flight-Camera)、縞投影等のパターン光投影カメラ、又は光切断法を用いたカメラ等の構成を有してもよい。画像処理装置は、カメラによって撮像された画像を処理することで、当該画像の各画素に写し出される被写体の3次元空間内での位置を検出する。例えば、カメラがステレオカメラである場合、画像処理装置は、ステレオカメラによって撮像された2つの画像をステレオマッチング手法等で画像処理することにより、上記位置を検出する。画像処理装置の機能の一部又は全部は、制御装置400に含まれてもよい。
第1可搬台100は、第1可搬台100の本体である第1本体110と、柵支柱150と、安全柵160とを備える。第2可搬台200は、第2可搬台200の本体である第2本体210と、対象物Wが配置される台座220とを備える。第1本体110は、ロボット本体300及び制御装置400がその上面に配置され、さらに移動されることが可能であるように構成される。第2本体210は、台座220がその上面に配置され、さらに移動されることが可能であるように構成される。第2本体210は、第1方向で第1本体110と連結可能であるように構成される。第1方向は、連結状態で第1本体110から第2本体210に向かう方向であり、基部110Aから台座220上の対象物Wに向かう方向でもある。
第1本体110は、ロボット本体300が配置される基部110Aと、基部110Aからロボットアーム310の所定の動作範囲が存在する方向へ張り出す張出部110B及び110Cとを含む。張出部110B及び110Cは、基部110Aの両側に配置される。本実施の形態では、ロボットアーム310は、上記所定の動作範囲内で動作するように、制御装置400によって制御される。制御装置400は、張出部110Bの上面111aBに配置される。図2において一点鎖線で示されるように、張出部110Cの上面111aCには、仮置き領域110Eが区画形成されている。仮置き領域110Eは、仮置き部の一例であり、第1可搬台100が移動されるときに操作装置500が仮置きされる。基部110Aの上面111aA、張出部110Bの上面111aB及び張出部110Cの上面111aCはそれぞれ、第1本体110の上面111aの一部を構成する。
ここで、説明上の便宜のために、各方向を定義する。具体的には、X軸方向のうちのX軸正方向が、上記第1方向に定義され、X軸負方向が、X軸正方向の反対方向に定義される。さらに、Y軸方向のうちのY軸正方向が、X軸方向に垂直であり且つ張出部110Bから張出部110Cに向かう方向に定義され、Y軸負方向が、Y軸正方向の反対方向に定義される。Y軸方向は、第2方向の一例であり、Y軸正方向及びY軸負方向も第2方向の一例である。さらに、Z軸方向のうちのZ軸正方向が、X軸方向及びY軸方向に垂直であり且つ第1本体110からロボット本体300に向かう方向に定義され、Z軸負方向が、Z軸正方向の反対方向に定義される。第1可搬台100及び第2可搬台200は、Z軸正方向を上方向とし且つZ軸負方向を下方向とする姿勢で配置される。
柵支柱150は、第1本体110上に直立して配置されるように構成され、安全柵160を支持する。柵支柱150は、Z軸正方向へロボット本体300と同等の高さ位置にまで延びる。Z軸正方向からZ軸負方向へ見た場合の第1本体110の平面視において、複数の柵支柱150は、第1本体110の外縁に沿って配置される。本実施の形態では、第1本体110は、平面視で矩形状の輪郭を形成する。4つの柵支柱150が、第1本体110の4つの角部に配置される。安全柵160は、第1本体110の外縁に沿って4つの柵支柱150に掛け渡される。安全柵160は、X軸正方向に位置する柵支柱150間の間隙には設けられず、ロボット本体300をX軸負方向、Y軸正方向及びY軸負方向の3方向で囲むように配置される。安全柵160は、網及び布等の可撓性材料で構成されてもよく、板等の非可撓性材料で構成されてもよい。安全柵160は、安全柵160の反対側の視認が可能であるように構成されてもよく、当該視認が不可能であるように構成されてもよい。安全柵160は、ロボット本体300の動作範囲を明示し、当該動作範囲内への人の侵入を抑制する。
