JP7495783B2 - 収納容器 - Google Patents

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Description

本発明は、各種の液状物、半固形物、粉状物、粒状物を収納するための合成樹脂製の収納容器に関するものである。
各種の液状物、半固形物、粉状物、粒状物等を収納するための容器として、容器本体の中央上部に注出部材(所謂、スパウトや手動式のポンプ等)を設けた合成樹脂製の収納容器が用いられている。たとえば、シャンプーやボディーソープを収納するための容器として、特許文献1の如く、容器本体が合成樹脂によって先端部を次第に小径になるように絞り込んだ有底の筒状に形成されており、その容器本体の上部に手動式のポンプ機構を設けた収納容器が知られている。
特開2006-123985号公報
しかしながら、特許文献1の如き従来の合成樹脂製の収納容器は、容器本体が合成樹脂によって曲面を有する形状に一体的に形成されたものであり、全体的な装飾(たとえば、木目調の装飾)を施しにくいので、必ずしも美観に優れているとは言い難い。また、特許文献1の如き従来の収納容器は、合成樹脂によって一体的に形成されているので、廃棄後の燃焼時に多くのCOを排出させるため、廃棄時の環境負荷が大きい、という不具合もある。
本発明の目的は、上記従来の収納容器が有する問題点を解消し、美観に優れている上、廃棄後の燃焼時の環境負荷が小さい収納容器を提供することにある。
本発明の内、請求項1に記載された発明は、容器本体の上部に注出部材が設けられた液状物、半固形物、粉状物、粒状物を収納するための合成樹脂製の収納容器であって、前記容器本体が、周面を形成するための筒状の周面形成部材と、底面を形成するための平板状の底面形成部材と、上面を形成するための上面形成部材とを接合してなるものであり、前記周面形成部材が、表層および内層からなる二層の積層構造を有するものであり、それらの表層および内層が、いずれも、表面をアセチル化処理した植物由来材の粒子および相溶化剤を添加したポリオレフィンを主成分とする合成樹脂によって形成されているとともに、前記表層における合成樹脂中の植物由来材の含有量が20質量%以上50質量%以下であり、かつ、前記内層における合成樹脂中の植物由来材の含有量が10質量%以上40質量%以下であり、なおかつ、前記表層における合成樹脂中の植物由来材の含有量が、前記内層における合成樹脂中の植物由来材の含有量よりも多くなっていることを特徴とするものである。
なお、植物由来材とは、各種の木質材、竹、竹炭、食品残渣からなるセルロース、あるいはそれらの混合物のことである。
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載された発明において、前記周面形成部材の表層に、上下方向に沿って多数の筋状の凹部が形成されていることを特徴とするものである。
請求項1に係る収納容器は、周面形成部材が筒状であるので、外周面(正面、背面、左右の側面等)に印刷や一体的な装飾を施し易いため、美観に優れている。
また、請求項1に係る収納容器は、周面形成部材が二層以上の積層構造を有しているため、内側の層の形成材料として、リサイクルした合成樹脂や植物由来材を添加した合成樹脂等を用いることができるので、環境負荷が小さい。
周面形成部材の表層を植物由来材の粒子を添加した合成樹脂(以下、植物含有樹脂という)によって形成した請求項1に係る収納容器は、その植物含有樹脂がカーボンニュートラルな性質(燃やしても大気中のCOの増減に影響を与えない性質)を有しているため、廃棄後の燃焼時の環境負荷がきわめて小さい上、安価かつ容易に製造することができる上、表層に植物由来材を含むため、質感(木質感等)があり美観に優れる。
周面形成部材の内層を植物由来材の粒子を添加した合成樹脂(以下、植物含有樹脂という)によって形成した請求項1に係る収納容器は、その植物含有樹脂がカーボンニュートラルな性質を有しているため、廃棄後の燃焼時の環境負荷がきわめて小さい。
また、請求項2に係る収納容器は、周面形成部材の表層に、上下方向に沿って多数の筋状の凹部が形成されているため、安価な構成により木質材に近い外観を醸し出すことが可能である。
第1実施形態の収納容器1の斜視図である。 第1実施形態の収納容器1の正面図である。 第1実施形態の収納容器1の鉛直断面図(図2におけるA-A線断面図)である。 第1実施形態の収納容器1の水平断面図(図2におけるB-B線断面図)である。 周面形成用部材の水平断面を拡大して示す説明図である。 周面形成用部材を成形する方法を示す説明図である。 第2実施形態の収納容器11の鉛直断面図である。
