JP6885321B2 - プロセスの状態診断方法及び状態診断装置 - Google Patents

プロセスの状態診断方法及び状態診断装置 Download PDF

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Description

本発明は、プロセスの状態診断方法及び状態診断装置に関する。
製造プロセスの製造状態、特に異常状態を診断する方法としては、モデルベースアプローチとデータベースアプローチとがある。モデルベースアプローチは、製造プロセスにおける物理的又は化学的な現象を数式で表現したモデルを構築し、構築したモデルを用いて製造プロセスの製造状態を診断するアプローチである。一方、データベースアプローチは、製造プロセスで得られた操業データから統計解析的なモデルを構築し、構築したモデルを用いて製造プロセスの製造状態を診断するアプローチである。
鉄鋼プロセスのような製造プロセスでは、1つの製造ラインで多品種、多サイズの製品が製造されるため、操業パターンが多数存在する。また、高炉のような製造設備では、鉄鉱石やコークス等のような自然物を原材料として用いるために、製造プロセスのばらつきが大きい。このため、鉄鋼プロセスのような製造プロセスの製造状態を診断する場合、モデルベースアプローチのみによるアプローチでは限界がある。
データベースアプローチとしては、過去の異常発生時の操業データをデータベース化して現在の操業データとの類似性を判定する診断方法や、逆に正常時の操業データをデータベース化して現在の操業データとの違いを判定する診断方法がある。ところが、鉄鋼プロセスのような製造プロセスでは、製造に用いられる設備点数が多い上に、特に日本のように老朽化が進んだ設備が多い場合、過去に前例のないトラブルが発生することが少なくない。このため、過去のトラブル事例をベースとする前者のような診断方法では異常状態の予知に限界がある。
一方、後者の診断方法としては、特許文献1〜4に記載されているものがある。具体的には、特許文献1,2には、正常時の操業データを用いて作成されたモデルによる予測に基づき製造プロセスの異常状態を予知又は検知する方法が記載されている。また、特許文献3,4には、正常時の操業データからパターンを抽出、ライブラリ化し、取得した操業データとライブラリ化されたパターンとの違いを判定することにより、いつもと違う状況を早期に検知する方法が記載されている。
国際公開第2013/011745号 特許第4922265号公報 特許第5651998号公報 特許第5499900号公報
しかしながら、鉄鋼プロセスのような製造プロセスでは、多数の操業パターンや製造プロセスのばらつきを完全に網羅したモデルを構築することは困難であるために、モデルを利用して製造プロセスの製造状態を精度よく予測することは困難である。このため、特許文献1,2記載の方法では、製造プロセスの異常状態の予知又は検知の精度を向上させることが困難である。また、特許文献3,4記載の方法では、製造プロセスの操業パターンが多数存在する場合、操業の度毎にパターンの数やその分布状態が増大するために、取得した操業データとライブラリ化されたパターンとの違いを判定するために多くの労力が必要となり、診断を効率的に行うことが困難になる。このため、製造プロセスの製造状態を精度よく、且つ、効率的に診断可能な技術の提供が期待されていた。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、プロセスの状態を精度よく、且つ、効率的に診断可能なプロセスの状態診断方法及び状態診断装置を提供することにある。
本発明に係るプロセスの状態診断方法は、プロセスの状態を予測する複数のサブモデルの予測誤差から該サブモデル毎に算出される前記プロセスの正常状態からの逸脱指標を用いて前記プロセスの状態を診断するプロセスの状態診断方法であって、前記サブモデル毎に算出された逸脱指標毎に変数の属性を示す変数属性ラベルを定義し、同じ変数属性ラベルを持つ逸脱指標について集約値を算出し、前記属性毎の前記逸脱指標の集約値を要素とするパターンを属性逸脱指標パターンとしてデータベースに格納する属性逸脱指標演算ステップと、新たに得られた変数の実績値から算出された属性逸脱指標パターンと類似する属性逸脱指標パターンを前記データベースから抽出し、該抽出された類似する属性逸脱指標パターンに関する過去の情報を提示する状態診断ステップと、を含むことを特徴とする。