これに限定されないが、本実施の形態では、ロボットアーム310の所定の動作範囲は、図2に示すように互いに連結された第1可搬台100及び第2可搬台200を上方から視た平面視において、第1可搬台100における安全柵160の内側の領域と第2可搬台200が存在する領域とを含む領域として設定される。ロボットアーム310の所定の動作範囲は、安全柵160の内側の領域の構成等の第1可搬台100の構成と対応付けられた範囲である。さらに、ロボットアーム310の所定の動作範囲は、第2可搬台200の構成とも対応付けられてもよい。
第1可搬台100のより詳細な構成を説明する。図4は、実施の形態に係る第1可搬台100の構成の一例を示す平面図である。図5は、実施の形態に係る第1可搬台100の構成の一例を示す側面図である。図6は、実施の形態に係る第1可搬台100の構成の一例を示す背面図である。図4~図6に示されるように、第1可搬台100の第1本体110は、第1本体110の上面111aを形成する床板部111と、骨組部112とを含む。床板部111は、板状部材で構成され、例えば、鉄板で構成される。床板部111は、Z軸正方向での骨組部112の上に配置され、骨組部112と接合される。床板部111は、平坦な上面111aを形成する。平面視での形状である床板部111の平面形状は、矩形状の輪郭にX軸負方向への窪み部110Dが形成されたU字状の形状である。
骨組部112は、第1本体110の基礎を形成し、第1本体110に作用する力学的な負荷を支持し、当該負荷による第1本体110の変形等の影響を抑制する。骨組部112は、Y軸方向に延びる複数の第1部材112aと、X軸方向に延びる複数の第2部材112bとで構成される。部材112a及び112bは、柱状の部材であり、例えば、C型鋼等の鋼材で構成される。複数の部材112a及び112bは、互いに接合され、一体化された格子状構造を形成する。部材112a及び112bは、床板部111の平面形状に沿って床板部111の全体にわたって配置される。窪み部110Dには、部材112a及び112bは配置されない。よって、床板部111並びに部材112a及び112bは、窪み部110Dを形成する。骨組部112は、床板部111と接合され、それにより強度を向上させる。
図2、図4及び図6に示すように、複数の第2部材112bの中で、Y軸方向での床板部111の中央にY軸負方向及びY軸正方向で隣り合う第2部材112b1及び112b2は、基部110Aの両縁を構成する。基部110Aと張出部110Bとの境界ラインL1(図2で二点鎖線表示)は、第2部材112b1上で第2部材112b1に沿って延びる。基部110Aと張出部110Cとの境界ラインL2(図2で二点鎖線表示)は、第2部材112b2上で第2部材112b2に沿って延びる。第2部材112b1及び112b2と、これらの間の第1部材112aとは、基部110Aに配置されたロボット本体300を支持する。基部110Aは、ロボット本体300の配置が可能な大きさを有すればよい。
張出部110B及び110Cはそれぞれ、Y軸負方向及びY軸正方向での基部110Aの両側に配置される。張出部110Bは、基部110Aの上面111aAに沿う方向に張り出し、且つ、基部110Aに対してY軸負方向とX軸正方向とに張り出す。張出部110Bは、基部110AよりもX軸正方向に延びる脚部110Baを含む。張出部110Cは、基部110Aの上面111aAに沿う方向に張り出し、且つ、基部110Aに対してY軸正方向とX軸正方向とに張り出す。張出部110Cは、基部110AよりもX軸正方向に延びる脚部110Caを含む。脚部110Baと脚部110Caと基部110Aとは、これらの間に窪み部110Dを形成する。
窪み部110Dを有する第1本体110は、軽量化を可能にする。脚部110Ba及び110Caは、ロボットアーム310がX軸正方向に延びたときに第1本体110に与える転倒モーメントに抵抗し、第1本体110及びロボット本体300の転倒及び姿勢変化を抑止する。転倒モーメントは、第1本体110の少なくとも一部を第1本体110の支持面から浮き上がらせるように作用するモーメントである。Y軸負方向に張り出す張出部110Bは、ロボットアーム310がY軸負方向に向かって旋回したときに第1本体110に与える転倒モーメントに抵抗し、第1本体110及びロボット本体300の転倒及び姿勢変化を抑止する。Y軸正方向に張り出す張出部110Cは、ロボットアーム310がY軸正方向に向かって旋回したときに第1本体110に与える転倒モーメントに抵抗し、第1本体110及びロボット本体300の転倒及び姿勢変化を抑止する。
