JP7464219B2 - 積層体及びインジケーター - Google Patents

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Description

本発明は、積層体及びインジケーターに関する。
各種の物品の処理方法としては、プラズマ、オゾン、紫外線及びラジカル含有ガスからなる群より選ばれる少なくとも1種(以下、「プラズマ等」という場合がある。)を用いる方法が広く知られている。例えば、プラズマ発生用ガス雰囲気下でプラズマを発生させ、これを各種の物品や基材等に照射してプラズマ処理が行われる。
プラズマ等による処理は、電子デバイス(半導体チップ、発光ダイオード(LED)、太陽電池、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ、半導体レーザー、パワーデバイス等)を製造する際にも行われる。
例えば、半導体チップ製造では、前工程における、半導体ウエハ(ウエハ)への成膜(CVDやスパッタリング等)、レジストパターン形成(プラズマドライエッチングやイオンビームエッチング等)、レジストパターンを用いた膜エッチング、レジストパターン除去、洗浄等の各工程において、プラズマ等による処理が行われる。
電子デバイスの製造の際は、プラズマ等による処理が均一に行われる必要がある。
例えば、半導体チップ製造の前工程でのプラズマ等による処理は、ウエハ面内で均一に行われ、面内均一性を有することが重要である。面内均一性が損なわれる場合、半導体ウエハ上に形成された各半導体チップの性能がバラツキつき、歩留りに影響する。
このため、プラズマ等による処理の均一性の確認は、各電子デバイス製造装置の設計や、前記装置を使用する製造工程での管理の際に必要不可欠である。
処理の均一性の確認は、製造された電子デバイスの膜特性・加工精度等を測定する方法や、個別に前記各処理を実施し面内均一性を評価する方法等を用いて行うことができる。
例えば、プラズマ自体の均一性の評価手法としては、製造装置内に設置したラングミュアープローブにより、プラズマの物理的定数を測定する手法や、分光装置によりプラズマの発光分析を行い、空間内分布を評価する手法が知られている。
しかし、ラングミュアープローブを用いる手法は、製造装置の大気解放や、製造作業時のプローブ取り外し等の作業が必要となる場合があり、多くの労力と時間を要する。分光装置を用いる手法は、測定範囲が限定されるため、装置内のプラズマ全体を測定できない場合がある。また、ラングミュアープローブや分光装置を用いる手法は、各処理の面内分布を直接示すものではなく、測定結果からの解析作業が伴う。
特許文献1及び特許文献2には、オゾン等の存在の有無を検知するインジケーターが記載されている。
特許文献3には、色素、特定の界面活性剤、ノニオン系界面活性剤を含有するインキを基材上に塗布し、これをインジケーターとして反応チャンバー等の中に置き、プラズマ処理の終点を検知することが記載されている。
特許文献4には、電子デバイス製造装置で使用される基板の形状と同一の、プラズマ等を検知するインジケーターを用い、プラズマ等の処理の均一性を確認することが記載されている。インジケーターには、プラズマ等と反応することにより変色又は消色するインキによって形成されている変色層が含まれる。
特許文献5には、アノード酸化処理により形成された細孔内に色素を含有させたプラズマインジケーターを用い、インキ組成物等に起因する汚染を防ぐことが記載されている。
特許文献3~5に記載されているインジケーターは、反応チャンバー内において、プラズマ処理等の進行を目視にて確認できるが、感度等を適切に調整しなければならない。
また、処理条件等により、チャンバー内に載置したインジケーターの構成成分の一部がガス化し、プラズマ処理等の被処理物やチャンバー内を汚染するおそれがある。例えば、インキには、金属原子やハロゲン原子を含む物質が含まれることが多く、調製時に分散メディア等に起因する金属原子を含む成分のコンタミ発生も想定される。
特に、半導体素子の製造工程の前工程では、金属原子の存在が嫌われており、汚染を回避するインジケーターが求められていた。
特許第4382816号公報 特表2013-537978号公報 特開2015-013982号公報 国際公開第2015/025699号 国際公開第2018/128123号
本発明は、プラズマ、オゾン、紫外線及びラジカル含有ガスからなる群より選ばれる少なくとも1種を検知して色調が変化する検知層の感度を、容易に調整することが可能であり、プラズマ、オゾン、紫外線及びラジカル含有ガスからなる群より選ばれる少なくとも1種による処理の進行や終点を確実に検知できる、積層体及びインジケーターを提供することを目的とする。
本発明は、プラズマ、オゾン、紫外線及びラジカル含有ガスからなる群より選ばれる少なくとも1種による処理が、被処理物全体に対して均一に行われているかどうかを簡便に検知することができ、これらの処理に伴い発生する汚染物質による、被処理物やチャンバー内の汚染を回避し得る、積層体及びインジケーターを提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決すべく検討を行った結果、特定の構造の積層体を構成し、これをインジケーターとすることで、前記課題が解決できることを見出した。
具体的には以下のとおりである。
1: プラズマ、オゾン、紫外線及びラジカル含有ガスからなる群より選ばれる少なくとも1種を検知して色調が変化する検知層と、基材層とを有し、
前記検知層は、表面の開孔部と連通する内部空間を有する構造体を備え、
前記内部空間内には、プラズマ、オゾン、紫外線及びラジカル含有ガスからなる群より選ばれる少なくとも1種を検知して色調が変化する検知成分を少なくとも1種含む検知剤が含まれており、
積層体における各金属原子の含有量が5.0質量ppm未満である、積層体。
2: プラズマ、オゾン、紫外線及びラジカル含有ガスからなる群より選ばれる少なくとも1種を検知して色調が変化する検知層と、基材層とを有し、
前記検知層は、表面の開孔部と連通する内部空間を有する構造体を備え、
前記内部空間内には、プラズマ、オゾン、紫外線及びラジカル含有ガスからなる群より選ばれる少なくとも1種を検知して色調が変化する検知成分を少なくとも1種含む検知剤が含まれており、
前記検知剤が、炭素、水素、酸素及び窒素以外の原子を含まない色素化合物を含む、積層体。
3: 前記検知成分が、炭素、水素、酸素及び窒素以外の原子を含まない色素化合物を含む、上記項1に記載の積層体。
4: 前記構造体が、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、メラミン系樹脂、ポリエステル系樹脂及びポリカーボネート系樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種の樹脂を含む構造体である、上記項1~3のいずれかに記載の積層体。
5: 前記検知剤が、樹脂及び/又は樹脂前駆体を含み、前記樹脂及び/又は樹脂前駆体が、炭素、水素、酸素及び窒素原子以外の原子を含まないものである、上記項1~4のいずれかに記載の積層体。
6: 前記積層体における各ハロゲン原子の含有量が30質量ppm未満である、上記項1~5のいずれかに記載の積層体。
7: 上記項1~6のいずれかに記載の積層体を含む、インジケーター。
本発明により、プラズマ、オゾン、紫外線及びラジカル含有ガスからなる群より選ばれる少なくとも1種を検知して色調が変化する検知層の感度を、容易に調整することが可能であり、プラズマ、オゾン、紫外線及びラジカル含有ガスからなる群より選ばれる少なくとも1種による処理の進行や終点を確実に検知できる、積層体及びインジケーターが提供される。
本発明により、プラズマ、オゾン、紫外線及びラジカル含有ガスからなる群より選ばれる少なくとも1種による処理が、被処理物全体に対して均一に行われているかどうかを簡便に検知することができ、これらの処理に伴い発生する汚染物質による、被処理物やチャンバー内の汚染を回避し得る、積層体及びインジケーターが提供される。
本発明の積層体を示す図 本発明の積層体の断面の電子顕微鏡写真
[積層体]
本発明の積層体は、プラズマ等を検知して色調が変化する検知層と、基材層とを有し、前記検知層は、表面の開孔部と連通する内部空間を有する構造体を備え、前記内部空間内には、プラズマ等を検知して色調が変化する検知成分を少なくとも1種含む検知剤が含まれている。
<検知層>
検知層の色調の変化は、前記検知成分が、プラズマ等と接触し、変色、消色又は発色のいずれか1つ以上の色調変化を起こすことで発生する。ここでプラズマ等は、前記のとおり、プラズマ、オゾン、紫外線及びラジカル含有ガスからなる群より選ばれる少なくとも1種である。
本発明の検知層は、プラズマ等を単に検知するだけでなく、プラズマ等による処理における、面内均一性も目視により簡便に検知できる。本発明においては、検知層において、検知剤を面内に均一に存在させることが可能であるため、面内均一性の検知が可能になったものと考えられる。
検知層の厚さは、検知機能を発揮するものであれば特に制限されず、用途や求める特性等に応じて適宜好適化できる。色調の変化を確実にとらえるため、10μm以上とすることができ、好ましくは、15~100μmである。
(プラズマ)
プラズマは、プラズマ発生用ガスを用い、交流電圧、直流電圧、パルス電圧、高周波、マイクロ波等を印加することにより発生するプラズマを意味し、減圧プラズマ及び大気圧プラズマの両方が該当する。
プラズマ発生用ガスは、交流電圧、直流電圧、パルス電圧、高周波、マイクロ波等を印加することによりプラズマが発生するものであれば特に制限されない。例えば、酸素、窒素、水素、フッ素、塩素、ヘリウム、ネオン、アルゴン、シラン、アンモニア、臭化硫黄、水蒸気、亜酸化窒素、テトラエトキシシラン、四フッ化炭素、トリフルオロメタン、四塩化炭素、四塩化ケイ素、六フッ化硫黄、四塩化チタン、ジクロロシラン、トリメチルガリウム、トリメチルインジウム、トリメチルアルミニウム、空気及び二酸化炭素からなる群より選ばれる少なくとも1種が用いられる。
