JP7499872B2 - 電力用半導体素子の駆動回路、半導体装置および電力変換装置 - Google Patents

電力用半導体素子の駆動回路、半導体装置および電力変換装置 Download PDF

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Description

本開示は、電力用半導体素子の駆動回路、半導体装置および電力変換装置に関する。
IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)またはMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)などの電力用半導体素子においては、短絡状態が発生すると大電流が流れることから、半導体素子が熱破壊する可能性がある。そのため、電力用半導体素子の短絡状態を検知し、電力用半導体素子を保護する機能が必要となる。
また、近年、電力用半導体素子の小型化に伴い短絡耐量が低下しているため、高速な短絡保護が必要となる場合が増加している。高速な短絡保護を実現する短絡保護回路では、応答性の高さに起因して誤動作が発生することがあり、フィルタ等によるノイズ対策が施されている。
特開2017-143700号公報(特許文献1)には、短絡時にゲート電圧のミラー期間が消失することを利用して、電力用半導体素子の短絡状態を検出するように構成された短絡検出装置が記載されている。この短絡検出装置は、ゲート電圧が所定時間よりも早く参照電圧へ到達したときに、電力用半導体素子に短絡が生じていることを検出する。この短絡検出装置はさらに、短絡状態を検出した場合においても、所定時間以内にゲート電圧の低下が検出されたときには、電力用半導体素子に短絡が生じていないと判定する。すなわち、特許文献1では、ゲート電圧がノイズ等によって一時的に参照電圧を上回る場合には、短絡が生じていないと判定することにより、短絡の誤検出を抑制する。
特開2014-117112号公報(特許文献2)には、電力用半導体素子のセンスセルに接続された抵抗の端子間電圧に基づいて、電力用半導体素子に流れる短絡電流を検知するように構成された短絡検知回路が記載されている。特許文献2では、短絡検知回路の出力にノイズマスクを接続することによって、短絡検知回路の出力からスイッチングノイズによる高調波を除去し、結果的に短絡の誤検知を抑制する。特許文献2にはさらに、電力用半導体素子の正極側電圧(例えば、IGBTの場合はコレクタ電圧)を用いて短絡を検知するように構成された短絡検知回路の出力にノイズマスクを接続する構成が記載されている。
特開2017-143700号公報 特開2014-117112号公報
しかしながら、特許文献1に記載される短絡検出装置は、所定時間以内にゲート電圧の低下が検出されたときに短絡が生じていないと判定する。そのため、ゲート電圧以外の物理量(例えば、ゲート電流およびゲート電荷など)を短絡判定に使用する場合または、ゲート電極から得られる複数の物理量の相関関係に基づいて短絡判定を行なう場合には、特許文献1に記載の短絡検出装置を適用できない。
特許文献2に記載される短絡検知回路では、電力用半導体素子のセンスセルに接続された抵抗を用いて短絡電流を検知するため、センスセルが必要となる。そのため、電力用半導体素子にセンスセルが設けられていない場合には適用できない。また、センスセルおよび抵抗を設けることによって、電力用半導体素子および駆動回路が大型化することが懸念される。電力用半導体素子の正極側電圧に基づいて短絡を検知する場合においても、高耐圧ダイオードが必要となるため、電力用半導体素子および駆動回路が大型化することが懸念される。
本開示は、上記課題を解決するためになされたものであって、幅広い電力用半導体素子に適用でき、かつ、電力用半導体素子の短絡状態を簡易に判定可能な駆動回路において、誤った判定による誤動作を抑制することを目的とする。
本開示による電力用半導体素子の駆動回路は、ゲート電極、第1の主電極および第2の主電極を有する電力用半導体素子を駆動する駆動回路である。駆動回路は、外部から受ける指令に基づいて、電力用半導体素子の開閉状態を制御するための制御部と、電力用半導体素子のターンオン動作時において電力用半導体素子が短絡状態か否かを判定し、判定結果を示す判定信号を出力する短絡判定部と、短絡判定部から判定信号受け、判定信号の遅延信号を生成して制御部に出力するフィルタとを備える。フィルタにおける遅延時間は、電力用半導体素子のターンオン動作時におけるミラー期間の長さよりも長くなるように設定される。
本開示によれば、幅広い電力用半導体素子に適用でき、かつ、電力用半導体素子の短絡状態を簡易に判定可能な駆動回路において、誤った判定による誤動作を抑制することができる。
実施の形態1に係る電力用半導体素子およびその駆動回路の第1の構成例を示す図である。 実施の形態1に係る電力用半導体素子およびその駆動回路の第2の構成例を示す図である。 電力用半導体素子のターンオン動作時におけるゲート電圧、ゲート電流、判定信号および遅延信号の時間変化を概略的に示す波形図である。 電力用半導体素子のターンオン動作中にゲート電極にノイズが印加された場合における、ゲート電圧、ゲート電流、判定信号および遅延信号の時間変化を概略的に示す波形図である。 電力用半導体素子のターンオン動作中にターンオフ動作が開始された場合における、ゲート電圧、ゲート電流、判定信号および遅延信号の時間変化を概略的に示す波形図である。 フィルタの第1の構成例を示す図である。 フィルタの第2の構成例の一部分を示す図である。 フィルタの第2の構成例を示す図である。 短絡判定部の第1の構成例を示す図である。 ゲート電圧の微分信号およびゲート電荷の時間変化を概略的に示す波形図である。 電力用半導体素子のターンオン動作中にターンオフ動作が開始された場合における、ゲート電圧の微分信号およびゲート電荷の時間変化を概略的示す波形図である。 短絡判定部の第2の構成例を示す図である。 実施の形態6に係る電力変換装置を適用した電力変換システムの構成を示すブロック図である。
本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。また、以下で説明する各実施の形態および変形例は、適宜組み合わされてもよい。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る駆動回路を有する半導体装置の第1の構成例を示す図である。図1に示すように、第1の構成例に係る半導体装置は、電力用半導体素子1(以下、単に「半導体素子1」という)と、駆動回路100とを備える。
