JP7451326B2 - X線診断装置 - Google Patents

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Description

本明細書及び図面に開示の実施形態は、X線診断装置に関する。
X線診断における、マンモグラフィで用いられているトモシンセシス撮像を行うため、一つのX線管を移動させながらトモシンセシス撮像の撮像画像を取得する撮像手法が広く知られている。しかし、X線管を連続的に動かしながら撮像画像のデータを収集すると、撮像画像にX線管の焦点の動きによるボケが発生してしまう恐れがある。
そのため、固定された複数個の焦点を有するX線管を用いることで、X線管を連続的に動かさずとも撮像画像の収集を可能とする撮像手法が開発されてきている。これにより、固定されたX線管から照射されたX線でX線撮像ができることから、上述した撮像画像のボケの発生を解消できる。
しかし、複数の焦点を有するX線管についても、従来のX線管と同様に、X線の線質を変化させるために、光子のエネルギーを調整する線質フィルタを用いる必要がある。しかし、複数の焦点のすべてからX線が照射されることから、複数の焦点を全体的に覆うような面積の広い線質フィルタを搭載しなければならない。ところが、線質フィルタを製造するための素材としては、モリブデン、ロジウム、銀などの高価な材料が使われており、高価な素材を使用する線質フィルタの面積の増大は、X線診断装置の製造コストの増大を招いてしまう。
特開平11-108857号公報 特開2008-12206号公報 特開2013-5854号公報
NIH Public Access, Proc SPIE. 2010 January 1; 7622: 76225M. do1: 10.1117/12.844586.
本明細書及び図面に開示の実施形態が解決しようとする課題の一つは、線質フィルタの製造コスト低減を図ったX線診断装置を提供することである。ただし、本明細書及び図面に開始の実施形態による解決しようとする課題は上記課題に限られない。後述する実施形態に示す各構成による各効果に対応する課題を他の課題として位置づけることもできる。
実施形態に係るX線診断装置は、複数の焦点を有し、各焦点からX線を照射するX線管と、前記複数の焦点から照射されたX線の線質を変化させる線質フィルタと、前記線質フィルタを、前記複数の焦点が並んだ方向に移動させ、前記複数の焦点それぞれに対応するフィルタ位置に前記線質フィルタを配置させる、移動機構と、前記移動機構を制御する制御手段と、を備える。
第1実施形態に係るX線診断装置の構成を示すブロック図である。 図1に示すX線診断装置における線質フィルタ移動機構の構成の一例を示すブロック図である。 第1実施形態に係るX線診断装置によるX線撮像処理の処理内容を示すフローチャートである。 第2実施形態に係るX線診断装置の構成を示すブロック図である。 第2実施形態に係るX線診断装置によるX線撮像処理の処理内容を示すフローチャートである。 図4に示すX線診断装置におけるX線管選択制御部が生成する照射時刻テーブルの一例を示す図である。 第3実施形態に係るX線診断装置の構成を示すブロック図である。 図7に示すX線診断装置における線質フィルタ移動機構の構成の一例を示すブロック図である。 図7に示すX線診断装置における線質フィルタ移動機構の構成の変形例を示すブロック図である。 第3実施形態に係るX線診断装置によるX線撮像処理の処理内容を示すフローチャートである。
以下、図面を参照しながら、X線診断装置の実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明において、略同一の機能及び構成を有する構成要素については、同一符号を付し、重複説明は必要な場合のみ行うこととする。
〔第1実施形態〕
まず、図1に基づき、第1実施形態に係るX線診断装置1の構成を説明する。この図1が示すように、X線診断装置1は、被写体PのX線撮像が可能な装置であり、多焦点X線管10と、線質フィルタ移動機構20と、線質フィルタ30と、圧迫板40と、X線検出器50と、制御部60と、ユーザインターフェース70と、高電圧発生装置80と、X線管選択制御部90と、線質フィルタ位置制御部100と、画像保存装置110と、画像処理装置120と、画像表示装置130とを備えて構成されている。
多焦点X線管10は、複数の焦点を有しており、各焦点からX線を照射するX線管である。多焦点X線管についてここで概説する。X線を用いて撮像を行ってX線画像を取得する装置の中には、例えば、マンモグラフィ(Mammography)においてトモシンセシス(Tomosynthesis)撮像を行う装置や、広く長い領域のX線撮像を実現するために長尺撮像を行う装置などが存在する。このようなX線撮像を行う装置では、X線画像の取得のため、X線管を移動させることにより、診断に必要な領域のX線画像を撮像していたが、X線管を移動させるために画像のブレや撮像のために時間を要していた。その一方で、複数の焦点を有するX線管を用いることにより、それぞれの焦点から独立にX線を照射させることが可能となり、X線管を移動させずとも、トモシンセシス撮像や長尺撮像を実現することができる。
多焦点X線管10は、単焦点である通常のX線管と同様に、真空の外囲器内に陰極のフィラメントと、陽極のターゲット金属を有している。多焦点X線管10は、高電圧発生装置80から管電圧及び管電流に対応する電流が供給される。管電圧とは、多焦点X線管10内の電子ビームの加速電圧を指し、管電圧の値が高いほどX線の透過率も高くなる。管電流とは、フィラメントから発生する電子ビームの電流値を指す。
また、フィラメントは、例えばカーボンナノチューブにより形成されており、管電流に対応する電流が高電圧発生装置80から供給されると、熱電子を発生させる。すなわち、単位時間あたりの熱電子発生数が管電流である。ターゲット金属は、例えばタングステン等である。これらの陰極と陽極の間には、高電圧発生装置80から供給される管電圧が印加され、陰極と陽極の間に電界が発生する。この電界により加速された熱電子は、陽極のターゲット金属に衝突し、ターゲット金属からX線が発生する。管電圧の増加に伴い、X線の波長ピークは短波長側にシフトし、X線のエネルギーも増大する。
さらに、本実施形態に係る多焦点X線管10おいては、複数の焦点を形成するために、例えば、複数の陰極が設けられている。そして、これら複数の陰極のいずれかに管電流が供給されると、この管電流が供給された陰極から熱電子が照射され、ターゲット金属である陽極と衝突してX線が発生する。このような構成の場合、管電流を供給する陰極を適宜選択することにより、X線を照射する焦点を選択することができる。