プラズマとしては、例えば、電子デバイスの製造に際して、成膜工程、エッチング工程、アッシング工程、不純物添加工程、洗浄工程等で使用されるプラズマ処理装置(プラズマ発生用ガスとして含有する雰囲気下で交流電圧、直流電圧、パルス電圧、高周波、マイクロ波等を印加してプラズマを発生させることによりプラズマ処理を行う装置)で発生するプラズマがあげられる。
(オゾン)
オゾンとしては、例えば、酸素が紫外線にあたり生じたもの、乾燥空気等の酸素含有ガス又は酸素ガス中に放電して生じたもの、希硫酸の電気分解により生じたもの等があげられる。例えば、電子デバイスの製造に際して、成膜工程、アッシング工程、洗浄工程等で使用されるオゾン処理装置において発生するオゾンや光化学スモッグの発生に際して発生するオゾン等であってもよい。
(紫外線)
紫外線は、波長1~400nm程度の電磁波を指し、近紫外線、遠紫外線又は真空紫外線及び極紫外線又は極端紫外線を含む。例えば、水銀灯やLEDを含む紫外線照射装置から発生される紫外線や、電子デバイスの製造に際して、フォトリソグラフィ工程、アッシング工程、洗浄工程等で使用される紫外線処理装置において発生する紫外線等があげられる。
(ラジカル含有ガス)
ラジカル含有ガスは、ガスにエネルギーを与えることで生じる。例えば、電子線衝撃により2100Kにまで加熱したTa製細管に水素を通すことにより生成できる。このようなラジカル含有ガスの使用環境下では、水素の流量を制御して、真空度を1.0×10-4Torr~1.0×10-6Torr程度に保つことが好ましい。例えば、電子デバイスの製造に際して、成膜工程、エッチング工程、アッシング工程、洗浄工程等で使用されるラジカル含有ガス処理装置において発生するラジカル含有ガス等があげられる。
(構造体)
本発明の検知層を構成する構造体は、有機材料、無機材料及び有機無機複合体材料からなる群より選ばれる少なくとも1種からなり、表面の開孔部と連通する内部空間を有するものである。その色調は、検知成分の色調の変化を把握できるものであればよく、透明、着色透明、白色、淡色等のものが好ましい。
構造体としては、例えば、表面の開孔部と連通する内部空間を有する多孔質体、公知の適当な手段により、孔、凹部、凸部及びクラックの1種以上を設け、表面の開孔部と連通する内部空間に相当するものを形成したもの、表面に多孔質物質が配置されている組成物等を用いることができる。このうち、表面の開孔部と連通する内部空間を有する多孔質体が好ましく用いられる。
構造体を構成する有機材料、無機材料及び有機無機複合体材料は、少なくとも1種類以上の化合物から構成される。必要に応じて、増量剤等の成分を含んでいてもよい。なお、積層体における各金属原子の含有量を5.0質量ppm未満とする場合には、構造体として、金属原子を含まないものを用いることが好ましい。
本発明において、構造体はウエハの色を隠す機能を備え、色調変化を大きくすることができる。また、構造体を用いることで、プラズマ等の浸透度に応じて検知剤が経時的な色調変化や、プラズマ等に曝された量や強さに比例した色調変化を起こすことができる。
表面の開孔部と連通する内部空間を有する多孔質体は、例えば、無機系多孔質体、有機系多孔質体及び有機無機複合多孔質体のいずれでもよい。
無機系多孔質体としては、例えば、金属多孔質体、シリカ系多孔質体(シリカゲル、エアロゾル、コロイダルシリカ等)、アルミナ系多孔質体(活性アルミナ等)、ゼオライト系多孔質体(アルミノシリケートゼオライト、メタロシリケートゼオライト、アルミノリン酸塩ゼオライト等)、ケイ酸塩系多孔質体(カオリナイト、モンモリロナイト、雲母等)、メソポーラス系多孔質体(メソポーラスシリカ等)、ガラス多孔質体、セラミック多孔質体、軽石、金属酸化物や金属水酸化物等の多孔質体(アルマイト、ヒドロキシアパタイト、ハイドロタルサイト、層状リン酸ジルコニウム、ヘテロポリ酸塩、多孔性酸化マンガン等)等からなる群より選ばれる少なくとも1種があげられるが特に限定されない。
有機系多孔質体としては、例えば、樹脂多孔質体(多孔質フィルム、多孔質ポリマービーズ等)、不織布、編物、織物、紙、木材、皮革、活性炭、フラーレン、カーボンナノチューブ等からなる群より選ばれる少なくとも1種があげられるが特に限定されない。
樹脂多孔質体を構成する樹脂としては、例えば、公知又は市販のものを使用することができ、例えば、ポリアミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、アミノ系樹脂(メラミン系樹脂・ベンゾグアナミン系樹脂、尿素系樹脂等)、アクリル系樹脂((メタ)アクリル系樹脂、ポリ(メタ)アクリロニトリル系樹脂、ポリ(メタ)アクリルアミド系樹脂等)、ポリビニルピロリドン系樹脂、ポリビニルイミダゾール系樹脂、ポリオレフィン系樹脂(ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂等)、フッ素系樹脂、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂(ポリビニルブチラール系樹脂等)、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリスチレン系樹脂(ポリスチレン系樹脂、スチレン-マレイン酸系樹脂、スチレン-アクリル酸系樹脂等)、ポリエステル系樹脂(ポリエステル系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、アルキッド系樹脂等)、フェノール系樹脂(フェノール系樹脂、アルキルフェノール系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、ロジン変性フェノール系樹脂等)、ポリエーテル系樹脂、エポキシ系樹脂、マレイン酸系樹脂、ポリケトン系樹脂、ポリエチレンイミン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリシロキサン系樹脂、アセタール系樹脂、ブロック重合体系樹脂、グラフト重合体系樹脂、セルロース系樹脂、ロジン系樹脂(ロジン系樹脂、ロジンエステル系樹脂等)、ゴム系樹脂(天然ゴム、ジエン系ゴム、SBゴム等)等からなる群より選ばれる少なくとも1種があげられるが特に限定されない。
これらの樹脂のうち、好ましくはポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、メラミン系樹脂、ポリエステル系樹脂及びポリカーボネート系樹脂を用いることができる。特に、構造体として、ポリアミドイミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミド系樹脂のような耐熱性高分子を用いると、耐熱性に優れた積層体となることから、高温条件下で使用可能で、強力なプラズマ処理に対する耐性を有するインジケーターを構成できる。
有機無機複合多孔質体としては、例えば、無機成分を含む樹脂組成物の多孔質体、有機金属構造体(MOF)等からなる群より選ばれる少なくとも1種があげられるが特に限定されない。
前記有機無機複合多孔質体を構成する有機成分としては、有機系多孔質体を構成する有機成分を、前記有機無機複合多孔質体を構成する無機成分としては、無機系多孔質体を構成する無機成分や周知の無機系充填剤を、それぞれ用いることができる。
前記構造体において、公知の適当な手段により、孔、凹部、凸部及びクラックの1種以上を設けることにより内部空間に相当するものを有している構造体としては、針やレーザー等により穿孔することにより孔を設けたもの、化学処理等により孔又は凹部を設けたもの、エンボスや研削等により凹部を設けたもの、凸部形成物質の吹付により凸部を設けたもの、表面に微細なクラックを形成する無機系充填剤等のクラック形成剤を含む樹脂組成物や塗料等を用いて調製することでクラックを設けたもの、樹脂等のバインダーに多孔質の充填剤等を配合したもの等を用いることができる。
本発明において、積層体における各金属原子の含有量が5.0質量ppm未満とする場合、検知層を構成する構造体として、有機系多孔質体、特に、樹脂多孔質体を用いることが好ましい。
また、金属原子による電子デバイス製造装置内の汚染を防止するために、検知層を構成する構造体として、有機系多孔質体、特に、樹脂多孔質体を用いることが好ましい。
樹脂多孔質体としては、公知の方法により調製されたものを用いることができ、例えば、次の(1)~(4)の方法をあげることができる。
(1)孔形成剤を用いる等の化学的手段による多孔化(例えば、発泡剤による多孔化、高分子化時や変性又は成型時に発生するガスを用いた多孔化、成型(成膜後)後に多孔化形成剤を除去する多孔化(成分の除去や昇華等)、相分離による多孔化(溶解度等が異なる混合溶媒の使用等)等)
(2)延伸による多孔化
(3)粉粒体の融着による多孔化
(4)穿孔等の機械的手段による多孔化
本発明においては、前記(1)の方法により得られた樹脂多孔質体が好ましい。特に、溶解度又は沸点が異なる2種以上の溶媒を含む樹脂溶液を塗布して得られる多孔質塗膜が、樹脂多孔質体として好ましい。
例えば、ポリイミド系樹脂又はポリアミドイミド系樹脂と、これらの樹脂に対する良溶媒と、これらの樹脂に対する貧溶媒とを含む樹脂溶液を用いることで、ポリイミド系樹脂多孔質体又はポリアミド系樹脂多孔質体を得ることができる。
ポリイミド系樹脂又はポリアミドイミド系樹脂に対する良溶媒としては、例えば、N-メチル-2-ピロリドン、N-エチル-2-ピロリドン、N,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、テトラメチル尿素、ジメチルエチレン尿素、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン等からなる群より選ばれる少なくとも1種の溶媒が用いられる。
