JP7471627B2 - 自動縫製装置および縫合装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動縫製装置および縫合装置に関する。さらに詳しくは、自動で布地同士を接合する複数の作業を実施することができる自動縫製装置および、かかる自動縫製装置に使用できる縫合装置に関する。
作業着や雨合羽、ゴルフ等で使用するレジャー用の服等では防水性を確保するために防水性を有する布地が使用されている。例えば、ポリエステルなどの樹脂製の糸によって形成された布地の片面にポリウレタンなどからなる防水層を設けたシート状物が合羽形成用素材として用いられている。
かかる合羽形成用素材から作業着や雨合羽、レジャー用の服等を製造する場合、布地を裁断して所定の形状に形成した布片を縫合や熱融着によって布片同士を接合して形成する(特許文献1~3)。例えば、布片同士の間にホットメルトを挟んで、ホットメルトが溶融する温度まで加熱して布片同士を熱融着して接合したり、布片同士を重ねた状態でミシンなどによって縫合したりすることによって布片同士を接合する。
特願2002-194663号公報 特願2013-194349号公報 特願2018-119255号公報
ところで、上述したような熱融着や縫合の作業では、通常、布片同士を重ねてミシンに通す作業や、布片同士の間にホットメルトを挟む作業は作業者の手で行われており、これらの作業には多くの作業者と手間がかかっている。これらの作業を自動化できれば、作業者を削減でき、作業者の負担も軽減できる。
本発明は上記事情に鑑み、熱融着や縫合の作業を自動化できる自動縫製装置を提供することを目的とする。
また、自動縫製装置における縫合やカバー設置作業に使用することができる縫合装置を提供することを目的とする。

第1発明の自動縫製装置は、2枚の接合材料を接合する装置であって、搬送部材に前記2枚の接合材料を保持させる配置部と、前記2枚の接合材料が保持された前記搬送部材が供給され、該搬送部材に配置された状態の前記2枚の接合材料を縫合する縫合部と、該縫合部で縫合された前記2枚の接合材料を保持した前記搬送部材が供給され、前記2枚の接合材料における縫合部分を加熱して加圧する加熱部と、前記搬送部材を、前記配置部、前記縫合部、前記加熱部の順に移動させる搬送機構と、を備えていることを特徴とする。
第1発明によれば、2枚の接合材料を重ねて縫合したり熱融着したりする作業を自動化することができる
本実施形態の自動縫製装置1の概略正面図である。 本実施形態の自動縫製装置1の概略平面図である。 搬送部材60の概略説明図であって、(A)は(B)のA-A線矢視図であり、(B)は平面図であり、(C)はシート部材S1が折り返された状態の概略側面図である。 縫合部20の概略説明図であり、(A)は正面図であり、(B)は(A)のB-B線断面図である。 縫合部20の部分拡大図である。 カバー部材配置部30の概略説明図であり、(A)は正面図であり、(B)は(A)のB-B線断面図である。 カバー部材配置部30の部分拡大図である。 加熱部40の概略説明図であり、(A)は正面図であり、(B)は(A)のB-B線断面図である。 2枚のシート材料S1,S2の接合部Wを形成する作業の概略説明図である。
本実施形態の自動縫製装置は、シート状の材料を接合する装置であって、材料を重ねて縫合したり熱融着したりする作業を自動化できるようにしたことに特徴を有している。
なお、本実施形態の自動縫製装置における「自動」とは、一連の作業が全て自動化されている状態と、一部の作業は作業者が実施する場合の両方を含んだ概念である。
本実施形態の自動縫製装置において接合される材料はとくに限定されない。接合される材料としては、例えば、加熱により溶融する樹脂材料(ポリプロピレンやナイロン、ウレタン等)から形成されたシート状の材料を挙げることができる。
また、本実施形態の自動縫製装置における熱融着は、接合する材料自体が溶融する場合と、材料を接着材料で接合する場合の両方で使用することができる。例えば、接合する材料の間に接着材料を配置しておき、この接着材料を材料とともに、または、接着材料だけを溶融させて材料を接合する場合にも使用することができる。このときに使用される接着材料もとくに限定されず、シート状やフィルム状をした市販のホットメルト(例えば、エルファン(登録商標:日本マタイ株式会社製))や、ゲル状の接着剤等を接着材料として使用することができる。
以下の説明では、熱融着は、フィルム状のホットメルトをシート状の材料の間に挟んで接合する場合、つまり、接着材料とシート状の材料の両方または片方が溶融する場合を代表として説明する。
また、以下では、2枚の接合材料を接合する場合を説明するが、接合する接合材料の枚数も2枚に限られず、3枚以上でもよい。
<シート状材料Sの接合部Wの構成>
まず、本実施形態の自動縫製装置1を説明する前に、本実施形態の自動縫製装置1によって2枚のシート材料S1,S2を接合した接合部Wの構造の一例を簡単に説明する。なお、2枚のシート材料S1,S2が、特許請求の範囲にいう2枚の接合材料に相当する。
図9(C)に示すように、2枚のシート材料S1,S2の接合部Wは、2枚のシート材料S1,S2の端部を重ねた状態で縫合されており、その端部を覆うようにホットメルトからなるカバー部材SCが設けられたものである。つまり、2枚のシート材料S1,S2の端縁が露出しないように接合部Wは形成されている。しかも、シート状材料S1が、カバー部材SCの位置で折り返された状態でカバー部材SCに接合されている(図9(D))。このような構造の接合部Wとすることによって、接合部Wの防水性などを高めることができる。
この接合部Wを形成する場合、以下のような工程で作業が実施される。
まず、2枚のシート材料S1,S2の端部間にホットメルトHを挟んだ状態で、縫合部20の縫合器21によって2枚のシート材料S1,S2を縫合糸sによって縫合する(図9(A))。すると、2枚のシート材料S1,S2の端部間にホットメルトHを挟んで縫合された縫合部分Tが形成される(図9(B))。
ついで、カバー部材配置部30において2枚のシート材料S1,S2の縫合部分Tの端縁を覆うようにカバー部材SCを配置する。縫合部分Tの端縁を覆うようにカバー部材SCが配置されると、カバー部材SCで覆われた縫合部分Tの端部を挟んで加熱する。すると、カバー部材SCと2枚のシート材料S1,S2の縫合部分Tとが仮接合される(図9(B))。なお、仮接合では、カバー部材SCが2枚のシート材料S1,S2から離れない程度に接合されていればよいので、次工程の接合部Wを形成する場合に比べて、カバー部材SCで覆われた縫合部分Tの端部を挟む力は小さくなり加熱温度も低くなる。