或いは、複数の焦点を形成するために、多焦点X線管10では、例えば、偏向器を用いて陰極から照射された熱電子の軌道を変化させてから、ターゲット金属である陽極と衝突させてX線を発生させるようにしてもよい。偏向器は、この偏向器が生成する電界や磁界を変化させることにより、熱電子の軌道を変化させる。このような構成の場合、単焦点である通常のX線管と同様に、陰極と陽極は一対設けられていればよく、偏向器が生成する電界や磁界の強度や向きを制御することにより、X線を照射する焦点の位置を選択することができる。
図1では、5つの焦点#1~#5を持つ多焦点X線管10が図示されている。すなわち、焦点#1、焦点#2・・・焦点#5が、図の左側から右側に向かって、順番に並んでいる。多焦点X線管10における焦点の数は、X線診断装置1の目的や特性に応じて、5つの焦点に限られるものではなく、5つ未満の焦点又は5つより多い焦点を持つ多焦点X線管10を用いることができる。また、図1では焦点の並んでいる方向が直線的であるが、必ずしも直線的な並びである必要はなく、円弧状又は曲線状などに複数の焦点が並んでいてもよく、多焦点X線管の焦点の個数及び並び方については特段の制限はない。
線質フィルタ移動機構20は、線質フィルタ30を、多焦点X線管10における複数の焦点が並んだ方向に移動させる機構であり、多焦点X線管10における複数の焦点のそれぞれに対応する位置であるフィルタ位置に、線質フィルタ30を移動可能に構成されている。換言すれば、線質フィルタ移動機構20は、複数の焦点のそれぞれから照射されるX線と交差するフィルタ位置に、線質フィルタ30を移動可能なように構成されている。本実施形態においては、例えば、多焦点X線管10のX線照射方向が下方であることから、線質フィルタ移動機構20は、多焦点X線管10の下部に設置されている。
図2は、本実施形態に係る線質フィルタ移動機構20の構成の一例を示すブロック図である。この図2に示すように、線質フィルタ移動機構20は、例えば、線質フィルタ30を搭載する支持部22と、多焦点X線管10における複数の焦点が並んだ方向に沿って敷設されて、線質フィルタ30が搭載された支持部22を移動させるためのレール24と、この支持部22を移動させる動力を提供するモータなどの駆動機構26とを備えている。
レール24は、多焦点X線管10における複数の焦点に沿って、配設されている。すなわち、レール24は、このレール24上を線質フィルタ移動機構20が移動することにより、各焦点に対応するフィルタ位置に線質フィルタ30を位置させることができるように、敷設されている。例えば、多焦点X線管10の複数の焦点が直線的に配置されている場合には、レール24も、これら複数の焦点に沿って、直線的に配設される。また、例えば、多焦点X線管10の複数の焦点が円弧状に配置されている場合には、レール24も、これら複数の焦点に沿って、円弧状に配設される。
また、駆動機構26は、例えば、線質フィルタ位置制御部100などの線質フィルタ移動機構20以外のX線診断装置1の構成要素と信号を送受するためのインターフェースや、線質フィルタ移動機構20の移動などを管理するための制御回路などを備えている。
本実施形態においては、多焦点X線管10は5個の焦点#1~#5を備えているので、線質フィルタ移動機構20は、例えば図2における矢印の方向に移動しながら、X線が照射される焦点に対応する5カ所のフィルタ位置に、線質フィルタ30を移動させる。なお、この線質フィルタ移動機構20自体は、図2における矢印方向にも、矢印と反対の方向にも移動可能であるが、多焦点X線管10の各焦点からX線を照射する際には、一方向に移動して、焦点#1~#5のそれぞれから連続的にX線の照射ができるようにしている。
再び図1に示すように、線質フィルタ30は、上述した図2の線質フィルタ移動機構20の支持部22などに設置されるフィルタである。線質フィルタ30は、通常の単焦点のX線管と同様に、多焦点X線管10が照射するX線の線質を変化させて、光子のエネルギー、つまりX線の強度を調整するために用いられる。この線質フィルタ30が存在することにより、被写体Pの被曝量の低減を図ることもできる。例えば、モリブデン(Mo)や、ロジウム(Rh)、銀(Ag)などが線質フィルタ30を製造するための素材として用いられる。
また、多焦点X線管を用いたX線画像を撮像する場合は、複数の焦点のそれぞれからのX線が個別に照射されるため、線質フィルタ30は、1つの焦点から照射されるX線の照射面積に応じた面積が必要となる。換言すれば、本実施形態においては、線質フィルタ30の大きさとしては、1つの焦点から照射されるX線のフィルタとして機能するために十分な面積が必要であるが、他の焦点からはX線が同時には照射されないことから、他の焦点から照射されるX線についてまでフィルタとして機能する必要がない程度の大きさと定義することができる。
すなわち、線質フィルタ30の面積は、多焦点X線管10の各焦点から照射されるX線のビーム径や、多焦点X線管10と線質フィルタ30の間の距離などの必要な条件により、各焦点から照射されたX線の照射範囲に応じた面積が定まる。加えて、撮像されたX線画像のムラを低減するためには、各焦点から照射されたX線が線質フィルタ30を通過したのちの線質が一定となるようにする必要があり、線質フィルタ30全体が可能な限り均一な厚さ、密度により構成される必要がある。
圧迫板40は、X線検出器50の上部、つまり多焦点X線管10が存在する方向に設置される。圧迫板40は、例えば、X線検出器50に載置された被写体Pである***をX線撮像するために、圧迫して固定するために設けられている。このため、圧迫板40は、上下移動を可能とするための機構などを備えている。また、圧迫板40は、被写体Pの上部に位置することになるため、X線を透過する材質から構成され、例えば、可視性も考慮した透明なアクリル板などで構成される。
なお、図1においては、X線診断装置1がマンモグラフィでトモシンセシス撮像を行う装置である場合を例示しているが、X線診断装置1の種類によっては、圧迫板40は必ずしも必要な構成要素ではない。例えば、胸部X線診断のためにX線撮像を行う装置など、X線診断装置1が***以外のX線撮像を行う装置である場合には、必ずしも圧迫板40は必要とはならない。
X線検出器50は、被写体Pを載置し、多焦点X線管10から照射されたX線に応じて、被写体Pを透過したX線のX線像を画素単位で検出し、検出したX線量に比例する画像信号を画像処理装置120に出力する。X線検出器50は、例えば、検出面に照射されたX線を検出するための平面検出器(FPD:Flat Panel Detector)などによって構成される。