ポリイミド系樹脂又はポリアミドイミド系樹脂に対する貧溶媒としては、溶解度が1質量%未満の溶媒を用いることができ、例えば、エーテル系溶媒(テトラエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等)、炭化水素系溶媒(n-ヘキサン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン、石油エーテル等)、エステル系溶媒(エチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、コハク酸ジメチル、コハク酸ジエチル、グルタル酸ジメチル、グルタル酸ジエチル、アジピン酸ジメチル、アジピン酸ジエチル等)、アルコール系溶媒(トリエチレングリコール、ジエチレングリコール、エチレングリコール、メタノール、エタノール等)等からなる群より選ばれる少なくとも1種の溶媒が用いられる。
好ましくは、ポリアミドイミド系樹脂と、N-メチル-2-ピロリドンと、テトラエチレングリコールジメチルエーテルとを含む樹脂溶液から得られたポリアミドイミド系樹脂多孔質体、ポリイミド系樹脂と、N,N-ジメチルアセトアミドと、テトラエチレングリコールジメチルエーテルとを含む樹脂溶液から得られたポリイミド系樹脂多孔質体があげられる。
(検知剤)
本発明における、検知剤は、プラズマ等を検知して色調が変化する検知成分を少なくとも1種含む。
また、検知剤は、検知成分による色調変化の効果を損なわない範囲において、感度の調整や検知前後の色差の視認性向上等を目的として、必要に応じて、各種の成分を含有させることができる。
このような成分としては、例えば、前記検知成分としての機能を発揮しない色素(検知対象に曝された際に、色調が変化しないもの)、樹脂及び/又は樹脂前駆体、反応促進剤、反応遅延剤、充填剤、界面活性剤等の添加剤を含む。
本発明において、積層体における各金属原子の含有量を5.0質量ppm未満とするためには、検知成分を含む検知剤を、金属原子を含まないものとすることが好ましい。これにより、積層体を電子デバイスの製造装置内におけるプラズマ等を検知するためのインジケーターとして用いた場合、電子デバイスの製造装置内における金属原子による汚染を効果的に防止できる。
本発明においては、炭素、水素、酸素及び窒素以外の原子を含まない色素化合物を含む検知剤を用いることが好ましい。これにより、積層体をプラズマ等を検知するためのインジケーターとして用いた場合、電子デバイスの製造装置内における汚染、特に、金属原子やハロゲン原子による汚染を効果的に防止できる。
検知剤は、その構成成分を十分に精製することや、調製に際して金属製の器具を用いない等により、金属原子やハロゲン原子等の不純物が混入しないようにするのが好ましい。
-検知成分-
本発明において検知成分として用いられる、プラズマ等を検知して色調が変化する化合物としては、プラズマ等に曝された際に、色調が変化する挙動を示すものであれば特に限定されない。
このような化合物としては、例えば、着色剤として知られている色素、好ましくは、染料や顔料のうち、プラズマ等を検知して色調が変化するものがあげられる。
前記色素としては、公知又は市販の色素があげられる。例えば、アントラキノン系色素、ベンゾキノン系色素、ペリレン系色素、メチン系色素、アゾ系色素(モノアゾ系色素、ジアゾ系色素、トリアゾ系色素、ポリアゾ系色素、アゾイック系色素(ジアゾコンポーネント、カップリングコンポーネント)等)、フタロシアニン系色素、ジアリールメタン系色素、トリアリールメタン系色素、キサンテン系色素、オキサジン系色素、食用色素、ペリノン系色素、ジケトピロロピロール系色素、キナクリドン系色素、アンサンスロン系色素、イソインドリノン系色素、イソインドリン系色素、インダンスレン系色素、クマリン系色素、ピランスレン系色素、フラバンスロン系色素、ニトロソ系色素、ニトロ系色素、スチルベン系色素、カロテノイド系色素、アクリジン系色素、キノリン系色素、チアゾール系色素、ナフトキノン系色素、インダミン系色素、インドフェノール系色素、アジン系色素、チアジン系色素、硫化系色素、ラクトン系色素、ヒドロキシケトン系色素、アミノケトン系色素、インジゴイド系色素、チオインジゴ系色素、カチオン系色素、シアニン系色素、スクアリリウム系色素、クロコニウム系色素、メロシアニン系色素、フルオラン系色素、スピロピラン系色素、フルギド系色素、アズレン系色素、天然系色素、酸化系色素、金属錯体系色素等からなる群より選ばれる少なくとも1種があげられるがこれらに限定されない。
前記色素のうち、プラズマを検知するための色素としては、アントラキノン系色素、ペリレン系色素、メチン系色素、アゾ系色素、フタロシアニン系色素、トリアリールメタン系色素、キサンテン系色素、インダンスレン系色素及び食用色素からなる群より選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましい。
前記色素のうち、オゾンを検知するための色素としては、オキサジン系色素、アゾ系色素、メチン系色素、インダンスレン系色素及びアントラキノン系色素からなる群より選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましい。
前記色素のうち、紫外線を検知するための色素としては、アゾ系色素、アントラキノン系色素、トリアリールメタン系色素、フタロシアニン系色素、インディゴ系色素、ジアリールメタン系色素、トリアリールアミン系色素及びシアニン系色素からなる群より選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましい。
さらに、前記紫外線を検知するための色素とともに、紫外線照射により前記色素の発色機構に変化を与える化合物であって、紫外線照射によって、その化合物自身が色素の発色機構に変化を与える化合物に変わる化合物及び/又は紫外線照射によって、その化合物が上記発色機構に変化を与える遊離基を発生する化合物を用いることが好ましい。
紫外線照射により前記色素の発色機構に変化を与える化合物としては、アセトフェノン型化合物、ベンゾフェノン型化合物、ミヒラーケトン型化合物、ベンジル型化合物、ベンゾイン型化合物、ベンゾインエーテル型化合物、ベンジルジメチルケタール型化合物、ベンゾインベンゾエート型化合物、α-アコキシムエステル型化合物、テトラメチルチウラムモノサルファイド型化合物、チオキサントン型化合物及びアシルホスフィンオキサイド型化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種があげられるがこれらに限定されない。
特に、紫外線照射により、上記発色機構に変化を与える遊離基を発生する化合物を用いることが好ましく、波長150~450nm程度(さらに好ましくは200~400nm)に吸収極大をもつ化合物から選択される少なくとも1種が好ましい。
紫外線照射により前記色素の発色機構に変化を与える化合物の配合量は、用いる色素の種類等に応じて定めることができる。目視で認識できる十分な変色効果が得られ、かつ、溶媒等への溶解性において不具合を生じさせない量であればよく、例えば、色素1モルに対して通常0.1~20モル程度、好ましくは0.5~15モルがあげられる。
紫外線照射により前記色素の発色機構に変化を与える化合物として、ベンゾフェノン型化合物、ミヒラーケトン型化合物、ベンジル型化合物、チオキサントン型化合物等を用いる場合は、エタノールアミン等のアミン系反応促進剤(アミン系ラジカル促進剤)を併用することが好ましい。このような場合、アミン系反応促進剤の配合量は、上記化合物、色素等に応じて適宜決定できる。
色素と紫外線照射により前記色素の発色機構に変化を与える化合物との組み合わせとしては、例えば、(1)アントラキノン系色素はベンゾインエーテル型化合物、ベンジルジメチルケタール型化合物又はアシルホスフィンオキサイド型化合物との組合せ、(2)ジスアゾ系色素はベンゾインエーテル型化合物又はアシルホスフィンオキサイド型化合物との組合せ、(3)フタロシアニン系色素はベンゾインエーテル型化合物又はアシルホスフィンオキサイド型化合物との組合せ、(4)シアニン系色素はベンゾフェノン型化合物との組合せ、(5)アゾ系色素はベンゾフェノン型化合物又はアシルホスフィンオキサイド型化合物との組合せ等があげられる。
前記色素のうち、ラジカル含有ガスを検知するための色素としては、アントラキノン系色素、アゾ系色素及びトリアリールメタン系色素からなる群より選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましい。
本発明においては、前記色素のうち、アントラキノン系色素、ペリレン系色素、メチン系色素、アゾ系色素(モノアゾ系色素、ジアゾ系色素、トリアゾ系色素、ポリアゾ系色素、アゾイック系色素(ジアゾコンポーネント)、アゾイック系色素(カップリングコンポーネント)等)、フタロシアニン系色素、トリアリールメタン系色素、キサンテン系色素、オキサジン系色素、インダンスレン系色素、食用色素及びペリノン系色素からなる群より選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましい。特に好ましくは、アントラキノン系色素、ペリレン系色素、メチン系色素、インダンスレン系色素、及びアゾ系色素からなる群より選ばれる少なくとも1種である。