カバー部材SCと2枚のシート材料S1,S2の縫合部分Tとが仮接合されると、仮接合された部分を加熱部40で挟んで加熱する。すると、2枚のシート材料S1,S2、ホットメルトHおよびカバー部材SCが溶融して、2枚のシート材料S1,S2およびカバー部材SCが接合される。すると、2枚のシート材料S1,S2の端部とカバー部材SCとが接合された接合部Wが形成される(図9(C))。
その後、シート状材料S1をカバー部材SCの位置で折り返して、折り返したシート状材料S1とカバー部材SCが重なった位置を挟んで再度加熱部40で加熱する。すると、シート状材料S1の折り返された部分とカバー部材SCとが接合され、折り返しを有する接合部Wが形成される(図9(D))。
<本実施形態の自動縫製装置1>
図1および図2に示すように、本実施形態の自動縫製装置1は、配置部10と、縫合部20と、カバー部材配置部30と、加熱部40と、搬送機構50と、を備えている。本実施形態の自動縫製装置1は、配置部10と、縫合部20と、カバー部材配置部30と、加熱部40と、がこの順で、搬送機構50に対して同じ側に並ぶように配列されている。例えば、図2であれば、搬送機構50の上方に全ての装置が並ぶように配列されている。そして、2枚のシート材料S1,S2を保持する搬送部材60が搬送機構50によって配置部10、縫合部20、カバー部材配置部30、加熱部40の順で搬送されるようになっている。つまり、搬送部材60に保持された2枚のシート材料S1,S2が搬送機構50によって搬送されることによって、各部でそれぞれ作業が実施されるようになっている。
具体的には、配置部10において作業者が搬送部材60に2枚のシート材料S1,S2を保持させる。このとき、2枚のシート材料S1,S2は、互いに接合される部分、つまり、上述した縫合部分Tや接合部Wとなる部分が、搬送部材60のベース部材61の第一端部61aから突出した状態になるように搬送部材60に配置される(図3参照)。
搬送部材60が配置部10から縫合部20に供給されると、接合部Wとなる部分が縫合され縫合部分Tが形成される。このとき、2枚のシート材料S1,S2を縫合する前に、2枚のシート材料S1,S2の間にシート状のホットメルトHが挿入される。つまり、2枚のシート材料S1,S2の間にホットメルトHが挟まれた状態となり、その状態で2枚のシート材料S1,S2とホットメルトHとが縫合された縫合部分Tが形成される(図9(A)参照)。
搬送部材60が縫合部20からカバー部材配置部30に供給されると、2枚のシート材料S1,S2とホットメルトHとが縫合された縫合部分Tの端部を覆うように、カバー部材SCが配置される。カバー部材SCが配置されると、カバー部材SCが設けられている位置が仮接合部31によって加圧加熱されて、カバー部材SCが縫合部分Tに仮接合される(図9(B)参照)。
搬送部材60がカバー部材配置部30から加熱部40に供給されると、カバー部材SCが設けられている位置が再度加圧加熱される。すると、2枚のシート材料S1,S2、ホットメルトHおよびカバー部材SC(またはホットメルトHとカバー部材SC)が溶融して、2枚のシート材料S1,S2とカバー部材SCが接合され接合部Wが形成される(図9(C)参照)。その後、加熱部40の折り返し機構45のアーム部材46によって上側に位置しているシート材料S1が接合部Wの位置で折り返され、その状態で接合部Wの位置が再度加圧加熱される。すると、シート材料S1は折り返しが固定された状態となる。つまり、シート材料S1とカバー部材SC(つまり接合部W)とが接合された状態になる(図9(D)参照)。そして、アーム部材46によって再びシート材料S1がシート材料S2に重ねられた状態となると、搬送機構50によって搬送部材60、つまり、2枚のシート材料S1,S2が接合され折り返しが固定された接合部Wを有する部材が搬出される。
以上のように、本実施形態の自動縫製装置1によれば、2枚のシート材料S1,S2が接合されかつ接合部分に折り返しが固定された部材を自動で製造することができる。
<本実施形態の自動縫製装置1の各部の説明>
つぎに、本実施形態の自動縫製装置1の各部について詳細に説明する。
<搬送部材60>
まず、本実施形態の自動縫製装置1の各部を説明する前に、2枚のシート材料S1,S2を各部に搬送する搬送部材60について説明する。
図3に示すように、搬送部材60は、2枚のシート材料S1,S2を保持する部材であり、ベース部材61と、中間部材62と、固定部材63と、から構成されている。
ベース部材61は、上面が平坦面に形成された部材であり、シート材料S2がその上面に載せられるものである。このベース部材61は、鉄などの磁石にくっつく金属製の部材で形成されている。このベース部材61は、搬送機構50において全ての装置が並ぶ側(図2であれば上方)に第一端部61aが位置するように搬送機構50の移動台に連結されている。つまり、ベース部材61は、搬送機構50によって第一端部61aが全ての装置が並ぶ側に位置した状態で移動されるようになっている(図2のラインA)。そして、このベース部材61の第一端部61aは、その端面が搬送機構50によって搬送部材60が搬送される方向と平行な端面となるように形成されている。
なお、ベース部材61は、上面が平坦面に形成されていればその形状はとくに限定されない。ベース部材61は、例えば、板材等によって形成してもよいし、単に上面が平坦面に形成されたブロック材等で形成してもよい。
また、ベース部材61の上面は、かならずしも平坦面でなくてもよい。シート材料S1をある程度伸ばした状態で保持できるようになっていればよい。
中間部材62は、ベース部材61の上面にシート材料S2が載せられた状態において、シート材料S2の上に載せられるものである。この中間部材62は、ベース部材61の第一端部61a側に配置される固定用中間部材62aと、固定用中間部材62aよりもベース部材61の第一端部61aから離間した位置に配置される折り返し用中間部材62bと、を備えている(図3(A))。固定用中間部材62aは板状に形成された永久磁石であり、ベース部材61との間にシート材料S2を挟んでシート材料S2をベース部材61に固定するものである。一方、折り返し用中間部材62bは鉄などの磁石にくっつく金属製の部材で形成された板状部材である。この折り返し用中間部材62bは、後述する加熱部40の折り返し機構45のアーム部材46の電磁石47に吸着されるものであり、シート材料S1を折り返すために設けられている。この固定用中間部材62aと折り返し用中間部材62bとはほぼ同じ厚さ(例えば、1~1.5mm程度)に形成されていてもよい。しかし、折り返し用中間部材62bの方が固定用中間部材62aよりも若干厚くなっていてもよい。