半導体素子1は、第1の主電極、第2の主電極およびゲート電極を有する。半導体素子1には、Si(シリコン)、SiC(シリコンカーバイド)、GaN(ガリウムナイトライド)およびGa(酸化ガリウム)のいずれかを材料としたデバイスを適用することができる。
図1の例では、半導体素子1としてIGBTを例示しているが、必ずしもIGBTに限定されるものではなく、MOSFETなどの自己消弧型半導体素子であってもよい。半導体素子1は、直流電力を交流電力に変換する逆変換器、交流電力を直流電力に変換する順変換器などの電力変換器に含まれている。
半導体素子1は、コレクタ電極1c、エミッタ電極1eおよびゲート電極1gを有する。コレクタ電極1cにはエミッタ電極1eよりも高い電圧が印加される。ゲート電極1gは「ゲート電極」に対応し、コレクタ電極1cは「第1の主電極」に対応し、エミッタ電極1eは「第2の主電極」に対応する。
駆動回路100は、半導体素子1のゲート電極1gに接続され、半導体素子1を駆動する。駆動回路100は、制御部2と、短絡判定部3と、フィルタ4とを有する。
制御部2は、外部指令を受けて半導体素子1の開閉状態を制御する。具体的には、制御部2は、外部からオン指令が入力されると、半導体素子1を閉状態(オン状態)に遷移(以下、「ターンオン」という)させるためのゲート電圧Vg(以下、「オンゲート電圧Vg_on」という)を半導体素子1のゲート電極1gに印加する。これにより、半導体素子1がターンオンし、閉状態となる。
制御部2は、外部からオフ指令が入力されると、半導体素子1を開状態(オフ状態)に遷移(以下、「ターンオフ」という)させるためのゲート電圧Vg(以下、「オフゲート電圧Vg_off」という)を半導体素子1のゲート電極1gに印加する。これにより、半導体素子1がターンオフし、開状態となる。
短絡判定部3は、半導体素子1のゲート電極1gに接続されており、ゲート電極1gにおいて検出される物理量に基づいて半導体素子1が短絡状態であるか否かを判定する。ここで、「短絡状態」とは、半導体素子1の周辺部品の故障または誤動作などの要因により、半導体素子1が電圧源に低抵抗で接続され、過大な短絡電流が流れる状態のことである。
ゲート電極1gから取得される物理量には、ゲート電極1gおよびエミッタ電極1e間のゲート電圧Vg、およびゲート電極1gに流入するゲート電流Igが含まれる。短絡判定部3は、正常時と短絡時とで、ターンオン動作時における物理量の波形が異なる点を利用することにより、半導体素子1の短絡状態を判定する。
具体的には、正常時、ターンオン動作時のゲート電圧Vgの波形には、オンゲート電圧Vg_onに達するまでの間に、ゲート電圧Vgが一定になる期間である「ミラー期間」が現れる。一方、短絡時には、ゲート電圧Vgの波形にはミラー期間が現れることなく、ゲート電圧Vgがオンゲート電圧Vg_onまで一気に上昇する。
短絡判定部3は、短絡時にはターンオン動作時のゲート電圧Vgにおいてミラー期間が消失することを利用して、半導体素子1の短絡状態を判定するように構成される。短絡判定部3は、判定結果を示す判定信号Sjを出力する。具体的には、短絡判定部3は、半導体素子1が正常であるときに「L(論理ロー)」ベルの判定信号Sjを出力し、半導体素子1が短絡状態であるときに「H(論理ハイ)」レベルの判定信号Sjを出力する。すなわち、短絡判定部3は、半導体素子1が短絡状態であると判定されると、Hレベルの判定信号Sjを出力する。短絡判定部3の具体的な構成については後述する。
フィルタ4は、短絡判定部3から出力される判定信号Sjを遅延させた遅延信号Sdを生成し、生成した遅延信号Sdを制御部2へ出力する。フィルタ4は、半導体素子1が有するミラー期間T_millerよりも長い遅延時間を有している。フィルタ4の具体的な構成については後述する。
半導体素子1のターンオン動作時において、ミラー期間中にゲート電極1gにノイズが印加された場合、または、ミラー期間中にターンオフ動作が開始された場合には、ゲート電極1gの物理量が急峻に変化することがある。ミラー期間中に物理量が急峻に変化したことによって、短絡判定部3は、半導体素子1が短絡状態であると誤って判定する可能性がある。そこで、実施の形態1に係る駆動回路100では、フィルタ4の遅延時間をミラー期間よりも長くなるように設定することにより、短絡判定部3から出力される誤った判定信号Sjを、フィルタ4によって減衰または遮断することを可能とする。
図2は、実施の形態1に係る駆動回路を有する半導体装置の第2の構成例を示す図である。第2の構成例に係る半導体装置は、第1の構成例に係る半導体装置と比較して、駆動回路100の構成が異なる。第2の構成例に係る駆動回路100は、図1に示した駆動回路100に対してバッファ回路5、オンゲート抵抗6aおよびオフゲート抵抗6bを追加したものである。駆動回路100のその他の構成は、第1の構成例に係る駆動回路100と同じであるため、ここでの詳細な説明は繰返さない。
バッファ回路5は、制御部2から入力されるオンゲート電圧Vg_onをオンゲート抵抗6aを介して半導体素子1のゲート電極1gに印加する。バッファ回路5は、制御部2から入力されるオフゲート電圧Vg_offをオフゲート抵抗6bを介して半導体素子1のゲート電極1gに印加する。
次に、図3から図5を用いて、実施の形態1に係る駆動回路100におけるフィルタ4の動作について説明する。
図3は、半導体素子1のターンオン動作時におけるゲート電圧Vgおよびゲート電流Igの時間変化を概略的に示す波形図である。図3では、正常時におけるゲート電圧Vgおよびゲート電流Igの波形を実線で示すとともに、短絡時におけるゲート電圧Vgおよびゲート電流Igの波形を破線で示している。
まず、正常時におけるターンオン動作時のゲート電圧Vgおよびゲート電流Igについて説明する。
図3に示すように、時刻t0にて制御部2に入力される指令がオフ指令からオン指令に変化すると、制御部2は、半導体素子1のゲート電極1gにオンゲート電圧Vg_onを印加する。これにより、半導体素子1のゲート電圧Vgは、オフゲート電圧Vg_offからオンゲート電圧Vg_onへの遷移を開始する。
具体的には、時刻t0以降、制御部2からゲート電極1gにゲート電流Igが流れ込むことによって、ゲート電極1gおよびエミッタ電極1e間に発生する寄生容量成分(以下、「ゲート・エミッタ間容量Cge」という)が充電されるため、ゲート電圧Vgは徐々に上昇する。時刻t0~t1の期間は、ゲート・エミッタ間容量Cgeの充電期間に相当する。