これらの色素の具体例としては、例えば、C.I.Acid Black 123、C.I.Acid Blue 1,3,5,7,9,11,15,17,19,22,23,24,38,48,75,80,83,86,88,90,91,93,93:1,100,103,104,108,109,110,119,123,147,213,269、C.I.Acid Green 16、C.I.Acid Red 52,81,83、C.I.Acid Violet 1,3,7,10,12,14,15,16,17,19,20,21,23,25,30,38,39,43,48,49,72、C.I.Acid Yellow 11,12,13,14,21,22,23,24,74、C.I.Azoic Coupling Component 2,3,4,5,7,11,14,16,17,18,19,20,29,36、C.I.Azoic Diazo Component 1,5,8,12,13,20,24,34,41,48,109、C.I.Azoic Brown 11、C.I.Basic Blue 1,5,7,8,26,62,63,140、C.I.Basic Green 1,4、C.I.Basic Red 1,9,12,13,14,15,27,35,36,37,45,48、C.I.Developer 8,18,20,21,22、C.I.Direct Blue 41,86,87、C.I.Disperse Black 1,2,29、C.I.Disperse Blue 1,3,5,6,7,26,27,44、C.I.Disperse Orange 1,3,5,11,13、C.I.Disperse Red 1,4,9,11,13,15,17,52,58,88,167:1、C.I.Disperse Violet 1,4,8、C.I.Disperse Yellow 1,3,4,5,7,8,23,31,60,61、C.I.Mordant Blue 1、C.I.Mordant Red 11,15,27、C.I.Mordant Violet 1,25、C.I.Pigment Blue 15,15:3,15:4,15:6,16、C.I.Pigment Green 7,36、C.I.Reactive Blue 4,19、C.I.Solvent Black 3、C.I.Solvent Brown 3,5、C.I.Solvent Blue 11,14,35,63,70、C.I.Solvent Green 3,5,15、C.I.Solvent Orange 1,2,14,55,60,78,90、C.I.Solvent Red 1,3,18,23,24,25,27,49,52,114,135,162,179、C.I.Solvent Violet 8,13,14,29、C.I.Solvent Yellow 2,6,14,16,21,29,33,56、C.I.Vat Black 8,9,25,27,29、C.I.Vat Brown 1,3,25,44、C.I.Vat Blue 1,4,12,20,21,30、C.I.Vat Green 1,3,8,9、C.I.Vat Orange 7,9,13,15、C.I.Vat Red 10,13,15,19,28,29、C.I.Vat Violet 13,15,17、C.I.Vat Yellow 4,10,20、Lumogen F IR 788、Lumogen F Orange 240、Lumogen F Pink 285、Lumogen F Red 300,305,339、Lumogen F Violet 570、Lumogen F Yellow 083,170、Iketon Violet extra、Oil Peacock Blue、Oil Brown BG extra、食用赤色1号、食用赤色3号、食用赤色102号、食用赤色104号、食用赤色105号、食用赤色106号、食用黄色4号、食用黄色5号、食用緑色3号、食用青色1号、食用青色2号等からなる群より選ばれる少なくとも1種があげられる。
例えば、C.I.Acid Black 123、C.I.Azoic Brown 11、C.I.Azoic Coupling Component 2,3,4,5,7,11,14,16,17,18,19,20,29,36、C.I.Azoic Diazo Component 1,5,8,12,13,20,24,34,41,48,109、C.I.Basic Green 4、C.I.Developer 8,18,20,21,22、C.I.Disperse Black 1,2,29、C.I.Disperse Blue 1,3,5,6,7,26,27、C.I.Disperse Orange 1,3,11,13、C.I.Disperse Red 1,4,9,11,15,17、C.I.Disperse Violet 1,4,8、C.I.Disperse Yellow 1,3,4,5,7,8,23,31,60,61、C.I.Mordant Red 11,15,27、C.I.Solvent Black 3、C.I.Solvent Blue 11,35、C.I.Solvent Brown 3,5、C.I.Solvent Green 3、C.I.Solvent Orange 1,2,14、C.I.Solvent Red 1,3,18,23,24,25,27,49,52、C.I.Solvent Violet 13,14、C.I.Solvent Yellow 2,6,14,16,21,29,33,56、C.I.Vat Black 8,9,25,27,29、C.I.Vat Blue 1,4,12,20、C.I.Vat Brown 1,3,25,44、C.I.Vat Green 1,3,8,9、C.I.Vat Orange 7,9,13,15、C.I.Vat Red 10,13,15、C.I.Vat Violet 13、C.I.Vat Yellow 4,10,20、Lumogen F IR 788、Lumogen F Orange 240、Lumogen F Pink 285、Lumogen F Red 300,305,339、Lumogen F Violet 570、Lumogen F Yellow 083,170、Iketon Violet extra、Oil Peacock Blue、Oil Brown BG extra等からなる群より選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましい。
より好ましくは、C.I.Azoic Coupling Component 3,16、C.I.Basic Green 4、C.I.Mordant Red 27、C.I.Solvent Black 3、C.I.Solvent Blue 35、C.I.Solvent Red 18,24,27,49,52、C.I.Solvent Violet 14、C.I.Solvent Yellow 29、C.I.Vat Black 8,9,25,27,29、C.I.Vat Brown 1,3,25,44、C.I.Vat Green 8、C.I.Vat Orange 13,15、C.I.Vat Red 10,13,15、C.I.Vat Yellow 10,20、Lumogen F IR 788、Lumogen F Orange 240、Lumogen F Pink 285、Lumogen F Red 300,305,339、Lumogen F Violet 570、Lumogen F Yellow 083,170、Iketon Violet extra、Oil Peacock Blue、Oil Brown BG extraからなる群より選ばれる少なくとも1種である。
本発明においては、これらの色素の種類(分子構造等)を変えること、複数の色素を混合して用いること等によって検知感度の制御や検知層の呈色・色調変化の制御を行うことができる。
これらの色素の含有量は、色素の種類、所望の変色性(検知感度)、製品形態、構造体の特性等に応じて適宜決定すればよい。
例えば、検知層中に色素を0.01~20質量%、好ましくは0.1~10質量%含有できる。また、例えば、検知剤中に色素を0.01~100質量%、好ましくは、0.1~100質量%含有できる。
-前記検知成分としての機能を発揮しない色素-
本発明においては、前記検知成分としての機能を発揮しない色素が検知剤に含まれていてもよい。
このような前記検知成分としての機能を発揮しない色素を含有させることによって、ある色から他の色への色調の変化により視認効果をいっそう高めることができる。
このような前記検知成分としての機能を発揮しない色素としては、検知対象に曝された際に色調の変化が起きない色素からなる群より選ばれる少なくとも1種があげられるが特に限定されない。
例えば、プラズマ等を検知しても色調の変化が起きない色素や、プラズマ等を検知して色調の変化が起きる色素であっても検知対象により色相の変化が起きない色素等からなる群より選ばれる少なくとも1種を用いることができる。
前記検知成分としての機能を発揮しない色素が検知剤に含まれる場合の含有量は、種類、検知層の視認性、所望の色調等に応じて適宜決定できるが、一般的には検知剤中0~99.99質量%程度、特に0~99.9質量%とすることが好ましい。
-樹脂及び/又は樹脂前駆体-
本発明においては、検知剤に、バインダーとして機能してもよい樹脂及び/又は樹脂前駆体が含まれていてもよい。
樹脂としては、天然樹脂及び合成樹脂のいずれを用いてもよく、市販のものでもよい。また、その分子量や分子量分布については、任意のものを用いることができる。
樹脂前駆体としては、反応することで樹脂となり得るものであれば任意のものを用いることができる。例えば、(メタ)アクリレート系化合物、ポリアミド酸、ポリウレタンプレポリマー等からなる群より選ばれる少なくとも1種があげられるが特に限定されない。
樹脂及び/又は樹脂前駆体は、検知剤を構成する成分等に応じて適宜選択される。
検知剤に樹脂及び/又は樹脂前駆体が含まれることにより、例えば、検知剤の定着性の調整、検知剤や検知層からの検知成分の脱離や剥離の防止、検知成分と検知対象との接触の制御等よる感度の調整、検知剤の保護等を行うことができる。
