JP7489871B2 - ヒンジキャップ - Google Patents
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Description
しかし、開栓部を開封するために、上蓋を開けた後、プルリングなどを引っ張り上げて開栓部を除去する作業が必要となり、手間がかかるともに、力の弱い利用者にとっては開封に苦労するという問題があった。
なお、以下の説明において、図1でみて、左方向を「正面側(ヒンジと反対側)」とし、右方向を「背面側(ヒンジ側)」とし、上方向を「上」とし、下方向を「下」とする。
容器本体Dの口部1の外周には、係合突条2が設けられている。
移行栓10は、薄肉弱化部8を介して隔壁5に連結された底壁11を備え、底壁11の上面には、正面側(ヒンジCと反対側)に略円筒状の引上部12が立設され、ヒンジC側に薄肉弱化部8の内側に沿って保持立壁13が立設されている。
また、保持立壁13は、背面側から引上部12の近くまで設けられているが、底壁11の後端部11bの変形(浮き上がり等)を抑制できるように、保持立壁13は、少なくとも底壁11の後端部11bの周囲に設けられていればよい。
補強リブ14の形状は、引上部12のヒンジC側を補強し得る形状であればよく、底壁11側を広くした三角形状などとすることができる。
係止突部16は、下部が太く、上部ほど細い山形状になっており、また、正面側のほうがヒンジC側よりも傾斜は緩くなっている。
係止突部16の上面は、本実施例では平面状であるが、丸くなっていても構わない。
また、引上部12は、下面に凹所17が形成され、空洞になっているが、中実になっていても構わない。
さらに、底壁11は、保持立壁13の外周側に、薄肉弱化部8の全周にわたって周設された周壁18が形成され、周壁18は、保持立壁13の高さよりも低い堤状をなしている。
外筒21の内周には、口部1の外周に設けられる係合突条2と係合する係合突部24が突設されている。
このため、ヒンジキャップは、容器の廃棄時に、ヒンジCを介して上蓋Bを引き下げると、外周切り込み部25が縦方向引き裂きライン、スリット溝26が周方向引き裂きラインとなり、外筒21は、外周切り込み部25を起点に周方向に破断され、破断された部分の係合突部24と容器本体Dの口部1との係合が外されていき、簡単にヒンジキャップを容器本体Dから引き離し、分別して廃棄することができる。
頂壁30は、下面から密封筒32と、密封筒32内側のヒンジC側に保持受壁34と、が垂設され、密封筒32は、外周がキャップ本体Aの注出筒6の内周に密接するように設けられ、保持受壁34は、内周先端が移行栓10の保持立壁13の外周上端と係合または当接するように設けられている。
本実施例では、保持受壁34は、内周が保持立壁13の外周と係合または当接しているが、保持受壁34は、外周が保持立壁13の内周と係合または当接していてもよく、また、保持受壁34は、先端面が保持立壁13の上端面と係合または当接していてもよい。
なお、保持受壁34は、少なくとも、保持立壁13が立設された範囲に垂設されている。
また、保持受壁34は、内周のヒンジC側中央に当接リブ35が形成され、当接リブ35は、保持受壁34の内周が移行栓10の保持立壁13の外周と係合または当接する際に、保持立壁13の上端に近接または当接するように設けられている。
図2(b)に示すように、係着部33は、内周面が係止突部16の下部外周面に合わせて傾斜を有し、下面33aは、閉蓋時に引上部12の段部15と当接または近接するようになっている。
また、係合穴部36の段部上面に係止突起37が設けられている。
なお、本実施例では、引上部12の上方に係止突部16を設け、さらに上蓋Bに係合穴部36を開口し、成形後の閉蓋時に、係止突部16の上部を抜け止め加工によって係着部33に係着させるものであるが、引上部12と上蓋Bの係着部33とを係着させる方法によっては、上蓋Bに係合穴部36を開口しなくてもよいし、また、別部材の挿入体を係合穴部36から挿入して引上部12と係合させる形態でもよく、要は、両者をしっかり係着できるものであれば、どのような方法でもよい。
本実施例のヒンジキャップは、金型を用いた射出成形によって一体成形で製造される。
一体成形で製造された本実施例のヒンジキャップは、図2に示すように、開蓋した状態で得られ、上蓋BをヒンジCを介して回動して図1に示す閉蓋状態にされる。
