JP7467876B2 - 性能変化検知装置、性能変化検知方法及びプログラム - Google Patents

性能変化検知装置、性能変化検知方法及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、性能変化検知装置、性能変化検知方法及びプログラムに関する。
近年、製造プラントや各種設備、機器等ではその性能が重視されている。性能とは、例えば、製造プラントや各種設備、機器等の入力に対する出力の比率等のことである。具体的には、例えば、発電プラントであれば燃料の投入量に対する発電量の比率(つまり、一定量の燃料に対する発電率)、製造設備であれば投入原料に対する製造量の比率(つまり、一定の原料に対する製品量)等のことである。これらの性能は、省エネや省資源、省コスト等の観点から、産業分野のみならず一般の民生分野に至るまで重要な指標として広く認識されている。
製造プラントや各種設備、機器等の性能が低下した場合、コストが増加したり、生産性が低下したりするため、製造プラントや各種設備、機器等の管理者や運転者等にとって性能の変化は大きな関心事である。このため、性能の変化を監視して、性能の低下が発生した場合には早期に点検や修理等を行って性能の改善・復旧を図ることが求められている。
ところで、性能は、一般に、様々な内的要因・外的要因によっても変化する。例えば、発電プラントであれば周囲の温度や外気温等によっても性能が変化する。このため、製造プラントや各種設備、機器等の性能の変化を正しく評価するためには、内的要因・外的要因を除去することが望ましい。これに対して、外気温や海水温度等の外的要因を除去し、発電プラントを構成する機器の性能値の変化を評価する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2012-21487号公報
しかしながら、例えば、上記の特許文献1に記載されている技術では、外的要因を除去した後の性能値を人が分析することで、その低下傾向等を捉えている。このため、性能に変化が生じていたとしても、例えば、その変化を見逃してしまったり、本当に変化が生じているのかを正しく判断することができなかったりする場合があり、性能の変化を捉えることができないことがある。
本発明の実施形態は、上記の点に鑑みてなされたもので、性能の変化を検知することを目的とする。
上記目的を達成するため、本実施形態に係る性能変化検知装置は、性能の変化を検知する対象の状態量が含まれる状態データと、前記対象の性能値が含まれる性能データとを用いて、前記状態量と前記性能値との関係を表すモデルを推定する推定手段と、前記推定手段により推定されたモデルと前記状態データとを用いて、所定の期間毎に、所定の標準条件における前記対象の性能値の分布を算出する算出手段と、前記算出手段により算出された前記期間毎の分布を用いて、前記性能の変化を検知する検知手段と、を有する。
性能の変化を検知することができる。
状態データ及び性能データの一例を説明するための図である。 本実施形態に係る性能変化検知装置の機能構成の一例を示す図である。 本実施形態に係る性能変化検知処理の一例を示すフローチャートである。 実施例を模式的に説明するための図である。 本実施形態に係る性能変化検知装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。本実施形態では、製造プラントや各種設備、機器等を対象として、これらの対象の性能変化を検知することが可能な性能変化検知装置10について説明する。以降では、製造プラントや各種設備、機器等を総称して「対象設備」とも表す。
なお、性能とは、上述したように、対象設備の入力(例えば、電力、原材料、燃料等)に対する出力(例えば、製品、半製品、電力等)の比率等のことである。例えば、対象設備が発電プラントである場合、性能としては、燃料の投入量に対する発電量の比率が挙げられる。また、例えば、対象設備が製造設備である場合、性能としては、投入原料に対する製造量の比率が挙げられる。ただし、これらの性能は一例であって、本実施形態は、対象設備の性能として、任意の性能を用いることが可能である。
ここで、本実施形態では、対象設備の状態(例えば、温度、圧力、流量等)が1つ以上のセンサによって等サンプリング周期で計測されており、これらの計測結果が2次元の状態データとして得られているものとする。また、上記の計測結果と同じ周期で対象設備の性能も算出されており、これらの性能が性能データとして得られているものとする。なお、対象設備の性能は、当該対象設備の入力に対する出力の比率等を計算することで算出される。