図4~図6に示すように、第1本体110は、平面視での外縁に、複数の吊り部113を備える。各吊り部113は、第1本体110を吊り上げるための吊り具が係合可能である吊り穴を有する部材で構成され、例えば、貫通穴を有する板状部材又は半環状部材等で構成される。本実施の形態では、2つの吊り部113が、張出部110BのY軸負方向の外縁の第2部材112bに、X軸方向の両端付近で接合されて取り付けられ、2つの吊り部113が、張出部110CのY軸正方向の外縁の第2部材112bに、X軸方向の両端付近で接合されて取り付けられている。つまり、4つの吊り部113が、平面視での第1本体110の外縁の4つの角部付近に配置されている。よって、第1可搬台100は、クレーン等により、4つの吊り部113での4点吊りで吊り上げられ移動され得る。なお、吊り部113の位置及び数量は、上記に限定されず、第1本体110の構成等に対応して任意に変更されてもよい。
図4及び図6に示すように、第1本体110は、2つの挿入部114を備える。各挿入部114は、第1可搬台100を搬送することができるフォークリフトのフォークが挿入可能であるように構成され、具体的には、第1本体110のX軸負方向の外縁からX軸正方向に第2部材112bに沿って延びる穴で構成される。本実施の形態では、2つの挿入部114は、基部110Aに対してY軸正方向及びY軸負方向に配置され、第1部材112aを貫通して延びる。よって、第1可搬台100は、挿入部114にフォークを挿入したフォークリフトによって、第1部材112a等を介して持ち上げられ移動され得る。なお、挿入部114の位置及び数量は、上記に限定されず、第1本体110の構成等に対応して任意に変更されてもよい。例えば、異なる2つ以上の方向からフォークが挿入可能であるように、挿入部114が配置されてもよい。
図4及び図5に示すように、第1本体110は、平面視での外縁に、複数の保持部115を備える。本実施の形態では、2つの保持部115が、張出部110BのY軸負方向の外縁におけるX軸方向の両端付近に配置され、2つの保持部115が、張出部110CのY軸正方向の外縁におけるX軸方向の両端付近に配置されている。つまり、4つの保持部115が、平面視での第1本体110の外縁の4つの角部付近に配置されている。各保持部115は、床板部111及び/又は第2部材112bと接続され、上面111aからZ軸負方向の下方へ伸縮可能である。各保持部115は、下方へ延びることで第1可搬台100の支持面と当接することができる。例えば、支持面に不陸がある場合でも、保持部115は、支持面と当接することで支持面との接触部分を増やし、がたつき等により第1本体110が姿勢を変化させることを抑制する。保持部115は、伸縮可能であり且つ第1本体110の姿勢変化を抑制する強度を有すればよく、本実施の形態では、人力で伸縮可能であるジャッキベースで構成される。保持部115は、電力、液圧又は気圧等を動力源として伸縮するように構成されてもよく、例えば、アクチュエータ又はシリンダ等を伸縮の駆動装置として備えてもよい。なお、保持部115の位置及び数量は、上記に限定されず、第1本体110の構成等に対応して任意に変更されてもよい。
図4~図6に示すように、第1本体110は、平面視での外縁に、複数の柵取付部151を備える。各柵取付部151は、安全柵160の柵支柱150を第1本体110に取り付けるための構成要素である。各柵取付部151は、床板部111の上面111aから直立する筒状の部材で構成され、柵支柱150の端部が挿入可能であるように構成される。本実施の形態では、4つの柵取付部151が、平面視での床板部111の外縁、具体的には、床板部111のY軸正方向及びY軸負方向の外縁の4つの角部に配置されている。よって、柵支柱150及び安全柵160は、必要に応じて第1本体110に脱着可能である。なお、柵取付部151の位置及び数量は、上記に限定されず、第1本体110の構成等に対応して任意に変更されてもよい。また、柵取付部151は、柵支柱150の設置を可能にする構成であればよく、例えば、床板部111に形成された穴等であってもよい。