本発明に係るプロセスの状態診断方法は、上記発明において、前記状態診断ステップは、前記属性逸脱指標パターンを構成する要素数をmとしたとき、各属性逸脱指標パターンをm次元空間上の点として捉え、新たに得られた変数の実績値から算出された属性逸脱指標パターンに対応する点と前記データベースに格納されている属性逸脱指標パターンに対応する点との間の距離に基づいて類似する属性逸脱指標パターンを抽出するステップを含むことを特徴とする。
本発明に係るプロセスの状態診断方法は、上記発明において、前記状態診断ステップは、類似する属性逸脱指標パターンに関する過去の情報を類似度が高い順にランキング形式で提示するステップを含むことを特徴とする。
本発明に係るプロセスの状態診断方法は、上記発明において、前記逸脱指標の集約値は、同じ変数属性ラベルを持つ逸脱指標についての前記逸脱指標の平均値又は最大値を含む統計量であることを特徴とする。
本発明に係るプロセスの状態診断装置は、プロセスの状態を予測する複数のサブモデルの予測誤差から該サブモデル毎に算出される前記プロセスの正常状態からの逸脱指標を用いて前記プロセスの状態を診断するプロセスの状態診断装置であって、前記サブモデル毎に算出された逸脱指標毎に変数の属性を示す変数属性ラベルを定義し、同じ変数属性ラベルを持つ逸脱指標について集約値を算出し、前記属性毎の前記逸脱指標の集約値を要素とするパターンを属性逸脱指標パターンとしてデータベースに格納する属性逸脱指標演算部と、新たに得られた変数の実績値から算出された属性逸脱指標パターンと類似する属性逸脱指標パターンを前記データベースから抽出し、該抽出された類似する属性逸脱指標パターンに関する過去の情報を提示する状態診断部と、を備えることを特徴とする。
本発明に係るプロセスの状態診断方法及び状態診断装置によれば、プロセスの状態を精度よく、且つ、効率的に診断することができる。
図1は、本発明の一実施形態であるプロセスの状態診断装置の構成を示すブロック図である。 図2は、7個の逸脱指標パターンを示す図である。 図3は、逸脱指標パターンを変数属性ラベルに基づき集約した属性逸脱指標パターンを示す図である。 図4は、本発明の一実施形態であるプロセスの状態診断処理の流れを示すフローチャートである。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態であるプロセスの状態診断装置について説明する。なお、本実施形態は、鉄鋼設備等の製造設備の製造プロセスの製造状態を診断する処理に本発明を適用したものであるが、本発明は、発電設備の発電プロセス、搬送設備の搬送プロセス、及び廃液処理設備の廃液処理プロセス等のその他のプロセスの状態を診断する処理にも同様にして適用することができる。
〔装置構成〕
まず、図1を参照して、本発明の一実施形態であるプロセスの状態診断装置について説明する。
図1は、本発明の一実施形態であるプロセスの状態診断装置の構成を示すブロック図である。図1に示すように、本発明の一実施形態であるプロセスの状態診断装置1は、鉄鋼設備等の製造設備の製造プロセスの製造状態を診断する装置であり、入力部11、出力部12、外部装置13、記憶部14、及び制御部15を主な構成要素として備えている。なお、診断する“製造プロセスの製造状態”には、製造プロセスにおいて製造中の製品の状態も含まれる。
入力部11は、後述するサブモデルによる予測や原因推定を行う診断対象の実操業データを情報・制御系ネットワークを介して受信する装置である。入力部11は、受信した診断対象の実操業データを制御部15に入力する。
出力部12は、表示装置や印刷装置等の出力装置によって構成され、制御部15の各種処理情報を出力する。
