JP7455290B1 - 熱交換器及び空気調和装置 - Google Patents

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Abstract

熱交換器は、複数の伝熱管と、複数の伝熱管を貫通しており、内部を冷媒が流れる配管と、を備え、複数の伝熱管のそれぞれには、両端部よりも内側に形成されており、複数の伝熱管のそれぞれの内部空間と外部とを連通させる複数の第1貫通孔と、一対の第2貫通孔と、が形成されており、複数の伝熱管は、複数の伝熱管の内、隣り合う伝熱管の複数の第1貫通孔同士を連結して形成された複数のヘッダ部であって、複数の伝熱管の幅よりも小さく形成されており、複数の伝熱管のそれぞれの内部空間との間で冷媒を連通させ、複数の伝熱管により構成された伝熱管群の冷媒の出入口となる複数のヘッダ部を含み、配管が、一対の第2貫通孔に挿入されているものである。

Description

本開示は、熱交換器及びこの熱交換器を備えた空気調和装置に関するものである。
従来、熱交換器には、フィンに伝熱管を貫通させたフィンチューブ型熱交換器が用いられている。フィンチューブ型熱交換器は、伝熱管の細径化を図って熱交換効率の向上及び小型化が進められていたが構造的な困難さもあり限界がある。これに対し、プレートフィン積層型熱交換器は、伝熱流路の断面積をフィンチューブ型の伝熱管に比べさらに小さくでき、熱交換効率を高め小型化することができる。また、従来の熱交換器には、熱交換効率を高めるために熱交換器そのものに内部熱交換器(HIC:Heat Inter Changer)あるいは気液分離などの機能を持たせる熱交換器が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2012-107775号公報
特許文献1の熱交換器は、ヘッダ部に加工を施して内部熱交換器を実現させているが、ヘッダ部に加工を施すため、ヘッダ部の大型化につながり、ヘッダ部に加工を施していない熱交換器と比較して熱交換器が大型化する恐れがある。
本開示は、上記のような課題を解決するためのものであり、熱交換効率を向上させつつ小型化させた熱交換器及び空気調和装置の提供を目的としている。
本開示に係る熱交換器は、第1方向に配列され、それぞれが第1方向と交差する第2方向に延伸しており、第2方向の両端部が封止され内部を第2方向に冷媒が流れる複数の伝熱管と、複数の伝熱管を第1方向に貫通しており、内部を冷媒が流れる配管と、を備え、複数の伝熱管のそれぞれには、第2方向における両端部よりも内側に形成されており、複数の伝熱管のそれぞれの内部空間と外部とを連通させる複数の第1貫通孔と、第1方向において互いに対向するように形成された一対の第2貫通孔と、が形成されており、複数の伝熱管は、複数の伝熱管のそれぞれの内部空間との間で冷媒を連通させ、複数の伝熱管により構成された伝熱管群の冷媒の出入口となる第1ヘッダ部及び第2ヘッダ部が、複数の伝熱管の内、隣り合う伝熱管の複数の第1貫通孔同士を連結して形成されており、第1ヘッダ部及び第2ヘッダ部はそれぞれ、第1方向及び第2方向に直交する第3方向において、複数の伝熱管の幅よりも小さく形成されており配管が、一対の第2貫通孔に挿入されて、第1ヘッダ部と第2ヘッダ部との間の部分で冷媒が流れる複数の伝熱管の内部空間を貫通するものである。
また、本開示に係る空気調和装置は、圧縮機と、上記の熱交換器から構成されており、室外空気と内部を流れる冷媒との間で熱交換を行う室外側熱交換器と、内部を流れる冷媒を減圧する膨張弁と、室内空気と内部を流れる冷媒との間で熱交換を行う室内側熱交換器と、を備えたものである。
本開示に係る熱交換器及び空気調和装置では、第1貫通孔同士を連結して形成された複数のヘッダ部を備えた伝熱管及び伝熱管の第2貫通孔に配置された配管によって、内部熱交換器としての機能を有する構成を、伝熱管群の構成範囲内に設けることができる。すなわち、熱交換器は、伝熱管の外部に内部熱交換器としての機能を有する構成を設ける必要がなく、また、内部熱交換器としての機能を内蔵させることで、当該機能を有していないヘッダ部よりも大型のヘッダ部を設ける必要もない。したがって、熱交換器は、ヘッダ部を備えた伝熱管及び配管によって、内部熱交換器としての機能を発揮させて熱交換効率を向上させつつ伝熱管群の外部に当該機能をもたせた熱交換器と比較して小型化させることができる。
実施の形態1に係る熱交換器の概略構成を示す斜視図である。 実施の形態1に係る熱交換器の縦断面図である。 実施の形態1に係る熱交換器の伝熱管を第1方向に見た図である。 実施の形態1に係る熱交換器において、図3の伝熱管のA-A線位置の断面を矢視方向に見た概念図である。 実施の形態1に係る熱交換器の変形例の縦断面図である。 実施の形態1に係る熱交換器における、変形例の伝熱管を第1方向に見た図である。 実施の形態1に係る熱交換器を搭載した空気調和装置の冷房運転時の冷媒回路図である。 実施の形態1に係る熱交換器を搭載した空気調和装置のデフロスト運転時の冷媒回路図である。 実施の形態1に係る熱交換器を搭載した空気調和装置のデフロスト運転時の他の冷媒回路図である。 実施の形態1に係る熱交換器を搭載した空気調和装置の暖房運転時の冷媒回路図である。 実施の形態2に係る熱交換器の概略構成を示す斜視図である。 実施の形態2に係る熱交換器の変形例の縦断面図である。 実施の形態2の熱交換器を搭載した空気調和装置の暖房運転時の冷媒回路図である。
以下、実施の形態1に係る熱交換器及びこの熱交換器を備えた空気調和装置について図面等を参照しながら説明する。なお、図1を含む以下の図面では、各構成部材の相対的な寸法の関係及び形状等が実際のものとは異なる場合がある。また、以下の図面において、同一の符号を付したものは、同一又はこれに相当するものであり、このことは明細書の全文において共通することとする。また、理解を容易にするために方向を表す用語(例えば「上」、「下」、「右」、「左」、「前」、「後」など)を適宜用いるが、それらの表記は、説明の便宜上、そのように記載しているだけであって、装置あるいは部品の配置及び向きを限定するものではない。明細書中において、各構成部材同士の位置関係、各構成部材の延伸方向、及び各構成部材の配列方向は、原則として、熱交換器が使用可能な状態に設置されたときのものである。
実施の形態1.