第2可搬台200のより詳細な構成を説明する。図7は、実施の形態に係る第2可搬台200の構成の一例を示す平面図である。図8は、実施の形態に係る第2可搬台200の構成の一例を示す側面図である。図9は、実施の形態に係る第2可搬台200の構成の一例を示す背面図である。
図7~図9に示すように、第2可搬台200の第2本体210は、第2本体210の平坦な上面211aを形成する床板部211と、骨組部212とを含む。床板部211及び骨組部212の構成は、第1本体110の床板部111及び骨組部112と同様である。床板部211は、矩形等の板状部材で構成される。骨組部212は、第2本体210の基礎を形成し、Y軸方向に延びる複数の柱状の第1部材212aと、X軸方向に延びる複数の柱状の第2部材212bとで構成される。複数の部材212a及び212bは、互いに接合され一体化される。部材212a及び212bは、床板部211の平面形状に沿って床板部211の全体にわたって配置され、Z軸正方向に配置される床板部211と接合される。台座220は、床板部211の上面211a上に固定して配置される。台座220の構成は、対象物Wに対応して任意に変更されてもよい。本実施の形態では、対象物Wの固定及び取り外しが容易であるように、台座220の平坦な上面に複数の溝が形成されている。
第2本体210は、平面視での外縁に、複数の吊り部213を備える。各吊り部213の構成は、第1本体110の吊り部113と同様である。本実施の形態では、4つの吊り部213が、平面視での第1本体110の外縁の4つの角部付近に配置されている。具体的には、2つの吊り部213が、Y軸正方向の外縁の第2部材212bにおけるX軸方向の両端付近で接合されて取り付けられ、2つの吊り部213が、Y軸負方向の外縁の第2部材212bにおけるX軸方向の両端付近で接合されて取り付けられる。よって、第2可搬台200は、クレーン等により、4つの吊り部213での4点吊りで吊り上げられ移動され得る。なお、吊り部213の位置及び数量は、上記に限定されず、第2本体210の構成等に対応して任意に変更されてもよい。第2本体210は第1本体110と同様に、フォークリフトのフォークが挿入可能な穴で構成される2つの挿入部214を備え得る。
また、第2本体210は、平面視での外縁に、複数の保持部215を備える。各保持部215の構成は、第1本体110の保持部115と同様である。本実施の形態では、4つの保持部215が、平面視での第2本体210の外縁の4つの角部付近に配置されている。具体的には、2つの保持部215が、Y軸正方向の外縁におけるX軸方向の両端付近に配置され、2つの保持部215が、Y軸負方向の外縁におけるX軸方向の両端付近に配置される。各保持部215は、床板部211及び/又は第2部材212bと接続され、上面211aからZ軸負方向の下方へ伸縮可能である。例えば、支持面に不陸がある場合でも、保持部215は、支持面と当接することで支持面との接触部分を増やし、がたつき等により第2本体210が姿勢を変化させることを抑制する。
図2、図3、図4及び図7に示すように、第2本体210は、X軸負方向の外縁を第1本体110の脚部110Ba及び100Caと隣接させて、第1本体110と連結されるように構成される。第2本体210と第1本体110とは、連結及び連結解除が自在であるように構成される。第2本体210のX軸負方向の外縁と脚部110Ba及び100Caとが機械的な接合により接続される。例えば、第2本体210のX軸負方向の外縁の第1部材212a及び/又は床板部211と、脚部110Ba及び100CaのX軸正方向の外縁の第1部材112a及び/又は床板部111とが、接続部材(図示省略)によって接続されるように構成されてもよく、互いに嵌合することによって接続されるように構成されてもよい。第2本体210と第1本体110との連結構造は、連結されることで互いに対して位置決めされるような構造であってよい。上記連結構造は、第2本体210と第1本体110とを一体化し、第2本体210と第1本体110とを一緒に移動させることを可能にするような強固な構造であってもよい。なお、長尺又は大型である等で対象物Wのサイズが大きく対象物Wが第2本体210上に配置できない場合などでは、第1可搬台100のみが用いられ、第1本体110が単独で移動され得る。