その際、引上部12上部の係止突部16は、上方が細く、正面側の傾斜が緩くなっているため、係着部33の中に簡単に入り込み、上部は、係合穴部36に達するとともに、係止突部16の下部外周は、係着部33内周に収まり、係着部33の下面33aは、引上部12の段部15に当接または近接する。
さらに、保持立壁13の外周上端が保持受壁34の内周下端と係合または当接するとともに、保持立壁13の上端が当接リブ35の下端と当接または近接する。
本実施例では、閉蓋状態で、係止突部16の上部は、溶融等により抜け止め加工が施され、図4(a)に示すように、係止突部16は、係着部33に係着される。
次に、閉蓋されたヒンジキャップは、内容液が充填された容器本体Dの口部1に打栓して装着される。
まず、上蓋Bの摘み38に手指を掛けて持ち上げると、正面側の底壁11が持ち上げられ、それによって正面側の薄肉弱化部8が破断し始め、さらに上蓋Bを持ち上げることにより、ヒンジC方向に薄肉弱化部8の破断が進み、最後にヒンジCに近い部分の薄肉弱化部8が破断され、移行栓10は、隔壁5から除去された後、上蓋Bに移行して支持される一方、キャップ本体Aは、隔壁5から除去された移行栓10の跡が注出口となって、容器本体D内の内容液の注出が可能となる。
さらに、本実施例では、正面側の底壁11の先端部11aは、尖った形状になっており、正面側の薄肉弱化部8への応力が集中し易くなっている。
なお、本実施例では、当接リブ35は、保持受壁34に1個所だけ設けているが、複数個所に設けてもよい。
また、移行栓10は、底壁11の全周にわたって周壁18が周設されているために、開封後に上蓋Bを閉蓋した場合に、移行栓10が開封前よりも下方に移動しても、注出口の閉鎖を損なうことがない。さらに、周壁18は、底壁11の全周設けてあるので、移行栓10と上蓋Bの間の空間に内容液が入ることを抑制している。
また、薄肉弱化部8は、正面側もヒンジC側と同じ肉厚にしているが、正面側を破断し易いように、ヒンジC側よりも薄肉にしてもよい。
B 上蓋
C ヒンジ
D 容器本体
1 口部
2 係合突条
5 隔壁
6 注出筒
7 装着部
8 薄肉弱化部
10 移行栓
11 底壁
11a 先端部
11b 後端部
12 引上部
13 保持立壁
14 補強リブ
15 段部
16 係止突部
17 凹所
18 周壁
20 内筒
21 外筒
22 蓋係合部
23 膨出部
24 係合突部
25 外周切り込み部
26 スリット溝
30 頂壁
31 側周壁
32 密封筒
33 係着部
33a 下面
34 保持受壁
35 当接リブ
36 係合穴部
37 係止突起
38 摘み
39 係止凸部
40 係合凹部
Claims (5)
- 容器本体の口部に装着されるキャップ本体と、キャップ本体にヒンジを介して連設された上蓋とからなるヒンジキャップであって、
キャップ本体は、容器本体の口部を封鎖する隔壁と、隔壁に立設された注出筒と、注出筒内の隔壁に破断可能な薄肉弱化部によって画成された移行栓と、移行栓のヒンジと反対側から立設された引上部と、を備え、
上蓋は、頂壁と、頂壁の下面から垂設され、注出筒を密封する密封筒と、密封筒の内側に設けられ、引上部と係合する係着部と、を備え、
移行栓は、ヒンジ側から立設された保持立壁を備え、
上蓋は、頂壁の下面から垂設され、保持立壁と係合または当接する保持受壁を備え、
開封後に、ヒンジ側の移行栓を安定に保持することを特徴とするヒンジキャップ。 - 保持立壁は、薄肉弱化部の内側に沿って立設されたことを特徴とする請求項1に記載のヒンジキャップ。
- 保持受壁は、保持立壁が立設された範囲に垂設されたことを特徴とする請求項1または2に記載のヒンジキャップ。
- 上蓋は、頂壁の下面から垂設され、保持立壁と当接可能な当接リブを備えることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のヒンジキャップ。
- 移行栓は、薄肉弱化部に沿って周設された周壁を備えることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載のヒンジキャップ。
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