JP7484910B2 - 断熱構造および電子機器 - Google Patents

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Description

本技術は、断熱構造およびこの断熱構造を備えた電子機器に関する。
投射型表示装置等の電子機器では、例えば、光源等の熱源が使用されている。このため、この熱源に起因した周囲の温度の上昇を軽減する方法が提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2010-139635号公報
このような電子機器では、より効果的に、周囲への熱源の影響を抑えることが望まれている。
したがって、より効果的に、周囲への熱源の影響を抑えることが可能な断熱構造およびこれを備えた電子機器を提供することが望ましい。
本技術の一実施の形態に係る断熱構造は、熱源と、熱源の周囲を囲うとともに、開口を有する断熱部材と、断熱部材の形状を保持する形状保持部材と、断熱部材を形状保持部材に固定する固定部材とを備えたものであり、固定部材は収縮チューブであり、固定部材と形状保持部材との間に、熱源および断熱部材が設けられている
本技術の一実施の形態に係る電子機器は、上記本技術の一実施の形態に係る第1の断熱構造を備えたものである
本技術の一実施の形態に係る断熱構造および電子機器では、断熱部材と、この断熱部材の形状を保持する形状保持部材が設けられている。これにより、熱源の周囲を囲うように、断熱部材の形状が保持される。
本技術の第1の実施の形態に係る発光装置の構成の一例を表す模式図である。 (A)は、図1に示した断熱構造体の構成を模式的に表す斜視図であり、(B)は、光源部とともに(A)に示した断熱構造体を模式的に表す斜視図である。 図2(B)に示したI-I’線に沿った断面構成を表す模式図である。 図2(B)に示した光源部および断熱構造体の平面構成を表す模式図である。 図3等に示した形状保持部材の構成の一例を模式的に表す斜視図である。 図3等に示した断熱部材を形状保持部材に巻き付ける前の構成の一例を表す模式図である。 図6Aに示した断熱部材を形状保持部材に巻き付けた後の構成を表す模式図である。 図6Aに示した断熱部材の構成の他の例(1)を表す模式図である。 図7Aに示した断熱部材を形状保持部材に巻き付けた後の構成を表す模式図である。 図6Aに示した断熱部材の構成の他の例(2)を表す模式図である。 図8Aに示した断熱部材を形状保持部材に巻き付けた後の構成を表す模式図である。 図1等に示した発光装置が適用された投射型表示装置の構成の一例を表す図である。 本開示の第2の実施の形態に係る加熱装置の構成の一例を表す模式図である。 図10に示したII-II’線に沿ったヒータおよび断熱構造体の断面構成を表す模式図である。 図10に示したヒータおよび断熱構造体の平面構成を表す模式図である。 図10に示したヒータの構成を説明する平面模式図である。 図12に示したIII-III’線における断面構成を表す模式図である。 図12に示したIV-IV’線における断面構成を表す模式図である。 図12に示したV-V’線における断面構成を表す模式図である。 図12に示したヒータの製造工程を説明する図である。 図14Aに続く工程を表す図である。 図14Bに続く工程を表す図である。 図14Cに続く工程を表す図である。 図15Aに続く工程を表す図である。 図15Bに続く工程を表す図である。 図3に示した断熱構造体の断面構成の他の例を表す模式図である。 図5に示した形状保持部材の構成の他の例(1)を表す斜視図である。 図5に示した形状保持部材の構成の他の例(2)を表す斜視図である。 図5に示した形状保持部材の構成の他の例(3)を表す斜視図である。
以下、本技術の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。以下の説明は本開示の一具体例であって、本開示は以下の態様に限定されるものではない。また、本開示は、各図に示す各構成要素の配置や寸法、寸法比などについても、それらに限定されるものではない。なお、説明する順序は、下記の通りである。
1.第1の実施の形態(熱源の周囲に断熱部材を設けた発光装置の例)
1-1.発光装置の全体構成
1-2.断熱構造体の具体的な構成
1-3.作用・効果
2.適用例(投射型表示装置の例)
3.第2の実施の形態(熱源の周囲に断熱部材を設けた加熱装置の例)
3-1.加熱装置の全体構成
3-2.ヒータの構成
3-3.ヒータの製造方法
3-4.作用・効果
<1.第1の実施の形態>
(1-1.発光装置の全体構成)
図1は、本技術の第1の実施の形態に係る発光装置(発光装置10)の構成の一例を表す模式図である。この発光装置1は、例えば、投射型表示装置(例えば、後述の図9の投射型表示装置200)に適用される。発光装置10は、例えば、外装部材11、制御部12、バッテリ13、光源部14、断熱構造体15および透明板16を有している。ここで、光源部14が、本技術の「熱源」の一具体例に対応する。
外装部材11は、制御部12、バッテリ13、光源部14および断熱構造体15を収容している。例えば、外装部材11は、円筒形状を有している。この円筒の内部に、制御部12、バッテリ13、光源部14および断熱構造体15が収容されている。外装部材11の一方(図1の紙面上側)は開口されており、この開口に透明板16が設けられている。外装部材11は、例えば、プラスチックにより構成されている。プラスチックとしては、例えば、ABS(Acrylonitrile Butadiene Styrene)樹脂、PC(Poly Carbonate)/ABS樹脂およびナイロン等が挙げられる。外装部材11は、アルミニウム合金(例えば、A1050,A5052)、マグネシウム(Mg)およびSUS(Steel Use Stainless)等の金属により構成されていてもよい。