制御部60は、本願発明に係るX線診断装置1の全体的な制御を行う。具体的には、制御部60は、ユーザが行うユーザインターフェース70を介して入力された各種指令を実現するために、X線診断装置1の各構成要素に対して必要な指令を行う。この制御部60は、例えば、X線診断装置1が行う各検査の実施のために必要なプログラムを記憶した記憶媒体や、これらのプログラムを実行させるためのプロセッサなどによって構成される。
ユーザインターフェース70は、ユーザがX線診断装置1を用いて、被写体PのX線画像を撮像するために必要な操作を行うための機構を備えている。例えば、ユーザは、ユーザインターフェース70に曝射スイッチが設けられている場合には、この曝射スイッチを押下することにより、多焦点X線管10からX線を照射させるX線撮像の開始を指示することが可能である。また、ユーザインターフェース70がタッチパネルにより構成されている場合には、ユーザは、必要に応じて、このタッチパネルをタッチすることにより、X線診断装置1に対してX線診断のための必要な指令を入力することが可能である。本実施形態においては、ユーザインターフェース70は、曝射スイッチやタッチパネル以外でも、例えば、ディスプレイ、スイッチボタン、キーボード、マウス、トラックボールなど、任意の適切な入力手段によって構成することができる。
高電圧発生装置80は、多焦点X線管10へ管電圧及び管電流に対応する電流を供給し、例えば、変圧器と整流器から構成される。変圧器は、交流電源から供給される交流電流を設定された管電圧に応じて昇圧し、昇圧した交流電圧を整流器に供給する。整流器は、変圧器から供給された交流電圧を整流し、正の成分のみを有する脈動電圧を管電圧として出力する。
X線管選択制御部90は、多焦点X線管10の複数ある焦点のうち、X線を照射すべき焦点(例えば図1における焦点#1など)を選択して、高電圧発生装置80で設定した管電圧を印加するように制御する。また、X線管選択制御部90は、選択したX線を照射すべき焦点(例えば図1における焦点#1など)の情報を含む信号を、線質フィルタ位置制御部100に送信する。
線質フィルタ位置制御部100は、線質フィルタ移動機構20に対して、X線管選択制御部90が選択した、多焦点X線管10の各焦点のうち、X線を照射すべき焦点(例えば図1における#1など)に対応するフィルタ位置に、線質フィルタ30を移動するために必要な指令を送信する。例えば、焦点#1からX線を照射する場合には、線質フィルタ位置制御部100は、この焦点#1に対応するフィルタ位置に線質フィルタ30を移動するように、線質フィルタ移動機構20を制御する。そして、その次に、焦点#2からX線を照射する場合には、線質フィルタ位置制御部100は、線質フィルタ30を焦点#1に対応するフィルタ位置から焦点#2に対応するフィルタ位置に移動するように、線質フィルタ移動機構20を制御する。本実施形態においては、この線質フィルタ位置制御部100と制御部60が、線質フィルタ移動機構20を制御する制御手段を構成する。
本実施形態に係るX線診断装置1においては、多焦点X線管10の各焦点から照射されたX線の線質を変換するための線質フィルタ30の面積を低減することにより、X線診断装置1の製造コストを低減することを目的としている。言い換えると、本実施形態に係る線質フィルタ30の面積では、複数ある全ての焦点から照射されたX線の照射範囲を覆うことができない。したがって、X線が照射される焦点に応じた位置であるフィルタ位置に、X線が照射される際には線質フィルタ30が位置するように、線質フィルタ位置制御部100は線質フィルタ30を移動させる位置制御を行う。このように、線質フィルタ移動機構20が物理的に線質フィルタ30を移動させるために、線質フィルタ位置制御部100は、線質フィルタ移動機構20の移動のための必要な指令や情報を、線質フィルタ移動機構20に出力する。
本実施形態においては、例えば、制御部60又は線質フィルタ位置制御部100において、多焦点X線管10の各焦点と線質フィルタ移動機構20の位置を対応付けた移動位置対応テーブルを備えることにより、線質フィルタ移動機構20の移動位置が特定できるようにしている。線質フィルタ位置制御部100は、その移動位置対応テーブルに基づいて各焦点から照射されるX線の照射位置を特定して、線質フィルタ移動機構20を移動させ、X線が照射される焦点に対応するフィルタ位置に線質フィルタ30を移動させる。
画像保存装置110は、多焦点X線管10の各焦点からのX線の照射に応じて、被写体Pを透過したX線の画像であるX線画像を保存する。本実施形態においては、トモシンセシス撮像に伴い、画像処理装置120で必要な画像処理がなされた一連の複数のX線画像が、画像保存装置110に保存される。画像保存装置110は、例えば、記憶回路を備えている。記憶回路は、例えば、磁気的若しくは光学的記憶媒体又は半導体メモリなどの可読型記憶媒体から構成される。
画像処理装置120は、X線検出器50から出力されたX線の画像信号に基づいて、X線画像を生成する。画像処理装置120は、例えば、AD変換回路、画像補正部などを備えている。AD変換回路は、X線検出器50から出力されたアナログ信号であるX線の画像信号をデジタルの画像信号に変換する。画像補正部は、AD変換回路に接続されたデジタルの画像信号に対し、X線検出器50における各画素に対して必要な補正処理を行って、補正後のX線画像を生成する。生成されたX線画像は、例えば、画像保存装置110に保存されたり、画像表示装置130で表示されたりする。なお、AD変換回路は、X線検出器50に設けることも可能であり、この場合、画像処理装置120はデジタルの画像信号をX線検出器50から取得する。
また、本実施形態においては、X線診断装置1は、トモシンセシス撮像法によるX線画像の撮像を行うために、1つの被写体Pについて撮像された複数のX線画像について、画像再構成の処理を行う。すなわち、多焦点X線管10における複数の焦点のそれぞれで撮像されたX線画像を画像保存装置110から読み出し再構成して、1枚のX線画像を生成する。
画像処理装置120は、例えば、記憶回路、処理回路などを備えている。上述したように、記憶回路は、磁気的若しくは光学的記憶媒体又は半導体メモリなどの可読型記憶媒体を含んでいる。また、記憶回路は、処理回路で実行される各種処理機能をコンピュータによって実行可能なプログラムの形態で記憶している。処理回路は、プログラムを記憶回路から読み出し、実行することで各プログラムに対応する各処理機能を実現するプロセッサなどである。画像処理装置120で実行される画像処理としては、例えば、Filtered Back Projection、ML-EM、OS-EMといった画像再構成に関する処理や、階調処理、周波数処理、ダイナミックレンジ圧縮等などの画像調整に関する処理などがある。
