JP7486020B2 - 記録媒体と転写シートの組合せ、及び印画物の製造方法 - Google Patents

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Description

本開示は、記録媒体と転写シートの組合せ、及び印画物の製造方法に関する。
印画物の製造には、各種の画像形成方式で画像を形成できる熱転写シートが使用されている。画像形成方式としては、昇華型熱転写方式や、溶融型熱転写方式が知られている。昇華型熱転写方式は、染料層を有する熱転写シートを使用し、熱転写受像シートの受容層に、染料層が含有している昇華性染料を移行させて画像を形成する画像形成方式である(例えば、特許文献1)。昇華型熱転写方式は、熱転写シートに印加するエネルギー量の制御によって昇華性染料の移行量を制御でき、濃度階調の制御が可能である。昇華型熱転写方式では、高品質な印画物を製造できる。溶融型熱転写方式は、溶融層を有する熱転写シートを使用し、当該熱転写シートに画像情報に応じた熱エネルギーを印加し、熱エネルギーの印加により溶融、又は軟化した溶融層を層ごと転写して画像を形成する画像形成方式である。溶融型熱転写方式では、濃度の高い画像を有する印画物を製造できる。
上記のような方法で製造される印画物の用途は多岐にわたり、斬新な意匠性等を有する印画物に対する要求も高まりつつある。
特開2013-169757号公報
本開示は、斬新な意匠性を有する印画物を製造できる記録媒体と転写シートの組合せ、及び印画物の製造方法を提供することを主たる課題とする。
上記課題を解決するための本開示の実施の形態に係る記録媒体と転写シートの組合せは、前記記録媒体が、第1基材、プライマー層、第1受容層がこの順番で積層された積層構造であり、前記転写シートが、第2基材、前記第2基材上に面順次に設けられた第1転写層、及び第2転写層を有し、前記第1転写層は、前記第2基材側から、転写界面に位置する第2受容層、及び着色層がこの順番で積層された積層構造であり、前記第2転写層が、パール顔料を含有する層を含む。
一実施形態の記録媒体と転写シートの組合せは、前記記録媒体が、第1基材、及び前記第1基材上に設けられた第1受容層を有し、前記転写シートが、第2基材、及び前記第2基材上に設けられた少なくとも1つの転写層を有し、前記転写層は、第1転写層を含み、前記第1転写層は、前記第2基材側から、転写界面に位置する第2受容層、及び着色層がこの順番で積層された積層構造であり、前記少なくとも1つの転写層、及び前記記録媒体の何れか一方、又は双方が、パール顔料を含有する1つ、又は複数の構成部材を含む。
上記課題を解決するための本開示の実施の形態に係る印画物の製造方法は、上記に記載の記録媒体と転写シートの組合せを使用する。
本開示の記録媒体と転写シートの組合せ、及び印画物の製造方法によれば、斬新な意匠性を有する印画物を製造できる。
本開示の記録媒体の一例を示す概略断面図である。 本開示の記録媒体の一例を示す概略断面図である。 本開示の分離部材付き記録媒体の一例を示す概略断面図である。 本開示の分離部材付き記録媒体の一例を示す概略断面図である。 本開示の分離部材付き記録媒体の一例を示す概略断面図である。 本開示の転写シートの一例を示す概略断面図である。 本開示の転写シートの一例を示す概略断面図である。 本開示の転写シートの一例を示す概略断面図である。 本開示の転写シートの一例を示す概略断面図である。 本開示の転写シートの一例を示す概略断面図である。 本開示の印画物の製造方法の一例を示す工程図である。 本開示の印画物の製造方法の一例を示す工程図である。 本開示の印画物の製造方法の一例を示す工程図である。 本開示の印画物の製造方法の一例を示す工程図である。 本開示の印画物の製造方法の一例を示す工程図である。
以下、本開示の実施の形態を、図面等を参照しながら説明する。なお、本開示は多くの異なる態様で実施でき、以下に例示する実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。また、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本開示の解釈を限定するものではない。また、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。また、説明の便宜上、上又は下等という語句を用いて説明するが、上下方向が逆転してもよい。左右方向についても同様である。
<<記録媒体と転写シートの組合せ>>
本開示の記録媒体と転写シートの組合せを構成する記録媒体(以下、本開示の記録媒体という)は、第1基材、及び第1基材上に設けられた第1受容層を有する。
本開示の記録媒体と転写シートの組合せを構成する転写シート(以下、本開示の転写シートという)は、第2基材、及び第2基材上に設けられた少なくとも1つの転写層を有する。本開示の転写シートの転写層は、第1転写層を含む。第1転写層は、第2基材側から、転写界面に位置する第2受容層、及び着色層がこの順番で積層された積層構造である。
本開示の記録媒体と転写シートの組合せは、本開示の転写シートが有する少なくとも1つの転写層、及び本開示の記録媒体の何れか一方、又は双方が、パール顔料を含有する構成部材を含む。
本開示の記録媒体と転写シートの組合せは、斬新な意匠性を有する印画物を製造できる。本開示の記録媒体と転写シートの組合せの効果は、本開示の印画物の製造方法で説明する。
(パール顔料)
本開示の転写シートの転写層を構成する構成部材、及び本開示の記録媒体を構成する構成部材の何れか一方、又は双方の構成部材が含有しているパール顔料について説明する。
パール顔料に限定はなく、酸化鉄被覆雲母、酸化鉄被覆雲母チタン、酸化クロム被覆雲母チタン、カルミン被覆雲母チタン、有機顔料被覆雲母チタン、酸化チタン被覆雲母、酸化チタン被覆合成雲母等の酸化物被覆雲母、魚鱗粉、貝殻片、及び真珠片等を例示できる。これ以外のパール顔料でもよい。
また、各種パール顔料の表面を有色顔料で被覆したものも使用できる。
構成部材が含有するパール顔料は、1種でもよく、2種以上でもよい。本開示の記録媒体を構成する構成部材と、本開示の転写シートの転写層を構成する構成部材の双方がパール顔料を含有する場合、それぞれの構成部材が含有しているパール顔料は同じでもよく、異なってもよい。
パール顔料の形状に限定はないが、平板状や、鱗片状のものが好ましい。この形状のパール顔料は、当該パール顔料を含有する構成部材において、当該構成部材の面と略平行にパール顔料を配列させることができ、多重光反射の作用で高いパール感を付与できる。
パール顔料の平均粒子径に限定はないが、5μm以上50μm以下が好ましく、5μm以上30μm以下がより好ましい。
本開示におけるパール顔料の平均粒子径は、粒度分布計(Microtrac(登録商標)MT3000II 日機装(株))を用いてJIS-Z-8825(2013)に準拠して測定される粒度分布における、ピーク部分の粒子径を意味する。
以下、本開示の記録媒体、及び本開示の転写シートについて一例を挙げて説明する。
<<記録媒体>>
本開示の記録媒体100は、第1基材1、及び第1受容層3を有する。図1、図2は、本開示の記録媒体100の一例を示す概略断面図である。本開示の記録媒体100は、各図を組合せた形態、各図に示す形態の一部分を除いた構成としてもよい。
本開示の一例としての記録媒体100は、パール顔料を含有する1つ、又は複数の構成部材を含む。
本開示の一例としての記録媒体100は、パール顔料を含有する構成部材が、第1基材1、及び第1受容層3の何れか一方、又は双方である。
本開示の一例としての記録媒体100は、第1基材1、第1受容層3、及び他の構成部材を有し、パール顔料を含有する構成部材が、第1基材1、第1受容層3、及び他の構成部材の何れか1つ、又は複数である。他の構成部材としては、後述するプライマー層、裏面層、及び粘着層等を例示できる。他の構成部材は、これ以外でもよい。