外装部材11に収容された制御部12は、バッテリ13と光源部14とに電気的に接続されている。この制御部12は、例えば、配線基板と、この配線基板に搭載されたIC(Integrated Circuit)とを含んでいる。制御部12は、例えば、外部から入力された信号に応じて光源部14に駆動信号を入力する。この制御部12からの駆動信号に応じて、光源部14の点灯状態が制御されるようになっている。バッテリ13により、制御部12に電源が供給される。
光源部14は、制御部12から入力された駆動信号により、点灯し、光を発生させる。光源部14は、例えば、一方の端部に接続部14C(後述の図2(B)に図示)を有しており、この接続部14Cを介して制御部12に接続されている。光源部14は、例えば、レーザまたはLED(Light Emitting Diode)等を含んでいる。あるいは、光源部14は、メタルハライドランプ、高圧水銀ランプ、ハロゲンランプおよびキセノンランプ等の放電ランプを含んでいてもよい。光源部14からは、例えば、光とともに熱が発生する。光源部14近傍は、例えば、70℃~300℃程度になり得る。ここでは、光源部14が本技術の熱源の一具体例に対応する。
断熱構造体15は、光源部14近傍に設けられている。断熱構造体15は、光源部14の周囲を囲むように設けられており、断熱構造体15の開口(後述の図2(A)の開口15M)を介して光源部14で発生した光が取り出されるようになっている。断熱構造体15により、光源部14で発生した熱が周囲に伝わりにくくなり、光源部14の周囲の温度上昇を抑えることができる。断熱構造体15の具体的な構成については後述する。
透明板16は、例えば、円の平面形状を有している。この透明板16は、例えば、円筒状の外装部材11の底面を構成する円と、略同じ大きさである。透明板16により、外装部材11の開口が閉じられている。透明板16は、光源部14で発生する波長帯域の光に対して高い透過性を有しており、断熱構造体15の開口を介して取り出された光源部14の光は、透明板16を透過して外部に取り出されるようになっている。
(1-2.断熱構造体の具体的な構成)
次に、図2~図4を用いて断熱構造体15の具体的な構成について説明する。図2(A)は、断熱構造体15の構成を模式的に表す斜視図であり、図2(B)は、光源部14とともに断熱構造体15の構成を表す斜視図である。図2(B)では、断熱構造体15を破線で表している。図3は、図2(B)のI-I’線に沿った断面構成を表している。図4は、光源部14とともに断熱構造体15の構成を表す平面図である。
断熱構造体15は、例えば、円筒形状を有しており、一方の底面の中央部から他方の底面の中央部まで貫通する孔部15Hを有している。換言すれば、断熱構造体15は、一方の底面および他方の底面には、孔部15Hに通じる開口15Mが設けられている。光源部14は、断熱構造体15の孔部15Hに挿入されている(図2(A)(B))。即ち、断熱構造体15は円筒の側面を構成しており、この円筒の側面に光源部14が囲まれている。断熱構造体15の一方の開口15Mから取り出された光が、透明板16を介して出射される。光源部14と断熱構造体15との間には、空気層18が介在している(図3)。断熱構造体15は、例えば、孔部15H(空気層18)側から順に、形状保持部材151、接着層152、断熱部材153および固定部材154を有している。
図5は、形状保持部材151の構成の一例を模式的に表す斜視図である。形状保持部材151は、断熱部材153の形状を保持するためのものである。例えば、形状保持部材151の外形に沿って、断熱部材153の形状が形成される。形状保持部材151は、例えば、円筒形状を有しており、この形状保持部材151にシート状の断熱部材153が巻き付けられることにより、断熱部材153の形状が保持されている。断熱構造体15の孔部15Hおよび開口15Mは、この形状保持部材151に設けられている。換言すれば、形状保持部材151の形状により、断熱構造体15の形状を調整することができる。
形状保持部材151は、例えば、SUS(Steel Use Stainless)等の金属材料により構成されている。形状保持部材151を構成する金属材料は、光反射性を有していることが好ましい。光反射性を有する金属材料により形状保持部材151を構成することにより、光源部14で発生した熱が形状保持部材151で反射されやすくなる。したがって、光源部14で発生した熱が、断熱構造体15の外側に伝わりにくくなる。また、金属材料は、比較的剛性が高いので、形状保持部材151の厚み(図3~図5の厚みt151)を薄くすることができる。形状保持部材151の厚みt151は、例えば、0.5mm以下である。例えば、小型の投射型表示装置等、小型の電子機器に発光装置10を適用するとき、形状保持部材151は、金属により構成されていることが好ましい。
形状保持部材151は、例えば、樹脂材料により構成されていてもよい。樹脂材料は、比較的、熱伝導性が低いので、例えば、金属材料により形状保持部材151を構成した場合に比べて、断熱構造体15の断熱性能を向上させることが可能となる。また、樹脂材料は比較的、安価である。断熱構造体15の小型化が不要なとき、例えば、大型の電子機器に発光装置10を適用するときには、樹脂材料により構成された形状保持部材151が好適に用いられる。
形状保持部材151と断熱部材153との間には、例えば、接着層152が設けられている。例えば、接着層152により、断熱部材153が形状保持部材151に固定されている。接着層152は、例えば樹脂材料を含む接着剤により構成されている。接着層152は、テープ等により構成されていてもよい。あるいは、形状保持部材151と断熱部材153との間に接着層152が設けられていなくてもよい。このとき、固定部材154により、断熱部材153が形状保持部材151に固定される。