[熱交換器100の構成]
図1は、実施の形態1に係る熱交換器100の概略構成を示す斜視図である。なお、図1に示す白抜き矢印は、冷媒の流れる方向の一例を示している。図1を用いて熱交換器100の構成について説明する。なお、以下に白抜き矢印で示す冷媒の方向は、一例であり、熱交換器100が蒸発器又は凝縮器として機能する場合によって冷媒の流れる方向が図示と逆方向になる場合がある。
熱交換器100は、熱交換器100の内部を流れる冷媒と熱交換器100の外部を流れる流体との間で熱交換を行う機器である。熱交換器100は、空気調和装置の場合、熱交換器100の内部を流れる冷媒と熱交換器100の外部を流れる空気との間で熱交換を行う。熱交換器100は、他の熱交換器及び圧縮機等と冷媒配管よって接続されており、冷媒回路を構成する各種機器の一部を構成している。
図2は、実施の形態1に係る熱交換器100の縦断面図である。図3は、実施の形態1に係る熱交換器100の伝熱管10を第1方向D1に見た図である。図4は、実施の形態1に係る熱交換器100において、図3の伝熱管10のA-A線位置の断面を矢視方向に見た概念図である。なお、図2に示す断面図は、第1方向D1及び第2方向D2に沿った平面における熱交換器100の断面を示している。また、図2は、熱交換器100の一部を示している。また、図2及び図3では、第2方向D2の一部の図示を省略している。以下、図1~図4を用いて、熱交換器100の構造について詳しく説明する。図1及び図2では、熱交換器100が後述する室外側熱交換器に用いられる場合における、冷媒の流れの方向を実線の白抜き矢印で示している。
熱交換器100は、第1方向D1に配列され、それぞれが第1方向D1と交差する第2方向D2に延伸しており、第2方向D2の両端部が封止され内部を第2方向D2に冷媒が流れる複数の伝熱管10を備える。また、熱交換器100は、複数の伝熱管10を第1方向D1に貫通しており、内部を冷媒が流れる配管70を備える。
(伝熱管10)
図1に示すように、熱交換器100は、第1方向D1に配列され互いに連結された複数の伝熱管10を有する。伝熱管10は、一例として、扁平管であり、管軸Axが延びる方向(以下、管軸方向ともいう)に延伸し、管軸Axと垂直な断面において一方向に長い扁平形状を呈する。なお、伝熱管10は、扁平管が好ましいが、扁平管に限定されるものではない。
以下の説明では、複数の伝熱管10が配列する第1方向D1を配列方向といい、伝熱管10の管軸方向を第2方向D2あるいは伝熱管10の長手方向といい、伝熱管10の断面の長手方向を第3方向D3あるいは伝熱管10の短手方向という場合がある。第3方向D3は、第1方向D1及び第2方向D2に直交する方向である。
また、以下の説明では、図1に示すように、熱交換器100は、伝熱管10の配列方向(第1方向D1)が左右方向となるように設置されているものと定義する。そして、各伝熱管10は、その管軸Axが、配列方向(第1方向D1)と直交する上下方向となり、その短手方向(第3方向D3)が、管軸方向及び配列方向と直交する前後方向となるように配置されているものと定義する。
なお、熱交換器100の配置、あるいは、熱交換器100における伝熱管10の配列方向(第1方向D1)と各伝熱管10の管軸方向(第2方向D2)との角度は、上記の場合に限定されない。例えば、各伝熱管10の管軸方向が上下方向に対して傾斜した方向となるように、熱交換器100が傾いて配置されてもよい。あるいは、伝熱管10の配列方向(第1方向D1)が左右方向となるように熱交換器100が設置された場合において各伝熱管10の管軸方向が上下方向に対して傾斜した方向となるように、熱交換器100を構成してもよい。
伝熱管10の配列方向(第1方向D1)において隣り合う伝熱管10の管壁11間には、空気の流路P2である隙間が形成されており、熱交換器100において各隙間には、伝熱管10の短手方向(第3方向D3)に沿って空気が流通する。伝熱管10内に流通する流体は、冷媒である。伝熱管10の内部には、冷媒が流れる伝熱流路P1aが設けられている。なお、伝熱管10内に流通する流体は、冷媒の代わりに、水又はブライン等の他の流体でもよい。
伝熱管10の長手方向(第2方向D2)両側の端部は封止されている。具体的には、熱交換器100は、伝熱管10の長手方向(第2方向D2)両側の各開口端10eを閉塞する管封止部20を備える。図2の例では、管封止部20は、扁平管の上側及び下側の2箇所に、伝熱管10毎に設けられる。管封止部20は、例えば、伝熱管10の開口端10eにロウ付け又は接着剤等の接合手段により接合されている。
図2~図4に示すように、複数の伝熱管10のそれぞれは、内部空間に流体が流通する伝熱流路P1aが設けられた管壁11を有する。伝熱管10は、その長手方向(第2方向D2)にわたり、すなわち管壁11の上端から下端まで、冷媒が流通する内部空間が保たれた管構造を有する。
伝熱管10の管壁11は、第1方向D1で向かい合う略平板状の管側壁部10a及び管側壁部10bを有する。また、伝熱管10の管壁11は、管側壁部10a及び管側壁部10bの第3方向D3両側の各端部において管側壁部10aと管側壁部10bとを接続する曲面状の接続壁部10c及び接続壁部10dを有する。なお、以下の説明では、管側壁部10a及び管側壁部10bを、管側壁部10a等と記載する場合がある。
管側壁部10a及び管側壁部10bはそれぞれ、伝熱管10の長手方向(第2方向D2)に長辺が延び、伝熱管10の短手方向(第3方向D3)に短辺が延びた長方形状を有する。管側壁部10a及び管側壁部10bはそれぞれ平板状であるが、本願でいう「平板状」は完全に平面で構成された面でなくてもよく、全体として平面的に広がって見える構造であれば良い。例えば、管側壁部10a及び管側壁部10bは、平面的に広がる領域の一部に窪み、突起、波形が形成されていてもよい。図2では、管壁11の左側の壁部が管側壁部10aであり、管壁11の右側の壁部が管側壁部10bである。なお、伝熱管10が円管である場合は、管壁11は円筒状形成されている。
図2及び図3に示すように、複数の伝熱管10のそれぞれには、第2方向D2における両端部よりも内側に形成されており、複数の伝熱管10のそれぞれの内部空間と外部とを連通させる複数の第1貫通孔30が形成されている。また、複数の伝熱管10のそれぞれには、第1方向D1において互いに対向するように形成された一対の第2貫通孔40が形成されている。
図2及び図3に示すように、管側壁部10a及び管側壁部10bには、第1貫通孔30が形成されている。左側の管側壁部10aには、第1方向D1に貫通する第1貫通孔30a及び第1貫通孔30cが形成され、右側の管側壁部10bには、第1方向D1に貫通する第1貫通孔30b及び第1貫通孔30dが形成されている。
第1貫通孔30a及び第1貫通孔30bは、後述する第1ヘッダ部51を構成する貫通孔である。第1貫通孔30a及び第1貫通孔30bは、第1方向D1において互いに対向する位置に形成されている。第1貫通孔30c及び第1貫通孔30dは、後述する第2ヘッダ部52を構成する貫通孔である。第1貫通孔30c及び第1貫通孔30dは、第1方向D1において互いに対向する位置に形成されている。なお、第1貫通孔30は、第1貫通孔30a、第1貫通孔30b、第1貫通孔30c及び第1貫通孔30dの総称である。第1貫通孔30は、第1貫通孔30a、第1貫通孔30b、第1貫通孔30c及び第1貫通孔30dは、後述するヘッダ部50を構成する貫通孔である。
図2及び図3に示すように、管側壁部10a及び管側壁部10bには、第1方向D1に貫通する第2貫通孔40が形成されている。第2貫通孔40には、配管70が挿入される。
図2に示すように、隣り合う伝熱管10は、互いの管壁11を連結するための連結部12を有する。隣り合う伝熱管10は、管壁11同士を接続し、且つ管壁11の内部の伝熱流路P1a同士を連通させる連結部12を有する。各伝熱管10は、管壁11と、管壁11から外側の第1方向D1に延びた、連結部12を構成する連結突起部12a及び連結突起部12bとを有する。また、各伝熱管10は、管壁11と、管壁11から外側の第1方向D1に延びた、連結部12を構成する連結突起部12c及び連結突起部12dとを有する。
隣り合う伝熱管10の連結部12は、第1方向D1に貫通する中空部Sgが形成された筒形状を有する。連結部12は、連結突起部12a及び連結突起部12bを組み合わせて形成されている。また、連結部12は、連結突起部12c及び連結突起部12dを組み合わせて形成されている。図2の例では、連結部12は、連結突起部12bが連結突起部12aに挿入されて形成されている。連結部12を構成する連結突起部12aと連結突起部12bとは、例えば嵌まり合う構成となっている。
また、連結部12は、連結突起部12dが連結突起部12cに挿入されて形成されている。連結部12を構成する連結突起部12cと連結突起部12dとは、例えば嵌まり合う構成となっている。なお、以下の説明では、連結突起部12a、連結突起部12b、連結突起部12c及び連結突起部12dを連結突起部12a等と記載する場合がある。連結部12は、隣り合う伝熱管10の対向する管側壁部10a等の少なくとも一方に形成された、第1貫通孔30の周縁部から第1方向D1へ突出する連結突起部12a等により構成されている。