このような樹脂としては、公知又は市販のものを使用することができ、例えば、ポリアミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、アミノ系樹脂(メラミン系樹脂・ベンゾグアナミン系樹脂、尿素系樹脂等)、アクリル系樹脂((メタ)アクリル系樹脂、ポリ(メタ)アクリロニトリル系樹脂、ポリ(メタ)アクリルアミド系樹脂等)、ポリビニルピロリドン系樹脂、ポリビニルイミダゾール系樹脂、ポリオレフィン系樹脂(ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂等)、フッ素系樹脂、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂(ポリビニルブチラール系樹脂等)、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリスチレン系樹脂(ポリスチレン系樹脂、スチレン-マレイン酸系樹脂、スチレン-アクリル酸系樹脂等)、ポリエステル系樹脂(ポリエステル系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、アルキッド系樹脂等)、フェノール系樹脂(フェノール系樹脂、アルキルフェノール系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、ロジン変性フェノール系樹脂等)、ポリエーテル系樹脂、エポキシ系樹脂、マレイン酸系樹脂、ポリケトン系樹脂、ポリエチレンイミン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリシロキサン系樹脂、アセタール系樹脂、ブロック重合体系樹脂、グラフト重合体系樹脂、セルロース系樹脂、ロジン系樹脂(ロジン系樹脂、ロジンエステル系樹脂等)、ゴム系樹脂(天然ゴム、ジエン系ゴム、SBゴム等)等からなる群より選ばれる少なくとも1種があげられるが特に限定されない。
樹脂及び/又は樹脂前駆体が検知剤に含まれる場合の含有量は、樹脂及び/又は樹脂前駆体の種類、用いる検知成分の種類等に応じて適宜決定できる。例えば、一般的には検知剤中50質量%程度以下、好ましくは5~35質量%の量で用いることができる。
-界面活性剤-
本発明においては、界面活性剤が検知剤に含まれていてもよい。
界面活性剤としては、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤及び両性界面活性剤からなる群より選ばれる少なくとも1種があげられるが特に限定されない。これらのうち、特にプラズマの検知に際しては、ノニオン系界面活性剤及びカチオン系界面活性剤からなる群より選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましい。これにより、検知成分の変色の促進、検知成分の検知感度の向上を行うことができる。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、次の(1)~(4)(1)アルキレングリコール誘導体(例えば、ポリエチレングリコール(例えば、三洋化成工業社製商品名「PEG2000」等)、ポリエチレングリコール-ポリプロピレングリコールコポリマー(例えば、第一工業製薬社製商品名「エパン710」等)、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル(例えば、花王社製商品名「エマルゲン109P」等)、ポリアルキレングリコールモノ脂肪酸エステル等)、(2)ポリグリセリン誘導体、(3)アルキレングリコールグリセリル誘導体(例えば、脂肪酸ポリオキシアルキレングリセリル(例えば、日油社製商品名「ユニオックスGM-30IS」等)、及び、(4)アセチレングリコール誘導体(例えば、エアープロダクツジャパン社製「サーフィノール104H」等)等からなる群より選ばれる少なくとも1種があげられるが特に限定されない。
ノニオン系界面活性剤が検知剤に含まれる場合の含有量は、ノニオン系界面活性剤の種類及び用いる検知成分の種類等に応じて適宜決定できる。例えば、検知剤中の保存性及び変色促進効果を考慮して、検知剤中0.1~10質量%程度、好ましくは0.5~5質量%とできる。
カチオン系界面活性剤としては、例えば、次の(1)~(4)(1)テトラアルキルアンモニウム塩(例えば、アルキルトリメチルアンモニウム塩(例えば、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム等)、ジアルキルジメチルアンモニウム塩等)、(2)イソキノリニウム塩(例えば、ラウリルイソキノリニウムブロマイド等)、(3)イミダゾリニウム塩(例えば、2-クロロ-1,3-ジメチルイミダゾリニウムクロライド等)、及び、(4)ピリジニウム塩(例えば、ヘキサデシルピリジニウムクロライド等)、等からなる群より選ばれる少なくとも1種があげられるが特に限定されない。
カチオン系界面活性剤が検知剤に含まれる場合の含有量は、カチオン系界面活性剤の種類及び用いる検知成分の種類等に応じて適宜決定できる。例えば、検知剤中の保存性及び変色促進効果を考慮して、検知剤中0.1~10質量%程度、好ましくは0.5~5質量%とできる。
-充填剤-
本発明においては、充填剤が検知剤に含まれていてもよい。充填剤としては、公知又は市販のものを使用することができ、例えば、ベントナイト、クレー、活性白土、タルク、アルミナ、シリカ、シリカゲル、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、樹脂ビーズ等からなる群より選ばれる少なくとも1種があげられるが特に限定されない。
例えば、検知剤が樹脂を含む場合、シリカ等が含まれると、検知剤表面に微細なクラックが複数生じるため、検知感度を高めることができる。
充填剤の含有量は、充填剤の種類及び用いる検知成分の種類等に応じ、検知成分による色調変化の効果を大きく損なわない範囲で適宜決定できる。例えば、検知剤中の保存性及び変色促進効果を考慮して、検知剤中0.1~10質量%程度、好ましくは0.5~5質量%とできる。
-色調変化遅延剤-
本発明においては、検知剤の色調変化を遅延させるために、色調変化遅延剤が検知剤に含まれていてもよい。色調変化遅延剤としては、例えば、プラズマ等と検知成分との接触を阻害する機能を有するものを用いることができる。
色調変化遅延剤としては、例えば、プラズマ等を吸収する吸収剤(例えば、公知又は市販の、イオン吸収剤、ラジカル吸収剤、オゾン吸収剤、紫外線吸収剤等)、プラズマ等から検知成分を遮蔽する遮蔽剤(例えば、前記の樹脂や充填剤等)等からなる群より選ばれる少なくとも1種があげられるが特に限定されない。
色調変化遅延剤の含有量は、所望の色調変化の遅延効果や検知剤の組成等に応じ、検知成分による色調変化の効果を大きく損なわない範囲で適宜決定できる。例えば、検知剤中、0~10質量%程度とできる。
-色調変化促進剤-
本発明においては、検知剤の色調変化を促進させるために、公知又は市販の色調変化促進剤が検知剤に含まれていてもよい。
このような色調変化促進剤としては、例えば、プラズマ等の検知の精度(感度)を強化する機能を有する樹脂(例えば、プラズマ検知強化に有効な窒素含有樹脂等)、前記界面活性剤、前記充填剤等からなる群より選ばれる少なくとも1種があげられるが特に限定されない。
色調変化遅延剤の含有量は、所望の色調変化の促進効果や検知剤の組成等に応じ、検知成分による色調変化の効果を大きく損なわない範囲で適宜決定できる。例えば、検知剤中、0~10質量%程度とできる。
-溶媒-
本発明においては、公知又は市販の溶媒が検知剤に含まれていてもよい。
溶媒は、前記検知層における、表面に開孔部を有する内部空間を有する構造体の内部空間内に、前記検知成分を導入し保持する際に用いられる。通常は、乾燥等の手段により除去されるが、検知剤に少量存在していてもよい。
溶媒としては、例えば、水、炭化水素系溶媒(例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、ベンゼン、テトラリン、ミネラルスピリット等)、アルコール系溶媒(例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、フルフリルアルコール、オクチルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、ベンジルアルコール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン等)、エーテル系溶媒(例えば、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、フェニルエーテル、ベンジルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、モルフォリン等)、エステル系溶媒(例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、乳酸エチル、グリコールジアセテート、炭酸ジメチル、植物油、γ-ブチロラクトン、ε-カプロラクトン等)、ケトン系溶媒(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ジアセトンアルコール、イソホロン、アセトフェノン等)、フェノール系溶媒(例えば、フェノール、クレゾール等)、脂肪酸系溶媒(例えば、ヘキサデカン酸、イソパルミチン酸、オレイン酸、イソステアリン酸等)、カーボネート系溶媒(例えば、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート等)、アミン系溶媒(トリエタノールアミン、トリプロパノールアミン、トリブタノールアミン、N,N-ジメチル-2-アミノエタノール、N,N-ジエチル-2-アミノエタノール等)、アミド系溶媒(例えば、アセトアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン等)、ハロゲン化炭化水素系溶媒(例えば、四塩化炭素、クロロホルム、トリクロロエタン、含フッ素溶媒)等からなる群より選ばれる少なくとも1種があげられるが特に限定されない。