上述したような状態データは、1つ以上の状態変数で表されるデータを1つのサンプルとして、複数のサンプルで構成された2次元形式のデータで表現される。この1つのサンプルは、1回のサンプリングタイミングで対象設備を1つ以上のセンサで計測した場合における計測結果を表すデータである。また、上述したような性能データは、所定の性能を表す値(性能値)で構成された1次元形式のデータで表現される。
状態データの一例を図1(a)に示す。図1(a)に示す状態データは、状態変数X,X,・・・,Xで表されるデータを1つのサンプルとして、K個のサンプルで構成された2次元データである。なお、各状態変数X,X,・・・,Xは、例えば、対象設備の温度や圧力、流量等のセンシング結果を表す変数である。また、サンプル番号は各サンプルを表す番号である。
以降では、サンプル番号を変数kで表すと共に、サンプル番号kのサンプルを状態量ベクトルxとも表す。また、以降では、状態量ベクトルx(k=1,・・・,K)における状態変数X(n=1,・・・,N)の値(状態量)をxknとも表す。すなわち、各状態量ベクトルxは、状態量xkn(n=1,・・・,N)で構成される1次元データ(ベクトルデータ)である。
また、性能データの一例を図1(b)に示す。図1(b)に示す性能データは、K個の性能値で構成された1次元データ(ベクトルデータ)である。k番目の性能値は、状態データの状態量ベクトルxが得られたときに算出された性能の値である。以降では、サンプル番号kの性能値をyとも表す。
<機能構成>
まず、本実施形態に係る性能変化検知装置10の機能構成について、図2を参照しながら説明する。図2は、本実施形態に係る性能変化検知装置10の機能構成の一例を示す図である。
図2に示すように、本実施形態に係る性能変化検知装置10は、性能変化検知処理部110と、記憶部120とを有する。
記憶部120には、対象設備毎に、状態データと、この状態データに対応する性能データとが記憶されている。ここで、状態データに対応する性能データとは、K×N行列の状態データの各行k(すなわち、各状態量ベクトルx)が得られたときに算出された性能値yで構成される性能データのことである。言い換えれば、状態データと性能データとが対応するとは、同一のサンプル番号k(k=1,・・・,K)に関する状態量xkn(n=1,・・・,N)及び性能値yで状態データ及び性能データがそれぞれ構成されている場合のことである。
性能変化検知処理部110は、対象設備の性能の変化を検知するための性能変化検知処理を実行する。ここで、性能変化検知処理部110には、入力部111と、モデル推定部112と、分布算出部113と、統計検定部114と、変化検知部115とが含まれる。
入力部111は、複数の期間における状態データ及び性能データを記憶部120から読み出して入力する。ここで、期間の幅は予め任意に設定されるが、例えば、任意の時間幅(例えば1時間幅)、1日幅、1ヶ月幅等を設定することが可能である。
モデル推定部112は、入力部111により入力された状態データ及び性能データを用いて、状態量と性能値との関係をモデル化した性能モデルを推定する。
分布算出部113は、モデル推定部112により推定された性能モデルを用いて、期間毎に、標準条件における性能値の分布を算出する。ここで、標準条件とは対象設備の標準的な状態のことであり、例えば、内的要因・外的要因が標準的な値又は代表的な値を取る場合等における状態量のことである。このとき、内的要因・外的要因の標準的な値又は代表的な値はユーザ等によって経験的に標準的又は代表的であると判断された任意の値であり、具体例としては、外的要因が外気温である場合には年間の平均気温等が挙げられる。なお、内的要因とは、対象設備の内部的な構造や特性等の性能に影響を与える要因のことである。また、外的要因とは、対象設備の内的要因以外で性能に影響を与える要因のことであり、例えば、対象設備が発電プラントであれば外気温や海水温度等が挙げられる。
統計検定部114は、分布算出部113により算出された期間毎の性能値の分布を用いて、互いに隣り合う期間の間で統計検定を行う。すなわち、統計検定部114は、或る期間における性能値と、この期間と隣り合う期間における性能値との間に有意差が存在するか否かを検定する。
変化検知部115は、統計検定部114による統計検定の結果を用いて、性能変化を検知する。例えば、或る期間における性能値と、この期間と隣り合う期間における性能値との間に有意差が存在する場合、変化検知部115は、これらの期間の間で性能が変化したと検知する。一方で、そうでない場合、変化検知部115は、これらの期間の間では性能は変化していないとする。