(第1基材)
第1基材1は、第1受容層3等を保持する。第1基材1について限定はなく、樹脂材料から構成されるシート(以下、樹脂シートという。)でもよく、紙基材でもよい。
樹脂シートとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリアリレート、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、セルロース誘導体、ポリエチレン、エチレン-酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ナイロン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、テトラフルオロエチレン-パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ポリビニルフルオライド、テトラフルオロエチレン-エチレン共重合体、テトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、及びポリビニリデンフルオライド等を例示できる。
紙基材としては、例えば、コンデンサーペーパー、グラシン紙、硫酸紙、合成紙、上質紙、アート紙、コート紙、ノンコート紙、キャストコート紙、壁紙、セルロース繊維紙、合成樹脂内添紙、裏打用紙、及び、含浸紙等を例示できる。含浸紙としては、合成樹脂含浸紙、エマルジョン含浸紙、及び合成ゴムラテックス含浸紙等を例示できる。
第1基材1は、複数の樹脂シートや、複数の紙基材を含む積層構造でもよい。第1基材1は、樹脂シート、及び紙基材の双方を含んでもよい。
一例としての第1基材1は、ボイド層(図示しない)を含む。ボイド層を含む第1基材1は、第1受容層3に濃度の高い画像を形成できる。また、本開示の印画物の製造方法において、第1受容層3の一部分に設けられる第2受容層70にも濃度の高い画像を形成できる。
ボイド層としては、内部にボイドを有するフィルム基材等を例示できる。ボイド層は、ポリマー中に無機粒子を混練し、その混合物を延伸するときに無機粒子を核としてボイドを生じさせて製造したもの、主体とする樹脂に対して非相溶なポリマーを混合し、その混合物を延伸するときにボイドを生じさせたもの等を例示できる。ポリマーは、1種でも複数でもよい。ボイド層が有するボイドは、ミクロボイドや、空孔と称される場合もある。
第1基材1は、透明性を有してもよく、透明性を有しなくてもよい。本開示の一例としての記録媒体100は、全体が透明性を有する。全体が透明性を有する記録媒体100とすることで、本開示の記録媒体100と転写シート200の組合せで製造される印画物により斬新な意匠性を付与できる。本開示における透明性とは、無色透明、半透明、有色透明を含む。
本開示の一例としての記録媒体100は、可視光領域の何れかの波長における光線透過率が5%以上である。
本開示の一例としての記録媒体100は、可視光領域の全ての波長における光線透過率が5%以上である。
本開示における可視光領域における光線透過率は、分光光度計(UV-3100PC (株)島津製作所)に、積分球付属装置(ISR-3100 (株)島津製作所)を取り付けた装置により測定したものである。具体的には、記録媒体の可視光領域における光線透過率は、この装置の試料光束側に測定対象である記録媒体を設置し、対照光束側にブランクとして厚さ16μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを設置し、可視光領域の光線透過率を測定したものである。本開示における可視光領域とは、400nm以上700nm以下の波長光域を意味する。
第1基材1の一方の面、又は双方の面に表面処理が施されていてもよい。一例としての第1基材1は第1受容層3側の面に表面処理が施されている。表面処理としては、離型処理、コロナ放電処理、火炎処理、オゾン処理、紫外線処理、放射線処理、粗面化処理、化学薬品処理、プラズマ処理、低温プラズマ処理、プライマー処理、及びグラフト化処理等を例示できる。表面処理には、第1基材1の表面を処理するための処理層が含まれる。例えば、プライマー処理には、プライマー層を設けることも含まれる。
第1基材1の厚みに限定はなく、50μm以上100μm以下が好ましい。
(第1受容層)
第1基材1上には、直接的に、又は間接的に第1受容層3が設けられている。一例としての第1受容層3は、昇華性染料を受容可能な成分を含有している。昇華性染料を受容可能な成分に限定はなく、アクリル樹脂、ポリオレフィン、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体、ポリエステル、ポリスチレン、ポリアミド、エチレン、若しくはプロピレン等のオレフィンと他のビニルポリマーとの共重合体、アイオノマー、セルロース樹脂、ポリカーボネート、エポキシ樹脂、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、及びゼラチン等を例示できる。第1受容層3は、これら成分の1種を含有してもよく、2種以上を含有してもよい。また、これ以外の成分を含有してもよい。
一例としての第1受容層3は、透明性を有する。一例としての第1受容層3は、第1転写層60が含む着色層65とは異なる色相を有する。
第1受容層3の厚さは、0.5μm以上10μm以下が好ましく、2μm以上5μm以下がより好ましい。
(プライマー層)
本開示の一例としての記録媒体100は、第1基材1、プライマー層2、第1受容層3がこの順番で積層された積層構造である。プライマー層2の成分に限定はなく、ポリウレタン、α-オレフィン-無水マレイン酸等のポリオレフィン、ポリエステル、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウリア樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、酢酸ビニル、及びシアノアクリレート等を例示できる。また、接着成分を硬化剤で硬化させてもよい。硬化剤としては、イソシアネート化合物、脂肪族アミン、環状脂肪族アミン、芳香族アミン、及び酸無水物等を例示できる。
本開示の一例としての記録媒体100は、パール顔料を含有する構成部材を含み、当該パール顔料を含有する構成部材が、第1基材1、プライマー層2、及び第1受容層3の何れか1つ、又は複数である。
本開示の好ましい形態の記録媒体100は、パール顔料を含有する構成部材が、第1基材1、及びプライマー層2の何れか一方、又は双方である(図2参照)。
図2に示す形態の記録媒体100は、プライマー層2がパール顔料を含有している。
本開示の好ましい形態の記録媒体100は、パール顔料を含有する構成部材が、第1基材1、及びプライマー層2の何れか一方、又は双方であり、且つ、第1受容層3がパール顔料30を含有していないか、第1基材1や、プライマー層2が含有しているパール顔料30の含有量よりも少ない含有量で第1受容層3がパール顔料30を含有している。
本開示の好ましい形態の記録媒体100は、パール顔料を含有する構成部材が、プライマー層2である。
本開示の好ましい形態の記録媒体100は、製造される印画物にパール感を付与でき、且つ、第1受容層3に濃度の高い画像を形成できる。
本開示の好ましい形態の記録媒体100は、第1受容層3に形成された画像に十分な立体感を付与できる。
プライマー層2の厚みは、0.8μm以上が好ましく、1μm以上2.5μm以下がより好ましい。
(裏面層)
第1基材1の第1受容層3側の面とは反対側の面に裏面層を設けてもよい。裏面層を有する記録媒体100は、プリンタ内の搬送性が良好である。
本開示の一例としての記録媒体100は、パール顔料を含有する構成部材が裏面層である。