固定部材63は板状に形成された永久磁石である。この固定部材63は、中間部材62の上にシート材料S1が配置された状態で、中間部材62との間にシート材料S1を挟むように配置されるものである。この固定部材63は、折り返し用中間部材62bがアーム部材46とともに移動した際に、その移動中にシート材料S1が移動することを防止するために設けられている。この固定部材63を配置する位置はとくに限定されないが、シート材料S1を折り返す際に邪魔にならない位置に設けられていればよい。
なお、折り返し用中間部材62bには、図3に示すように、折り返し用中間部材62bの後端部(図3では左端部)と固定部材63との間のシートS1を抑える抑え部材62dを設けてもよい。シート材料S1やシート材料S2が単なるシート状ではなく、シート材料S1やシート材料S2に他の布片などが設けられている場合がある。例えば、合羽の上着の背中等の併せ等をする場合等には、シート材料S1やシート材料S2は襟や腕の部分等となる布片も有している。かかる布片は、シート材料S1の上面に載せられるが、抑え部材62dを設ければ、抑え部材62dによってかかる布片などをシート材料S1とともに折り返し用中間部材62bとの間に挟んで保持することができる。すると、シート材料S1を折り返す際に布片が邪魔にならない。かかる抑える部材62dは、折り返し用中間部材62bとの間に布片やシート材料S1を挟んで保持できる構造であればよく、とくに限定されない。抑える部材62dとしては、例えば、折り返し用中間部材62bに一端が連結されその一端を支点として折り返し用中間部材62b側に押し付けるように揺動される棒状部材からなるバインダー構造の部材や、折り返し用中間部材62bに後端部を設けてこの後端部に差し込んで固定できる棒状部材等を採用することができる(図3(A)、(B)参照)。
<搬送機構50>
搬送機構50は、搬送部材60を移動させるものである。例えば、搬送部材60のベース部材61が固定される移動台と、この移動台の移動を案内するレール51と、移動台をレール51に沿って移動させるコンベアやチェーンなどの駆動手段と、を備えたものを採用することができる。この搬送機構50のレール51に沿って、配置部10、縫合部20、カバー部材配置部30、加熱部40、がこの順で並んで配置されている。つまり、駆動手段を作動させて移動台を移動させることによって、搬送部材60を各部間で移動させたり、搬送部材60を各部の所定の位置で停止させたりすることができる。
なお、搬送機構50の構造はとくに限定されないが、搬送部材60のベース部材61の上面が水平を維持した状態で移動させることができるようになっていることが望ましい。上述した構造であれば、レール51の上面を水平面とし、この水平面に沿って搬送部材60のベース部材61が移動できるようになっていれば、搬送部材60のベース部材61の上面が水平を維持した状態で移動させることができる。また、上面が水平に設けられたコンベアなども搬送機構50として採用することができる。
<縫合部20>
縫合部20は、2枚のシート材料S1,S2を縫合する装置である。図4および図5に示すように、この縫合部20には、2枚のシート材料S1,S2を縫合する縫合器21と、2枚のシート材料S1,S2の間にシート状のホットメルトHを挿入する接着材挿入部と、を備えている。
<縫合器21>
図4および図5に示すように、縫合器21は一般的なミシンと同様の構造を有している。具体的には、縫合器21は、2枚のシート材料S1,S2を挟んで保持するベース部材21aと押さえ部材21bとを備えている。そして、ベース部材21aと押さえ部材21bとの間に挟まれた2枚のシート材料S1,S2を縫合する針21cを有している。この縫合器21は、搬送部材60が縫合部20を通過する際に、2枚のシート材料S1,S2が縫合器21の位置を通過するように配設されている。具体的には、2枚のシート材料S1,S2における互いに接合される部分、つまり、搬送部材60のベース部材61の第一端部61aから突出した部分(以下単に2枚のシート材料S1,S2の突出部分という場合がある)がベース部材21aと押さえ部材21bとの間を通過するように、縫合器21は配置されている。したがって、搬送部材60が縫合部20を通過すれば、2枚のシート材料S1,S2を縫合器21によって縫合することができる。
<接着材挿入部>
接着材挿入部は、縫合器21によって2枚のシート材料S1,S2を縫合する前に、2枚のシート材料S1,S2の間にシート状のホットメルトHを挿入するものである。この接着材挿入部は、挿入部23aと導入部23bとを有する挿入部材23と、接着部材供給部25と、を備えている。
<挿入部材23>
図4および図5に示すように、挿入部材23の挿入部23aは、縫合器21の上流側(配置部10側)に配設されている。この挿入部23aは、断面が略横長の筒状部材であり、搬送部材60が縫合部20に搬送される方向の上流側と下流側との間を貫通する挿通孔23hを有している。つまり、挿入部23aは、その上流側の端部の開口(ホットメルトHが挿入される開口)と下流側の端部の開口(ホットメルトHが排出される開口)との間を連通する挿通孔23hを有している。そして、挿入部23aは、若干ベース部材21aから浮いた状態になるように配置されている。具体的には、ベース部材21aから挿入部材23までの距離(高さ)がシート材料S2の厚さよりも長くなるように、挿入部23aは配設されている。なお、挿入部23aは、上流側の端部から下流側の端部に向かって下傾するように設けられていてもよいし、上流側の端部と下流側の端部が水平になっていてもよい。