図1に示すように、操作装置500は、ロボット本体300に動作をさせるための入力を受け付けるように構成される。操作装置500は、有線通信又は無線通信を介して制御装置400と接続される。操作装置500は、ロボットシステム1を管理及び/又は操作するユーザPによる指令、データ及び情報等の入力を受け付け、当該指令、データ及び情報等を制御装置400に出力する。ロボット本体300の作業時、操作装置500は、ロボット本体300及び第1可搬台100から離れた位置に配置され、ロボット本体300の遠隔操作を可能にする。また、第1可搬台100がロボット本体300と共に移動される場合、操作装置500は、第1可搬台100の仮置き領域110E(図2参照)に載せられ、第1可搬台100と共に移動されることができる。
操作装置500は、入力装置501と提示装置502とを備える。入力装置501は、種々の指令、データ及び情報等の入力、及び、ロボット本体300を手動操縦するための入力等を受け付け、入力された情報等を制御装置400に出力する。例えば、入力装置501は、レバー、ボタン、キー、タッチパネル、ジョイスティック、モーションキャプチャ等の既知の入力装置を備えてもよい。提示装置502は、種々の情報をユーザPに提示する装置であり、本実施の形態では、画像を出力表示するディスプレイを備える。提示装置502は、音声を出力するスピーカを備えてもよい。例えば、提示装置502は、位置検出器330の撮像装置によって撮像された画像、及び、台座220を上方から撮像する撮像装置(図示省略)の画像等を表示するように構成されてもよい。
制御装置400は、操作装置500に入力される指令及び情報等に従って、ロボット本体300の動作を制御する。例えば、制御装置400は、手動操縦、自動操縦及び修正自動操縦の少なくとも1つに従った運転制御を実行可能であるように構成される。手動操縦では、制御装置400は、提示装置502を介して又は直接的に視認しつつユーザPによって操作装置500に入力される操作に従った動作をロボット本体300に実行させる。自動操縦では、制御装置400は、プログラム等により予め決められた動作手順に従った動作をロボット本体300に自動で実行させる。修正自動操縦では、制御装置400は、手動操縦及び自動操縦を含む運転制御を行う。具体的には、制御装置400は、自動操縦に従ったロボット本体300の動作中、提示装置502を介して又は直接的に視認しつつユーザPによって操作装置500に入力される操作をロボット本体300の動作に反映することで、自動操縦に従った動作を修正することができる。
制御装置400は、ロボットアーム310の各関節に配置されたサーボモータ、及び、エンドエフェクタ320の研削装置の動作を制御するように構成される。それにより、制御装置400は、所望の位置及び姿勢にエンドエフェクタ320の位置及び姿勢を制御し、エンドエフェクタ320の研削動作を制御する。
例えば、制御装置400は、コンピュータ装置を含み得る。このような制御装置400は、演算部及び記憶部を含んでもよい。制御装置400の演算部は、制御装置400の記憶部に予め記憶されているプログラムを実行し、それにより種々の処理を実行してもよい。制御装置400の機能の一部及び全部は、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサ、RAM(Random Access Memory)などの揮発性メモリ及びROM(Read-Only Memory)などの不揮発性メモリ等からなるコンピュータシステム(図示略)により実現されてもよい。このような機能は、CPUがRAMをワークエリアとして用いてROMに記録されたプログラムを実行することによって実現されてもよい。又は、制御装置400の機能の一部又は全部は、電子回路又は集積回路等の専用のハードウェア回路により実現されてもよく、上記コンピュータシステム及びハードウェア回路の組み合わせにより実現されてもよい。なお、制御装置400は、単一のコンピュータ装置による集中制御により各処理を実行してもよく、複数のコンピュータ装置の協働による分散制御により各処理を実行してもよい。制御装置400は、AI(人工知能:Artificial Intelligence)を用いて処理を行うように構成されてもよい。AIは、ニューラルネットワーク等の学習モデルを用いて機械学習するように構成されてもよい。
