JP7472740B2 - トレー容器 - Google Patents

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Description

本発明は、紙を基材としたシートから製造されたトレー容器であって、特に融着面の角部などにおいても、液漏れ等が発生しにくいトレー容器に関する。
従来、紙を基材としたシートから製造されたトレー容器として、表裏を融着性の高いポリエチレンで被覆したシートを用いて製造されてきた。
紙を基材としたシートから製造したトレー容器は、耐熱性があって、かつ、断熱性があり、電子レンジ等で加熱しても、持って移動させやすいなど、使いやすい容器である。
例えば、特許文献1では、方形の底面板の相対向する二辺に、それぞれ山折り線を介して側面板が連設され、側面板の外周に、谷折り線を介して縁片が連設され、縁片の左右端に、それぞれ横方向に延びる舌片が設けられ、前記側面板の左右端に、それぞれ山折り線を介して逆三角形状の折り込み接合板が連設され、折り込み接合板の外周には、谷折り線を介して接合縁片が連設され、底面板の他の相対向する二辺に、それぞれ山折り線を介して第2側面板が連設され、第2側面板の外周に、谷折り線を介して第2縁片が連設され、第2縁片の左右端に、それぞれ横方向に延びる第2舌片が設けられ、前記第2側面板の左右端に、それぞれ谷折り線を介して逆三角形状の第2折り込み接合板が連設され、前記折り込み接合板の側面板と連設していない方の端縁と、第2折り込み接合板の第2側面板と連設していない方の端縁とは、山折り線を介して連設されると共に、各側面板を折り曲げてトレー状に組立てた際、縁片、第2縁片、接合縁片がそれぞれ同一平面を形成するように設定されているトレー容器用ブランクであって、各隅角の第2舌片と第2折り込み接合板が接する近傍の第2舌片の端縁に、第2折り込み接合板側に突出する小突起が設けられていることを特徴とするトレー容器用ブランクを提案している。
このようなトレー容器用ブランクで製造したトレー容器では、縁片の舌辺が重なる所では二重となって、段差が生じ、段差が生じる。特にこの段差は基材が紙である事から、熱や圧を加えても、厚みを大きく変化させて均等に蓋材を融着できないので、完全に密封しにくい問題があった。
特許第3687396号公報
そこで、縁片の舌辺が重なる所で、二重となっても段差を生じないで均等の厚みのフランジを形成し、密封性の高いトレー容器を得ることが本発明の課題である。
本発明のトレー容器は、
少なくとも内側に熱可塑性樹脂層を有し紙を基材とする積層シートから形成され、
凸多角形形状の底面板と、
底面板の周縁の各底辺で谷折れ罫線を介して繋止した側面板と、
側面板の底辺に対向した上辺で山折り罫線を介して繋止するフランジと、
隣り合う側面板や隣り合うフランジの間にあるウェブコーナー片と、からなり、
該ウェブコーナー片が、底面板の各角部近傍から周縁に伸びる中央のウェブ中央罫線によ
り折り込まれ、左右いずれかの側面板やフランジの面に融着して形成されるトレー容器において、
前記ウェブコーナー片が、
ウェブ中央罫線と左右いずれかの側面端辺とで囲まれた一方の基材を有する基材コーナー片と、
上記ウェブ中央罫線と左右いずれかの側面端辺とで囲まれた他方の基材の無い樹脂コーナー片と、
隣り合うフランジの間に形成され、基材の無い樹脂小片部と、
から構成され、
上記基材コーナー片と樹脂コーナー片とが各ウェブ中央谷折り罫線を介して融着した状態で隣接する側面板に融着し、
かつ、隣接する基材を有するフランジが、その端辺同士を当接した位置で、樹脂小片部を介して融着したことを特徴とするトレー容器である。
本発明のトレー容器は、蓋部を融着するフランジが、基材を含む積層シートは2層になる所は非常に狭い範囲だけで形成され、かつ、重ねる箇所は樹脂フィルムが多くなるようにできているので、融着の加熱や加圧によって、肉厚の段差を少なくすることができる。この為、蓋を融着するのに、密封性の高いトレーを得ることができる。