なお、連結部12は、連結突起部12aと連結突起部12bとが嵌まり合う構成でなくともよい。例えば、連結部12は、ロウ付け又は接着剤等の接合手段により連結突起部12aと連結突起部12bとを接合する構成でもよい。連結突起部12cと連結突起部12dも上記の接合手段により接合されてもよい。
連結部12は、隣り合う伝熱管10において対向する管側壁部10a及び管側壁部10bの内、少なくとも一方の管側壁部10a又は管側壁部10bに設けられた連結突起部12a又は連結突起部12bで構成される。連結突起部12aは、第1貫通孔30aの周縁部から、対向する管側壁部10b側へ延びている。連結突起部12bは、第1貫通孔30bの周縁部から、対向する管側壁部10aの側へ延びている。
連結部12は、隣り合う伝熱管10において対向する管側壁部10a及び管側壁部10bの内、少なくとも一方の管側壁部10a又は管側壁部10bに設けられた連結突起部12c又は連結突起部12dで構成される。連結突起部12cは、第1貫通孔30cの周縁部から、対向する管側壁部10b側へ延びている。連結突起部12dは、第1貫通孔30dの周縁部から、対向する管側壁部10aの側へ延びている。
図2では、連結部12は、隣り合う伝熱管10において対向する管側壁部10a及び管側壁部10bの双方の管側壁部に形成された円筒形状の連結突起部12a及び連結突起部12bで構成されている。また、連結部12は、隣り合う伝熱管10において対向する管側壁部10a及び管側壁部10bの双方の管側壁部に形成された円筒形状の連結突起部12c及び連結突起部12dで構成されている。
このような第1貫通孔30a及び第1貫通孔30bと連結突起部12a及び連結突起部12bとは、たとえば伝熱管10の平板部分に穴をあけ、その周縁の平板部分を筒状に立ち上げるように変形するバーリング加工によって形成することができる。第1貫通孔30c及び第1貫通孔30dと連結突起部12c及び連結突起部12dとは、同様にバーリング加工等によって形成することができる。
図2に示すように、連結部12は、管側壁部10a及び管側壁部10bに設けられた第1貫通孔30aと第1貫通孔30bとを中空部Sgによって接続することで隣り合う管壁11の内部空間同士を連通させる。同様に、連結部12は、管側壁部10a及び管側壁部10bに設けられた第1貫通孔30cと第1貫通孔30dとを中空部Sgによって接続することで隣り合う管壁11の内部空間同士を連通させる。また、連結部12は、その内側の中空部Sgと、連結部12の外側の空間である空気の流路P2とを隔てる機能を有する。
図2及び図3に示すように、第1貫通孔30及び連結部12は、伝熱管10の長手方向(第2方向D2)において両側の開口端10eよりも内側に形成される。具体的には、図1のように配置された熱交換器100では、各伝熱管10の第1貫通孔30、連結突起部12a及び連結突起部12bは、伝熱管10の上側の開口端10eよりも下側且つ伝熱管10の下側の開口端10eよりも上側に形成されている。
このような伝熱管10は、例えば、伝熱管10の元になる部材に予め第1貫通孔30と連結突起部12a及び連結突起部12bとを形成しておき、その部材をロールフォーミングにより成形することで製造することができる。また、連結突起部12a及び連結突起部12bは、伝熱管10の元になる部材において第1貫通孔30を形成する際に穴周縁部を起こすことで形成するようにしてもよい。伝熱管10には、例えば、アルミニウム、銅又は真鍮等の高い熱伝導性を有する金属材料が用いられる。
熱交換器100における冷媒の流路は、各伝熱管10の管壁11内に設けられ、伝熱管10の長手方向(第2方向D2)に延伸する伝熱流路P1aを有する。また、熱交換器100における冷媒の流路は、複数の伝熱管10の配列方向(第1方向D1)に延伸し、複数の伝熱管10の伝熱流路P1aを連通させるヘッダ流路P1bを有する。また、熱交換器100における冷媒の流路は、複数の伝熱管10の配列方向(第1方向D1)に延伸し、複数の伝熱管10の伝熱流路P1aを連通させるヘッダ流路P1cを有する。
伝熱流路P1aは、伝熱管10の長手方向(第2方向D2)において、伝熱流路P1aの一方の端部側で、ヘッダ流路P1bと連通しており、伝熱流路P1aの他方の端部側で、ヘッダ流路P1cと連通している。ヘッダ流路P1b及びヘッダ流路P1cは、それぞれ複数の伝熱流路P1aと連通している。熱交換器100の冷媒の流路は、複数の伝熱流路P1aと、熱交換器100の上部に設けられたヘッダ流路P1bと、熱交換器100の下部に設けられたヘッダ流路P1cと、により構成されている。
上述した第1貫通孔30a、第1貫通孔30b及び連結部12の中空部Sg等は、ヘッダ流路P1bを構成するものであり、中空部Sgには冷媒が流通する。第1貫通孔30c、第1貫通孔30d及び連結部12の中空部Sg等は、ヘッダ流路P1cを構成するものであり、中空部Sgには冷媒が流通する。
熱交換器100において、連結部12は、伝熱管10の一部で構成され、そして、ヘッダ流路P1b及びヘッダ流路P1cの内、伝熱管10の管壁11間に配置される部分は、連結部12の内側の中空部Sgである。したがって、熱交換器100では、熱交換部材である伝熱管10にヘッダ流路P1b及びヘッダ流路P1cが形成されるので、複数の伝熱管10の外側にヘッダ部を備える必要が無い構成となっている。
複数の伝熱管10は、複数の伝熱管10の内、隣り合う伝熱管10の複数の第1貫通孔30同士を連結して形成された複数のヘッダ部50を有する。ヘッダ部50は、例えば、水平方向に延びるように形成されている。ヘッダ部50は、第1方向D1及び第2方向D2に直交する第3方向D3において、複数の伝熱管10の幅よりも小さく形成されている。ヘッダ部50は、図1に示すように複数の伝熱管10のそれぞれの内部空間との間で冷媒を連通させ、複数の伝熱管10により構成された伝熱管群15の冷媒の出入口51a及び出入口52aとなる。なお、ヘッダ部50の出入口51a及び出入口52aの反対側の端部は、管壁11等により閉塞されている。
ヘッダ部50は、伝熱管群15に流入する冷媒を、複数の伝熱管10に分配する分配機構として機能する。また、ヘッダ部50は、冷媒が、伝熱管群15から流出する際に、複数の伝熱管10から流出する冷媒が合流する際の合流機構として機能する。
ヘッダ部50は、少なくとも第1ヘッダ部51と、第2ヘッダ部52とを含む。ヘッダ部50は、第1ヘッダ部51及び第2ヘッダ部52の総称である。図1及び図2に示すように、複数のヘッダ部50は、第2方向D2において、伝熱管10の一方の端部側に設けられた第1ヘッダ部51と、伝熱管10の他方の端部側に設けられた第2ヘッダ部52とを有する。なお、ヘッダ部50は、伝熱管10の第2方向D2における端部よりも内側に設けられている。
複数の伝熱管10は、上述したように、複数の伝熱管10の内、隣り合う伝熱管10の複数の第1貫通孔30同士を直接連結させた複数の連結部12を有し、複数のヘッダ部50のそれぞれは、複数の連結部12により構成されている。熱交換器100は、第1貫通孔30に設けられた連結部12によって、直接、第1貫通孔30同士を連結している。
熱交換器100における内部熱交換器(HIC:Heat Inter Changer)の部分は、伝熱管群15の一部でも全部でもよい。熱交換器100における内部熱交換器(HIC:Heat Inter Changer)の部分が伝熱管群15の一部である場合、例えば、熱交換器100は、連結部12の一部が仕切板(図示は省略)等によって閉塞される。
(配管70)
配管70は、上述したように、複数の伝熱管10を第1方向D1に貫通しており、内部を冷媒が流れる。配管70を流れる冷媒の流れは、ヘッダ部50を流れる冷媒の流れる方向に対して対向流でも並行流でもよい。配管70には、ヘッダ部50を流れる冷媒とは別系統の冷媒が流れる。
配管70は、各伝熱管10において一対の第2貫通孔40に挿入されている。すなわち、配管70は、伝熱管群15において複数の第2貫通孔40に挿入されている。
配管70は、第1ヘッダ部51又は第2ヘッダ部52のいずれか一方のヘッダ部50により近くなるように配置されている。配管70は、例えば、第2方向D2における第1ヘッダ部51と第2ヘッダ部52との中心よりもいずれか一方のヘッダ部50側に寄って配置されている。配管70は、後述する空気調和装置200が冷房運転時において、冷媒が流入する側のヘッダ部50の近くに配置されていることが好ましい。配管70は、例えば、第2方向D2において、第1ヘッダ部51と第2ヘッダ部52との間に配置されている。
配管70の配管径は、第3方向D3における伝熱管10の内径よりも小さい。配管70の配管径は、ヘッダ部50の配管径よりも小さい。配管70は、断面形状が円筒状の円管である。なお、配管70は、円管に限定されるものではなく、断面形状が円筒とは異なる他の形状の管でもよい。
熱交換器100は、第1ヘッダ部51又は第2ヘッダ部52のいずれか一方のヘッダ部50に対して1本の配管70を有している。なお、配管70の数は、1本に限定されるものではなく、複数用いられてもよい。