例えば、制御装置400は、第1可搬台100に対応付けられた所定の動作範囲にロボットアーム310の動作を制限するようにロボットアーム310の動作を制御する。例えば、制御装置400は、手動操縦、自動操縦及び修正自動操縦のいずれの運転制御においても、記憶部に記憶される所定の動作範囲の情報を用いて、ロボットアーム310の各部及びエンドエフェクタ320が当該所定の動作範囲内に位置するように、ロボットアーム310の各関節の動作を制御する。例えば、制御装置400は、エンドエフェクタ320を移動させる指令を受け付け、当該指令が所定の動作範囲の外へのロボットアーム310及び/又はエンドエフェクタ320の移動を示す場合、ロボットアーム310及び/又はエンドエフェクタ320に当該所定の動作範囲の境界で停止させる又は当該境界に沿って移動させるように、制御してもよい。
また、制御装置400は、所定の動作範囲内において、所定の速度以下にエンドエフェクタ320の移動速度を制限するように、ロボットアーム310の動作を制御する。例えば、制御装置400は、手動操縦、自動操縦及び修正自動操縦のいずれの運転制御においても、記憶部に記憶される所定の速度の情報を用いて、エンドエフェクタ320の実際の移動速度が当該所定の速度以下となるように、ロボットアーム310の各関節の動作を制御する。例えば、制御装置400は、エンドエフェクタ320を移動させる指令が示すエンドエフェクタ320の移動速度と、ロボットアーム310によるエンドエフェクタ320の実際の移動速度との対応関係を、エンドエフェクタ320の実際の移動速度が所定の速度以下となるように決定してもよい。そして、制御装置400は、当該対応関係に基づきエンドエフェクタ320の実際の移動速度を制御してもよい。
また、制御装置400は、ロボット本体300に設定されるロボット座標系と対象物Wに設定される対象物座標系との関係である座標系関係に基づき、対象物Wに対するエンドエフェクタ320の位置、姿勢、移動方向、移動速度及び移動加速度等を制御する、つまり、ロボットアーム310の動作を制御する。制御装置400は、手動操縦、自動操縦及び修正自動操縦のいずれの運転制御においても、上記制御を行ってもよい。例えば、制御装置400は、座標系関係に基づき、エンドエフェクタ320を移動させる指令に対応するエンドエフェクタ320の目標の位置、姿勢、移動方向、移動速度及び移動加速度等を含む目標動作情報を決定してもよい。そして、制御装置400は、当該目標動作情報に対応するようにエンドエフェクタ320の動作を制御してもよい。
ロボット座標系は、ロボット本体300の設置位置を基準とする座標系である。例えば、ロボット座標系は、第1可搬台100の基部110Aの上面111aの特定の位置を基準として、X軸、Y軸及びZ軸と同様に、上面111aに平行であり且つ互いに直交する2つの座標軸と、上面111aに垂直であり且つ上記2つの座標軸と直交する1つの座標軸とにより定義されてもよい。
対象物座標系は、対象物Wの配置位置を基準とする座標系である。例えば、対象物座標系は、対象物Wが配置される第2可搬台200の台座220の上面の特定の点を基準として、当該上面に平行であり且つ互いに直交する2つの座標軸と、当該上面に垂直であり且つ上記2つの座標軸と直交する1つの座標軸とにより定義されてもよい。
制御装置400は、位置検出器330から対象物Wの検出結果、つまり、台座220の上面の特定の点の検出結果を受け取るように構成される。制御装置400は、上記検出結果を用いて、特定の点の位置と、特定の点の周辺での台座220の上面の姿勢とを検出する。特定の点の位置及び上記姿勢は、対象物Wの位置及び姿勢に対応する。つまり、制御装置400は、ロボット本体300に対する対象物Wの位置及び姿勢を検出する。さらに、制御装置400は、特定の点の位置及びその周辺の姿勢の情報に基づき、対象物座標系を決定する。制御装置400は、記憶部に記憶されるロボット座標系を用いて、ロボット座標系と対象物座標系との座標系関係を決定する。制御装置400は、決定した座標系関係に基づき、ロボットアーム310の動作を制御する。