次に、時刻t1にてゲート電圧Vgが閾値電圧を超えると、半導体素子1がオンし始める。半導体素子1がオンになると、コレクタ電極1cおよびエミッタ電極1e間にコレクタ電流が流れ始め、コレクタ電極1cの電位が下がり始める。これにより、ゲート電極1gおよびコレクタ電極1c間に発生する寄生容量成分(以下、「ゲート・コレクタ間容量Cgc」という)に蓄えられた電荷が放電される。時刻t1~t4の期間、ほとんどのゲート電流Igがゲート・コレクタ間容量Cgcを流れ、ゲート・エミッタ間容量Cgeには流れないため、ゲート電圧Vgは上昇せずに一定の状態を維持する。
なお、時刻t1~t4の期間のように、ゲート電圧Vgが一定になる期間を「ミラー期間」という。また、この一定の電圧値(図中のVmに相当)を「ミラー電圧」という。ミラー期間は、ゲート・コレクタ間容量Cgcに蓄えられた電荷を放電するための期間である。ゲート・コレクタ間容量Cgcは、半導体素子1における帰還容量に相当する。ミラー期間の長さT_millerおよびミラー電圧Vmの大きさは、半導体素子1のコレクタ電極1cおよびエミッタ電極1e間の電圧Vceおよびコレクタ電流などの動作条件によって変化する。
ゲート・コレクタ間容量Cgcの放電が終了すると、ゲート・エミッタ間容量Cgeを充電しながらゲート電圧Vgは再び上昇し、オンゲート電圧Vg_onに到達する。このとき、ゲート・コレクタ間容量Cgc(帰還容量)はターンオン動作前とは逆向きに充電された状態となる。半導体素子1のオン状態への遷移が完了すると、ゲート電流Igはゼロとなる。
次に、短絡時におけるターンオン動作時のゲート電圧Vgおよびゲート電流Igについて説明する。
時刻t0にて、制御部2は、外部から入力されるオン指令に応答して半導体素子1のゲート電極1gにオンゲート電圧Vg_onを印加する。これにより、半導体素子1のゲート電圧Vgは、オフゲート電圧Vg_offからオンゲート電圧Vg_onへの遷移を開始する。このとき、制御部2から半導体素子1のゲート電極1gへゲート電流Igが流入する。
半導体素子1が短絡状態である場合には、半導体素子1のコレクタ電極1cに接続された周辺回路が短絡することにより、コレクタ電極1cおよびエミッタ電極1e間に大電圧が印加される。これにより、半導体素子1のコレクタ電極1cの電位がゲート電極1gの電位よりも大きくなり、ゲート・コレクタ間容量Cgc(帰還容量)が充電されないため、ゲート電圧Vgにミラー期間が現れることがない。その結果、ゲート電圧Vgはオンゲート電圧Vg_onまで一気に上昇する。帰還容量を充電するためのゲート電流Igも流れないため、ゲート電流Igは、時刻t0直後に上昇した後、正常時よりも早い段階でゼロに収束する。
ここで、ミラー期間の長さT_millerは、ゲート・コレクタ間容量Cgcに蓄えられている電荷量をQgcとし、かつ、ミラー期間中のゲート電流Igを一定と仮定すると、T_miller=Qgc/Igで表わすことができる。
なお、第2の構成例(図2参照)のように、制御部2がオンゲート抵抗6aを用いてゲート電極1gに印加するオンゲート電圧Vg_onを制御している場合、ゲート電流Igは、Ig=(Vg_on-Vm)/Rg_onを用いて算出することができる。ただし、Rg_onはオンゲート抵抗6aの抵抗値である。これによると、T_millerは次式(1)のように表すことができる。
Figure 0007499872000001
ゲート・コレクタ間容量Cgc(帰還容量)はゲート電極1gおよびコレクタ電極1c間の電圧に対する依存性を有しているため、Cgc(V)とすると、電荷量Qgcは次式(2)で表すことができる。
Figure 0007499872000002
最後に、判定信号Sjおよび遅延信号Sdについて説明する。
図3には、判定信号Sjおよび、判定信号Sjを遅延させた遅延信号Sdの波形がさらに示されている。実線は正常時における判定信号Sjおよび遅延信号Sdの波形であり、破線は短絡時における判定信号Sjおよび遅延信号Sdの波形である。遅延信号Sdは、フィルタ4の内部構成に応じて、第1または第2の出力例のような波形となり得る。
図3に示すように、短絡判定部3は、ターンオン動作中の時刻t2にて、ゲート電圧Vgにおけるミラー期間の消失を検出すると、Hレベルの判定信号Sjを出力する。図3の例では、短絡判定部3は、ミラー期間の消失が検出された時刻t2から時刻t5までの予め定められた期間、Hレベルの判定信号Sjを出力するように構成されている。ただし、短絡判定部3は、ミラー期間の消失が検出された時刻t2以降、Hレベルに固定された判定信号Sjを出力する構成してもよい。
フィルタ4の第1の出力例では、遅延信号Sdは、判定信号SjがLレベルからHレベルに遷移した時刻t2から緩やかに立ち上がる。遅延信号Sdはさらに、判定信号SjがLレベルに遷移した時刻t5から緩やかに立ち下がる。なお、遅延信号Sdの立ち上がり時間および立ち下がり時間は、フィルタ4の遅延時間によって決まる。遅延信号SdがHレベルとなる期間は、判定信号SjがHレベルとなる期間に比べて短くなる。
フィルタ4の第2の出力例は、第1の出力例に係る遅延信号Sdを整形したものである。具体的には、フィルタ4の内部において、第1の出力例に係る遅延信号Sdは比較器に入力され、比較器において予め定められた基準値REFと比較される。比較器は、第1の出力例に係る遅延信号Sdが基準値REF以上である場合にHレベルの遅延信号Sdを出力し、遅延信号Sdが基準値REFよりも小さい場合にLレベルの遅延信号Sdを出力するように構成されている。
その結果、第2の出力例では、遅延信号Sdは、判定信号Sjと同様に、一定期間Hレベルを示すパルス状の信号となる。ただし、遅延信号SdがHレベルに立ち上がるタイミングおよびLレベルに立ち下がるタイミングはそれぞれ、判定信号SjがHレベルに立ち上がるタイミングおよびLレベルに立ち下がるタイミングよりも遅くなる。
フィルタ4は、生成した遅延信号Sdを制御部2に出力する。制御部2は、Hレベルの遅延信号Sdに基づいて、半導体素子1が短絡状態であることを検出する。制御部2は、半導体素子1が短絡状態であることが検出されると、外部からの指令によらず、オフゲート電圧Vg_offを生成して半導体素子1のゲート電極1gに印加する。これにより、半導体素子1が高速にオフ状態に制御されるため、半導体素子1を高速に保護することができる。