画像表示装置130は、画像処理装置120において画像処理がなされたX線画像を表示画像として表示する。例えば、画像表示装置130は、X線画像をユーザに対して表示するための液晶表示装置や、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイなどによって構成されるが、そのX線画像の表示の方法に特段の制限はない。
以上が、第1実施形態に係るX線診断装置1の構成の説明である。以下に、第1実施形態に係るX線診断装置1のX線画像の撮像処理に関する一連の流れを説明する。
図3は、第1実施形態に係るX線画像の撮像の一連の流れを示したフローチャートを示す図である。このX線撮像処理は、マンモグラフィ検査の場合において、被写体Pのポジショニングから、被写体Pに関する複数のX線画像を撮像し、撮像した複数のX線画像に再構成処理を施して表示することにより、トモシンセシス撮像法のX線画像診断が行えるようにするために実行される処理である。
ユーザは、X線診断装置1においてX線診断を行う被写体Pのポジショニングを実施する(ステップS100)。本実施形態においては、図1に示すように、被写体Pである***をX線検出器50に戴置させ、圧迫板40にて被写体PをX線診断に適するポジションにおいて圧迫して固定する。
次に、ユーザは、ユーザインターフェース70を介して、撮像開始の指示を入力する(ステップS102)。例えば、ユーザインターフェース70として、曝射スイッチが設けられている場合には、この曝射スイッチをユーザが押下することにより、撮像開始の指示を入力することができる。撮像開始の指示を入力することにより、X線撮像に必要な各種動作が開始される。
次に、制御部60は、高電圧発生装置80及びX線管選択制御部90に信号を送信する(ステップS104)。高電圧発生装置80は信号を受信すると、事前に設定された管電圧、管電流、フィラメント電流の設定を行う。事前に設定された管電圧、管電流、フィラメント電流の値は、例えば、ユーザによりユーザインターフェース70を介して入力された値である。或いは、事前に設定された管電圧、管電流、フィラメント電流の値は、ユーザインターフェース70からの入力によって指定された検査種別と被写体Pの大きさなどの情報から算出された値である。X線管選択制御部90は信号を受信すると、その信号により選択された焦点からX線が照射されるように、多焦点X線管10を制御する。本実施形態においては、多焦点X線管10は5つの焦点#1~#5を備えているため、まずは、X線管選択制御部90は、例えば、焦点#1からX線を照射するように、多焦点X線管10を制御する。
ステップS104と同時に、制御部60は、線質フィルタ位置制御部100に信号を送信する(ステップS106)。線質フィルタ位置制御部100は信号を受信すると、その信号により選択された焦点に対応するフィルタ位置に、線質フィルタ30が位置するように、線質フィルタ移動機構20を制御する。例えば、線質フィルタ位置制御部100は、多焦点X線管10の各焦点と線質フィルタ移動機構20の位置を対応付けた移動位置対応テーブルに基づいて、線質フィルタ移動機構20へ、線質フィルタ30を移動するべき位置の情報、つまりフィルタ位置の情報を送信する。線質フィルタ移動機構20は、受信したフィルタ位置の情報に基づき、線質フィルタ30を、移動させる。例えば、上述のように、選択された焦点が焦点#1であるとすると、線質フィルタ位置制御部100は、多焦点X線管10の焦点#1から照射されたX線と交差するフィルタ位置に線質フィルタ30が停止するように、線質フィルタ移動機構20を制御する。
次に、制御部60は、X線管からX線を照射して、X線管選択制御部90により選択された焦点からX線を照射する(ステップS108)。例えば、上述のように、選択された焦点が焦点#1であるとすると、高電圧発生装置80により設定された管電圧、管電流、フィラメント電流の値を、X線管選択制御部90により選択された焦点#1に印加することにより、X線を多焦点X線管10の焦点#1から照射する。このとき、線質フィルタ30は、焦点#1から照射されるX線をフィルタリングできるフィルタ位置に停止して待機している。このため、多焦点X線管10の焦点#1から照射されたX線は、線質フィルタ30を透過して、被写体PのX線撮像を行うための所望のX線スペクトルに線質を変化されて、圧迫板40及び被写体Pを透過し、X線検出器50へ到達する。
次に、制御部60は、X線検出器50で検出された、圧迫板40及び被写体P透過したX線に基づく画素単位のX線画像信号を、画像処理装置120に出力し、1枚のX線画像を生成する(ステップS110)。生成されたX線画像は、画像保存装置110に保存される。これにより、1つの焦点における1枚のX線画像の撮像が終了する。例えば、最初に選択された焦点が焦点#1であるとすると、多焦点X線管10の焦点#1から照射されたX線によるX線画像の撮像は完了する。
次に、制御部60は、多焦点X線管10が有する複数の焦点におけるすべての焦点でX線画像の撮像をしたか否かを判断する(ステップS112)。本実施形態においては、多焦点X線管10は、5個の焦点#1~#5を備えている。このため、例えば、焦点#1からX線画像の撮像を開始した場合には、焦点#2、焦点#3・・・焦点#5と順次撮像が行われる。このため、ステップS112では、これら5個の焦点すべてにおいて撮像を終えたかどうかを判断する。
すべての焦点において、撮像を終えていない場合(ステップS112:No)には、制御部60は、X線を照射する焦点を次の焦点に移動(ステップS114)した上で、上述したステップS104からを繰り返す。すなわち、次の焦点において、X線画像の撮像を行う。
一方、すべての焦点において、X線画像の撮像を終えたと判断した場合(ステップS112:Yes)には、制御部60は、多焦点X線管10の各焦点から照射されたX線による複数のX線画像に基づいて画像処理を行う(ステップS116)。すなわち、X線診断装置1の画像処理装置120は、画像保存装置110に格納されている複数のX線画像を読み出し、この複数のX線画像に基づいて再構成処理や画像調整処理を行い、1枚のX線画像を生成する。
次に、制御部60は、ユーザが被写体PのX線診断を実施できるようにするために、ステップS114の画像処理がなされたX線画像を、画像表示装置130に表示する(ステップS118)。また、X線診断装置1は、必要に応じて、ステップS114で生成したX線画像を画像保存装置110に保存するようにしてもよい。このステップS118により、このX線撮像処理は終了する。