本発明のトレー容器で、第一実施形態例や第二実施形態例に用いられるブランクの形状を示す図である。 本発明のトレー容器に用いられるブランクを構成する紙基材において、基材の内面側に熱可塑性樹脂層を積層する前に、予めウェブコーナー部分を抜き加工する工程を示す図である。 本発明のトレー容器の第一実施形態例で、成形したトレー容器の外観斜視図と、その部分拡大図、およびウェブコーナー部における部分断面図である。 本発明のトレー容器のウェブコーナー部における図1のX-X断面を示す図で、トレー容器の積層シートの構成例と、そのウェブコーナー部が成形された状態の断面図である。 本発明のトレー容器の第二実施形態例で、成形したトレー容器の外観斜視図と、その部分拡大図、およびウェブコーナー部における部分断面図である。 本発明のトレー容器で、第三実施形態例に用いられるブランクの形状を示す図である。 本発明のトレー容器の第三実施形態例で、成形したトレー容器の外観斜視図と、その部分拡大図、およびウェブコーナー部における部分断面図である。 本発明のトレー容器で、第四実施形態例に用いられるブランクの形状を示す図である。 本発明のトレー容器の第四実施形態例で、成形したトレー容器の外観斜視図と、その部分拡大図、およびウェブコーナー部における部分断面図である。 比較例1のトレー容器形態例で、それに用いられるブランクの形状を示す図である。 比較例1のトレー容器形態例で、ブランクのウェブコーナー部と、成形したトレー容器の外観斜視図と、その部分拡大図である。 比較例2、比較例3のトレー容器形態例で、それに用いられるブランクの形状を示す図である。 比較例2のトレー容器形態例で、成形したトレー容器の外観斜視図と、その部分拡大図、およびウェブコーナー部における部分断面図である。 比較例3のトレー容器形態例で、成形したトレー容器の外観斜視図と、その部分拡大図、およびウェブコーナー部における部分断面図である。 比較例4のトレー容器形態例で、それに用いられるブランクの形状を示す図である。 比較例4のトレー容器形態例で、成形したトレー容器の外観斜視図と、その部分拡大図、およびウェブコーナー部における部分断面図である。 比較例5のトレー容器形態例で、それに用いられるブランクの形状を示す図である。 比較例5のトレー容器形態例で、成形したトレー容器の外観斜視図と、その部分拡大図、およびウェブコーナー部における部分断面図である。
以下、本発明のトレー容器について、図を用いて詳細に説明する。
図1は本発明のトレー容器の第一実施形態例に用いられるブランク2の形状を示す図である。
本発明のトレー容器は、凸多角形形状の底面板3を有する。底面板3の形状は、周囲の頂角の大きさが180度未満の多角形である凸多角形であれば、正多角形でなくても良い。この第一実施形態例は、長方形の四隅を面取りした凸八角形の底面板3を有するトレー容器である。
底面板3周縁には、前記底面版3の各底周辺31を谷折り罫線とし、該谷折り罫線を介して繋止する側面板4を有している。該側面板4は、底面板3の各底周辺31を底辺とし、その向かい合う辺を上辺とした台形形状から出来ている。
又、上記側面板4の上辺に、山折り罫線を介して繋止したフランジ5を有している。
さらに、ブランク2は、隣り合う側面板4や隣り合うフランジ5の間に、ウェブコーナー片6を有している。
ウェブコーナー片6は、底面板3の各角部近傍から周縁に伸びる中央のウェブ中央罫線60により折り込まれ、左右いずれかの側面板4やフランジ5の面に融着して形成されるコーナー片を形成している。
上記ウェブコーナー片6は、ウェブ中央罫線60と左右いずれかの側面端辺とで囲まれた一方の基材を有する基材コーナー片61と、ウェブ中央罫線60と左右いずれかの側面端辺とで囲まれた他方の基材の無い樹脂コーナー片62と、を有している。