本発明に係る収納容器は、容器本体の上部に注出部材が設けられた合成樹脂製のものであって、本体容器が、周面を形成するための筒状の周面形成部材と、底面を形成するための平板状の底面形成部材と、上面を形成するための上面形成部材とを接合することによって形成されていることを特徴としている。本発明に係る収納容器(周面形成部材、底面形成部材、上面形成部材)を形成するための合成樹脂としては、ポリエステル、ポリアミド、ポリアクリル、ポリオレフィン等を用いることができるが、それら合成樹脂の中でも、ポリオレフィンを用いると、製造が容易なものとなる上、廃棄時の環境負荷が小さくなるので好ましい。そのようなポリオレフィンとしては、ポリプロピレン、LLDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)等の低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンを、単独で、あるいは、それらの内の2種以上を混合して用いることができる。
また、本発明に係る収納容器は、周面形成部材を二層以上の積層構造を有するものとすると、周面形成部材の内側の層、周面形成部材の外側の層のいずれか、または両方を形成する材料として、リサイクルした合成樹脂や植物含有樹脂等を用いることが可能となり、環境負荷を小さくすることができるので好ましい。周面形成部材の内側の層と周面形成部材の外側の層のいずれにも植物含有樹脂を用いると、効率的に環境負荷を低減できるので非常に好ましい。周面形成部材の内側の層または周面形成部材の外側の層のいずれかのみに植物含有樹脂を用いることもできる。周面形成部材の内側の層の形成材料としては、耐水性、バリア性、シール性の強い樹脂を用いることが好ましい。周面形成部材の外側の層は、周面形成部材の内側の層よりも植物性由来材を多くした方が好ましく、そのように、より質感(木質感等)のある植物含有樹脂を外部に用いることで、収納容器の機能性と美観と環境負荷を両立することが可能となる。
なお、周面形成部材は、二層のものに限定されず、リサイクルした合成樹脂や植物由来材を添加した合成樹脂からなる層の表裏を非リサイクル樹脂によって挟み込んだ三層以上の積層構造を有するものでも良い。さらに、本発明に係る収納容器は、周面形成部材の表層以外の層を植物含有樹脂によって形成すると、環境負荷がきわめて小さくなる上、安価かつ容易に製造することができるのでより好ましい。
さらに、底面形成部材、上面形成部材、注出部材の形成材料としても、植物含有樹脂を用いることができ、容器全体として植物含有樹脂の割合を高めることで、より環境負荷を小さくすることができる。
上記の如く、収納容器の表層もしくは内層を植物含有樹脂によって形成する場合には、合成樹脂として、各種の樹脂を用いることができるが、ポリオレフィンを主成分とするポリオレフィン系樹脂(すなわち、ポリオレフィンの比率が概ね80質量%以上である樹脂)を用いると、収納容器の製造が容易なものとなるので好ましい。また、そのようなポリオレフィンとしては、ポリプロピレン、LLDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)等の低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンを、単独で、あるいは、それらの内の2種以上を混合して用いることができる。加えて、ポリオレフィンとして、LLDPEを用いると、合成樹脂と植物由来材の粒子との馴染み(親和性)が良好なものとなり、周面形成部材の内部にボイドやクラックがきわめて形成されにくくなるので好ましい。
収納容器の表層もしくは内層を植物含有樹脂によって形成する場合には、合成樹脂中に充填する植物由来材の粒子として、木質材、竹、竹炭、食品残渣からなるセルロース、あるいはそれらの混合物を粒子状に粉砕したものを好適に用いることができる。また、植物由来材として木質材を利用する場合には、スギ、ヒノキ、パイン(松)、スプルース等の針葉樹や、ローズウッド、カリン、チーク、マホガニー、ウォールナット、ナラ(オーク)、ブナ、タモ、キリ、サクラ、ラワン、カバ等の広葉樹、あるいはそれらを混合したものを好適に用いることができる。そのような植物由来材の粒子の中でも、スギを粒子状に粉砕したものを用いると、合成樹脂中での植物由来材の粒子の分散性がきわめて良好なものとなり、均一に分散しやすくなるので好ましい。