以上のように、本実施形態に係るX線診断装置おいては、多焦点X線管10を用いてX線画像を撮像する場合において、各焦点から照射されたX線の照射面積に応じた面積を有する線質フィルタ30を、線質フィルタ移動機構20を用いて移動させ、複数の焦点のそれぞれからX線が照射される際に、その焦点に対応するフィルタ位置に線質フィルタ30を位置させることとした。このため、線質フィルタ30の面積を可及的に小さくすることが可能となり、線質フィルタ30の製造コストを低減することができる。すなわち、複数の焦点のすべてを覆う面積の線質フィルタを用意する必要がなくなり、線質フィルタを製造するのに必要な高価な素材の量を削減することができる。
〔第2実施形態〕
上述した第1実施形態においては、フィルタ位置で線質フィルタ移動機構20の駆動を一旦停止し、多焦点X線管10からのX線の照射を線質フィルタ30が移動を停止している状態で行うようにした。一方で、第2実施形態においては、多焦点X線管10からのX線の照射を、線質フィルタ移動機構20が駆動しており、線質フィルタ30が停止することなく移動している状態で行うようにした点が、上述した第1実施形態と異なっている。以下、上述した第1実施形態と異なる部分を説明する。
図4は、第2実施形態に係るX線診断装置1の構成を説明するためのブロック図である。この図4が示すように、X線診断装置1は、上述した第1実施形態と同様に、被写体PのX線撮像が可能な装置であるが、線質フィルタ速度算出部102を線質フィルタ位置制御部100に代えて備えており、タイマー140を追加的に備えている点で相違する。
線質フィルタ速度算出部102は、線質フィルタ移動機構20が、線質フィルタ30を移動させる速度を算出する。第2実施形態においては、多焦点X線管10の各焦点からX線を照射させる際に、線質フィルタ移動機構20は、線質フィルタ30を停止させることなく移動させ続けている。すなわち、線質フィルタ30は停止させられることなく、多焦点X線管10の各焦点からX線を照射させるため、各焦点からX線が照射される際に、照射されるX線と交差するフィルタ位置に線質フィルタ30が位置していないと、照射されたX線が線質フィルタ30を透過しないため、X線の線質を変化させることができない。そのため、線質フィルタ速度算出部102は、線質フィルタ30が多焦点X線管10の各焦点からX線が照射される際に、線質フィルタ30がX線の照射される焦点に対応するフィルタ位置を通過するように、線質フィルタ移動機構20が線質フィルタ30を移動させる速度を算出する。本実施形態においては、この線質フィルタ速度算出部102と制御部60が、線質フィルタ移動機構20を制御する制御手段を構成する。
タイマー140は、本実施形態に係るX線診断装置1が必要とする時刻情報を提供する。この提供された時刻情報に基づいて、X線管選択制御部90は制御を行い、所望の時刻に高電圧発生装置80が多焦点X線管10に管電圧等を印加する。また、この提供された時刻情報に基づいて、線質フィルタ速度算出部102は、線質フィルタ移動機構20の移動速度を算出する。すなわち、多焦点X線管10の各焦点からX線が照射される際に、その焦点に対応するフィルタ位置を線質フィルタ30が通過するためには、X線照射の制御に係るX線管選択制御部90と、線質フィルタ移動機構20の制御に係る線質フィルタ速度算出部102とが、同期して制御する必要がある。タイマー140は、例えば、制御用コンピュータが備えているストップウォッチ機能や時計機能などを利用することによって実現される。
以上が、第2実施形態に係るX線診断装置1の構成において、第1実施形態に係るX線診断装置1の構成と異なる部分の説明である。以下に、第2実施形態に係るX線診断装置1のX線画像の撮像処理に関する一連の流れを説明する。
図5は、第2実施形態に係るX線撮像の一連の流れを示したフローチャートを示す図であり、上述した第1実施形態の図3に対応する図である。
被写体Pのポジショニングを実施(ステップS100)した後、ユーザが撮像開始の指示を入力(ステップS102)するまでの動作は、第1実施形態と同様である。
このステップS102の後、制御部60は、高電圧発生装置80及びX線管選択制御部90に信号を送信する(ステップS204)。高電圧発生装置80は信号を受信すると、事前に設定された管電圧、管電流、フィラメント電流の設定を行う。X線管選択制御部90は信号を受信すると、タイマー140により時刻の測定開始後何秒後に、多焦点X線管10の何番目の焦点からX線を照射するかを対応させた照射時刻テーブルを生成する。
図6は、本実施形態に係るX線管選択制御部90が生成する照射時刻テーブルの一例を示す図である。この図6に示すように、本実施形態に係る照射時刻テーブルは、複数の焦点に順番に番号づけられた焦点番号#1~#5と、この焦点番号がX線を照射するタイミングを指定する経過時刻が保持されている。すなわち、タイマー140が計測した経過時刻が何秒になった時点で、X線の照射がなされるかが、焦点ごとに特定されている。
再び図5に示すように、制御部60は、タイマー140に信号を送信し、時刻の計測を開始する(ステップS206)。また、これと同時に、X線管選択制御部90は、タイマー140の時刻と作成した照射時刻テーブルを対応させ、照射時刻テーブルの時間に到達した場合に、高電圧発生装置80で事前に設定された、管電圧、管電流、フィラメント電流を、多焦点X線管10に印加するように制御する(ステップS208)。
また、これと同時に、制御部60は、X線管選択制御部90が作成した照射時刻テーブルを、線質フィルタ速度算出部102へ入力し、線質フィルタ速度算出部102は、入力された照射時刻テーブルから、多焦点X線管10の各焦点からX線が照射される際に、その焦点に対応するフィルタ位置を線質フィルタ30が通過できるように、線質フィルタ移動機構20の速度を算出する(ステップS210)。そして、線質フィルタ速度算出部102は、その算出された速度で線質フィルタ30が移動するように、線質フィルタ移動機構20を制御する。
線質フィルタ移動機構20、高電圧発生装置80、X線管選択制御部90、及び、タイマー140の設定が完了すると、複数の焦点からそれぞれX線が照射されてX線画像が順次撮像される(ステップS212)。すなわち、タイマー140による時刻情報と、タイマー140の時刻の測定開始後の何秒後に何番目の焦点からX線を照射するかを対応させた照射時刻テーブルとに基づいて、X線管選択制御部90は焦点を選択して、指定されている経過時刻にX線を照射させる。その一方で、線質フィルタ速度算出部102は、線質フィルタ移動機構20を算出された速度で移動させることにより、指定されている経過時刻に、X線が照射される焦点に対応するフィルタ位置を、線質フィルタ30が通過するように制御する。例えば、本実施形態においては、このステップS212により、焦点#1~#5のそれぞれからX線を照射して撮像された5枚のX線画像が次々に取得される。これら撮像された複数のX線画像は、画像保存装置110に保存される。