裏面層の成分としては、ポリエステル、ポリアクリル酸エステル、ポリ酢酸ビニル、スチレンアクリレート、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエーテル、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、ポリアクリルアミド、ポリビニルクロリド、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール及び、これらのシリコーン変性物等を例示できる。
<離型部付き記録媒体>
図3A、図3B、図3Cは、本開示の離型部付き記録媒体の一例を示す概略断面図である。
本開示の一例としての離型部付き記録媒体100Aは、本開示の記録媒体100の第1基材1側に、当該記録媒体100とは異なる離型部10が設けられている(図3A参照)。離型部10は、本開示の記録媒体100から分離できる。
本開示における離型部10は、本開示の記録媒体100の構成部材に含まれない。
本開示の転写シートの転写層、及び本開示の記録媒体100の何れか一方、又は双方がパール顔料を含有する構成部材を含んでいれば、離型部10もパール顔料を含有する構成部材を含んでもよい。
以下、本開示の離型部付き記録媒体100Aを構成する、記録媒体100、及び離型部10について一例を挙げて説明する。
離型部付き記録媒体100Aを構成する一例としての記録媒体100は、離型部10側から、粘着層25、第1基材1、及び第1受容層3がこの順番で積層された積層構造である(図3B参照)。粘着層25は、離型部10と接しており、離型部10を分離することで露出する層である。この形態の記録媒体100は、表面が粘着性を有し、シールとして機能する。粘着層25を有する記録媒体100は、シール型熱転写受像シートと称することもできる。粘着層25以外は、上記で説明した本開示の記録媒体100の構成を適宜選択して使用できる。
(粘着層)
粘着層25の成分としては、アクリル樹脂、ビニル樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、エポキシ樹脂、ゴム系樹脂、アイオノマー樹脂等を挙げることができる。粘着層25の厚みは、5μm以上20μm以下が好ましく、8μm以上10μm以下がより好ましい。
本開示の一例としての記録媒体100は、パール顔料を含有する構成部材を含み、当該パール顔料を含有する構成部材が、粘着層25、第1基材1、及び第1受容層3の何れか1つ、又は複数である。
図3Bに示す形態の記録媒体100は、粘着層25がパール顔料30を含有している。
本開示の一例としての記録媒体100は、粘着層25を有し、記録媒体100全体が透明性を有する。
本開示の一例としての記録媒体100は、粘着層25と第1基材1の間、及び第1基材1と第1受容層3の間の何れか一方の間、又は双方の間に中間層が設けられている。
中間層は、1つの層でもよく、複数の層が積層された積層体でもよい。一例としての中間層は、プライマー層2である。
本開示の一例としての記録媒体100は、パール顔料を含有する1つ、又は複数の構成部材を含み、当該パール顔料を含有する構成部材の1つが、中間層である。
(離型部)
離型部10は、記録媒体100から分離できるものであればよい。
離型部10としては、離型フィルム、セパレート紙、セパレートフィルム、剥離フィルム、及び剥離紙等を例示できる。離型部10は、複数の構成部材が積層されたものでもよい。
図3Bに示す形態の離型部付き記録媒体100Aの離型部10は、支持体11、離型層15がこの順番で積層された積層構造である。支持体は、上記第1基材1で説明したものを適宜選択して使用できる。
一例としての離型部10は、支持体11、プライマー層2、離型層15がこの順番で積層された積層構造である。離型層15は、記録媒体100から離型部10を分離するときに、分離補助層として機能する。
一例としての離型層15は、記録媒体100と接している。
一例としての離型部10は、パール顔料を含有する1つ、又は複数の構成部材を含む。
一例としての離型部10は、全体が透明性を有する。
図3Cに示す形態の離型部付き記録媒体100Aは、離型部10が粘着層25を有しており、記録媒体100が粘着層25を有していない。離型部10が有する粘着層25は、記録媒体100と接している。
図3Cに示す形態の離型部付き記録媒体100Aは、記録媒体100が、粘着層25と接する離型層15を含んでいる。この形態において、記録媒体100は、離型層15を含まなくてもよい。また、離型層15にかえて、離型部10と接する構成部材として、離型処理が施された構成部材を使用してもよい。
(離型層)
離型層15の成分としては、ワックス類、シリコーンワックス、シリコーン樹脂、シリコーン変性アクリル樹脂などの各種シリコーン変性樹脂、フッ素樹脂、フッ素変性樹脂、ポリビニルアルコール、アクリル樹脂、熱硬化性エポキシ-アミノ共重合体、熱硬化性アルキッド-アミノ共重合体(熱硬化性アミノアルキド樹脂)、メラミン樹脂、セルロース樹脂、尿素系樹脂、ポリオレフィン、アクリル樹脂等を例示できる。離型層15は、これらの成分の1種を含有してもよく、2種以上を含有してもよい。また、これ以外の成分を含有してもよい。離型層15の厚みは、0.1μm以上0.4μm以下が好ましい。
本開示の第1実施形態の記録媒体100は、パール顔料30を含有する1つ、又は複数の構成部材を含む。(図2参照)。
本開示の第2実施形態の記録媒体100は、パール顔料30を含有する構成部材を含まない(図1参照)。
本開示の記録媒体と転写シートの組合せを構成する記録媒体100が、本開示の第2実施形態の記録媒体100である場合、本開示の転写シートの少なくとも1つの転写層が、パール顔料30を含有する1つ、又は複数の構成部材を含む。
<<転写シート>>
本開示の転写シート200は、第2基材51、及び第2基材51上に設けられた少なくとも1つの転写層を有する。図4~図8は、本開示の転写シート200の一例を示す概略断面図である。本開示の転写シート200は、各図を組合せた形態、各図に示す形態の一部分を除いた構成としてもよい。
(第2基材)
第2基材51は、転写層等を保持する。第2基材51に限定はなく、上記で説明した第1基材1を適宜選択して使用できる。第2基材51の厚みは2.5μm以上100μm以下が好ましい。
一例としての第2基材51は、転写層側の面に離型層15が設けられている。離型層15は、上記本開示の記録媒体100で説明した離型層15を適宜選択して使用できる。離型層15は、転写層を転写したときに、第2基材51側に残る層である。
(第1転写層)
本開示の転写シート200は、少なくとも1つの転写層を有する。転写層は、本開示の記録媒体100側に転写できる。
本開示の転写シート200は、転写層が、第1転写層60を含む。本開示の転写シート200が有する転写層が1つである場合、当該1つの転写層が第1転写層60である。本開示の転写シート200が、面順次に設けられた複数の転写層を有する場合、このうちの1つの転写層が第1転写層60である。
第1転写層60は、第2基材51側から、転写界面に位置する第2受容層70、及び着色層65がこの順で積層された積層構造である。
本開示の一例としての転写シート200は、第1転写層60が、パール顔料を含有する1つ、又は複数の構成部材を含む。
本開示の一例としての転写シート200は、パール顔料を含有する構成部材が、第2受容層70、及び着色層65の何れか一方、又は双方である。
本開示の一例としての転写シート200は、第1転写層60が、第2受容層70、及び他の構成部材を有し、パール顔料を含有する構成部材が、第2受容層70、着色層65、及び他の構成部材の何れか1つ、又は複数である。第1転写層60は、他の構成部材を複数有してもよい。一例としての他の構成部材は、第2受容層70と着色層65の間に位置する中間層である。一例としての他の構成部材は、着色層65上に位置する接着層である。
