JP7475178B2 - 即席フライ麺の製造方法。 - Google Patents

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Description

本発明は、即席フライ麺の製造方法に関する。
従来、即席麺の製造方法としては、フライ(油揚げ)麺とノンフライ麺に大別することができる。フライ麺は、α化した麺を150℃前後の油でフライ処理して乾燥させた麺である。一方、ノンフライ麺とは、α化した麺を、油で揚げる以外の乾燥方法により乾燥させた麺であり、幾つか方法があるが、70~100℃程度で風速5m/s以下程度の熱風を当てて30分から90分程度乾燥させる熱風乾燥方法が一般的である。
従来、フライ麺の製造方法としては、リテーナと呼ばれる金属製の容器と蓋とからなるフライ乾燥用器具に蒸煮等によりα化された麺を封入し、フライヤーと呼ばれる150℃前後に加温した食用油を入れた金属製の槽内を移動させ麺を油中に浸漬させることにより、麺中の水分を蒸発させ乾燥させる方法が一般的である。(例えば特許文献1)
このようなリテーナの容器底面と蓋には小孔が空いており、蓋と容器とが一体化した状態で油中に浸漬させられる際に容器の底面の小孔より油が容器内部に流入する。この時、流入した油が麺と接触することにより麺の水分が蒸発し、蒸発した蒸気は蓋の小孔よりリテーナ外に排出される。この蒸気の流れにより容器底面から蓋方向へむけた上方に向かう油の流れが生まれ、麺の水分が連続して蒸発、乾燥していく。しかしながら、リテーナ内に多くの麺線を投入したり、高水分の麺線を投入すると、リテーナ内の油の流れが悪化し、乾燥しにくくなる。よって、フライ麺において高密度の麺塊を作製することや高水分の麺をフライ乾燥することに課題があった。
高密度の麺塊を作製する方法としては、特許文献2及び3の技術が開示されている。特許文献2は、リテーナの下部より加圧気体を上部に向けて噴射し、麺塊中に油の通り道を作ることで油の流れを改善し、高密度の麺塊を作製する技術が記載されている。しかしながら、麺線の水分が高い場合には、特許文献2の方法だけでは、高密度の麺塊を作製することは困難であった。
特許文献3は、一度乾燥した即席麺塊を過熱水蒸気中に投入し軟化させた後に圧縮し、コンパクトな圧縮麺塊を作製する技術について記載されている。しかしながら、乾燥後に処理を行うため、連続生産するための製造ラインが長くなるといった課題があった。
特開平11-290219号公報 特許第6239408号公報 特許第4733472号公報
本発明は、高密度のフライ麺塊を作製する方法及び高水分の麺線をフライ乾燥する方法を提供することを課題とする。
本発明の発明者らは、高密度のフライ麺塊を簡便に作製する方法や高水分の麺線をフライする方法について鋭意研究した結果、フライ初期の油の流れが重要であることに気づいた。そして鋭意研究した結果、本発明に至った。
すなわち、α化した麺線をリテーナに入れる型詰め工程と、前記型詰め工程の後、油中に前記リテーナを浸漬し、前記麺線をフライ乾燥しフライ麺塊を作製するフライ乾燥工程と、を含む即席フライ麺の製造方法であって、前記フライ乾燥工程中において、油中で前記リテーナの上または下から前記リテーナ内の容積を圧縮する圧縮工程を含むことを特徴とする即席フライ麺の製造方法である。
また、本発明の圧縮工程においては、圧縮前のリテーナ内の容積が、圧縮後のリテーナ内の容積の1.5倍以上であることが好ましい。
また、本発明の圧縮工程を開始するまでのフライ時間は、30~150秒であることが好ましい。
また、本発明の型詰め工程においては、リテーナに入れる麺線の水分が40~70重量%であり、乾燥後のフライ麺塊の麺塊密度が、0.25~0.42g/cmであることが好ましい。
また、本発明の型詰め工程においては、リテーナに入れる麺線の水分が50~70重量%であり、乾燥後のフライ麺塊の麺塊密度が、0.25~0.38g/cmであることが好ましい。