外部装置13は、電気通信回線を介して情報通信可能な形態で制御部15に接続されている。外部装置13は、操業データベース(操業DB)13aを備えている。操業DB13aには、製造プロセスの過去の操業時に取得された複数種類の変数の時系列データのうち、正常操業時に取得された複数種類の変数の時系列データが電気通信回線を介して読み取り可能な形態で格納されている。また、操業DB13aには、過去の操業時における製造プロセスの製造条件に関する情報も複数種類の変数の時系列データと関連付けして記憶されている。
記憶部14は、ハードディスク装置等の記憶装置によって構成され、制御部15に接続されている。記憶部14には、サブモデルデータベース(サブモデルDB)14a及び属性逸脱指標パターンデータベース(属性逸脱指標パターンDB)14bが記憶されている。サブモデルDB14は、製造プロセス及び/又は製造プロセスにおいて製造中の製品の状態を示す時系列の予測値を算出する数式をサブモデルとして格納している。属性逸脱指標パターンDB14bは、各サブモデルの属性逸脱指標を要素とする属性逸脱指標パターンを格納している。サブモデル、逸脱指標、及び属性逸脱指標パターンの詳細については後述する。
制御部15は、CPU(Central Processing Unit)等の演算処理装置によって構成され、プロセスの状態診断装置1全体の動作を制御する。制御部15は、演算処理装置がコンピュータプログラムを実行することによって、属性逸脱指標算出部15a及び状態診断部15bとして機能する。これら各部の機能については後述する。
〔サブモデルの構成〕
次に、サブモデルDB14aに格納されているサブモデルの構成について説明する。
本実施形態において、サブモデルとは、製造プロセス及び/又は製造プロセスにおいて製造中の製品の状態を示す時系列の予測値を算出する数式のことを意味する。複数種類のサブモデルを構築することにより、製造プロセス全体で1つのモデルを構築するよりも異常状態の早期検知及び原因推定が容易になる。ここで、時系列の予測値を求める既知の数式が存在する製造プロセス及び/又は製造プロセスにおいて製造中の製品の状態については、その既知の数式をサブモデルとして用いることができる。
一方、時系列の予測値を求める数式が存在しない製造プロセス及び/又は製造プロセスにおいて製造中の製品の状態については、製造プロセスの正常操業時に取得した自身以外の複数の変数を用いて統計解析的な処理によって求められた回帰式をサブモデルとして用いる。また、各サブモデルには、所定の評価期間におけるサブモデルの予測誤差(予測値と実績値との差分値)に応じて信頼度(予測誤差が小さくなるのに応じて大きくなる値)が付与されている。なお、算出された信頼度が低い場合には、サブモデルの構成を見直すことが望ましい。
〔属性逸脱指標パターンの構成〕
次に、図2、図3、及び表1を参照して、属性逸脱指標パターンの構成について説明する。
本実施形態において、逸脱指標とは、正常操業時に取得した変数の実績値と対応するサブモデルから算出された変数の予測値との差分値(予測誤差)のことを意味し、逸脱指標パターンとは、各サブモデルから求められた逸脱指標を要素として含むパターンのことを意味する。図2(a)〜(g)は、7個の逸脱指標パターンを示す。図2において、横軸はサブモデルの番号(1〜140)を示し、縦軸は逸脱指標の値を示している。以下に示す表1は、鉄鋼プロセスにおける仕上げ圧延機に適応する場合のサブモデルの例を示している。
Figure 0006885321
鉄鋼プロセスのような製造プロセスでは、多数の操業パターンや製造プロセス、複数の設備、多数のセンサ測定値を取り扱うため、図2(a)〜(g)に示す通り、逸脱指標パターンはばらつきが大きくなる。このため、算出される逸脱指標パターンが必ずしも過去に算出されたパターンと類似するわけではなく、この場合、設備状態や異常原因のような情報を提示することはできなくなる。