なお、性能変化検知装置10としては、例えば、PC(パーソナルコンピュータ)、スマートフォン、タブレット端末、PLC(Programmable Logic Controller)、MES(Manufacturing Execution System)として機能する装置又はシステム等を用いることができる。
<性能変化検知処理>
次に、本実施形態に係る性能変化検知装置10により対象設備の性能変化を検知する性能変化検知処理について、図3を参照しながら説明する。図3は、本実施形態に係る性能変化検知処理の一例を示すフローチャートである。
まず、性能変化検知処理部110の入力部111は、複数の期間における状態データ及び性能データを記憶部120から読み出して入力する(ステップS101)。以降では、複数の期間の各々をP(j=1,・・・,J)として、期間P(j=1,・・・,J)における状態データ及び性能データが入力されたものとする。また、期間Pと期間Pj+1とは互いに隣り合う期間であるものとする。例えば、各期間の幅が1日幅である場合、期間Pはj日目であり、期間Pj+1はj+1日目である。又は、例えば、各期間の幅が1ヶ月幅である場合、期間Pはjヶ月目であり、期間Pj+1はj+1ヶ月目である。
なお、期間Pにおける状態データ及び性能データとは、期間Pの間に得られた状態データ(つまり、期間Pの間の対象設備の状態を計測することで得られたデータ)と、この状態データに対応する性能データのことである。
次に、性能変化検知処理部110のモデル推定部112は、上記のステップS101で入力された状態データ及び性能データを用いて、性能モデルを推定する(ステップS102)。ここで、性能モデルは、期間P毎に推定されてもよいし、全ての期間Pで推定されてもよい。期間P毎に性能モデルを推定する場合には、期間P毎に、当該期間Pにおける状態データ及び性能データを用いて性能モデルfが推定される。一方で、全ての期間Pで共通の性能モデルを推定する場合には、全期間P~Pにおける状態データ及び性能データを用いて性能モデルfが推定される。
以降では、一例として、期間Pの性能モデルfを推定する場合について説明する。性能モデルfは、状態と性能との間の物理的な因果関係から推定することもできるし、状態データ及び性能データから統計的な手法により推定することもできる。本実施形態では、一例として、統計的な手法により性能モデルfを推定する場合について説明する。
上述したように、期間Pにおいて、性能値yと状態量ベクトルxは同じタイミングで取得される。したがって、性能値を表す変数をy、状態量ベクトルを表す変数をxとして、yをxで近似する関数y=f(x)+eを性能モデルfとして推定する。ここで、eは推定誤差である。この推定には、線形回帰(単回帰又は重回帰)や、非線形な機械学習の手法等を用いて推定することができる。より具体的には、例えば、以下の式(1)に示す推定誤差Eを最小化する最適化問題を解くことで、f(のパラメータ)を推定することができる。
Figure 0007467876000001
ここで、Kは期間Pにおける性能値y及び状態量ベクトルxのサンプル番号(インデックス)の集合である。
なお、全期間P~Pで共通の性能モデルfを推定する場合には、上記の式(1)のfをfに、Kを全てのKの和集合に読み替えればよい。
次に、性能変化検知処理部110の分布算出部113は、上記のステップS102で推定された性能モデルを用いて、期間毎に、標準条件における性能値の分布を算出する(ステップS103)。ここで、期間Pにおける状態量ベクトルxと性能モデルfとから得られる性能推定値f(x)は、状態量ベクトルxでの性能の期待値(平均値)と見做すことができる。一方で、実際の性能値yは期待値f(x)からのばらつき(統計的なばらつき)を持った結果として得られたデータであるため、そのばらつき(つまり、期待値からの外れ度合い)はy-f(x)として表すことができる。
また、標準条件をxとすると、標準条件xでの性能の期待値はf(x)で表される。一方で、標準条件xでの実際の性能値yのばらつきは、例えば、次のように表すことができる。すなわち、状態量が変化してもそれに対応する性能値の分布(ばらつき)は一定であると仮定すると、各性能値yと性能推定値f(x)との差y-f(x)が、標準条件xでの実際の性能の分布(ばらつき)に従っていると考えられる。このため、期間Pにおける標準条件xでの実際の性能値は、標準条件xでの性能の期待値はf(x)に対して、期間Pにおける性能値の分布に対応する量y-f(x)をそれぞれ加算することで得ることができる。
以上により、分布算出部113は、期間Pにおける標準条件xでの実際の性能値の分布を、{y0k=f(x)+y-f(x)|k∈K}と算出することができる。