本発明によれば、従来の方法よりも、高密度のフライ麺塊を作製する方法及び高水分の麺線をフライ乾燥する方法を提供することができる。
本発明に使用するリテーナの1例であるリテーナAの断面図である。 本発明に使用するリテーナの1例であるリテーナBの断面図である。 リテーナAを使用した場合の、本発明の説明図である。 リテーナBを使用した場合の、本発明の説明図である。 実験1の結果を示したグラフである。
以下、本発明について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の記載に限定されるものではない。
なお、本発明において製造する即席フライ麺の種類は、特に限定されず、通常、当技術分野で知られるいかなるものであってもよい。例えば、うどん、そば、中華麺、パスタ等が挙げられる。
1.原料配合
本発明に係る即席フライ麺には、通常の即席麺の原料が使用できる。すなわち、原料粉としては、小麦粉、そば粉、及び米粉等の穀粉、並びに馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉、コーンスターチ等の各種澱粉を単独で使用しても、または混合して使用してもよい。前記澱粉として、生澱粉、α化澱粉、並びにアセチル化澱粉、エーテル化澱粉及びリン酸架橋澱粉等の加工澱粉等を使用することもできる。また、本発明では、これら原料粉に対して即席麺の製造において一般に使用されている食塩やアルカリ剤、各種増粘剤、麺質改良剤、食用油脂、カロチン色素等の各種色素及び保存料等を添加することができる。これらは、原料粉と一緒に粉体で添加しても、練り水に溶かすか懸濁させて添加してもよい。
2.混捏、圧延、及び切り出し
即席麺を製造する常法に従って、前記原料を混練することによって麺生地を製造する。より具体的には、前記原料粉に練り水を加え、ついでミキサーを用いて各種材料が均一に混ざるように良く混練して麺生地を製造する。上述のようにして麺生地を製造した後に、前記麺生地を複合機で圧延して麺帯を製造し、前記麺帯を圧延して、切刃を用いて切り出す事によって生麺線を製造する。
3.α化工程
次いで得られた生麺線を、常法により蒸煮及び/又はボイルによってα化させる。α化工程においては、通常の飽和蒸気だけでなく、過熱蒸気も使用でき、蒸煮中または蒸煮間にシャワーや浸漬などの水分を補給することもできる。麺線の水分が高い程、一般にフライ乾燥は困難となるが、復元性がよくなり、α化も進むため、太い麺を復元できたり、良く煮込んだような食感を有する麺を得ることができる。
4.着味工程
本発明においては、このようにしてα化した麺線にスプレーや浸漬等により調味液(着味液)を付着させ味付けを行うこともできる。また、麺線同士の結着防止のため、乳化剤や増粘多糖類などを麺線に付着させることもできる。着味工程は必ずしも行う必要はなく、省略しても構わない。
5.カット及び型詰め
次いで、麺線を1食分20~50cmにカットする。カットした麺線は、図3、4(1)で示すように即席フライ麺用リテーナに投入する。
(麺線の水分)
型詰め時の麺線の水分としては、通常40~50重量%であるが、本発明においては、40~70重量%とかなり高水分な麺線までフライすることができる。また、通常の水分程度であったとしても、本発明を用いることにより、通常のフライ乾燥では乾燥できない高密度のフライ麺塊を作製できるだけでなく、通常のフライ乾燥で乾燥できる麺塊密度であったとしてもフライ時間を短縮することができる。
本発明に係るリテーナとしては、例えば、図1で示したようにリテーナの蓋体2を押し下げることでリテーナ容器内の容積を圧縮するタイプや図2で示すようにリテーナの容器底面体5を押し上げることでリテーナ容器内の容積を圧縮するタイプが挙げられる。
リテーナは120~160℃程度の油中で使用されるため、好ましい素材としては金属、特に鉄製であることが好ましい。