上記基材コーナー片61と樹脂コーナー片62は、ウェブ中央罫線60を介して180度折り曲げられて面当し、容器の内側、あるいは外側で互いに融着し合って、隣接する側面板4に融着される。
また、ウェブコーナー片6は、隣り合うフランジ5の間にも基材の無い樹脂小片部を形成している。基材樹脂小片部6411、第二端辺樹脂小片部642、第三端辺樹脂小片部643などの樹脂小片部は、フランジ5の端辺と、基材コーナー片61や樹脂コーナー片62の端辺とに跨って、それらが互いに交差する交点を含む端辺に接続するウェブコーナー片6である。
図4-1に、本発明のトレー容器、およびそのブランクに用いられる積層シート20の構成の一例を示した。
積層シート20は、少なくとも、紙からなる基材層11と、最内面の内側熱可塑性樹脂層12とから構成される。
さらに、図4-1のように、基材層11と内側熱可塑性樹脂層12との間に、接着層14を介してバリア層13を含んだ構成であってもかまわない。
積層シートのウェブコーナー片6の半分は、紙基材層を抜いた樹脂コーナー片62とするので、樹脂コーナー片62の部分だけは薄くなっている。
樹脂コーナー片62は基材層が無いので、積層シート状だけでも薄いが、融着時に、より圧着して薄くすることができ、かつ、段差を埋めて平準化することができる。
図4-2に、第一実施形態例における上記ウェブコーナー片近傍の積層シート20が成形された状態における部分断面図を示した。
ウェブ中央罫線60で180度折り曲げられ、基材コーナー片61と樹脂コーナー片62の外面同士が重なり合い、その重なった状態で、傾斜側面板43の内面に融着している。融着時には、樹脂コーナー片62は熱と圧で強く押し伸ばされるので、重なりの厚みは単純に重ねる厚みに比べ、さらに薄く加工され、かつ、段差を少なくすることができる。
本発明のトレー容器に用いられるブランクを製造するのに、内側の熱可塑性樹脂層を積層する前に、予めウェブコーナー部分を抜き加工する。図2は、その加工を示す図である。
すなわち、図2に示すように、本発明のトレー容器の第一実施形態例に用いられるブランクを構成する紙基材において、予めウェブコーナー片6部分を抜き加工を行う。
このウェブコーナー片6部分を抜き落す時は、底面側端部の抜き刃の内部に抜きカスをゴムなどの力で強制的に抜き型から外す型にしておくと良い。
さらに、ウェブコーナー片6の製品にはならない外側部分に、図2のごとく、数mm飛び出した抜きシロ66、67設けても良い。抜きシロ66、67を設けた基材抜き孔65にしておくと、外形を抜く時に、抜きズレが多少発生しても、それをカバーして、基材のある部分がウェブコーナー片6に入り込む心配がなくなる。
図2に示すように、基材コーナー片61部分を除くウェブコーナー片6とする基材抜き孔65部分を抜き落した基材を予め製造し、この基材の内面側に熱可塑性樹脂層を積層する。この内面側に熱可塑性樹脂層を積層するのには、エクストルーダーラミネーション機を用い、熱可塑性樹脂層を溶融した状態で、積層することが望ましい。
基材の表裏に熱可塑性樹脂層を積層したら、外形を抜くと同時に罫線をビク刃、あるいはプレス型やロータリー刃で加工し、図1のブランクを製造する。
図3は、本発明における第一実施形態例のトレー容器1で、図1のブランクを使用し、成形したトレー容器である。
図3-1にウェブコーナー部のブランク形状、それを成形した拡大平面図を図3-2に示した。図3-3は成形後のトレー容器の全体を表す外観斜視図である。また、図3-3のウェブコーナー部におけるA断面を図3-4に、B断面を図3-5に示した。
ウェブコーナー部近傍では、ウェブ中央罫線60で180度折り曲げられ、基材コーナー片61と樹脂コーナー片62との外面同士が重なり合い、その重なった状態で、傾斜側面板43の内面に融着させている。