導入部23bは、挿入部23aに対して上流側かつ搬送部材60に対して逆側になるように設けられている。この導入部23bは、断面が略横長の筒状部材であり、その後端の開口(ホットメルトHが挿入される開口)と先端の開口(ホットメルトHが排出される開口)との間を連通する挿通孔23gを有している。この導入部23bは、その軸方向が略水平で搬送部材60の移動方向に対して交差するように設けられている。そして、導入部23bは、その先端が導入部23bの近傍、かつ、挿入部23aの上流側の端部より下方に位置するように配設されている。
かかる構造の挿入部材23では、ホットメルトHが以下のように供給され、挿入部23aの下流側の端部の開口から排出される。
図5(B)に示すように、挿入部23aの導入部23bの後端の開口から、その表面が略水平となるようにホットメルトHを導入すると、そのホットメルトHは、挿通孔23gを通過して導入部23bの先端の開口から突出する。このホットメルトHは、その移動方向が搬送部材60の移動方向と交差する方向に移動するので、導入部23bの先端の開口から突出した位置で折り返され、その移動方向が搬送部材60の移動方向と平行となるように変換される。移動方向が変換されるとホットメルトHの移動方向は挿入部23aの軸方向と平行になるので、挿入部23aの上流側の端部の開口からホットメルトHが挿入され、挿通孔23hを通過して、下流側の端部の開口から排出される。
このような挿入部材23を使用することによって、搬送部材60の移動方向と交差する方向から供給されたホットメルトHを、その移動方向が搬送部材60の移動方向と平行かつその表面が略水平となった状態として2枚のシート材料S1,S2の間に供給することができる。
<接着部材供給部25>
また、図4に示すように、接着材挿入部は、シート状のホットメルトHを挿入部材22に連続して供給する接着部材供給部25を備えている。この接着部材供給部25は、送り出し部26と弛み形成部27と、を有している。送り出し部26は、シート状のホットメルトHが巻き掛けられたリールRを保持し、このシート状のホットメルトHから剥離シートを剥がしたホットメルトHを弛み形成部27に供給するものである。弛み形成部27は、送り出し部26と挿入部材23との間に設けられている。この弛み形成部27は、送り出し部26と挿入部材23との間にホットメルトHの弛んだ部分を形成するものである。例えば、ホットメルトHを挟んで保持し、その移動を制御できるピンチロール27pを設けて、このピンチロール27pによってリールRから繰り出され剥離シートが剥がされたホットメルトHの速度を調整できるようになっている。つまり、挿入部材23に供給するホットメルトHの速度が速くなるとリールRから繰り出すホットメルトHの速度を速くし、挿入部材23に供給するホットメルトHの速度が遅くなるとリールRから繰り出すホットメルトHの速度を遅くするように、ピンチロール27pは作動するようになっている。
縫合部20がかかる構成であるので、縫合部20に搬送部材60によって保持された2枚のシート材料S1,S2が搬入されると、挿入部材23の挿入部23aの上流側の端部が2枚のシート材料S1,S2の突出部分における2枚のシート材料S1,S2の間に挿入される(図4参照)。このため、挿入部材23の挿入部23aの下流側の端部からシート状のホットメルトHを突出させておけば、2枚のシート材料S1,S2の間にシート状のホットメルトHが配置される。つまり、搬送部材60によって2枚のシート材料S1,S2が縫合器21の位置に搬送されれば、縫合器21によってホットメルトHを挟んだ状態の2枚のシート材料S1,S2の突出部分が縫合され、縫合部分Tを形成することができる。
しかも、ホットメルトHは、挿入部材23によってその走行方向が搬送部材60の走行方向と平行となるように変換されている。このため、ホットメルトHが折れ曲がったりすることなく、その表面が2枚のシート材料S1,S2と平行な状態で2枚のシート材料S1,S2間にホットメルトHを挿入できる。
なお、シート状のホットメルトHや縫合器21の糸sは、2枚のシート材料S1,S2の終端が縫合器21の位置を通過した際に切断される。シート状のホットメルトHや縫合器21の糸は作業者が切断してもよいが、縫合器21の下流側にシート状のホットメルトHや縫合器21の糸を切断する切断部を設けてもよい。かかる切断部を設けておけば、作業の自動化を促進できる。なお、切断部の構成はとくに限定されない。例えば、切断はさみを、その刃がシート状のホットメルトHや縫合器21の糸が走行する位置(言い換えれば、2枚のシート材料S1,S2の縫合部分Tが移動する位置)に配置しておく。すると、切断はさみの位置を2枚のシート材料S1,S2の終端が通過した後、切断はさみを駆動すれば、シート状のホットメルトHや縫合器21の糸を切断はさみによって切断することができる。また、切断はさみは、搬送部材60の搬送方向と直交する方向に進退するようにしてもよい。この場合、シート状のホットメルトHや縫合器21の糸を切断するとき以外は切断はさみが2枚のシート材料S1,S2の縫合部分Tの通過位置から退避させておくことができる。すると、切断はさみが2枚のシート材料S1,S2の移動の邪魔になりにくい。
また、接着材挿入部の挿入部材23や接着部材供給部25の構造は上述した構成に限定されない。2枚のシート材料S1,S2の間にシート状のホットメルトHを連続して供給できるような構造であればよい。
また、図5では、挿入部材23の挿入部23aの下方にプレート23cが設けられている(図4には不記載)。このプレート23cを設けて、このプレート23cとベース部材21aとの間を下方のシートS2が通過するようにしてもよい(図5(B)参照)。つまり、プレート23cを、ベース部材21aから挿入部材23までの距離(高さ)よりは低いが、シート材料S2の厚さよりは高くなるように設けておく。すると、2枚のシート材料S1,S2の間に隙間を形成しやすくなるので、2枚のシート材料S1,S2の間にホットメルトHを挿入しやすくなる。
また、挿入部材23の上流側では、2枚のシート材料S1,S2の間に挿入部材23の挿入部23aを挿入する隙間を形成する隙間形成部材を設けてもよい。例えば、上流側から下流側に向かって厚さが増すように設けられくさび状やV字状の部材を設けておき、その下流側の端部を挿入部材23の挿入部23aの近傍に配置する。すると、挿入部材23の挿入部23aの上流側端部では、2枚のシート材料S1,S2の間の隙間に確実に挿入部23aを配置できる。
もちろん、挿入部材23の上流側において、作業者が2枚のシート材料S1,S2の間を広げて、2枚のシート材料S1,S2の間に挿入部材23の挿入部23aが配置されるようにしてもよい。