このように、制御装置400は、第1可搬台100と第2可搬台200との正確な位置関係が不明であっても、座標系関係を自動で決定しロボットアーム310の動作制御に用いることができる。なお、制御装置400は、例えば、第1可搬台100及び/又は第2可搬台200に配置された距離センサ等のセンサ(図示省略)の信号から第1可搬台100に対する第2可搬台200の位置及び姿勢の情報を検出し、当該情報に基づき、座標系関係を決定し、ロボットアーム310の制御を変更してもよい。制御装置400は、例えば、ユーザPによって操作装置500に入力される情報に基づき座標系関係を決定し、ロボットアーム310の制御を変更してもよい。入力される情報は、第2可搬台200の位置及び姿勢の情報、第1可搬台100と第2可搬台200との相対的な位置及び姿勢の情報等であってもよい。
(その他の実施の形態)
以上、本開示の実施の形態の例について説明したが、本開示は、上記実施の形態に限定されない。すなわち、本開示の範囲内で種々の変形及び改良が可能である。例えば、各種変形を実施の形態に施したもの、及び、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本開示の範囲内に含まれる。
例えば、実施の形態では、第1可搬台100の第1本体110及び第2可搬台200の第2本体210の平面視での輪郭形状は、大凡矩形形状であるが、これに限定されない。これらの輪郭形状は、いかなる形状であってもよい。
例えば、実施の形態では、ロボットシステム1は、第1可搬台100及び第2可搬台200を備え、第1可搬台100及び第2可搬台200が連結して用いられるように構成されるが、これに限定されない。ロボットシステム1は、第1可搬台100のみを備えてもよく、第1可搬台100が単独で用いられるように構成されてもよい。
また、実施の形態では、第1可搬台100及び第2可搬台200は、保持部115及び215を用いて支持面上に安定して設置されるように構成されるが、これに限定されない。第1可搬台100及び第2可搬台200を支持面に固定する固定手段が設けられてもよい。例えば、固定手段は、支持面に埋め込まれた埋込金具と、当該金具に可搬台を固定する固定金具とを含んでもよい。例えば、埋込金具は、ねじ又はねじ穴を有するアンカー、環、及びプレート等であってもよく、固定金具は、埋込金具に係合、嵌合及びねじ締結等する金具であってもよい。
また、実施の形態では、安全柵160は、第1可搬台100を、第1本体110の外縁に沿って3方向で囲むように配置されるが、これに限定されない。例えば、安全柵160は、連結された第1可搬台100及び第2可搬台200を、第1本体110及び第2本体210の外縁に沿って4方向で囲むように配置されてもよい。これにより、第2可搬台200への人の侵入が抑制される。さらに、安全柵160に少なくとも1つの扉が設けられてもよい。これにより、例えば、台座220への対象物Wの配置及び除去、ロボット本体300の点検等のために、人が第1可搬台100及び第2可搬台200上に立ち入ることができる。
また、実施の形態では、本開示の技術が適用可能である機械装置として、産業用ロボットであるロボット本体300を例示したが、本開示の技術が適用可能である機械装置は、産業用ロボット以外の機械装置であってもよい。例えば、当該機械装置は、サービスロボット、建設機械、トンネル掘削機、クレーン、荷役搬送車、及びヒューマノイド等であってもよい。サービスロボットは、介護、医療、清掃、警備、案内、救助、調理、商品提供等の様々なサービス業で使用されるロボットである。
また、上記で用いた序数、数量等の数字は、全て本開示の技術を具体的に説明するために例示するものであり、本開示は例示された数字に制限されない。また、構成要素間の接続関係は、本開示の技術を具体的に説明するために例示するものであり、本開示の機能を実現する接続関係はこれに限定されない。
1 ロボットシステム
100 第1可搬台
110 第1本体
110A 基部
110B,110C 張出部
110Ba,110Ca 脚部
110D 窪み部
110E 仮置き領域(仮置き部)
111 床板部
111a,111aA,111aB,111aC,211a 上面
112,212 骨組部
112a,212a 第1部材
112b,112b1,112b2,212b 第2部材
113,213 吊り部
114,214 挿入部
115,215 保持部
150 柵支柱
151 柵取付部
160 安全柵
200 第2可搬台
210 第2本体