この時、フランジでは、横側面板41に繋止した第一フランジ51の端辺に繋止した第一端辺樹脂小片部641と、傾斜側面板43に繋止した第三フランジ53の端辺に繋止した第三端辺樹脂小片部643とも、外面同士が重なり合い、その重なった状態で、第三フランジ53の上面に融着させている。
同時に、基材コーナー片61上辺に繋止している基材樹脂小片部6411は、第一端辺樹脂小片部641と繋がっているので、そのまま、第一端辺樹脂小片部641に引きずられて、第三フランジ53の上面に融着する。
この時、第一フランジ51の端辺根元は、第一端辺樹脂小片部641と基材樹脂小片部6411とがまたがった状態で、端辺根元の隅を被覆しているので、内容物の漏れが発生する隙間がない。
同じように、縦側面板42に繋止した第二フランジ52の端辺に繋止した第二端辺樹脂小片部642と、隣り合う傾斜側面板43に繋止した第三フランジ53の端辺に繋止した第三端辺樹脂小片部643とも、外面同士が重なり合い、その重なった状態で、第三フランジ53の上面に融着させている。
同時に、基材コーナー片61上辺に繋止している基材樹脂小片部6411は、第一端辺樹脂小片部641と繋がっているので、そのまま、第一端辺樹脂小片部641に引きずられて、第三フランジ53の上面に融着する。
この時、第二フランジ52の端辺根元も、第二端辺樹脂小片部642と基材樹脂小片部6411とがまたがった状態で、端辺根元の隅を被覆しているので、内容物の漏れが発生する隙間がない。
図5は、本発明における第二実施形態例のトレー容器1で、第一実施形態例と同じ図1のブランクを使用し、成形したトレー容器である。
図5-1にウェブコーナー部のブランク形状、それを成形した拡大平面図を図5-2に示した。図5-3は成形後のトレー容器の全体を表す外観斜視図である。
また、ウェブコーナー部におけるC断面を図5-4に、D断面を図5-5に示した。
ウェブコーナー部近傍では、ウェブ中央罫線60で180度折り曲げられ、基材コーナー片61と樹脂コーナー片62との内面同士が重なり合い、その重なった状態で、傾斜側面板43の外面に融着させている。
この時、フランジでは、横側面板41に繋止した第一フランジ51の端辺に繋止した第一端辺樹脂小片部641と、傾斜側面板43に繋止した第三フランジ53の端辺に繋止した第三端辺樹脂小片部643とも、内面同士が重なり合い、その重なった状態で、第三フランジ53の下面に融着させている。
同時に、基材コーナー片61上辺に繋止している基材樹脂小片部6411は、第一端辺樹脂小片部641と繋がっているので、そのまま、第一端辺樹脂小片部641に引きずられて、第三フランジ53の下面に融着する。
この時、第一フランジ51の端辺根元は、第一端辺樹脂小片部641と基材樹脂小片部6411とがまたがった状態で、端辺根元の隅を被覆しているので、内容物の漏れが発生する隙間がない。
同じように、縦側面板42に繋止した第二フランジ52の端辺に繋止した第二端辺樹脂小片部642と、隣り合う傾斜側面板43に繋止した第三フランジ53の端辺に繋止した第三端辺樹脂小片部643と、も、内面同士が重なり合い、その重なった状態で、第三フランジ53の下面に融着させている。
同時に、基材コーナー片61上辺に繋止している基材樹脂小片部6411は、第一端辺樹脂小片部641と繋がっているので、そのまま、第一端辺樹脂小片部641に引きずられて、第三フランジ53の下面に融着する。
この時、
第二フランジ52の端辺根元も、第二端辺樹脂小片部642と基材樹脂小片部6411とがまたがった状態で、端辺根元の隅を被覆しているので、内容物の漏れが発生する隙間がない。
図6は本発明のトレー容器の第三実施形態例に用いられるブランク2の形状を示す図である。
図1のブランク形状との違いは、第一端辺樹脂小片部641と、第二端辺樹脂小片部642とが無いことである。
基材抜き孔65部分を抜き落した基材層単体で形状は、図2と同じ型で抜いている。