実施の形態1に係る短絡判定部3によれば、半導体素子のセンスセルを必要としないため、センスセルおよび抵抗が付加されていない半導体素子に対しても適用することができ、かつ、半導体素子の短絡状態を簡易に判定することができる。さらに、半導体素子1が短絡している場合には、ターンオン動作中にミラー期間が存在しないため、ターンオン動作を開始してから速やかに半導体素子1の短絡状態を判定することができる。以上により、短絡判定部3は、幅広い半導体素子に適用でき、半導体素子1の短絡状態を簡易かつ高速に検出することができる。
ここで、ターンオン動作中、半導体素子1のゲート電極1gにノイズが印加される場合がある。あるいは、ターンオン動作中に制御部2が外部からオフ指令を受けたことに応答して半導体素子1のターンオフ動作が開始される場合がある。いずれの場合においても、ゲート電極1gにおいては、半導体素子1の正常時に取得される物理量とは異なる物理量が取得される。このような場合、短絡判定部3は、ゲート電圧Vgにおけるミラー期間が消失したものと判定し、誤ってHレベルの判定信号Sjを出力することが起こり得る。
図4は、半導体素子1のターンオン動作中にゲート電極1gにノイズが印加された場合における、ゲート電圧Vg、ゲート電流Ig、判定信号Sjおよび遅延信号Sdの時間変化を概略的に示す波形図である。なお、図4において、遅延信号Sdの第1の出力例は、図3に示した第1の出力例と同一のフィルタ4の出力信号に相当する。遅延信号Sdの第2の出力例は、図3に示した第2の出力例と同一のフィルタ4の出力信号に相当する。
図4の例は、時刻t0にて半導体素子1のターンオン動作が開始された後、時刻t1~t4のミラー期間中にゲート電極1gにノイズが印加された場合を想定している。
この場合、ミラー期間中のゲート電圧Vgおよびゲート電流Igの各々の波形には振動が生じている。この振動がノイズとして短絡判定部3に入力されることによって、短絡判定部3が誤動作を引き起こす可能性がある。
図4の例では、短絡判定部3は、ゲート電圧Vgおよび/またはゲート電流Igの振動を検出して半導体素子1が短絡状態であると判定し、Hレベルの判定信号Sjを出力する。通常、このような場合において短絡判定部3から出力される判定信号Sjは、瞬時的に短絡状態と誤認されたことによって、短パルスの信号となる。このときの判定信号Sjのパルス幅は、ミラー期間の長さT_millerよりも短い。
フィルタ4の第1の出力例では、フィルタ4は、短パルスの判定信号Sjを遅延させる。上述したように、フィルタ4は、ミラー期間よりも長い遅延時間を有している。したがって、フィルタ4の遅延時間は、判定信号Sjのパルス幅よりも長い。
遅延信号Sdは、判定信号SjがLレベルからHレベルに遷移した時刻t2から緩やかに立ち上がり、判定信号SjがLレベルに遷移した時刻t3から緩やかに立ち下がる。ただし、判定信号Sjのパルス幅が遅延時間よりも短いため、遅延信号SdはHレベルに達する前に減衰を開始する。よって、遅延信号Sdにはパルスが見られない。
フィルタ4の第2の出力例では、第1の出力例の遅延信号Sdと基準値REFとの比較に基づいて、遅延信号Sdが生成される。第1の出力例の遅延信号Sdは基準値REFよりも小さいため、第2の出力例の遅延信号Sdは時刻t2以降においてもLレベルに保たれている。
このようにミラー期間中に印加されたノイズに起因して誤って出力された判定信号Sjは、フィルタ4によって遅延または遮断される。そのため、誤った判定信号Sjが制御部2に入力されることが阻止される。これにより、制御部2が誤った判定信号Sjに基づいて半導体素子1をオフ状態に制御するという誤動作を防止することができる。
図5は、半導体素子1のターンオン動作中にターンオフ動作が開始された場合における、ゲート電圧Vg、ゲート電流Ig、判定信号Sjおよび遅延信号Sdの時間変化を概略的に示す波形図である。なお、図5において、遅延信号Sdの第1の出力例は、図3に示した第1の出力例と同一のフィルタ4の出力信号に相当する。遅延信号Sdの第2の出力例は、図3に示した第2の出力例と同一のフィルタ4の出力信号に相当する。
図5の例は、時刻t0にて半導体素子1のターンオン動作が開始された後、時刻t1~t4のミラー期間中の時刻t2にて、ターンオフ動作が開始された場合を想定している。
この場合、ゲート電圧Vgは、時刻t2以降、ミラー電圧Vmから急峻に減少し、オフゲート電圧Vg_offに到達する。ゲート電流Igは、時刻t2以降、急峻に減少して0に収束する。
なお、オンゲート抵抗6aとオフゲート抵抗6bとを別体とする第2の構成例(図2参照)ではゲート電流Igは0に収束するが、オンゲート抵抗6aとオフゲート抵抗6bとを共通とした場合には、時刻t2にてターンオフ動作が開始されると、ターンオン動作時とは逆向きにゲート電流Igが流れることになる。
このようにミラー期間中にターンオフ動作が開始されると、ゲート電圧Vgおよびゲート電流Igが急峻に変化するため、短絡判定部3は半導体素子1が短絡状態であると判定し、Hレベルの判定信号Sjを出力する。図4の例では、ターンオフ動作が開始された瞬間(時刻t2)に判定信号Sjが出力されている。
この判定信号Sjは、短絡判定が実行されるミラー期間中に発生した、物理量の急峻な変化が原因である。そのため、短絡判定の終了後、すなわちミラー期間の終了後にターンオフ動作が開始されても、判定信号Sjは出力されない。
また、短絡判定部3から出力される判定信号Sjは、瞬時的に短絡状態と誤認されたことによって、短パルスの信号となる。このときの判定信号Sjのパルス幅は、ミラー期間の長さT_millerよりも短い。
フィルタ4の第1の出力例では、フィルタ4は、短パルスの判定信号Sjを遅延させる。遅延信号Sdは、判定信号SjがLレベルからHレベルに遷移した時刻t2から緩やかに立ち上がり、判定信号SjがLレベルに遷移した時刻t3から緩やかに立ち下がる。ただし、判定信号Sjのパルス幅が遅延時間よりも短いため、遅延信号SdはHレベルに達する前に減衰を開始する。よって、遅延信号Sdにはパルスが見られない。
フィルタ4の第2の出力例では、第1の出力例の遅延信号Sdと基準値REFとの比較に基づいて遅延信号Sdが生成される。第1の出力例の遅延信号Sdは基準値REFよりも小さいため、第2の出力例の遅延信号Sdは時刻t2以降においてもLレベルに保たれている。
このようにミラー期間中のターンオフ動作に起因して誤って出力された判定信号Sjは、フィルタ4によって遅延または遮断されるため、誤った判定信号Sjが制御部2に入力されることが阻止される。これにより、制御部2が誤った判定信号Sjに基づいて半導体素子1をオフ状態に制御するという誤動作を防止することができる。