実施の形態1では、配管70を流れる冷媒は、ヘッダ部50に流入する冷媒とは異なる冷媒が流れる。実施の形態1では、配管70には、各伝熱管10の内部空間と連通する貫通孔は形成されていない。そのため、配管70は、複数の伝熱管10のそれぞれの内部空間とは連通していない。熱交換器100は、配管70の内部を流れる冷媒と、複数の伝熱管10の内部を流れる冷媒との間で熱交換が行われる。配管70は、熱交換器100の外部の回路から冷媒が流入流出し、伝熱管10内の冷媒と熱交換を行う。
[熱交換器100の変形例]
図5は、実施の形態1に係る熱交換器100の変形例の縦断面図である。図6は、実施の形態1に係る熱交換器100における、変形例の伝熱管10を第1方向D1に見た図である。なお、図5及び図6では、第2方向D2の一部の図示を省略している。また、図5は、熱交換器100の一部を示している。図5及び図6を用いて、熱交換器100の変形例について説明する。
熱交換器100は、ヘッダ部50の構成に当たり、連結部12を用いず、ヘッダ管80を有してもよい。すなわち、熱交換器100は、第1貫通孔30同士の連結に当たり、連結部12の代わりにヘッダ管80を用いてもよい。熱交換器100は、第1貫通孔30同士を、ヘッダ管80を用いて伝熱管10とは別部材で連結してもよい。
複数の伝熱管10は、複数の第1貫通孔30に挿入され、複数の伝熱管10の内、隣り合う伝熱管10の複数の第1貫通孔30同士を連結させる複数のヘッダ管80を有する。複数のヘッダ部50のそれぞれは、第1貫通孔30に挿入されたヘッダ管80により構成されている。ヘッダ管80には、複数の伝熱管10のそれぞれの内部空間と連通する複数の穴82が形成されている。
複数の伝熱管10のそれぞれは、内部空間に流体が流通する伝熱流路P1aが設けられた管壁11を有する。管壁11は、第1方向D1で向かい合う管側壁部10a等を有し、管側壁部10a等には、ヘッダ管80が挿入される第1貫通孔30が形成されている。熱交換器100は、ヘッダ管80によって、間接的に第1貫通孔30同士を連結している。
ヘッダ管80は、上述したように、複数の伝熱管10を第1方向D1に貫通しており、内部を冷媒が流れる。ヘッダ管80の配管径は、配管70の配管径よりも大きい。ヘッダ管80は、例えば、断面形状が円筒状の円管である。なお、ヘッダ管80は、円管に限定されるものではなく、断面形状が円筒とは異なる他の形状の管でもよい。
ヘッダ管80又は連結部12の内部には、ヘッダ流路P1b又はヘッダ流路P1cが形成されている。例えば、第1ヘッダ部51を構成するヘッダ管80又は連結部12は、ヘッダ流路P1bを構成し、第2ヘッダ部52を構成するヘッダ管80又は連結部12は、ヘッダ流路P1cを構成する。
次に、図1及び図2を用いて、熱交換器100の動作の一例について説明する。図1に白抜き矢印で示すように、高温高圧のガス状態の冷媒が、第1ヘッダ部51の冷媒の出入口51aから熱交換器100内に流入する。図2に示すように、熱交換器100において高温高圧のガス状態の冷媒は、まず、複数の伝熱管10の上部を左右方向に貫通する第1ヘッダ部51のヘッダ流路P1bに流入し、ヘッダ流路P1bを流れる。その過程で、高温高圧のガス状態の冷媒は、複数の伝熱管10のそれぞれの管壁11内に設けられた伝熱流路P1aに分配され流入する。
各伝熱流路P1aに流入した高温高圧のガス状態の冷媒は、管壁11の内部空間を下方へ流れる。このとき、高温高圧のガス状態の冷媒は、伝熱管10の管壁11同士の隙間(すなわち空気の流路P2)を流通する空気と、管壁11を介して熱交換することによって空気に放熱して凝縮し、高圧の気液二相状態の冷媒となる。高圧の気液二相状態の冷媒は、複数の伝熱流路P1aから複数の伝熱管10の下部を貫通する第2ヘッダ部52のヘッダ流路P1cに流入し、ヘッダ流路P1cにおいて合流する。ヘッダ流路P1cにおいて合流した高圧の気液二相状態の冷媒は、ヘッダ流路P1cを流れ、第2ヘッダ部52の冷媒の出入口52a(図1参照)から熱交換器100の外部へ流出する。
なお、図1~図6に示した熱交換器100は、本開示の熱交換器100の一例であり、伝熱管10、配管70、伝熱流路P1a、ヘッダ流路P1b及びヘッダ流路P1cの数、形状、配置等は、適宜変更できる。
[空気調和装置200]
図7は、実施の形態1に係る熱交換器100を搭載した空気調和装置200の冷房運転時の冷媒回路図である。図8は、実施の形態1に係る熱交換器100を搭載した空気調和装置200のデフロスト運転時の冷媒回路図である。図9は、実施の形態1に係る熱交換器100を搭載した空気調和装置200のデフロスト運転時の他の冷媒回路図である。図10は、実施の形態1に係る熱交換器100を搭載した空気調和装置200の暖房運転時の冷媒回路図である。図7~図10に示すように、熱交換器100は、空気調和装置200において冷媒が循環する冷媒回路250の一部を構成する。
空気調和装置200は、圧縮機201と、冷媒の流路を切り替える流路切替装置202と、熱交換器100から構成されており、室外空気と内部を流れる冷媒との間で熱交換を行う室外側熱交換器203と、を有する。また、空気調和装置200は、内部を流れる冷媒を減圧する膨張弁204と、室内空気と内部を流れる冷媒との間で熱交換を行う室内側熱交換器205と、を備える。なお、空気調和装置200は、流路切替装置202を有していなくともよい。この場合、空気調和装置200の冷媒回路250は、流路切替装置202の部分では、各図に示す流路切替装置202の回路構成のように冷媒回路250が構成される。
図7~図10では、空気調和装置200は、圧縮機201、流路切替装置202、室外側熱交換器203及び膨張弁204が室外機ユニット231に設けられ、室内側熱交換器205が室内機ユニット232に設けられている。熱交換器100の冷媒の出入口となるヘッダ部50(図2参照)は、冷媒回路250の流路切替装置202及び膨張弁204に接続されている。
空気調和装置200は、圧縮機201、流路切替装置202、室外側熱交換器203、膨張弁204、室内側熱交換器205が冷媒配管255で接続され、冷媒が循環する冷媒回路250を構成している。図7~図10に示す空気調和装置200は、流路切替装置202の切り替えにより冷房運転及び暖房運転の両方が運転可能である。
圧縮機201は、低温低圧の冷媒を吸入し、吸入した冷媒を圧縮し、高温高圧の冷媒を吐出する。流路切替装置202は、例えば四方弁であり、冷媒の流れる方向を切り替えることにより、冷房運転と暖房運転との切り替えを行う。流路切替装置202は、暖房運転時に圧縮機201の吐出側と室内側熱交換器205とを接続させ、冷房運転時に圧縮機201の吐出側と室外側熱交換器203とを接続させる。
室外側熱交換器203は、熱交換器100で構成されている。室外側熱交換器203は、室外空気と室外側熱交換器203の内部を流れる冷媒との間で熱交換を行う。室外側熱交換器203は、図7に示すように、冷房運転の際に、冷媒の熱を室外空気に放熱して冷媒を凝縮させる凝縮器221として機能する。また、室外側熱交換器203は、図10に示すように、暖房運転の際に、冷媒を蒸発させ、その際の気化熱により室外空気を冷却する蒸発器222として機能する。図7~図10に示すように、室外側熱交換器203には、気液二相の冷媒が流れる。
膨張弁204は、例えば絞りの開度を調整することができる電子式膨張弁であり、開度を調整することによって室外側熱交換器203又は室内側熱交換器205に流入する冷媒の圧力を制御する。なお、実施の形態では、膨張弁204は、室外機ユニット231に設けられているが、室内機ユニット232に設けられていてもよく、設置箇所は限定されない。
室内側熱交換器205は、室内空気と室内側熱交換器205の内部を流れる冷媒との間で熱交換を行う。室内側熱交換器205は、図7に示すように、冷房運転の際に、冷媒を蒸発させ、その際の気化熱により室外空気を冷却する蒸発器222として機能する。また、室内側熱交換器205は、図10に示すように、暖房運転の際に、冷媒の熱を室外空気に放熱して冷媒を凝縮させる凝縮器221として機能する。
なお、空気調和装置200は、室外側熱交換器203及び室内側熱交換器205に空気を送風するための室外ファン203a及び室内ファン205aを有してもよい。室外ファン203a及び室内ファン205aは、隣接する伝熱管10同士の間の流路P2(図2参照)を流れる空気の流れを形成する。
図7~図10に示すように、冷媒回路250は、主回路251と分岐回路252とを含んでいる。主回路251は、圧縮機201、流路切替装置202、室外側熱交換器203、膨張弁204及び室内側熱交換器205が冷媒配管255を介して接続され、冷媒が循環する回路である。分岐回路252は、室外側熱交換器203の配管70に接続されており、主回路251から分岐し、配管70を経由して主回路251に合流する冷媒が流れる冷媒配管255により構成される回路である。