一例としての第1転写層60は、第2受容層70と着色層65の間に位置する中間層を有し、パール顔料を含有する1つの構成部材が中間層である(図5参照)。一例としての中間層は、プライマー層2である。
(第2受容層)
第2受容層70は、第1転写層60の転写界面を構成する。第2受容層70は、本開示の記録媒体100で説明した第1受容層3を適宜選択して使用できる。
(着色層)
着色層65は着色剤を含有している。着色剤としては、酸化チタン、カーボンブラック、酸化鉄、二酸化マンガン、及びアニリンブラック等を例示できる。着色層65の厚みは0.5μm以上2μm以下が好ましい。
(接着層)
一例としての第1転写層60は、第2基材51から最も遠くに位置する接着層を有する。接着層を有する第1転写層60は、本開示の記録媒体100の第1受容層3との接着性が良好である。
接着層の成分としては、アクリル樹脂、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル、ポリエステル、エポキシ樹脂、ポリイミド、ポリオレフィン、ウレア樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、ポリ酢酸ビニル、シアノアクリレート、及び合成ゴム等を例示できる。ポリオレフィンとしては、ポリウレタン、α-オレフィン-無水マレイン酸等を例示できる。接着層の厚みは、0.5μm以上10μm以下が好ましい。
接着層は、上記成分を適当な溶媒に溶解、又は分散した塗工液を調製し、これを塗布・乾燥して形成できる。また、接着フィルムや、接着シートを用いて接着層を形成してもよい。
(第2転写層)
本開示の一例としての転写シート200は、第2基材51の同一面上に第1転写層60と、第2転写層80が面順次に設けられている(図6参照)。一例としての第2転写層80は、パール顔料30を含有する1つ、又は複数の構成部材を含む。
本開示の一例としての転写シート200は、第1転写層60を構成する層がパール顔料30を含有する構成部材を含んでおらず、第2転写層80がパール顔料30を含有する1つ、又は複数の構成部材を含む。
本開示の一例としての転写シート200は、第1転写層60、及び第2転写層80の双方がパール顔料30を含有する1つ、又は複数の構成部材を含む。
一例としての第2転写層80は、保護層90を含む。一例としての第2転写層80は、パール顔料30を含有する1つ、又は複数の構成部材を含み、当該パール顔料を含有する1つの構成部材が、保護層90である(図7参照)。
一例としての第2転写層80は、第2基材51側から剥離層85、保護層90がこの順番で積層された積層構造である(図7参照)。一例としての第2転写層80は、パール顔料30を含有する構成部材を含み、当該パール顔料を含有する構成部材が、剥離層85、及び保護層90の何れか一方、又は双方である。
一例としての第2転写層80は、第2基材51側から剥離層85、プライマー層2、保護層90がこの順番で積層された積層構造である。一例としての第2転写層80は、パール顔料30を含有する構成部材を含み、当該パール顔料を含有する構成部材が、剥離層85、プライマー層2、保護層90の何れか1つ、又は複数である。
一例としての第2転写層80は、第2基材51から最も遠くに位置する接着層を有する。接着層は、上記第1転写層で説明した接着層を適宜選択して使用できる。一例としての第2転写層80は、パール顔料30を含有する1つ、又は複数の構成部材を含み、当該パール顔料を含有する構成部材の1つが、接着層である。
(剥離層)
剥離層85の成分としては、ワックス類、シリコーンワックス、シリコーン樹脂、シリコーン変性樹脂、フッ素樹脂、フッ素変性樹脂、ポリビニルアルコール、アクリル樹脂、熱硬化性エポキシ-アミノ共重合体、熱硬化性アルキッド-アミノ共重合体(熱硬化性アミノアルキド樹脂)、メラミン樹脂、セルロース樹脂、尿素系樹脂、ポリエチレン等のポリオレフィン、酸変性ポリオレフィン、エチレン-酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、マレイン酸変性塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、ポリアミド、ポリエステル、エチレン-イソブチルアクリレート共重合体、ポリビニルブチラール、ポリ酢酸ビニル、ポリ酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、ポリビニルエーテル、ウレタン樹脂、ポリカーボネート、ポリプロピレン、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ビニル樹脂、マレイン酸樹脂、ポリエチレンオキサイド、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ゴム系樹脂、スチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン-イソプレン-スチレンブロック共重合体(SIS)、スチレン-エチレン-ブチレン-スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン-エチレン-プロピレン-スチレンブロック共重合体(SEPS)等を例示できる。シリコーン変性樹脂としては、シリコーン変性アクリル樹脂等を例示できる。剥離層85は、これらの成分の1種を含有してもよく、2種以上を含有してもよい。また、これ以外の成分を含有してもよい。剥離層85の厚みは、0.5μm以上5μm以下が好ましい。
(保護層)
保護層90の成分としては、ポリエステル、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリウレタン、アクリルウレタン、これらの各樹脂をシリコーン変性させた樹脂、活性光線硬化性樹脂の硬化物、及び、これらの混合物等の樹脂成分を例示できる。本開示における活性光線硬化性樹脂とは、活性光線を照射する前の前駆体、又は組成物を意味する。本開示における活性光線とは、活性光線硬化性樹脂に対して化学的に作用させて重合を促進せしめる放射線を意味し、具体的には、可視光線、紫外線、X線、電子線、α線、β線、γ線などを意味する。保護層90は、樹脂成分として1種を含有してもよく、2種以上を含有してもよい。また、これ以外の樹脂成分を含有してもよい。
保護層90は、上記樹脂成分とともに、他の成分を含有してもよい。他の成分としては、粒子等を例示できる。粒子は、フィラーを含む。保護層90の厚みに限定はなく、0.1μm以上10μm以下が好ましい。
(染料層)
本開示の一例としての転写シート200は、第1転写層60と面順次に設けられた1つ又は複数の染料層95を有する(図8参照)。図8に示す形態の転写シート200は、第2基材51の一方の面側に、第1転写層60、染料層95、第2転写層80が面順次に設けられている。本開示の一例としての転写シート200は、イエロー染料、マゼンタ染料、シアン染料、蛍光染料等の染料を含有する1つ、又は複数の染料層95を有する。本開示の一例としての転写シート200は、1つ又は複数の染料層95と面順次に設けられた溶融インキ層を有する。
本開示の第1実施形態の転写シート200は、第2基材51、及び第2基材51上に設けられた第1転写層60を有し、第1転写層60が、パール顔料30を含有する1つ、又は複数の構成部材を含む(図5参照)。パール顔料を含有する構成部材は、第2受容層70、及び着色層65以外でもよい。
本開示の第2実施形態の転写シート200は、第2基材51、第2基材51の同一面側に設けられた第1転写層60、及び第2転写層80を有し、第2転写層80が、パール顔料30を含有する1つ、又は複数の構成部材を含む(図6、図7参照)。