次に、多焦点X線管10の各焦点から照射されたX線による複数のX線画像の画像処理(ステップS116)を行い、画像表示装置130に表示する(ステップS320)。これらステップS116及びステップS118の処理は、第1実施形態と同様である。
以上のように、第2実施形態に係るX線診断装置1によれば、線質フィルタ30の移動を停止させることなく、被写体Pの複数のX線画像を順次取得することができ、第1実施形態と同様に、線質フィルタ30の製造コストを低減することができるとともに、線質フィルタ30が停止する時間を節約できることになるため、より迅速に複数のX線画像の取得が可能となる。
また、線質フィルタ30を移動させながら多焦点X線管10の各焦点からX線を照射するため、線質フィルタ30を構成する素材(例えば、RhやAgなど)の密度や厚さなどに多少のムラがあっても、線質フィルタ30を透過したX線は均一化され、X線画像におけるムラを低減することができる。さらに、製造過程において、線質フィルタ30の均一性を高める必要がないため、線質フィルタ30の製造コストをさらに低減することができる。
なお、本実施形態においては、線質フィルタ移動機構20は、線質フィルタ速度算出部102が算出した一定の速度で移動することを前提としていたが、線質フィルタ移動機構20は、フィルタ位置で減速するようにしてもよい。すなわち、X線が照射される焦点に対応するフィルタ位置に差し掛かった場合に、線質フィルタ移動機構20は停止をすることなく減速をして、焦点からX線を照射するタイミングを合わせやすくしてもよい。
〔第3実施形態〕
上述した第1実施形態及び第2実施形態においては、線質フィルタ移動機構20は1種類の線質フィルタ30を搭載していたが、第3実施形態においては、線質フィルタ30を素材の種類が異なる複数のサブ線質フィルタで構成し、被写体Pの特性に応じてX線の線質を変更したり、1回の撮像動作で異なる線質の複数のX線により被写体Pを撮像したりできるようにしている。以下、上述した第1実施形態と異なる部分を説明するが、本実施形態は、第2実施形態のX線診断装置1に対しても適用可能である。
図7は、第3実施形態に係るX線診断装置1の構成を説明するためのブロック図である。この図7が示すように、X線診断装置1は、上述した第1実施形態と同様に、被写体PのX線撮像が可能な装置であるが、線質フィルタ30が、2つのサブ線質フィルタ32、34を備えている点で相違している。
図8は、本実施形態に係る線質フィルタ移動機構20の構成の一例を示すブロック図である。この図8に示すように、本実施形態に係る線質フィルタ移動機構20においては、線質フィルタ30は、サブ線質フィルタ32とサブ線質フィルタ34を備えており、いずれも多焦点X線管10の下部(X線照射方向)に設置された線質フィルタ移動機構20の支持部22に設置される。これら2つのサブ線質フィルタ32、34は、多焦点X線管10が照射するX線の光子のエネルギーを調整し、X線の線質を調整するために用いられる。
サブ線質フィルタ32とサブ線質フィルタ34を構成する素材については、特段の制限はないが、本実施形態においては、サブ線質フィルタ32とサブ線質フィルタ34はそれぞれ異なる素材から構成されている。換言すれば、サブ線質フィルタ32とサブ線質フィルタ34は、X線の線質を変化させるための物理的な特性が異なっている。例えば、サブ線質フィルタ32がロジウム(Rh)により構成される場合は、サブ線質フィルタ34は銀(Ag)など、Rh以外の素材から構成される。これにより、多焦点X線管10の各焦点から照射されたX線が、サブ線質フィルタ32を透過するのか、それとも、サブ線質フィルタ34を透過するのかにより、異なる線質を持つX線に変換され、線量や特性の異なる2種類のX線を利用できるようになる。
この図8においては、2つのサブ線質フィルタ32、34は結合されて、1つの支持部22に設置されている。このため、駆動機構26のモータが駆動すると、サブ線質フィルタ32、34は、一体となり移動する。但し、これら2つのサブ線質フィルタ32、34を1つの支持部22に設置する必要はなく、分離させることも可能である。
図9は、2つのサブ線質フィルタ32、34を分離した場合の線質フィルタ移動機構20の構成の一例を示すブロック図である。この図9の例では、2つの支持部22がレール24上に配置され、これら2つの支持部22が互いに連結されている。そして、1つの支持部22にサブ線質フィルタ32が設置され、もう1つの支持部22にサブ線質フィルタ34が設置される。2つの支持部22が連結されていることから、駆動機構26のモータが駆動すると、サブ線質フィルタ32、34は、分離した状態でともに移動する。
物理的な特性の異なる複数のサブ線質フィルタを用意することにより、被写体Pの特性に応じて、X線の線量を調整することが可能となる。例えば、本実施形態において、患者の右の***の厚さと左の***の厚さが異なり、右の***の厚さの方が厚い場合、右の***については、X線の透過率の高いサブ線質フィルタ32を用いてX線撮像を行い、左の***については、X線の透過率が低いサブ線質フィルタ34を用いてX線撮像を行うことができる。この場合、ユーザは、ユーザインターフェース70を介して、X線撮像処理を実行する際に、複数のサブ線質フィルタのうち、どの線質フィルタを用いて撮像するのかを指示入力することとなる。すなわち、右の***をX線撮像する際には、ユーザは、X線検出器50上に患者の右の***を載置して、ユーザインターフェース70を解して、サブ線質フィルタ32を用いて、焦点#1~#5からX線を照射してX線撮像を行うように指示入力する。その次に、左の***をX線撮像する際には、ユーザは、X線検出器50上に患者の左の***を載置して、ユーザインターフェース70を解して、サブ線質フィルタ34を用いて、焦点#1~#5からX線を照射してX線撮像を行うように指示入力する。
或いは、本実施形態に係るX線診断装置1においては、1回の撮像操作で、1つの被写体Pを複数の異なるエネルギーで撮像するデュアルエナジー撮像を実現することもできる。すなわち、例えば、焦点#1からX線を照射するX線撮像を、サブ線質フィルタ32を用いて行った後、サブ線質フィルタ34を用いて行うことにより、エネルギーの異なるX線で2回撮像することができる。これを焦点#1~#5で順次行うことにより、被写体Pの密度や厚さにばらつきがある場合でも、X線の強度が異なる2枚のX線画像を合成することにより、鮮明なX線画像を得ることができる。
なお、本実施形態においては、線質フィルタ30が備えるサブ線質フィルタが2枚である場合を例にX線診断装置1の構成を説明したが、線質フィルタ30が備えるサブ線質フィルタの枚数は2枚である必要はなく、3枚、4枚等、任意の枚数で複数のサブ線質フィルタを備えることが可能である。