図7に示す空気調和装置200の分岐回路252は、一端が膨張弁204と室外側熱交換器203との間の主回路251に接続されており、配管70を経由して、他端が圧縮機201の吸入側の主回路251に接続されている。圧縮機201の吸入側の主回路251とは、冷房運転時における圧縮機201と流路切替装置202との間の部分の主回路251であり、換言すれば、冷房運転時における圧縮機201と室内側熱交換器205との間の部分の主回路251である。
分岐回路252には、逆止弁206と、固定流体抵抗207と、配管70とが設けられている。逆止弁206と、固定流体抵抗207と、配管70とは、冷房運転時に分岐回路252を流れる冷媒の流れる方向において、逆止弁206、固定流体抵抗207、配管70の順に設けられている。冷房運転時に分岐回路252を流れる冷媒の流れる方向において、逆止弁206及び固定流体抵抗207は、配管70の上流側に設けられている。熱交換器100は、冷房運転時には、分岐回路252を固定流体抵抗207によって高温高圧冷媒の一部を取り出し減圧された気液二相の低圧の冷媒が流れる。
図8に示す空気調和装置200の分岐回路252は、一端が圧縮機201の吐出側の主回路251に接続されており、配管70を経由して、他端が圧縮機201の吸入側の主回路251に接続されている。圧縮機201の吐出側の主回路251とは、デフロスト運転時における圧縮機201と流路切替装置202との間の部分の主回路251であり、換言すれば、デフロスト運転時における圧縮機201と室外側熱交換器203との間の部分の主回路251である。圧縮機201の吸入側の主回路251とは、デフロスト運転時における流路切替装置202と圧縮機201との間の部分の主回路251であり、換言すれば、デフロスト運転時における室内側熱交換器205と圧縮機201との間の部分の主回路251である。
分岐回路252には、バイパス弁208と、配管70とが設けられている。バイパス弁208及び配管70は、デフロスト運転時に分岐回路252を流れる冷媒の流れる方向において、バイパス弁208、配管70の順に設けられている。デフロスト運転時に分岐回路252を流れる冷媒の流れる方向において、バイパス弁208は、配管70の上流側に設けられている。熱交換器100は、図8に示す暖房運転時には、圧縮機201から吐出された冷媒の一部であるホットガスがバイパス弁208によって取り出され分岐回路252を流れ、デフロスト運転時の凝縮器221の出口付近を流れる。
図9に示す空気調和装置200の分岐回路252は、一端が流路切替装置202と室外側熱交換器203との間の主回路251に接続されており、配管70を経由して、他端が膨張弁204と室外側熱交換器203との間の主回路251に接続されている。換言すれば、空気調和装置200の分岐回路252は、一端が圧縮機201と室外側熱交換器203との間の主回路251に接続されており、配管70を経由して、他端が膨張弁204と室外側熱交換器203との間の主回路251に接続されている。
分岐回路252には、バイパス弁209と、配管70とが設けられている。バイパス弁209及び配管70は、デフロスト運転時に分岐回路252を流れる冷媒の流れる方向において、バイパス弁209、配管70の順に設けられている。デフロスト運転時に分岐回路252を流れる冷媒の流れる方向において、バイパス弁209は、配管70の上流側に設けられている。熱交換器100は、図9に示すデフロスト運転時には、凝縮器221の上流から流出した高温且つ高圧の冷媒の一部をバイパス弁209によって抜き取り、分岐回路252を流れ、デフロスト運転時の凝縮器221に流入させ、霜の融解を促進する。
図10に示す空気調和装置200の分岐回路252は、一端が室内側熱交換器205と膨張弁204との間の主回路251に接続されており、配管70を経由して、他端が室外側熱交換器203と流路切替装置202との間の主回路251に接続されている。換言すれば、空気調和装置200の分岐回路252は、一端が室内側熱交換器205と膨張弁204との間の主回路251に接続されており、配管70を経由して、他端が室外側熱交換器203と圧縮機201の吸入側との間の主回路251に接続されている。
分岐回路252には、バイパス弁209と、配管70と、固定流体抵抗210と、が設けられている。バイパス弁209、配管70及び固定流体抵抗210は、暖房運転時に分岐回路252を流れる冷媒の流れる方向において、バイパス弁209、配管70、固定流体抵抗210の順に設けられている。暖房運転時に分岐回路252を流れる冷媒の流れる方向において、バイパス弁209は、配管70の上流側に設けられている。暖房運転時に分岐回路252を流れる冷媒の流れる方向において、固定流体抵抗210は、配管70の下流側に設けられている。熱交換器100は、図10に示す暖房運転時には、凝縮器221から流出した高温且つ高圧の冷媒の一部が分岐回路252を流れる。
空気調和装置200は、図10に示すように熱交換器100が蒸発器222として働く場合に、次のような効果を発揮させることができる。空気調和装置200は、凝縮器221の出口から膨張弁204までの間の冷媒回路250から高温高圧冷媒を抜き取り、蒸発器222の出口付近に設けられた配管70に流入させる。そして、空気調和装置200は、配管70から流出した冷媒を固定流体抵抗210に通して減圧し、圧縮機201に吸入される冷媒と均一にする。空気調和装置200は、配管70を有する分岐回路252を、圧縮機201に吸入される冷媒が流れる主回路251の配管に接続させる。空気調和装置200は、二相冷媒を熱交換器100の出口付近で熱交換させ、ガス化させることで、熱交換器100内の二相冷媒の割合を増やすことによって圧損を低減させ、性能を向上させることができる。
空気調和装置200は、圧縮機201が動作することにより、圧縮機201、室外側熱交換器203、膨張弁204及び室内側熱交換器205を冷媒が相変化しながら循環する冷凍サイクルが行われる。
図7に示す空気調和装置200の冷房運転時には、圧縮機201で圧縮された冷媒が室外側熱交換器203へ送られる。室外側熱交換器203では、冷媒が室外の空気へ熱を放出して凝縮される。この後、冷媒は、膨張弁204へ送られ、膨張弁204で減圧された後、室内側熱交換器205へ送られる。この後、冷媒は、室内側熱交換器205で室内の空気から熱を取り込んで蒸発した後、圧縮機201へ戻る。したがって、空気調和装置200の冷房運転時には、室外側熱交換器203が凝縮器221として機能し、室内側熱交換器205が蒸発器222として機能する。なお、図8及び図9に示すデフロスト運転において主回路251に冷媒が流れる場合には、冷媒は図7で説明したように流れる。
なお、空気調和装置200の暖房運転時には、圧縮機201で圧縮された冷媒が室内側熱交換器205へ送られる。室内側熱交換器205では、冷媒が室内の空気へ熱を放出して凝縮される。この後、冷媒は、膨張弁204へ送られ、膨張弁204で減圧された後、室外側熱交換器203へ送られる。この後、冷媒は、室外側熱交換器203で室外の空気から熱を取り込んで蒸発した後、圧縮機201へ戻る。したがって、空気調和装置200の暖房運転時には、室外側熱交換器203が蒸発器222として機能し、室内側熱交換器205が凝縮器221として機能する。
なお、図7~図10に示した空気調和装置200では、熱交換器100は、室外側熱交換器203に用いられているが、熱交換器100は、室内側熱交換器205に用いられてもよい。また、図7~図10に示した空気調和装置200では、熱交換器100の出口付近に配管70を設置する形態について説明したが、配管70は、熱交換器100内のヘッダ部50の中に二重管構造のようにして設置することも可能である。
[熱交換器100の作用効果]
熱交換器100は、第1方向D1に配列され、それぞれが第1方向D1と交差する第2方向D2に延伸しており、第2方向D2の両端部が封止され内部を第2方向D2に冷媒が流れる複数の伝熱管10を備える。また、熱交換器100は、複数の伝熱管10を第1方向D1に貫通しており、内部を冷媒が流れる配管70を備える。複数の伝熱管10のそれぞれには、第2方向D2における両端部よりも内側に形成されており、複数の伝熱管10のそれぞれの内部空間と外部とを連通させる複数の第1貫通孔30が形成されている。また、複数の伝熱管10のそれぞれには、第1方向D1において互いに対向するように形成された一対の第2貫通孔40が形成されている。複数の伝熱管10は、複数の伝熱管10の内、隣り合う伝熱管10の複数の第1貫通孔30同士を連結して形成された複数のヘッダ部50を含む。複数のヘッダ部50は、第1方向D1及び第2方向D2に直交する第3方向D3において、複数の伝熱管10の幅よりも小さく形成されている。複数のヘッダ部50は、複数の伝熱管10のそれぞれの内部空間との間で冷媒を連通させ、複数の伝熱管10により構成された伝熱管群15の冷媒の出入口となる。そして、配管70が、一対の第2貫通孔40に挿入されている。