以上説明したように、ターンオン動作時のミラー期間中にゲート電極1gにノイズが印加された場合(図3参照)またはミラー期間中にターンオフ動作が開始された場合(図4参照)には、ゲート電極1gにおける物理量の急峻な変化に起因して、短絡判定部3がHレベルの判定信号Sjを誤って出力することがある。通常、この誤った判定信号Sjは短パルスの信号となり、判定信号SjにおけるHレベルの期間の長さはミラー期間の長さT_millerよりも短い。
実施の形態1に係る駆動回路100では、短絡判定部3と制御部2との間にフィルタ4を設け、かつ、フィルタ4の遅延時間の長さをミラー期間の長さT_millerよりも長くするように構成したことにより、短絡判定部3が誤って出力した判定信号Sjをフィルタ4によって遅延または遮断することができる。すなわち、フィルタ4の遅延時間をτとすると、遅延時間τと、式(1)に示すミラー期間の長さT_millerとの間には次式(3)に示す関係が成立している。
Figure 0007499872000003
実施の形態1に係る駆動回路100によれば、幅広い半導体素子に適用でき、半導体素子1の短絡状態を簡易かつ高速に検出可能に構成された駆動回路において、誤った判定信号に基づいた誤動作を抑制することができる。
なお、実施の形態1では、短絡判定部3が半導体素子1の正常時にLレベルの判定信号Sjを出力し、短絡時にHレベルの判定信号Sjを出力する構成例について説明したが、短絡判定部3は半導体素子1の正常時にHレベルの判定信号Sjを出力し、短絡時にLレベルの判定信号Sjを出力する構成としてもよい。
実施の形態2.
実施の形態2では、実施の形態1に係る駆動回路100(図1および図2参照)に適用されるフィルタ4の第1の構成例を説明する。
図6は、フィルタ4の第1の構成例を示す図である。図6に示すように、第1の構成例に係るフィルタ4は、抵抗R1およびコンデンサC1を有するRC回路である。抵抗R1およびコンデンサC1は、入力端子41とグランド11との間に直列に接続される。抵抗R1およびコンデンサC1の接続点は出力端子42に接続される。入力端子41は短絡判定部3から判定信号Sjを受ける。出力端子42は、判定信号Sjの遅延信号Sdを出力する。
第1の構成例では、入力端子41が受けた入力信号Aに対し、出力端子42から出力される遅延信号A’は、次式(4)のように表すことができる。
Figure 0007499872000004
ただし、R1は抵抗R1の抵抗値であり、C1はコンデンサC1の容量値であり、tは入力信号Aを受けた時点からの時間である。
式(4)中のR1×C1はRC回路の時定数に相当する。この時定数(R1×C1)をフィルタ4の遅延時間τとして、上記式(3)の関係を満たすようにR1,C1の値を設定することにより、実施の形態1で説明したフィルタ4の動作を実現することができる。なお、フィルタ4は、図6に示した構成に限定されず、複数の抵抗と複数のコンデンサとで構成されていてもよい。
図6の回路構成によれば、図4および図5の第1の出力例に示した遅延信号Sdを生成することができる。さらに図6の回路構成において、抵抗1およびコンデンサC1の接続点と出力端子42との間に比較器を接続することによって、フィルタ4は図4および図5の第2の出力例に示した遅延信号Sdを生成することができる。
実施の形態3.
実施の形態3では、実施の形態1に係る駆動回路(図1および図2参照)に適用されるフィルタ4の第2の構成例を説明する。
図7Aおよび図7Bは、フィルタ4の第2の構成例を示す回路図である。第2の構成例に係るフィルタ4は、少なくとも1つのRC回路と、フォトカプラ7とを有する。図7Aは、フォトカプラ7を駆動するための回路の構成例を示している。図7Bは、図7Aに示す回路に対して少なくとも1つのRC回路を追加した回路の構成例を示している。
第2の構成例に係るフィルタ4では、判定信号Sjを受ける入力端子41と、遅延信号Sdを出力する出力端子42とが電気的に絶縁されている。そのため、フィルタ4は、短絡判定部3と制御部2とを電気的に絶縁しながら、判定信号Sjの遅延信号Sdを制御部2に伝達することができる。
これによると、例えば、電力変換器においてハイサイド側(高電圧側)の半導体素子1のゲート電極1gに短絡判定部3が接続されている場合には、短絡判定部3と制御部2とを電気的に絶縁されるため、制御部2が高電圧を受けて破壊されることを防ぐことができる。通常、ハイサイド側の半導体素子1を駆動する場合には、制御部2は絶縁回路を備えることによって、外部からの入力とゲート電圧との電気的絶縁を確保している。そこで、フィルタ4内部にフォトカプラ7を設ける本構成例に代えて、制御部2にさらに判定信号用に絶縁回路を設け、当該絶縁回路がフィルタ4からの遅延信号Sdを受ける構成としてもよい。
図7Aに示すように、フォトカプラ7の一次側では、抵抗R2,R3およびMOSFET8は、電源電位VDDを供給する電源ノード15とグランド電位GND1を有するグランド12との間にこの順に直列に接続されている。抵抗R3の第1端子と第2端子との間には、フォトカプラ7の発光素子(発光ダイオード)が接続されている。抵抗R4および抵抗R5は、入力端子41とグランド12との間に直列に接続されている。抵抗R4および抵抗R5の接続点は、MOSFET8のゲートに接続されている。
フォトカプラ7の二次側において、受光素子は、電源電位VCCを供給する電源ノード13とグランド電位GND2を有するグランド14との間に接続される。受光素子の出力ノード71は出力端子42に接続されている。
入力端子41にHレベルの判定信号Sjを受けると、MOSFET8がオン状態となり、抵抗R2および抵抗R3に電流が流れる。抵抗R3の端子間電圧が基準電圧以上になると、フォトカプラ7が動作し、電源ノード13の電源電位VCCを出力ノード71に出力する。一方、入力端子41にLレベルの判定信号Sjを受けた場合には、MOSFET8がオフ状態となるため、フォトカプラ7は動作しない。この場合、フォトカプラ7は、グランド14のグランド電位GNDを出力ノード71に出力する。すなわち、フォトカプラ7は、Hレベルの判定信号Sjを受けたときに電源電位VCCの信号を出力し、Lレベルの判定信号Sjを受けたときにグランド電位GND2の信号を出力する。
図7Bに示す回路図では、フォトカプラ7の一次側にはコンデンサC2,C3が接続され、フォトカプラ7の二次側には抵抗R6およびコンデンサC4が接続されている。コンデンサC2は抵抗R3に並列接続される。コンデンサC3は抵抗R5に並列接続される。抵抗R6およびコンデンサC4は、出力ノード71とグランド14との間に直列に接続される。抵抗R6およびコンデンサC4の接続点は出力端子42に接続される。