テーナの形状は特に限定はなく、円柱形や方体でもよい。リテーナの蓋体2や容器底面3または容器底面体5には、0.2~30mm程度の小孔が規則的に設けられており、油が流入するようになっている。容器側面1または容器側面体4にも小孔を設けてもよく、乾燥効率はよくなるが麺塊の形状が不均質になりやすい。蓋体2及び容器底面3または容器底面体5の単位面積当たりの小孔の面積は、30~58%が好ましい。
リテーナ内の圧縮前の容積は、圧縮後の容積の1.5倍以上の容積とすることが好ましい。1.5倍未満でも、通常のフライ乾燥よりフライ時間が短縮するなどの効果があるが、リテーナ内の容積が大きい程、より多くの麺線や高水分の麺線の水分を飛ばすことが容易となり、本件技術の効果が得られやすい。ただし、圧縮前の容積がある程度以上となると本件技術の効果は変わらなくなり、圧縮やフライ麺塊の取り出しに労力がかかるため、圧縮前の容積は、圧縮後の容積の5倍程度までが好ましい。より好ましくは3倍程度までが好ましい。
6.フライ乾燥工程
図3、4の(2)、(3)で示すようにカットした麺線6を封入したリテーナをフライヤーと呼ばれる120~160℃に加温した食用油を入れた金属製の槽内を移動させ、麺を油中に浸漬させることにより、麺中の水分を蒸発させ、麺を乾燥する。使用する食用油としてはパーム油やラードなどが挙げられる。
フライ乾燥工程においては、後述する圧縮工程でリテーナ容器内の容積が圧縮される際に麺線が硬化せずに圧縮できる程度で出来るだけ水分を飛ばすことが好ましい。型詰めする麺線の重量、水分や圧縮前のリテーナ容積、フライ温度、最終のフライ麺塊の麺塊密度などによって好ましい時間は異なるが、圧縮工程開始までのフライ乾燥は30~150秒が好ましい。フライ乾燥は、水分の蒸発、麺線の膨化と共に油脂が内部に混入するといった複雑な乾燥を経るため、圧縮工程開始時の好ましい水分量を測定することは困難であるが、概ね6~10重量%程度の水分以上であれば麺線が硬化せずに圧縮可能と考える。
7.圧縮工程
次いで、図3、4の(4)で示すようにフライ乾燥工程中に油中でリテーナ内の容積を所定の容積まで圧縮し、目的の麺塊形状、密度となるようにする。圧縮方法は、図1のリテーナAのようなリテーナであれば、図3(4)で示すように蓋体2を下方向に動かすことで圧縮し、図2のリテーナBのようなリテーナであれば、図4(4)で示すように容器底面体5を上に持ち上げることで圧縮すればよい。
圧縮工程中も麺線の水分が蒸発し、麺が硬化していくため、なるべく短期間で行うことが好ましく、30秒以内に圧縮工程を行うことが好ましい。
8.フライ乾燥工程
次いで、所定の容積までリテーナ内の容積を圧縮した状態で引き続き120~160℃程度の油中に浸漬させてフライ乾燥する。圧縮工程後のフライ乾燥工程では、麺線の水分を更に乾燥し、麺線を硬化させて、フライ麺塊8を作製する。フライ乾燥工程後のフライ麺塊の水分としては、1~5重量%とする。フライ乾燥工程の時間は、特に限定はないが、長すぎると製造設備が長くなるためトータルのフライ時間としては180秒以内が好ましい。
次いで、図3、4の(5)で示すようにフライ乾燥後、リテーナを油中から引き出し、蓋体2または蓋体2及び容器底面体5を外し、リテーナからフライ麺塊8を取り出す。取り出したフライ麺塊8は所定時間冷却して使用する。
(麺塊密度)
本発明に係る麺塊密度は、フライ麺塊の重量(g)を圧縮後のリテーナ内の容積(cm)で割ったものを示す。リテーナに投入する麺線の重量が多くなるほど、麺塊密度は高くなる。本発明においては、通常のフライ乾燥では乾燥できない高密度のフライ麺塊を作製することができる。麺塊密度としては、フライする麺線の水分含量にもよるが0.42g/cmまでフライ可能である。また、麺塊密度が0.25g/cmよりも高い場合は、通常のフライ乾燥でも乾燥可能な場合であっても、本件発明を用いることでフライ乾燥時間が短くなる効果がある。しかしながら、麺塊密度が0.25g/cmより低くなるとフライする麺線が高水分の場合を除き、本発明の効果が弱くなる。
9.その他工程