以上が、第3実施形態に係るX線診断装置1の構成において、第1実施形態に係るX線診断装置1の構成と異なる部分の説明である。以下に、第3実施形態に係るX線診断装置1のX線画像の撮像処理に関する一連の流れを説明する。
上述したように、線質フィルタ30にある複数のサブ線質フィルタ32、34のうちのいずれか1つを用いてX線撮像する場合には、ユーザは、X線撮像処理を実行する際に、いずれのサブ線質フィルタ32、34を用いてX線撮像をするのかを指示入力する。例えば、上述した第1実施形態における図3のステップS102において、ユーザは、ユーザインターフェース70を介して、撮像開始の指示をX線診断装置1に入力するが、この際に、サブ線質フィルタ32、34のうちいずれのサブ線質フィルタ32、34を使用してX線撮像をするのかも指示入力する。例えば、ユーザが、サブ線質フィルタ32を選択した場合には、X線診断装置1は、このサブ線質フィルタ32を線質フィルタとして用いて、焦点#1~#5からX線を照射して、X線画像を撮像する。
或いは、図3のステップS103において、ユーザが撮像開始の指示を入力した際に、X線診断装置1の制御部60は、被写体Pの厚さを自動的に検出し、この検出した被写体Pの厚さに応じて、サブ線質フィルタ32を使用するのか、それとも、サブ線質フィルタ34を使用するのかを、X線診断装置1が判断するようにしてもよい。この場合、例えば、圧迫板40とX線検出器50との間の距離を検出するセンサを設けることにより、このセンサが検出した距離に基づいて被写体Pの厚さを算出する。
このような態様で、第3実施形態に係るX線診断装置1を動作させる場合には、X線撮像の際に使用するサブ線質フィルタを選択する必要がある点以外については、X線診断装置1におけるX線撮像処理は、上述した第1実施形態と同様となる。
一方、複数あるサブ線質フィルタ32、34のそれぞれを用いてX線撮像する場合は、X線診断装置1におけるX線撮像処理は、上述した実施形態と異なる。図10は、この場合における、X線撮像処理1の処理内容を示したフローチャートを示す図である。このX線撮像処理では、多焦点X線管10の焦点#1~#5のそれぞれにおいて、サブ線質フィルタ32を線質フィルタとして用いてX線撮像を行うとともに、サブ線質フィルタ34を線質フィルタとして用いてX線撮像を行う、いわゆるデュアルエナジー撮像を実現している。以下、上述した第1実施形態と異なる部分を説明する。
被写体Pのポジショニングを実施(ステップS100)した後、ユーザが撮像開始の指示を入力(ステップS102)するまでの動作は、第1実施形態と同様である。但し、これ以降の処理では、第1のサブ線質フィルタであるサブ線質フィルタ32を用いてX線撮像を行った後、第2のサブ線質フィルタであるサブ線質フィルタ34を用いてX線撮像を行う点が、上述した第1実施形態と相違している。つまり、1つの焦点で、2回のX線撮像を行う。
この図10におけるステップS304~ステップS310は、上述した第1実施形態の図3におけるステップS104~ステップS110に対応する処理ステップであるが、ステップS308においては、第1のサブ線質フィルタであるサブ線質フィルタ32を、X線が照射される焦点に対応するフィルタ位置に移動させ、X線の照射をする点が相違している。すなわち、サブ線質フィルタ32がフィルタ位置に位置する際に、そのフィルタ位置に対応する焦点から多焦点X線管10はX線を照射することにより、サブ線質フィルタ32の特性に基づく線質のX線によるX線画像を取得する。
ステップS310において、撮像したX線画像を画像保存装置110に保存した後、X線診断装置1は、第2のサブ線質フィルタであるサブ線質フィルタ34を用いて、X線の撮像を行うために、ステップS312~ステップS318を実行する。このステップS312~ステップS318も、上述した第1実施形態の図3におけるステップS104~ステップS110に対応する処理ステップであるが、ステップS316においては、第2のサブ線質フィルタ34を、X線が照射される焦点に対応するフィルタ位置に移動させ、X線の照射をする点が相違している。すなわち、サブ線質フィルタ34がフィルタ位置に位置する際に、そのフィルタ位置に対応する焦点から多焦点X線管10はX線を照射することにより、サブ線質フィルタ34の特性に基づく線質のX線によるX線画像を取得する。
そして、ステップS320において、X線診断装置1は、多焦点X線管10が有する複数の焦点におけるすべての焦点でX線画像の撮像をしたか否かを判断する(ステップS320)。本実施形態においては、多焦点X線管10は、5個の焦点#1から焦点#5を備えているため、焦点#1から順番に焦点#5まで、それぞれ2回のX線撮像を終えたかどうかを判断する。
すべての焦点において、撮像を終えていない場合(ステップS320:No)には、X線診断装置1は、X線を照射する焦点を次の焦点に移動(ステップS114)した上で、上述したステップS304からを繰り返す。すなわち、次の焦点において、2回のX線画像の撮像を行う。
一方、すべての焦点において、X線画像の撮像を終えたと判断した場合(ステップS320:Yes)には、X線診断装置1は、多焦点X線管10の各焦点から照射されたX線による複数のX線画像に基づいて画像処理を行う(ステップS322)。すなわち、X線診断装置1は、画像保存装置110に格納されている複数のX線画像を読み出し、この複数のX線画像に基づいて再構成処理を行い、1枚のX線画像を生成する。その際、サブ線質フィルタ32を用いてX線撮像したX線画像と、サブ線質フィルタ34を用いてX線撮像したX線画像とが生成されるが、X線の強度や線質が異なることから、2つの画像を合成することにより、より繊細で診断に適した1枚のX線画像を生成することができる。
次に、X線診断装置1は、ユーザが被写体PのX線診断を実施するために、ステップS322の画像処理がなされたX線画像を、画像表示装置130に表示する(ステップS324)。また、X線診断装置1は、必要に応じて、生成したX線画像を画像保存装置110に保存するようにしてもよい。これらX線画像を表示したり保存したりする場合には、最終的に生成された1枚のX線画像を表示したり保存したりしてもよいし、或いは、サブ線質フィルタ32、34を用いて撮像されて生成された2枚のX線画像も、それぞれ表示したり保存したりできるようにしてもよい。このステップS324により、このX線撮像処理は終了する。
以上のように、本実施形態に係るX線診断装置1によれば、線質フィルタ30が異なる素材から構成された複数のサブ線質フィルタを備えていることから、異なる線質のX線を用いてX線撮像をすることができる。このため、被写体Pの厚さが厚かったり密度が高かったりするような場合には、例えば、高いエネルギーのX線が被写体Pに照射されるサブ線質フィルタ32を用いてX線撮像を行い、被写体Pの厚さが薄かったり密度が低かったりするような場合には、例えば、低いエネルギーのX線が被写体Pに照射されるサブ線質フィルタ34を用いてX線撮像を行うことができる。