また、接着材挿入部を設けずに、ホットメルトHは作業者が配置部10で配置するようにしてもよい。
<カバー部材配置部30>
カバー部材配置部30は、縫合部20において2枚のシート材料S1,S2が縫合された縫合部分Tの端部に、この端部を覆うようにホットメルトで形成されたシート状のカバー部材SCを設けるものである。
このカバー部材配置部30には、縫合部分Tの端部にカバー部材SCを配置するカバー配置部と、カバー配置部によってカバー部材SCが配置された縫合部分Tを挟んで加圧加熱する仮接合部31と、を備えている。
図6および図7に示すように、カバー配置部は、シート状のカバー部材SCを折り曲げて、カバー部材SCが2枚のシート材料S1,S2の縫合部分Tの端部を覆うように配置するものである。このカバー配置部は、仮接合部31の上流側(縫合部20側)に配設された折り曲げ部材33を有している。この折り曲げ部材33は、縫合部分Tの端部端面側に開口を有する溝33gを備えた折り曲げ部33aを備えている。この折り曲げ部33aの溝33gは、その上下方向の高さ(内面間の距離)が、2枚のシート材料S1,S2の縫合部分Tの厚さよりも長いが、シート状のカバー部材SCの幅よりは短くなるように設けられている。つまり、シート状のカバー部材SCを折り曲げ部33aの溝33gに配置すると、シート状のカバー部材SCが略断面コの字状になるように設けられている(図7(A)参照)。この折り曲げ部33aには、中空な筒状の導入部33bが連結されている。この導入部33bには、先端と基端との間を連通する連通溝が形成されており、この連通溝の先端開口が折り曲げ部33aの溝33gと連通されており、その後端にシート状のカバー部材SCが挿入される開口が形成されている。そして、折り曲げ部材33は、搬送部材60が縫合部20を通過する際に、2枚のシート材料S1,S2の縫合部分Tが折り曲げ部33aの溝33gを通過するように配設されている(図6(B)、図7(B)参照)。
また、カバー配置部は、シート状のカバー部材SCを折り曲げ部材33に連続して供給するカバー部材供給部35を備えている。このカバー部材供給部35は、実質的に、縫合部20の接着材挿入部の接着部材供給部25と同じ構造および機能を有している。このカバー部材供給部35は、送り出し部36と弛み形成部37と、を有している。送り出し部36は、シート状のカバー部材SCが巻き掛けられたリールRを保持し、このシート状のカバー部材SCから剥離シートを剥がしたホットメルトHを弛み形成部37に供給するものである。弛み形成部37は、送り出し部36と折り曲げ部材33との間に設けられている。この弛み形成部37は、送り出し部36と折り曲げ部材33との間にカバー部材SCが弛んだ部分を形成するものである。例えば、カバー部材SCを挟んで保持し、その移動を制御できるピンチロール37pを設けて、このピンチロール37pによってリールRから繰り出され剥離シートが剥がされたカバー部材SCの速度を調整できるようになっている。つまり、折り曲げ部材33に供給するホットメルトHの速度が速くなるとリールRから繰り出すカバー部材SCの速度を速くし、折り曲げ部材33に供給するカバー部材SCの速度が遅くなるとリールRから繰り出すカバー部材SCの速度を遅くするように、ピンチロール37pは作動するようになっている。
仮接合部31は、折り曲げ部材33の下流側に設けられている。この仮接合部31は、2枚のシート材料S1,S2の縫合部分Tにおいてカバー部材SCが設けられている位置を加圧加熱して、縫合部分Tにカバー部材SCを仮接合するものである。この仮接合部31は、上下一対の加圧部材31a,31bを備えている。この上下一対の加圧部材31a,31bはベルト状の接触部Vを有しており、このベルト状の接触部Vの間に、縫合部分Tにカバー部材SCが設けられた2枚のシート材料S1,S2の縫合部分Tを挟むように設けられている。この上下一対の加圧部材31a,31bのベルト状の接触部Vは、搬送部材60がカバー部材配置部30を移動する速度に合わせて移動するように設けられている。この上下一対の加圧部材31a,31bのベルト状の接触部Vは、いずれか一方または両方が加熱されており、ベルト状の接触部Vに挟まれたカバー部材SCを縫合部分Tに仮接合できるようになっている。例えば、カバー部材SCが若干溶融して2枚のシート材料S1,S2の縫合部分Tに接着される程度にカバー部材SCを加熱加圧するように、加圧部材31a,31bのベルト状の接触部Vが設けられている。
カバー部材配置部30がかかる構成であるので、縫合部20によって縫合された2枚のシート材料S1,S2が搬送部材60によって保持されたカバー部材配置部30に搬入されると、2枚のシート材料S1,S2の縫合部分Tは、カバー配置部のカバー部材SCを折り曲げ部33aの溝33gを通過する。このとき、折り曲げ部33aの溝33gにはコの字状に折り曲げられたカバー部材SCが通されているので、縫合部分Tの端部は、カバー部材SCによって覆われた状態になる(図6(B)、図7(B)参照)。そして、2枚のシート材料S1,S2の縫合部分Tの端部がカバー部材SCによって覆われた2枚のシート材料S1,S2が仮接合部31に供給されると、カバー部材SCが配置された部分が上下一対の加圧部材31a,31bのベルト状の接触部Vに挟まれて加熱される。すると、カバー部材SCを縫合部分Tの端部に仮接合した状態とすることができる。
なお、シート状のカバー部材SCは、2枚のシート材料S1,S2の終端が仮接合部31の位置を通過した際に切断される。シート状のカバー部材SCは作業者が切断してもよいが、縫合部20と同様に、仮接合部31の下流側にシート状のカバー部材SCを切断する切断部を設けてもよい。かかる切断部を設けておけば、作業の自動化を促進できる。なお、切断部の構成はとくに限定されない。例えば、切断はさみを、その刃をカバー部材SCが走行する位置に配置しておく。すると、切断はさみの位置を2枚のシート材料S1,S2の終端が通過した後、切断はさみを駆動すれば、カバー部材SCを切断はさみによって切断することができる。また、切断はさみは、搬送部材60の搬送方向と直交する方向に進退するようにしてもよい。この場合、カバー部材SCを切断するとき以外は切断はさみが2枚のシート材料S1,S2の縫合部分Tの通過位置から退避させておくことができる。すると、切断はさみが2枚のシート材料S1,S2の移動の邪魔になりにくい。