そこで、本実施形態では、サブモデルで予測する変数毎に測定項目や対象設備等の変数の属性を示す変数属性ラベルを定義し、同じ変数属性ラベルを持つ変数について逸脱指標の平均値又は最大値等の集約値を算出し、変数属性ラベル毎の逸脱指標の集約値を要素とする属性逸脱指標パターンを算出する。鉄鋼プロセスにおける仕上げ圧延機の場合では表1に示したような変数属性ラベルを定義できる。この場合、属性1には個別の仕上げ圧延機を識別する属性を定義し、属性2にはサブモデルが予測する測定項目を表す属性を付与した。表1の属性3に示す通り、測定項目をさらに大別した属性を付与することもできる。ここで、集約値は平均値、最大値に限定されるものではなく、メジアン、モード値、加重平均、最小値、絶対値の最大値、最小値等の統計量を適宜に選択して用いることができる。
図3に変数属性による集約の効果を示す。図3の左側には7個の逸脱指標パターン(a)〜(g)を示しており、それぞれ図2に示したものと同じものである。逸脱指標パターン(a)〜(g)それぞれについて、表1で示す属性2(測定項目を表す属性)による集約で得られる属性逸脱指標パターンを図3の右側に示す。属性逸脱指標パターンの横軸は属性2で定義した変数属性ラベルに付与した識別番号(1〜20)を示し、縦軸は変数の属性毎に最大値で集約した逸脱指標の値を示している。測定項目で集約された属性逸脱指標パターンが類似することから、事象(a)〜(c)は、異なる仕上げ圧延機で検知されてはいるが、同じ要因によって引き起こされていると考えることができる。事象(d),(e)及び事象(f),(g)についても同様である。
本実施形態では、属性逸脱指標パターンDB14bに格納されている属性逸脱指標パターンと新たに取得した変数の実績値から求められた属性逸脱指標パターンとを比較することによって、製造プロセスの製造状態を診断する。図2(a)〜(c)は異なる仕上げ圧延機についての同じ異常状態を例としており、例えば事象(a)が過去に計測した異常事象として属性逸脱指標パターンDB14bに格納されている場合、新たに取得した事象(b)及び事象(c)についても類似事象として識別することが可能となる。
表1に示す鉄鋼プロセスの仕上げ圧延機への適用例を考える場合、属性1で集約する属性逸脱指標パターンを過去の事例と比較することにより、異常が発生した仕上げ圧延機の識別が可能となり、属性2で集約する属性逸脱指標パターンを用いることにより、より具体的に異常に関連する測定項目をキーとして過去の事例と比べることが可能となる。属性2による属性逸脱指標パターンで過去の類似事象を識別できない場合は、属性3で集約する属性逸脱指標パターンを比較することにより、同じ系統の過去の異常事象を調べることが可能となる。属性1〜3の全ての属性逸脱指標パターンにおいて過去の類似事象が識別されることが最も具体的な異常情報を得られる場合となるが、一方で一部の属性においてでも過去の異常事象との類似情報が提示されれば設備の安定化に効果をもたらすことができる。
〔状態診断処理〕
次に、図4を参照して、本発明の一実施形態であるプロセスの状態診断装置1によるプロセスの状態診断方法について説明する。
図4は、本発明の一実施形態であるプロセスの状態診断処理の流れを示すフローチャートである。図4に示すフローチャートは、入力部11が制御部15に実操業データを入力したタイミングで開始となり、状態診断処理はステップS1の処理に進む。
ステップS1の処理では、属性逸脱指標算出部15aが、操業DB13aから処理対象時刻において製造プロセスから取得された複数種類の変数の実績値のデータを読み込む。これにより、ステップS1の処理は完了し、状態診断処理はステップS2の処理に進む。
ステップS2の処理では、属性逸脱指標算出部15aが、ステップS1の処理において読み込まれた複数種類の変数の実績値のデータを用いて、処理対象時刻における製造プロセスの状態が正常操業時における製造プロセスの状態とどの程度異なるかを示す値を逸脱指標としてサブモデル毎に算出する。具体的には、まず、属性逸脱指標算出部15aは、サブモデルDB14aからサブモデルのデータを読み出し、変数の実績値のデータを対応するサブモデルに代入することによって変数毎に処理対象時刻における予測値を算出する。次に、属性逸脱指標算出部15aは、変数間の絶対量や単位の違いを規格化するために複数種類の変数の実績値及び予測値のデータを正規化する。