また、本実施形態に係るX線診断装置1によれば、低エネルギーのX線により撮像されたX線画像と高エネルギーのX線により撮像されたX線画像が、1回の撮像動作で取得できるため、例えば、デュアルエナジー撮像をX線診断装置1で実現できる。これにより、より精度の高い、診断に適したX線画像を得ることができる。
なお、上述した第1実施形態乃至第3実施形態では、X線診断装置1が***をX線撮像するマンモグラフィである場合を例として説明をしたが、X線診断装置1はマンモグラフィに限らず、種々の部位をX線撮像する装置とすることができる。例えば、X線診断装置1は、脚部全体や胸部全体のX線撮像を行う長尺撮像可能な装置であってもよい。この場合、圧迫板40は省略可能である。そして、撮像部位である脚部や胸部を、多焦点X線管10の前にポジショニングし、複数の焦点からそれぞれX線を照射してX線撮像することにより、X線管を移動させることなく、長尺のX線撮像を行うことができる。さらには、トモシンセシス撮像や長尺撮像に限らず、例えば、胃のバリウム検査などに用いられるX線TVや、一般的なX線撮像を行う装置にも、上述した実施形態は適用可能である。
また、上述した第1実施形態乃至第3実施形態では、多焦点X線管10は固定式であることを前提にX線診断装置1を説明したが、この多焦点X線管10は必ずしも固定式である必要はない。すなわち、多焦点X線管10を移動させて、被写体Pのより広い範囲について、X線撮像を行えるようにしてもよい。この場合、上述の例では、焦点#1~#5までX線を照射した撮像を終えたら、多焦点X線管10を移動させて、再び焦点#1~#5までX線を照射した撮像を行うようにすればよい。
この場合、多焦点X線管10の移動方向は、直線的であってもよいし、円弧状であってもよい。すなわち、多焦点X線管10において複数の焦点が直線的に配置されている場合には、これら複数の焦点が並んでいる方向に沿って、直線的に多焦点X線管10を移動させるようにすることができる。一方、多焦点X線管10において複数の焦点が円弧状に配置されている場合には、これら円弧状に並んでいる複数の焦点の円弧の延長上に、同じ半径の円弧を描くように、多焦点X線管10を移動させるようにすることができる。
上記説明では、制御部60や画像処理装置120における「プロセッサ」が各処理機能に対応するプログラムを記憶回路から読み出して実行する例を説明したが、実施形態はこれに限定されない。「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU(central processing unit)、GPU (Graphics Processing Unit)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等の回路を意味する。プロセッサが例えばCPUである場合、プロセッサは記憶回路に保存されたプログラムを読み出して実行することで各処理機能を実現する。一方、プロセッサが例えばASICである場合、プログラムが記憶回路に保存される代わりに、当該処理機能がプロセッサの回路内に論理回路として直接組み込まれる。なお、本実施形態の各プロセッサは、プロセッサごとに単一の回路として構成される場合に限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのプロセッサとして構成し、その処理機能を実現するようにしてもよい。さらに、図1における複数の構成要素を1つのプロセッサへ統合してその処理機能を実現するようにしてもよい。
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、実施形態同士の組み合わせを行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…X線診断装置、10…多焦点X線管、20…線質フィルタ移動機構、22…支持部、24…レール、26…駆動機構、30…線質フィルタ、32…サブ線質フィルタ、34…サブ線質フィルタ、40…圧迫板、50…X線検出器、60…制御部、70…ユーザインターフェース、80…高電圧発生装置、90…X線管選択制御部、100…線質フィルタ位置制御部、102…線質フィルタ速度計算部、102…線質フィルタ速度算出部、110…画像保存装置、120…画像処理装置、120…画像処理回路、130…画像表示装置、140…タイマー、P…被写体

Claims (6)

  1. トモシンセシス撮像又は長尺撮像をするためのX線診断装置であって、
    複数の焦点を有し、移動させずに各焦点からX線を照射するX線管と、
    前記複数の焦点から照射されたX線の線質を変化させる線質フィルタと、
    前記線質フィルタを、前記複数の焦点が並んだ方向に移動させ、前記複数の焦点それぞれに対応するフィルタ位置に前記線質フィルタを配置させる、移動機構と、
    前記移動機構を制御する制御手段と、
    を備えるX線診断装置。
  2. 前記線質フィルタは、前記複数の焦点のそれぞれから照射されるX線の照射面積に応じた面積を有する、請求項1に記載のX線診断装置。
  3. 前記制御手段は、前記複数の焦点のいずれかからX線が照射される際に、X線の照射がされる焦点に対応する前記フィルタ位置に、前記線質フィルタが停止して位置するように、前記移動機構を制御する、請求項1又は2に記載のX線診断装置。
  4. 前記制御手段は、前記複数の焦点のいずれかからX線が照射される際に、X線の照射がされる焦点に対応する前記フィルタ位置に、前記線質フィルタの移動を停止させることなく前記線質フィルタが位置するように、前記移動機構を制御する、請求項1又は2に記載のX線診断装置。
  5. 前記線質フィルタは、複数のサブ線質フィルタを備えており、前記複数のサブ線質フィルタは、互いに素材の種類が異なっており、
    前記移動機構は、前記複数のサブ線質フィルタを備える前記線質フィルタを移動させる、請求項1乃至4のいずれか1つに記載のX線診断装置。
  6. 前記制御手段は、前記複数のサブ線質フィルタのそれぞれが前記フィルタ位置に位置するように前記移動機構を制御し、
    前記複数のサブ線質フィルタのそれぞれが前記フィルタ位置に位置する際に、そのフィルタ位置に対応する焦点から前記X線管はX線を照射することにより、線質の異なるX線による複数のX線画像を取得する、請求項5に記載のX線診断装置。
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