本開示の第3実施形態の転写シート200は、第2基材51、第2基材51の同一面側に設けられた第1転写層60、及び第2転写層80を有し、第1転写層60、及び第2転写層80の双方が、パール顔料30を含有する1つ、又は複数の構成部材を含む。
本開示の第4実施形態の転写シート200は、第2基材51、及び1つ又は複数の転写層を有し、転写層の何れもが、パール顔料を含有する構成部材を含まない(図4参照)。
本開示の一例としての記録媒体と転写シートの組合せは、記録媒体100が第1実施形態の記録媒体であり、転写シート200が第1実施形態、第2実施形態、第3実施形態、第4実施形態の何れかの転写シート200である。
本開示の一例としての記録媒体と転写シートの組合せは、記録媒体100が第2実施形態の記録媒体であり、転写シート200が第1実施形態、第2実施形態、第3実施形態の何れかの転写シート200である。
<<第1実施形態の印画物の製造方法>>
本開示の第1実施形態の印画物の製造方法は、準備工程、転写工程、及び画像形成工程を含む。以下、各工程について説明する。図9A、図9Bは、本開示の第1実施形態の印画物の製造方法の一例を示す工程図である。図9A、図9Bでは、図2に示す形態の記録媒体と、図5に示す形態の転写シート200を用いた例を示しているが、本開示の各種の構成の記録媒体100や、転写シート200を用いてもよい。
<準備工程>
準備工程は、本開示の記録媒体100、及び本開示の転写シート200を準備する工程である。本開示の第1実施形態の印画物の製造方法は、準備工程で準備される記録媒体100、及び準備工程で準備される転写シート200の転写層の何れか一方、又は双方が、パール顔料30を含有する1つ、又は複数の構成部材を含む。本開示の第1実施形態の印画物の製造方法によれば、第1受容層3に形成される画像40、及び、第2受容層70に形成される画像40の少なくとも一方の画像40にパール感を付与できる。また、少なくとも一方の画像40に立体感を付与できる。
本開示の記録媒体100が、パール顔料30を含有する1つ、又は複数の構成部材を含む場合、第1受容層3に形成される画像40にパール感や、立体感を付与できる。
本開示の転写シート200の第1転写層60が、パール顔料30を含有する1つ、又は複数の構成部材を含む場合、第2受容層70に形成される画像40にパール感や、立体感を付与できる。また、本開示の第1実施形態の印画物の製造方法によれば、本開示の転写シート200の第1転写層60が有する着色層65の作用で、第1受容層3に形成された画像40と、第2受容層70に形成された画像40の下地の風合いを異ならせることができ、製造される印画物300の意匠性を斬新なものとできる。
本開示の好ましい第1実施形態の印画物の製造方法は、準備工程で準備される記録媒体100が、本開示の第1実施形態の記録媒体100であり、準備工程で準備される転写シート200が、本開示の第1実施形態の転写シート200である。本開示の好ましい第1実施形態の印画物の製造方法によれば、第1受容層3に形成される画像40、及び第2受容層70に形成される画像40の双方にパール感、及び立体感を付与できる。
<転写工程>
転写工程は、本開示の記録媒体100の第1受容層3の一部分に、本開示の転写シート200の第1転写層60を転写する工程である(図9A参照)。本開示の転写シート200の第1転写層60の転写界面には第2受容層70が位置しており、転写後の第1転写層60の表面には第2受容層70が位置する。
第1転写層60の転写方法に限定はなく、転写シート200にエネルギーを印加する熱転写方式や、これ以外の従来公知の各種の転写方式を用いて行えばよい。熱転写方式としては、サーマルヘッド等による加熱デバイスを用いる方式、ホットスタンプ方式、ヒートロール方式等を例示できる。上記以外の転写方式としては、例えば、パット転写方式、プレス転写方式、インモールド転写方式、TOM(Three dimension Overlay Method)成型転写方式、水圧転写方式、感圧転写方式等の各種の転写方式を例示できる。第2転写層80の転写方法も同様にできる。
一例としての印画物の製造方法は、転写工程の前に、本開示の転写シート200の第1転写層60上に接着層を設ける工程を含む。第1転写層60上への接着層の形成は、接着層を転写できる接着層転写シートを用いて転写で形成してもよく、接着シートや、接着フィルムを第1転写層60上に貼り付けて形成してもよい。本開示の第2実施形態の印画物の製造方法についても同様である。また、第2転写層80上に接着層を設ける場合も同様にできる。
<画像形成工程>
画像形成工程は、転写工程後の記録媒体100が有する第1受容層3、及び第2受容層70に画像40を形成する工程である(図9B参照)。本工程を経ることで印画物300を製造できる。
第1受容層3、及び第2受容層70への画像40の形成は、各種の熱転写方式で行えばよい。熱転写方式としては、昇華型熱転写方式、及び溶融型熱転写方式を例示できる。
昇華型熱転写方式は、染料層95を有する熱転写シートを用い、当該熱転写シートに画像情報に応じた熱エネルギーを印加し、染料層95が含有している昇華性染料を移行させて画像40を形成する画像形成方式である。
溶融型熱転写方式は、溶融層を有する熱転写シートを用い、当該熱転写シートに画像情報に応じた熱エネルギーを印加し、熱エネルギーの印加により溶融、或いは軟化した溶融層を層ごと転写して画像40を形成する画像形成方式である。溶融層としては、溶融インキ層等を例示できる。
準備工程で準備される本開示の転写シート200が染料層95を有する転写シート200である場合、本開示の転写シート200で画像形成が可能である。本開示の転写シート200が染料層95を有しない場合、染料層95を有する熱転写シートを別途準備し、画像形成を行えばよい。
<<第2実施形態の印画物の製造方法>>
本開示の第2実施形態の印画物の製造方法は、準備工程、第1転写工程、画像形成工程、及び第2転写工程を含む。以下、各工程について説明する。図10A、図10B、図10Cは、本開示の第2実施形態の印画物の製造方法の一例を示す工程図である。図10A、図10B、図10Cでは、図2に示す形態の記録媒体と、図6に示す形態の転写シート200を用いた例を示しているが、本開示の各種の構成の記録媒体や、転写シートを用いてもよい。
<準備工程>
準備工程は、本開示の記録媒体100、及び本開示の転写シート200を準備する工程である。本開示の第2実施形態の印画物の製造方法は、準備工程で準備される転写シート200が、第2転写層80が、パール顔料30を含有する1つ、又は複数の構成部材を含む本開示の第2実施形態、又は本開示の第3実施形態の転写シート200である。準備工程で準備される記録媒体100は、本開示の記録媒体100を適宜選択して使用できる。本開示の第2実施形態の印画物の製造方法によれば、第1受容層3に形成される画像40、及び、第2受容層70に形成される画像40の少なくとも一方の画像40にパール感を付与できる。また、画像40に立体感を付与できる。本開示の第2実施形態の印画物の製造方法によれば、本開示の転写シート200の第1転写層60が有する着色層65の作用で、第1受容層3に形成された画像40と、第2受容層70に形成された画像40の下地の風合いを異ならせることができ、製造される印画物300の意匠性を斬新なものとできる。
本開示の好ましい第2実施形態の印画物の製造方法は、準備工程で準備される記録媒体100が、本開示の第1実施形態の記録媒体100である。本開示の好ましい第2実施形態の印画物の製造方法によれば、第1受容層3に形成される画像40、及び、第2受容層70に形成される画像40の双方にパール感を付与できる。また、双方の画像40に立体感を付与できる。さらに、第1受容層3に形成された画像40を挟み込むように、パール顔料30を含有する層を位置させることができ、第1受容層3に形成された画像40に十分な立体感を付与できる。