溶媒は、前記検知成分を溶解又は分散できるものであればよい。好ましくは前記検知成分を溶解できる溶媒が用いられる。なお、溶媒は、高度に精製すること等により、金属原子やハロゲン原子の含有量を低減させることが好ましい。これにより、積層体における金属原子の含有量やハロゲン原子の含有量が低減される。
内部空間内に前記検知成分を導入し保持する場合、溶媒の使用量は、溶媒の種類や検知剤の組成等に応じて適宜決定できる。好ましくは検知成分の溶液又は分散液を形成した際に、検知成分が析出しない程度の量である。例えば、検知成分を溶解できる溶媒を用いる場合、検知成分の濃度は、0.1~30質量%が好ましいが、特に限定されない。
検知成分が、内部空間内に保持された後も溶媒を含む場合、溶媒の含有量は、検知剤が容易に流動せず、検知成分による色調変化の効果を損なわない範囲とされる。検知剤の組成等にもよるが、例えば、検知剤中、0~1質量%程度の溶媒を含むことができる。
-その他の添加剤-
本発明においては、前記成分以外のその他の添加剤が必要に応じて検知剤に含まれていてもよい。本発明において検知剤に含まれていてもよいその他の添加剤としては、レベリング剤、消泡剤、表面調整剤からなる群より選ばれる少なくとも1種があげられるが特に限定されない。
その他の添加剤の含有量は、検知成分による色調変化の効果を損なわない範囲において、検知剤の組成等により適宜決定できる。例えば、検知剤中、0~5質量%程度にできる。
<基材層>
基材層は、検知層を支持し得るものであればよい。積層体に求める特性や用途等を勘案して、無機材料、有機材料及びこれらの複合体からなる群より選ばれる少なくとも1種があげられるが特に限定されない。
また、基材層の厚さは、検知層を確実に支持し得るものであれば特に制限されず、0.01~10mm、好ましくは、0.01~1mmにできる。
無機材料としては、例えば、金属又は合金、半導体材料、セラミック、ガラス、石英、サファイア及びコンクリート等からなる群より選ばれる少なくとも1種があげられるが特に限定されない。
有機材料としては、例えば、樹脂、紙、合成紙、木材及び繊維類(不織布、編物、織物、その他の繊維シート)、皮革等からなる群より選ばれる少なくとも1種があげられるが特に限定されない。
複合体としては、例えば、前記無機材料及び前記有機材料からなる群より選ばれる少なくとも1種の材料を用いて得られる積層体や組成物があげられるが特に限定されない。
基材層としては、これらの中でも、半導体材料、ガラス、サファイア、樹脂及び紙からなる群より選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましい。
前記半導体材料としては、例えば、シリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、テルル(Te)、酸化亜鉛(ZnO)、ガリウムヒ素(GaAs)、窒化ガリウム(GaN)、酸化ガリウム(Ga2O3)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化インジウム(InN)、炭化ケイ素(SiC)、窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)、窒化インジウムガリウム(InGaN)、窒化インジウムアルミニウムガリウム(InAlGaN)、ダイヤモンド、シリサイド材料(β-FeSi2、MgSi2、NiSi2、BaSi2、CrSi2、CoSi2、TaSi等)、金属酸化物又は金属酸窒化物等からなる群より選ばれる少なくとも1種があげられるが特に限定されない。
ここで、前記金属酸化物又は金属酸窒化物としては、例えば、In-Sn-Ga-Zn-O系酸化物、In-Hf-Ga-Zn-O系酸化物、In-Al-Ga-Zn-O系酸化物、In-Sn-Al-Zn-O系酸化物、In-Sn-Hf-Zn-O系酸化物、In-Hf-Al-Zn-O系酸化物、In-Ga-Zn-O系酸化物、In-Sn-Zn-O系酸化物、In-Al-Zn-O系酸化物、Sn-Ga-Zn-O系酸化物、Al-Ga-Zn-O系酸化物、Sn-Al-Zn-O系酸化物、In-Sn-Zn-O系酸化物、In-Hf-Zn-O系酸化物、In-La-Zn-O系酸化物、In-Ce-Zn-O系酸化物、In-Pr-Zn-O系酸化物、In-Nd-Zn-O系酸化物、In-Sm-Zn-O系酸化物、In-Eu-Zn-O系酸化物、In-Gd-Zn-O系酸化物、In-Tb-Zn-O系酸化物、In-Dy-Zn-O系酸化物、In-Ho-Zn-O系酸化物、In-Er-Zn-O系酸化物、In-Tm-Zn-O系酸化物、In-Yb-Zn-O系酸化物、In-Lu-Zn-O系酸化物、In-Zn-O系酸化物、Sn-Zn-O系酸化物、Al-Zn-O系酸化物、Zn-Mg-O系酸化物、Sn-Mg-O系酸化物、In-Mg-O系酸化物、In-Ga-O系酸化物、Zn-O-N系酸窒化物、In-O系酸化物(酸化インジウム)、Sn-O系酸化物(酸化錫)、Zn-O系酸化物(酸化亜鉛)等からなる群より選ばれる少なくとも1種があげられるが特に限定されない。
ここで、例えば、In-Sn-Ga-Zn-O系酸化物とは、インジウム(In)、錫(Sn)、ガリウム(Ga)、亜鉛(Zn)及び酸素(O)を有する酸化物半導体を意味し、各原子の組成比は特に問わないものであり、場合により、ケイ素(Si)等の原子を含んでいてもよい。
前記樹脂としては、公知又は市販のものを使用することができ、例えば、ポリオレフィン系樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリノルボルネン等)、ポリ塩化ビニル系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリエステル系樹脂(ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、ポリスチレン系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリスルフィド系樹脂、ポリエーテルケトン系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アクリル系樹脂、ABS系樹脂等からなる群より選ばれる少なくとも1種があげられるが特に限定されない。
好ましくは、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリノルボルネン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アクリル系樹脂等からなる群より選ばれる少なくとも1種があげられる。
例えば、積層体を、半導体を製造する装置のインジケーターとする場合、基材は、シリコン、ガリウムヒ素、炭化ケイ素が好ましい。
例えば、積層体を、LEDを製造する装置のインジケーターとする場合、基材は、サファイア、窒化ガリウム、ガリウムヒ素等が好ましい。
例えば、積層体を、半導体レーザーを製造する装置のインジケーターとする場合、基材は、ガリウムヒ素、窒化ガリウム、サファイア等が好ましい。
例えば、積層体を、パワーデバイスを製造する装置のインジケーターとする場合、基材は、炭化ケイ素、窒化ガリウム、シリコン等が好ましい。
例えば、積層体を、太陽電池を製造する装置のインジケーターとする場合、基材は、シリコン、ガラス、ゲルマニウム等が好ましい。
例えば、積層体を、液晶ディスプレイを製造する装置のインジケーターとする場合、基材は、シリコン、ガラス、ゲルマニウム等が好ましい。
例えば、積層体を、有機ELディスプレイを製造する装置のインジケーターとする場合、基材は、ガラス等が好ましい。
例えば、積層体を、安価な又は簡易型のインジケーターとする場合、基材は、樹脂、紙、ガラス等が好ましい。
<各金属原子の含有量>
本発明においては、積層体における各金属原子の含有量を5.0質量ppm未満、例えば1.0質量ppm未満にできる。好ましくは0.5質量ppm未満、さらに好ましくは0.1質量ppm未満、より好ましくは1質量ppt未満、最も好ましくは0.5質量ppt未満である。
ここで、「金属原子」は、水素、炭素、窒素、酸素、ケイ素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素及び希ガス以外の原子を意味する。
積層体における各金属原子の含有量を5.0質量ppm未満、例えば1.0質量ppm未満とするには、前記検知層及び基材層を、金属原子が含まれていないもので構成する。また、積層体に関係するすべての成分(溶媒等も含む)を、金属原子を含まないものとし、さらに、精製により不純物として含まれる金属原子含有物質を除去する。さらに、製造工程において、金属原子の混入(コンタミ)が発生する器具等を用いないことが好ましい。
本発明においては、検知層を構成する各材料及び基材層について、ICP-MS(高周波誘導結合プラズマ質量分析/Inductively Coupled Plasma Mass Spectrometry)などにより各金属原子含有量を測定し、それぞれが5.0質量ppm未満であれば、積層体における各金属原子の含有量が5.0質量ppm未満であるとする。
また、本発明の積層体を含むインジケーターを、被処理材料とともに処理装置に導入し、プラズマ処理等の処理を行う。その後、処理装置内に導入した被処理材料の表面にある各金属原子をフッ化水素酸等で回収してICP-MSなどにより各金属原子含有量を測定し、それぞれが5.0質量ppm未満であれば、積層体における各金属原子が5.0質量ppm未満であるとすることもできる。