コンデンサC2は、フォトカプラ7の一次側が受ける入力信号を遅延させるものである。入力信号の遅延における時定数はC2/(1/R2+1/R3)である。ただし、C2はコンデンサC2の容量値であり、R2は抵抗R2の抵抗値であり、R3は抵抗R3の抵抗値である。
コンデンサC3は、MOSFET8が受ける入力信号を遅延させるものである。入力信号の遅延における時定数はC3/(1/R4+1/R5)である。ただし、C3はコンデンサC3の容量値であり、R4は抵抗R4の抵抗値であり、R5は抵抗R5の抵抗値である。
抵抗R6およびコンデンサC4は、フォトカプラ7の出力ノード71から出力端子42に出力される出力信号を遅延させるものである。出力信号の遅延における時定数はR6×C4である。ただし、C4はコンデンサC4の容量値であり、R6は抵抗R6の抵抗値である。
図7Bの回路構成では、上記3つの時定数を用いてフィルタ4の遅延時間を設定することができる。なお、フィルタ4の遅延時間を設定するための構成は図7Bに示される構成に限定されず、上記3つの時定数のうちの少なくとも1つの時定数を用いてフィルタ4の遅延時間を設定するように構成されていてもよい。すなわち、図7Aに示す回路に対し、コンデンサC2,C3の少なくとも一方、および/または、抵抗R6およびコンデンサC4の直列回路を追加することによって、フィルタ4の遅延時間を設定することができる。
図7Bの回路構成によれば、図3の第1の出力例に示した遅延信号Sdを生成することができる。さらに図7Bの回路構成において、抵抗6およびコンデンサC4の接続点と出力端子42との間に比較器を接続することによって、図3の第2の出力例に示した遅延信号Sdを生成することができる。
なお、図7Bの回路構成から抵抗6およびコンデンサC4が除かれた構成では、フォトカプラ7自体が比較器に近い動作をするため、図3の第2の出力例に示した遅延信号Sdを生成することができる。ただし、フォトカプラ7の出力ノード71と出力端子42との間に比較器をさらに接続してもよい。
実施の形態4.
実施の形態4では、実施の形態1に係る駆動回路100に適用される短絡判定部3の第1の構成例を説明する。
図8は、図1に示した短絡判定部3の第1の構成例を示す図である。
図8に示すように、第1構成例に係る短絡判定部3は、ゲート電極物理量演算回路31(以下、単に「演算回路31」という)と、短絡判定回路32とを有する。
演算回路31は、半導体素子1のゲート電極1gに接続され、ゲート電極1gにおける物理量を取得する。演算回路31により取得される物理量は、例えば、ゲート電圧Vg、ゲート電流Ig、ゲート電圧Vgの微分信号およびゲート電荷量Qgを含む。ゲート電圧Vgの微分信号は、ゲート電圧Vgを時間微分することにより求めることができる。ゲート電荷量Qgは、ゲート電流Igを時間積分することにより求めることができる。これらの物理量には、遅延処理、微分処理または積分処理がさらに施されてもよい。
短絡判定回路32は、演算回路31により取得される物理量に基づいて、半導体素子1が短絡状態であるか否かを判定し、判定結果を示す判定信号Sjをフィルタ4に出力する。
図9を用いて、図8に示した演算回路31により検出される物理量の一例を説明する。
図9は、ゲート電圧Vgの微分信号およびゲート電荷量Qgの時間変化を概略的に示す波形図である。図9では、正常時における波形を実線で示すとともに、短絡時における波形を破線で示している。
正常時のゲート電圧Vgにはミラー期間がみられる(図3参照)。そのため、図9に示すように、正常時の微分信号は、オン指令を受けた時刻t0からミラー期間の開始前まで一定値を維持した後、ミラー期間中に一旦ゼロになる。その後、微分信号は、ミラー期間の終了後に再び上昇してからゼロに収束する。
一方、短絡時のゲート電圧Vgは、時刻t0以降、単調に増大して、オンゲート電圧Vg_onに到達する。そのため、図9に示すように、微分信号は、時刻t0の直後から一定値を保ち、その後に減少してゼロに収束する。
正常時のゲート電流Igは、オン指令を受けた時刻t0にて急峻に上昇した後、下降に転じる。ゲート電流Igはミラー期間中に一定値を維持した後、再び下降してゼロに収束する(図3参照)。そのため、図9に示すように、正常時におけるゲート電荷量Qgは、時刻t0以降、徐々に上昇して一定値に収束する。
一方、短絡時のゲート電流Igは、時刻t0にて急峻に上昇した後、下降に転じてゼロに収束する(図3参照)。そのため、図9に示すように、短絡時におけるゲート電荷量Qgは、時刻t0以降、上昇して一定値に収束するが、その収束値は正常時よりも小さい値となる。
図9に示されるように、ゲート電圧Vgの微分信号およびゲート電荷量Qgにおいても、ミラー期間の有無によって波形に差異が現れる。したがって、短絡判定回路32は、検出した物理量の波形について正常時の波形に対する差異を検出することにより、半導体素子1が短絡状態であると判定することができる。
なお、ミラー期間中にゲート電極1gにノイズが印加された場合には、ミラー期間中のゲート電圧Vgおよびゲート電流Igに振動が生じる(図4参照)。ゲート電圧Vgの微分信号およびゲート電荷量Qgの波形においても、ミラー期間中に振動が生じるため、短絡判定回路32は、この振動に起因して、半導体素子1が短絡状態であると誤って判定する場合がある。ただし、上述したように、短絡判定回路32から出力される誤った判定信号Sjは、フィルタ4によって遅延または遮断される。よって、誤った判定信号Sjに基づいた制御部2の誤動作を防止することができる。
図10は、半導体素子1のターンオン動作中にターンオフ動作が開始された場合における、ゲート電圧Vgの微分信号およびゲート電荷量Qgの時間変化を概略的示す波形図である。ミラー期間中の時刻t2にターンオフ動作が開始された場合、ミラー期間中のゲート電圧Vgおよびゲート電流Igが急峻に減少する(図5参照)。そのため、図10に示すように、ゲート電圧Vgの微分信号の波形においても、ミラー期間中に急峻な低下が現れる。一方、ゲート電荷量Qgは、時刻t2にて上昇を停止した後、一定値を維持する。
短絡判定回路32は、微分信号およびゲート電荷量Qgの急峻な変化に起因して、半導体素子1が短絡状態であると誤って判定する場合がある。ただし、上述したように、短絡判定回路32から出力される誤った判定信号Sjは、フィルタ4によって遅延または遮断される。よって、誤った判定信号Sjに基づいた制御部2の誤動作を防止することができる。
実施の形態5.