そして、属性逸脱指標算出部15aは、処理対象時刻における変数の正規化された予測値と正規化された実績値との差分値を逸脱指標としてサブモデル毎に算出する。なお、サブモデル毎に信頼度が異なる場合には、逸脱指標はサブモデルの信頼度を考慮した値とすることが望ましい。具体的には、変数の予測値を算出する度毎に予測誤差の値を更新し、信頼度(例えば1/(直近区間の正規化予測誤差+1)。なお、現時点の正規化予測誤差(逸脱指標)=(現時点の予測誤差−モデル作成時の予測誤差平均値)/モデル作成時の予測誤差標準偏差))に比例した重みを逸脱指標に乗算することが望ましい。ここで、予測誤差に1を加算した理由は、予測誤差がゼロに近い場合に重みが非常に大きな値になることを防ぐためである。また、信頼度の計算式は一例であって、シナリオの内容や計算式は製造プロセスに応じて適宜変更してもよい。これにより、ステップS2の処理は完了し、状態診断処理はステップS3の処理に進む。
ステップS3の処理では、属性逸脱指標算出部15aが、ステップS2の処置において算出された逸脱指標毎に、予め定義された測定項目や対象設備等の変数の属性を示す変数属性ラベルに基づいて同じ変数属性ラベルを持つ変数について逸脱指標の平均値又は最大値等の集約値を算出し、逸脱指標の集約値を要素とする属性逸脱指標パターンを算出する。これにより、ステップS3の処理は完了し、状態診断処理はステップS4の処理に進む。
ステップS4の処理では、状態診断部15bが、ステップS3の処理において算出された変数属性ラベルによる逸脱指標の集約値を要素とする属性逸脱指標パターンに類似する属性逸脱指標パターンが属性逸脱指標パターンDB14b内に格納されているか否かを判別する。具体的には、属性逸脱指標パターンの要素数(=変数属性ラベル数)がm個ある場合、状態診断部15bは、各属性逸脱指標パターンをm次元空間上の1点として捉え、ステップS3の処理において算出された属性逸脱指標パターンに対応する点と属性逸脱指標パターンDB14b内に格納されている属性逸脱指標パターンに対応する点との間の距離を算出する。そして、状態診断部15bは、算出された距離が所定値以下である属性逸脱指標パターンが属性逸脱指標パターンDB14b内に格納されている場合、類似する属性逸脱指標パターンが属性逸脱指標パターンDB14b内に格納されていると判別する。
判別の結果、類似する属性逸脱指標パターンが属性逸脱指標パターンDB14b内に格納されている場合(ステップS4:Yes)、状態診断部15bは、状態診断処理をステップS5の処理に進める。一方、類似する属性逸脱指標パターンが属性逸脱指標パターンDB14b内に格納されていない場合には(ステップS4:No)、状態診断部15bは、一連の状態診断処理を終了する。
ステップS5の処理では、状態診断部15bが、ステップS4の処理において算出された距離が所定値以下である場合、属性逸脱指標パターンDB14b内に属性逸脱指標パターンに付与されて格納されている異常についての原因等の情報を表す異常属性ラベルを読み出し、読み出した情報を出力部12に出力する。異常属性ラベルは変数属性ラベル(表1に示す例の場合、属性1〜3)に対応する形式で定義すると得られる過去のトラブル情報の整理が容易となる。なお、この際、状態診断部15bは、類似度が高い(=距離が短い)属性逸脱指標パターンの順にランキング形式で異常属性ラベルに基づく情報を出力してもよい。オペレータは、出力部12に出力された過去の情報に基づいて、評価対象の製造プロセスの製造状態を判定する。これにより、ステップS5の処理は完了し、一連の状態診断処理は終了する。
以上の説明から明らかなように、本発明の一実施形態である状態診断処理では、状態診断部15bが、新たに得られた変数の実績値から算出された属性逸脱指標パターンと類似する属性逸脱指標パターンが属性逸脱指標パターンDB14bに格納されている場合、類似する属性逸脱指標パターンに過去の関する情報を提示する。すなわち、正常時に作成した複数のモデルからの逸脱指標を一旦求めた上で、複数の逸脱指標を属性逸脱指標パターンとしてライブラリ化し、ライブラリ化した属性逸脱指標パターンに基づき製造プロセスの製造状態を判定するので、製造プロセスの製造状態を精度よく診断できる。また、多数の操業パターンや設備に存在するような製造プロセスであっても、ライブラリに蓄積された属性逸脱指標パターンを効率的に解析しやすくなるので、製造プロセスの製造状態を効率的に診断することができる。