熱交換器100は、第1貫通孔30同士を連結して形成された複数のヘッダ部50を備えた伝熱管10及び伝熱管10の第2貫通孔40に配置された配管70によって、内部熱交換器としての機能を有する構成を、伝熱管群15の構成範囲内に設けることができる。すなわち、熱交換器100は、伝熱管10の外部に内部熱交換器としての機能を有する構成を設ける必要がなく、また、内部熱交換器としての機能を内蔵させることで、当該機能を有していないヘッダ部よりも大型のヘッダ部を設ける必要もない。したがって、熱交換器100は、ヘッダ部50を備えた伝熱管10及び配管70によって、内部熱交換器としての機能を発揮させて熱交換効率を向上させつつ伝熱管群15の外部に当該機能をもたせた熱交換器と比較して小型化させることができる。そのため、熱交換器100は、伝熱管群15の外部に当該機能をもたせた熱交換器と比較して設置するためのスペースを小さくすることができる。
また、熱交換器100は、配管70を用いることによって、簡易的な構造で配管70から熱交換器100内にもたらされた外部冷媒と、伝熱管10内を流れる冷媒との間で熱交換を行うことができる。
熱交換器において、内部熱交換器としての機能をヘッダ部にもたせる場合、ヘッダ部の製造工程が複雑になりコストアップが生じる恐れがある。熱交換器100は、内部熱交換器としての機能をヘッダ部にもたせる場合と比較して、配管70を設けるだけでよいので、ヘッダ部に加工を施して内部熱交換器としての機能を実現させるよりも製造が容易でコストを削減できる。熱交換器100は、上記の構成を有することで、小型かつ性能のよい、高コストパフォーマンスな熱交換器を提供できる。
また、複数のヘッダ部50は、第2方向D2において、伝熱管10の一方の端部側に設けられた第1ヘッダ部51と、伝熱管10の他方の端部側に設けられた第2ヘッダ部52とを有する。配管70は、第1ヘッダ部51又は第2ヘッダ部52のいずれか一方のヘッダ部50により近くなるように配置されている。熱交換器100が凝縮器221の場合、凝縮器221の内部の二相状態の冷媒と、配管70の内部の冷媒との間で熱交換が行われる。配管70を冷房運転時にガス冷媒が流入する側のヘッダ部50の近くに配置した場合、伝熱管10の内部の冷媒は、液状態よりもガス状態に近い側で先に配管70によって熱交換されるので熱交換効率の高い二相状態になりやすくなる。そのため、熱交換器100は、伝熱管10の内部の冷媒と伝熱管10の外部の空気との間で熱交換を行いやすくなる。
複数の伝熱管10は、複数の伝熱管10の内、隣り合う伝熱管10の複数の第1貫通孔30同士を直接連結させた複数の連結部12を有する。複数のヘッダ部50のそれぞれは、複数の連結部12により構成されている。熱交換器100は、当該構成を有することによって、伝熱管10の外部にヘッダ部を設けた熱交換器と比較して、熱交換器100を小型化することができる。そのため、熱交換器100は、伝熱管群15の外部にヘッダ部を有する熱交換器と比較して設置するためのスペースを小さくすることができる。
また、隣り合う伝熱管10は、管壁11同士を接続し、且つ管壁11の内部の伝熱流路P1a同士を連通させる連結部12を有する。連結部12は、隣り合う伝熱管10の対向する管側壁部10a等の少なくとも一方に形成された、第1貫通孔30の周縁部から第1方向D1へ突出する連結突起部12a及び連結突起部12bにより構成されている。また連結部12は、連結突起部12aと同様な構造の連結突起部12c及び連結突起部12dにより構成されている。
熱交換器100は、連結部12の長さの変更により空気の流路P2(すなわち管壁11間の隙間)の第1方向D1の幅を変更できるので、流体の伝熱流路P1aの第1方向D1の幅を狭めることなく空気の流路P2の第1方向D1の幅を広げることができる。よって、ヘッダレスの熱交換器100において空気の流路P2の設計の自由度を高めることができる。
また、連結部12は、隣り合う伝熱管10の対向する管側壁部10a及び管側壁部10bの双方に形成された連結突起部12a及び連結突起部12b、あるいは、連結突起部12c及び連結突起部12dにより構成されたものである。また、連結突起部12a及び連結突起部12bは、第1方向D1において少なくとも一部が重なる。また、連結突起部12c及び連結突起部12dは、第1方向D1において少なくとも一部が重なる。これにより、連結部12の一部を二重壁構造にでき、連結部12の強度を高めることができる。
また、複数の伝熱管10は、複数の第1貫通孔30に挿入され、複数の伝熱管10の内、隣り合う伝熱管10の複数の第1貫通孔30同士を連結させる複数のヘッダ管80を有する。複数のヘッダ部50のそれぞれは、第1貫通孔30に挿入されたヘッダ管80により構成されており、ヘッダ管80には、複数の伝熱管10のそれぞれの内部空間と連通する複数の穴82が形成されている。熱交換器100は、当該構成を有することによって、伝熱管10の外部にヘッダ部を設けた熱交換器と比較して、熱交換器100を小型化することができる。そのため、熱交換器100は、伝熱管群15の外部にヘッダ部を有する熱交換器と比較して設置するためのスペースを小さくすることができる。
複数の伝熱管10のそれぞれは、内部空間に流体が流通する伝熱流路P1aが設けられた管壁11を有し、管壁11は、第1方向D1で向かい合う管側壁部10a等を有し、管側壁部10a等にはヘッダ管80が挿入される第1貫通孔30が形成されている。熱交換器100は、第1貫通孔30にヘッダ管80を挿入することでヘッダ部50を構成することができるので、伝熱管群15の外部にヘッダ部を設ける構成と比較して、製造が容易でありコストを低減できる。
また、配管70は、複数の伝熱管10のそれぞれの内部空間とは連通しておらず、配管70の内部を流れる冷媒と、複数の伝熱管10の内部を流れる冷媒との間で熱交換が行われる。熱交換器100は、配管70を有することによって、伝熱管10の外部に内部熱交換器としての機能を有する構成を設ける必要がなく、また、内部熱交換器としての機能を内蔵させることで、当該機能を有していないヘッダ部よりも大型のヘッダ部を設ける必要もない。したがって、熱交換器100は、配管70によって、内部熱交換器としての機能を発揮させて熱交換効率を向上させつつ伝熱管群15の外部に当該機能をもたせた熱交換器と比較して小型化させることができる。そのため、熱交換器100は、伝熱管群15の外部に当該機能をもたせた熱交換器と比較して設置するためのスペースを小さくすることができる。
また、空気調和装置200は、圧縮機201と、熱交換器100から構成され室外側熱交換器203と、内部を流れる冷媒を減圧する膨張弁204と、室内空気と内部を流れる冷媒との間で熱交換を行う室内側熱交換器205と、を備える。空気調和装置200は、熱交換器100を備えているため、上述した熱交換器100の効果を発揮することができる。
また、空気調和装置200は、圧縮機201と、熱交換器100から構成された室外側熱交換器203と、膨張弁204と、室内側熱交換器205と、を備えている。空気調和装置200は、主回路251と分岐回路252とを含む冷媒回路250を構成する。主回路251は、圧縮機201、室外側熱交換器203、膨張弁204及び室内側熱交換器205が冷媒配管255を介して接続され、冷媒が循環する回路である。分岐回路252は、室外側熱交換器203の配管70に接続されており、主回路251から分岐し、配管70を経由して主回路251に合流する冷媒が流れる冷媒配管255により構成される回路である。
空気調和装置200は、上記構成を有することで、図7に示すように熱交換器100が凝縮器221として働く場合に、次のような効果を発揮させることができる。空気調和装置200は、凝縮器221の出口から流出した冷媒の一部を分岐回路252でバイパスさせ低温低圧状態にし、凝縮器221の出口部分のヘッダ部50付近を流れる高圧冷媒と熱交換させる。このような場合、空気調和装置200は、凝縮器221の出口部分の過冷却度をつきやすくし、凝縮器221内での気液二相領域を増加させ熱交換器性能を向上させることができる。
また、空気調和装置200は、分岐回路252により、凝縮器221の出口から流出した冷媒の一部をバイパスさせて凝縮器221の出口部分のヘッダ部50付近を熱交換させ、圧縮機201に流入する主回路251に合流させた場合、次のような効果を発揮できる。空気調和装置200は、当該構成により、凝縮器221の出口を流出した後、膨張弁204を介して流入する蒸発器222に流れる冷媒量を削減することで、蒸発器222での圧損増加による性能低下を抑制できる。
また、空気調和装置200は、図8に示すように熱交換器100がデフロスト運転時に凝縮器221として働く場合に、次のような効果を発揮させることができる。空気調和装置200は、外気が低温条件下での運転時、熱交換器100が着霜しデフロスト運転に切り替わった際に、圧縮機201から突出されたホットガスである冷媒の一部を分岐回路252により熱交換器100に流すことで着霜部分の霜の融解を促し、低温性能を向上させることができる。
また、空気調和装置200は、上記構成を有することで、図9に示すように熱交換器100がデフロスト運転時に凝縮器221として働く場合に、次のような効果を発揮させることができる。空気調和装置200は、外気が低温条件下での運転時、熱交換器100が着霜した際に、凝縮器221の入口手前から高温高圧冷媒の一部を分岐回路252により熱交換器100に流すことで着霜部分の霜の融解を促し、低温性能を向上させることができる。
実施の形態2.