図7は、本発明における第三実施形態例のトレー容器1で、図6のブランクを使用し、成形したトレー容器である。
図7-1にウェブコーナー部のブランク形状、それを成形した拡大平面図を図7-2に示した。図7-3は成形後のトレー容器の全体を表す外観斜視図である。また、図7-3のウェブコーナー部におけるE断面を図7-4に、F断面を図7-5に示した。
ウェブコーナー部近傍では、ウェブ中央罫線60で180度折り曲げられ、基材コーナー片61と樹脂コーナー片62との外面同士が重なり合い、その重なった状態で、傾斜側面板43の内面に融着させている。
この時、フランジでは、傾斜側面板43に繋止した第三フランジ53の端辺に繋止した第三端辺樹脂小片部643が、180度折り込まれて、第三フランジ53の上面に融着している。
同時に、基材コーナー片61上辺に繋止している基材樹脂小片部6411は、第三フランジ53の上面に融着する。
この時、第一フランジ51の端辺根元では、第一フランジの端辺に基材樹脂小片部6411がまたがった状態で端辺根元の隅を被覆し、合わせて、第三端辺樹脂小片部643も重ねて端辺根元の隅を被覆しているので、内容物の漏れが発生する隙間がない。
同じように、傾斜側面板43に繋止した第三フランジ53の端辺に繋止した第三端辺樹脂小片部643は、第三フランジ53の上面に融着させている。
同時に、基材コーナー片61上辺に繋止している基材樹脂小片部6411は、第三フランジ53の上面に融着する。
この時、第二フランジ52の端辺根元も、第二フランジの端辺に基材樹脂小片部6411がまたがった状態で端辺根元の隅を被覆し、合わせて、第三端辺樹脂小片部643も重ねて端辺根元の隅を被覆しているので、内容物の漏れが発生する隙間がない。
図8は本発明のトレー容器の第四実施形態例に用いられるブランク2の形状を示す図である。
図1のブランク形状との違いは、基材樹脂小片部6411が無いことである。
基材抜き孔65部分を抜き落した基材層単体で形状は、図2と同じ型で抜いている。
図9は、本発明における第四実施形態例のトレー容器1で、図8のブランクを使用し、成形したトレー容器である。
図9-1にウェブコーナー部のブランク形状、それを成形した拡大平面図を図9-2に示した。図9-3は成形後のトレー容器の全体を表す外観斜視図である。また、図9-3のウェブコーナー部におけるG断面を図9-4に、H断面を図9-5に示した。
ウェブコーナー部近傍では、ウェブ中央罫線60で180度折り曲げられ、基材コーナー片61と樹脂コーナー片62との内面同士が重なり合い、その重なった状態で、傾斜側面板43の外面に融着させている。
この時、フランジでは、横側面板41に繋止した第一フランジ51の端辺に繋止した第一端辺樹脂小片部641と、傾斜側面板43に繋止した第三フランジ53の端辺に繋止した第三端辺樹脂小片部643とも、内面同士が重なり合い、その重なった状態で、第三フランジ53の下面に融着させている。
この時、第一フランジ51の端辺根元では、第一端辺樹脂小片部641が基材コーナー板上辺にまたがった状態で端辺根元の隅を被覆し、合わせて、第三端辺樹脂小片部643も樹脂コーナー板上辺にまたがった状態で重ねて端辺根元の隅を被覆しているので、内容物の漏れが発生する隙間がない。
同じように、縦側面板42に繋止した第二フランジ52の端辺に繋止した第二端辺樹脂小片部642と、隣り合う傾斜側面板43に繋止した第三フランジ53の端辺に繋止した第三端辺樹脂小片部643と、も、内面同士が重なり合い、その重なった状態で、第三フランジ53の下面に融着させている。
この時、
第二フランジ52の端辺根元では、第二端辺樹脂小片部642が基材コーナー板上辺にま
たがった状態で端辺根元の隅を被覆し、合わせて、第三端辺樹脂小片部643も樹脂コーナー板上辺にまたがった状態で重ねて端辺根元の隅を被覆しているので、内容物の漏れが発生する隙間がない。