以上、本発明者によってなされた発明を適用した実施の形態について説明したが、本実施形態による本発明の開示の一部をなす記述及び図面により本発明は限定されることはない。すなわち、本実施形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施の形態、実施例及び運用技術等は全て本発明の範疇に含まれる。
1 プロセスの状態診断装置
11 入力部
12 出力部
13 外部装置
13a 操業データベース(操業DB)
14 記憶部
14a サブモデルデータベース(サブモデルDB)
14b 属性逸脱指標パターンデータベース(属性逸脱指標パターンDB)
15 制御部
15a 属性逸脱指標演算部
15b 状態診断部

Claims (5)

  1. プロセスの状態を予測する複数のサブモデルの予測誤差から該サブモデル毎に算出される前記プロセスの正常状態からの逸脱指標を用いて前記プロセスの状態を診断するプロセスの状態診断方法であって、
    前記サブモデル毎に算出された逸脱指標毎に当該サブモデルで予測する変数の属性を示す変数属性ラベルを定義し、同じ変数属性ラベルを持つ異なる複数の前記逸脱指標について一つの集約値を算出し、前記属性毎の前記逸脱指標の集約値を要素とするパターンを属性逸脱指標パターンとしてデータベースに格納する属性逸脱指標演算ステップと、
    新たに得られた前記変数の実績値から算出された属性逸脱指標パターンと類似する属性逸脱指標パターンを前記データベースから抽出し、該抽出された類似する属性逸脱指標パターンに関する過去の情報を提示する状態診断ステップと、
    を含むことを特徴とするプロセスの状態診断方法。
  2. 前記状態診断ステップは、前記属性逸脱指標パターンを構成する要素数をmとしたとき、各属性逸脱指標パターンをm次元空間上の点として捉え、新たに得られた前記変数の実績値から算出された属性逸脱指標パターンに対応する点と前記データベースに格納されている属性逸脱指標パターンに対応する点との間の距離に基づいて類似する属性逸脱指標パターンを抽出するステップを含むことを特徴とする請求項1に記載のプロセスの状態診断方法。
  3. 前記状態診断ステップは、類似する属性逸脱指標パターンに関する過去の情報を類似度が高い順にランキング形式で提示するステップを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のプロセスの状態診断方法。
  4. 前記逸脱指標の集約値は、同じ変数属性ラベルを持つ逸脱指標についての前記逸脱指標の平均値又は最大値を含む統計量であることを特徴とする請求項1〜3のうち、いずれか1項に記載のプロセスの状態診断方法。
  5. プロセスの状態を予測する複数のサブモデルの予測誤差から該サブモデル毎に算出される前記プロセスの正常状態からの逸脱指標を用いて前記プロセスの状態を診断するプロセスの状態診断装置であって、
    前記サブモデル毎に算出された逸脱指標毎に当該サブモデルで予測する変数の属性を示す変数属性ラベルを定義し、同じ変数属性ラベルを持つ異なる複数の前記逸脱指標について一つの集約値を算出し、前記属性毎の前記逸脱指標の集約値を要素とするパターンを属性逸脱指標パターンとしてデータベースに格納する属性逸脱指標演算部と、
    新たに得られた前記変数の実績値から算出された属性逸脱指標パターンと類似する属性逸脱指標パターンを前記データベースから抽出し、該抽出された類似する属性逸脱指標パターンに関する過去の情報を提示する状態診断部と、
    を備えることを特徴とするプロセスの状態診断装置。
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