冷却したフライ麺塊は、包装工程に移りスープや具材とともにカップまたは袋に包装され即席フライ麺として販売される。
以上のように、α化した麺線をリテーナに型詰めし、油中でフライ乾燥する際に、油中でリテーナ内の容積を圧縮した後、フライ乾燥することで、従来の方法よりも、高密度のフライ麺塊を作製することや高水分の麺線をフライ乾燥することができる。
以下に実施例を挙げて本実施形態をさらに詳細に説明する。
<実験1 圧縮前のリテーナ内の容積と圧縮後のリテーナ内の容積との関係>
(試験例1-1)
中力粉1000gに食塩15g、かんすい3g、重合リン酸塩1gを溶解した練水350mlを加え、常圧ミキサーで15分間混練して麺生地(ドウ)を得た。
得られた麺生地を整形、複合して麺帯化し、圧延を繰り返して最終麺厚1.22mmとした後、切刃20番丸刃で麺線を切り出した。
切り出された麺線をただちに2分15秒にわたって蒸煮処理した後、約40cmとなるようにカットし、95℃で120秒間ボイルした後、1L当り食塩50g、グルタミン酸ナトリウム15gを溶解した着味液に4秒間浸漬し、水分62重量%のα化した麺線を作製した。
次いで、図1で示したリテーナAのようなリテーナを用いた。リテーナの形状は、容器内の内径が112mmで、容器内側の高さが92mmの円筒形状で、容器側面1は非開孔であり、容器底面3と蓋体2には、穴径が2.9mmの小孔が、開孔率50%となるように60°千鳥状に略均一に空いている。蓋体2は、図3(4)のように蓋体2をリテーナ容器内に全部押し込んだ時にリテーナ容器底面3から蓋体2までの高さが30mmとなるように設計されている。
リテーナの容器内にα化した麺線を230g入れ、蓋体2の位置を容器底面3から30mmとなるように全部押し込んだ状態でα化した麺線を封入した。(リテーナ内の容積296cm
150℃のパーム油を入れたフライヤーにリテーナを浸漬させてから30秒後、60秒後、75秒後、90秒後、120秒後、10秒後にリテーナから麺を取り出し、予め重量を測定したアルミパウチを用意し、そこに麺を入れ、各秒数後の麺の重量を測定した。また、取り出した各秒数後の麺塊の硬さを評価した。評価は、上から麺塊を押して圧縮できるものを○、圧縮が可能だが一部麺が割れるものを△、圧縮できない硬さのものを×とした。



(試験例1-2)
蓋体2の位置を容器底面3から45mmの位置まで押し込んだ状態でフライする以外は、試験例1-1の方法に従って試験を行った。(リテーナ内の容積443cm
(試験例1-3)
蓋体2の位置を容器底面3から60mmの位置まで押し込んだ状態でフライする以外は、試験例1-1の方法に従って試験を行った。(リテーナ内の容積591cm
(試験例1-4)
蓋体2の位置を容器底面3から90mmの位置まで押し込んだ状態でフライする以外は、試験例1-1の方法に従って試験を行った。(リテーナ内の容積887cm
実験1の重量の測定結果を下記表1及び図5に記載する。また、麺塊の硬さの評価結果を表2に記載する。
Figure 0007475178000001
Figure 0007475178000002
表1及び図5で示すように試験例1-1のリテーナ容積では、麺重量の減少が少なく十分にフライ乾燥ができていないことがわかる。それに対し、リテーナの容積を増やした試験例1-2~1-4では、麺重量が十分に減少し、フライ乾燥できていることがわかる。リテーナの容積が大きい程、乾燥後に急激に麺重が減少していくが、試験例1-3、1-4で示すように試験例1-1の容量の2倍でも、3倍でも途中から水分の減少量はほとんど変わらない結果となった。
麺塊の圧縮の評価については、表2の試験例1-2~1-4で示すようにかなり乾燥した後でも圧縮できることがわかる。参考までに実施例1-4の75秒乾燥時の水分を測定したが、油脂の付着量により、値がぶれるが6~10重量%程度であった。