積層体における各金属原子の含有量を5.0質量ppm未満、例えば1.0質量ppm未満とすることにより、積層体を電子デバイスの製造装置に用いるインジケーターとした際に、被処理物や前記製造装置内における金属原子の汚染を防止することが可能となる。
これにより、特に、金属原子の存在を嫌う半導体電子デバイスの製造工程(特に、前半プロセスにおけるエッチング処理工程)においても使用し得るインジケーターを得ることが可能となる。
<各ハロゲン原子の含有量>
本発明においては、積層体における各ハロゲン原子の含有量を30質量ppm未満、例えば5質量ppm未満にできる。好ましくは1質量ppm未満、より好ましくは0.5質量ppm未満、最も好ましくは1質量ppt未満である。
積層体における各ハロゲン原子の含有量を30質量ppm未満、例えば5質量ppm未満とするには、前記検知層及び基材層を、ハロゲン原子が含まれていないもので構成することが好ましい。また、積層体に関係するすべての成分(溶媒等も含む)について、ハロゲン原子を含まないものを用いるとともに精製により不純物として含まれるハロゲン原子含有物質を除去することが好ましい。さらに、製造工程において、ハロゲン原子の混入(コンタミ)が発生する器具等を用いない方法等を用いることが好ましい。
本発明においては、検知層を構成する各材料及び基材層について、燃焼イオンクロマトグラフィー又はICP-MS(高周波誘導結合プラズマ質量分析/Inductively Coupled Plasma Mass Spectrometry)などにより各ハロゲン原子含有量を測定し、それぞれが30質量ppm未満であれば、積層体における各ハロゲン原子の含有量が30質量ppm未満であるとする。
また、本発明の積層体を含むインジケーターを、被処理材料とともに処理装置に導入し、プラズマ処理等の処理を行う。その後、処理装置内に導入した被処理材料の表面にあるハロゲン原子を回収して燃焼イオンクロマトグラフィー又はICP-MSなどにより各ハロゲン原子含有量を測定し、それぞれが30質量ppm未満であれば、積層体における各ハロゲン原子の含有量が30質量ppm未満であるとすることもできる。
積層体における各ハロゲン原子の含有量を30質量ppm未満、例えば5質量ppm未満とすることにより、積層体を電子デバイスの製造装置に用いるインジケーターとした際に、被処理物や前記製造装置内におけるハロゲン原子の汚染を防止することが可能となる。
これにより、特に、ハロゲン原子の存在を嫌う半導体電子デバイスの製造工程(特に、前半プロセスにおけるエッチング処理工程)においても使用し得るインジケーターを得ることが可能となる。
<層構成>
本発明の積層体は、プラズマ等を検知して色調が変化する検知層及び基材層以外に、プラズマ等を検知しても色調が変化しない非検知層を有していてもよい。
これら検知層、基材層及び非検知層の積層の順序は、任意のものであってよい。
検知層及び非検知層は、それぞれ1層ずつ形成してもよく、それぞれ複数層形成してもよい。また、変色層同士又は非変色層同士を積層してもよい。この場合、検知層同士が互いに同じ組成であっても又は異なる組成であってもよく、非変色層同士が互いに同じ組成であっても又は異なる組成であってもよい。
検知層及び非検知層は、基材層又は各層の全面に形成してもよく、あるいは部分的に形成してもよい。これらの場合、特に検知層の色調の変化を確保するために、少なくとも1つの検知層の一部又は全部がプラズマ等に曝されるように、検知層及び非検知層を形成できる。
本発明の積層体は、上記各処理の完了や面内均一性が確認できる限り、変色層と非変色層とをどのように組み合わせてもよい。
例えば、色調が変化する前の検知層の色調と非検知層の色調とを同じものとして形成し、プラズマ等により検知層の色調が変化することで検知層と非検知層の色差が識別できるように検知層及び非検知層を形成できる。
また、色調が変化する前の検知層の色調と非検知層の色調とを異なるものとして形成し、プラズマ等により検知層の色調が変化することにより、検知層と非検知層の色差がなくなるように検知層及び非検知層を形成できる。
本発明の積層体は、特に、プラズマ等により検知層の色調が変化することで、検知層と非検知層との色差が識別できるように検知層及び非検知層を形成することが好ましい。
例えば、プラズマ等による検知層の色調の変化により、変色層の色差が識別できるようにする場合には、例えば変色層の変色により文字、図柄及び記号の少なくとも1種が現れるように変色層及び非変色層を形成できる。
文字、図柄及び記号は、変色を知らせるすべての情報を包含するものであり、これら文字等は、使用目的等に応じて適宜デザインできる。
本発明の積層体において、検知層と非検知層とが重ならないようにすることができ、また、検知層と非検知層とを重ねることもできる。
さらに、本発明の積層体においては、検知層及び非検知層の少なくとも一方の層上にさらに検知層又は非検知層を形成できる。
例えば、検知層と非検知層とが重ならないように検知層及び非検知層を形成した層(「検知-非検知層」という)の上からさらに別のデザインを有する検知層を形成すれば、検知-非検知層における検知層及び非検知層の境界線が実質的に識別できない状態にできるので、より優れた意匠性を達成できる。
本発明の積層体において、層構成の好ましい態様としては、
(1)検知層が、基材層の少なくとも一方の主面上に隣接して形成されている積層体、
(2)基材層上に、非検知層及び検知層が順に形成されており、前記非検知層が、前記基材層の主面上に隣接して形成されており、前記検知層が前記非検知層の主面上に隣接して形成されている積層体、
をあげることができる。前記上記(1)の積層体において、非検知層が検知層の主面上に隣接して形成されている積層体であってもよい。
<形状>
本発明の積層体の形状は、用途等に応じて任意の形状にできる。
例えば、電子デバイス製造装置で使用される基板の形状と同一にできる。
これにより、積層体をいわゆるダミー基板として用いることができ、簡便に上記処理が基板全体に対して均一に行われているかどうかを検知することが可能となる。
ここで、「電子デバイス製造装置で使用される基板の形状と同一」とは、電子デバイス製造装置で使用される基板の形状と完全に同一である場合に加えて、電子デバイス製造装置で使用される基板の形状と、上記処理を行う各電子デバイス装置内の基板の設置箇所に置く(嵌める)ことができる程度に実質的に同一である場合のいずれの場合であってもよい。実質的に同一とは、例えば、基板の主面の長さ(主面形状が円形の場合は直径、正方形や矩形等であれば縦及び横の長さ)に対する積層体の主面の長さの差が±5.0mm以内、基板に対する積層体の厚さの差が±1000μm以内程度であればよい。
<積層体の製造方法>
積層体の製造方法としては、例えば、以下の(1)~(4)の方法があげられるが特に限定されない。
(1)基材層の上に、公知の適当な手段により表面の開孔部と連通する内部空間を有する構造体を設けた後に、検知剤又は検知剤溶液を塗布、含浸又は噴霧等して、前記内部空間内に検知剤を保持させる方法。
(2)公知の適当な手段により表面の開孔部と連通する内部空間を有する構造体を形成し、これに検知剤又は検知剤溶液を塗布、含浸又は噴霧等して、前記内部空間内に検知剤を保持させた後、公知の適当な手段により基材層の上に固定する方法。
(3)構造体を形成する成分と、表面の開孔部と連通する内部空間を構造体に形成する成分と、前記検知剤と、を含む組成物を、基材層上に設けた後に、構造体に表面の開孔部と連通する内部空間を形成する処置を行う方法。
(4)構造体を形成する成分と、表面の開孔部と連通する内部空間を構造体に形成する成分と、前記検知剤と、を含む組成物を調製し、構造体に表面の開孔部と連通する内部空間を形成するとともに内部空間内に検知剤を保持させた後に、公知の適当な手段により基材層の上に固定する方法。
本発明においては、積層体の製造容易性、積層体への不純物の混入防止等の観点から、前記(1)又は(2)の方法が好ましく、(1)の方法がより好ましい。
なお、混合、溶解又は分散させる際には、必要に応じて、公知の撹拌機を用いることができる。この際、撹拌機に起因する汚染成分が混合しないようにすることが好ましい。
混合、溶解又は分散に際しては、公知の方法を用いることができる。例えば、検知成分を前記溶媒に投入する方法、溶媒を検知成分に投入する方法、検知剤を構成する各成分を順に前記溶媒に投入する方法等を用いることができる。
内部空間内に検知成分を保持する際、必要に応じて、乾燥等の公知の手段により溶媒を除去することができる。
基材層の上に構造体を設ける際には、必要に応じて基材層に表面処理を行うことにより、接着性を向上できる可能性がある。表面処理としては、周知の手段である、プライマー処理、化成処理、プラズマ処理、コロナ処理、火炎処理、サンドブラスト処理等からなる群より選ばれる少なくとも1種があげられる。
基材層の上に構造体を設ける手段としては、例えば、下記(1)又は(2)の方法を用いることができるが特に限定されない。
(1)前記表面処理を行った基材層の上に、構造体を調製するための溶液を塗布する。
(2)あらかじめ構造体を調製した後に、基材層の上に接着剤等を用いて接着する。
本発明においては、積層体の製造容易性、接着剤に起因する積層体への不純物の混入防止等の観点から、前記(1)の方法を好適に用いることができる。
<積層体の用途>
本発明の積層体は、処理前の検知層の色を基準に色差を測定することで、プラズマ等を検知するだけでなく、プラズマ等の処理の均一性を検知するインジケーターとして用いることができる。
例えば、積層体は、半導体、LED、半導体レーザー、パワーデバイス、太陽電池、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、MEMS等の電子デバイスを製造する装置に用いるインジケーターとして用いることができる。