図11は、実施の形態2に係る熱交換器100の概略構成を示す斜視図である。図12は、実施の形態2に係る熱交換器100の変形例の縦断面図である。なお、図11及び図12は、熱交換器100の一部を示している。また、図11及び図12では、第2方向D2の一部の図示を省略している。図11及び図12では、冷媒の流れの方向を実線の白抜き矢印で示している。実施の形態2の熱交換器100は、実施の形態1の熱交換器100における配管70の構成を変更したものである。なお、実施の形態1と同一の機能及び作用を有する構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
実施の形態2に係る熱交換器100の配管70には、複数の伝熱管10の内部空間と連通する少なくとも1つ以上の連通孔72が形成されている。熱交換器100は、連通孔72を介して、複数の伝熱管10の内部を流れる冷媒の一部が配管70の内部に流入する。連通孔72は、重力方向において、配管70の下側の部分に設けられている。連通孔72の開口径は、伝熱管10の第1方向D1及び第3方向D3の内径よりも小さい。すなわち、連通孔72は、伝熱管10の内部空間に形成されている。
配管70は、伝熱管10の内部を流れる気液二相状態の冷媒から、ガス(気相)のみを抜き出す気液分離器の役割を果たす。配管70の内部は、伝熱管10の内部を流れる気液二相状態の冷媒から抜き出したガス(気相)の冷媒が流れる。熱交換器100は、配管70によってガス成分を抜き、残りの液を伝熱管10に流す気液分離機能を有しており、配管70を有していない場合と比較して高効率化を図ることができる。
熱交換器100における気液分離器の部分は、伝熱管群15の一部でも全部でもよい。熱交換器100における気液分離器の部分が伝熱管群15の一部である場合、例えば、熱交換器100は、配管70に連通孔72を有していない部分を有し、当該部分が伝熱管10の内部を貫通している。配管70において連通孔72を有していない部分は、伝熱管10の内部空間と連通しない。
図13は、実施の形態2の熱交換器100を搭載した空気調和装置200の暖房運転時の冷媒回路図である。図13に示すように、熱交換器100は、空気調和装置200において冷媒が循環する冷媒回路250の一部を構成する。実施の形態2の空気調和装置200の冷媒回路250における主回路251の構成は、実施の形態1の空気調和装置200の主回路251の構成と同様である。
空気調和装置200は、圧縮機201と、冷媒の流路を切り替える流路切替装置202と、熱交換器100から構成されており、室外空気と内部を流れる冷媒との間で熱交換を行う蒸発器222と、を有する。また、空気調和装置200は、内部を流れる冷媒を減圧する膨張弁204と、室内空気と内部を流れる冷媒との間で熱交換を行う凝縮器221と、を備える。
冷媒回路250は、主回路251と合流回路254とを含んでいる。主回路251は、圧縮機201、蒸発器222、膨張弁204及び凝縮器221が冷媒配管255を介して接続され、冷媒が循環する回路である。合流回路254は、蒸発器222の配管70に接続されており、蒸発器222の冷媒出口よりも下流側の位置において主回路251の冷媒配管255に冷媒を流入させる冷媒配管255により構成される回路である。
空気調和装置200の合流回路254は、一端が蒸発器222の配管70に接続されており、他端が圧縮機201の吸入側の主回路251に接続されている。圧縮機201の吸入側の主回路251とは、暖房運転時における蒸発器222と流路切替装置202との間の部分の主回路251であり、換言すれば、暖房運転時における蒸発器222と圧縮機201との間の部分の主回路251である。
合流回路254には、固定流体抵抗210と、配管70とが設けられている。固定流体抵抗210と、配管70とは、暖房運転時に合流回路254を流れる冷媒の流れる方向において、配管70、固定流体抵抗207の順に設けられている。暖房運転時に合流回路254を流れる冷媒の流れる方向において、固定流体抵抗210は、配管70の下流側に設けられている。熱交換器100は、暖房運転時には、熱交換器100内の気液二相状態の冷媒からガス成分を一部抜き取り、合流回路254をガス(気相)状の冷媒が流れ、固定流体抵抗210によって圧縮機201に吸入される冷媒と均一になるように減圧される。
空気調和装置200は、熱交換器100が蒸発器222として働くとき、伝熱管10を流れる気液二相冷媒の一部を連通孔72から抜き取り、抜き取った冷媒を熱交換器100の出口よりも下流の冷媒配管255の任意の位置で合流させる。
[熱交換器100の作用効果]
実施の形態2の配管70には、複数の伝熱管10の内部空間と連通する少なくとも1つ以上の連通孔72が形成されており、連通孔72を介して、複数の伝熱管10の内部を流れる冷媒の一部が配管70の内部に流入する。熱交換器100は、配管70を有することによって、伝熱管10の内部を流れる気液二相状態の冷媒から、ガス(気相)を抜き出すことができ気液分離器の役割を果たすことができる。熱交換器100は、配管70を用いて、伝熱管10内を流れる気液二相状態の冷媒からガス(気相)のみを抜き出すことにより、熱交換器100内でガス冷媒よりも熱交換効率の高い液相の冷媒により多く熱交換できるため、熱交換器性能が向上する。熱交換器100は、連通孔72を有する配管70を用いて、圧損が大きいガス冷媒を抜き取ることで熱交換器100の圧損が低くなり、熱交換器性能が向上する。
熱交換器100は、連通孔72を備えた配管70によって、気液分離器としての機能を有する構成を、伝熱管群15の構成範囲内に設けることができる。すなわち、熱交換器100は、伝熱管10の外部に気液分離器としての機能を有する構成を設ける必要がなく、また、気液分離器としての機能を内蔵させることで、当該機能を有していないヘッダ部よりも大型のヘッダ部を設ける必要もない。したがって、熱交換器100は、連通孔72を備えた配管70によって、気液分離器としての機能を発揮させて熱交換効率を向上させつつ伝熱管群15の外部に当該機能をもたせた熱交換器と比較して小型化させることができる。そのため、熱交換器100は、伝熱管群15の外部に当該機能をもたせた熱交換器と比較して設置するためのスペースを小さくすることができる。
また、連通孔72は、重力方向において、配管70の下側の部分に設けられている。熱交換器100は、当該構成を有することで、連通孔72を介して配管70内に液冷媒よりもガス冷媒が流入しやすくなり、気液分離器としての機能を向上させることができる。
また、空気調和装置200は、圧縮機201と、熱交換器100から構成され室外側熱交換器203と、内部を流れる冷媒を減圧する膨張弁204と、室内空気と内部を流れる冷媒との間で熱交換を行う室内側熱交換器205と、を備える。空気調和装置200は、実施の形態2の熱交換器100を備えているため、上述した熱交換器100の効果を発揮することができる。
また、空気調和装置200は、圧縮機201と、熱交換器100から構成された蒸発器222と、膨張弁204と、凝縮器221と、を備える。空気調和装置200は、主回路251と合流回路254とを含む冷媒回路250を構成する。主回路251は、圧縮機201、蒸発器222、膨張弁204及び凝縮器221が冷媒配管255を介して接続され、冷媒が循環する回路である。合流回路254は、蒸発器222の配管70に接続されており、蒸発器222の冷媒出口よりも下流側の位置において主回路251の冷媒配管255に冷媒を流入させる冷媒配管255により構成される回路である。