試験例1-1の結果から高水分の麺や高密度の麺を揚げる場合、リテーナの容積を圧縮した後は、水分の乾燥が上手くいかないことが想定されるため、出来る限り水分を落としてからリテーナの圧縮を開始することが好ましいことが示唆された。試験例1-2であれば、120秒程度、試験例1-3、1-4では75秒程度が圧縮開始に好ましいことが示唆された。
<実験2 麺線水分と麺塊密度との関係>
(試験例2-1)
中力粉1000gに食塩15g、かんすい3g、重合リン酸塩1gを溶解した練水350mlを加え、常圧ミキサーで15分間混練して麺生地(ドウ)を得た。
得られた麺生地を整形、複合して麺帯化し、圧延を繰り返して最終麺厚1.22mmとした後、切刃20番丸刃で麺線を切り出した。
切り出された麺線をただちに2分15秒にわたって蒸煮処理した後、約40cmとなるようにカットし、蒸煮麺100gに対して1L当り食塩50g、グルタミン酸ナトリウム15gを溶解した着味液を10ml付着させ、水分40重量%のα化した麺線を作製した。
次いで、実験1で使用したリテーナの容器内にα化した麺線を103g入れ、蓋体2の位置を容器底面3から30mmとなるように全部押し込んだ状態でα化した麺線を封入した。(リテーナ内の容積296cm
次いで、リテーナを150℃の油中に浸漬し、180秒間フライした後、リテーナより麺塊を取り出し、冷却し、74gのフライ麺塊を得た。(麺塊密度0.25g/cm
このとき、フライ中の大きな泡が消え、小さな泡となる時間(乾燥が終了したと考えれる時間)を測定したところ乾燥開始から60秒であった。
(試験例2-2)
α化した麺線をリテーナに124g入れる以外は、試験例2-1の方法に従って、フライ麺塊を作製した。なお、フライ麺塊の重量は、89gであった。(麺塊密度0.30g/cm
(試験例2-3)
α化した麺線をリテーナに157g入れる以外は、試験例2-1の方法に従って、フライ麺塊の作製を試みたが、十分フライできていないため、フライ時間を300秒まで延ばしフライ麺塊を作製した。なお、フライ麺塊の重量は、112gであった。(麺塊密度0.38g/cm
(試験例2-4)
α化した麺線をリテーナに173g入れる以外は、試験例2-1の方法に従って、フライ麺塊の作製を試みたが、十分フライできていないため、フライ時間を300秒まで延ばしたが乾燥せずフライ麺塊は作製できなかった。
(試験例2-5)
実験1で使用したリテーナの容器内に 試験例2-1同様に作製したα化した麺線103gを入れ、蓋体2の位置を容器底面3から90mmとなるように押し込んだ状態でα化した麺線を封入した。(圧縮前のリテーナ内の容積887cm
次いで、リテーナを150℃の油中に浸漬し、30秒間フライした後、油中にて蓋体2の位置が麺塊底面3から30mmとなるように完全に押し込み、全体として180秒フライ乾燥を行い、リテーナより麺塊を取り出し、冷却し、74gのフライ麺塊を得た。(圧縮後のリテーナ内の容積296cm、麺塊密度0.25g/cm
このとき、フライ中の大きな泡が消え、小さな泡となる時間(乾燥が終了したと考えれる時間)を測定したところ乾燥開始から50秒であった。
(試験例2-6)
α化した麺線をリテーナに124g入れる以外は、試験例2-5の方法に従って、フライ麺塊を作製した。なお、フライ麺塊の重量は、89gであった。(麺塊密度0.30g/cm
(試験例2-7)
α化した麺線をリテーナに157g入れる以外は、試験例2-5の方法に従って、フライ麺塊を作製した。なお、フライ麺塊の重量は、112gであった。(麺塊密度0.38g/cm
(試験例2-8)
α化した麺線をリテーナに173g入れる以外は、試験例2-5の方法に従って、フライ麺塊を作製した。なお、フライ麺塊の重量は、124gであった。(麺塊密度0.42g/cm
(試験例2-9)
中力粉1000gに食塩15g、かんすい3g、重合リン酸塩1gを溶解した練水350mlを加え、常圧ミキサーで15分間混練して麺生地(ドウ)を得た。
得られた麺生地を整形、複合して麺帯化し、圧延を繰り返して最終麺厚1.22mmとした後、切刃20番丸刃で麺線を切り出した。