加えて、上述した植物由来材の粒子の大きさは、特に限定されないが、粒子径の最大径が10~500μmであると、合成樹脂と混ざりやすくなり、収納容器を成形した際に、斑のない均一な物性を有する収納容器が得られるので好ましく、粒子径が20~100μmであるとより好ましく、粒子径が40~60μmであると特に好ましい。なお、粒子の最大径は、数平均径として、顕微鏡の画像解析により得ることができ、粒子100点の直径(粒子が円形でない場合には粒子径の長さが最も長くなる径)の平均値を採用することができる。また、植物由来材の粒子として、表面をアセチル化処理(アセチレンによる処理等)した粒子を用いると、合成樹脂中での分散性が一段と良好なものとなるので好ましい。さらに、植物由来材の粒子として針状のものを用いると、収納容器の強度が良好なものとなるので特に好ましい。
また、本発明において植物由来材の粒子は、合成樹脂に対して、1~70質量%の割合で添加すると好ましい。植物由来材の粒子の添加量が1質量%未満であると、成形された収納容器を廃棄する際の環境負荷が大きくなるので好ましくない。反対に、植物由来材の粒子の添加量が70質量%を上回ると、合成樹脂と混ざりにくくなって成形しにくくなる上、合成樹脂本来の特性が発現されにくくなるので好ましくない。植物由来材の粒子の含有量は、周面形成部材の内側の層に植物由来材を含める場合には10質量%以上60質量%以下が好ましく、10質量%以上40質量%以下であると特に好ましい。周面形成部材の外側の層に植物由来の材料を含める場合には20質量%以上70質量%以下であることが好ましく、20質量%以上50質量%以下であると特に好ましい。また、周面形成部材の内側の層と周面形成部材の外側の層とを比較した場合に、外側の層に植物由来材が多く含まれていることが好ましい。底面形成部材、上面形成部材、注出部材に植物由来材を含める場合には、含有量を10質量%以上60質量%以下とすることができる。
さらに、植物含有樹脂中には、植物由来材の粒子とともに、相溶化剤を添加することも可能である。かかる相溶化剤としては、ワックス成分、界面活性剤、酸変性樹脂組成物、脂肪族エステル化合物、多価アルコールエステル、フマル酸、マレイン酸、クエン酸、ステアリン酸、ポリアルキレングリコール等を好適に用いることができる。加えて、それらの相溶化剤の中でも、酸変性樹脂組成物を用いるのがより好ましく、酸変性ポリオレフィン(マレイン酸変性ポリエチレンやマレイン酸変性ポリプロピレン等)を用いるのが特に好ましい。そのように相溶化剤を添加することによって、植物含有樹脂中での植物由来材の粒子の分散性が一段と良好なものとなる。さらに、相溶化剤を添加する際には、相溶化剤の添加量を、0.1~30重量%に調整すると、合成樹脂と植物由来材の粒子との親和性が良好なものとなり、収納容器の内部にボイドやクラックが形成されにくくなるので好ましい。加えて、植物含有樹脂中には、必要に応じて防カビ剤を添加することも可能である。
以下、本発明に係る収納容器について、実施例によって詳細に説明するが、本発明は、かかる実施例の態様に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更することが可能である。
[第一実施形態]
<収納容器の構造>
図1~4は、本発明に係る収納容器の一実施形態を示したものであり、第一実施形態の収納容器1は、樹脂によって形成された縦長な直方体状の本体容器2と、後述する植物含有樹脂混合物Aによって形成された注出部材3とによって形成されている。そして、本体部材2は、周面を形成するための筒状の周面形成部材4と、底面を形成するための平板状の底面形成部材5と、上面を形成するための上面形成部材6とを接合することによって形成されている。
周面形成部材4は、中空な四角柱状で1.5mmの厚みを有する内層体4aの外周を、同様に中空な四角柱状で1.5mmの厚みを有する外層体4bで覆った二層構造を有しており、左右の幅×前後の奥行き×高さ=50mm×50mm×150mmの大きさを有している。また、周面形成部材4の外層体4bは、後述する植物含有樹脂混合物Bによって形成されており、周面形成部材4の内層体4aは、後述する植物含有樹脂混合物Aによって形成されている。さらに、周面形成部材4の外層体4bの表面には、図5の如く、長手方向に沿って微細な多数(横幅10mm当たり30本)の筋状の凹部(深さ=0.1~0.5mm)10,10・・が形成されており、それらの筋状の凹部10,10・・によって木質調の装飾が施された状態になっている。
また、図6は、上記した周面形成部材4の製造方法の一例を示したものであり、周面形成部材4を成形する際には、第一押出機A、第二押出機B、および、ロ字状の吐出孔を有するダイD等を備えた溶融押出装置Eを利用する。そして、外層体4bを形成するための下記の植物含有樹脂混合物Bを第一押出機Aに投入するとともに、内層体4aを形成するための下記の植物含有樹脂混合物A中に相溶化剤および植物由来材の粒子を添加してなる植物含有樹脂(たとえば、以下のような組成で植物由来材の粒子を添加してなるもの)を第二押出機Bに投入し、第一押出機A、第二押出機Bとも、150~230℃の成形温度で溶融混練した後、ダイDから内外二重の積層状態で共押出しする。