211 床板部
220 台座
300 ロボット本体
310 ロボットアーム
320 エンドエフェクタ
330 位置検出器
400 制御装置
500 操作装置
501 入力装置
502 提示装置
L1,L2 境界ライン
P ユーザ
W 対象物

Claims (15)

  1. 対象物に作用を加えるエンドエフェクタと前記エンドエフェクタを移動させるロボットアームとを備えるロボット本体と、
    前記ロボット本体の動作を制御する制御装置と、
    前記ロボット本体及び前記制御装置がその上面に配置され且つ移動されることが可能であるように構成された第1可搬台とを備え、
    前記第1可搬台は、前記ロボット本体が配置される基部と、前記基部の両側から前記ロボットアームの所定の動作範囲が存在する方向へ張り出す2つの張出部とを含み、
    前記基部と前記2つの張出部とは、平面視でU字状の形状に配置され、
    前記第1可搬台は、平坦な形状であり、
    前記第1可搬台は、骨組部と、前記骨組部の上部に接合され且つ前記基部及び前記2つの張出部の平坦な上面を形成する床板部とを含み、
    前記床板部は、鉄板で構成され、
    前記骨組部は、前記基部及び前記2つの張出部にわたって前記床板部に沿って格子状に延びる複数の柱状の鋼材で構成され、
    前記骨組部の鋼材は、前記基部と前記2つの張出部との境界に沿って延びるように配置される
    ロボットシステム。
  2. 前記張出部は、前記基部の上面に沿う方向に張り出す
    請求項1に記載のロボットシステム。
  3. 前記張出部は、前記基部から前記対象物に向かう第1方向と、前記第1方向に垂直な第2方向とに張り出す
    請求項に記載のロボットシステム。
  4. 前記張出部は、前記第2方向での前記基部の両側に配置される
    請求項に記載のロボットシステム。
  5. 前記張出部は、前記基部よりも前記第1方向に延びる脚部を含む
    請求項又はに記載のロボットシステム。
  6. 前記対象物が配置される台座をその上面に有し且つ移動されることが可能であるように構成された第2可搬台をさらに備え、
    前記第2可搬台は、前記第1可搬台と連結可能であるように構成される
    請求項1に記載のロボットシステム。
  7. 前記第2可搬台は、前記基部から前記対象物に向かう第1方向で前記第1可搬台と連結されるように構成される
    請求項に記載のロボットシステム。
  8. 前記第2可搬台は、前記張出部と連結されるように構成される
    請求項又はに記載のロボットシステム。
  9. 前記第1可搬台は、前記第1可搬台の前記上面から下方へ伸縮可能である保持部を有する
    請求項1~のいずれか一項に記載のロボットシステム。
  10. 前記第1可搬台の前記保持部は、前記張出部に配置される
    請求項に記載のロボットシステム。
  11. 前記第1可搬台は、前記第1可搬台を搬送するフォークリフトのフォークが挿入可能である挿入部を有し、前記挿入部に挿入された前記フォークによって移動されることが可能である
    請求項1~10のいずれか一項に記載のロボットシステム。
  12. 前記第1可搬台は、前記第1可搬台を吊り上げるための吊り具が係合可能である吊り穴を有する
    請求項1~11のいずれか一項に記載のロボットシステム。
  13. 前記第1可搬台は、前記ロボットアームの前記所定の動作範囲の周囲に、安全柵を取り付けるための柵取付部を有する
    請求項1~12のいずれか一項に記載のロボットシステム。
  14. 前記ロボット本体に動作をさせるための入力を受け付ける操作装置をさらに備え、
    前記第1可搬台は、前記第1可搬台が移動されるときに前記操作装置が仮置きされる仮置き部を前記第1可搬台の前記上面に有する
    請求項1~13のいずれか一項に記載のロボットシステム。
  15. 前記制御装置は、前記所定の動作範囲内に前記ロボットアームの動作を制限し且つ所定の速度以下に前記エンドエフェクタの移動速度を制限するように、前記ロボットアームの動作を制御する
    請求項1~14のいずれか一項に記載のロボットシステム。
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