切り出された麺線をただちに2分15秒にわたって蒸煮処理した後、約40cmとなるようにカットし、95℃で25秒間ボイルした後、1L当り食塩50g、グルタミン酸ナトリウム15gを溶解した着味液に4秒間浸漬し、水分55重量%のα化した麺線を作製した。
次いで、実験1で使用したリテーナの容器内にα化した麺線を144g入れ、蓋体2の位置を容器底面3から30mmとなるように全部押し込んだ状態でα化した麺線を封入した。(リテーナ内の容積296cm
次いで、リテーナを150℃の油中に浸漬し、180秒間フライした後、リテーナより麺塊を取り出し、冷却し、74gのフライ麺塊を得た。(麺塊密度0.25g/cm
このとき、フライ中の大きな泡が消え、小さな泡となる時間(乾燥が終了したと考えれる時間)を測定したところ乾燥開始から90秒であった。
(試験例2-10)
α化した麺線をリテーナに173g入れる以外は、試験例2-9の方法に従って、フライ麺塊の作製を作製した。なお、フライ麺塊の重量は、89gであった。(麺塊密度0.30g/cm
(試験例2-11)
α化した麺線をリテーナに219g入れる以外は、試験例2-9の方法に従って、フライ麺塊の作製を試みたが、十分フライできていないため、フライ時間を300秒まで延ばしたが乾燥せずフライ麺塊は作製できなかった。
(試験例2-12)
実験1で使用したリテーナの容器内に 試験例2-9同様に作製したα化した麺線144gを入れ、蓋体2の位置を容器底面3から90mmとなるように押し込んだ状態でα化した麺線を封入した。(圧縮前のリテーナ内の容積887cm
次いで、リテーナを150℃の油中に浸漬し、55秒間フライした後、油中にて蓋体2の位置が麺塊底面3から30mmとなるように完全に押し込み、全体として180秒フライ乾燥を行い、リテーナより麺塊を取り出し、冷却し、74gのフライ麺塊を得た。(圧縮後のリテーナ内の容積296cm、麺塊密度0.25g/cm
このとき、フライ中の大きな泡が消え、小さな泡となる時間(乾燥が終了したと考えれる時間)を測定したところ乾燥開始から80秒であった。
(試験例2-13)
α化した麺線をリテーナに173g入れる以外は、試験例2-12の方法に従って、フライ麺塊を作製した。なお、フライ麺塊の重量は、89gであった。(麺塊密度0.30g/cm
(試験例2-14)
α化した麺線をリテーナに219g入れる以外は、試験例2-12の方法に従って、フライ麺塊を作製した。なお、フライ麺塊の重量は、112gであった。(麺塊密度0.38g/cm
(試験例2-15)
α化した麺線をリテーナに242g入れる以外は、試験例2-12の方法に従って、フライ麺塊の作製を試みたが、十分フライできていないため、フライ時間を300秒まで延ばしたが乾燥せずフライ麺塊は作製できなかった。
(試験例2-16)
中力粉1000gに食塩15g、かんすい3g、重合リン酸塩1gを溶解した練水350mlを加え、常圧ミキサーで15分間混練して麺生地(ドウ)を得た。
得られた麺生地を整形、複合して麺帯化し、圧延を繰り返して最終麺厚1.22mmとした後、切刃20番丸刃で麺線を切り出した。
切り出された麺線をただちに2分15秒にわたって蒸煮処理した後、約40cmとなるようにカットし、95℃で300秒間ボイルした後、1L当り食塩50g、グルタミン酸ナトリウム15gを溶解した着味液に4秒間浸漬し、水分70重量%のα化した麺線を作製した。
次いで、実験1で使用したリテーナの容器内にα化した麺線を208g入れ、蓋体2の位置を容器底面3から30mmとなるように全部押し込んだ状態でα化した麺線を封入した。(リテーナ内の容器の容積296cm
次いで、リテーナを150℃の油中に浸漬し、180秒間フライしたが十分フライできていないため、フライ時間を300秒まで延ばしたが乾燥せずフライ麺塊は作製できなかった。
(試験例2-17)
実験1で使用したリテーナの容器内に 試験例2-16同様に作製したα化した麺線208gを入れ、蓋体2の位置を容器底面3から90mmとなるように押し込んだ状態でα化した麺線を封入した。(圧縮前のリテーナ内の容積887cm