次に、性能変化検知処理部110の統計検定部114は、上記のステップS103で算出された期間毎の標準条件xでの性能値の分布を用いて、互いに隣り或る期間の間(つまり、期間Pと期間Pj+1との間)で統計検定を行う(ステップS104)。ここで、以降では、期間Pにおける標準条件xでの性能値の分布をY={y (j)|k∈K}、期間Pj+1における標準条件xでの性能値の分布をYj+1={y (j+1)|k∈Kj+1}と表す。また、y (j)の平均値をμ、y (j+1)の平均値をμj+1、y (j)の標準偏差をs、y (j+1)の標準偏差をsj+1、Kの要素数をN、Kj+1の要素数をNj+1と表す。
このとき、統計検定部114は、2群の母平均の差の検定を行うことで、YとYj+1との間に有意差が存在するか否かを検定する。なお、帰無仮説は「2群の母平均には差がない」、対立仮説は「2群の母平均には差がある」とする。
例えば、母分散が既知の場合には、統計検定部114は、正規分布を用いて有意差が存在するか否かを検定することができる。すなわち、統計検定部114は、まず、統計量uを以下の式(2)により算出する。
Figure 0007467876000002
そして、統計検定部114は、例えば危険率を5%として正規分布の累積分布関数から得られる値u(5)=1.960と、上記の式(2)により算出された統計量uとを比較し、u>u(5)の場合にはYとYj+1との間に有意差があるとし、そうでない場合にはYとYj+1との間に有意差がないとする。
また、例えば、母分散が未知の場合には、統計検定部114は、t検定により有意差が存在するか否かを検定することができる。すなわち、統計検定部114は、まず、tを以下の式(3)により算出する。
Figure 0007467876000003
そして、統計検定部114は、例えば危険率を5%としてt分布の累積分布関数とサンプル数とに応じた閾値と、上記の式(3)により算出された統計量tとを比較し、t>閾値の場合にはYとYj+1との間に有意差があるとし、そうでない場合にはYとYj+1との間に有意差がないとする。
続いて、性能変化検知処理部110の変化検知部115は、上記のステップS104でYとYj+1との間に有意差が存在するとされた場合には、期間Pと期間Pj+1と間で性能が変化したと検知する(ステップS105)。なお、この検知結果は、例えば、性能変化検知装置10のディスプレイ等に表示されてもよいし、性能変化検知装置10と通信ネットワークを介して接続される端末装置等に通知されてもよい。
ここで、上記の式(2)及び(3)では分子を絶対値としたが、例えば、この分子部分をμ-μj+1に置き換えることで、YとYj+1との間に有意差が存在する場合に期間Pに対して期間Pj+1で性能が低下したことを検知することができる。一方で、例えば、当該分子部分をμj+1-μに置き換えることで、YとYj+1との間に有意差が存在する場合に期間Pに対して期間Pj+1で性能が向上したことを検知することができる。したがって、例えば、変化検知部115は、期間Pに対して期間Pj+1で性能が低下した場合のみディスプレイに表示したり、通信ネットワークを介して接続される端末装置に通知したりしてもよい。

以上のように、本実施形態に係る性能変化検知装置10は、状態データ及び性能データ(つまり、複数のサンプルの集合と、これらのサンプルが得られたときの性能値の集合)を用いて、標準条件における対象設備の性能値の分布を算出した上で、異なる期間の間で当該分布の有意差を検定することで、性能の変化を検知することができる。特に、本実施形態に係る性能変化検知装置10は、標準条件における対象設備の性能値の分布を算出することで内的要因・外的要因を排除した性能を捉えることが可能になると共に、異なる期間の間における性能の分布の有意差を定量的かつ自動的に捉えることができる。これにより、迅速に性能の変化を検知することができるため、例えば、性能の変化に伴う対象設備の保守点検や修理等の各種対応を迅速に行うことが可能となる。
<実施例>
以降では、実施例として、本実施形態に係る性能変化検知装置10により或るプラントの性能変化を検知する場合について説明する。本実施例では、状態変数として温度が含まれる1次元の状態データを用いる。また、2年分の状態データが得られているものとして、期間は1年単位で設定する。
実施例で用いる状態データ及び性能データを図4(a)に模式的に示す。図4(a)に示すように、性能値yは温度xに影響を受け、温度が高いときには性能が低くなり、温度が低いときには性能が高くなる、という傾向がある。また、図4(a)に示す状態データに含まれる状態量(温度x)と、この状態量に対応する性能値yとで示される点をプロットした分布図を図4(b)に示す。図4(b)に示すように、性能値yと温度xとの間には負の相関があることがわかる。