接着層152を介して形状保持部材151に貼り合わされた断熱部材153は、例えば、20℃環境下で、0.04W/m・k以下の熱伝導率を有している。この断熱部材153により、光源部14で発生した熱が断熱構造体15の外側に伝わりにくくなる。即ち、断熱部材153が、断熱構造体15で主に断熱機能を担っている。本実施の形態では、この断熱部材153が、形状保持部材151により、光源部14の周囲を囲む形状に保持されている。詳細は後述するが、これにより、より効果的に周囲への光源部14の影響を抑えることが可能となる。
断熱部材153は、例えば、シート形状を有しており、形状保持部材151の外形に倣って配置されている。即ち、断熱部材153は、円筒の側面により連続的に光源部14を囲んでいる。断熱部材153には、円筒の底面に対応する位置に開口(断熱構造体15の開口15M)が設けられている。即ち、断熱部材153は、光源部14を間にして対向する一対の開口を有している。この一対の開口の一方を介して、光源部14で発生した光が取り出される。断熱部材153に、このような開口を設けることにより、光源部14で発生した光が利用可能となるので、部品の配置の自由度が高まる。
断熱部材153の厚み(図3、図4の厚みt153)は、例えば、5.0mm以下である。特に、小型の電子機器に発光装置10を適用するとき、部品間の間隙も小さくなるため、断熱部材153の厚みt153が5.0mm以下であることが好ましい。光源部14の温度が300℃以下であるとき、厚みt153が2.0mm以下の断熱部材153を用いてもよい。例えば、厚み0.1mm程度のシートを複数重ねることにより、断熱部材153が構成されていてもよい。複数のシートを重ねて断熱部材153を構成することにより、断熱部材153の厚みt153を調整し易くなる。
シート状の断熱部材153は、一方の開口側および他方の開口側に端面153E(図3)を有している。例えば、一方の開口側の端面153Eは、露出されており、空気に触れている。詳細は後述するが、この断熱構造体15では、断熱部材153が密閉されていないので、断熱構造体15を小型化し易い。端面153Eは、例えば、他の部材に覆われていてもよく、あるいは、樹脂材料等が塗布されていてもよい。
図6Aは、形状保持部材151に巻き付けられる前の状態の断熱部材153の端面153Eの構成を表しており、図6Bは、円筒状の形状保持部材151と、この形状保持部材151に巻き付けられた断熱部材153の構成を表している。断熱部材153の端面153Eは、形状保持部材151側に設けられる内周辺Siと、固定部材154側に設けられる外周辺Soとを有している。断熱部材153を形状保持部材151に巻き付けたときには、端面153Eの延在方向(X軸方向)の両側が合わさるようになっている(合わせ部A)。例えば、断熱部材153の端面153Eは、略台形であってもよい。このとき、例えば、内周辺Siは、円筒状の形状保持部材151の円周と略同じ大きさであり、外周辺Siは、内周辺Siよりも大きくなっている。これにより、断熱部材153を形状保持部材151に巻き付け易くなる。
図7Aおよび図8Aは、図6Aに示した断熱部材153の端面153Eの構成の他の例(他の例(1),(2))を表し、図7Bおよび図8Bは、図6Bに示した断熱部材153の構成の他の例(他の例(1),(2))を表している。図7Aに示したように、断熱部材153の端面153Eは、略平行四辺形であってもよい。このとき、例えば、図7Bに示したように、合わせ部Aは、形状保持部材151の直径方向からずれて形成される。あるいは、断熱部材153の端面153Eは、矩形であってもよい(図示せず)。また、図8Aに示したように、断熱部材153には、外周辺Soから内周辺Siに向かう方向にスリット153Lを設けるようにしてもよい。スリット153Lを設けることにより、断熱部材153を形状保持部材151に巻き付けたときに、外周辺Soでスリット153Lが広がり(図8(B))、外周辺So側の応力を軽減することができる。よって、断熱部材153を形状保持部材151に巻き付け易くなる。スリット153Lの深さは、例えば、断熱部材153の厚みt153の1/3程度であり、例えば、断熱部材153には、3つのスリット153Lが設けられている。
断熱部材153は、例えば、エアロゲルを含んでいることが好ましい。エアロゲルとしては、例えば、シリカエアロゲルが挙げられる。エアロゲルを含む断熱部材153は、断熱性能に優れている。また、エアロゲルを含む断熱部材153では、対流、輻射および熱伝導の3つのほとんどの影響が軽減される。このような断熱部材153は、その厚みt153を小さくしやすい。よって、エアロゲルを含む断熱部材153は、小型の電子機器に好適に用いることができる。
断熱部材153と光源部14との間、具体的には、形状保持部材151と光源部14との間には空気層18が設けられている。この空気層18によっても断熱がなされる。このため、断熱部材153と光源部14との間に空気層18を設けることにより、断熱部材153の耐熱温度を調整し易くなる。例えば、形状保持部材151と光源部14との位置決めを行うことにより、空気層18が所定の大きさに調整される。
発光装置1は、例えば、断熱構造体15と光源部14との位置決め、具体的には、形状保持部材151と光源部14との位置決めを行うための係止部材17を含んでいる(図3)。この係止部材17は、例えば、環状の部材であり、光源部14にフランジ状に取付けられている(図2(B))。例えば、係止部材17の内周に設けられた凸部17Pが、断熱構造体15の他方の開口15Mから形状保持部材151に掛かることにより、光源部14に対する断熱構造体15の位置、即ち、光源部14に対する断熱部材153の位置が固定される。係止部材17は、熱伝導率の低い材料により構成されていることが好ましく、例えば、熱伝導率が1.0W/m・k以下の樹脂材料等により構成されている。このような樹脂材料としては、例えば、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)およびPPS(ポリフェニレンサルファイド)等のエンジニアリングプラスチック等が挙げられる。ここでは、凸部17Pと形状保持部材151とが接する部分が、本技術の位置決め部の一具体例に対応する。光源部14に対する断熱部材153の位置決めは、他の方法により行うようにしてもよく、例えば、係止部材17に凹部、形状保持部材151に凸部を各々設け、この凹部と凸部とを嵌合させるようにしてもよい。