また、カバー配置部の折り曲げ部材33やカバー部材供給部35の構造は上述した構成に限定されない。2枚のシート材料S1,S2の縫合部分Tの端部がカバー部材SCによって覆われた状態になるように、シート状のカバー部材SCを連続して供給できるような構造であればよい。
また、カバー配置部を設けずに、シート状のカバー部材SCは作業者が縫合部20での縫合が完了した後に2枚のシート材料S1,S2の縫合部分Tの端部に設置するようにしてもよい。
さらに、カバー部材配置部30は必ずしも設けなくてもよい。例えば、2枚のシート材料S1,S2の縫合部分Tの端部にカバー部材SCを設けない場合には、カバー部材配置部30は設けなくてもよい。また、縫合部20での縫合が完了した後に、シート状のカバー部材SCを作業者が2枚のシート材料S1,S2の縫合部分Tの端部に設置する場合には、カバー部材配置部30を設けなくてもよい。この場合には、接着剤等でカバー部材SCを縫合部分Tの端部に作業者が固定すればよい。
<加熱部40>
加熱部40は、カバー部材配置部30において縫合部分Tの端部にカバー部材SCが仮接合された2枚のシート材料S1,S2を加圧加熱して接合するものである。
図8に示すように、加熱部40は、フレーム41によって保持されたベース型材42と、ベース型材42に対して接近離間可能に設けられた移動型材43と、移動型材43を移動させる駆動手段44と、搬送部材60に保持されている2枚のシート材料S1,S2のうち上方に配置されているシート材料S1を縫合部分Tで折り返す折り返し機構45と、を備えている。
<ベース型材42>
図8に示すように、ベース型材42は、フレーム41によって保持された部材であり、上面が平坦面に形成されている。このベース型材42は、搬送機構50によって搬送部材60に保持された2枚のシート材料S1,S2が供給されると、2枚のシート材料S1,S2の縫合部分T(カバー部材SCが設けられている位置)の下方に位置するように設けられている。このベース型材42の上面は、搬送機構50によって供給された搬送部材60が所定の位置に停止すると、2枚のシート材料S1,S2の縫合部分Tにおいて、カバー部材SCが設けられている位置に接触するように配設されている。例えば、搬送部材60が所定の位置に停止した状態で上方から見ると、カバー部材SCの位置と重なるようにベース型材42は形成されている。
また、ベース型材42の上面の高さは、搬送機構50によって搬送された搬送部材60のベース部材61の上面とほぼ同じ高さになるように設けられていることが望ましい。かかる構成とすれば、2枚のシート材料S1,S2の縫合部分Tを安定してベース部材61の上面と移動型材43との間に挟んで加圧加熱することができる。
<駆動手段44>
フレーム41は、上述したベース型材42の上方にベース型材42を跨ぐ支持部41aを有している。具体的には、ベース型材42の上方に位置する梁部材41bと、梁部材41bを支持する一対の柱部材41c,41cと、から構成されている。そして、梁部材41bに駆動手段44が設置されている。この駆動手段44は、移動型材43を保持し、移動型材43をベース型材42に向かって接近離間させることができるものである。しかも、駆動手段44は、後述する移動型材43の接触部43aが、ベース型材42の上面と平行な状態を維持した状態で移動できるようになっている。例えば、駆動手段44としては、油圧や空圧、モータ等で駆動するシリンダ機構やラックアンドピニオン機構等を採用することができる。
なお、駆動手段44は、移動型材43の接触部43aがカバー部材SCと接触するときやその直前にベース型材42の上面と平行な状態になるのであれば、常に移動型材43の接触部43aとベース型材42の上面とを平行に維持していなくてもよい。
また、駆動手段44は、移動型材43の移動を案内する案内機構を備えていてもよい。案内機構を設ければ、駆動手段44による移動型材43の移動を安定して実施することができる。例えば、鉛直に設けた案内軸やラックアンドピニオン機構などを案内機構として採用することができる。ラックアンドピニオン機構を案内機構とすれば、案内機構によっても移動型材43を移動させることができるという利点が得られる。
<移動型材43>
図1に示すように、駆動手段44には、移動型材43が取り付けられている。移動型材43は長尺な部材であって、その下端部がカバー部材SCに接触する接触部43aとなるものである。この接触部43aは、その下端面全体が同一平面上に位置するように形成されている。
この移動型材43は、平面視で上述したベース型材42とほぼ同じ形状かつほぼ同じ大きさに形成されている。つまり、この移動型材43の接触部43aは、搬送機構50によって供給された搬送部材60が所定の位置に停止すると、カバー部材SCをベース型材42との間に挟んで押圧できる大きさに形成されている。例えば、搬送部材60が所定の位置に停止した状態で上方から見ると、カバー部材SCおよびベース型材42と重なるように移動型材43は配設されている。
移動型材43は、ヒータなどによって所定の温度まで加熱できるようになっている。言い換えれば、移動型材43がカバー部材SCに接触した際に、カバー部材SCやホットメルトH、シート材料S1,S2自体を溶融させることができる温度(またはカバー部材SCやホットメルトHを溶融させることができる温度)まで、移動型材43の温度を上昇させることができるようになっている。なお、移動型材43には、温度センサ等が設けられており、この温度センサから検出した温度に基づいて制御部がヒータ等を制御して移動型材43が所定の温度になるようにヒータの作動を制御するようになっている。
なお、ここでいう「移動型材43の接触部43aの下端面全体が同一平面上に位置する」とは、少なくともカバー部材SCに接触して加圧する部分が同一平面上に位置することを意味している。つまり、2枚のシート材料S1,S2においてカバー部材SCが設けられている位置に接触しない部分や、カバー部材SCが設けられている位置を加圧したり加熱したりしない部分は必ずしも同一平面上に位置していなくてもよい。また、カバー部材SCに接触する部分や接合部Wを加圧加熱する部分であっても、接合部Wの形成において問題とならない程度であれば、移動型材43の接触部43aの下端面に同一平面上に位置しない部分があってもよい。
この移動型材43は、伝熱性に優れた素材で形成されている。例えば、移動型材43の素材として、鉄や銅、ステンレス等を採用することができる。なお、移動型材43を形成する素材は蓄熱性に優れているとより好ましい。