実施の形態5では、実施の形態1に係る駆動回路100(図1および図2参照)に適用される短絡判定部3の第2の構成例を説明する。
図11は、短絡判定部3の第2の構成例を示す図である。
図11に示すように、第2の構成例に係る短絡判定部3は、第1ゲート電極物理量演算回路31a(以下、単に「第1演算回路31a」という)と、第2ゲート電極物理量演算回路31b(以下、単に「第2演算回路31b」という)と、第1比較器33aと、第2比較器33bと、論理積(AND)回路34とを有する。
第1演算回路31aは、半導体素子1のゲート電極1gに接続され、ゲート電極1gにおける第1の物理量を取得する。第1演算回路31aにより取得される第1の物理量は、例えば、ゲート電圧Vg、ゲート電流Ig、ゲート電圧Vgの微分信号およびゲート電荷量Qgのうちのいずれかである。
第1比較器33aは、第1演算回路31aにより取得された第1の物理量と、第1基準値REF1とを比較し、比較結果を示す信号Sc1を出力する。例えば、第1の物理量がゲート電圧Vgの微分信号である場合、第1比較器33aは、第1の物理量が第1基準値REF1より大きい場合、Hレベルの信号Sc1を出力し、第1の物理量が第1基準値REF1以下の場合、Lレベルの信号Sc1を出力する。
第2演算回路31bは、半導体素子1のゲート電極1gに接続され、ゲート電極1gにおける第2の物理量を取得する。第2演算回路31bにより取得される第2の物理量は、第1の物理量とは異なる物理量であり、例えば、ゲート電圧Vg、ゲート電流Ig、ゲート電圧Vgの微分信号およびゲート電荷量Qgのうちのいずれかである。
第2比較器33bは、第2演算回路31bにより取得された第2の物理量と、第2基準値REF2とを比較し、比較結果を示す信号Sc2を出力する。例えば、第2の物理量がゲート電荷量Qgである場合、第2比較器33bは、第2の物理量が第2基準値REF2より小さい場合、Hレベルの信号Sc2を出力し、第2の物理量が第2基準値REF2以上の場合、Lレベルの信号Sc2を出力する。
AND回路34は、第1比較器33aの出力信号Sc1と、第2比較器33bの出力信号Sc2との論理積を演算することにより、判定信号Sjを生成する。第1比較器33aの出力信号Sc1および第2比較器33bの出力信号Sc2がともにHレベルである場合、AND回路34は、半導体素子1が短絡状態であると判定し、Hレベルの判定信号Sjを出力する。それ以外の場合、AND回路34は、Lレベルの判定信号Sjを出力する。本構成例では、ゲート電圧Vgの微分信号が第1基準値REF1より大きく、かつ、ゲート電荷量Qgが第2基準値REF2より小さい場合に、AND回路34は、半導体素子1が短絡状態であると判定し、Hレベルの判定信号Sjを出力する。なお、AND回路34は、NAND回路の組合せによって構成されていてもよい。
このように第2の構成例に係る短絡判定部3は、第1および第2の物理量の双方が予め定められた条件を満たしたときに(信号Sc1,Sc2がともにHレベルのときに)、半導体素子1が短絡状態であると判定する。すなわち、短絡判定部3は、第1および第2の物理量の相関関係に基づいて、半導体素子1の短絡状態を判定するように構成されている。
なお、第2の構成例に係る短絡判定部3においても、ターンオン動作時のミラー期間中にノイズが印加される、または、ターンオフ動作が開始されることによって、上記2つの物理量の相関関係が急峻に変化した場合、誤った判定信号Sjを出力する可能性がある。この誤った判定信号Sjは、後段のフィルタ4によって減衰または遮断されるため、制御部2に入力されることが阻止される。これにより、制御部2が誤った判定信号Sjに基づいて半導体素子1をオフ状態に制御するという誤動作を防止することができる。
実施の形態6.