固定部材154は、断熱部材153を形状保持部材151に固定するためのものであり、例えば、断熱部材153の外周が固定部材154に支持されている。この固定部材154には、例えば、収縮チューブを用いることができる。このとき、収縮チューブの収縮力により、断熱部材153が形状保持部材151に固定される。例えば、断熱部材153を形状保持部材151に巻き付けたときに、合わせ部A(例えば、図7B等)の断熱部材153の厚みが、他の部分の断熱部材153の厚みよりも大きくなっていることも考え得る。このとき、固定部材154に収縮チューブを用いることにより、合わせ部Aの断熱部材153の厚みを、他の部分の断熱部材153の厚みと同じ程度に圧縮することが可能となる。固定部材154は、例えば、断熱部材153の外周を覆う管状の部品であってもよい。例えば、ステンレス等の金属の管により固定部材154が構成されていてもよい。あるいは、固定部材154は、ポリイミド等の樹脂材料を含むテープであってもよい。固定部材154には、例えば、アルミニウム(Al)等が蒸着されていてもよい。これにより、断熱構造体15からの熱の放射率を低下させることが可能となる。
(1-3.作用・効果)
本実施の形態の発光装置10が有する断熱構造体15には、断熱部材153と、この断熱部材153の形状を保持する形状保持部材151が設けられている。これにより、光源部14の周囲を囲うように、断熱部材153の形状が保持される。
例えば、断熱構造体に形状保持部材が設けられていないとき、シート状の断熱部材の形状を自在に調整することは困難である。このため、熱源の一方向のみに断熱部材が配置され、断熱部材が設けられた方向以外の方向では、熱源に起因した温度の上昇が生じやすい。したがって、耐熱性の低い部品は、熱源から十分に離間して配置する必要がある。このような形状保持部材の設けられていない断熱構造体は、小型の装置に適用しにくい。
また、密閉容器内を真空状態にすることにより断熱を行う方法や、密閉容器内にエアロゲルを充填させて断熱を行う方法も考え得る。この密閉容器は、例えば、熱源側の内壁と、内壁に対向する外壁と、内壁と外壁とをつなぐ接続部分とを有している。このような密閉容器は、熱源から内壁に熱が伝達されると、この熱が接続部分を介して外壁に伝わるという問題、即ち、ヒートブリッジ構造の問題を抱えている。ヒートブリッジ構造では、十分な断熱を行うために、伝熱経路を長くして放熱させることが必要となる。このため、密閉容器が大きくなる。したがって、このような密閉容器を有する断熱構造体も、小型の装置には適用しにくい。特に、真空状態を保持するための密閉容器は、熱伝導率の高い材料により構成されており、密閉容器が大きくなりやすい。真空状態を保持するための密閉容器には、ガスの透過を抑えるため、金属材料またはガラス材料等が用いられることが多い。
断熱部材として、ウレタンフォームおよびメラミンフォーム等の発泡樹脂を用いるとき、このような密閉容器は不要となる。しかし、このような断熱部材は、主に対流による熱伝達を防ぐことを目的としており、断熱部材の厚みが大きくなりやすい。したがって、このような発泡樹脂を含む断熱部材も、小型の装置には適用しにくい。
これに対し、発光装置1の断熱構造体15は、形状保持部材151を有しているので、光源部14の周囲を囲うように、断熱部材153の形状を保持することができる。このため、光源部14の一方向のみに断熱部材153を設ける場合に比べて、光源部14近傍がより効果的に断熱される。よって、より効果的に周囲への光源部14の影響を抑えることができ、耐熱性の低い部品であっても、光源部14とより近い位置に配置することが可能となる。即ち、断熱構造体15は、小型の装置に好適に使用することができる。また、断熱構造体15が形状保持部材151を有することにより、断熱部材153の寸法を安定して維持しやすい。
更に、断熱構造体15では、断熱部材153の一方の端面153Eが露出されている。即ち、この断熱構造体15は、上記ヒートブリッジ構造を有しておらず、伝熱経路を長くする必要がない。したがって、断熱構造体15を小さくし、小型の装置に適用しやすい。また、このような断熱構造体15は、常温常圧下で製造されるので、密閉容器内を真空状態にする断熱構造体に比べて容易に製造することができる。
また、断熱構造体15の断熱部材153は、エアロゲルを含んでいるので、発泡樹脂を含む断熱部材153に比べて、その厚みt153を小さくしやすい。したがって、断熱部材153にエアロゲルを用いることにより、断熱構造体15が小さくなり、小型の装置に適用しやすくなる。
以上説明したように、本実施の形態では、光源部14の周囲を囲うように断熱部材153を設けるようにしたので、熱源の一方向のみに断熱部材を設ける場合に比べて、光源部14近傍がより効果的に断熱される。よって、より効果的に、周囲への光源部14の影響を抑えることが可能となる。このような断熱構造体15は、光源部14の近傍に部品が配置しやすくなるので、小型の装置に好適に用いられる。
また、このような断熱構造体15を有する発光装置10では、部品の設計自由度が高くなる。例えば、耐熱性の低い樹脂を含む部品を光源部14の近傍に用いることも可能であり、部品に要するコストを抑えることができる。
<2.適用例>
上記第1の実施の形態で説明した発光装置10は、例えば投射型表示装置等の電子機器に適用することができる。