熱交換器100は、配管70によって気液二相状態の冷媒からガス(気相)のみを抜き出し、熱交換器100の出口よりも下流の主回路251の冷媒配管255に流入させることにより、伝熱管10の内部の液相の冷媒の構成を多くすることができる。熱交換器100は、熱交換器100内でガス冷媒よりも熱交換効率の高い液相の冷媒によって、配管70を用いていない場合と比較して、より多く熱交換できるため、熱交換器性能が向上させることができる。
実施の形態について説明したが、本開示は上述した実施の形態のみに限定されるものではない。例えば、各実施の形態を組み合わせて構成されていてもよい。
10 伝熱管、10a 管側壁部、10b 管側壁部、10c 接続壁部、10d 接続壁部、10e 開口端、11 管壁、12 連結部、12a 連結突起部、12b 連結突起部、12c 連結突起部、12d 連結突起部、15 伝熱管群、20 管封止部、30 第1貫通孔、30a 第1貫通孔、30b 第1貫通孔、30c 第1貫通孔、30d 第1貫通孔、40 第2貫通孔、50 ヘッダ部、51 第1ヘッダ部、51a 出入口、52 第2ヘッダ部、52a 出入口、70 配管、72 連通孔、80 ヘッダ管、82 穴、100 熱交換器、200 空気調和装置、201 圧縮機、202 流路切替装置、203 室外側熱交換器、203a 室外ファン、204 膨張弁、205 室内側熱交換器、205a 室内ファン、206 逆止弁、207 固定流体抵抗、208 バイパス弁、209 バイパス弁、210 固定流体抵抗、221 凝縮器、222 蒸発器、231 室外機ユニット、232 室内機ユニット、250 冷媒回路、251 主回路、252 分岐回路、254 合流回路、255 冷媒配管、Ax 管軸、D1 第1方向、D2 第2方向、D3 第3方向、P1 流路、P1a 伝熱流路、P1b ヘッダ流路、P1c ヘッダ流路、P2 流路、Sg 中空部。

Claims (12)

  1. 第1方向に配列され、それぞれが前記第1方向と交差する第2方向に延伸しており、前記第2方向の両端部が封止され内部を前記第2方向に冷媒が流れる複数の伝熱管と、
    前記複数の伝熱管を前記第1方向に貫通しており、内部を冷媒が流れる配管と、
    を備え、
    前記複数の伝熱管のそれぞれには、
    前記第2方向における前記両端部よりも内側に形成されており、前記複数の伝熱管のそれぞれの内部空間と外部とを連通させる複数の第1貫通孔と、
    前記第1方向において互いに対向するように形成された一対の第2貫通孔と、
    が形成されており、
    前記複数の伝熱管は、
    前記複数の伝熱管のそれぞれの前記内部空間との間で冷媒を連通させ、前記複数の伝熱管により構成された伝熱管群の冷媒の出入口となる第1ヘッダ部及び第2ヘッダ部が、前記複数の伝熱管の内、隣り合う伝熱管の前記複数の第1貫通孔同士を連結して形成されており、
    前記第1ヘッダ部及び前記第2ヘッダ部はそれぞれ、
    前記第1方向及び前記第2方向に直交する第3方向において、前記複数の伝熱管の幅よりも小さく形成されており
    前記配管が、
    前記一対の第2貫通孔に挿入されて、前記第1ヘッダ部と前記第2ヘッダ部との間の部分で冷媒が流れる前記複数の伝熱管の前記内部空間を貫通する熱交換器。
  2. 記第2方向において、前記第1ヘッダ部は、前記伝熱管の一方の端部側に設けられており前記第2ヘッダ部は、前記伝熱管の他方の端部側に設けられており
    前記配管は、
    前記第1ヘッダ部又は前記第2ヘッダ部のいずれか一方のヘッダ部により近くなるように配置されている請求項1に記載の熱交換器。
  3. 前記複数の伝熱管は、
    前記複数の伝熱管の内、前記隣り合う伝熱管の前記複数の第1貫通孔同士を直接連結させた複数の連結部を有し、
    前記第1ヘッダ部及び前記第2ヘッダ部のそれぞれは、
    前記複数の連結部により構成されている請求項に記載の熱交換器。
  4. 前記複数の伝熱管のそれぞれは、
    前記内部空間に流体が流通する伝熱流路が設けられた管壁を有し、
    前記管壁は、前記第1方向で向かい合う管側壁部を有し、前記管側壁部には前記第1貫通孔が形成されており、
    前記隣り合う伝熱管は、前記管壁同士を接続し、且つ前記管壁の内部の前記伝熱流路同士を連通させる前記連結部を有し、
    前記連結部は、前記隣り合う伝熱管の対向する前記管側壁部の少なくとも一方に形成された、前記第1貫通孔の周縁部から前記第1方向へ突出する連結突起部により構成されている請求項3に記載の熱交換器。
  5. 前記複数の伝熱管は、
    前記複数の第1貫通孔に挿入され、前記複数の伝熱管の内、前記隣り合う伝熱管の前記複数の第1貫通孔同士を連結させる複数のヘッダ管を有し、
    前記第1ヘッダ部及び前記第2ヘッダ部のそれぞれは、
    前記複数の第1貫通孔に挿入された前記ヘッダ管により構成されており、
    前記ヘッダ管には、前記複数の伝熱管のそれぞれの前記内部空間と連通する複数の穴が形成されている請求項に記載の熱交換器。
  6. 前記複数の伝熱管のそれぞれは、
    前記内部空間に流体が流通する伝熱流路が設けられた管壁を有し、
    前記管壁は、前記第1方向で向かい合う管側壁部を有し、前記管側壁部には前記ヘッダ管が挿入される前記第1貫通孔が形成されている請求項5に記載の熱交換器。
  7. 前記配管は、
    前記複数の伝熱管のそれぞれの前記内部空間とは連通しておらず、
    前記配管の内部を流れる冷媒と、前記複数の伝熱管の内部を流れる冷媒との間で熱交換が行われる請求項1~6のいずれか1項に記載の熱交換器。
  8. 前記配管には、
    前記複数の伝熱管の前記内部空間と連通する少なくとも1つ以上の連通孔が形成されており、前記連通孔を介して、前記複数の伝熱管の内部を流れる冷媒の一部が前記配管の内部に流入する請求項1~6のいずれか1項に記載の熱交換器。
  9. 前記連通孔は、
    重力方向において、前記配管の下側の部分に設けられている請求項8に記載の熱交換器。
  10. 圧縮機と、
    請求項1~のいずれか1項に記載の熱交換器から構成されており、室外空気と内部を流れる冷媒との間で熱交換を行う室外側熱交換器と、
    内部を流れる冷媒を減圧する膨張弁と、
    室内空気と内部を流れる冷媒との間で熱交換を行う室内側熱交換器と、
    を備えた空気調和装置。
  11. 圧縮機と、
    請求項1~のいずれか1項に記載の熱交換器から構成されており、室外空気と内部を流れる冷媒との間で熱交換を行う室外側熱交換器と、
    内部を流れる冷媒を減圧する膨張弁と、
    室内空気と内部を流れる冷媒との間で熱交換を行う室内側熱交換器と、
    を備え、
    前記圧縮機、前記室外側熱交換器、前記膨張弁及び前記室内側熱交換器が冷媒配管を介して接続され、冷媒が循環する主回路と、
    前記室外側熱交換器の前記配管に接続されており、前記主回路から分岐し、前記配管を経由して前記主回路に合流する冷媒が流れる前記冷媒配管により構成される分岐回路と、
    を含む冷媒回路が構成された空気調和装置。
  12. 圧縮機と、
    請求項に記載の熱交換器から構成されており、室外空気と内部を流れる冷媒との間で熱交換を行う蒸発器と、
    内部を流れる冷媒を減圧する膨張弁と、
    室内空気と内部を流れる冷媒との間で熱交換を行う凝縮器と、
    を備え、
    前記圧縮機、前記蒸発器、前記膨張弁及び前記凝縮器が冷媒配管を介して接続され、冷媒が循環する主回路と、
    前記蒸発器の前記配管に接続されており、前記蒸発器の冷媒出口よりも下流側の位置において前記主回路の前記冷媒配管に冷媒を流入させる前記冷媒配管により構成される合流回路と、
    を含む冷媒回路が構成された空気調和装置。
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