本発明のトレー容器は以上のようなものであるが、使用する基材層としては、坪量150g/m2以上600g/m2以下の紙を用いる。150g/m2未満の場合、腰が無いので内容物を入れた時に形状を維持できにくい問題が発生する。また、坪量600g/m2以上の紙を用いる場合、罫線等の加工に過大な力を必要とし、折り部分がずれやすい問題が発生するので、坪量150g/m2以上600g/m2以下の紙を用いることが好ましい。
ウェブコーナー近傍を抜き落した基材層の表裏に積層する熱可塑性樹脂としては、ポリプロピレン、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂など、互いに融着性の高い樹脂が使用できる。
さらに、図4に示すように、基材層11と内側熱可塑性樹脂層12との間に、接着層15を介してバリア層13を含んだ構成であってもかまわない。
バリア層13としては、エチレン・酢酸ビニル共重合体鹸化物、ポリアミド樹脂、などが使用できる。また、アルミニウムなどの金属箔や、ポリエチレンテレフタレートフィルムやポリアミドフィルムに酸化珪素などの酸化金属やアルミニウムなどの金属を蒸着したものであってもかまわない。
これらは、タンデムエクストルーダーラミネート機を使用したり、ドライラミネーション機を使用したりして貼り合せることができる。
以下に本発明の具体的実施例について説明する。
<実施例1>
紙基材として、カップ用原紙(坪量260g/m2)を用意し、予め、図2に示す第一実施形態例の形状に、ウェブコーナー片や抜きシロなどの基材抜き孔部分を窓状に抜いておいた。
上記などの基材抜き孔を抜いた紙基材に対し、タンデム式エクストルーダーラミネーション機を用い、内面側に酸化珪素を800Å蒸着したポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ12μm)/接着剤/低密度ポリエチレン(厚さ60μm)の構成のフィルムを、間に低密度ポリエチレン樹脂を15μmで押し出して積層し、積層シートを作成した。
ここで、ブランクは、積層シートを図1の形状にビク刃で外形を抜き、同時に罫線を設けた。
上記ブランクを用い、8カ所それぞれのウェブコーナー片のウェブ谷折り罫線61で折り曲げ、その左右を図3-4のように当接させ、さらに、図3-2に示すように、上記折り曲げたウェブコーナー片を傾斜側面板の内面に融着して、図3に示すトレー容器を6個作成した。
蓋材として、カップ用原紙(坪量260g/m2)の内面に厚み40μmの低密度ポリエチレンをエクストルーダーで積層し、フランジよりも一回り大きな大きさに抜いた。
<実施例2>
ブランクは実施例1と同じブランクを使用し、第二実施形態例の形状に成形した図5に示すトレー容器を6個作成した。蓋材は、実施例1と同じ蓋材を使用した。
<実施例3>
積層シートは、実施例1と同じカップ用原紙を用い、第三実施形態例の図6のブランクを作成後、図7の形状に成形したトレー容器を6個作成した。蓋材は、実施例1と同じ蓋材を使用した。
<実施例4>
積層シートは、実施例1と同じカップ用原紙を用い、第三実施形態例の図8のブランクを作成後、図9の形状に成形したトレー容器を6個作成した。蓋材は、実施例1と同じ蓋材を使用した。
<比較例1>
積層シートは、実施例1と同じ構成の積層シートを用い、図10のブランクを作成後、図11の形状に成形したトレー容器を6個作成した。このトレー容器は、従来の一般的なトレー容器である。
すなわち、ウェブコーナー部では、基材のある二つの基材コーナー片61がウェブ中央
罫線60で重ねられ、側面板4に融着され、フランジは、基材のある第一端辺基材小片部511と第二端辺基材小片部521とが重なり、かつ、基材付小片部611も第二フランジ52の下面に重なって融着される。
蓋材は、実施例1と同じ蓋材を使用した。
<比較例2>