図9は、発光装置10が適用された投射型表示装置(投射型表示装置200)の構成例を示す図である。この投射型表示装置200は、例えばスクリーンに画像を投射する表示装置である。投射型表示装置200は、例えばPC等のコンピュータや各種画像プレーヤ等の外部の画像供給装置にI/F(インターフェイス)を介して接続されており、このI/Fに入力される画像信号に基づいて、スクリーン等への投影を行うものである。なお、以下に説明する投射型表示装置200の構成は一例であり、本技術に係る投射型表示装置は、このような構成に限定されるものではない。
投射型表示装置200は、発光装置10、マルチレンズアレイ212、PbSアレイ213、フォーカスレンズ214、ミラー215、ダイクロイックミラー216、217、光変調素子218a~218c、ダイクロイックプリズム219、および投写レンズ220を備える。
発光装置10では、発光素子121から出射された光が、アレイレンズを通過し、コリメート光として取り出される。この光は、マルチレンズアレイ212に入射するようになっている。マルチレンズアレイ212は、複数のレンズ素子がアレイ状に設けられた構造であり、発光装置1,2から出射された光を集光する。PbSアレイ213は、マルチレンズアレイ212によって集光された光を、所定の偏光方向の光、例えばP偏光波に偏光する。フォーカスレンズ214は、PbSアレイ213によって所定の偏光方向の光に変換された光を集光する。
ダイクロイックミラー216は、フォーカスレンズ214、ミラー215を介して入射してきた光のうちの赤色光Rを透過し、緑色光G、青色光Bを反射する。ダイクロイックミラー216によって透過された赤色光Rは、ミラー215を介して光変調素子218aに導かれる。
ダイクロイックミラー217は、ダイクロイックミラー216によって反射された光のうちの青色光Bを透過し、緑色光Gを反射する。ダイクロイックミラー217によって反射された緑色光Gは、光変調素子218bに導かれる。一方、ダイクロイックミラー217によって透過された青色光Bは、ミラー215を介して光変調素子218cに導かれる。
光変調素子218a~218cの各々は、入射された各色光を光変調し、光変調された各色光をダイクロイックプリズム219に入射する。ダイクロイックプリズム219は、光変調されて入射してきた各色光を1つの光軸に合成する。合成された各色光は、投写レンズ220を介してスクリーン等に投影される。
投射型表示装置200では、色の3原色である赤、緑、青の3色に対応した3つの光変調素子218a~218cが組み合わされ、あらゆる色が表示される。即ち、投射型表示装置200は、いわゆる3板式の投射型表示装置である。
次に、本開示の第2の実施の形態について説明するが、以降の説明において上記第1の実施の形態と同一構成部分については同一符号を付してその説明は適宜省略する。
<3.第2の実施の形態>
(3-1.加熱装置の全体構成)
図10は、本技術の第2の実施の形態に係る発光装置(加熱装置20)の構成の一例を表す模式図である。この加熱装置20は、例えば、アロマディフューザーおよび電子香炉等に適用される。加熱装置20は、例えば、ヒータ24を有し、この他、上記第1の実施の形態と同様に、外装部材11、制御部12、バッテリ13および断熱構造体15を有している。また、外装部材11の開口は蓋部19によって閉じられている。ここで、ヒータ24が、本技術の「熱源」の一具体例に対応する。
蓋部19は、例えば、円の平面形状を有している。この蓋部19は、例えば、円筒状の外装部材11の底面を構成する円と、略同じ大きさである。蓋部19により、外装部材11の開口が閉じられている。蓋部19は、例えば、プラスチックにより構成されている。プラスチックとしては、例えば、ABS(Acrylonitrile Butadiene Styrene)樹脂、PC(Poly Carbonate)/ABS樹脂およびナイロン等が挙げられる。蓋部19は、アルミニウム合金(例えば、A1050,A5052)、マグネシウム(Mg)およびSUS(Steel Use Stainless)等の金属により構成されていてもよい。
ヒータ24は、制御部12から入力された制御信号により、例えば、バッテリ13から電流が印加されることによって熱を発生させる。ヒータ24の詳細な構成については後述するが、ヒータ24は、例えば、シート形状を有し、発熱部240Xと、接続部240Yとを有する。接続部240Yには、例えば、バッテリ13の一対の電極と電気的に接続された配線251が、はんだ260を介して接続されている(図12参照)。
本実施の形態では、ヒータ24は、例えば、円筒形状を形成しており、一方の底面から他方の底面まで貫通する孔部24Hを有している。換言すれば、ヒータ24は、一方の底面および他方の底面には、孔部24Hに通じる開口24Mが設けられている。
次に、図11A,図11Bを用いてヒータ24および断熱構造体15の具体的な構成について説明する。加熱装置20では、熱源であるヒータ24が、断熱構造体15を構成する形状保持部材151と断熱部材153との間に配置されており、形状保持部材151の外径に沿って、ヒータ24の形状が形成されている。形状保持部材151は、上記第1の実施の形態と同様に、例えば、円筒形状を有しており、この形状保持部材151にシート状のヒータ24が巻き付けられることにより、ヒータ24の形状が保持されている。ヒータ24の周囲には、断熱部材153が設けられている。具体的には、ヒータ24と断熱部材153との間には、例えば、接着層152が設けられており、断熱部材153は、接着層152により、ヒータ24に固定されている。あるいは、ヒータ24と断熱部材153との間には、接着層152が設けられていなくてもよい。このとき、固定部材154により、断熱部材153がヒータ24に固定される。即ち、ヒータ24と断熱部材153とは、直接または接着層152を介して接している。