本発明においては、市販の測色計を用い、プラズマ等を検知する前後の検知層の色調を測定することで、L色空間(なお、L色空間は、物体の色を表す際に一般的に使用されている表色系で、国際照明委員会(CIE)において1976年に規格化されたものであり、JIS Z 8781-4やJIS Z 8781-5においても採用されている表色系である。)における、明度を表すL、色相と彩度を表す色度a及びbの値を得ることができる。これらのL、a及びbの値を用い、下記の式
ΔE=[(ΔL+(Δa+(Δb1/2
により色差ΔEが算出される。
前記色差ΔEに基づき、検知層がプラズマ等の検知を測定することに加えて、プラズマ等の検知層平面における面内均一性等を定量的に得ることが可能である。
特に、色差の面内分布(検知層の変色の面内分布)は、プラズマ等の流れ等と相関関係を有している。よって、色差の面内分布を把握することで、電子デバイスの製造に際して重要なプラズマ等の流れの把握や処理面内の均一性を短時間で評価するインジケーターとできる。
本発明における積層体は、プラズマ等で所定の時間処理した際に、ΔEが0.9以上、好ましくは3.0以上となることが、的確に目視判断できることから好ましい。また、ΔEの最高値を示した後の色調変化が、所定の処理時間内において3.0未満であることが好ましい。このようなΔEを示す積層体とすることで、プラズマ等による処理を的確に把握することができ、面内均一性等の把握も容易になる。
インジケーターの使用に際しては、電子デバイスを製造する際に上記処理を行う各電子デバイス製造装置内の基板の設置箇所に、本発明のインジケーターを置けばよい。
例えば、ウエハステージ、ヒータ、真空チャックテーブル等に対して水平(横)に寝かせて配置してもよく、また、ウエハボート等を用いて垂直(縦)に配置してもよい。
本発明のインジケーターを、電子デバイスを製造する際に用いられる基板と同一形状とすると、基板と同様に取り扱うことや設置することができる。
このような場合には、装置内に置かれたインジケーターが上記処理に曝露されることで色調が変化することとなり、上記処理の面内均一性を、簡便に検知できる。
以下、実施例及び比較例をあげて、本発明の積層体及びインジケーターをより詳細に説明する。ただし、本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
基材層として半導体の製造に用いられるシリコン基板を用いた。
シリコン基板の表面を表面処理した後に、前記表面処理面に、多孔質体形成用ポリアミドイミド系樹脂溶液を塗布・乾燥し、シリコン基板の前記表面処理面の上に厚み約20μmのポリアミドイミド系樹脂多孔質体(ポリアミドイミド系樹脂多孔質被膜)を形成した。ポリアミドイミド系樹脂多孔質体は、表面に開孔部を有する気孔を有していることが電子顕微鏡観察で確認された。
炭素、水素、酸素及び窒素以外の原子を含まない色素であるC.I.Solvent Violet 14の溶液(濃度2質量%(実施例1))を作製した。
作製した検知剤溶液を、前記ポリアミドイミド系樹脂多孔質体に塗布・含浸させた後に乾燥し、積層体を作製した。
作製した積層体について、各金属原子含有量の測定、各ハロゲン原子含有量の測定及びプラズマインジケーターとしての性能評価を、それぞれ下記のとおり行った。
それぞれの結果を表1に示す。
(各金属原子含有量の測定)
シリコン基板、多孔質体形成用ポリアミドイミド系樹脂溶液、検知剤溶液について、ICP-MS(高周波誘導結合プラズマ質量分析/Inductively Coupled Plasma Mass Spectrometry)により金属原子含有量を測定したところ、金属原子はそれぞれが0.5質量ppm未満の検出量であった。
よって、積層体における各金属原子の含有量は、0.5質量ppm未満である。
(各ハロゲン原子含有量の測定)
シリコン基板、多孔質体形成用ポリアミドイミド系樹脂溶液、検知剤溶液について、燃焼イオンクロマトグラフィー及びICP-MS(高周波誘導結合プラズマ質量分析/Inductively Coupled Plasma Mass Spectrometry)によりハロゲン原子含有量を測定したところ、ハロゲン原子はそれぞれが5質量ppm未満の検出量であった。
よって、積層体における各ハロゲン原子の含有量は、5質量ppm未満である。
(性能評価)
積層体をダミー基板とし、市販のプラズマ照射装置を使用し、CFガスを用い、ガス流量:10cc/min、出力50W、初期圧5Pa、処理圧20Paの条件でプラズマ処理を行った。
プラズマ処理していない積層体と、所定の時間プラズマ処理した積層体とについて、測色計でL、a及びbを測定し、プラズマ処理前後の色差ΔEを求めた。結果を表1に示す。
(実施例2~16)
いずれも炭素、水素、酸素及び窒素以外の原子を含まない色素である、C.I.Solvent Red 52、C.I.Solvent Blue 35、C.I.Solvent Violet 13、C.I.Solvent Violet 14、C.I.Solvent Green 3、Lumogen F Red 305の溶液(濃度は、表1に記載。)を検知剤溶液としたほかは、実施例1と同様にして積層体を調製した。
作製した積層体について、実施例1と同様にして、各金属原子含有量の測定、各ハロゲン原子含有量の測定及びプラズマインジケーターとしての性能評価を行った。結果を表1に併せて示す。
(比較例1)
検知剤溶液をポリアミドイミド系樹脂多孔質体に塗布・含浸しなかったほかは、実施例1と同様にして積層体を調製した。
作製した積層体について、実施例1と同様にして、各金属原子含有量の測定、各ハロゲン原子含有量の測定及びプラズマインジケーターとしての性能評価を行った。結果を表1に併せて示す。
(実施例17)
多孔質体形成用ポリアミドイミド系樹脂溶液に代え、多孔質体形成用ポリイミド系樹脂溶液を用いたほかは、実施例1と同様にして積層体を調製した。その後、処理時間を変えたほかは実施例1と同様に、プラズマインジケーターとしての性能評価を行い、色差ΔEを求めた。また、実施例1と同様にして、金属原子及びハロゲン原子の含有量を測定した。結果を表2に示す。
(実施例18)
C.I.Solvent Violet 14に代え、Lumogen F Red 305を用いたほかは、実施例17と同様にして積層体を調製した。その後、実施例17と同様にして、色差ΔEを求めた。結果を表2に併せて示す。
(実施例19、20)
半導体の製造に用いられるシリコン基板の表面を表面処理した後に、前記表面処理面に、多孔質体形成用ポリイミド系樹脂溶液を塗布・乾燥した。それにより、シリコン基板の前記表面処理面の上に、表面に開孔部を有する気孔を有する厚み約20μmのポリイミド系樹脂多孔質体(ポリイミド系樹脂多孔質被膜)を形成した。
炭素、水素、酸素及び窒素以外の原子を含まない色素であるLumogen F Red 305の濃度1.0質量%溶液(実施例19)及び0.25質量%溶液(実施例20)を作製し検知剤溶液とした。
作製した検知剤溶液を、前記ポリイミド系樹脂多孔質体に塗布・含浸させた後に乾燥し、積層体を作製した。
作製した積層体について、各金属原子含有量の測定、各ハロゲン原子含有量の測定及びプラズマインジケーターとしての性能評価を、それぞれ実施例1と同様に行った。
それぞれの結果を表3に示す。
表1~3より、表面の開孔部と連通する内部空間を有する構造体や色素の種類にもよるが、検知剤溶液における色素の濃度が高いと変色開始までに時間がかかる(変色に要するプラズマ照射量が大きい)こと、濃度が低いと変色が小さいことがわかる。
そして、本発明の積層体を含むインジケーターは、目視による色調変化に基づいて、処理が適切に行われたか否かを判定できる。この際、検知剤溶液における色素種及び濃度を調整することで感度を調節でき、また、処理が被処理物全体に対して均一に行われているか否かを簡便に目視で検知できる。
さらに、本発明の積層体を含むインジケーターは、金属原子やハロゲン原子の含有量が少ない。これにより、プラズマ、オゾン、紫外線及びラジカル含有ガスからなる群より選ばれる少なくとも1種による処理の際、発生する汚染物質による、被処理物やチャンバー内の汚染を回避することができる。
1 構造体
2 検知剤
3 基材層
4 検知層

Claims (4)

  1. プラズマ、オゾン、紫外線及びラジカル含有ガスからなる群より選ばれる少なくとも1種を検知して色調が変化する検知層と、基材層とを有し、
    前記検知層は、表面の開孔部と連通する内部空間を有する構造体を備え、
    前記構造体が、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、メラミン系樹脂、ポリエステル系樹脂及びポリカーボネート系樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1種の樹脂を含む、化学的手段により得られる樹脂多孔質体であり、
    前記内部空間内には、プラズマ、オゾン、紫外線及びラジカル含有ガスからなる群より選ばれる少なくとも1種を検知して色調が変化する検知成分を少なくとも1種含む検知剤が含まれており、
    前記検知剤が、炭素、水素、酸素及び窒素以外の原子を含まない色素化合物を含み、
    前記色素化合物が、アントラキノン系色素、ペリレン系色素、メチン系色素、インダンスレン系色素、及びアゾ系色素からなる群より選ばれる少なくとも1種であり、
    積層体における各金属原子の含有量が5.0質量ppm未満である、積層体。
  2. 前記検知剤が、樹脂及び/又は樹脂前駆体を含み、前記樹脂及び/又は樹脂前駆体が、炭素、水素、酸素及び窒素原子以外の原子を含まないものである、請求項に記載の積層体。
  3. 前記積層体における各ハロゲン原子の含有量が30質量ppm未満である、請求項1又は2に記載の積層体。
  4. 請求項1~3のいずれかに記載の積層体を含む、インジケーター。
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