[植物含有樹脂混合物Aの組成]
・直鎖状低密度ポリエチレン 77重量部
・木質材(スギを乾燥させたもの)を粉砕してなる粒子 20質量部
・マレイン酸変性ポリプロピレン(相溶加剤) 2.5重量部
[植物含有樹脂混合物Bの組成]
・直鎖状低密度ポリエチレン 57重量部
・木質材(スギを乾燥させたもの)を粉砕してなる粒子 40質量部
・マレイン酸変性ポリプロピレン(相溶加剤) 2.5重量部
そして、上記の如く、ダイDから溶融押出しされた積層構造(内層体4aが外層体4bで覆われた二層構造)を有する筒状で長尺な成形品を、押出し直後に、ダイDの後方に設置された水冷(水温=20℃)用の冷却水槽Cを通過させて急冷することによって固化させる。しかる後、その固化した長尺な成形品を、所定の長さ(200mm)毎にカッターGで裁断することによって、筒状(四角柱状)の周面形成部材4,4・・を得る。
一方、底面形成部材5は、植物含有樹脂Aによって一体的に形成されており、左右の幅×前後の奥行き=47mm×47mmの矩形の底板の周囲に、幅=10mmの折り返し片8が上向きの直交状に設けられている。また、底板および折り返し片8とも、2.0mmの厚さを有している。
また、上面形成部材6も、底面形成部材5と同じ植物含有樹脂Aによって一体的に形成されている。そして、底面形成部材5と同じ大きさ(左右の幅×前後の奥行き=47mm×47mm)の矩形の天板の周囲に、幅=10mmの折り返し片7が下向きの直交状に設けられている。また、天板および折り返し片7とも、約2.0mmの厚さを有している。さらに、上面形成部材6の天板の中央(左右および前後における中央)には、抽出部材3が一体的に設けられている。当該抽出部材3は植物含有樹脂Aからなり、内径=10mmφ×厚さ=2.0mm×高さ=15mmの円筒状に形成されており、上部の外周には、ネジ山が形成されている。そして、そのネジ山を利用して、内周にネジ溝を形成した蓋部材9が固着(螺着)されている。
そして、収納容器1は、底部においては、周面形成部材4の内部に、底面形成部材5の折り返し片8を挿入して、その折り返し片8の外面と周面形成部材4の内面とを当接させて、周面形成部材4の外側および折り返し片8の内側から所定の温度(約200℃)に加熱した熱板Pを押し付けて、両者を熱融着(ヒートシール)させることによって、周面形成部材4に底面形成部材5が固着されている。
一方、上部においては、周面形成部材4の内部に、上面形成部材6の折り返し片7を挿入して、その折り返し片7の外面と周面形成部材4の内面とを当接させた状態で、周面形成部材4の外側から所定の温度(約200℃)に加熱した熱板Pを押し付けて、両者を熱融着させることによって、周面形成部材4に上面形成部材6が固着されている。
[第二実施形態]
図7は、本発明に係る収納容器の第2実施形態を示したものであり、収納容器11は、植物含有樹脂によって形成された縦長な直方体状の本体容器12と、植物含有樹脂1によって形成された上面形成部材16とによって形成されている。周面形成部材4の外層体4bは、上記の植物含有樹脂混合物Bによって形成されており、周面形成部材4の内層体4aは、上記の植物含有樹脂混合物Aによって形成されている。
収納容器11の上面形成部材16は、略四角錐状に形成されており、その中央の上部に抽出部材3が一体的に設けられている。また、下端の周縁には、折り返し片17が一体的に設けられている。そして、収納容器11の上部においては、上面形成部材16の折り返し片17の外面を周面形成部材4の内面に当接させた状態で、周面形成部材4の外側から超音波を加えて、折り返し片17を周面形成部材4の内面に接合(すなわち、超音波接合)させることによって、周面形成部材4の上部に上面形成部材16が固着されている。なお、上面形成部材16の折り返し片17の上端際の外側には、周面形成部材4内に上面形成部材16が入り込みすぎるのを防止するためのストッパ21が設けられている。
一方、収納容器11の底部においては、周面形成部材4の内部に、底面形成部材15の折り返し片18を挿入して、当該折り返し片18の外面を周面形成部材4の内面に当接させた状態で、周面形成部材4の外側から超音波を加えて、折り返し片18を周面形成部材4の内面に接合させることによって、周面形成部材4の底部に底面形成部材5が固着されている。なお、底面形成部材15の折り返し片18の基端の外側には、周面形成部材4内に底面形成部材15が入り込みすぎるのを防止するためのストッパ22が設けられている。
<各実施形態の収納容器の効果>