なお、本実施の形態の断熱部材153には、例えば、フッ素樹脂、メラミン樹脂またはシリコンを練り込んだエアロゲルを用いることが好ましい。これにより、断熱部材153の耐熱性を向上させることができる。また、断熱構造体15の一方の底面には、開口24Mを塞ぐ蓋等が設けられていてもよい。この蓋は、断熱構造体15と一体化していてもよいし、別体として形成されていてもよい。
(3-2.ヒータの構成)
図12は、ヒータ24の平面構成の一例を表す模式図である。図13Aは、図12に示したIII-III’線に沿ったヒータ24の断面模式図である。図13Bは、図12に示したIV-IV’線に沿ったヒータ24の断面模式図である。図13Cは、図12に示したV-V’線に沿ったヒータ24、正確には、ヒータ24に接続された配線251の断面模式図である。
ヒータ24は、上記のように、発熱部240Xと、接続部240Yとを有する、シート状の発熱体である。ヒータ24は、フレキシブル基板241上に、導電膜242がパターン形成された構成を有する。具体的には、導電膜242は、例えば、互いに独立する複数の導電膜242A,242B,242Cと、導電膜242A,242B,242Cをそれぞれの一端および他端で一体化した拡張部242D1,242D2とを有している。互いに独立する複数の導電膜242A,242B,242Cは、例えば、互いに平行にパターニングされている。この互いに独立する複数の導電膜242A,242B,242C部分が発熱部240Xを、拡張部242D1,242D2が接続部240Yを構成している。接続部240Yには、一対の配線251(251A,251B)が、はんだ260を介して接合されている。
フレキシブル基板241は、可撓性を有する支持基材であり、例えば、ポリイミド(PI)樹脂等の絶縁材料によって構成されている。
導電膜242は、例えば、電気抵抗が比較的高い導電材料を用いて形成することが好ましく、このような導電材料としては、例えば、SUS(Steel Use Stainless)等の金属材料やカーボン等が挙げられる。発熱部240Xでは、導電膜242は、互いに独立する複数の導電膜242A,242B,242Cとしてパターニングされているため、通電により高温となる。一方、接続部240Yでは、導電膜242は、導電膜242A,242B,242Cを一体化することにより、導電膜242A,242B,242Cよりも幅広な拡張部242D1、242D2を構成している。このため、導電膜242A,242B,242C部分と比較して電気抵抗は小さくなる。即ち、通電時の接続部240Yの温度は、発熱部240Xよりも低温で維持される。
なお、本実施形態の導電膜242は、一部をスリット状にパターニングして複数の導電膜242A,242B,242Cに独立させることで個々のパターンを幅狭にしているが、必ずしも複数にする必要はなく幅狭の1つの導電膜を用いて形成するようにしてもよい。換言すると、接続部240Y内の導電膜から連続する発熱部240X内の導電膜の幅が狭ければ1つの導電膜としてもよい。また、発熱部240Xの導電膜の幅と接続部240Yの導電膜の幅とが、接続部分において同じである必要はなく、例えば、接続部240Yの端部からそれぞれ異なる方向に幅狭の導電膜が延在しているようにしてもよい。
一対の配線251(251A,251B)は、平板形状を有する、例えば銅(Cu)配線である。配線251A,251Bの一端は、それぞれ、拡張部242D1,242D2と電気的に接続されており、他端は、例えば、バッテリ13の一対の電極とそれぞれ電気的に接続されている。配線251A,251Bは、図13Cに示したように、例えば、拡張部242D1,242D2との接続部分を除いて、例えば、エポキシ樹脂、シリコン樹脂またはフッ素樹脂等を含む絶縁膜252によって被覆されている。なお、図12および図13Cでは、配線251A,251Bが絶縁膜252によってまとめて被覆されている例を示したが、別々に被覆されていてもよい。
接続部240Yでは、図13Bに示したように、フレキシブル基板241上に、拡張部242D1、はんだ260および配線251Aが、拡張部242D2、はんだ260および配線251Bが、それぞれ、この順に積層されている。即ち、拡張部242D1と配線251Aと、拡張部242D2と配線251Bとは、それぞれ、はんだ260を介して接合されている。はんだ260は、例えば、SnCuNiGe(錫-銅-ニッケル-ゲルマニウム)合金等のはんだを用いることができる。この他、例えば、SnAgCu(錫-銀-銅)系,AuSn(金-錫)系,Sn(錫)系またはIn(インジウム)系等のはんだを用いてもよい。
(3-3.ヒータの製造方法)
ヒータ24は、例えば、以下のようにして製造することができる。まず、図14Aに示したように、フレキシブル基板141に導電膜242を成膜する。続いて、図14Bに示したように、例えば、導電膜242上にフォトレジストを塗布後、プリベーク、露光、現像およびポストベークを得て、所定のパターンを有するレジスト膜を形成した後、例えば、エッチングにより所定のパターンを有する導電膜242を形成する。次に、図14Cに示したように、一部(例えば、拡張部242D1,242D2)を除く導電膜242を、例えばエポキシ樹脂、シリコン樹脂またはフッ素樹脂を含む絶縁膜243で被覆する。
これと平行して、導電膜242と接合する配線251を準備する。まず、図15Aに示したように、絶縁膜252によって被覆された配線251A,251Bを用意する。続いて、図15Bに示したように、絶縁膜252の一部を除去して配線251A,251Bの端部を露出させる。次に、図16に示したように、例えば、金属箔またはペースト状のはんだ260を導電膜242に塗布し、はんだ260の融解温度から数十度高い温度で加熱して、導電膜242と、配線251A,251Bとを接合する。その後、接合部周囲を絶縁膜で被覆することで、図12に示したヒータ24が完成する。