本開示のより好ましい第2実施形態の印画物の製造方法は、本開示の第1実施形態の記録媒体100全体が透明性を有し、且つ、本開示の第1実施形態の記録媒体100が含有するパール顔料30の含有量と、本開示の第2実施形態の転写シート200の第2転写層80が含有するパール顔料30の含有量が異なる。本開示のより好ましい第2実施形態の印画物の製造方法によれば、記録媒体100の一方面から第1受容層3に形成された画像40を視認したときと、記録媒体100の他方面側から第1受容層3に形成された画像40を視認したときの印象を変化させることができ、より斬新な意匠性を有する印画物300を製造できる。
本開示のより好ましい第2実施形態の印画物の製造方法は、準備工程で準備される本開示の記録媒体100が、パール顔料を含有する1つ、又は複数の構成部材を含み、そのうちの1つがプライマー層2である。
本開示のより好ましい第2実施形態の印画物の製造方法は、準備工程で準備される本開示の転写シート200の第2転写層80が、パール顔料を含有する1つ、又は複数の構成部材を含む。
本開示のより好ましい第2実施形態の印画物の製造方法は、本開示の記録媒体100のプライマー層2が含有しているパール顔料の含有量と、本開示の転写シート200の第2転写層80が含有しているパール顔料の含有量が異なる。第2転写層80が含有しているパール顔料の含有量は、パール顔料を含有している構成部材の総質量に対するパール顔料の質量である。
<第1転写工程>
第1転写工程は、本開示の記録媒体100の第1受容層3の一部分に、本開示の転写シート200の第1転写層60を転写する工程である(図10A参照)。転写工程は、本開示の第1実施形態の転写工程と共通し、ここでの詳細な説明は省略する。
<画像形成工程>
画像形成工程は、転写工程後の記録媒体100が有する第1受容層3、及び第2受容層70に画像40を形成する工程である(図10B参照)。画像形成工程は、本開示の第1実施形態の画像形成工程と共通し、ここでの詳細な説明は省略する。
<第2転写工程>
第2転写工程は、画像形成工程後に、第1受容層3、及び第2受容層70に形成された画像40を覆うように、第2転写層80を転写する工程である(図10C参照)。本工程を経ることで印画物300を製造できる。第2転写層80の転写方法に限定はなく、本開示の第1実施形態の転写工程で説明した方法を適宜選択して使用できる。
図10Cに示す工程図では、第1受容層3の全面、及び第2受容層70の全面を覆うように、第2転写層80を転写しているが、第1受容層3の一部分、及び第2受容層70の一部分を覆うように第2転写層80を転写してもよい。
本開示の実施の形態に係る記録媒体と転写シートの組合せは、前記記録媒体が、第1基材、及び前記第1基材上に設けられた第1受容層を有し、前記転写シートが、第2基材、及び前記第2基材上に設けられた少なくとも1つの転写層を有し、前記転写層は、第1転写層を含み、前記第1転写層は、前記第2基材側から、転写界面に位置する第2受容層、及び着色層がこの順番で積層された積層構造であり、前記少なくとも1つの転写層、及び前記記録媒体の何れか一方、又は双方が、パール顔料を含有する1つ、又は複数の構成部材を含み、以下(i)~(x)の1つ、又は複数を満たす。本開示の実施の形態に係る記録媒体と転写シートの組合せが、下記(i)~(x)の複数を満たす場合、下記(i)~(x)の何れを組合せてもよい。
(i)前記記録媒体が、前記第1基材と、前記第1受容層の間に設けられたプライマー層を有し、前記パール顔料を含有する構成部材が、前記プライマー層である。
(ii)前記記録媒体の前記第1基材側に、前記記録媒体とは異なる離型部が設けられ、前記離型部は、前記記録媒体から分離できる。
(iii)前記記録媒体が、前記離型部側から、粘着層、前記第1基材、及び前記第1受容層がこの順番で積層された積層構造である。
(iv)前記記録媒体が、前記粘着層と、前記第1受容層の間に設けられた中間層を有し、前記パール顔料を含有する構成部材が、前記中間層である。
(v)前記離型部が、前記記録媒体と接する粘着層を有する。
(vi)前記パール顔料を含有する構成部材が、前記第1転写層を構成する何れかの層である。
(vii)前記転写シートの転写層が、前記第1転写層と面順次に設けられた第2転写層を含む。
(viii)前記パール顔料を含有する構成部材が、前記第2転写層を構成する何れかの層である。
(ix)前記第2転写層が、保護層を含み、前記パール顔料を含有する構成部材が、前記保護層である。
(x)前記第2転写層が、前記第2基材側から、剥離層、保護層がこの順番で積層された積層構造であり、前記パール顔料を含有する構成部材が、前記剥離層、及び保護層の何れか一方、又は双方である。
本開示の実施の形態に係る印画物の製造方法は、記録媒体と転写シートの組合せを準備する工程と、前記記録媒体の前記第1受容層の一部分に、前記第1転写層を転写する転写工程と、前記転写工程後、前記第1受容層、及び前記第2受容層に画像を形成する画像形成工程とを含み、記録媒体が、上記(i)~(vi)の1つ、又は複数を満たす。本開示の実施の形態に係る印画物の製造方法が、上記(i)~(vi)の複数を満たす場合、上記(i)~(vi)の何れを組合せてもよい。さらに、記録媒体は、上記(vii)~(x)の1つ、又は複数を満たしてもよい。
本開示の実施の形態に係る印画物の製造方法は、記録媒体と転写シートの組合せを準備する工程と、前記記録媒体の一部分に、前記第1転写層を転写する第1転写工程と、前記転写工程後、前記第1受容層、及び前記第2受容層に画像を形成する画像形成工程と、前記画像形成後、前記第1受容層、及び前記第2受容層を覆うように、前記第2転写層を転写する第2転写工程とを含み、記録媒体が、上記(vii)~(x)の1つ、又は複数を満たす。本開示の実施の形態に係る印画物の製造方法が、上記(vii)~(x)の複数を満たす場合、上記(vii)~(x)の何れを組合せてもよい。さらに、記録媒体は、上記(i)~(xi)の1つ、又は複数を満たしてもよい。
次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。以下、特に断りのない限り、部または%は質量基準であり、固形分に換算する前の値である。
(離型部付き記録媒体1の作成)
離型部用基材として厚みが100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(S100#100 三菱ケミカル(株))を用い、離型部用基材の一方の面上に、下記組成の離型層用塗工液を、塗布・乾燥して厚みが0.25μmの離型層を形成した。離型部用基材の他方の面上に、下記組成の裏面プライマー層用塗工液1を、塗布・乾燥して厚みが1.2μmの裏面プライマー層を形成した。裏面プライマー層上に、下記組成の裏面層用塗工液1を、塗布・乾燥して、厚みが0.5μmの裏面層を形成し、離型部用基材の一方の面上に、離型層が設けられ、離型部用基材の他方の面上に、裏面プライマー層、裏面層がこの順番で設けられた離型部1を得た。
シール部用基材として厚みが75μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(S100#75 三菱ケミカル(株))を用い、シール部用基材の一方の面に、下記組成のプライマー層用塗工液1を、塗布・乾燥して厚みが1.2μmのプライマー層を形成した。プライマー層上に、下記組成の第1受容層用塗工液を、塗布・乾燥して厚みが4.2μmの第1受容層を形成した。シール部用基材の他方の面に、下記組成の粘着層用塗工液を、塗布・乾燥して厚みが9μmの粘着層を形成し、シール部用基材の一方の面に、プライマー層、第1受容層がこの順番で設けられ、シール部用基材の他方の面に、粘着層が設けられたシール部1を得た。シール部1は、本開示の記録媒体を構成する。