次いで、リテーナを150℃の油中に浸漬し、150秒間フライした後、油中にて蓋体2の位置が麺塊底面3から30mmとなるように完全に押し込み、全体として180秒フライ乾燥を行い、リテーナより麺塊を取り出し、冷却し、74gのフライ麺塊を得た。(圧縮後のリテーナ内容の容積296cm、麺塊密度0.25g/cm
(試験例2-18)
α化した麺線をリテーナに250g入れる以外は、試験例2-17の方法に従って、フライ麺塊を作製した。なお、フライ麺塊の重量は、89gであった。(麺塊密度0.30g/cm
(試験例2-19)
α化した麺線をリテーナに316g入れる以外は、試験例2-17の方法に従って、フライ麺塊の作製を試みたが、十分フライできていないため、フライ時間を300秒まで延ばしフライ麺塊を作製した。なお、フライ麺塊の重量は、112gであった。(麺塊密度0.38g/cm
(試験例2-20)
α化した麺線をリテーナに350g入れる以外は、試験例2-12の方法に従って、フライ麺塊の作製を試みたが、十分フライできていないため、フライ時間を300秒まで延ばしたが乾燥せずフライ麺塊は作製できなかった。
実験2について、型詰めのα化麺の水分とフライ乾燥可能な麺塊密度との関係について下記表3及び表4にまとめた。なお、トータルフライ時間が180秒でフライ可能なものを○、300秒でフライ可能なものを△、300秒でもフライできないものを×とした。
Figure 0007475178000003
Figure 0007475178000004
表3及び表4で示すように圧縮工程を有するものの方が同一の型詰め水分の場合、高密度のフライ麺塊を作製できることがわかる。また、同一の麺塊密度のフライ麺塊を作製する場合においても、圧縮工程を有する方が高水分の麺線をフライすることができることがわかる。また、麺密度が一般的な0.25g/cmにおいて、圧縮工程が無くてもフライ乾燥可能な場合であっても、試験例2-1、2-5及び試験例2-9、2-12で示すように圧縮工程を有する方が圧縮工程が無いものと比べて乾燥時間が短くなることがわかる。
A、B リテーナ
1 容器側面
2 蓋体
3 容器底面
4 容器側面体
5 容器底面体
6 麺線
7 油面
8 フライ麺塊

Claims (5)

  1. α化した麺線をリテーナに入れる型詰め工程と、
    前記型詰め工程の後、油中に前記リテーナを浸漬し、前記麺線をフライ乾燥し水分が1~5重量%のフライ麺塊を作製するフライ乾燥工程と、を含む即席フライ麺の製造方法であって、
    前記フライ乾燥工程中において、油中で前記リテーナの上または下から前記リテーナ内の容積を圧縮する圧縮工程を含み、
    前記圧縮工程において、圧縮前のリテーナ内の容積が、圧縮後のリテーナ内の容積の2倍以上であり、
    前記型詰め工程において、リテーナに入れる麺線の水分が55~70重量%であり、前記フライ麺塊の麺塊密度が、0.25~0.38g/cm であることを特徴とする即席フライ麺の製造方法。
  2. 前記型詰め工程において、リテーナに入れる麺線の水分が62~70重量%であことを特徴とする請求項1記載の即席フライ麺の製造方法。
  3. 記フライ麺塊の麺塊密度が、0.30~0.38g/cm であることを特徴とする請求項1または2記載の即席フライ麺の製造方法。
  4. 前記圧縮工程において、圧縮前のリテーナ内の容積が、圧縮後のリテーナ内の容積の3~5倍以上であることを特徴とする請求項1~3何れか一項記載の即席フライ麺の製造方法。
  5. 前記リテーナの形状が円柱形または直方体であることを特徴とする請求項1~4何れか一項記載の即席フライ麺の製造方法。
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日本機械学会誌,2003年,106(1021),936-938

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