<折り返し機構45>
フレーム41には、折り返し機構45の一対のアーム部材46,46が設けられている。この一対のアーム部材46,46は、その先端に電磁石47が取り付けられたものである。この一対のアーム部材46,46は、その基端がフレーム41に軸支されており、その基端を支点としてその先端が揺動可能となるように設けられている。具体的には、この一対のアーム部材46,46は、搬送機構50側に揺動した位置(吸着位置)と、搬送機構50側と反対側に揺動した位置(折り返し位置)との間で揺動可能に設けられている。詳しく説明すると、吸着位置は、搬送機構50によってカバー部材配置部30においてカバー部材SCが仮接合された2枚のシート材料S1,S2を保持する搬送部材60が加熱部40まで移動して停止すると、その状態における搬送部材60の折り返し用中間部材62bを電磁石47が吸着できる位置になる。また、折り返し位置は、吸着位置から一対のアーム部材46,46をほぼ180度揺動させた位置である。なお、一対のアーム部材46,46は、通常、折り返し位置に配置されている。
加熱部40が以上のような構造を有しているので、以下のように操作することによって、ホットメルトHやカバー部材SC、シート部材S1,S2を溶融(またはカバー部材SCやホットメルトHを溶融)して接合部Wを熱融着することができる。また、シート材料S1を接合部Wで折り返して、折り返した部分をカバー部材SCに接合することができる。
まず、搬送機構50によって、カバー部材配置部30においてカバー部材SCが仮接合された2枚のシート材料S1,S2を保持する搬送部材60が加熱部40まで移動すると、搬送部材60は所定の位置で停止する。この状態では、折り返し機構45の一対のアーム部材46,46は折り返し位置に配置されている。
搬送部材60は所定の位置で停止すると、駆動手段44によって移動型材43がベース型材42の上面に向けて移動される。すると、移動型材43の接触部43aが2枚のシート材料S1,S2の縫合部分Tに設けられたカバー部材SCに接触する。
移動型材43の接触部43aが2枚のシート材料S1,S2のカバー部材SCに接触した状態からさらに移動型材43をベース型材42の上面に向けて移動させる。すると、移動型材43の接触部43aとベース型材42の上面との間に縫合部分Tおよびカバー部材SCが挟まれて、縫合部分Tおよびカバー部材SCは加圧されながら加熱されるので、ホットメルトやシート部材S1,S2が溶融される。すると、カバー部材SCとシート部材S1,S2および、シート部材S1,S2同士が接合された状態となる。
十分に縫合部分Tおよびカバー部材SCが加圧加熱されて、カバー部材SCとシート部材S1,S2およびシート部材S1,S2同士が接合された状態となると、駆動手段44によって移動型材43がベース型材42の上面から離間するように移動される。すると、折り返し機構45の一対のアーム部材46,46は、折り返し位置から吸着位置に向かって揺動する(図8(B)の矢印A参照)。そして、吸着位置まで揺動すると一対のアーム部材46,46の揺動は停止し、電磁石47に通電され、電磁石47に搬送部材60の折り返し用中間部材62bが吸着される。このとき、電磁石47は、搬送部材60の折り返し用中間部材62bにおいて、シート材料S2が載せられていない位置(図3(B)のSSの領域)を吸着する。
電磁石47が搬送部材60の折り返し用中間部材62bを吸着すると、折り返し機構45の一対のアーム部材46,46は吸着位置から折り返し位置に向かって揺動する(図8(B)の矢印B参照)。そして、折り返し位置まで揺動すると一対のアーム部材46,46の揺動は停止する。この状態では、シート材料S1はカバー部材SCの位置(言い換えれば縫合部分T)で折り返されて、シート材料S1がカバー部材SCの上面に重なった状態に配置される(図9(D)参照)。なお、シート材料S1とカバー部材SCの上面とが重なった部分を以下では重畳部分という場合がある。
シート材料S1がカバー部材SCの上面に重なった状態になると、移動型材43の接触部43aがベース型材42の上面に接近して、重畳部分は移動型材43の接触部43aとベース型材42の上面との間に挟まれて加圧されながら加熱される。すると、重畳部分にシート部材S1やカバー部材SCが溶融しかつシート部材S1とカバー部材SCとが接合された状態となる。
重畳部分が十分に加圧加熱されると、駆動手段44によって移動型材43がベース型材42の上面から離間するように移動される。すると、折り返し機構45の一対のアーム部材46,46は、折り返し位置から吸着位置に向かって揺動する。そして、吸着位置まで揺動すると一対のアーム部材46,46の揺動は停止し、電磁石47の通電が停止され、電磁石47による搬送部材60の折り返し用中間部材62bの吸着が解除される。すると、接合部Wによって接合された2枚のシート材料S1,S2が形成される。
なお、加熱部40の折り返し機構45は、2枚のシート材料S1,S2のうち上側に位置しているシート材料S1を接合部Wの位置で折り返すことができるのであれば、上述したような電磁石47を有する一対のアーム部材46,46に限定されない。例えば、ロボットアームを設けてロボットアームがシート材料S1を掴んで折り返すようにしてもよい。
<ベース型材42について>
ベース型材42には、ベース型材42を所定の温度に維持する温度調整部を設けておくことが望ましい。ベース型材42を所定の温度に維持しておけば、ホットメルトHやカバー部材SC、シート材料S1,S2を予備的に加熱しておくことができる。すると、2枚のシート材料S1,S2を移動型材43とベース型材42との間に挟んで加圧加熱した際に、ホットメルトH等の溶融を速くかつ均質にできるので、接合部Wの接合状態を向上できる。
<接合部Wの形状について>
本実施形態の自動縫製装置1は、搬送部材60を搬送機構50によって直線状に移動させるようになっているので、2枚のシート部材S1,S2の接合部Wが直線状の場合に適している。しかし、2枚のシート部材S1,S2の接合部Wが曲線状になっていても、2枚のシート部材S1,S2において接合部Wとなる部分を伸ばして直線状にして搬送部材60に保持させることができれば、接合部Wが曲線状であっても本実施形態の自動縫製装置1によって2枚のシート部材S1,S2を接合することは可能である。
<移動型材43について>