したがって、本実施例では、性能モデルとして、全ての期間(つまり、2012年の期間と2013年の期間)、で共通に温度から性能値を推定する関数y=ax+bを推定するものとする。
このとき、本実施形態に係る性能変化検知装置10によって上記のステップS101~ステップS103を実行し、標準条件xでの性能値の分布を算出した結果を図4(c)に示す。なお、標準条件としては、x=15℃とした。
そして、本実施形態に係る性能変化検知装置10によって上記のステップS104を実行すると、上記の式(2)により算出された統計量はu=3.8となる。したがって、u(5)=1.960と比較することで有意差があることがわかり、上記のステップS105で2012年の期間と2013年の期間との間で性能変化が発生していることを検知することができる。
なお、図4(c)に示すように、標準条件での性能値の分布は2012年の期間と2013年の期間とで大きく異なっていないため、例えば、目視により性能の変化を捉えることは困難である。これに対して、本実施形態に係る性能変化検知装置10によれば、上述したように性能の変化を捉えることが可能となる。
<ハードウェア構成>
最後に、本実施形態に係る性能変化検知装置10のハードウェア構成について、図5を参照しながら説明する。図5は、本実施形態に係る性能変化検知装置10のハードウェア構成の一例を示す図である。
図5に示すように、本実施形態に係る性能変化検知装置10は、入力装置201と、表示装置202と、外部I/F203と、通信I/F204と、ROM(Read Only Memory)205と、RAM(Random Access Memory)206と、プロセッサ207と、補助記憶装置208とを有する。これら各ハードウェアは、バス209により相互に通信可能に接続されている。
入力装置201は、例えば各種ボタンやタッチパネル、キーボード、マウス等であり、性能変化検知装置10に対して各種操作を入力するのに用いられる。表示装置202は、例えばディスプレイ等であり、性能変化検知装置10の処理結果等を表示する。なお、性能変化検知装置10は、入力装置201及び表示装置202のうちの少なくとも一方を有していなくてもよい。
外部I/F203は、外部装置とのインタフェースである。外部装置には、記録媒体203a等がある。性能変化検知装置10は、外部I/F203を介して、記録媒体203a等の読み取りや書き込みを行うことができる。記録媒体203aには、例えば、SDメモリカード(SD memory card)やUSBメモリ、CD(Compact Disk)、DVD(Digital Versatile Disk)等がある。なお、性能変化検知処理部110を実現する1以上のプログラムは、記録媒体203aに格納されていてもよい。
通信I/F204は、性能変化検知装置10を通信ネットワークに接続するためのインタフェースである。性能変化検知装置10は、通信I/F204を介して、他の装置や機器等とデータ通信を行うことができる。なお、性能変化検知処理部110を実現する1以上のプログラムは、通信I/F204を介して、所定のサーバ等から取得(ダウンロード)されてもよい。
ROM205は、電源を切ってもデータを保持することができる不揮発性の半導体メモリである。RAM206は、プログラムやデータを一時保持する揮発性の半導体メモリである。
プロセッサ207は、例えばCPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等であり、ROM205や補助記憶装置208等からプログラムやデータをRAM206上に読み出して各種処理を実行する演算装置である。性能変化検知処理部110は、例えば、補助記憶装置208等に格納されている1以上のプログラムがプロセッサ207に実行させる処理により実現される。
補助記憶装置208は、例えばHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等であり、プログラムやデータを格納している不揮発性のメモリである。記憶部120は、例えば補助記憶装置208等を用いて実現される。ただし、記憶部120は、例えば、性能変化検知装置10と通信ネットワークと介して接続される記憶装置等を用いて実現されてもよい。
本実施形態に係る性能変化検知装置10は、図5に示すハードウェア構成を有することにより、上述した各種処理を実現することができる。なお、図5に示すハードウェア構成は一例であって、性能変化検知装置10は、他のハードウェア構成を有していてもよい。例えば、性能変化検知装置10は、複数のプロセッサ207を有していてもよいし、複数の補助記憶装置208や複数のROM205、複数のRAM206等を有していてもよい。