なお、図12に示した接続部240Yにおける、拡張部242D1,242D2と配線251A,251Bとの接合は、発熱部240Xからできるだけ離れた位置で行うことが好ましい。具体的には、例えば、発熱部240Xの周縁から、2mm~3mm程度離れた位置で接合することが好ましい。これにより、発熱部240Xからの伝熱による拡張部242D1,242D2と配線251A,251Bとの接合強度の低下を防ぐことができる。
(3-4.作用・効果)
本実施の形態の加熱装置20では、熱源としてシート形状を有するヒータ24を用い、このヒータ24を、例えば、円筒形状を有する形状保持部材151の外径に沿って配置されている。ヒータ24の周囲には、直接または接着層152を介して断熱部材153が設けられている。これにより、ヒータ24で発生した熱が、効率的に、断熱構造体15の内側、具体的には、円筒形状を形成するヒータ24の孔部24Hの内側にためられるようになる。従って、上記第1の実施の形態の効果に加えて、加熱装置20の省電力化が可能となる。
また、一般的なヒータの製造工程では、発熱体となる導電膜をパターニングした後、所定の位置に銅メッキを施して導電部の電気抵抗値を下げているが、このメッキ工程が製造コストの上昇の一因となっている。
これに対して、本実施の形態のヒータ24では、発熱部240Xを構成する複数の導電膜242A,242B,242Cの一端および他端において、複数の導電膜242A,242B,242Cを一体化した拡張部242D1,242D2を設け、これを、複数の導電膜242A,242B,242Cに電流を印加する一対の配線251A,251Bとの接続部240Yとして用いるようにした。これにより、通電時における接続部240Yの温度は、例えば、はんだの融点よりも低い温度で維持されるようになり、導電膜242(拡張部242D1,242D2)と配線251(251A,251B)とのはんだ接合が可能となる。したがって、ヒータ24およびこれを備えた加熱装置20の製造コストを低減することが可能となる。
また、一対の配線251A,251Bとして、平板形状を有する配線を用いるようにしたので、接続部240Yにおける導電膜242(拡張部242D1,242D2)と配線251A,251Bとの接合面積が増大し、接合強度を向上させることが可能となる。よって、信頼性を向上させることが可能となる。
以上、第1,第2の実施の形態および適用例を挙げて本技術を説明したが、本技術は上記実施の形態等に限定されるものではなく、種々変形可能である。例えば、上記実施の形態等において例示した発光装置10および加熱装置20の構成要素および配置等は、あくまで一例であり、全ての構成要素を備える必要はなく、また、他の構成要素を更に備えていてもよい。
また、上記実施の形態等では、発光装置10および加熱装置20が断熱構造体15を有する場合について説明したが、断熱構造体15は、他の電子機器に設けられていてもよい。
また、例えば、上記第1の実施の形態では、断熱構造体15が、光源部14(孔部15H)に近い位置から順に、形状保持部材151、接着層152、断熱部材153および固定部材154を有する例について説明したが、断熱構造体15は、他の構成を有していてもよい。例えば、図17に示したように、光源部14と形状保持部材151との間に断熱部材153が設けられていてもよい。即ち、断熱部材153の外側に形状保持部材151が配置されていてもよい。また、形状保持部材151は、例えば樹脂により構成されていてもよい。樹脂は、金属に比べて、比熱および比重が小さい。即ち、熱容量が小さい。熱源(光源部14)に近い位置に、比較的熱容量の小さい形状保持部材151を設けることにより、断熱構造体15の内側に熱をためやすくなる。
また、図5に形状保持部材151の構成の一例を図示したが、形状保持部材151は、他の構成を有していてもよい。図18A、図18Bおよび図18Cは、図5に示した形状保持部材151の構成の他の例(他の例(1),(2),(3))を表している。このように形状保持部材151には、穴加工部151Aが設けられていてもよい。穴加工部151Aは、形状保持部材151を構成する金属または樹脂等の一部に穴加工を施した部分である。穴加工部151Aは、例えば、円、楕円または四角等のどのような形状を有していてもよい。小さな穴加工部151Aが、形状保持部材151の全体にわたって散在していてもよく(図18(A))、1つまたは2つの穴加工部151Aが円筒の長さ方向に延在するように設けられていてもよい(図18(B)(C))。穴加工部151Aは、どのように配置されていてもよい。形状保持部材151に穴加工部151Aを設けることにより、形状保持部材151の重量が小さくなる。したがって、形状保持部材151の熱容量が小さくなる。このような形状保持部材151は、断熱構造体15の内側に熱がたまりやすくなり、例えば、アロマディフューザー等として用いられる加熱装置20に好適に用いられる。
また、上記実施の形態等では、形状保持部材151が円筒形状を有する例について説明したが、形状保持部材151は、他の形状を有していてもよい。例えば、形状保持部材151は、角柱等の筒形状を有していてもよい。
また、上記実施の形態等では、断熱部材153が光源部14の周囲を連続的に囲んでいる例について説明したが、複数に分離された断熱部材153が光源部14を囲んでいてもよい。あるいは、断熱部材153の開口が、円筒の側面に設けられていてもよい。
また、上記第1の実施の形態では、断熱構造体15の位置決めを、係止部材17を用いて行う場合について説明したが、他の方法により、断熱構造体15との位置決めを行うようにしてもよい。例えば、外装部材11またはシャーシ等に断熱構造体15が固定されていてもよい。
なお、本明細書に記載された効果はあくまで例示であってこれに限定されるものではなく、また他の効果があってもよい。
なお、本技術は、以下のような構成も可能である。以下の構成を有する本技術の断熱構造および電子機器によれば、光源部14の周囲を囲うように断熱部材153を設けるようにしたので、熱源の一方向のみに断熱部材を設ける場合に比べて、光源部14近傍がより効果的に断熱される。よって、より効果的に、周囲への光源部14の影響を抑えることが可能となる。