収納容器1および収納容器11は、上記の如く、本体容器2が、周面を形成するための筒状の周面形成部材4と、底面を形成するための平板状の底面形成部材5,15と、上面を形成するための上面形成部材6,16とを接合してなるものであるため、外周面(正面、背面、左右の側面等)に印刷や一体的な装飾を施し易いため、美観に優れている。
また、収納容器1および収納容器11は、周面形成部材4が二層の積層構造を有しているとともに、周面形成部材4の内層体4aがカーボンニュートラルな性質(燃やしても大気中のCOの増減に影響を与えない性質)を有する植物含有樹脂(すなわち、植物由来材の粒子を添加した合成樹脂)によって形成されているため、環境負荷がきわめて小さい上、安価かつ容易に製造することができる。
さらに、収納容器1および収納容器11は、周面形成部材4の表層に、上下方向に沿って多数の筋状の凹部10,10・・が形成されているため、安価な構成により木質材に近い外観を醸し出すことができる。
また、収納容器1は、上面形成部材6が平面状であるため、特殊な成形部材が少なく、容易に製造ができる点で優れている。一方、収納容器11は、上面形成部材16が水平方向に対して斜めに形成されているため、内容物を注ぎやすい上、各構成部材が超音波によって植物由来材料に熱ダメージを与えることなく接合されているため、劣化しにくい点等で優れている。
<収納容器の変更例>
本発明に係る収納容器は、上記した実施形態の態様に何ら限定されるものではなく、本体容器(周面形成部材、底面形成部材、上面形成部材)、注出部材の材質、形状、構造、大きさ等の構成を、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、必要に応じて適宜変更することができる。
たとえば、本発明に係る収納容器は、上記実施形態の如く、周面形成部材が二層構造を有するものに限定されず、周面形成部材が植物含有樹脂の表裏をポリオレフィンで挟み込んだ三層構造を有するもの等に変更することも可能である。また、本発明に係る収納容器は、上記実施形態の如く、周面形成部材が四角柱状であるものに限定されず、周面形成部材の形状を、円柱状や、三角柱状、五角柱状、六角柱状等の四角柱以外の多角柱状に変更することも可能である。さらに、本発明に係る収納容器は、上記実施形態の如く、周面形成部材に底面形成部材および上面形成部材を熱融着させたもの(ヒートシールしたもの)に限定されず、接着剤を利用して、周面形成部材に底面形成部材および/または上面形成部材を接着したものに変更することも可能である。一方、本発明に係る収納容器は、上記実施形態の如く、所謂、スパウトを上面形成部材に一体的に設けたものに限定されず、スパウトを上面形成部材とは別個に設けて、両者を熱融着や超音波接合あるいは接着剤によって接着させたものや、手動式のポンプ機構を上面形成部材に設けたもの等に変更することも可能である。
本発明に係る収納容器は、上記の如く優れた効果を奏するものであるので、食品、薬品や化粧品をはじめとする各種の液状物、半固形物、粉状物、粒状物を収納するための容器として好適に用いることができる。
1,11・・収納容器
2,12・・本体容器
3・・注出部材
4・・周面形成部材
4a・・内層体
4b・・外層体
5,15・・底面形成部材
6,16・・上面形成部材
7,8,17,18・・折り返し片
9・・蓋部材
10・・筋状の凹部
E・・溶融押出装置
A・・第一押出機
B・・第二押出機
D・・ダイ
C・・冷却水槽
F・・コンベア
G・・カッター

Claims (2)

  1. 容器本体の上部に注出部材が設けられた液状物、半固形物、粉状物、粒状物を収納するための合成樹脂製の収納容器であって、
    前記容器本体が、周面を形成するための筒状の周面形成部材と、底面を形成するための平板状の底面形成部材と、上面を形成するための上面形成部材とを接合してなるものであり、
    前記周面形成部材が、表層および内層からなる二層の積層構造を有するものであり、それらの表層および内層が、いずれも、表面をアセチル化処理した植物由来材の粒子を添加したポリオレフィンを主成分とする合成樹脂によって形成されているとともに、
    前記表層における合成樹脂中の植物由来材の含有量が20質量%以上50質量%以下であり、かつ、前記内層における合成樹脂中の植物由来材の含有量が10質量%以上40質量%以下であり、なおかつ、
    前記表層における合成樹脂中の植物由来材の含有量が、前記内層における合成樹脂中の植物由来材の含有量よりも多くなっていることを特徴とする収納容器。
  2. 前記周面形成部材の表層に、上下方向に沿って多数の筋状の凹部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の収納容器。
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