上記で得た離型部1の離型層と、上記で得たシール部1の粘着層を貼り合せて、離型部とシール部とが一体をなす離型部付き記録媒体1を得た。
<離型層用塗工液>
・付加重合剤シリコーン
(KS847H 信越化学工業(株)) 100部
・トルエン 200部
<裏面プライマー層用塗工液1>
・ウレタン樹脂 100部
(OPTプライマー 昭和インク工業(株))
・イソシアネート硬化剤 5部
(OPT硬化剤 昭和インク工業(株))
・メチルエチルケトン 240部
・酢酸エチル 240部
・トルエン 240部
<裏面層用塗工液1>
・ポリビニルブチラール 10部
(デンカブチラール3000-1 デンカ(株))
・ナイロン粒子(平均粒子径7.5μm) 2部
(MW330 神東塗料(株))
・Pt触媒 0.44部
(CAT-PL-50T 信越化学工業(株))
・反応遅延剤 0.36部
(CAT-PLR-5 信越化学工業(株)))
・チタンキレート 2.4部
(ATキレート剤 デンカポリマー(株))
・トルエン 30部
・イソプロピルアルコール 30部
<プライマー層用塗工液1>
・ウレタン樹脂 40部
(ニッポラン(登録商標)5199 東ソー(株))
・シルバーパール顔料(粒子径:5~25μm) 24部
(イリオジン(登録商標)123 ブライトラスターサテン メルク(株))
・メチルエチルケトン 76部
・トルエン 76部
<第1受容層用塗工液>
・塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体 12部
(#1000A デンカ(株))
・エポキシ変性シリコーン 0.8部
(X-22-3000T 信越化学工業(株))
・アミノ変性シリコーン 0.24部
(X-22-1660B-3 信越化学工業(株))
・トルエン 30部
・メチルエチルケトン 30部
<粘着層用塗工液>
・アクリル共重合体 15部
(SKダイン1251 綜研化学(株))
・硬化剤 0.33部
(硬化剤L-45 綜研化学(株))
・硬化剤 0.1部
(E-AX 綜研化学(株))
・酢酸エチル 16.14部
(離型部付き記録媒体2の作成)
離型部用基材として厚みが100μmの空洞含有・ポリエステルフィルム(クリスパー(登録商標)K1212 東洋紡(株))を用い、離型部用基材の一方の面上に、上記組成の離型層用塗工液を、塗布・乾燥して厚みが0.25μmの離型層を形成し、離型部用基材の一方の面上に、離型層が設けられた離型部2を得た。
厚みが75μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(FK202 東洋紡(株))上に、下記組成の接着層用塗工液を、塗布・乾燥して厚みが2.5μmの接着層を形成した。この接着層上に、厚みが30μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルム(OPP)(FOS-BT フタムラ化学(株))を貼り合わせて、厚みが75μmのポリエチレンテレフタレートフィルムと、厚みが30μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルムが積層されたシール部用基材を得た。シール部用基材のポリエチレンテレフタレートフィルム上に、下記組成のプライマー層用塗工液2を、塗布・乾燥して厚みが1.2μmのプライマー層を形成した。プライマー層上に、上記組成の第1受容層用塗工液を、塗布・乾燥して厚みが4.2μmの第1受容層を形成した。シール部用基材の二軸延伸ポリプロピレンフィルム上に、上記組成の粘着層用塗工液を、塗布・乾燥して厚みが9μmの粘着層を形成し、シール部用基材のポリエチレンテレフタレートフィルム上に、プライマー層、受容層がこの順番で設けられ、シール部用基材の二軸延伸ポリプロピレンフィルム上に、粘着層が設けられたシール部2を得た。シール部2は、本開示の記録媒体を構成する。
上記で得た離型部2の離型層と、上記で得たシール部2の粘着層を貼り合せて、離型部とシール部とが一体をなす離型部付き記録媒体2を得た。
<接着層用塗工液>
・多官能ポリオール 30部
(タケラック(登録商標)A-969-V 三井化学(株))
・イソシアネート 10部
(タケネート(登録商標)A-5 三井化学(株))
・酢酸エチル 60部
<プライマー塗工液2>
・ポリウレタン 5.04部
(ニッポラン(登録商標)5199 東ソー(株))
・白色顔料(アナターゼ型酸化チタン) 10.08部
(TCA-888 堺化学工業(株))
・硬化剤 2.04部
(タケネート(登録商標)A-14 三井化学(株))
・メチルエチルケトン 8部
・トルエン 8部
・イソプロピルアルコール 4部
(離型部付き記録媒体3の作成)
プライマー層用塗工液1を、下記組成のプライマー層用塗工液3に変更して厚みが1.2μmのプライマー層を形成した以外は、全て離型部付き記録媒体1の形成方法と同様にして、実施例3の離型部付き記録媒体を得た。
<プライマー塗工液3>
・ウレタン樹脂 40部
(ニッポラン(登録商標)5199 東ソー(株))
・メチルエチルケトン 76部
・トルエン 76部
(転写シート1の作成)
第2基材として厚さが4.5μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを用い、第2基材の一方の面上に、下記組成の背面層用塗工液1を塗布・乾燥して厚みが1μmの背面層を形成した。
第2基材の他方の面の第1部分に、下記組成の第2受容層塗工液1を塗布・乾燥して厚みが1μmの第2受容層を形成した。第2受容層上に、下記組成の着色層塗工液1を塗布・乾燥して厚みが1μmの着色層を形成した。第2受容層、及び着色層の積層体は、第1転写層を構成する。
また、第2基材の他方の面の第2部分に、下記組成のプライマー層用塗工液4を塗布・乾燥して厚みが0.2μmのプライマー層を形成した。プライマー層上に下記組成のイエロー染料層用塗工液、マゼンタ染料層用塗工液、およびシアン染料層用塗工液を面順次に塗布・乾燥して厚みが0.7μmの各色の染料層を形成した。
また、第2基材の他方の面の第3部分に、下記組成の剥離層用塗工液1を塗布・乾燥して厚みが1μmの剥離層を形成した。剥離層上に下記組成のプライマー層用塗工液4を塗布・乾燥して厚みが0.2μmのプライマー層を形成した。プライマー層上に、下記組成の保護層用塗工液1を塗布・乾燥して厚みが1μmの保護層を形成し、転写シート1を得た。剥離層、プライマー層、保護層の積層体は、第2転写層を構成する。
上記で得られた転写シート1は、第2基材の一方の面に背面層が設けられ、第2基材の他方の面に、上記第1転写層、各色の染料層、第2転写層が面順次に設けられている。
<背面層用塗工液1>
・ポリビニルブチラール 1.8部
(エスレック(登録商標)BX-1 積水化学工業(株))
・ポリイソシアネート 5.5部
(バーノック(登録商標)D750 DIC(株))
・リン酸エステル系界面活性剤 1.6部
(プライサーフ(登録商標)A208N 第一工業製薬(株))
・タルク 0.35部
(ミクロエース(登録商標)P-3 日本タルク(株))
・トルエン 18.5部
・メチルエチルケトン 18.5部
<第2受容層用塗工液1>
・塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体 15.8部
(ソルバイン(登録商標)CNL 日信化学工業(株))
・塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体 1部
(ソルバイン(登録商標)C 日信化学工業(株))
・エポキシ変性シリコーンオイル 1.2部
(KF-101 信越化学工業(株))
・メチルスチレン変性シリコーンオイル 1.2部
(X-24-510 信越化学工業(株))
・ポリエーテル変性シリコーンオイル 0.8部