実施の形態6は、実施の形態1に係る半導体装置を電力変換装置に適用したものである。以下、三相インバータに本開示を適用した場合について説明する。
図12は、実施の形態6に係る電力変換装置を適用した電力変換システムの構成を示すブロック図である。
図12に示すように、電力変換システムは、電源1000と、電力変換装置2000と、負荷3000とを備える。電源1000は、直流電源であり、電力変換装置2000に直流電力を供給する。電源1000は種々の物で構成することが可能であり、例えば、直流系統、太陽電池、蓄電池で構成することができる。あるいは、電源1000を、交流系統に接続された整流回路またはAC/DCコンバータで構成することとしてもよい。また、電源1000を、直流系統から供給される力流電力を負荷3000が使用可能な電力に変換するDC/DCコンバータによって構成することとしてもよい。
電力変換装置2000は、電源1000と負荷3000との間に接続された三相インバータであり、電源1000から供給された直流電力を三相の交流電力に変換して負荷3000に供給する。電力変換装置2000は、図12に示すように、直流電力を交流電力に変換する主変換回路2010と、主変換回路2010を制御するための制御信号を主変換回路2010に出力する制御回路2030とを有する。
負荷3000は、電力変換装置2000から供給される交流電力によって駆動される三相の電動機であり、例えば、ハイブリッド自動車、電気自動車、鉄道車両、エレベーターもしくは空調機向けの電動機として用いられる。
以下、電力変換装置2000の詳細を説明する。主変換回路2010は、スイッチング素子を備えており(図示せず)、スイッチング素子がスイッチングすることによって、電源1000から供給される直流電力を交流電力に変換し、負荷3000に供給する。主変換回路2010の具体的な回路構成は種々のものがあるが、本実施の形態にかかる主変換回路2010は2レベルの三相フルブリッジ回路であり、6つのスイッチング素子とそれぞれのスイッチング素子に逆並列された6つの還流ダイオードから構成することができる。主変換回路2010は、各スイッチング素子および各スイッチング素子を駆動する駆動回路を有する半導体装置2020を備える。半導体装置2020に備えられる各スイッチング素子および各駆動回路は、上述した実施の形態1に係る半導体装置が有する半導体素子1および駆動回路100である。6つのスイッチング素子は2つのスイッチング素子ごとに直列接続され上下アームを構成し、各上下アームはフルブリッジ回路の各相(U相、V相、W相)を構成する。そして、各上下アームの出力端子、すなわち主変換回路2010の3つの出力端子は、負荷3000に接続される。
制御回路2030は、負荷3000に所望の電力が供給されるよう主変換回路2010のスイッチング素子を制御する。具体的には、負荷3000に供給すべき電力に基づいて主変換回路2010の各スイッチング素子がオン状態となるべき時間(オン時間)を算出する。例えば、出力すべき電圧に応じてスイッチング素子のオン時間を変調するPWM制御によって主変換回路2010を制御することができる。そして、各時点においてオン状態となるべきスイッチング素子にはオン信号を、オフ状態となるべきスイッチング素子にはオフ信号が出力されるよう、主変換回路2010が備える駆動回路に制御指令(制御信号)を出力する。駆動回路は、この制御信号に従い、各スイッチング素子のゲート電極にオン信号又はオフ信号を駆動信号として出力する。
実施の形態6による電力変換装置では、主変換回路2010を構成する半導体装置2020として実施の形態1に係る半導体装置を適用するため、実施の形態1と同様、半導体素子の短絡状態を簡素な回路で検出することができる。
実施の形態6では、2レベルの三相インバータに本開示を適用する例を説明したが、本開示は、これに限られるものではなく、種々の電力変換装置に適用することができる。本実施の形態6では、2レベルの電力変換装置としたが3レベルやマルチレベルの電力変換装置であっても構わないし、単相負荷に電力を供給する場合には単相のインバータに本開示を適用しても構わない。また、直流負荷等に電力を供給する場合にはDC/DCコンバータまたはAC/DCコンバータに本開示を適用することも可能である。
また、本開示を適用した電力変換装置は、上述した負荷が電動機の場合に限定されるものではなく、例えば、放電加工機やレーザー加工機、又は誘導加熱調理器や非接触給電システムの電源装置として用いることもでき、さらには太陽光発電システムや蓄電システム等のパワーコンディショナーとして用いることも可能である。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 電力用半導体素子、1c コレクタ電極、1e エミッタ電極、1g ゲート電極、2 制御部、3 短絡判定部、4 フィルタ、5 バッファ回路、6a オンゲート抵抗、6b オフゲート抵抗、7 フォトカプラ、8 MOSFET、11,12,14 グランド、13,15 電源ノード、31 ゲート電極物理量演算回路、31a 第1ゲート電極物理量演算回路、31b 第2ゲート電極物理量演算回路、32 短絡判定回路、33a 第1比較器、33b 第2比較器、34 AND回路、41 入力端子、42 出力端子、100 駆動回路、1000 電源、2000 電力変換装置、2010 主変換回路、2020 半導体装置、2030 制御回路、3000 負荷、R1~R6 抵抗、C1~C4 コンデンサ。

Claims (9)

  1. ゲート電極、第1の主電極および第2の主電極を有する電力用半導体素子を駆動する駆動回路であって、
    外部から受ける指令に基づいて、前記電力用半導体素子の開閉状態を制御するための制御部と、
    前記電力用半導体素子のターンオン動作時において前記電力用半導体素子が短絡状態か否かを判定し、判定結果を示す判定信号を出力する短絡判定部と、
    前記短絡判定部から前記判定信号を受け、前記判定信号の遅延信号を生成して前記制御部に出力するフィルタとを備え、
    前記フィルタにおける遅延時間は、前記電力用半導体素子のターンオン動作時におけるミラー期間の長さよりも長くなるように設定される、電力用半導体素子の駆動回路。
  2. 前記制御部と前記ゲート電極との間に接続されるオンゲート抵抗をさらに備え、
    前記フィルタの前記遅延時間をτとし、前記制御部から前記ゲート電極に印加されるオンゲート電圧をVg_onとし、前記電力用半導体素子のミラー電圧をVmとし、前記ゲート電極および前記第1の主電極間の寄生容量に蓄積される電荷量をQgcとし、前記オンゲート抵抗の抵抗値をRg_onとすると、前記遅延時間は下記式(1)で表される関係式を満足する、請求項1に記載の電力用半導体素子の駆動回路。
    Figure 0007499872000005
  3. 前記フィルタは、抵抗およびコンデンサを有するRC回路を含み、
    前記遅延時間は、前記RC回路の時定数を用いて設定される、請求項1または2に記載の電力用半導体素子の駆動回路。
  4. 前記フィルタは、
    前記判定信号を受ける入力端子と、
    前記遅延信号を出力する出力端子と、
    前記入力端子および前記出力端子との間に接続されるフォトカプラとをさらに含み、
    前記抵抗および前記コンデンサは、前記入力端子と前記フォトカプラとの間、および前記フォトカプラと前記出力端子との間の少なくとも一方に接続される、請求項3に記載の電力用半導体素子の駆動回路。
  5. 前記短絡判定部は、前記ゲート電極に接続されており、前記ターンオン動作時に前記ゲート電極において取得される少なくとも1つの物理量に基づいて、前記電力用半導体素子が短絡状態か否かを判定する、請求項1から4のいずれか1項に記載の電力用半導体素子の駆動回路。
  6. 前記少なくとも1つの物理量は、第1の物理量および第2の物理量を含み、
    前記短絡判定部は、前記第1の物理量および前記第2の物理量の相関関係に基づいて、前記電力用半導体素子が短絡状態か否かを判定する、請求項5に記載の電力用半導体素子の駆動回路。
  7. 前記電力用半導体素子は、シリコン、シリコンカーバイド、ガリウムナイトライド、および酸化ガリウムのいずれかを材料とする素子である、請求項1から6のいずれか1項に記載の電力用半導体素子の駆動回路。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載の駆動回路および電力用半導体素子を備える、半導体装置。
  9. 請求項1から7のいずれか1項に記載の駆動回路および電力用半導体素子を有し、入力される電力を変換して出力する主変換回路と、
    前記主変換回路を制御するための制御信号を前記主変換回路に出力する制御回路とを備える、電力変換装置。
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