本発明は、具体的に開示された上記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更等が可能である。
10 性能変化検知装置
110 性能変化検知処理部
111 入力部
112 モデル推定部
113 分布算出部
114 統計検定部
115 変化検知部
120 記憶部

Claims (8)

  1. 性能の変化を検知する対象の状態量が含まれる状態データと、前記対象の性能値が含まれる性能データとを用いて、前記状態量と前記性能値との関係を表すモデルを推定する推定手段と、
    前記推定手段により推定されたモデルと前記状態データと前記性能データとを用いて、所定の期間毎に、所定の標準条件における前記対象の性能値の分布を算出する算出手段と、
    前記算出手段により算出された前記期間毎の分布を用いて、前記性能の変化を検知する検知手段と、
    を有し、
    前記性能値は、前記対象への入力に対する出力の比率を表す値であり、
    前記検知手段は、
    前記性能の変化が検知された場合は前記性能が低下したこと又は前記性能が向上したことを更に検知し、前記性能の変化が検知されなかった場合は前記性能が変化していないことを検知する、性能変化検知装置。
  2. 前記検知手段は、
    互いに異なる期間の分布の間で統計的な検定を行って、前記分布の間に有意差が存在する場合に前記性能の変化を検知する、請求項1に記載の性能変化検知装置。
  3. 前記互いに異なる期間は、第1の期間と、前記第1の期間と連続しかつ前記第1の期間の次の期間である第2の期間とである、請求項2に記載の性能変化検知装置。
  4. 前記検知手段は、
    前記分布の分散が既知か否かに応じて、正規分布による検定又はt検定のいずれかにより前記分布の間に有意差が存在するか否かを検定する、請求項2又は3に記載の性能変化検知装置。
  5. 前記算出手段は、
    前記対象の状態量がサンプリングされたサンプリングタイミング毎に、前記標準条件が表す状態量から前記モデルによって推定される第1の性能推定値に対して、同一のサンプリングタイミングでサンプリングされた1以上の前記状態量から前記モデルによって推定される第2の性能推定値と1以上の前記状態量に対応する前記性能値との差を加算することで、前記性能値の分布を算出する、請求項1乃至4の何れか一項に記載の性能変化検知装置。
  6. 前記標準条件は、前記対象の性能に影響を与える内的要因及び外的要因が存在しない場合又は前記内的要因及び前記外的要因が一定で変化しない場合における前記対象の状態量である、請求項1乃至5の何れか一項に記載の性能変化検知装置。
  7. 性能の変化を検知する対象の状態量が含まれる状態データと、前記対象の性能値が含まれる性能データとを用いて、前記状態量と前記性能値との関係を表すモデルを推定する推定手順と、
    前記推定手順で推定されたモデルと前記状態データと前記性能データとを用いて、所定の期間毎に、所定の標準条件における前記対象の性能値の分布を算出する算出手順と、
    前記算出手順で算出された前記期間毎の分布を用いて、前記性能の変化を検知する検知手順と、
    をコンピュータが実行し、
    前記性能値は、前記対象への入力に対する出力の比率を表す値であり、
    前記検知手順は、
    前記性能の変化が検知された場合は前記性能が低下したこと又は前記性能が向上したことを更に検知し、前記性能の変化が検知されなかった場合は前記性能が変化していないことを検知する、性能変化検知方法。
  8. 性能の変化を検知する対象の状態量が含まれる状態データと、前記対象の性能値が含まれる性能データとを用いて、前記状態量と前記性能値との関係を表すモデルを推定する推定手順と、
    前記推定手順で推定されたモデルと前記状態データと前記性能データとを用いて、所定の期間毎に、所定の標準条件における前記対象の性能値の分布を算出する算出手順と、
    前記算出手順で算出された前記期間毎の分布を用いて、前記性能の変化を検知する検知手順と、
    をコンピュータに実行させ、
    前記性能値は、前記対象への入力に対する出力の比率を表す値であり、
    前記検知手順は、
    前記性能の変化が検知された場合は前記性能が低下したこと又は前記性能が向上したことを更に検知し、前記性能の変化が検知されなかった場合は前記性能が変化していないことを検知する、プログラム。
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