積層シートは、実施例1と同じ構成の積層シートを用い、図12のブランクを作成後、図13の形状に成形したトレー容器を6個作成した。このトレー容器は、フランジの繋ぎ目を覆う小片部を基材がある積層シートで設けたトレー容器である。
すなわち、ウェブコーナー部では、基材のある二つの基材コーナー片61がウェブ中央
罫線60で重ねられ、基材のある第一端辺基材小片部511、第二端辺基材小片部521、基材付小片部611が第三フランジ63上面に重なった状態で融着したトレー容器となっている。
蓋材は、実施例1と同じ蓋材を使用した。
<比較例3>
積層シートは、実施例1と同じ構成の積層シートを用い、比較例2と同じ図12のブランクを作成後、図14の形状に成形したトレー容器を6個作成した。このトレー容器は、フランジの繋ぎ目を覆う小片部を基材がある積層シートで設けたトレー容器である。
すなわち、ウェブコーナー部では、基材のある二つの基材コーナー片61がウェブ中央
罫線60で重ねられ、基材のある第一端辺基材小片部511、第二端辺基材小片部521、基材付小片部611が第三フランジ63の下面に重なった状態で融着したトレー容器となっている。
蓋材は、実施例1と同じ蓋材を使用した。
<比較例4>
積層シートは、実施例1と同じ構成の積層シートを用い、図15のブランクを作成後、図16の形状に成形したトレー容器を6個作成した。このトレー容器は、フランジの繋ぎ目を覆う小片部を基材がある積層シートで設けたトレー容器である。
すなわち、ウェブコーナー部では、基材のある二つの基材コーナー片61がウェブ中央
罫線60で重ねられ、基材のある基材付小片部611が第三フランジ63の上面に重なった状態で融着したトレー容器となっている。
蓋材は、実施例1と同じ蓋材を使用した。
<比較例5>
積層シートは、実施例1と同じ構成の積層シートを用い、図17のブランクを作成後、図
18の形状に成形したトレー容器を6個作成した。このトレー容器は、フランジの繋ぎ目を覆う小片部を基材がある積層シートで設けたトレー容器である。
すなわち、ウェブコーナー部では、基材のある二つの基材コーナー片61がウェブ中央
罫線60で重ねられ、基材のある第一端辺基材小片部511、第二端辺基材小片部521が第三フランジ63上面に重なった状態で融着したトレー容器となっている。
蓋材は、実施例1と同じ蓋材を使用した。
<評価方法>
<アイス保存試験>
トレー容器3個にそれぞれアイスを充填し、蓋材をシールした後、容器を反転し、バッドの中に6枚重ねたトイレットペーパーの上に水平において、60分間常温に放置し、アイスの漏れを目視で確認した。
<染色浸透試験>
アイス保存試験で漏れが発生しなかったものについて、さらに確認する為に行う試験で、まず、トレー容器のフランジの中央で二つに切断する。
切断したトレー容器は、フランジの繋ぎ部分を下にして、染色浸透試験を行う。
染色浸透試験に用いる染色浸透探傷剤は、株式会社イチネンケミカル社製ミクロチェック浸透液(登録商標)を用い、トレー容器3個分、6ピースについて、それぞれ、フランジの繋ぎ部分を狙って染色浸透探傷剤を0.5cc程吹きかける。
その染色浸透探傷剤を吹きかけた半分ずつのトレー容器は、フランジの繋ぎ部分を下にしたまま、染色浸透探傷剤をフランジ角部に充分行き渡せた状態で、バッドの中に6枚重ねたトイレットペーパーの上に垂直に立てた状態で、60分間常温で放置する。60分経過後、染色浸透探傷剤がフランジの繋ぎ部分を中心に、漏れたり、浸透したりしていないか、を目視で確認した。
<評価結果>
アイス保存試験では、実施例1、実施例2、実施例3、実施例4、比較例2、比較例3、比較例4、比較例5では、アイスの漏れはなかった。
しかし、比較例1では、30分経過時に、アイスの漏れが確認された。
染色浸透試験では、実施例1、実施例2、実施例3、実施例4では、アイスの漏れはなかった。