上記例では、移動型材43が一つの場合を説明したが、移動型材43を複数設けて、それぞれが別々の駆動手段44によって駆動されるようになっていてもよい。この場合、長さが短いシート状の部材の接合では、シート状の部材に対応した長さの移動型材43だけを使用して接合すればよいので、接合する部分以外の移動型材43の加熱等をしなくてもよいので、省エネルギ化することができる。
本発明の自動縫製装置は、シート状の部材同士を搬送しながら自動で縫合接合する装置として適している。
1 自動縫製装置
10 配置部
20 縫合部
21 縫合器
23 挿入部材
23a 挿入部
23b 導入部
23h 挿通孔
23h 挿通孔
25 接着部材供給部
26 送り出し部
27 弛み形成部
30 カバー部材配置部
31 仮接合部
33 折り曲げ部材
33a 折り曲げ部
33b 導入部
35 カバー部材供給部
36 送り出し部
37 弛み形成部
40 加熱部
45 折り返し機構
46 アーム部材
47 電磁石
50 搬送機構
51 レール
60 搬送部材
61 ベース部材
61a 第一端部
62 中間部材
62a 固定用中間部材
62b 折り返し用中間部材
S1 シート材料
S2 シート材料
SC カバー部材
W 接合部
T 縫合部
H ホットメルト

Claims (6)

  1. 2枚の接合材料を接合する装置であって、
    搬送部材に前記2枚の接合材料を保持させる配置部と、
    前記2枚の接合材料が保持された前記搬送部材が供給され、該搬送部材に配置された状態の前記2枚の接合材料を縫合する縫合部と、
    該縫合部で縫合された前記2枚の接合材料を保持した前記搬送部材が供給され、前記2枚の接合材料における縫合部分を加熱して加圧する加熱部と、
    前記搬送部材を、前記配置部、前記縫合部、前記加熱部の順に移動させる搬送機構と、を備えており、
    前記搬送部材は、
    前記2枚の接合材料のうち、一の接合材料が上面に配置されるベース部材と、
    該ベース部材上に配置された一の接合材料の上に配置され、前記ベース部材との間に一の接合材料を挟む中間部材と、
    該中間部材の上に他の接合材料が配置された状態で、該中間部材との間に他の接合材料を挟むように配置される固定部材と、を備えており、
    前記中間部材は、
    前記2枚の接合材料の接合する部分を突出させた前記ベース部材の第一端部側に位置する、前記ベース部材との間に一の接合材料を挟んで固定する磁石によって形成された固定用中間部材と、
    該固定用中間部材よりも前記ベース部材の第一端部から離間した位置に配置される折り返し用中間部材と、を有しており、
    前記加熱部は、
    前記2枚の接合材料のうち、一の接合材料を前記縫合部分で折り返す折り返し機構を備えており、
    該折り返し機構によって一の接合材料を折り返した状態で前記2枚の接合材料を加圧するように作動されるものであり、
    前記折り返し機構は、
    先端に電磁石が設けられ、該先端が基端を支点として揺動可能に設けられたアーム部材を備えており、
    該アーム部材は、
    前記電磁石によって前記折り返し用中間部材を吸着させる吸着位置と、該吸着位置から一の接合材料が折り返された状態になる折り返し位置と、の間で揺動可能に設けられている
    ことを特徴とする自動縫製装置。
  2. 前記縫合部が、
    前記2枚の接合材料の間にシート状の接着部材を挿入する接着材挿入部を備えており、
    該接着材挿入部は、
    前記2枚の接合材料間に挿入される挿入部材を備えており、
    該挿入部材は、
    前記接着部材が挿通される挿通孔を有しており、
    該挿通孔は、
    その軸方向が前記搬送部材の搬送方向と平行になるように設けられている
    ことを特徴とする請求項1記載の自動縫製装置。
  3. 前記縫合部の挿入部材に前記接着部材を供給する接着部材供給部を備えており、
    該接着部材供給部は、
    前記縫合部の挿入部材と前記接着部材を送り出す送り出し部との間に、前記接着部材を弛んだ状態に保持する弛み形成部が設けられている
    ことを特徴とする請求項2記載の自動縫製装置。
  4. 前記縫合部と前記加熱部との間に、前記2枚の接合材料における縫合部分に該縫合部分の端部を覆うシート状のカバー部材を設けるカバー部材配置部が設けられており、
    該カバー部材配置部は、
    前記カバー部材が前記2枚の接合材料における縫合部分の端部を覆うように該カバー部材を折り曲げる折り曲げ部材を備えている
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の自動縫製装置。
  5. 前記縫合部の挿入部材に前記カバー部材を供給するカバー部材供給部を備えており、
    該カバー部材供給部は、
    前記カバー部材配置部の折り曲げ部材と前記カバー部材を送り出す送り出し部との間に、前記カバー部材を弛んだ状態に保持する弛み形成部が設けられている
    ことを特徴とする請求項4記載の自動縫製装置。
  6. 複数枚の重ねた接合部材を縫合する縫合装置であって、
    該縫合装置は、
    隣接する接合部材の間にシート状の接着部材を挿入する接着材挿入部を備えており、
    該接着材挿入部は、
    隣接する接合部材間に挿入される挿入部材を備えており、
    該挿入部材は、
    前記接着部材が挿通される挿通孔を有しており、
    前記挿入部材は、
    隣接する接合部材間に挿入される挿入部と、
    該挿入部にシート状の接着部材を供給する導入部と、を備えており、
    前記挿入部は、
    シート状の接着部材が挿通される、基端と先端との間を連通し軸方向が前記接合部材の搬送方向と平行となるように設けられた挿通孔が形成されており、
    前記導入部は、
    シート状の接着部材が挿通される、基端と先端との間を連通し軸方向が水平となるように設けられた挿通孔が形成されており、
    前記導入部が、
    前記挿入部の貫通孔の軸方向から見たときに、その先端が前記挿入部の貫通孔の軸からズレた位置であって、該導入部の挿通孔の軸方向が前記挿入部の挿通孔の軸方向と交差するように設けられている
    ことを特徴とする縫合装置。
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