(KF-352A 信越化学工業(株))
・メチルエチルケトン 40部
・トルエン 40部
<着色層用塗工液1>
・アクリル樹脂 3部
(ダイヤナール(登録商標)BR-87 三菱ケミカル(株))
・塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体 1部
(ソルバイン(登録商標)CNL 日信化学工業(株))
・酸化チタン 16部
(R-780 石原産業(株))
・メチルエチルケトン 40部
・トルエン 40部
<プライマー層用塗工液4>
・アルミナゾル 3.5部
(アルミナゾル200 日産化学(株))
・酢酸ビニル-ビニルピロリドン共重合体 1.5部
(PVP/VA E-335 アイエスピー・ジャパン(株))
・水 47.5部
・イソプロピルアルコール 47.5部
<イエロー染料層用塗工液>
・ソルベントイエロー93 3部
・ディスパースイエロー201 3部
・ポリビニルアセタール 5部
(エスレック(登録商標)KS-5 積水化学工業(株))
・トルエン 75部
・メチルエチルケトン 75部
<マゼンタ染料層用塗工液>
・ディスパースバイオレット26 3部
・ディスパースレッド60 5部
・ポリビニルアセタール 5部
(エスレック(登録商標)KS-5 積水化学工業(株))
・トルエン 75部
・メチルエチルケトン 75部
<シアン染料層用塗工液>
・ソルベントブルー63 4.5部
・ディスパースブルー354 4部
・ポリビニルアセタール 5部
(エスレック(登録商標)KS-5 積水化学工業(株))
・トルエン 75部
・メチルエチルケトン 75部
<剥離層用塗工液1>
・アクリル樹脂 20部
(ダイヤナール(登録商標)BR-87 三菱ケミカル(株))
・トルエン 40部
・メチルエチルケトン 40部
<保護層用塗工液1>
・アクリル樹脂 60部
(TS-413A DIC(株))
・トルエン 20部
・メチルエチルケトン 20部
(転写シート2の作成)
剥離層用塗工液1を下記組成の剥離層用塗工液2に変更して厚みが1μmの剥離層を形成し、保護層用塗工液1を下記組成の保護層用塗工液2に変更して厚みが1μmの保護層を形成した以外は、全て転写シート1の形成方法と同様にして、転写シート2を得た。
<剥離層用塗工液2>
・アクリル樹脂 20部
(サーモラックLP-45M 綜研化学(株))
・紫外線吸収剤 0.02部
(UVITEX OB チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株))
・メチルエチルケトン 40部
・トルエン 40部
<保護層用塗工液2>
・シルバーパール顔料(粒子径:5~25μm) 30部
(イリオジン(登録商標)123 ブライトラスターサテン メルク(株))
・塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体 10部
(ソルバイン(登録商標)CNL 日信化学工業(株))
・メチルエチルケトン 30部
・トルエン 30部
(転写シート3の作成)
上記で得た転写シート1から、第1転写層を除いたものを転写シート3とした。
上記で得た各離型部付き記録媒体、及び各転写シートを表1に示す組合せとし、各実施例、及び各比較例の組合せとした。
Figure 0007486020000001
(第1転写層の転写)
昇華型熱転写プリンタ(S2245(株)シンフォニアテクノロジー)を用い、表1の組合せの離型部付き記録媒体上に、転写シートの第1転写層を転写した。比較例3~5の組合せは、転写シートが第1転写層を有しないため、第1転写層の転写を実施しない。
(画像形成)
上記第1転写層を転写後、昇華型熱転写プリンタ(S2245(株)シンフォニアテクノロジー)を用い、表1の組合せの離型部付き記録媒体の第1受容層、及び離型部付き記録媒体の一部に転写された第1転写層に、表1の組合せの転写シートの各色の染料層を用いて、グレー画像(128/255階調画像)を形成した。
(第2転写層の転写)
上記画像形成後、昇華型熱転写プリンタ(S2245(株)シンフォニアテクノロジー)を用い、離型部付き記録媒体上に、表1の組合せの転写シートの第2転写層を転写し、各実施例、及び比較例の印画物を得た。
(透明度評価)
各実施例、及び比較例の印画物の透け感を目視にて確認し、以下の評価基準に基づいて透け感の評価を行った。評価結果を表2に示す。
「評価基準」
A1・・・高い透け感がある。
A2・・・適度な透け感がある。
B・・・透け感殆どがない。
(パール感評価)
各実施例、及び比較例の印画物を目視で確認し、以下の評価基準に基づいて、パール感評価を行った。評価結果を表2に併せて示す。
「評価基準」
A・・・極めて高いパール調の意匠性を有している。
B・・・高いパール調の意匠性を有している。
C・・・パール調の意匠性を有している。
NG・・・パール調の意匠性を有していない。
(立体感評価)
各実施例、及び比較例の印画物を目視で確認し、以下の評価基準に基づいて、立体感評価を行った。評価結果を表2に併せて示す。
「評価基準」
A:極めて高い立体感の意匠性を有している。
B:高い立体感の意匠性を有している。
C:立体感評価を有している。
NG:立体感を有していない。
Figure 0007486020000002
100・・・記録媒体
100A・・・離型部付き記録媒体
200・・・転写シート
1・・・第1基材
2・・・プライマー層
3・・・第1受容層
10・・・離型部
11・・・支持体
15・・・離型層
25・・・粘着層
51・・・第2基材
60・・・第1転写層
65・・・着色層
70・・・第2受容層
80・・・第2転写層
85・・・剥離層
90・・・保護層
95・・・染料層

Claims (8)

  1. 記録媒体と転写シートの組合せであって、
    前記記録媒体が、第1基材、プライマー層、第1受容層がこの順番で積層された積層構造であり、
    前記プライマー層が、パール顔料を含有しており、
    前記転写シートが、第2基材、前記第2基材上に面順次に設けられた第1転写層、及び第2転写層を有し、
    前記第1転写層は、前記第2基材側から、転写界面に位置する第2受容層、及び着色層がこの順番で積層された積層構造であり、
    前記第2転写層が、パール顔料を含有する層を含む、記録媒体と転写シートの組合せ。
  2. 前記記録媒体の前記第1基材側に、前記記録媒体とは異なる離型部が設けられ、
    前記離型部は、前記記録媒体から分離できる、請求項1に記載の記録媒体と転写シートの組合せ。
  3. 前記記録媒体が、前記離型部側から、粘着層、前記第1基材、前記プライマー層、及び前記第1受容層がこの順番で積層された積層構造である、請求項2に記載の記録媒体と転写シートの組合せ。
  4. 前記離型部が、前記記録媒体と接する粘着層を有する、請求項2に記載の記録媒体と転写シートの組合せ。
  5. 前記第1転写層を構成する何れかの層が、パール顔料を含有している、請求項1乃至4の何れか1項に記載の記録媒体と転写シートの組合せ。
  6. 前記第2転写層が、保護層を含み、
    前記パール顔料を含有する層が、前記保護層である、請求項1乃至5の何れか1項に記載の記録媒体と転写シートの組合せ。
  7. 前記第2転写層が、前記第2基材側から、剥離層、保護層がこの順番で積層された積層構造であり、
    前記パール顔料を含有する層が、前記剥離層、及び保護層の何れか一方、又は双方である、請求項1乃至5の何れか1項に記載の記録媒体と転写シートの組合せ。
  8. 記録媒体と熱転写シートを使用した印画物の製造方法であって、
    請求項1乃至7の何れか1項に記載の記録媒体と転写シートの組合せを使用する、印画物の製造方法。
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