しかし、比較例2、比較例3、比較例4、比較例5では、フランジの段差に沿って、線状に浸透が確認された。
以上の結果、フランジに基材層を含むような大きな段差をなくした本発明のトレー容器は、基材の無い樹脂コーナー部や樹脂小片部によって、フランジの繋ぎ目においても充分な密封性を得ることが確認できた。
本発明のトレー容器は、以上のように、ウェブコーナー部で重なる紙基材を抜いた樹脂小片を設け、基材を有するフランジが、その端辺同士を当接した位置で、該樹脂小片部を介して融着することによって、密封性を確実にすることができる。その為に、本発明のトレー容器は、長期の保存性を得ることができる。
また、基材の状態で基材抜き孔を先に抜き加工するだけで、保存性の高いトレー容器にすることができるので、生産性も高く、量産性もあるトレー容器を提供することができるなど、本発明のメリットは高い。
1・・・・・・・・トレー容器
11・・・・・・・基材層(紙)
12・・・・・・・内側熱可塑性樹脂層
13・・・・・・・バリア層
14・・・・・・・接着層
2・・・・・・・・ブランク
20・・・・・・・積層シート
3・・・・・・・・底面板
31・・・・・・・底周辺
4・・・・・・・・側面板
41・・・・・・・横側面板
42・・・・・・・縦側面板
43・・・・・・・傾斜側面板
431・・・・・・端辺(傾斜側面板の端辺)
5・・・・・・・・フランジ
51・・・・・・・第一フランジ
511・・・・・・第一端辺基材小片部
52・・・・・・・第二フランジ
521・・・・・・第二端辺基材小片部
53・・・・・・・第三フランジ
6・・・・・・・・ウェブコーナー片
60・・・・・・・ウェブ中央罫線
61・・・・・・・基材コーナー片
611・・・・・・基材付小片部
62・・・・・・・樹脂コーナー片
641・・・・・・第一端辺樹脂小片部
6411・・・・・基材樹脂小片部
642・・・・・・第二端辺樹脂小片部
6421・・・・・第二端辺基材小片部
643・・・・・・第三端辺樹脂小片部
65・・・・・・・基材抜き孔
66、67・・・・抜きシロ

Claims (3)

  1. 少なくとも内側に熱可塑性樹脂層を有し紙を基材とする積層シートから形成され、
    凸多角形形状の底面板と、
    底面板の周縁の各底辺で谷折れ罫線を介して繋止した側面板と、
    側面板の底辺に対向した上辺で山折り罫線を介して繋止するフランジと、
    隣り合う側面板、および、隣り合うフランジとの間にあるウェブコーナー片と、からなり、
    該ウェブコーナー片が、底面板の各角部近傍から周縁に伸びる中央のウェブ中央罫線により折り込まれ、左右いずれかの側面板やフランジの面に融着して形成されるトレー容器において、
    前記ウェブコーナー片が、
    ウェブ中央罫線と左右いずれかの側面端辺とで囲まれた一方の基材を有する基材コーナー片と、
    上記ウェブ中央罫線と左右いずれかの側面端辺とで囲まれた他方の基材の無い樹脂コーナー片と、
    隣り合うフランジの間に形成され、基材の無い樹脂小片部と、
    から構成され、
    上記基材コーナー片と樹脂コーナー片とが各ウェブ中央罫線を介して融着した状態で隣接する側面板に融着し、
    かつ、隣接する基材を有するフランジが、その端辺同士を当接した位置で、樹脂小片部を介して融着したことを特徴とするトレー容器。
  2. 前記樹脂小片部が、基材コーナー片、あるいは樹脂コーナー片のいずれかの端辺と、左右いずれか隣接するフランジ端辺と、にまたがって、それらが交差する点を含むフランジ端辺の少なくてもいずれかの一辺に設けたことを特徴とする請求項1に記載のトレー容器。
  3. 底面が、長方形の角を斜めに切り欠いた八角形としたことを特徴とする請求項1又は2に記載のトレー容器。
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