(1)
熱源と、
前記熱源の周囲を囲うとともに、開口を有する断熱部材と、
前記断熱部材の形状を保持する形状保持部材と、
前記断熱部材を前記形状保持部材に固定する固定部材とを備え、
前記固定部材は収縮チューブであり、
前記固定部材と前記形状保持部材との間に、前記熱源および前記断熱部材が設けられている
断熱構造。
(2)
前記断熱部材は、エアロゲルを含む
前記(1)に記載の断熱構造。
(3)
前記開口は、前記熱源を間にして対向する第1開口および第2開口を含む
前記(1)または(2)に記載の断熱構造。
(4)
前記断熱部材はシート状である
前記(1)乃至(3)のうちのいずれか1つに記載の断熱構造。
(5)
前記断熱部材の端面は露出されている
前記(1)乃至(4)のうちのいずれか1つに記載の断熱構造。
(6)
前記形状保持部材は筒形状を有する
前記(1)乃至(5)のうちのいずれか1つに記載の断熱構造。
(7)
前記形状保持部材は金属を含む
前記(1)乃至(6)のうちのいずれか1つに記載の断熱構造。
(8)
前記形状保持部材は光反射性を有する
前記(1)乃至(7)のうちのいずれか1つに記載の断熱構造。
(9)
前記熱源はシート状であり、
形状保持部材の周囲に、前記熱源および前記断熱部材がこの順に設けられている
前記(1)乃至(8)のうちのいずれか1つに記載の断熱構造。
(10)
前記断熱部材は、空気層を介して前記熱源の周囲を囲っている
前記(1)乃至(9)のうちのいずれか1つに記載の断熱構造。
(11)
前記空気層と前記断熱部材との間に、前記形状保持部材が設けられている
前記(10)に記載の断熱構造。
(12)
更に、前記断熱部材を前記形状保持部材に固定する固定部材を有し、
前記固定部材は収縮チューブであり、
前記固定部材と前記空気層との間に前記断熱部材が設けられている
前記(10)または(11)のうちのいずれか1つに記載の断熱構造。
(13)
更に、前記熱源に対する前記断熱部材の位置を決定するための位置決め部を有する
前記(1)乃至(12)のうちのいずれか1つに記載の断熱構造。
(14)
前記断熱部材は、前記熱源の周囲を連続的に囲んでいる
前記(1)乃至(13)のうちのいずれか1つ1に記載の断熱構造。
(15
源と、
前記熱源の周囲を囲うとともに、開口を有する断熱部材と、
前記断熱部材の形状を保持する形状保持部材と、
前記断熱部材を前記形状保持部材に固定する固定部材とを含み、
前記固定部材は収縮チューブであり、
前記固定部材と前記形状保持部材との間に、前記熱源および前記断熱部材が設けられている
断熱構造を備えた電子機器
本出願は、日本国特許庁において2019年6月20日に出願された日本特許出願番号2019-114488号および2019年11月1日に出願された日本特許出願番号2019-200073号を基礎として優先権を主張するものであり、この出願の全ての内容を参照によって本出願に援用する。
当業者であれば、設計上の要件や他の要因に応じて、種々の修正、コンビネーション、サブコンビネーション、および変更を想到し得るが、それらは添付の請求の範囲やその均等物の範囲に含まれるものであることが理解される。

Claims (15)

  1. 熱源と、
    前記熱源の周囲を囲うとともに、開口を有する断熱部材と、
    前記断熱部材の形状を保持する形状保持部材と、
    前記断熱部材を前記形状保持部材に固定する固定部材とを備え、
    前記固定部材は収縮チューブであり、
    前記固定部材と前記形状保持部材との間に、前記熱源および前記断熱部材が設けられている
    断熱構造。
  2. 前記断熱部材は、エアロゲルを含む
    請求項1に記載の断熱構造。
  3. 前記開口は、前記熱源を間にして対向する第1開口および第2開口を含む
    請求項1に記載の断熱構造。
  4. 前記断熱部材はシート状である
    請求項1に記載の断熱構造。
  5. 前記断熱部材の端面は露出されている
    請求項1に記載の断熱構造。
  6. 前記形状保持部材は筒形状を有する
    請求項1に記載の断熱構造。
  7. 前記形状保持部材は金属を含む
    請求項1に記載の断熱構造。
  8. 前記形状保持部材は光反射性を有する
    請求項1に記載の断熱構造。
  9. 前記熱源はシート状であり、
    形状保持部材の周囲に、前記熱源および前記断熱部材がこの順に設けられている
    請求項1に記載の断熱構造。
  10. 前記断熱部材は、空気層を介して前記熱源の周囲を囲っている
    請求項1に記載の断熱構造。
  11. 前記空気層と前記断熱部材との間に、前記形状保持部材が設けられている
    請求項10に記載の断熱構造。
  12. 更に、前記断熱部材を前記形状保持部材に固定する固定部材を有し、
    前記固定部材は収縮チューブであり、
    前記固定部材と前記空気層との間に前記断熱部材が設けられている
    請求項10に記載の断熱構造。
  13. 更に、前記熱源に対する前記断熱部材の位置を決定するための位置決め部を有する
    請求項1に記載の断熱構造。
  14. 前記断熱部材は、前記熱源の周囲を連続的に囲んでいる
    請求項1に記載の断熱構造。
  15. 熱源と、
    前記熱源の周囲を囲うとともに、開口を有する断熱部材と、
    前記断熱部材の形状を保持する形状保持部材と、
    前記断熱部材を前記形状保持部材に固定する固定部材とを含み、
    前記固定部材は収縮チューブであり、
    前記固定部材と前記形状保持部材との間に、前記熱源および前記断熱部材が設けられている
    断熱構造を備えた電子機器。
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